| 【発明の名称】 |
コンテンツ撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森岡 芳宏
【氏名】山本 洋三
【氏名】安方 満
【氏名】小林 正明
|
| 【要約】 |
【課題】音声入力されたイベント情報を、コストを増大させることなく、音声認識によりメタデータに変換できるコンテンツ撮影装置を提供する。
【構成】記録モードまたは記録スタンバイモードである時に、音声入力手段より入力される解説音声をフィルタリング手段でフィルタリングした後、出力のレベルを検出し、出力レベルが、事前に設定した出力期間以上の期間に渡って、事前に設定した出力レベル以上である場合、解説音声の入力が始まった時刻情報を含む音声タグを生成し、時刻情報を含む前記音声タグを前記解説音声の時刻情報と関連付け、前記音声タグをメタデータとして前記情報記憶媒体に記録する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 映像、音声またはデータのいずれかを含み時刻情報で任意の位置にアクセスできるコンテンツをストリームに変換し、前記コンテンツに関するメタデータと組み合わせて、情報記憶媒体に記録するコンテンツ撮影装置であって、 記録モードまたは記録スタンバイモードである時に、音声入力手段より入力される前記コンテンツの付加情報を含む解説音声のフィルタリング手段と、 前記フィルタリング手段の出力のレベル検出手段と、 前記フィルタリング手段の出力レベルが、事前に設定した出力期間以上の期間に渡って、事前に設定した出力レベル以上である場合、該解説音声の入力が始まった時刻情報を含む音声タグを生成する手段と、 時刻情報を含む前記音声タグを前記解説音声の時刻情報と関連付け、前記音声タグをメタデータとして前記情報記憶媒体に記録する手段とを具備することを特徴とするコンテンツ撮影装置。 【請求項2】 前記音声タグを用いて前記解説音声にアクセスし、前記解説音声を入力しテキストデータに変換する音声認識手段と、 前記音声認識手段で変換されたテキストデータを撮影されたコンテンツの時刻情報と関連付ける手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項3】 前記解説音声のテキストデータへの変換は、記録モードでも再生モードでもない場合にノンリアルタイムに実行されることを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項4】 検索手段より入力された検索用キーワードが前記メタデータの少なくとも一部分と合致する場合、前記記録メディアから該検索用キーワードを包含するコンテンツを再生する手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項5】 前記音声タグを用いて前記解説音声にアクセスして該解説音声を装置外に出力する手段と、 装置外で変換された前記解説音声のテキストデータを入力する手段と、 前記テキストデータを撮影されたコンテンツの時刻情報と関連付ける手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項6】 撮影用カメラ部におけるレンズ部のズーム状態、絞り値、焦点距離、シャッター速度、レンズ部の水平または垂直の傾き角、レンズ部の水平方向または垂直方向に回転する角速度、または、レンズ部の前後左右または垂直方向の移動加速度の少なくともいずれかのレンズ部の動作データと、ユーザによる入力データと、前記動作データにあらかじめ決めた演算処理を行って得たデータのいずれかをカメラ制御手段より受け取り、当該受け取ったデータをメタデータとして該当する映像フレームと関連付けて一時記憶させる制御手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項7】 記録されるメタデータのそれぞれに優先度を設定し、当該優先度も各メタデータの付加情報として前記情報記録媒体に記録する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のコンテンツ撮影装置。 【請求項8】 読み出し優先度の設定手段と、 前記読み出し優先度の設定手段で設定された優先度よりも高い優先度を有するメタデータ情報を出力する手段とをさらに具備することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ撮影装置。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、撮影時に音声入力されたイベント情報を音声認識を介して音声メタデータを作成するコンテンツ作成装置に関する。 【背景技術】 【0002】 通常、映画やドラマでは絵コンテ等を元にシナリオを作成するが、プロフェッショナルによるニュース、ドキュメンタリー、バラエティ番組、生本番の舞台、およびコンサート等の撮影においてはシナリオが存在するのは稀である。このような状態は、アマチュアによる運動会や入学式、卒業式、音楽の発表会、および結婚式等の撮影においても同様である。このような状態では、撮影者は自身の予測の範囲内または予測の範囲を超えてリアルタイムに発生するイベントを撮影することになる。 【0003】 つまり、撮影後の編集時に、逐次発生したイベントに応じた臨機応変な対応が必要である。しかしながら、上述のような生本番の舞台やコンサート、運動会や入学式、卒業式、音楽の発表会、および結婚式等はプログラムの進行に沿ってイベントが発生するが、発生するイベントに対するシナリオは存在しない。つまり、イベントは撮影者の予想を超えた内容でリアルタイムに発生する。そのために、撮影画像に編集時に必要となる情報をメタデータとして作成して、撮影画像データと共に保存しておく必要がある。 【0004】 そのためには、撮影時に発生するイベントに応じて、例えば、撮影者或いは別の人が、メモ用紙に、撮影日(日付、朝昼夕夜など)、撮影方法(レンズ、カメラ、ショット、光源など)、イベントの参加者(目線、動き、表情、テンション、メイク、衣装の状態など)、セリフ(アドリブなどのキーワード)、および音(サウンド)などの注目ポイントに関する情報をメモしておく。そして、撮影後に同メモに基づいて、メタデータを作成する必要がある。 【0005】 しかしながら、撮影時に、発生したイベントの状況(内容)や人の表情に関するメモなどをリアルタイムに手書きで記録して残すことは並大抵なことではない。そのために、コンテンツ撮影に関する記録に基づいてメタデータを作成して、撮影画像に付与するためには専任の補助者が必要である。 【0006】 上述のようなリアルタイムなメモ書きや専任の補助者を必要としないメタデータの入力方法と編集システムとして、特許文献1に記載されたものが知られている。具体的には、コンテンツに関連したメタデータの作成あるいはタグ付けを行う場合に、制作されたコンテンツのシナリオ等から事前に抽出したキーワードが音声で入力される。そして、シナリオに基づいて辞書分野の設定およびキーワードの優先順位付けが行われて、音声認識手段によってメタデータが作成される。同方法によれば、キー入力では困難な数秒間隔でメタデータを付与する場合でも、音声認識を用いることによって効率のよいメタデータの付与が可能である。また、メタデータを検索するキーワードとして、シーン検索もできる。 【0007】 【特許文献1】特許第3781715号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら上述の従来の構成では、リアルタイムで音声入力されるキーワードをリアルタイムに認識できる音声認識エンジンをカメラに実装する必要がある。音声認識エンジンを実装するためには、カメラに音声認識用マイコン処理系の追加など基本設計の変更が必要となりコストが増大する。また、コスト増の主な原因であるリアルタイム音声認識エンジンは、撮影時のキーワード入力時以外は無用であり、コスト効率が悪い。 【0009】 従って本発明は、音声入力されたイベント情報を、コストを増大させることなく、音声認識によりメタデータに変換できるコンテンツ撮影装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記目的を達成するため本発明のコンテンツ撮影装置は、 映像、音声またはデータのいずれかを含み時刻情報で任意の位置にアクセスできるコンテンツをストリームに変換し、前記コンテンツに関するメタデータと組み合わせて、情報記憶媒体に記録するコンテンツ撮影装置であって、 記録モードまたは記録スタンバイモードである時に、音声入力手段より入力される前記コンテンツの付加情報を含む解説音声のフィルタリング手段と、 前記フィルタリング手段の出力のレベル検出手段と、 前記フィルタリング手段の出力レベルが、事前に設定した出力期間以上の期間に渡って、事前に設定した出力レベル以上である場合、該解説音声の入力が始まった時刻情報を含む音声タグを生成する手段と、 時刻情報を含む前記音声タグを前記解説音声の時刻情報と関連付け、前記音声タグをメタデータとして前記情報記憶媒体に記録する手段とを具備することを特徴とする。 【0011】 本発明のコンテンツ撮影装置において、 前記音声タグを用いて前記解説音声にアクセスし、前記解説音声を入力しテキストデータに変換する音声認識手段と、 前記音声認識手段で変換されたテキストデータを撮影されたコンテンツの時刻情報と関連付ける手段とをさらに具備することが好ましい。 【0012】 また本発明のコンテンツ撮影装置において、前記解説音声のテキストデータへの変換は、記録モードでも再生モードでもない場合にノンリアルタイムに実行されることが好ましい。 【0013】 本発明のコンテンツ撮影装置において、検索手段より入力された検索用キーワードが前記メタデータの少なくとも一部分と合致する場合、前記記録メディアから該検索用キーワードを包含するコンテンツを再生する手段をさらに具備することが好ましい。 【0014】 本発明のコンテンツ撮影装置において、 前記音声タグを用いて前記解説音声にアクセスして該解説音声を装置外に出力する手段と、 装置外で変換された前記解説音声のテキストデータを入力する手段と、 前記テキストデータを撮影されたコンテンツの時刻情報と関連付ける手段とをさらに具備することが好ましい。 【0015】 本発明のコンテンツ撮影装置において、撮影用カメラ部におけるレンズ部のズーム状態、絞り値、焦点距離、シャッター速度、レンズ部の水平または垂直の傾き角、レンズ部の水平方向または垂直方向に回転する角速度、または、レンズ部の前後左右または垂直方向の移動加速度の少なくともいずれかのレンズ部の動作データと、ユーザによる入力データと、前記動作データにあらかじめ決めた演算処理を行って得たデータのいずれかをカメラ制御手段より受け取り、当該受け取ったデータをメタデータとして該当する映像フレームと関連付けて一時記憶させる制御手段とをさらに具備することが好ましい。 【0016】 本発明のコンテンツ撮影装置において、記録されるメタデータのそれぞれに優先度を設定し、当該優先度も各メタデータの付加情報として前記情報記録媒体に記録する手段をさらに具備することが好ましい。 【0017】 本発明のコンテンツ撮影装置において、 読み出し優先度の設定手段と、 前記読み出し優先度の設定手段で設定された優先度よりも高い優先度を有するメタデータ情報を出力する手段とをさらに具備することが好ましい。 【発明の効果】 【0018】 本発明の構成では、音声認識エンジンが動作するためのCPU負荷を下げることができるので、数十MIPS程度以上の安価なCPUを搭載した民生用ムービーなどでも、音声メタデータをテキストメタデータに変換することが可能となり、導入コストを低くできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する前に、本発明における基本的な技術的特徴について説明する。上述の特許文献1に提案されている方法では撮影時に入力される音声に基づいてリアルタイムにメタデータを作成するために負荷が膨大なために、コンテンツ撮像装置のリソースに対する要求も厳しくならざるを得ない。 【0020】 本発明においては、音声入力に対する音声認識処理を撮影時にリアルタイム処理として行うのではなく、撮影後あるいは撮影に対するリソース要求が緩和された時にバッチ的に処理する。つまり、本発明においては、撮影時にリアタイムに入力される音声において音声認識対象部分の位置を示す位置情報である一次メタデータが作成される。位置情報としては、入力音声データのタイムコードやファイル内でのバイト/ビット位置情報が利用される。 【0021】 結果、音声認識エンジンは、一次メタデータに基づいて、リソース要求が逼迫していない時に、入力音声データの認識対象部分にアクセスできる。音声認識結果に基づいてキーワードをテキストとして検出して、撮影後のコンテンツの編集の際に必要となる二次メタデータを作成する。 【0022】 よって、CPUは、音声認識を負荷の大きなリアルタイムで処理するのではなく、負荷の小さなノンリアルタイムで処理できる。すなわち、音声認識エンジンが動作するためのCPU負荷を下げることができるので、数十MIPS程度以上の安価なCPUを搭載した民生用ムービーなどでも、音声メタデータをテキストメタデータに変換することが可能となり、導入コストを低くできるという大きなメリットを持つ。なお、CPUのパワーが十分であれば、リアルタイムに音声認識処理をしてもよいことは言うまでもない。 【0023】 図1を参照して、本発明の実施の形態に係るコンテンツ撮影装置について説明する。図1においては、コンテンツ撮影装置Accは、カメラ101において記録媒体(またはバッファメモリ)上に映像データと音声データとメタデータを作成するシステムモデルの一例として表されている。 【0024】 図1において参照符号101はカメラを示し、参照符号102はカメラ101のレンズ部を示し、参照符号103はカメラ101のマイクを示し、そして参照符号104はカメラ101の撮影対象を示している。なお、撮影対象104とは、例えば、風景や人やペットなどの動物、車、建造物などの物である。 【0025】 参照符号114は、メタデータ入力用ボタンを示し、参照符号105はカメラ101で撮影したデータを示し、参照符号106はメタデータを含むAVストリームデータファイル106を示している。参照符号107は、撮影シーン情報IS(シーン番号、カット番号、テーク番号、その収録テークの採用、不採用、保留)等のメタデータを示している。参照符号109は、カメラ101に対するリモコンを示している。ユーザはメタデータ入力用ボタン114およびリモコン109を操作して、カメラ101にメタデータ107を入力する。なお、カメラ101に用いられる撮像素子は、好ましくはCCDやC−MOSなどで構成される。 【0026】 参照符号108はカメラ101で撮影されたデータシーケンスを示している。データシーケンス108においては、時間軸上に映像データ、音声データ、およびメタデータ107が配置されている。メタデータ107はテキスト形式の文字データとして扱うが、バイナリィ形式のデータとしても良い。データシーケンス108は、特定のシーンにおけるクリップ#1からクリップ#5までを含んでいる。 【0027】 参照符号110は編集により、クリップ#1からクリップ#5までがつなぎ合わされたデータシーケンスを示している。参照符号111は、カメラ101に接続可能なテレビを示している。参照符号112は、カメラ101からテレビ111に信号を送る接続ケーブルを示している。参照符号113は、テレビ111からカメラ101へ信号を送る接続ケーブルを示している。ユーザは、カメラ101から離れた場所でリモコン109を操作して、信号ケーブル112を経由して、各シーンを編集されたデータシーケンスの順番でテレビ111に一覧表示させることができる。 【0028】 符号115はマイク103と同様に、音声を検出して音声信号としてカメラ101に入力するマイクを示している。参照符号117はカメラ101に内蔵されているマイクを示している。但し、マイク115は、マイク103およびマイク117がカメラ101に直接取り付けられてカメラ101の近傍の音声を収録するのに比べて、ケーブルなどでカメラ101に接続されてカメラ101の遠方の音声の収録に用いられる。マイク115は後述するように、マイクの代わりに光センサを用いることもできる。 【0029】 テレビ111による一覧表示について簡単に説明する。テレビ111の画面において、横軸は時間の経過を表しており、それぞれのクリップを有効部と無効部に分けて示している。テレビ111の一覧表示において3つある有効部それぞれの代表クリップを代表サムネイルで画面上に表示している様子が例示されている。この代表クリップは、それぞれの有効部の先頭フレームであってもよいし、有効部分の途中にある代表フレームであってもよい。 【0030】 上述のメタデータ入力用ボタン114は、好ましくは3つのボタンにより構成されている。カメラで撮影中に重要な場面で、ユーザがメタデータ入力用ボタン114を操作することにより、その重要な撮影場面(クリップ)にマークをつけることができる(「マーキング機能」と言う)。この重要クリップを指すマークもメタデータ107であり、このメタデータ107を利用することにより、撮影後にマーク検索によりマークを付けたクリップ(クリップの先頭または代表となるフレームの映像、またはそれらのサムネイル映像)を素早く呼び出すことができる。メタデータ入力用ボタン114の3つのボタンは、例えば、1つ目のボタンは重要クリップの登録に、2つ目のボタンはボタン操作を有効にしたり文字入力モードに切替えたりするモード切替えに、3つ目のボタンは登録のキャンセル等の用途に使用する。 【0031】 また、1つ目のボタンを押している期間を重要クリップとして登録するモードに切替えることもできる。さらに、1つ目のボタンを押した時点の前後5秒、あるいは前5秒、後10秒の合計15秒を重要クリップとして登録するモードに切替えることもできる。ボタンが3つあれば、押すボタンの種類、タイミング、押す長さの組み合わせにより、多くの機能を実現できる。 【0032】 メタデータ107として入力された撮影シーン情報ISはクリップのタイムコードに関連付けられる。そして、タイムコードに関連づけられたメタデータ107は、カメラ101の本体内で電子的にカチンコ音や収録コンテンツと関連付けて、新たなメタデータ107として生成される。これにより、カチンコを鳴らした時刻への即時アクセスはもちろん、カチンコを鳴らした時刻以前の不要な収録データの削除や、収録結果が採用のシーンやカット等の並べ替えが簡単にできる。例えば、運動会の撮影において、かけっこ(短距離競争)、リレーなどの長距離競争、綱引き、および玉入れ等の開始タイミングにおけるフレーム画像もすぐに呼び出すことができる。 【0033】 ユーザは、カメラで撮影した撮影素材であるデータシーケンスから、各クリップの開始位置(時刻)と終了位置(時刻)、または長さを選択して、各クリップを並べ替えることができる。また各クリップをTVモニタなどに表示する場合、そのクリップの先頭または先頭以降最後尾のフレーム(またはフィールド)映像や、パンやズームの前後などにおけるフィックス画像などのクリップで最も特徴的なフレームを、そのクリップを代表する映像として表わすことができる。 【0034】 なお、記録・ポーズ・停止などのムービーのボタン操作、撮影者の声をマイク115で検出して、クリップの特定のタイムコードと関連付けた(マーキングした)メタデータとして登録することができる。撮影者の声の例として、撮影対象に関するメタ情報がある。具体例としては、前述した撮影日(日付、朝昼夕夜など)、撮影方法(レンズ、カメラ、ショット、光源など)、イベントの参加者(目線、動き、表情、テンション、メイク、衣装の状態など)、セリフ(アドリブなどのキーワード)、音(サウンド)、その他注目ポイントなどコンテンツの撮影に関する情報などである。 【0035】 マイク103、115または117から入力された音声信号があらかじめ設定してあるレベル以上の場合、カメラ101は、そこで音声入力があったと判断して、入力音声を該撮影クリップ(ファイル)のタイムコードと関連付ける。カメラ101は、上述した一次メタデータとし、タイムコードと関連付けられた情報を含むリストを作成して音声メタデータ(音声タグともいう)を生成する。更にカメラ101は、その音声メタデータを入力音声とともにファイル化してカメラ本体内に記録する。 【0036】 以上のように、事前に設定した特定レベル以上の音声として入力された音声は音声メタデータにおいてクリップのタイムコードと関連付けられる。また入力音声は、音声メタデータとともに、タイムコードと1対1対応の音声メタデータ専用チャネルに記録される。 【0037】 よって、音声メタデータのリストを見れば、音声メタデータ専用チャネルに記録されている音声部分にアクセスすることができる。カメラに内蔵された音声認識エンジンは、該ファイルの音声位置情報より音声部分に高速にアクセスして、音声をテキスト変換する。変換されたテキストデータは、その後前記メタデータのリストに追加されて、上述した二次メタデータが生成される。 【0038】 以上により、撮影イベントに関するメタデータをテキストデータとして記録できるため、編集や視聴などのアプリケーションにおいて、撮影内容の検索性を向上できる。 【0039】 通常、音声認識エンジンは、音声認識用のソフトウェアをCPUで実行することによって実現される。本実施の形態では、入力音声が音声メタデータとともにファイル化され、カメラ本体内に記録されているため、音声認識エンジンは、撮影コンテンツの管理情報(たとえば、タイムコードやファイル内でのバイト/ビット位置情報等)を用いて、上述した音声メタデータに、必要な時にいつでもアクセスできる。よって、CPUは、音声認識を、撮影時のような負荷の大きい時にリアルタイムで実行するのでなく、撮影や再生を行っていない負荷の小さな時にノンリアルタイムで実行できる。 【0040】 すなわち、本実施の形態によれば、音声認識エンジンを動作させる際のCPU負荷を下げることができる。結果、数十MIPS程度以上の安価なCPUを搭載した民生用ムービーなどでも、音声認識エンジンをノンリアルタイムで動作させ、入力音声を二次のメタデータであるテキストメタデータに変換することが可能となる。なお、音声認識エンジンは、必ずしもカメラに内蔵する必要はない。音声認識エンジンをPCに内蔵させ、入力音声と音声メタデータを含むファイルをPCに渡してPCで処理してもよいし、カメラをケーブルでPCと接続して処理してもよい。 【0041】 図2を参照してカメラ101の内部構成について説明する。カメラ101の内部には、ズーム制御部201、フォーカス制御部202、露出制御部203、撮像素子204、シャッタ速度制御部205、カメラマイコン206、絶対傾きセンサ207、角速度センサ208、前後/左右/垂直の加速度センサ209、ユーザ入力系210、カメラ信号処理部211、音声処理系212、H.264方式エンコーダ213、記録メディア214、および出力インタフェース215が備えられている。 【0042】 ズーム制御部201はレンズ部102のズーム動作を制御する。フォーカス制御部202は、レンズ部102のフォーカス動作を制御する。露出制御部203は、レンズ部102の露出調整動作を制御する。シャッタ速度制御部205は、撮像素子204のシャッタ速度調整動作を制御する。絶対傾きセンサ207は、カメラ101の水平/垂直方向の絶対傾きを検出する。角速度センサ208は、カメラ101の水平/垂直方向の角速度を検出する。加速度センサ209は、カメラ101の前後/左右/垂直の加速度を検出する。 【0043】 ユーザ入力系210は、ボタンなどでユーザの操作を受け付けて指示信号を生成する。音声処理系212は、内蔵マイク117、外部マイク103、あるいはマイク115からの入力を受け付ける。H.264方式エンコーダ213は、音声処理系212に入力された音声から、カチンコによる音を検出してカチンコ音検出メタデータを生成する。 【0044】 撮像素子204の動作パラメータとしては、3原色点の色度空間情報、白色の座標、および3原色のうち少なくとも2つのゲイン情報、色温度情報、Δuv(デルタuv)、および3原色または輝度信号のガンマ情報の少なくとも1つの撮像像素子動作データがある。本実施の形態においては、一例として、3原色点の色度空間情報、3原色のうちR(赤)とB(青)のゲイン情報、およびG(緑)のガンマカーブ情報をメタデータとして取り扱うものとする。なお、3原色点の色度空間情報が分かれば色空間における色再現が可能な範囲が分かる。また、3原色のうちR(赤)とB(青)のゲイン情報が分かれば色温度が分かる。さらに、G(緑)のガンマカーブ情報が分かれば、階調表現特性が分かる。 【0045】 レンズのズーム情報、レンズのフォーカス情報、レンズの露出情報、撮像素子のシャッタ速度情報、水平/垂直方向の絶対傾き情報、水平/垂直方向の角速度情報、前後/左右/垂直の加速度情報、ユーザの入力したボタン情報やシーン番号、カット番号、テーク番号、その収録テークの採用、不採用、保留などに関する情報、3原色点の色度空間情報、3原色のうちR(赤)とB(青)のゲイン情報、およびG(緑)のガンマカーブ情報は、カメラマイコン206においてメタデータ107(カメラメタと呼ぶ)として取り扱われる。 【0046】 撮像素子204で撮影された情報(画像のデータ)は、カメラ信号処理部211による画素単位で画素欠陥補正やガンマ補正などの処理を経て、H.264方式エンコーダ213で圧縮された後に、前述のカメラメタと共に記録メディア214に蓄積される。また、H.264方式エンコーダ213のAV出力と、カメラ部マイコン206のカメラメタ出力は、出力インタフェース215より、それぞれ出力される。 【0047】 次に、図3を参照して、本実施の形態において採用されている映像圧縮方式であるAVC方式および音声圧縮方式であるAAC方式について説明する。なお、図3には、カメラ101が内部に有するAV信号圧縮記録制御部における映像と音声の圧縮エンジンとその周辺処理手段の詳細な構成が示されている。同図において、参照符号301は映像符号化部を示し、参照符号302はVCL(Video Coding Layer)−NAL(Network Abstraction Layer)ユニットバッファを示し、参照符号303はAAC方式による音声符号化部を示している。 【0048】 参照符号304はPS(Parameter Set)バッファを示し、参照符号305はVUI(Video Usability Information)バッファを示し、参照符号306はSEI(Supplemental Enhancement Information)バッファを示し、参照符号307はnon−VCL−NALユニットバッファを示し、参照符号308はMPEG−PESパケット生成部を示している。また、参照符号309はMPEG−TS(MPEG Transport Packet)生成部を示し、参照符号310はATS(Arrival Time Stamp)パケット生成部を示し、参照符号311はEP−map生成部を示している。 【0049】 図3に示すように、映像信号は映像符号化部301によってVCL−NALユニット形式のデータに変換された後に、VCL−NALユニットバッファ302によって一時保持される。音声信号、外部入力PSデータおよび外部入力VUIデータは、音声符号化部303、PSバッファ304、およびVUIバッファ305によってそれぞれNon VCL−NALユニット形式のデータに変換された後に、Non VCL−NALユニットバッファ307で一時保持される。同様に、リアルタイム系メタデータはSEIバッファ306によって、Non VCL−NALユニット形式のデータに変換された後に、Non VCL−NALユニットバッファ307で一時保持される。 【0050】 MPEG−PESパケット生成部308は、VCL−NALユニットバッファ302から出力されたVCL−NALユニット形式のデータと、Non VCL−NALユニットバッファ307から出力されたNon VCL−NALユニット形式のデータに基づいて、MPEG−PESパケット(図3において「PES」と表示)を生成する。さらに、MPEG−TS生成部309はMPEG−PESパケット生成部308から出力されたMPEG−PESパケットに基づいて188バイト長のMPEG−TS(図3において「TS」と表示)を生成する。 【0051】 ATSパケット生成部310は、MPEG−TS生成部309から出力されるMPEG−TS(188バイト長)のそれぞれにタイムスタンプを含む4バイトのヘッダーを付加して、192バイトのATSパケット(図3において「ATS」と表示)を生成する。このタイムスタンプは、各MPEG−TSパケットがATSパケット生成部310に到着した時刻を示す。タイムスタンプのクロックは27MHzである。なお、4バイト全てがタイムスタンプでもよい。また、4バイトの内の30ビットをタイムスタンプとし、残りの2ビットはコンテンツ保護のためのフラグなどに使用することもできる。 【0052】 また、EP−map生成部311は、ストリームが包含する各GOP(Group of Picture)の先頭ピクチャのPTS(Presentation Time Stamp)、および各GOPの先頭ピクチャにおける先頭ATSの連番をペアで、EP−MAPとして出力する。なお、PTSやDTS(Decode Time Stamp)はPESパケットのヘッダーに含まれるので抽出は容易である。また、各GOPの先頭ピクチャにおける先頭ATSの連番とは、ストリーム先頭のATSの連番を1とし、ストリーム先頭からのATSの個数を順次数えた番号である。各GOPの先頭ピクチャのPTSとATS連番のペアであるEP−MAPとストリーム編集およびプレイリストの関係は後ほど述べる。 【0053】 H.264/AVC方式については、例えば、「H.264/AVC教科書」、大久保榮監修、株式会社インプレス発行、などに詳述されている。また、MPEG−TS(Moving Picture Experts Group、Transport Stream)信号はIEC 61883−4で規定されている。MPEG−TSはMPEGトランスポートパケット(「TSパケット」と略す)が複数個集まったものである。TSパケットは188byteの固定長パケットで、その長さはATMのセル長(53バイト中、ATMペイロードは47バイト)との整合性、およびリードソロモン符号などの誤り訂正符号化を行なう場合の適用性を考慮して決定されている。 【0054】 TSパケットは4byte固定長のパケットヘッダと可変長のアダプテーションフィールド(adaptation field)およびペイロード(payload)で構成される。パケットヘッダにはPID(パケット識別子)や各種フラグが定義されている。このPIDによりTSパケットの種類を識別する。adaptation_fieldとpayloadは、片方のみが存在する場合と両方が存在する場合とがあり、その有無はパケットヘッダ内のフラグ(adaptation_field_control)により識別できる。adaptation_fieldは、PCR(Program_Clock_Reference)等の情報伝送、および、TSパケットを188byte固定長にするためのTSパケット内でのスタッフィング機能を持つ。 【0055】 また、MPEG−2の場合、PCRは27MHzのタイムスタンプで、符号化時の基準時間を復号器のSTC(System Time Clock)で再現するためにPCR値が参照される。各TSパケットに付加するタイムスタンプのクロックは、例えば、MPEGのシステムクロック周波数に等しい。さらに、パケット送信装置はTSパケットを受信し、受信したTSパケットに付加されたタイムスタンプより、MPEG−TSのネットワーク伝送によりPCRに付加された伝送ジッターを除去して、MPEGシステムクロックの再生を行うクロック再生手段を備える。 【0056】 MPEG−2のTSでは復号器のSTCはPCRによるPLL動機機能を有する。このPLL同期の動作を安定させるために、PCRの送信間隔はMPEG規格で100msec以内と定められている。映像や音声などの個別ストリームが収められたMPEG−PESパケットは、同じPID番号を持つ複数のTSパケットのペイロードに分割して伝送する。PESパケットの先頭は、TSパケットの先頭から開始するように構成される。 【0057】 トランスポートストリームは複数のプログラムを混合して伝送できる。このような混合伝送を可能にするために、ストリームに含まれているプログラムとそのプログラムを構成している映像や音声ストリームなどのプログラムの要素との関係を表すテーブル情報が用いられている。このテーブル情報はPSI(Program Specific Information)と呼ばれ、PAT (Program Association Table)、PMT(Program Map Table)などのテーブルを含む。PAT、およびPMTなどのPSIはセクションと呼ばれる単位でTSパケット中のペイロードに配置されて伝送される。 【0058】 PATにはプログラム番号に対応したPMTのPIDなどが指定されている。PMTには対応するプログラムに含まれる映像、音声、付加データおよびPCRのPIDが記述されるため、PATとPMTを参照することにより、ストリームの中から目的のプログラムを構成するTSパケットを取り出すことができる。TSに関する参考文献としては、例えば、CQ出版社、TECH I Vo.4、「画像&音声圧縮技術のすべて(インターネット/ディジタルテレビ、モバイル通信時代の必須技術)」、監修、藤原洋、第6章、「画像や音声を多重化するMPEGシステム」があり、同書にて解説されている。 【0059】 PSIやSIに関する論理的な階層構造、処理手順の例、選局処理の例に関して、「デジタル放送受信機における選局技術」、三宅他、三洋電機技報、VOL.36、JUNE 2004、第74号、31ページから44ページに解説されている。 【0060】 上述のSEIバッファ306に入力されるリアルタイム系メタデータの種類としては、映像や音声のフォーマット情報や、映像フレームを示すタイムコードや前述したメタデータ以外のものも含まれる。具体的には、一般的なデータをメタデータ化したメタデータ、デジタル放送を受信してそのSI(Service Information; 番組配列情報)より得るメタデータ、EPG提供事業者より得たEPG情報などのメタデータ、Internetから得たEPGなどのメタデータ、また、個人でムービー撮影したAVコンテンツ(静止画、音声、クリップなどの動画)に関連付けたメタデータがある。さらに、レンズのズーム情報、レンズのフォーカス情報、レンズの露出情報、撮像素子のシャッタ速度情報、水平/垂直方向の絶対傾き情報、水平/垂直方向の角速度情報、前後/左右/垂直の加速度情報、ユーザの入力したボタン情報やシーン番号、カット番号、テーク番号、その収録テークの採用、不採用、保留などに関する情報、前述した3原色点の色度空間情報、白色の座標、3原色のうち少なくとも2つのゲイン情報、色温度情報、Δuv(デルタuv)、3原色または輝度信号のガンマ情報などのカメラメタがある。 【0061】 メタデータの形式としては、例えば、UPnPやUPnP−AVの標準仕様として、プロパティ(property)やアトリビュート(attribute)があり、http://upnp.orgで公開されており、XML(Extensible Markup Language)やBML(Broadcast Markup Language)などの記述言語で表現できる。 【0062】 http://upnp.orgにおいて、例えば、「Device Architecture V 1.0」、「ContentDirectory:1 Service Template Version 1.01」、「MediaServer V 1.0 and MediaRenderer V 1.0」に関して、「MediaServer V 1.0」、「MediaRenderer V 1.0」、「ConnectionManager V 1.0」、「ContentDirectory V 1.0」、「RenderingControl V 1.0」、「AVTransport V 1.0」、「UPnP―AV Architecture V .83」などの仕様書が公開されている。また、メタデータ規格に関しては、EBUのP/Meta、SMPTEのKLV方式、TV Anytime、MPEG7などで決められたメタデータ形式があり、「映像情報メディア学会誌、55巻、3号、情報検索のためのメタデータの標準化動向」などで解説されている。 【0063】 なお、ムービーなどの撮影者、コンテンツ制作者、またはコンテンツの著作権者が各メタデータに価値を付け、コンテンツを利用するユーザの利用内容や頻度により利用料金を徴収するために、各メタデータに価値を与えるメタデータを関連づけることができる。各メタデータに価値を与えるメタデータは該メタデータのアトリビュートで与えてもよいし、独立したプロパティとして与えてもよい。 【0064】 録画機器と録画条件に関する情報を一例に具体的に述べる。ムービーの機器ID、ムービーなどの撮影者、コンテンツ制作者、またはコンテンツの著作権者が作成、登録するメタデータの価値が高くて使用許諾が必要と考える場合、該メタデータの利用には認証による使用許諾のプロセスを実行する構成を本発明に組み込んだ構成をとることもできる。 【0065】 この場合、撮影者は撮影した動画コンテンツを暗号化したファイルを作成し、Internet上のサーバーにその暗号化ファイルをアップロードする。そして、暗号化ファイルの説明や一部の画像などを公開して、気にいった人に購入してもらう構成をとることもできる。また、貴重なニュースソースが録画できた場合、複数の放送局のニュース部門間で競売(オークション)にかける構成をとることもできる。 【0066】 これらメタデータを活用することにより、多くのAVコンテンツの効率的な利用が可能となる。具体的には、多くのコンテンツから所望のコンテンツを検索する、ライブラリ分類、記録時間を長時間化、自動表示、およびコンテンツ販売などが挙げられる。記録時間の長時間化は、価値の低い動画コンテンツは解像度を低くするとか、音声と静止画(例えば、MPEGのIピクチャやH.264のIDRピクチャを抜き出してもよい)だけにするとか、静止画だけにするなどの構成をとることができる。 【0067】 次に、図4を参照して、H.264のストリーム構造について説明する。図4(A)に、I(IDRを含む)、B、およびPピクチャよりなる映像のGOP構造を示す。 【0068】 図4(B)に、各ピクチャがVCLおよびNon−VCLのNALユニットによって構成されていることを示す。NAL(video)は映像のNALユニットであり、NAL(Audio)は音声のNALユニットであり、NAL(SEI)はSEIのNALユニットである。NAL(SEI)にはリアルタイムで生成するメタデータを挿入できる。 【0069】 リアルタイムで生成するメタデータとしては、映像フレームに同期しているタイムコードや、重要なシーンでボタンを押して付加するマーキング情報などがある。タイムコードとしては、SMPTEタイムコード(SMPTE 12M)、MTC(MIDI Time Code)、LTC(Longitudinal Time Code)、VITC(Vertical Interval ime Code)や、DV(IEC 61834、 IEC 61883)/DVCPRO(SMPTE 314M)のタイムコードで規定されているタイムコードがあり、これらのタイムコードより派生したタイムコードをメタデータとすることもできる。 【0070】 図4(C)に、PESパケットの構造を示す。PESパケットは、図4(B)に示したピクチャデータに対して、PESパケットヘッダが付加されている。なお、PESパケットヘッダには、ヘッダーオプションとしてMPEGのPTS/DTSを含めることができる。H.264の観点よりは、PESパケットを1AU(Access Unit)として扱う。 【0071】 図4(D)に示すように、本例において、PESパケットは、188バイト毎に分割されMPEG−TSパケットが生成される。 【0072】 図4(E)に示すように、本例において、MPEG−TSパケットにタイムコードを含む4バイトのヘッダーが付加されて、ATSパケットが構成される。 【0073】 次に図5を参照して、プレイリストとストリームの関係について説明する。図3を参照して上述したように、ATSパケットは、ATSパケット生成部310より、各GOPの先頭ピクチャのPTSと先頭ATS連番のペアであるEP−MAP(図5(B)に一例を示す)と共に出力され、ストリームの編集やプレイリストの作成に用いられる。図5(A)はプレイリストの一例を示しており、プレイリストオブジェクトは「2005年運動会」という名前を持つ「name_2005年運動会」である。 【0074】 「name_2005年運動会」は、2つのプレイアイテム(PlayItem)である「演技」と「かけっこ」という名前を持つプレイアイテムオブジェクト「iname_演技」および「iname_かけっこ」から構成されている。「iname_演技」および「iname_かけっこ」のIN点およびOUT点は、それぞれのピクチャが属するPTSと、ストリーム先頭からのATS連番のペアで示されている(図5(B))。プレイアイテムはストリームを特定し、ATS連番より特定されたストリームの先頭からの位置を192バイト単位で特定する。図5(B)および図5(C)において、「iname_演技」は、それぞれストリーム上の(1)から(2)、「iname_かけっこ」は(3)から(4)で与えられる。 【0075】 図1を参照して上述した撮影の各クリップは、各プレイアイテムに関連付けて取り扱うことができる。「iname_演技」に関しては、撮影シーン情報IS(シーン番号、カット番号、テーク番号、その収録テークの採用、不採用、保留など)とリンクさせ、かつ、プレイアイテムの重要部分の開始時刻を例えばカチンコが鳴らされた時刻に設定できる。 【0076】 「iname_かけっこ」に関しては、ピストルの発射音の検出時刻を使用してかけっこで走り出す部分にアクセスできる。また、「iname_演技」、「iname_かけっこ」など行事のプログラム構成を事前に機器に登録しておき、撮影時に登録された情報をカメラのビューファインダー上に表示したメニューより選択して一種の撮影シナリオを表すメタデータ107として登録することもできる。メタデータ107は電子データであるため、行事が終わった後でも、プログラムを登録することもできるし、登録内容を修正できる。 【0077】 次に、図6を参照して、情報記録媒体における動画ファイル、静止画ファイル、およびメタデータの記録ディレクトリ構造の一例について説明する。図6において、root下に、「Movie」、「Still Picture」、および、「Metadata」ディレクトリが存在する。 【0078】 「Movie」ディレクトリ下には、管理ファイル群、「PLAYLIST」ディレクトリ、「CLIPINF」ディレクトリ、および「STREAM」ディレクトリが存在する。また、「PLAYLIST」ディレクトリ下には、リアルタイムプレイリスト(ファイル)である「*.rpls」ファイル群とバーチャルタイムイムプレイリスト(ファイル)である「*.vpla」ファイル群が存在する。また、「CLIPINF」(クリップインフォメーション)ディレクトリには、クリップインフォメーションファイルである「*.clpi」ファイル群が存在する。「STREAM」ディレクトリ下にはATS(192バイト)により構成されるストリームファイルである「*.m2ts」ファイル群が存在する。「Still Picture」ディレクトリ下には静止画であるである「*.jpeg」ファイル群が存在する。 【0079】 「Metadata」ディレクトリ下には、「META_PLAYLIST」ディレクトリ、「USER_METADATA」ディレクトリが存在する。また、「META_PLAYLIST」ディレクトリ下には、プレイリスト(ファイル)内に存在するメタデータの内、選択されたメタデータを持つ「*.mtdt」ファイル群が存在する。「USER_METADATA」ディレクトリには、ムービーのメニュー設定に関する「MENU_INF」ディレクトリが存在する。ここには、ムービーのメニューで簡易編集を行ったEDL(Edit Decision List)を保存できる。また、ユーザが独自に設定するプライベートなメタデータを格納する「USER_PRIVATE」ディレクトリ下が存在する。ここには、CLIP識別のための代表サムネイルやタイムコードなどを記録できる。 【0080】 図6において、各プレイリストファイルはクリップインフォメーションファイルとメタデータファイルとを関連付ける。また、各クリップインフォメーションファイルは、ATS(192バイト)により構成されるストリームファイルを関連付ける。従来にない大きな特徴としては、各プレイリストファイルがクリップインフォメーションファイルだけでなく、メタデータファイルを関連付けていることである。これにより、メタデータ107を用いた検索で、そのメタデータ107と関連付けられたプレイリスト、プレイアイテム、およびストリームを見つけ出すことができる。 【0081】 図7を参照してメタデータ107について説明する。SEIバッファ306に入力されるリアルタイムメタデータの例としては、重要シーンでユーザが押したボタン情報、撮影データ(撮像素子の動作色温度、レンズ系のズーム値、フォーカス、仰角データ、角速度、加速度など)、タイムコード、位置データ、などがある。ノン(非)リアルタイムメタデータの例としては、メニュー情報、シーン番号、カット番号、テーク番号、その収録テークの採用、不採用、保留などに関する情報、タイトルリスト、画像認識データ、音声認識データ、撮像素子の3原色点の色度空間情報などの撮影データ、外部入力ファイル(シナリオなどのテキストをXML、バイナリデータの形式のファイルを外部インタフェースより入力)、インデックス情報、フォーマット情報、静止画、サムネイルなどがあり、これらのうち、任意のものが選択される。例えば、代表ピクチャのサムネイル、シーンの説明文、およびタイムコードが選択される。 【0082】 その他のメタデータとしては、予算データ、撮影スケジュール、撮影場所のデータ、撮影コスト、機材や道具のリスト、業者のリスト、およびキャストやエキストラやスタッフなどのスケジュールや雇用費用(時間当たりの単価)などがある。各メタデータには、例えば、その範疇毎にユーザがカメラ部マイコンを通じて自由に設定できる優先度をアトリビュートとして持たせることにより、アプリケーションでメタデータの競合が起こった場合、優先度の高いものから処理できる。 【0083】 図8を参照して特定の撮影シーン(ピクチャ)の検索動作について説明する。検索の目的としては、頭だし、粗編集、プレイリストの作成、また検索のためのメタデータマップの作成および再作成などである。図8に示すアルゴリズムに基づき、キーワード検索の場合およびイベント検索の場合の双方において、目的とするピクチャデータなどを検索結果として探し出すことができる。検索結果には、撮像素子の動作情報も入っているので表示デバイスに撮影者の意図を反映した撮影情報を伝達して、映像表示ができる。 【0084】 図9を参照して、登録ピクチャの変更方法について説明する。なお、この方法は、図8を参照して説明した検索方法で探し出したピクチャが求めるピクチャよりずれている場合に、正しいピクチャを登録し直す目的に有効である。具体的には、検索結果のピクチャを中心として1秒程度の粗い間隔で代表画像群を時間軸上に表示し、最も近いピクチャを指定すると、その指定されたピクチャを中心に5フレーム刻み程度の間隔で代表画像群を時間軸上に表示する。5フレーム刻み程度の間隔で代表画像をさらに指定すると、その指定されたピクチャを中心に1フレーム刻みの間隔で代表画像群を時間軸上に表示する。ここで目的とするフレーム映像を得ることができる、クリップやプレイリストの代表画像やサムネイルとして再登録できる。 【0085】 図10を参照して、本発明のコンテンツ撮影装置を用いたアプリケーションについてシステム的に説明する。図10において、ムービーカメラ1001の記録媒体であるSDカードメモリ1002に映像データ、音声データおよびメタデータが記録される。SDカードメモリ1002がパソコン1003に挿入され、記録データの移動が行われる。この際、前述の重要シーンやチャプタなどのメタデータ107がすでにSDカード1002に記録されていれば、パソコン1003にデータを移動してプレイリストを確認する。OKならば、その時点で自動的に粗編集やノンリニア編集を実行して完パケファイルが生成できる。また、この編集されたファイルをほとんど自動的にDVD−RやDVD−RAMなどのメディア1004に記録して保存できる。そしてメディア1004をDVDプレーヤ1005で再生することにより、編集されたファイルをTV1006で視聴できる。 【0086】 メタデータの伝達方法に関しては、テキストデータとして前記コンテンツに付随させることもできるし、メタデータをバイナリデータとして前記コンテンツに付随させることもできる。また、メタデータをウォーターマークとして前記コンテンツに付随させることもできる。更に、メタデータをウォーターマークとして画像データの中に埋め込んだ形でコンコードし、得られた画像データを記録再生したり、伝送受信した後、デコードして使うこともできる。 【0087】 また、上記実施の形態では、メタデータ107と映像データを同一のメディアへ記録、蓄積した例について説明したが、関連付けが行われた2つ以上のメディアにメタデータ107と映像データを別々に保存しても良い。また、関連付けが行われたメディアであれば、メタデータのみの保存、更には映像データのみの保存、またはメタデータと映像データの保存、のいずれかを行っても良い。 【0088】 なお、撮影装置から表示装置に撮影した映像信号を出力する際に、確認手段によって表示装置が撮影メタデータを用いて色再現を含む表示処理を最適化する高画質化機能を持っているかどうかを確認する。この確認手段が取り扱う信号は、前述の実施の形態において説明したMPEG−TS、NTSC/PALのベースバンド信号(SMPTE 259Mと同等のデジタル、アナログ信号)およびHDTVのベースバンド信号(SMPTE 292Mと同等のデジタル、アナログ信号)のいずれでもよい。すなわち、480/60i、480・30P、480・24P、720/30P、720・24P,1080/60i、1080/60Pの映像信号でもよい。 【0089】 以上のように本発明のコンテンツ撮影装置は、カメラを用いたプロフェッショナルによるニュース、ドキュメンタリー、バラエティ番組やアマチュアによる運動会や入学式、卒業式、音楽の発表会、結婚式等の撮影で、カメラの撮影者や撮影補助者がイベント情報をマイクにより音声でカメラに入力する手段と、カメラ内で該入力音声のレベルを検出して撮影コンテンツのタイムコードなどの管理情報と関連付けた音声メタデータを生成する手段と、メタデータをリスト化した後にファイル化する手段とを備えている。本発明のコンテンツ撮影装置によれば、数十MIPS程度以上の安価なCPUを搭載した民生用ムービーなどでも、音声メタデータをテキストメタデータに変換することが可能となる。 【0090】 また本発明のコンテンツ撮影装置は、カメラ内蔵またはカメラ外の音声認識エンジンにより該ファイルの音声位置情報より音声部分に高速にアクセスして、音声をテキスト変換した後に前記メタデータのリストに付加情報として追加する手段を備えている。 【産業上の利用可能性】 【0091】 本発明は、音声メタデータを用いて、コストを増大させることなくテキストメタデータの生成を行うことができるため、コンテンツ撮影装置として利用価値の高いものである。 【図面の簡単な説明】 【0092】 【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ撮影装置のモデル図 【図2】図1に示すカメラの内部構成の説明図 【図3】H.264圧縮におけるメタデータの取り扱いの説明図 【図4】H.264圧縮のピクチャ構造とMPEG−TSへの変換方法の説明図 【図5】プレイリストとストリームオブジェクトの関係の説明図 【図6】ストリームとメタデータを記録するディレクトリ構造の説明図 【図7】メタデータの分類例を示す図 【図8】メタデータを用いた検索アルゴリズムのモデル図 【図9】ピクチャ設定方法のモデル図 【図10】アプリケーション例の説明図 【符号の説明】 【0093】 101 カメラ 102 カメラのレンズ部 103 カメラのマイク 104 カメラの撮影対象 105 カメラで撮影したデータ 106 AVストリームファイルデータ 107 メタデータ 108 カメラで撮影されたデータシーケンス 109 リモコン 110 編集によりシーン#1から#5までを繋いだデータシーケンス 111 テレビ(TV) 112 信号接続ケーブル 113 信号接続ケーブル 114 メタデータ入力用ボタン(重要シーン登録ボタン、静止画撮影ボタン) 115 カチンコ 116 マイク 201 ズーム制御部 202 フォーカス制御部 203 露出制御部 204 撮像素子 205 シャッタ速度制御部 206 カメラ部マイコン 207 絶対傾きセンサ 208 角速度センサ 209 加速度センサ 210 ユーザ入力系 211 カメラ信号処理部 212 音声処理系 213 H.264方式エンコーダ 214 記録メディア 215 出力インタフェース 301 映像符号化部 302 VCL−NALユニットバッファ 303 音声符号化部 304 PSバッファ 305 VUIバッファ 306 SEIバッファ 307 Non VCL−NALユニットバッファ 308 MPEG−PESパケット生成部 309 MPEG−TS生成部 310 ATSパケット生成部 311 EP−map生成部 1001 ムービーカメラ 1002 SDカードメモリ 1003 パソコン 1004 メディア 1005 DVDプレーヤ 1006 TV
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年9月15日(2006.9.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072431 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 和郎
【識別番号】100103344 【弁理士】 【氏名又は名称】齋藤 進
|
| 【公開番号】 |
特開2008−72572(P2008−72572A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−250827(P2006−250827) |
|