トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術




【発明の名称】 映像制御装置及びその方法
【発明者】 【氏名】内池 寛

【要約】 【課題】コピー制限されたコンテンツを外部メディアに移動した場合でも、そのコンテンツを視聴可能とする映像制御装置を提供する。

【構成】デジタル放送等を録画したコピーワンス制限付きコンテンツを外部に出力する場合に、その出力の態様を管理し、出力の態様に応じて、オリジナルコンテンツの再生に対して制限を設ける。また、出力したコンテンツを戻すことにより再生に対する制限が解除される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力した映像データのビットレートを変換して出力する映像制御装置において、前記映像データをデコードする第1のデコーダと、前記第1のデコーダの出力を変換されたビットレートでエンコードするエンコーダと、前記エンコーダにより第1のビットレートでエンコードされた映像データを記録媒体に出力するための出力部と、前記エンコーダにより第2のビットレートでエンコードされた映像データを再デコ−ドする第2のデコーダと、前記第2のビットレートを、前記第1のビットレートに基いて決定する制御部とを有することを特徴とする映像制御装置。
【請求項2】
前記第1のビットレートと前記第2のビットレートとの和が、前記入力した映像データのビットレートより小さいことを特徴とする請求項1記載の映像制御装置。
【請求項3】
前記入力した映像データを暗号化する暗号化部と、暗号化された映像データを記憶する記憶部とを有し、前記制御部は、ユーザからの指示に基いて、前記記憶部より所定の映像データを読み出し、前記暗号化を解除して、前記第1のデコーダに出力するように前記記憶部及び前記暗号化部を制御する請求項2記載の映像制御装置。
【請求項4】
前記第1のデコーダまたは、前記第2のデコーダによりデコードされた映像データの解像度を変換する解像度変換部と、表示器で映像を表示できるように前記解像度変換部により解像度変換された映像データのフォーマットを変換するデジタルインターフェイスとを有する請求項2記載の映像制御装置。
【請求項5】
前記第1のビットレートが所定のビットレートk(Mbps)(但し、kは正数)より小さい場合には、前記第2のビットレートを所定値m(Mbps)(但し、mは正数)に設定する請求項2記載の映像制御装置。
【請求項6】
前記所定のビットレートk、前記所定値m、及び前記入力した映像データのビットレートx(Mbps)(但し、xは正数)は、0.1<k/x<0.3、0.5<m/x<0.8の関係を有する請求項5記載の映像制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記記録媒体に出力された映像データが戻されたときに前記第2のビットレートを、前記記録媒体に出力する前に設定されていたビットレートに戻すことを特徴とする請求項2記載の映像制御装置。
【請求項8】
入力した映像データのビットレートを変換して出力する映像制御方法において、前記映像データをデコードする第1のデコードステップと、前記第1のデコードステップでデコードされた映像データを、変換されたビットレートでエンコードするエンコードステップと、前記エンコードステップにより第1のビットレートでエンコードされた映像データを記録媒体に出力するための出力ステップと、前記エンコードステップにより第2のビットレートでエンコードされた映像データを再デコ−ドする第2のデコードステップとを有し、前記第2のビットレートは、前記第1のビットレートに基いて決定されることを特徴とする映像制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄積したビデオコンテンツを移動及び再生する映像制御装置に関し、詳しくはコピー制限されたビデオコンテンツのビットレートを制御して移動及び再生する映像制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のデジタル放送においては、いわゆるコピーワンスと呼ばれる蓄積方式が運用されている。コピーワンスは、「一回のみコピー可」や「一世代のみコピー可」とも呼ばれている。この方式では、放送コンテンツを蓄積(録画)した時点でこの「一回」あるいは「一世代」を終えたことになり、録画されたコンテンツは、「コピー禁止」コンテンツとなる。よって、放送コンテンツを外部記録媒体に出力したい場合には、「ムーブ」と呼ばれる動作を行うことになる。つまり、外部記録媒体に出力するのと引き換えに、録画されているオリジナルコンテンツは削除するというものである。外部記録媒体とは、放送コンテンツを録画した録画器以外の他の記録エリアあるいは記録媒体であり、必ずしも放送受信装置や録画器の外部に設置された形態でなくてもよい。
【0003】
しかしながらこの方式では、ムーブの最中に何らかのトラブルが発生すると、出力先のコンテンツもオリジナルコンテンツも両方無くなるあるいは不完全なものになってしまう可能性があった。また、一度外部記録媒体にオリジナルコンテンツを出力したが、また元の機器にコンテンツを保存し直すことは、必ずしも可能ではなかった。
【0004】
他のコピー制御として、下記特許文献1に開示されているチェックイン/チェックアウトと呼ばれるものがある。チェックアウトとは、N(Nは正数)回コピーを許可されたオリジナルコンテンツが、オリジナルコンテンツが記録されている記録媒体から他の記録媒体に最大N回コピーされることである。この場合、オリジナルコンテンツは消去されず、コピー制御情報が(N−1)回に低減される。N=0となった場合には、これ以上のコピーを作ることはできない。また、通常は、1度複製されたコンテンツは、再生は可能であるが、さらにこれをコピーすることは許されていない。チェックインとは、オリジナルコンテンツのコピー制御情報が例えば、(N−1)回のとき、先にコピーした他の記録媒体からコンテンツを戻す処理が行なわれることである。この場合、オリジナルコンンテンツのコピー制御情報は、((N−1)+1)回に変更される。このとき他の記録媒体に記録されていたコンテンツは消去される。
【0005】
特許文献2には、圧縮を伴うムーブを行った場合でも逆ムーブにより元の情報に復元可能な情報伝送装置が開示されている。
【0006】
オリジナルコンテンツはローカルに暗号化を施しておき、チェックアウトする時に暗号鍵を一緒に送出する。暗号化されたオリジナルコンテンツは再生不可能となるが、削除はされない。チェックイン時には、暗号鍵のみを移動すれば、暗号化されたオリジナルコンテンツが再生可能となり、ムーブされたコピーコンテンツは再生不可能となる。
【0007】
特許文献3には、ビデオレコーダのHDDにコンテンツを録画した際に、そのコンテンツを再生可能とするためのライセンス情報を分離して管理する情報管理方法が開示されている。このライセンス情報と低ビットレート化したコンテンツデータ、コンテンツIDを携帯端末に引き渡すことで、コンテンツデータを仮想的にムーブすることが記載されている。
【特許文献1】特開2003−132625号公報
【特許文献2】特開2005−158233号公報
【特許文献3】特開2006−004543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら特許文献2に記載されている情報伝送装置または特許文献3記載されている情報再生装置では、一旦外部にコンテンツを出力してしまうと、その暗号鍵が戻されない限り蓄積されたコンテンツを再生できない。即ち、誰かが外部にコンテンツを出力してしまうと、他の人は、暗号鍵を戻してもらうまでそのコンテンツを視聴することが出来ないという不都合が生じる。特に、携帯端末の性能の向上により、例えばデジタルテレビ受信機に蓄積されたコンテンツを携帯端末にコピーして戸外で視聴する機会は、ますます増えていく。
【0009】
特許文献1に記載のチェックイン/チェックアウトによるコピー制御では、上述した不都合は生じないが、デジタル放送のコンテンツではコピーワンスの制限が一般的である。
【0010】
そこで本発明は、デジタル放送等を録画したコピーワンス制限付きコンテンツを外部に出力する場合に、その出力の態様を管理する。即ち、どの記録領域あるいは記録媒体に、どのように(どんな解像度やビットレートなどで)出力(チェックアウト)したかを記憶する。そして、暗号化されたオリジナルコンテンツそのものは変更せずに、出力の態様に応じて、オリジナルコンテンツの再生に対して制限を設ける。出力したコンテンツを戻す(チェックイン)ことにより再生に対する制限も解除される。即ち、本発明は、外部メディアにビデオコンテンツを出力した場合でも、オリジナルコンテンツの視聴を再生品位の制限付きで可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の映像制御装置は、入力した映像データのビットレートを変換して出力する映像制御装置において、前記映像データをデコードする第1のデコーダと、前記第1のデコーダの出力を変換されたビットレートでエンコードするエンコーダと、前記エンコーダにより第1のビットレートでエンコードされた映像データを記録媒体に出力するための出力部と、前記エンコーダにより第2のビットレートでエンコードされた映像データを再デコ−ドする第2のデコーダと、前記第2のビットレートを、前記第1のビットレートに基いて決定する制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の映像制御装置によれば、携帯端末等の外部機器にコンテンツを出力した場合でも、オリジナルコンテンツの視聴が再生品位の制限付きで可能となるので、コンテンツの出力元と出力先の両方で視聴することが可能となる。
【0013】
また、全く同じコンテンツを複製しないという意味でのコピーワンス運用を守ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、映像制御装置100における、通常の再生動作を説明する。
【0015】
チューナ1は、地上波アンテナ(図示せず)又はパラボナアンテナ(図示せず)から、地上波デジタル信号の空中波又は衛星波を、信号線L1を介して受信する。受信した信号は、帯域フィルタ、ダウンコンバータなどを通過させた後、信号線L2を通して復調部2へ出力する。ここでは、伝送形態に合致した復調処理を施すと共に、誤り訂正処理などを行い、所望のMPEG2トランスポートストリーム(TS)をデマルチプレクサ(DEMUX)3に信号線L3を介して受け渡す。DEMUX3は、TSから所望の番組の映像データ、音声データと付加情報に分離する。
【0016】
分離された映像データは信号線L4を介しデコーダ4で復号され、ラスタースキャン形式の表示フォーマットに変換される。その後、番組映像ソースとして信号線L5を介し、後段の解像度変換部7に受け渡される。
【0017】
解像度変換部7では、YUVの色差信号からRGB信号に変換するマトリクス回路や走査方式をインタレースからプログレッシブに変換するI−P変換回路などの前処理が行われる。CPU20は、表示フォーマット(表示ライン数、ドット数や色数)と、予めプリセットされた画面レイアウト情報に基づいて、解像度変換パラメータ(拡大率・縮小率・拡大縮小の重み付けフィルタ係数等)を設定する。設定された解像度変換パラメータにもとづいて映像データの拡大・縮小・等倍処理が行われる。
【0018】
前記解像度変換部7で処理された信号は、信号線L8を介してデジタルインターフェイス(I/F)8へ送られる。ここでは、表示器9の解像度に対応したフォーマットに映像データが変換され信号線L9を介して出力される。
【0019】
映像データを含んだ放送コンテンツ(ビデオコンテンツ)の録画は、以下の2つのパスにより行われる。
【0020】
第1のパスでは、DEMUX3で所望の番組の分だけ取り出されたTSを、第1デコーダ4でデコードし、さらに第1エンコーダ5により再エンコードした映像データを、記憶装置(HDD)15で記録する。第2のパスでは、同じくDEMUX3で取り出されたTSを、第1デコーダ4を介さずに記憶装置(HDD)15で記録する。どちらのパスにおいても、映像データはCPU20の制御下で、ローカル暗号化部12により暗号化を施された後、記憶装置15(HDD)へ信号線L19を介して記録される。この際、暗号化に使用した鍵を、信号線L17を介して暗号化キー群10に保存すると共に、どのコンテンツをどの暗号化鍵により暗号化したかの対応付けを、コンテンツ/暗号キー照合テーブル14に記憶する。録画の際に、映像データを暗号化する理由は、以下の通りである。本発明ではコンテンツを外部に出力した場合でも、コンテンツの再生にのみ制限をかけ、コンテンツデータ本体は変更しない。そのため、暗号化せずに蓄積した場合には、ユーザーが自由にコンテンツデータをオリジナルな状態で再生できてしまうからである。
【0021】
通常再生する場合にはCPU20の制御の下、コンテンツ/暗号キー照合テーブル14を参照して、暗号化時に使用した鍵を暗号化キー群10より取り出す。ローカル復号部11は、その鍵を用いてHDD15から読み出した映像データの暗号化を解除して、映像データを第一デコーダ4に出力する。暗号化を解除された映像信号は、第1デコーダ4により復号化され、解像度変換部7及びデジタルI/F8を介して表示器9に出力されて、映像として表示される。ローカル復号部11と、ローカル暗号化部12とは機能的に統合されて1つの暗号化部とすることもできる。
【0022】
次にコンテンツを外部メディアに出力(チェックアウト)する時と、外部メディアからコンテンツを戻す(チェックイン)時の動作について説明する。
【0023】
まず、ローカルに暗号化されて録画されたコンテンツをチェックアウトする場合の動作について説明する。このコンテンツのオリジナルビットレートを24Mbpsとし、携帯端末用に300kbpsのビットレートで出力するとしよう。まずユーザーは第二外部メディアI/F19に携帯端末用のメモリを挿入する。リモコン21の操作によるユーザーの指示は、リモコンI/F22及びL23を介してCPU20に伝達される。CPU20は出力を指示されたコンテンツの映像データを、HDD18からローカル復号部11へ出力するように制御する。CPU20は、出力を指示されたコンテンツとペアになる暗号化鍵を、コンテンツ/暗号化鍵照合テーブル14から特定する。特定された鍵が暗号化キー群10から取り出される。その鍵を使ってローカル復号部11にて暗号化が解除された映像データは、第一デコーダ4で復号化される。復号化された映像信号は、第二エンコーダ6により符号化される。ここで所望のビットレート(ここでは300kbps)、及び出力先である携帯端末の表示器に適合した解像度に変換された後、ユーザーが挿入したメモリに書き込まれる。この時、出力したコンテンツのビットレートに関する情報は図3に示した出力コンテンツ管理テーブル13により管理される。出力したコンテンツごとに、「どの記憶媒体(メディアタイプ)」に「どの位のビットレート(出力ビットレート)」で出力したが記録される。また、情報処理装置100で再生する場合の、出力したビットレートに応じて設定される「再生可能ビットレートの最大値(再生可能ビットレート)」も記録される。
【0024】
出力コンテンツ管理テーブル13により管理される情報としては、ビットレート以外にコンテンツの解像度であってもよい。出力した媒体を識別するために、媒体ごとに固有識別番号を振って管理してもよい。尚、第二外部メディアI/F19が例えばUSBのような汎用的な入出力ポートで、そのポートに所望のメモリを接続するような形態でもよい。
【0025】
この再生可能ビットレートの最大値を求めるアルゴリズムの例は、図2に示すようなフローであらわされる。(このアルゴリズムでは、ビットレートはMbpsの単位であらわした時の小数点以下を切り上げる。例えば300kbpsは0.3Mbpsなので、切り上げて1Mbpsとして扱う)
一度も出力したことの無いコンテンツの再生可能なビットレートの最大値x(但し、xは正数)はオリジナルのビットレート(この例では24Mbps)となる。よって図2のフローではS0からスタートして、まずS1そしてS3に進む。次に出力のビットレートは300kbpsだが、切り上げて1Mbps(この切り上げは再生可能なビットレートの最大値を算出する時にのみ行われる。出力ビットレートを300kbpsと指示したにもかかわらず1Mbpsで実際に出力する訳ではない)となりS3の分岐はS4に進むことになる。S4の分岐では、再生可能なビットレートの最大値と出力ビットレートとの差(最大−出力)のビットレートの計算結果を参照している。この例では24−1=23MbpsなのでS7に進み、再生可能なビットレートの最大値は15Mbpsとなる。ここで、24Mbpsのコンテンツから300kbpsのコンテンツを出力したにもかかわらず、再生可能なビットレートの最大値が23.7Mbpsではなく、15Mbpsにまで低下していることに注目していただきたい。外部に出力した300Kbps分、ビットレートを低下させても見た目にはほとんど画質は変化しないため、(厳密な意味ではコピーではないのだが)ユーザーの体感的にはコピーを行ったかのように見えてしまう。これではコピーワンスの概念を大きく逸脱してしまうため、あえて外部に出力する動作に対するペナルティを与えるようなアルゴリズムとした。
【0026】
即ち、出力したコンテンツのビットレートが所定のビットレートk(Mbps)(但し、kは正数)より小さい場合には、再生可能なビットレートの最大値を所定値m(Mbps)(但し、mは正数)に設定することができる。ここで、k、mは、オリジナルコンテンツのビットレートx(Mbps)に基いて設定される。具体的には、ユーザが感じる画質低下の臨界点から、0.1<k/x<0.3、0.5<m/x<0.8とすることができる。
【0027】
コンテンツ・出力情報及び再生制限情報対応テーブルは図3のように表される。
また、出力ビットレート(第1のビットレート)と再生可能なビットレートの最大値(第2のビットレート)の和は、オリジナルコンテンツのビットレート(入力した映像データのビットレート)より小さく設定される。
【0028】
次に、上記出力動作に引き続いて、同じコンテンツを、さらにDVDに4.6Mbpsのビットレートで出力するケースについて述べる。まずユーザーは書き込み可能なDVDメディアを第一外部メディアI/F18に挿入する。リモコン21により、コンテンツを4.6Mbpsのビットレートで出力するように、CPU20に対し指示する。CPU20は出力を指示されたコンテンツとペアになる暗号化鍵をコンテンツ/暗号化鍵照合テーブル14から割り出し、所望の暗号化鍵を暗号化キー群10より取り出す。その鍵を使ってローカル復号部11はコンテンツデータの暗号化を解除する。第一デコーダ4で復号された映像信号はさらに第1エンコーダ5に信号線L5、L6を介し送られる。ここで所望のビットレート・解像度に変換され、ユーザーが挿入したDVDに信号線L13及び第一外部メディアI/F18を介し書き込まれる。
【0029】
再生可能なビットレートの最大値算出についても図2のフローに従って説明する。まずDVDに出力する前の再生可能なビットレートの最大値は15Mbpsであるので、S3に進む。4.6Mbpsを出力するので、計算に使う値は5Mbpsとなり、S3のステップからS5に進む。最大−出力のビットレートは15−5=10MbpsなのでS8に進む。最大−出力の計算結果により、S8からS12に進み、再生可能なビットレートの最大値は5Mbpsとなる。この結果により、コンテンツ・出力情報及び再生制限情報対応テーブルが図4のように更新される。
【0030】
同様な動作により、さらに引き続き、1.5Mbpsと200kbpsのビットレートで1回ずつ出力したとすると、最終的にコンテンツ・出力情報及び再生制限情報対応テーブルは図5のように更新される。
【0031】
再生可能な最大ビットレートが決定された後に、そのコンテンツの再生を指示した場合の動作について説明する。
【0032】
リモコン20によりCPU20に対し再生指示が行われた場合、CPU20は出力コンテンツ管理テーブル13を参照して、そのコンテンツの出力履歴及び再生可能なビットレートの最大値を取得する。出力履歴が無い(つまりビットレートの最大値とオリジナルのビットレートが同一)場合には、当然先に述べた通常の再生動作となる。再生可能なビットレートの最大値が変更されている場合には、第一デコーダ4に受け渡された後の動作が異なる。ビットレートの最大値が変更されているので、第一デコーダ4でデコードされた結果をそのまま解像度変換7に出力しない。映像データは、CPU20の制御の下、信号線L5、L6を介して第一エンコーダ5に出力される。第1エンコーダ5は、出力コンテンツ管理テーブル13を参照して取得済みの再生可能なビットレートの最大値(この場合図5で言うところの、行No.4に記録されている2Mbpsが再生可能なビットレートの最大値)に合わせてエンコードを行う。再符号化された映像データは、L13、L20、L23を介して、一時バッファ17及び第二デコーダ16に送られる。第二デコーダ16で再デコードされた映像データはL15を介して解像度変換7に受け渡され、さらにデジタルI/Fを介して表示器に出力される。
【0033】
さて次に、上記の例で4つの外部メディアに出力を行った状態から、出力したコンテンツを戻す(チェックインする)手順について説明する。上記の例でDVDに出力したコンテンツを、映像制御装置100に戻す場合について説明する。まずユーザーは出力時に使用したDVDメディアを第一外部メディアI/F18に挿入し、コンテンツのチェックインをリモコン21により、CPU20に指示する。CPU20は該当コンテンツをDVDから消去し、出力コンテンツ管理テーブル13を更新する。テーブルの更新手順としては以下のようである。
【0034】
まず、DVDに出力した記録部分を出力コンテンツ管理テーブル13から消去する(図6)。DVDに出力する以前の再生可能なビットレートの最大値は15Mbpsである。これを元に、DVDに出力した後に行った1.5Mbpsと200kbpsの出力に対して、再生可能なビットレートの最大値の計算を再度行う。まず図6の行No.1と行No.3を使って計算を行う。この場合、再生可能なビットレートの最大値=15Mbps、出力ビットレート=2Mbpsとして図2のフローに従い計算を行うと、この時点での再生可能なビットレートの最大値は10Mbpsになる。この結果を行No.2に書き込み、行No.3を消去する(図7)。さらに続けて再生可能なビットレートの最大値=10Mbps、出力ビットレート=1Mbpsとしてフローに従い計算を行うと、再生可能なビットレートの最大値は9Mbpsになる。この結果を行No.3に書き込み、行No.4を消去して最終結果を得る(図8)。別のコンテンツを戻した場合についても同様の計算を行えばよく、最終的に全ての出力コンテンツを戻せば、オリジナルのビットレートで再生することが可能となる。
【0035】
以上、映像制御装置100からコンテンツを出力する際のビットレートに着目して、オリジナルコンテンツの再生可能なビットレートの最大値を決定する例を説明した。再生可能なビットレートの制限は、必ずしも出力ビットレートに基かなくてもよい。例えば出力するコンテンツの「解像度」に応じてオリジナルコンテンツのビットレートの最大値を制限しても良い。また、コンテンツの全部を出力したのか、あるいは一部なのかによってオリジナルコンテンツのビットレートの最大値を制限しても良い。もちろんそれらの組み合わせでも構わない。オリジナルコンテンツに対し制限するパラメータについてもビットレート以外のパラメータ、例えば解像度などであっても構わないし、複数のパラメータの組み合わせでも構わない。本発明は、あるコンテンツを外部に出力(チェックアウト)した場合には、オリジナルコンテンツをオリジナルそのものの状態で再生することを制限するものである。また、出力したコンテンツを戻した(チェックイン)場合には、設けた制限を緩和あるいは解除するものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のシステムブロック図である。
【図2】チェックアウト時の再生可能最大ビットレート決定アルゴリズムを説明するためのフローチャートである。
【図3】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【図4】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【図5】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【図6】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【図7】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【図8】出力コンテンツ管理テーブルを示す表である。
【符号の説明】
【0037】
1 チューナ
2 復調部
3 DEMUX
4 第一デコーダ
5 第一エンコーダ
6 第二エンコーダ
7 解像度変換
8 デジタルI/F
9 表示器
10 暗号化キー群
11 ローカル復号部
12 ローカル暗号化部
13 出力コンテンツ管理テーブル
14 コンテンツ/暗号キー照合テーブル
15 記憶装置(HDD)
16 第二デコーダ
17 一時バッファ
18 第一外部メディアI/F
19 第二外部メディアI/F
20 CPU
21 リモコン
22 リモコンI/F
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三

【識別番号】100096965
【弁理士】
【氏名又は名称】内尾 裕一


【公開番号】 特開2008−72578(P2008−72578A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−250903(P2006−250903)