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【発明の名称】 無線通信端末装置
【発明者】 【氏名】吉田 正二

【要約】 【課題】ユーザに面倒な作業を強いることなく、国際ローミングの利便性を向上させることができる無線通信端末装置を提供する。

【構成】端末2は、基地局3が接続されている通信システムに適合した通信方式が用いられていて基地局3との間で無線通信を行っている。端末1は基地局3が設置されている国に移動してきたばかりであり、その通信方式は基地局3が接続されている通信システムに適合していない状態である。かかる状態において、端末1は基地局3との通信を行っている端末2との間で局所的な通信を行って使用可能な通信方式を取得し、使用する通信方式を取得した通信方式に切り替えることにより、基地局3との間で無線通信を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の国又は地域でサービスを受けることが可能な国際ローミング機能を備えた無線通信端末装置において、
前記無線通信端末装置で使用可能な通信方式を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶する記憶部と、
局所的な通信を行って、周囲で使用可能な通信方式を示す通信方式情報を取得する局所通信部と、
前記局所通信部で取得された通信方式情報と前記テーブル記憶されている特定情報とに基づいて、前記無線通信端末装置の通信方式を切り替える制御部と
を備えることを特徴とする無線通信端末装置。
【請求項2】
前記局所通信部は、周囲に位置する他の無線通信端末装置との間で前記局所的な通信を行って前記通信方式情報を取得することを特徴とする請求項1記載の無線通信端末装置。
【請求項3】
前記局所通信部は、前記通信方式情報を報知する通信方式報知装置からの無線信号を検出した場合には、前記通信方式報知装置と通信を行って報知される前記通信方式情報を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線通信端末装置。
【請求項4】
前記局所通信部は、基地局からの無線信号が受信不可になったタイミングで前記通信方式報知装置からの無線信号の検出を試みることを特徴とする請求項3記載の無線通信端末装置。
【請求項5】
前記制御部は、取得した前記通信方式情報が前記テーブルに記憶されている前記特定情報に含まれている場合に、前記無線通信端末装置の通信方式を前記通信方式情報で示される通信方式に切り替えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の無線通信端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、取得した前記通信方式情報が前記テーブルに記憶されている前記特定情報に含まれていない場合には、使用可能な通信方式が無い旨を通知する制御を行うことを特徴とする請求項5記載の無線通信端末装置。
【請求項7】
前記特定情報は、国を特定する国番号を示す情報、通信業者を一意に特定する事業者情報、及び制御チャネル番号を特定するチャネル番号情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の無線通信端末装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、国又は地域に跨ってローミングを使用して通信を行う国際ローミングが可能な無線通信端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、無線通信端末装置においては、契約している通信事業者のサービスエリア外であっても、提携している他の通信事業者の設備を利用して、契約している通信業者のサービスを受けられるローミングが盛んに利用されている。近年においては第3世代の移動体通信システムの規格であるIMT2000等に準拠した無線通信端末装置の普及も進んでおり、日本国内で購入した無線通信端末装置が海外でもそのまま使えるような国際ローミングに対応した無線通信端末装置が今後益々増えてくることが予想される。
【0003】
国際ローミングに対応した現行の無線通信端末装置において、他の国に移動したときにローミングを使用するためには、例えばユーザが無線通信端末装置を操作して無線通信端末装置に対してエリアの変更を指示する必要があり、ユーザには面倒な操作が強いられている。ここで、ユーザが無線通信端末装置に対して行うエリア変更の指示としては、例えば日本国内であるか、海外(GSM(Global System for Mobile Communications)圏)であるか、又は海外(北米)であるかを選択する指示が挙げられる。
【0004】
以下の特許文献1には、位置情報と通信方式とを関連付けたテーブルを予め無線通信端末装置に用意しておき、GPS(Global positioning system:全地球測位システム)等を用いて無線通信端末装置の位置情報を取得し、位置情報が変更されたタイミングで上記のテーブルを参照することにより、無線通信端末装置の通信方式を適切な通信方式に切り換えることで、ユーザの煩雑な操作を不要とする技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−274723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の特許文献1に開示された技術においては、位置情報と通信方式(被干渉周波数帯である排除すべき周波数帯を示す情報を含む)とを関連付けたテーブルを予め無線通信端末装置に用意しておく必要がある。将来的に国際ローミングに対応可能なエリアが拡大することを考えると、上記の特許文献1のように、世界各地の地域情報と、この地域情報に対応する被干渉周波数帯の情報とを無線通信端末装置に用意しておくことは、メモリ容量の制約上困難である。
【0006】
また、将来的に広帯域通信システムの開発が益々活発になり、新たに広帯域通信システムを利用する地域が増加する可能性もある。上記の特許文献1のように、位置情報と通信方式とを関連付けたテーブルを無線通信端末装置に予め用意しておくと、新たな広帯域通信システムが導入される度にテーブルの内容を更新する必要が生ずるため、テーブルの変更といった面倒な作業をユーザに強いるという問題が生ずる可能性が考えられる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザに面倒な作業を強いることなく、国際ローミングの利便性を向上させることができる無線通信端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の無線通信端末装置は、複数の国又は地域でサービスを受けることが可能な国際ローミング機能を備えた無線通信端末装置において、前記無線通信端末装置で使用可能な通信方式を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶する記憶部と、局所的な通信を行って、周囲で使用可能な通信方式を示す通信方式情報を取得する局所通信部と、前記局所通信部で取得された通信方式情報と前記テーブル記憶されている特定情報とに基づいて、前記無線通信端末装置の通信方式を切り替える制御部とを備えることを特徴としている。
また、本発明の無線通信端末装置は、前記局所通信部が、周囲に位置する他の無線通信端末装置との間で前記局所的な通信を行って前記通信方式情報を取得することを特徴としている。
また、本発明の無線通信端末装置は、前記局所通信部が、前記通信方式情報を報知する通信方式報知装置からの無線信号を検出した場合には、前記通信方式報知装置と通信を行って報知される前記通信方式情報を取得することを特徴としている。
ここで、本発明の無線通信端末装置は、前記局所通信部が、基地局からの無線信号が受信不可になったタイミングで前記通信方式報知装置からの無線信号の検出を試みることを特徴としている。
また、本発明の無線通信端末装置は、前記制御部が、取得した前記通信方式情報が前記テーブルに記憶されている前記特定情報に含まれている場合に、前記無線通信端末装置の通信方式を前記通信方式情報で示される通信方式に切り替えることを特徴としている。
また、本発明の無線通信端末装置は、前記制御部が、取得した前記通信方式情報が前記テーブルに記憶されている前記特定情報に含まれていない場合には、使用可能な通信方式が無い旨を通知する制御を行うことを特徴としている。
更に、本発明の無線通信端末装置は、前記特定情報が、国を特定する国番号を示す情報、通信業者を一意に特定する事業者情報、及び制御チャネル番号を特定するチャネル番号情報の少なくとも1つを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、周囲の端末又は通信方式報知装置と局所的な通信を行って使用可能な通信方式に関する情報を取得し、この情報に基づいて通信方式を自動的に設定する(切り替える)ため、ユーザに面倒な作業を強いることなく、国際ローミングの利便性を向上させることができる。
また、本発明によれば、無線通信端末装置にテーブルとして記憶させる必要のある情報は、無線通信端末装置で使用可能な通信方式を一意に特定できる国番号、通信事業、及びCCH(Control Channels:制御チャネル)のキャリア番号等であるため、何れかの国で新たな広帯域通信システムが導入されてもテーブルの内容を更新する必要は必ずしも無い。このため、ユーザにテーブルの変更といった面倒な作業をユーザに強いることは殆ど無いという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態による無線通信端末装置について詳細に説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態による無線通信端末装置が用いられる通信システムの概略構成を示す図である。図1に示す通り、通信システムは、本発明の第1実施形態による無線通信端末装置(以下、「端末」という)1,2と、基地局3とを含んでいる。尚、以下の説明では、端末1,2が携帯電話機である場合を例に挙げて説明する。
【0012】
端末1,2は、基地局3との間で無線通信を行う。これにより他の端末との間での通信・通話が可能である。また、端末1,2は、国際ローミングに対応したものであり、複数の通信方式が切り替え可能である。更に、端末1,2は、例えば数十〜百メートル程度の距離の範囲内で局所的(ローカル)な無線通信の送受信による通信が可能である。この局所的な無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)通信等のWPAN(Wireless Personal Area Network:個人用無線ネットワーク)に準拠した通信規格を用いて行われる。
【0013】
尚、以下の説明では、端末2は基地局3が設置されている国で販売されたものであり、端末1は基地局3が設置されている国で販売されたものではなく、ユーザの移動によって他の国から基地局3が設置されている国に移動したものであるとする。つまり、端末2は、基地局3が接続されている通信システムに適合した通信方式が用いられていて基地局3との間で無線通信が可能であるが、端末1は基地局3が設置されている国に移動してきたばかりであり、その通信方式は基地局3が接続されている通信システムに適合していない状態であるとする。
【0014】
上記の状態においては、端末1は基地局3との間で無線通信を行うことはできない。このため、端末1は周囲に位置する端末(例えば、端末2)との間で局所的な無線通信を行い、その国で使用されている通信システムの通信方式を周囲の端末に問い合わせて、その問い合わせ結果に応じて使用する通信方式の切り替えを行う。これにより、その国に設置されている基地局3との間の無線通信が可能となる。以下、端末1の構成及び通信方式の切り替え方法の詳細について順に説明する。
【0015】
図2は、端末1の概略構成を示すブロック図である。図2に示す通り、端末1は、無線通信部11、交信部12(局所通信部)、操作部13、表示部14、音声入出力部15、ローミング制御部16、制御部17、ROM(Read Only Memory:記憶部)18、及びRAM(Random Access Memory)19を含んで構成される。
【0016】
無線通信部11は、制御部17による制御の下で所定の通信方式、例えばCDMA方式等を用いて不図示の基地局との間で無線通信を行うものである。尚、この無線通信部11には複数の通信方式が用意されており、制御部17の制御により通信方式の切り替えが行われる。交信部12は、制御部17による制御の下で、例えば数十〜百メートル程度の距離に位置する他の端末(例えば、図1に示す端末2)との間での局所的(ローカル)な無線通信の送受信による交信を行うものである。この交信部12は、例えば前述したBluetooth(登録商標)通信規格を用いて交信を行う。
【0017】
操作部13は、ダイヤルキー、ファンクションキー、サイドキー、電源キー等から構成されており、これらキーのユーザによる操作内容を操作信号として制御部17に出力する。表示部14は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を備えており、制御部17から出力される表示制御信号に基づいて各種メッセージ、電話番号、画像等を表示する。
【0018】
音声入出力部15は、スピーカ及びマイクを備え、制御部17から入力される音声信号に基づいて音声や音楽をスピーカを介して外部に出力する一方、マイクを介して入力された音声等を音声信号に変換して制御部17に出力する。ローミング制御部16は、端末1が他の国に移動したときにローミング制御を行う。
【0019】
制御部17は、ROM18に予め記憶された所定の制御プログラム、操作部13から入力される操作信号、及び無線通信部11の通信状態又は交信部12の交信状態等に基づいて、端末1の全体動作を制御するものである。ROM18は、例えばフラッシュメモリであり、制御部17が実行する制御プログラムや各種データを記憶する。また、ユーザ毎の電話番号、電子メールアドレス等の個人情報を含むアドレス帳を記憶する。更に、端末1で使用可能な通信方式(無線通信部11で用意されている通信方式)を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶する。RAM19は、制御部17による制御動作に使用されるワーキングエリアである。
【0020】
図3は、ROM18に記憶されるテーブルを示す図である。通信方式は、国番号、通信事業者、及びCCH(Control Channels:制御チャネル)のキャリア番号が分かれば一意に特定することができる。このため、図3に示す通り、テーブルには、ローミング先国番号、ローミング先事業者識別子、及びローミング先CCHキャリア番号からなる複数のレコードR1〜RN(Nは、1以上の整数であって、端末1で使用可能な通信方式の数である)が記憶されている。尚、端末2も複数の通信方式が使用可能である場合には、図3に示すテーブルと同様のテーブルを記憶している。
【0021】
図4は、本発明の第1実施形態において端末1で行われる通信方式の切り替え方法を示すシーケンス図である。端末1を携帯するユーザが、ある国から図1に示す基地局3が設置されている国に移動した後で端末1の電源を投入すると、端末1の制御部17がROM18に記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより端末1が起動する。端末1が起動すると、制御部17は無線通信部11を制御して、基地局3からの電波を捕捉させる。ここで、端末1に設定されている通信方式は、基地局3で用いられている通信方式とは異なるため、基地局3からの電波を捕捉することができずに圏外となる。
【0022】
圏外が検出されると、制御部17は、交信部12を一定の時間間隔毎に制御して、周囲に局所的な無線通信が可能な端末が存在するか否かを問い合わせる。いま、端末1の交信部12による無線通信が可能な範囲内に端末2が存在したとすると、端末2は上記の端末1の問い合わせに対する返信を送信する。端末2の返信を端末1が受信すると、端末1と端末2との間の接続が確立される(ステップS11)。
【0023】
次に、端末1の制御部17は、交信部12を制御して端末2が本実施形態に対応した端末であるか否かを問い合わせる(ステップS12)。尚、本実施形態に対応しているか否かは、例えば通信方式を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶している端末であるか否かを問い合わせることで行う。この処理は、端末1の周囲に本実施形態に対応していない端末が存在することもあるので、このような端末を除外するために行われる。この問い合わせがなされると、その問い合わせ結果が端末2から端末1に送信される(ステップS13)。
【0024】
この問い合わせ結果により、端末2が本実施形態に対応していない端末であると判明した場合には、端末1の制御部17は交信部12を制御して端末2との間の接続を切断する。一方、端末2が本実施形態に対応している端末であると判明した場合には、端末1の制御部17は交信部17を制御して端末2に対して通信可能な通信方式を問い合わせる(ステップS14)。この問い合わせがなされると、端末2は記憶しているテーブルを問い合わせ結果として端末1に送信する(ステップS15)。端末1が端末2からのテーブルを受信すると、端末1と端末2との間の接続が切断される(ステップS16)。
【0025】
以上の処理を終えると、端末1の制御部17は、ROM18に記憶されているテーブルを読み出して参照し(ステップS17)、ROM18から読み出したテーブルの内容のうち、端末2から送信されたテーブルに含まれているものがあるか否か、即ち使用可能な通信方式があるか否かを判断する(ステップS18)。この判断結果が「YES」の場合には、制御部17は無線通信部11を制御して使用可能な通信方式に設定する(ステップS19)。これにより、端末1は基地局3との間で無線通信が可能になる。
【0026】
これに対し、ステップS18の判断結果が「NO」の場合には、制御部17は、表示部14に対して使用可能な通信方式が無い旨の表示をさせてユーザに通知する。尚、この表示は、ピクト表示、ポップアップ表示、アイコン表示等の任意の表示方法で行うことが可能である。かかる表示により、ユーザはその国では、自分の所持する端末1が使用不可であるのを知ることができ、単に「圏外」と表示される場合に比べて利便性が向上する。
【0027】
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態による無線通信端末装置が用いられる通信システムの概略構成を示す図である。図5に示す通り、通信システムは、端末1、通信方式報知装置5、及び基地局3を含んでいる。図1に示す端末1は第1実施形態で説明した端末1と同様の端末であり、基地局3も第1実施形態で説明したものと同様のものである。
【0028】
通信方式報知装置5は、例えば空港のゲート等に設置されており、使用可能な通信方式を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶する。この通信方式報知装置5は、前述したBluetooth(登録商標)通信等により、使用可能な通信方式を端末1等の端末に報知する装置である。ここで、通信方式報知装置5が空港のゲート等に設けられるのは、通信方式を設定し直す必要があるのは、主に国境を越えた後で最初に端末を使用することが多い場所が空港だからである。勿論、空港に限らず、港や国境の駅等に設置しても良い。
【0029】
図6は、通信方式報知装置5に記憶されるテーブルを示す図である。図6に示す通り、テーブルには、ローミング先国番号、ローミング先事業者識別子、及びローミング先CCHキャリア番号に対応して複数の端末番号(PSID)が記憶されている。つまり、このテーブルにはローミング先で使用可能な通信方式を特定する情報(ローミング先国番号、ローミング先事業者識別子、及びローミング先CCHキャリア番号)と、この通信方式に対応する複数の端末番号とが記憶されている。
【0030】
図7は、本発明の第2実施形態において端末1で行われる通信方式の切り替え方法を示すシーケンス図である。尚、通信方式報知装置5は、一定の時間間隔毎に周囲に局所的な無線通信が可能な端末が存在するか否かを問い合わせているものとする。端末1を携帯するユーザが、空港のゲートを出た時点で端末1の電源を投入すると、端末1の制御部17がROM18に記憶されている制御プログラムを読み込んで実行することにより端末1が起動する。
【0031】
端末1が起動すると、制御部17は無線通信部11を制御して基地局3からの電波を捕捉させる。ここで、端末1に設定されている通信方式は、基地局3で用いられている通信方式とは異なるため、基地局3からの電波を捕捉することができずに圏外となり、端末1の制御部17は交信部12を交信可能な状態として待ち受け状態になる。かかる状態とすることで、交信部12は通信方式報知装置5からの無線信号の検出を試みることになる。
【0032】
待ち受け状態において、端末1の交信部12が通信方式報知装置5からの問い合わせを受信すると、端末1が通信方式報知装置5に対して返信を送信し、これを通信方式報知装置5が受信すると、端末1と通信方式報知装置5との間の接続が確立される(ステップS21)。次に、端末1の制御部17は、例えばROM18に記憶されているPSIDを読み出し、これを交信部12を介して通信方式報知装置5に送信する(ステップS22)。
【0033】
端末1から送信されたPSIDを受信すると、通信方式報知装置5は、このPSIDをキーとしてテーブルを検索し、そのPSIDに対応している通信方式を求める(ステップS23)。検索が終了すると、通信方式報知装置5は、その検索結果(使用可能な通信方式)を端末1に対して送信する(ステップS24)。端末1が通信方式報知装置5からの検索結果を受信すると、端末1と通信方式報知装置5との間の接続が切断される(ステップS25)。
【0034】
以上の処理を終えると、端末1の制御部17は、ROM18に記憶されているテーブルを読み出して参照し(ステップS26)、ROM18から読み出したテーブルの内容のうち、端末2から送信された検索結果に含まれているものがあるか否か、即ち使用可能な通信方式があるか否かを判断する(ステップS27)。この判断結果が「YES」の場合には、制御部17は無線通信部11を制御して使用可能な通信方式に設定する(ステップS28)。これにより、端末1は基地局3との間で無線通信が可能になる。
【0035】
これに対し、ステップS27の判断結果が「NO」の場合には、制御部17は、表示部14に対して使用可能な通信方式が無い旨の表示をさせてユーザに通知する。尚、この表示は、第1実施形態と同様に、ピクト表示、ポップアップ表示、アイコン表示等の任意の表示方法で行うことが可能である。かかる表示により、ユーザはその国では、自分の所持する端末1が使用不可であるのを知ることができ、単に「圏外」と表示される場合に比べて利便性が向上する。
【0036】
尚、図7に示す例では、端末1が通信方式報知装置5に対してPSIDを送信し(ステップS22)、通信方式報知装置5がこのPSIDに基づいてテーブルを検索し(ステップS23)、その検索結果を端末1に送信していた(ステップS24)。しかしながら、端末1と通信方式報知装置5との間の接続が確立した後で、通信方式報知装置5が端末1に対してテーブルを送信しても良い。かかる処理を行えば、端末1から通信方式報知装置5にPSIDを送信する処理(ステップS22)及び通信方式報知装置5での検索処理(ステップS23)を省略することができる。
【0037】
以上説明した通り、本実施形態では、周囲の端末(端末2)や通信方式報知装置5と局所的な通信を行って使用可能な通信方式に関する情報を取得し、この情報に基づいて通信方式を自動的に設定する(切り替える)ため、ユーザに面倒な作業を強いることなく、国際ローミングの利便性を向上させることができる。また、本実施形態では、国番号、通信事業、及びCCH(Control Channels:制御チャネル)のキャリア番号等であるため、何れかの国で新たな広帯域通信システムが導入されてもテーブルの内容を更新する必要は必ずしも無い。勿論、その新たな広帯域通信システムが導入された国でそのシステムを用いる場合には、テーブルの内容を更新する必要はある。このため、ユーザにテーブルの変更といった面倒な作業をユーザに強いることは殆ど無い。
【0038】
以上、本発明の一実施形態による無線通信端末装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、以上説明した実施形態では、無線通信端末装置が携帯電話機である場合を例に挙げたが、本発明は携帯電話機に限られず、種々の無線通信端末装置に適用可能である。具体的には、複数の国又は地域でサービスをうけることが可能な国際ローミング機能を備えており、複数の通信方式が切り替え使用可能であって、この通信方式を一意に特定する特定情報を含むテーブルを記憶することができる無線通信端末装置であれば適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態による無線通信端末装置が用いられる通信システムの概略構成を示す図である。
【図2】端末1の概略構成を示すブロック図である。
【図3】ROM18に記憶されるテーブルを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態において端末1で行われる通信方式の切り替え方法を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の第2実施形態による無線通信端末装置が用いられる通信システムの概略構成を示す図である。
【図6】通信方式報知装置5に記憶されるテーブルを示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態において端末1で行われる通信方式の切り替え方法を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0040】
1 端末
5 通信方式報知装置
12 交信部
17 制御部
18 ROM
【出願人】 【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
【出願日】 平成18年6月28日(2006.6.28)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和


【公開番号】 特開2008−11040(P2008−11040A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−177977(P2006−177977)