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【発明の名称】 ネットワーク制御システム、無線通信装置、及びネットワーク制御方法
【発明者】 【氏名】高野 祐介

【氏名】田村 利之

【要約】 【課題】ネットワーク輻輳時に適切な音声通信が行えないという課題を解決する、ネットワーク制御システム、無線通信装置、及びネットワーク制御方法を提供する。

【構成】無線基地局からの規制信号を受信するアンテナと、アンテナで受信した規制信号を復号する受信手段と、無線通信装置の制御を行う制御手段とを備える無線通信装置である。その制御手段は、規制信号に基づき、無線基地局と通信を行うドメインを選択するという特徴を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置であって、
無線基地局からの規制信号を受信するアンテナと、
前記アンテナで受信した前記規制信号を復号する受信回路と、
前記無線通信装置の制御を行う制御回路と、を有し、
前記制御回路は、
前記規制信号に基づき、前記無線基地局と通信を行うドメインを選択することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記無線基地局から受信した前記規制信号に基づき、通話方式を選択する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記無線基地局から受信した前記規制信号に基づき、Codecを選択する請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記規制信号が前記無線基地局におけるネットワーク情報を示すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記無線通信装置であって、さらに、
利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力できるインターフェース回路と、
前記インターフェース回路により前記通話方式を利用者に選択させる回路とを有する請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記無線通信装置であって、前記選択を自動で行う請求項1乃至4のいずれか一つに記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記無線通信装置が携帯端末であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の無線通信装置。
【請求項8】
無線通信装置であって、
無線基地局からの規制信号を受信するアンテナと、
前記アンテナで受信した前記規制信号を復号する受信回路と、
前記無線通信装置の制御を行う制御回路と、を有し、
前記無線通信装置は前記無線基地局を経由した第1の通信の他にWLAN(Wireless Local Area Network)又はWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の第2の通信を行うことができ、
前記制御回路は前記無線基地局から受信した前記規制信号に基づき、前記第1の通信又は前記第2の通信を選択することを特徴とする無線通信装置。
【請求項9】
前記無線通信装置であって、
利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力できるインターフェース回路と、
前記インターフェース回路により前記第1の通信又は前記第2の通信を利用者に選択させる回路とを有する請求項8に記載の無線通信装置。
【請求項10】
無線基地局と無線通信装置とを備えるネットワーク制御システムであって、
前記無線基地局は、
前記無線通信装置に規制信号を送信する第一のアンテナと、
前記無線通信装置に送信した前記規制信号を符号化する送信回路と、
前記規制信号を生成する第一の制御回路と、を備え、
前記無線通信装置は、
前記無線基地局からの前記規制信号を受信する第二のアンテナと、
前記アンテナで受信した前記規制信号を復号する受信回路と、
前記無線通信装置の制御を行う第二の制御回路と、を有し、
前記第二の制御回路は、
前記第二のアンテナで受信した前記規制信号に基づき、前記無線基地局と通信を行うドメインを選択することを特徴とする、ネットワーク制御システム。
【請求項11】
前記無線通信装置の前記制御回路は、前記無線基地局から受信した前記規制信号に基づき、通話方式を選択する請求項10に記載のネットワーク制御システム。
【請求項12】
前記無線通信装置の前記制御回路は、前記無線基地局から受信した前記規制信号に基づき、Codecを選択する請求項10又は11に記載のネットワーク制御システム。
【請求項13】
前記規制信号が前記無線基地局におけるネットワーク情報を示すことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一つに記載のネットワーク制御システム。
【請求項14】
前記無線通信装置であって、さらに、
利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力することができるインターフェース回路と、
前記インターフェース回路により前記通話方式を利用者に選択させる回路とを有する請求項11に記載のネットワーク制御システム。
【請求項15】
前記無線通信装置であって、前記選択を自動で行う請求項10乃至14のいずれか一つに記載のネットワーク制御システム。
【請求項16】
前記無線通信装置が携帯端末であることを特徴とする請求項10乃至15のいずれか一つに記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記ネットワーク制御システムであって、さらに、
電話網で適用される通信制御信号とPoC(Push-to-Talk over Cellular)システムで適用される通信制御信号とを相互変換する通信制御装置と、
前記電話網に適用される全二重音声信号と前記PoCシステムで適用される半二重音声信号とを相互変換する音声信号処理装置と、を備える請求項10乃至16のいずれか一つに記載のネットワーク制御システム。
【請求項18】
無線基地局、中継局、第一の無線通信装置、及び第二の無線通信装置を備えるネットワーク制御システムであって、
前記無線基地局は輻輳状況を監視して規制率を算出し、
前記無線基地局はネットワーク情報を含む規制信号を生成して前記第一の無線通信装置へ送信し、
前記第一の無線通信装置は受信した前記規制信号から前記ネットワーク情報を抽出し、
前記第一の無線通信装置は前記輻輳状況、又は前記規制率に基づいてドメインを選択し、
前記第一の無線通信装置は前記中継局を通して前記第二の無線通信装置とCodecのネゴシエートをして通信を行う、ネットワーク制御システム。
【請求項19】
無線基地局と無線通信装置とを備えるネットワーク制御システムであって、
前記無線基地局は、
前記無線通信装置に規制信号を送信する第一のアンテナと、
前記無線通信装置に送信した前記規制信号を符号化する送信回路と、
前記規制信号を生成する第一の制御回路と、を備え、
前記無線通信装置は、
前記無線基地局からの前記規制信号を受信する第二のアンテナと、
前記アンテナで受信した前記規制信号を復号する受信回路と、
前記無線通信装置の制御を行う第二の制御回路と、を有し、
前記無線通信装置は前記無線基地局を経由した第1の通信の他にWLAN(Wireless Local Area Network)又はWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の第2の通信を行うことができ、
前記第二の制御回路は、
前記第二のアンテナで受信した前記規制信号に基づき、前記第1の通信又は前記第2の通信を選択することを特徴とする、ネットワーク制御システム。
【請求項20】
前記無線通信装置であって、
利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力することができるインターフェース回路と、
前記インターフェース回路により前記第1の通信又は前記第2の通信を利用者に選択させる回路を有する請求項19に記載のネットワーク制御システム。
【請求項21】
無線通信装置における通信制御方法であって、
無線基地局からの規制信号を受信し、
前記受信した前記規制信号を復号し、
前記規制信号に基づき、前記無線基地局と通信を行うドメインを選択することを特徴とする通信制御方法。
【請求項22】
無線基地局と無線通信装置とを備えるネットワーク制御システムにおける通信制御方法であって、
前記無線基地局は、
前記無線通信装置に規制信号を送信し、
前記無線通信装置に送信した前記規制信号を符号化し、
前記規制信号を生成し、
前記無線通信装置は、
前記無線基地局からの前記規制信号を受信し、
前記規制信号を復号し、
前記規制信号に基づき、前記無線基地局と通信を行うドメインを選択することを特徴とする、通信制御方法。
【請求項23】
無線通信装置における通信制御方法であって、
無線基地局からの規制信号を受信し、
受信した前記規制信号を復号し、
前記規制信号に基づき、前記無線基地局を経由した第1の通信或いはWLAN又はWiMAXの第2の通信を選択することを特徴とする通信制御方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク制御システム、ネットワーク制御システムの無線通信装置、及び無線基地局、並びにネットワーク制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話加入者数は年々増加しており、現在では9000万人を超え、日本の人口の約3人に2人は携帯電話を所持している。その一方で、ネットワークリソースは有限であり、特に人口密集地や災害地などでは多くの携帯電話所持者が同時に通話を行うため、ネットワークの輻輳が起こりえる。
【0003】
このようなネットワーク輻輳を回避する関連技術として、特許文献1は、ディジタル自動車電話システムにおいて、無線基地局のトラフィック輻輳時にチャネル数を増加させるシステムを開示している。このシステムは、無線基地局がトラフィック輻輳を検知すると自動車電話端末にハーフレート要求信号を送信する。ハーフレート要求信号を受信した自動車電話端末は、無線基地局を介してハーフレート通信を開始する。
【0004】
次に、特許文献2は、無線通信における輻輳制御の方法を開示している。この方法は、基地局が、通信中である端末の通信方式、端末の数を検出して無線回線のトラフィック量を算出する。そして、通信中である端末の通信方式、端末の数、前記算出したトラフィック量に基づいて端末に発呼制限をかける。
【0005】
また、特許文献3は、無線アクセスにおける輻輳制御システムを開示している。このシステムは、端末が輻輳を検出するとそれを無線基地局に通知する。無線基地局は輻輳通知を受け取ると、トランスコーダに対して音声コーデックのビットレートを抑えるように指示をして、輻輳状態を解消する。
【0006】
【特許文献1】特開平05−252103号公報
【特許文献2】特開平05−183495号公報
【特許文献3】特開2004−15761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の背景技術においては、通常の音声通信で使用している回線ドメイン側では輻輳状態にあるものの、電子メールなどのパケット通信で使用するパケットドメイン側では容量が十分に残っているという状況がある。
【0008】
一方で、ネットワーク輻輳が予想される地震などの災害時には、時間をかけて電子メールを打っている余裕はなく、音声通信を行うことができることが望ましい。
【0009】
したがって、本発明の目的の一つは、無線通信装置(例えば、携帯電話)のネットワーク輻輳時において、回線ドメイン又はパケットドメインを活用して音声通信を行うことである。具体的には、無線基地局からの輻輳状況に応じて無線通信装置が自動的に適切なドメイン、通話方式、又はCodecを選択して、必要最低限の音質低下で音声通信を行うことができるシステムを提供することである。ここで、Codecとは、例えば圧縮、又は伸張といった、データを変換する装置、又はソフトウェアのことを示している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の無線通信装置は、無線基地局からの規制信号を受信するアンテナと、アンテナで受信した規制信号を復号する受信手段と、無線通信装置の制御を行う制御手段と、を有し、制御手段は、規制信号に基づき、無線基地局と通信を行うドメインを選択する。
【0011】
また、制御手段は、無線基地局から受信した規制信号に基づき、通話方式を選択する構成とすることもできる。
【0012】
さらに、制御手段は、無線基地局から受信した規制信号に基づき、Codecを選択する構成とすることもできる。
【0013】
また、規制信号は、無線基地局におけるネットワーク情報を示す構成とすることもできる。
【0014】
さらに、無線通信装置は、利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力できるインターフェース手段を及び、インターフェース手段により通話方式を利用者に選択させる構成とすることもできる。
【0015】
また、無線通信装置は、選択を自動で行う構成とすることもできる。
【0016】
さらに、無線通信装置が携帯端末である構成とすることもできる。
【0017】
本発明のネットワーク制御システムは、無線基地局と無線通信装置とを備え、無線基地局は、無線通信装置に規制信号を送信する第一のアンテナと、無線通信装置に送信した規制信号を符号化する送信手段と、規制信号を生成する第一の制御手段と、を備え、無線通信装置は、無線基地局からの規制信号を受信する第二のアンテナと、アンテナで受信した規制信号を復号する受信手段と、無線通信装置の制御を行う第二の制御手段と、を有し、第二の制御手段は、第二のアンテナで受信した規制信号に基づき、無線基地局と通信を行うドメインを選択する。
【0018】
また、無線通信装置の制御手段は、無線基地局から受信した規制信号に基づき、通話方式を選択する構成とすることもできる。
【0019】
さらに、無線通信装置の制御手段は、無線基地局から受信した規制信号に基づき、Codecを選択する構成とすることもできる。
【0020】
また、規制信号は、無線基地局におけるネットワーク情報を示す構成とすることもできる。
【0021】
さらに、無線通信装置は、利用者に情報を通知し、又は利用者が情報を入力することができるインターフェース手段、及びインターフェース手段により通話方式を利用者に選択させる構成とすることもできる。
【0022】
また、無線通信装置は、選択を自動で行う構成とすることもできる。
【0023】
さらに、無線通信装置が携帯端末である構成とすることもできる。
【0024】
また、ネットワーク制御システムは、さらに、電話網で適用される通信制御信号とPoC(Push-to-Talk over Cellular)システムで適用される通信制御信号とを相互変換する通信制御装置と、電話網に適用される全二重音声信号とPoCシステムで適用される半二重音声信号とを相互変換する音声信号処理装置とを備える構成とすることもできる。
【0025】
本発明のネットワーク制御システムは、無線基地局、中継局、第一の無線通信装置、及び第二の無線通信装置を備え、無線基地局は輻輳状況を監視して規制率を算出し、無線基地局はネットワーク情報を含む規制信号を生成して第一の無線通信装置へ送信し、第一の無線通信装置は受信した規制信号からネットワーク情報を抽出し、第一の無線通信装置は輻輳状況、又は規制率に基づいてドメインを選択し、第一の無線通信装置は中継局を通して第二の無線通信装置とCodecのネゴシエートをして通信を行う。
【0026】
本発明の無線通信装置における通信制御方法は、無線基地局からの規制信号を受信し、受信した規制信号を復号し、規制信号に基づき、無線基地局と通信を行うドメインを選択する。
【0027】
本発明のネットワーク制御システムにおける通信制御方法は、無線基地局と無線通信装置とを備え、無線基地局は、無線通信装置に規制信号を送信し、無線通信装置に送信した規制信号を符号化し、規制信号を生成し、無線通信装置は、無線基地局からの規制信号を受信し、規制信号を復号し、規制信号に基づき、無線基地局と通信を行うドメインを選択する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ネットワーク輻輳時においても適切な音声通信が行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、係る形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0030】
実施例1について、図1乃至図5を参照して説明する。
【0031】
図1は、実施例1の2Gまたは3Gのネットワーク制御システムの構成を示す。実施例1のネットワーク制御システムは、無線通信装置100A及び100Bと、無線基地局200A及び200Bと、中継局300とから構成される。
【0032】
図2は、無線基地局200Aの構成を示している。無線基地局200Aは、送受信回路210と、制御回路220と、輻輳監視回路230と、アンテナ240とを備えている。ここで、無線基地局200Aは、例えば、無線LANシステムのAP(Access Point)、携帯電話システムの基地局など、無線通信装置との間で無線信号の送受信を行うことができる通信装置とすることができる。また、無線基地局200Bは、無線基地局200Aと同じ構成を採用してもよいため、ここでは無線基地局200Aの構成について説明する。
【0033】
送受信回路210は、制御回路220より入力された規制信号に必要な処理を施し、アンテナを介して無線通信装置100Aへ送信する。また、送受信回路210は、無線通信装置200Aより受信したデータに必要な処理(例えば、変調、符号化、又はA/D変換)を施し、制御回路220に出力する。さらに、送受信回路210は、制御回路220より入力されたデータに必要な処理(例えば、復調、復号、又はD/A変換)を施し、無線通信装置100Aに送信する。
【0034】
制御回路220は、輻輳監視回路230より入力された回線ドメイン又はパケットドメインの輻輳状態、或いは規制率等に関する情報を規制信号として無線通信装置100Aに送信する。また、制御回路220は、無線通信装置100Aより受信したデータを中継局300に、中継局300より受信したデータを無線通信装置100Aに送信する。ここで、制御回路220は、例えば、演算処理機能としてCPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)などを有する回路から構成することができる。
【0035】
輻輳監視回路230は、回線ドメイン、又はパケットドメインでの輻輳状態を監視し、それらの輻輳状態と規制率のデータを制御回路220へ出力する。
【0036】
アンテナ240は、送受信回路210から入力されたデータを無線通信装置100Aへ送信する。また、アンテナ240は、無線通信装置100Aから受信したデータを送受信回路210へ出力する。
【0037】
図3は、無線通信装置100Aの構成を示している。無線通信装置100Aは、送受信回路110と、制御回路120と、記憶回路130と、インターフェース回路140と、アンテナ150とから構成される。無線通信装置100Aは、例えば、PC(Personal Computer)、無線LAN(Local Area Network)装置、携帯電話、固定電話、PHS(Personal Handy phone System)、又はPDA(Personal Digital Assistant)など、無線基地局と通信する機能を有する様々な通信装置とすることができる。ここで、無線通信装置100Bは、無線通信装置100Aと同じ構成を採用してもよいため、無線通信装置100Aの構成について説明する。
【0038】
送受信回路110は、アンテナを介して無線基地局200Aより受信した規制信号に必要な処理を施して(例えば、復調、復号、又はD/A変換)、制御回路120へ出力する。また、送受信回路110は、制御回路120より入力されたデータに必要な処理を施し(例えば、変調、符号化、又はA/D変換)、アンテナを介して無線基地局200Aへ送信する。
【0039】
制御回路120は、無線基地局200Aから受信した規制信号を解析し、回線ドメイン、又はパケットドメインでの輻輳状態、或いは規制率等の情報を取り出す。また、制御回路120は、解析して取り出した各種情報に応じて、無線通信装置100Aの適切な音声発着信方式を選択する。ここで、音声発着信方式とは、例えば、ドメイン、通話方式、又はCodecのことを指す。さらに、制御回路120は、自動で選択した適切な通話方式、ドメイン、又はCodecを使用して通信をする。ここで、通話方式、及びCodecの種類について、例を上げておく。まず、通話方式には、例えば、通常通話で使用する全二重通信と、パケット通信網上で全二重通信を行うIMS(Internet Protocol Multimedia Subsystems)と、パケット通信網上で半二重通信を行うPoC通信(Push to talk over Cellular)などがある。そして、Codecには、AMR(Advanced Multi Rate CODEC)12.2、AMR10.2、AMR7.95、AMR7.40、AMR6.70、AMR5.90、AMR5.15、AMR4.75、GSM(Global System for Mobile Communications) FR(フルレート)、又はGSM HR(ハーフレート)などがある。
【0040】
ここで、制御回路120は、例えば演算処理機能としてCPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)などを有する回路から構成することができる。
【0041】
記憶回路130には、通話方式、又はCodecに関するプログラムが記憶されている。ここで、Codecは、プログラムによってではなく、Codecの種類ごとに設けられた回路により行ってもよい。Codecその他にも、記憶回路130には、例えば、無線通信装置100Aが動作するのに必要なプログラム、通話相手先の名前、又は電話番号などの個人情報を保存している電話帳などが記憶されている。ここで、記憶回路130は、半導体メモリ、又はハードディスクなど、データを記憶する機能を有する様々な記憶媒体とすることができる。
【0042】
インターフェース回路140は、例えば、無線通信装置100Aの利用者が入力したデータを制御回路120へ出力する。又は、制御回路120より入力されたデータを無線通信装置100Aの利用者に通知する。具体的には、無線通信装置100Aが自動的に音声発着信方式を設定する構成の場合、インターフェース回路140は、例えば、利用者に画像、又は文字を写す画面、或いは音声を介してドメイン、通話方式、又はCodecの設定が変化したことを通知する構成を有していればよい。また、利用者が無線通信装置100Aの音声発着信方式を設定する構成の場合、インターフェース回路140は、例えば、データを入力するキーボード、利用者に画像又は文字を写す画面、或いは音声を流すスピーカーで音声発着信方式を設定する構成を有していればよい。
【0043】
また、インターフェース回路140は、自動で通話方式が変わるときに音声、文字、又は画像を用いて使用者に伝えることもできる。
【0044】
アンテナ150は、送受信回路110から入力されたデータを無線基地局200Aへ送信する。また、アンテナ150は、無線基地局200Aから受信したデータを送受信回路110へ出力する。
【0045】
中継局300は、無線基地局200A乃至200Bを管理している。例えば、無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)、又は移動通信交換局(MSC:Mobile Services Switching Center)である。
【0046】
次に、図4を中心に、図5も参照しながら実施例1のネットワーク制御システムの動作を説明する。
【0047】
まず、無線基地局200Aの輻輳監視回路230が回線ドメイン、又はパケットドメインの輻輳状況、或いは規制率を算出し、輻輳状況、又は規制率等(以下、輻輳状況、及び規制率を統合してネットワーク情報と呼ぶこともある)を制御回路220へ出力する(S501)。次に、制御回路220は輻輳監視回路230より入力された輻輳状態、又は規制率等に基づいて生成した規制信号を無線通信装置100Aに送信する(S502)。
【0048】
ここで、無線基地局200Aの自動輻輳検知方法と規制率の算出方法の一例を説明する。自動輻輳検知方法は、例えば、制御回路220がある周期でCPU使用率を測定し、閾値を越える数値をX回(Xは所定の値とする)連続で観測した場合に輻輳と判断する。この判定をAとする。また、制御回路220は、例えば、単位時間当たりでの処理パケット数を計測しておく。単位時間のn番目での最大処理可能パケット数をn-1番目、n-2番目から判定する。そして、制御回路220は、n番目で最大処理可能パケット数を超えるパケット数を受信している場合、輻輳と判断する。この判定をBとする。
【0049】
次に、規制率の算出方法について述べる。例えば、規制率を0、25、50、75、100%の5段階と設定した場合、上記A判定時はその時の規制率から2段階あげる。また、上記B判定時にはその時の規制率から1段階上げる。そして、規制率が上がった後、単位時間後も輻輳判定がない場合は、1段階下げてゆっくりと規制を解除していく。以上のようにして規制率を調整する。
【0050】
無線基地局200Aより規制信号を受信した無線通信装置100Aの制御回路120は、規制信号を解析して輻輳状態、又は規制率等を取り出す。そして、制御回路120は、その規制率に応じて自動的に適切なドメイン、通話方式、又はCodecを選択し(S503)、選択したドメイン、通話方式、又はCodecを中継局300に通知する(S504)。
【0051】
ここで、図5を参照しながら、制御回路120が行う、ドメイン、通話方式、又はCodecの選択方法を説明する。まず、制御回路120は、規制信号より取り出した回線ドメイン、又はパケットドメインの輻輳状態、又は規制率に基づいて利用者に音声通信を許すか否かを判断する(S601)。もし許さないならば、利用者は文字通信を行うことができる(S602)。例えば、無線通信装置の待ち受け時に規制率50%以上になったならば、文字通信を行う設定となる。ただし、例えば、無線通信装置の通話中に規制率50%以上になったならば、通話を継続させてもよい。もし可能ならば、回線ドメイン、又はパケットドメインの輻輳状態、或いは規制率等に基づいてドメインを選択する(S603)。具体的には、例えば、回線ドメイン、及びパケットドメインの輻輳状態を比較したときに、よりリソースに余裕がある方を選択する。次に、通話方式、及びCodecを選択する(S604、605)。具体的には、例えば、予め通話方式に優先順位を設定しておく。相互の会話を優先するならば全二重通信を、音質を優先するならば半二重通信を優先しておき、通話方式(例えば、通常通話なら1、PoC通信なら0.5とする)×通常レート(例えば、AMR12.2を通常レートとすると12.2となる)で算出する。全二重通信を優先しておく設定で、規制率が25%だった場合は、以下のように計算する。
【0052】
1 × A / 12.2 < 0.75
A < 9.12
したがって、この場合はAMR7.95以下、又はGSM HRを選択する。また、半二重通信を優先しておく設定で、規制率が25%だった場合は、以下のように計算する。
【0053】
0.5 × A / 12.2 < 0.75
A < 18.3
したがって、この場合はすべてのCodecが選択可能となる。以上の動作により、音声の発着信方式が決定する(S606)。
【0054】
図4に戻り、さらに実施例1のネットワーク制御システムの動作を説明する。中継局300は、無線通信装置100Aから受信した通知を、無線基地局200Bを介して通話相手の無線通信装置100Bに送信する(S505)。そして無線通信装置100Aと100Bの間で選択したCodecのネゴシエートが行われて通話が開始される(S506、及び508)。ここで、もし中継局300にて音声データを変換する必要がある場合には、無線通信装置100Aと中継局300の間で選択したCodecの許容可否確認が行われてから通話が開始される(S507、及び509)。
【0055】
実施例1のネットワーク制御システムにより、回線ドメイン、又はパケットドメインを活用して適切な音声発着新方式を選択することで、ネットワーク輻輳時においても通信を行うことができる。具体的には、例えば、災害時においても、音声通信を行うことができ、被災地の災害状況、又は被災者の安否の確認などをとることができる。
【0056】
ここで、実施例1では、通話相手の無線通信装置100Bがネットワーク制御システムに対応していない装置でも、PoC通信ができる装置であればよい。また、通話相手がPoC通信に対応していない無線通信装置、固定電話、又はIP(Internet Protocol)電話であった場合でも、特願2006-092297に開示されているPoCシステムを使用することで、PoC通信をすることができる。このような構成をとることで、ネットワーク輻輳時において、PoC通信が可能な構成を有していない無線通信装置とも、適切な音声で通話を行うことができ、利便性が向上する。
【0057】
また、実施例1では、通話方式、又はCodecを無線通信装置が自動的に選択する形態をとった。しかし、自動的に選択せず、インターフェース回路140、例えば、音声、又は表示画面を介して、無線通信装置の通話方式、又はCodecを利用者に選択させる形態をとってもよい。
【実施例2】
【0058】
次に、実施例2について、図6を用いて説明する。実施例2と実施例1との差異は、実施例1では2Gまたは3Gネットワークの無線基地局を経由した通信を示していたが、実施例2では同無線基地局を経由した通信と、WLAN AP(Wireless Local Area Network Access Point)を経由した通信とのいずれか一方を選択する点である。
【0059】
図6は、実施例2のネットワーク制御システムの構成を示す。実施例2のネットワーク制御システムは、無線通信装置100A及び100B、無線基地局200A及び200B、WLAN AP400A及びBにより構成されている。ここで、無線通信装置100A及び100B、無線基地局200A及び200Bは、実施例1と同様の構成を採用している。
【0060】
図6を参照しながら、実施例2のネットワーク制御システムの動作を説明する。
【0061】
無線通信装置100Aの制御回路120は、無線基地局200Aから規制信号を受信して、規制率、または輻輳状態の情報を抽出する。この規制率、または輻輳状態の情報に基づいて、無線基地局200Aを経由する通信を行うか、またはWLAN AP400Aを経由する通信を行うかを選択する。例えば、回線ドメイン、パケットドメインともに規制率が75%以上の場合、WLAN AP400Aを経由する通信を選択する。WLAN AP400Aを選択したならば、規制率、または輻輳状態の情報に基づいて、WLANネットワークを介してWLAN AP400Bに接続する経路、または2Gまたは3Gネットワークのパケットドメインに接続する経路を選択する。その後、選択した経路を通って無線通信装置100Bと通信をする。無線基地局200Aを選択したならば、実施例1の動作を行う(図4参照)。
【0062】
以上より、実施例2のネットワーク制御システムは、WLAN APを経由した通信を選択することで、回線ドメイン、及びパケットドメインともにネットワーク輻輳を起こしている状態でも通信を行うことができる。そして、例えば、被災地の災害状況、又は被災者の安否の確認などをする際に、被災者との通信をとることができる可能性を高くしている。
【0063】
ここで、実施例2では、2Gまたは3Gネットワークの無線基地局を経由した通信と、WLAN APを経由した通信という二つが選択肢だった。しかし、2Gまたは3Gネットワークの無線基地局を経由した通信と、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の無線基地局を経由した通信とのいずれかを選択する構成としてもよい。また、無線基地局を経由した通信、WLAN APを経由した通信、またはWiMaxの無線基地局を経由した通信を選択する構成としてもよい。さらに、無線基地局を経由した通信、WLAN APを経由した通信、またはWiMaxの無線基地局を経由した通信の選択を自動ではなく、インターフェース回路140を介して手動で選択する構成としてもよい。
【0064】
さらに、実施例2では、WLAN APは規制信号を発信していなかった。しかし、WLAN AP、またはWiMaxの無線基地局から規制信号を送信する構成をとってもよい。
【0065】
また、実施例2では、WLAN APを経由する通信を選択した場合、Codecや通信方式は初期設定で決定していた。しかし、WLAN APを経由する通信を選択した場合、WLAN APからの規制信号を受信し、この規制信号に基づいて、通信方式、またはCodecを選択する構成としてもよい。すなわち、例えば、実施例2でWLAN APを経由する通信を選択したならば、無線通信装置100Aの制御回路120は、WLAN APからの規制信号を受信する。この規制信号に基づいて、全二重通信、または半二重通信を選択する。その後、Codecの種類を選択し、通信相手である無線通信装置100Bと通信を開始するという構成をとってもよい。さらに、WLAN APを経由する通信がWiMaxの無線基地局を経由した通信に代わった場合も同様に上記の動作を行う構成としてもよい。また、全二重通信、または半二重通信の選択を自動ではなく、インターフェース回路140を介して手動で選択する構成としてもよい。
【0066】
当業者は上記実施例の様々な変形を容易に実施することができる。したがって、本発明は上記実施例に限定されることはなく、請求項やその均等物によって参酌される最も広い範囲で解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施例1のネットワーク制御システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例1のネットワーク制御システムの無線基地局の構成を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例1のネットワーク制御システムの無線通信装置の構成を示す概略図である。
【図4】本発明の実施例1のネットワーク制御システムの動作を示す概略図である。
【図5】本発明の実施例1のネットワーク制御システムの無線通信装置の動作を示す概略図である。
【図6】本発明の実施例2のネットワーク制御システムの構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0068】
100A 無線通信装置
100B 無線通信装置
110 送受信回路
120 制御回路
130 記憶回路
140 インターフェース回路
150 アンテナ
200A 無線基地局
200B 無線基地局
210 送受信回路
220 制御回路
230 輻輳監視回路
240 アンテナ
300 中継局
400A WLAN AP
400B WLAN AP

【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦

【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹

【識別番号】100111637
【弁理士】
【氏名又は名称】谷澤 靖久


【公開番号】 特開2008−11180(P2008−11180A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179604(P2006−179604)