| 【発明の名称】 |
画像領域へのメタデータ自動付与装置,メタデータ自動付与方法およびメタデータ自動付与プログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】中田 康之
【氏名】鎌田 徹
【氏名】及川 浩一
|
| 【要約】 |
【課題】アンテナの性能がマルチパスやフェージングなどの影響で劣化するような場合でも,画像処理で得た移動体の画像領域へ,RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを精度よく付与することができるようにする。
【構成】ビデオカメラ20で撮影した移動体が占有する画像領域を移動体検出部12によって検出し,その移動体の方向へアンテナ方向制御部14によって指向性アンテナ31から電波を輻射する制御を行う。RFタグリーダ・ライタ30によって移動体に装着されているRFタグ33の情報を読み取り,画像から検出した移動体の方向と,RFタグ33から得た電波強度の強い方向とから,RFタグの情報と移動体の画像領域とを結び付け,画像領域へRFタグ33から得た情報に対応するメタデータを自動的に付与する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 RFタグが装着された移動体を撮影する撮影装置と,指向性アンテナを有するRFタグ入出力装置との入出力インタフェースを持ち,前記撮影装置で撮影した画像から移動体の画像領域を抽出して,移動体の画像領域に前記RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ自動付与装置であって, 前記撮影装置で撮影した画像から画像処理によって移動体の画像領域を検出する移動体検出手段と, 検出した移動体の画像領域から移動体の方向を算出する移動体方向算出手段と, 前記RFタグ入出力装置における指向性アンテナの指向性を,前記移動体方向算出手段によって算出した移動体の方向へ制御するアンテナ方向制御手段と, 前記RFタグ入出力装置によって,前記RFタグが発する固有情報または属性情報を読み取り,前記移動体方向算出手段により算出した移動体の方向と,前記RFタグ入出力装置による前記RFタグからの電波の受信によって得た角度情報とから,前記移動体の画像領域と前記RFタグとを対応付け,前記移動体の画像領域に前記RFタグから読み取った固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ付与手段とを備える ことを特徴とする画像領域へのメタデータ自動付与装置。 【請求項2】 前記アンテナ方向制御手段は,前記RFタグ入出力装置の指向性アンテナから発信する電波に,その電波の放射角度のデータの信号を載せ, 前記メタデータ付与手段は,前記RFタグが最も強い電波強度で受信したときの放射角度のデータを,前記RFタグが送信する電波の信号から取得し,その角度データを前記移動体の画像領域と前記RFタグとの対応付けに用いる ことを特徴とする請求項1記載の画像領域へのメタデータ自動付与装置。 【請求項3】 前記アンテナ方向制御手段は,前記RFタグ入出力装置の指向性アンテナの指向性を,順次,前記移動体方向算出手段によって算出した移動体の方向へ制御して,前記RFタグからの電波を受信する制御を行い, 前記メタデータ付与手段は,前記RFタグからの電波の受信時における最も電波強度が強い方向を,そのRFタグの方向とし,その方向の角度情報を前記移動体の画像領域と前記RFタグとの対応付けに用いる ことを特徴とする請求項1記載の画像領域へのメタデータ自動付与装置。 【請求項4】 RFタグが装着された移動体を撮影する撮影装置と,指向性アンテナを有するRFタグ入出力装置との入出力インタフェースを持ち,前記撮影装置で撮影した画像から移動体の画像領域を抽出して,移動体の画像領域に前記RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ自動付与装置が実行するメタデータ自動付与方法であって, 前記撮影装置で撮影した画像から画像処理によって移動体の画像領域を検出する過程と, 検出した移動体の画像領域から移動体の方向を算出する過程と, 算出した移動体の方向へ,前記RFタグ入出力装置の指向性アンテナから,その方向の角度データの信号を含む電波を輻射する制御を行う過程と, 前記RFタグ入出力装置によって,前記RFタグが発する固有情報または属性情報と前記RFタグが最も強い電波強度で受信したときの前記角度データとを読み取り,前記算出した移動体の方向と,前記RFタグ入出力装置により前記RFタグから得た角度データとをもとに,前記移動体の画像領域と前記RFタグとを対応付け,前記移動体の画像領域に前記RFタグから読み取った固有情報または属性情報を含むメタデータを付与する過程とを有する ことを特徴とする画像領域へのメタデータ自動付与方法。 【請求項5】 RFタグが装着された移動体を撮影する撮影装置と,指向性アンテナを有するRFタグ入出力装置との入出力インタフェースを持ち,前記撮影装置で撮影した画像から移動体の画像領域を抽出して,移動体の画像領域に前記RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ自動付与装置が実行するメタデータ自動付与方法であって, 前記撮影装置で撮影した画像から画像処理によって移動体の画像領域を検出する過程と, 検出した移動体の画像領域から移動体の方向を算出する過程と, 前記RFタグ入出力装置の指向性アンテナの指向性を,順次,前記算出した移動体の方向へ制御して,前記RFタグからの電波を受信する制御を行う過程と, 前記RFタグ入出力装置によって,前記RFタグが発する固有情報または属性情報を読み取るとともに,前記RFタグからの電波の受信時における最も電波強度が強い方向をそのRFタグの方向とし,前記算出した移動体の方向と前記RFタグの方向とをもとに,前記移動体の画像領域と前記RFタグとを対応付け,前記移動体の画像領域に前記RFタグから読み取った固有情報または属性情報を含むメタデータを付与する過程とを有する ことを特徴とする画像領域へのメタデータ自動付与方法。 【請求項6】 RFタグが装着された移動体を撮影する撮影装置と,指向性アンテナを有するRFタグ入出力装置との入出力インタフェースを持ち,前記撮影装置で撮影した画像から移動体の画像領域を抽出して,移動体の画像領域に前記RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ自動付与装置のコンピュータに実行させるためのメタデータ自動付与プログラムであって, 前記コンピュータを, 前記撮影装置で撮影した画像から画像処理によって移動体の画像領域を検出する移動体検出手段と, 検出した移動体の画像領域から移動体の方向を算出する移動体方向算出手段と, 前記RFタグ入出力装置における指向性アンテナの指向性を,前記移動体方向算出手段によって算出した移動体の方向へ制御するアンテナ方向制御手段と, 前記RFタグ入出力装置によって,前記RFタグが発する固有情報または属性情報を読み取り,前記移動体方向算出手段により算出した移動体の方向と,前記RFタグ入出力装置による前記RFタグからの電波の受信によって得た角度情報とから,前記移動体の画像領域と前記RFタグとを対応付け,前記移動体の画像領域に前記RFタグから読み取った固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ付与手段として, 機能させるための画像領域へのメタデータ自動付与プログラム。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は,撮影時に映像の各場面の属性を自動的に与えることで,編集作業を簡略化するための装置に関する。近年,インターネット回線などを使用することで,デジタルコンテンツの配信・放送が容易になるに従い,大量の映像素材を短時間で加工・編集する装置が求められている。例えば,スポーツ映像などでライブ中継を行うと同時に,ハイライト場面などを切り出して,リプレイ映像を生成するための装置などが該当する。 【背景技術】 【0002】 従来から,映像編集の代表的な装置として,ノンリニア編集装置がある。本装置では,ビデオカメラで取得した映像やテープに録画されている映像を,デジタルデータへ変換し,パソコンのハードディスクなどに取り込んで加工・編集する。例えば,マラソンのフィニッシュシーンを切り出すには,ハードディスクに格納されている映像を再生し,切出しの開始位置と,終了位置を人手で設定し,該当区間を別のデータファイルとして保存したり,ビデオテープへ記録したりすることで,リプレイ映像を作成する。しかしながら,ノンリニア編集装置では,切出し区間の指定や,リプレイ映像の保存などの編集作業は,人手で行う必要があるため,多大な手間とコストを要する。 【0003】 そこで,映像内の各場面に属性を与え,属性情報を検索することで,自動的に切出し区間を特定する方法が,いくつか提案されている。 【0004】 非特許文献1では,「複数センサ群による協調的なインタラクションの記録」として,撮影対象に装着した赤外線LEDが発するID信号を認識し,蓄積されるビデオデータに実時間でインデックス付けする方法が提案されている。しかしながら,LEDを信号源として用いているため,発光方向に受光器がない場合,あるいは,LEDと受光器との間に障害物があるような場合には,ID情報を受け取れないという問題がある。 【0005】 また,特許文献1では,カメラ画像を記録する際,同時に,被写体に装着されたRFタグなどのID情報を読み取り,画像データと共に保存することで,画像の改ざんを防止する方法が提案されている。また,この特許文献1には,指向性アンテナによってカメラが向いているタグからのみ信号を受信するとの記述がある。しかし,指向性アンテナとカメラ視野とを関連付ける方法に関する具体的な記述がない。つまり,RFタグのID情報が記録されている場合でも,該当する撮影対象が映っているかどうかが保証されないという問題がある。 【0006】 特許文献2では,指向性アンテナを用いて,RFタグの方向を検出し,同方向へLEDなどのビーム光を照射することで,所望の物品を見つけやすくする方法が提案されている。この特許文献2には,指向性アンテナに関する概略が記述されているが,アンテナとカメラを関連付けたり,RFタグのID情報と移動体とを関連付けたりする手法に関する記述はない。 【0007】 特許文献3では,赤外光を検知したRFタグのみが電波を発することで,画像の領域とタグ情報を結びつける方法が提案されている。しかし,これには被写体の画像領域へRFタグのID情報を関連付ける手法に関する記述はない。 【0008】 特許文献4には,リーダライタが内蔵された携帯端末を持った人物の身長を画像処理で測定すると共に,床に貼り付けられたRFタグIDを読み取ることで,身長データによって人物を特定すること,また,タグIDによってその人物の位置を検出することで,該当人物の映像を撮影する方法が記載されている。しかし,画像処理は,人体の身長計測に適用されており,人体領域を画像から抽出する方法についての言及はない。 【0009】 特許文献5には,デジタルカメラに一体化された指向性アンテナで,被写体に装着された無線タグの方向を検出し,画像情報と位置情報を対応させて記憶部に格納し,例えば被写体の無線タグに住所情報が入っていると,どこで写真を撮ったかがすぐに分かるなどの応用が可能な技術が記載されている。これには,指向性を制御してタグの方向を検知するとの記述があるが,具体的にどのように制御するかについての記載はなく,また,画像処理で検出した移動体検出結果を,各移動体のタグIDを特定するときの無線信号処理へ反映させることは考えられていない。 【0010】 したがって,以上のような従来の方法あるいは従来方法の組み合わせでは,例えばアンテナの性能がマルチパスやフェージングなどの影響で劣化するような場合に,カメラ視野内にあるRFタグが装着された移動体を精度よく検出できないため,目的とする移動体が占める画像領域へ自動的に属性を付与することができないことがあるという問題があった。 【0011】 また,非特許文献2に記載されている「局所相関演算による動きの検知と追跡」によると,局所相関法などの画像処理手法を用いると,移動体が画像内のどこの領域に存在しているかを追跡することが可能であるが,各移動体がどのような属性を持っているかを,リアルタイムで自動的に与えることはできないといった問題があった。 【特許文献1】特開2000−261751号公報 【特許文献2】特開2002−271229号公報 【特許文献3】特開2004−080347号公報 【特許文献4】特開2002−148349号公報 【特許文献5】特開2005−347795号公報 【非特許文献1】角,伊藤,松口,Sidney Fels ,内海,鈴木,中原,岩澤,小暮,間瀬,萩田,「複数センサ群による協調的なインタラクションの記録」,インタラクション2003論文集情報処理学会,pp.255-262 【非特許文献2】森田,「局所相関演算による動きの検知と追跡」, 電子情報通信学会論文誌 D-II, Vol.J84-D-II , No.2, pp.299-309, 2001 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 本発明は,アンテナの性能がマルチパスやフェージングなどの影響で劣化するような場合でも,画像処理で得た移動体の画像領域へ,RFタグから得た属性情報を含むメタデータを精度よく付与することができる手段を提供することを目的とする。 【0013】 これにより,取得した映像から目的のシーンや特定の被写体が映っている画像領域を抽出する際に,自動的に付与したメタデータを利用することで,編集作業の自動化が可能となる。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明は,ビデオカメラで撮影した移動体が占有する画像領域と,その移動体が備えているRFタグの情報とを結び付けることで,画像領域へメタデータを自動的に付与する装置において,画像処理で得た移動体の検出結果に基づいて,指向性アンテナからRFタグへの電波を輻射するときの角度を制御することをもっとも主要な特徴とする。 【0015】 本発明は,RFタグが装着された移動体を撮影する撮影装置と,指向性アンテナを有するRFタグ入出力装置との入出力インタフェースを持ち,前記撮影装置で撮影した画像から移動体の画像領域を抽出して,移動体の画像領域に前記RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを付与するメタデータ自動付与装置であって,特に,画像処理で得た移動体の方位へ指向性アンテナから電波を輻射し,RFタグで算出した最も確からしい方位とタグIDとから,RFタグから得たID等の固有情報または属性情報を含むメタデータを画像領域へ付与することを特徴とする。 【0016】 また,上記発明において,RFタグの方位を算出する際,指向性アンテナから電波の角度データを送信し,RFタグに受信時の電波強度が最も強い電波に載せられた角度データを返信させ,その角度データからRFタグの最も確からしい方位を求めることを特徴とする。 【0017】 また,上記発明において,RFタグの方位を算出する他の方法として,RFタグから電波を輻射し,指向性アンテナは画像処理で得た移動体の方位へ指向性ビームを順次向け,各方位で受信した各RFタグからの電波強度を測定し,メタデータ自動付与装置では,全RFタグの電波強度をもとに,各RFタグが位置する最も確からしい方位を求めることを特徴とする。 【発明の効果】 【0018】 以上説明したように,本発明によれば,アンテナの性能がマルチパスやフェージングなどの影響で劣化する場合でも,画像処理で得た移動体の画像領域へ,RFタグから得た固有情報または属性情報を含むメタデータを自動的に付与可能であることから,撮影した映像を編集したり配信・放送するときに,効率よく加工することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 図1に,本発明の実施例に係わる装置のブロック図を示す。図1において,メタデータ自動付与装置10は,CPUおよびメモリと周辺デバイスとソフトウェアプログラムなどから構成される装置である。メタデータ自動付与装置10は,ビデオカメラ20およびRFタグリーダ・ライタ30との信号入出力インタフェース(I/F)11,入力画像から移動体(移動物体ともいう)を検出する移動体検出部12,検出した移動体の方向を算出する移動体方向算出部13,算出した移動体の方向によってアンテナを制御するアンテナ方向制御部14,メタデータを生成するメタデータ生成部15,移動体の画像領域にメタデータを付与するメタデータ付与部16,メタデータを付与した結果を外部に出力するための信号入出力インタフェース17を備える。メタデータを付与した結果の出力先としては,例えば表示装置40,ネットワーク42経由での表示装置41,ディスク記憶装置等の記録媒体43がある。以下,図1に示すブロック図中の各部が行う処理について詳しく説明する。 【0020】 〔ビデオカメラ20〕 ビデオカメラ20では,CCDなどで検出した光強度から,一定のサンプリング時間間隔(例えば,33ms)で画像を形成し,さらに動画像を生成する。 【0021】 画像の一つの画素は,カラー画像の場合,赤成分(R),緑成分(G),青成分(B)の階調値で与えられ,白黒画像の場合,輝度の階調値で与えられる。例えば,整数x,yで示される座標(x,y)の画素の赤成分(R),緑成分(G),青成分(B),輝度(I)の階調値は,それぞれ,ディジタル値R(x,y),G(x,y),B(x,y),I(x,y)で与えられる。なお,以下の計算で使用する画素値には,輝度(白黒濃淡値)を用いる。 【0022】 〔移動体検出部12(第1の方法)〕 移動体検出部12において移動体を検出するための第1の方法は,背景差分法と局所相関法を組み合わせる方法である。 【0023】 背景差分法は,予め移動体を含まない画像を背景画像として用意しておき,次に,移動体が含まれる画像との差分を取り,差の大きい部分を移動体とする方法である。背景差分法は,より短い処理時間で処理可能であるが,明るさの変動などのノイズに弱い欠点がある。 【0024】 局所相関法は,まず画像を格子状のブロック(例えば,8×8画素)に分割する。次に,あるサンプリング時刻のフレームと次のサンプリング時刻で取得したフレームとの間で,近傍にあるブロック同士の相関値を求め,その大小によって,ブロックが移動したかどうかを判定する。本処理は,計算量が多いため,画像サイズを大きくできないという欠点,相関計算を実施するブロック間の距離が制限され,動きの早い物体に追従できないなどの欠点があるが,背景差分法よりもノイズに対する耐性が大きい。そこで,第1の方法では,背景差分法で,大まかな移動体領域を求め,次に,局所相関法によって,より細かく移動体領域を決定する手順を用いる。 【0025】 図2は,追跡ブロック,サブ区画,サブ区画テンプレートの関係を示す図である。処理手順の説明の前に,サブ区画,同一物体のサブ区画の集まりであるサブ区画テンプレート,追跡ブロックについて,図2を用いて説明する。 【0026】 取得画像50は,ビデオカメラ20により撮影した画像である。サブ区画52は,縦n画素,横n画素の正方形からなる。図2に示す斜線部のサブ区画テンプレート53は,サブ区画52の集まりであり,移動体の領域を示す。追跡ブロック51は,サブ区画テンプレート53を取り囲むように設定し,サブ区画テンプレート53の外側に上下左右m画素の間を設けた領域であり,局所相関法による探索は追跡ブロック51で囲まれた領域の中で実行する。なお,本実施例では,移動体の画像領域をサブ区画テンプレート53で表すことにする。 【0027】 背景差分法を用い,移動体が存在する可能性がある領域を求め,次に局所相関法を用い,移動体検出のための有効サブ区画を算出する。 【0028】 図3は,移動体の検出処理フローチャートである。撮影画像に移動体が含まれているかを確認し,有効サブ区画を検出する手順を示している。 【0029】 [S10]:移動体検出部12は,ビデオカメラ20で得た現フレームの画像(ビットマップ)を,信号入出力インタフェース11を介して一定周期(サンプリング時間毎)で取り込む。取得した現タイミングの画像を2系列に分け,異なるカットオフ周波数を持つローパスフィルタに通す。 【0030】 [S11]:ローパスフィルタのカットオフ周波数を低く設定した動きの遅い現フレームの背景画像を得る。このカットオフ周波数は移動体の移動速度に対応して求めることが可能であり,対象とする移動体に合わせて可変に設定できるようにする。背景画像をサブ区画(n×n画素の正方形)に分割する。 【0031】 [S12]:ローパスフィルタのカットオフ周波数を,ステップS11で用いるローパスフィルタよりも高く設定し,動きのある物体を残したまま,蛍光灯のちらつきなどの影響を除いた画像を得る。このカットオフ周波数も,ステップS11のカットオフ周波数と同様に対象の移動体に対応して可変に設定できるようにする。この画像を現サンプリング時点での現画像とする。ステップS11と同様にサブ区画(n×n画素の正方形)に分割する。 【0032】 [S13]:現画像(以下,現フレーム画像と記載)と背景画像において,両者の同じ位置のサブ区画(n×n画素の正方形)の一つを取り出す。 【0033】 [S14]:両画像の同位置にあるサブ区画の画素間の差の総和Tを次式に従って計算する。 【0034】 【数1】
【0035】 ここで,IC (x,y)は現画像における画素位置(x,y)の白黒濃淡値,IB (x,y)は背景画像における画素位置(x,y)の白黒濃淡値,Rsub はサブ区画を表す。算出値Tが,ある閾値Tth以上のときには,背景画像とは異なることを示しており,動きがある移動サブ区画と判定し,ステップS15に進み,それ以外はステップS13に戻り,次のサブ区画を取り出す。 【0036】 [S15]:局所相関法を用い,ステップS14で動きがあると判定した移動サブ区画が前フレーム画像のどのサブ区画から移動してきたかを探し出す。移動サブ区画として注目している現フレーム画像のサブ区画Sp (x,y)が前フレーム画像のどのサブ区画Sq (x′,y′)から移動してきたのかを,相関演算を用いて探索する。サブ区画Sp (x,y),Sq (x′,y′)との相関値Cを次式によって算出し,予め定めた閾値から移動したか否かの判断を行う。 【0037】 【数2】
【0038】 上式において,Ip (x,y),Iq (x′,y′)は,各サブ区画Sp (x,y),Sq (x′,y′)内の画素の白黒濃淡値,Rp ,Rq は,サブ区画領域内であることを示す。 【0039】 動きの有無を,前述した非特許文献2のゼロ比較法を用いて判定する。注目しているサブ区画と同位置にある前フレームのサブ区画との相関値C0 と,走査範囲内の全サブ区画との相関計算から求めた相関値の最小値C1 との差Qを以下の式で算出し,移動判定の閾値Qthと比較する。 【0040】 Q=C0 −C1 Q>Qth [S16]:Qが閾値Qthより大きい場合,注目しているサブ区画Sp (x,y)は,Sq (x′,y′)から移動したサブ区画と判定し,有効サブ区画とする。有効サブ区画の場合,次のステップS17を実行する。 【0041】 [S17]:有効サブ区画の前フレーム画像からの移動の速さ,移動方向を算出する。前フレーム画像の移動元のサブ区画の左上端点を(xLeftTop1,yLeftTop1),注目している現フレーム画像のサブ区画の左上端点を(xLeftTop2,yLeftTop2),サブ区画の移動ベクトル(xLeftTop2−xLeftTop1,yLeftTop2−yLeftTop1)とすると,移動の速さ,移動の方向は次式となる。 【0042】 【数3】
【0043】 [S18]:全てのサブ区画での確認を終えるまで,ステップS13からS17までの処理を繰り返す。一連の処理により,全ての有効サブ区画と各有効サブ区画の前フレームからの移動速さ,移動ベクトルの方向を得る。 【0044】 次に,上述で求めた有効サブ区画をもとに,移動体の画像領域を抽出する。図4は,移動体画像領域の候補の抽出処理フローチャートである。図3の処理で得た有効サブ区画の集合より,移動体の確認を行うための有効サブ区画テンプレートを生成し,有効サブ区画テンプレートから移動追跡ブロック候補を設定する。 【0045】 [S20]:有効サブ区画の一つを取り出し,有効サブ区画テンプレートとする。 【0046】 [S21,S22]:有効サブ区画の次の一つを取り出し,両者の移動速さ,移動方向が一致するか比較する。一致する場合には,ステップS23に進み,一致しない場合には,ステップS24に進む。 【0047】 [S23]:両有効サブ区画を結合し,サブ区画テンプレートを生成する。このサブ区画テンプレートを有効サブ区画テンプレートとする。 【0048】 [S24]:有効サブ区画を新規の有効サブ区画テンプレートとして設定する。 【0049】 [S25]:全ての有効サブ区画との確認を終えるまで,ステップS21からS24の処理を繰り返す。 【0050】 [S26]:ステップS23,S24で定義した全ての有効サブ区画テンプレートに,サブ区画テンプレートの上下左右端からm画素を加えた領域を,移動追跡ブロック候補として設定する。 【0051】 移動追跡ブロック候補の領域は,次のようにして算出する。ステップS26の有効サブ区画テンプレートの上下左右端をxsub-min ,xsub-max ,ysub-min ,ysub-max とする。この上下左右端で囲まれた領域の外側に予め決めた画素値mを与えた領域を候補とすると(ただし,画素の座標値は0以上),移動追跡ブロック候補の領域は以下となる。 【0052】 【数4】
【0053】 また,移動追跡ブロック候補の中心位置(xtrk-cen ,ytrk-cen )は以下となる。 【0054】 【数5】
【0055】 図4の処理で得た移動追跡ブロック候補の領域から移動体を決定するための移動体追跡ブロックを抽出し,移動体を決定する。移動体の決定は,移動体の移動ベクトルを算出して行う。図5は,移動体の決定処理フローチャートである。 【0056】 [S30]:移動追跡ブロック候補に存在する移動体の前フレーム画像からの移動ベクトルを算出する。前フレーム画像の移動追跡ブロック中心位置(xtrk-cen1,ytrk-cen1),現フレーム画像の移動追跡ブロック候補の中心位置を(xtrk-cen2,ytrk-cen2)とすると,現フレーム画像の移動体の移動ベクトル(xtrk-cen2−xtrk-cen1,ytrk-cen2−ytrk-cen1)の移動の速さvtrk (k) と移動方向ベクトル(dtrk-x ,dtrk-y )(k) は,以下となる。 【0057】 【数6】
【0058】 [S31]:現フレーム画像の移動追跡ブロック候補の一つを取り出す。 【0059】 [S32]:前フレーム画像の移動追跡ブロックの一つを取り出す。 【0060】 [S33,S34]:現フレーム画像の移動ベクトルの算出を行い,前フレーム画像での移動ベクトルから追跡条件を算出する。 【0061】 追跡条件は以下となる。 【0062】 【数7】
【0063】 ここでvtrk (k-1) ,(dtrk-x ,dtrk-y )(k-1) は,前フレーム画像の移動ベクトルの移動の速さと移動ベクトルの方向を示している。 【0064】 移動追跡ブロック候補と移動追跡ブロックの移動ベクトルの速さの差が一定値vth以下で,長さが一定値dth以上の場合には,両移動追跡ブロックの移動体が同一の追跡対象とみなす。長さは移動方向ベクトルの内積として求める。追跡条件を満たす場合には,次のステップS35に進み,追跡条件を満たさない場合には,ステップS39に進む。 【0065】 [S35,S36]:追跡条件としてフレーム連続条件を設定した場合の連続数の設定と確認を行う。フレーム連続数をFRとし,FRに1を加える。FRが所定の閾値FRthより大きいか否かのフレーム連続条件を満たす場合には,ステップS37に進み,満たさない場合には,ステップS39に進む。 【0066】 [S37]:移動追跡ブロック候補の領域に移動体が存在すると認識し,移動追跡ブロック候補を現フレーム画像の移動追跡ブロックに置き換え保持する。その後,ステップS39に進む。 【0067】 [S38]:追跡条件を満たさないときは,現フレーム画像で新規に現れた別の移動体とみなし,移動追跡ブロック候補を新規の移動追跡ブロックとして保持する。追跡条件FR=1を設定し,ステップS39に進む。 【0068】 [S39]:前フレームの全ての移動追跡ブロックの確認を終えるまで,ステップS32からS38の処理を繰り返す。この一連の処理により取得した現フレーム画像で認識した移動体が存在する全ての移動追跡ブロックを得る。各移動追跡ブロックの移動体は,それぞれ異なる移動体である。 【0069】 〔移動体検出部12(第2の方法)〕 図6に,第2の移動体検出方法を実行する移動体検出部12のブロック図を示す。第1の方法で述べた背景差分法と局所相関法を用いる方法では,複数の移動体が重なり,境界付近においてサブ区画が両方の物体に跨るような場合,相関値がどちらの移動体に対しても劣化するため,検出できなくなることがある。そこで,第2の移動体検出方法では,前フレーム画像と現フレーム画像が与えられたとき,前フレームで移動体と判定されたサブ区画が,現フレームのどこへ移動したかを,以下に示す指標をもとに算出された移動確率が,最大となる位置で与える。異なる指標を用いることで,境界付近の検出性能を向上させることができる。各指標は括弧内[]に示した算出部,比較部で求める。 【0070】 (指標1)前フレームのサブ区画の移動ベクトルと,現フレームのサブ区画の移動ベクトルとの類似度に基づく確率。[移動ベクトル算出部121] (指標2)前フレームの移動元のサブ区画と現フレームの移動先のサブ区画との類似度に基づく確率。類似度が最大のとき確率も最大となる。[局所相関値算出部122] (指標3)前フレームの移動元のサブ区画とその隣接区画との関係度と,現フレームの移動先のサブ区画とその隣接区画との関係度に基づく確率。[サブ区画特徴量算出部123,隣接サブ区画間関係度算出部124,隣接サブ区画間関係度比較部125] 以下,図6に示した第2の移動体検出方法の詳細について説明する。 【0071】 〔移動ベクトル算出部121〕 前フレーム(時刻t−1)のサブ区画が,現フレーム(時刻t)のあるサブ区画へ移動したとき,サブ区画の左上端点を用いて,移動ベクトルを算出する。 【0072】 V=(vx ,vy )=(iLT−iLT′,jLT−jLT′) ただし,(iLT′,jLT′)は,前フレームのサブ区画の左上端画素の座標,(iLT,jLT)は,現フレームのサブ区画の左上端画素の座標である。 【0073】 着目している現フレームのサブ区画(左上端画素座標(iLT,jLT))が,前々サンプリング時刻および前サンプリング時刻において下記の位置にあったとする。 【0074】 前々サンプリング:(iLT″,jLT″) 前サンプリング:(iLT′,jLT′) このとき,上述した移動ベクトルの算出式を用いると,前フレームの移動ベクトルV′=(vx ′,vy ′),現フレームの移動ベクトルV=(vx ,vy )は,次式となる。 【0075】 V′=(vx ′,vy ′)=(iLT′−iLT″,jLT′−jLT″) V=(vx ,vy )=(iLT−iLT′,jLT−jLT′) ベクトルV′,Vの類似性を次の2つの値で評価する。 【0076】 ベクトルの大きさの差分値:A=|V|−|V′| 単位ベクトルの内積: 【0077】 【数8】
【0078】 差分値Aが0に近いほど,また,内積Bが1に近いほど,移動ベクトルの類似性は高くなる。 【0079】 〔局所相関値算出部122〕 サブ区画に含まれる同じ位置の画素について,前フレーム(時刻t−1)と現フレーム(時刻t)とで輝度値の差分を取り,絶対値の総和を算出する。 【0080】 【数9】
【0081】 上式において,It-1 (i′,j′)は前フレームのサブ区画に含まれる画素の輝度値,It (i,j)は現フレームのサブ区画に含まれる画素の輝度値,Rt-1 は前フレームのサブ区画領域内,Rt は現フレームのサブ区画領域内であることを表す。 【0082】 総和Cが小さいほど前フレームのサブ区画と現フレームサブ区画との類似度が大きく,値が大きいほど類似度は小さい。 【0083】 〔サブ区画特徴量算出部123〕 着目しているサブ区画に含まれる画素の輝度値を取得し,輝度値を階級として,同じ階級に含まれる画素の出現回数を積算して得たヒストグラムHsub をサブ区画特徴として用いる。ヒストグラムHsub は次のようにして表す。 【0084】 Hsub [I]=NI Iは輝度値,NI は,着目サブ区画に含まれ,輝度値Iを持つ画素の総数である。 【0085】 〔隣接サブ区画間関係度算出部124〕 移動体領域の局所部分の輝度値分布は一般的に緩やかに変化しているため,隣接しているサブ区画同士は類似した特徴を持つ。例えば,人物の胴体部分をサブ区画に分割した場合,各サブ区画の輝度分布は,ほぼ一定となる。一方,隣接しているサブ区画の一方が移動体に含まれ,他方が背景領域に含まれるとき,両者の類似性は低くなる。こうした隣接サブ区画間の関係を,定量的に表現するために,隣接サブ区画間関係度を導入する。隣接サブ区画間関係度を,サブ区画特徴に用いるヒストグラムの重なりによって算出する。サブ区画sub1とサブ区画sub2の隣接サブ区画間関係度RELを,次式で求める。 【0086】 【数10】
【0087】 minは,値の小さいほうを選択する関数である。 【0088】 図7に,ヒストグラムの算出例を図で示す。前フレームの画像やヒストグラムを(a)〜(d)に,現フレームの画像やヒストグラムを(e)〜(h)に示す。画像に重ねて表示した2つの正方形は,サブ区画(4画素×4画素)を表しており,前・現フレームにおいて撮影した人物の同一部分に位置している。各サブ区画のヒストグラムを求めると,図7の(b)(c)(f)(g)のようになる。(d)(h)は,上式中のmin(Hsub1[I],Hsub2[I])を,プロットした結果である。隣接サブ区画間関係度は,(d)(h)の面積に相当する。(d)と(h)は,ほぼ同じ値となることから,物体が移動しても,物体上の同一部分に割り付けられたサブ区画同士の関係度は,維持されることが分かる。 【0089】 〔隣接サブ区画間関係度比較部125〕 前フレーム(時刻t−1)のサブ区画(p′,q′)が,現フレーム(時刻t)のあるサブ区画(p,q)へ移動したとき,着目サブ区画に隣接するサブ区画(p+a,q+b)(ただし,a=−1,0,1,b=−1,0,1)との関係度を次のように比較し,出力する値を算出する。なお,隣接区画を示す値a,bの組み合わせは,下記のように与えられる。 【0090】 ・隣接4区画の場合: (a,b)=(0,−1),(−1,0),(1,0),(0,1) ・隣接8区画の場合: (a,b)=(0,−1),(−1,0),(1,0),(0,1), (−1,−1),(−1,1),(1,−1),(1,1) 隣接4区画を使用するか隣接8区画を使用するかは,処理を実行する前に,予め決めておく。 【0091】 以下では,着目サブ区画の上辺に接するサブ区画(a,b)=(0,−1)との関係度について説明する。他の隣接区画も同様の手順で説明できる。 【0092】 まず,前フレームのサブ区画(p′,q′)と上辺で隣接するサブ区画(p′,q′−1)との隣接サブ区画間関係度REL(sub(p′,q′),sub(p′,q′−1))を算出する。次に,前フレームのサブ区画(p′,q′)と,現フレームの移動先候補であるサブ区画(p,q)に上辺で隣接する区画(p,q−1)との隣接サブ区画間関係度REL(sub(p′,q′),sub(p,q−1))を算出する。最後に,求めた2つの隣接サブ区画間関係度の差分を計算し,出力値とする。 【0093】 REL(sub(p′,q′), sub(p′,q′−1)) −REL(sub(p′,q′),sub(p,q−1)) なお,第1の方法で隣接サブ区画間関係度を求めた際, REL(sub(p′,q′),sub(p′,q′−1))=0 REL(sub(p′,q′),sub(p,q−1))=0 であるときは,出力値をN(サブ区画内の画素数)とする。サブ区画(p′,q′)隣接4区画は,上下辺,左右辺方向の4区画である。そこで,隣接サブ区画間関係度に基づく指標Dを次式で表す。 【0094】 【数11】
【0095】 R′は前フレームのサブ区画(p′,q′)の隣接4区画の集合,Rは現フレームのサブ区画(p,q)の隣接4区画の集合を表す。指標Dがゼロに近いほど前フレームのサブ区画と現フレームサブ区画との類似性が高く,ゼロから値が離れるほど類似性は低い。 【0096】 〔移動確率算出部126〕 上述の方法で求めた3つの指標を用いて,前フレームのサブ区画(p′,q′)と現フレームのサブ区画(p,q)との類似度を求める。現フレームにおいて最も類似しているサブ区画が移動確率最大と考え,サブ区画(p′,q′)の移動先とする。サブ区画間の類似度Stotal を,指標A,B,C,Dを用いて次式で表す。 【0097】 Stotal (p′,q′,p,q) =−α|A|+β(B−1)―γC−δ|D| α,β,γ,δは,予め与えられた重み係数である。 【0098】 移動先(pdst ,qdst )は, Stotal (p′,q′,pdst ,qdst ) =max(Stotal (p′,q′,p,q)) ,0≦p<SizeX/n,0≦q<SizeY/n を満たす。現フレームのサブ区画(p,q)を与える際,走査範囲を限定すると処理時間を短縮できる。例えば,前フレームのサブ区画を中心とした上下左右r区画の範囲で走査する場合には,サブ区画(p,q)の値を p′−r≦p≦p′+r q′−r≦q≦q′+r にすると良い。 【0099】 移動体が重なった場合には,その物体の境界付近において,前フレームの2つの異なるサブ区画(p1′,q1′),(p2′,q2′)の移動先が,現フレームの同一サブ区画(pdst ,qdst )となる場合がある。このように,移動元が複数存在する場合には,類似度Stotal が大きいほうを選択する。 【0100】 Stotal (p1′,q1′,pdst ,qdst ) ≧Stotal (p2′,q2′,pdst ,qdst ) →移動元はサブ区画(p1′,q1′), Stotal (p1′,q1′,pdst ,qdst ) <Stotal (p2′,q2′,pdst ,qdst ) →移動元はサブ区画(p2′,q2′), 前フレームの移動元が3個以上になった場合も,上式で選択された移動元と,次の移動元とを順次比較することによって,処理可能である。 【0101】 〔移動体追跡部127〕 移動確率算出部126において,現フレームのサブ区画(p,q)の移動元サブ区画が確定したとき,移動体IDとして移動元のID値を継承する。 【0102】 Attrib_SubBlock(t) [pdst ][qdst ][kID] =Attrib_SubBlock(t-1) [p′][q′][kID] kIDは,移動体IDの格納先の属性番号 現フレームにおける全てのサブ区画の移動元が確定し,移動体IDがサブ区画属性格納部128にセットされると,現フレームにおける各移動体の領域を決定することができる。例えば,移動体ID=Zの物体の画像領域(サブ区画テンプレート)は,Attrib_SubBlock[p][q][kID]=Zを満足するサブ区画の集まりで表される。 【0103】 サンプリング時刻が経過し,新しいフレーム画像を取得する毎に,上述の処理を繰り返すことによって,移動体を追跡することが可能となる。 【0104】 〔サブ区画属性格納部128〕 移動体検出の第1の方法で述べたように,本実施例では,画像を一定形状のサブ区画(例えば,8×8画素の格子状)に分割し,各サブ区画に移動体IDを1個与えることで,検出した移動体の位置を表す。例えば,横720画素×縦480画素の画像を,8×8画素のサブ区画で分割すると,横90区画×縦60区画,計5400個のサブ区画が与えられる。移動体が画像に占める領域を,同一の移動体IDを持つサブ区画の集合で表す。サブ区画は,配列表現で表現し,各種の属性値を格納する。例えば,時刻tにおけるp行q列目のサブ区画のk番目の属性値は,次式で与えられる。 【0105】 Attrib_SubBlock(t) [p][q][k] 0≦p<SizeX/n,0≦q<SizeY/n,0≦k<kmax (ただし,SizeX,SizeYはフレーム画像の横,縦のサイズ,nはサブ区画の1辺の画素数,kmax は,属性数を表す。) サブ区画の属性の例には,図8のような種類がある。 【0106】 図9は,移動確率に基いて移動体を検出する第2の移動体検出方法を用いた場合の検出処理フローチャートである。 【0107】 [S40]:初期設定として,各種定数(画像サイズSizeX,SizeY,サブ区画の一辺の画素数nなど)を予めセットしておく。 【0108】 [S41]:ビデオカメラ20によって撮影を開始する。 【0109】 [S42]:サンプリング時刻毎に,ビデオカメラ20によって撮影した画像を取得する。 【0110】 [S43]:現フレーム画像バッファに格納されているデータを前フレーム画像バッファへ移動し,ステップS42で取得した画像を現フレーム画像バッファへ格納する。 【0111】 [S44]:前フレームのサブ区画(p′,q′)を1個取り出す。 【0112】 [S45]:現フレームのサブ区画(p,q)を1個取り出す。 【0113】 [S46]:前フレームのサブ区画(p′,q′)の左上端画素座標(iLT′,jLT′)と,現フレームのサブ区画(p,q)の左上端画素座標(iLT,jLT)から,移動ベクトルVを算出する。 【0114】 [S47]:サブ区画属性格納部128から,前フレームのサブ区画(p′,q′)の移動ベクトルV′を取り出し,ステップS46で求めた現フレームの移動ベクトルVとの,ベクトルの大きさの差分値Aと内積Bを算出する。 【0115】 [S48]:サブ区画(p′,q′)に含まれる前フレーム画像バッファの画素と,サブ区画(p,q)に含まれる現フレーム画像バッファの画素から局所相関値Cを算出する。 【0116】 [S49]:サブ区画属性格納部128から,前フレームのサブ区画(p′,q′)のヒストグラムHp',q' [I],および,隣接区画(p′+a,q′+b)(a,b=−1,0,1)のヒストグラムHp'+a,q'+b [I]を取り出し,両区画間の関係度REL(sub(p′,q′),sub(p′+a,q′+b))を算出する。 【0117】 [S50]:現フレームのサブ区画(p,q)および隣接区画(p+a,q+b)(a,b=−1,0,1)に含まれる現フレーム画像バッファの画素からヒストグラムHp,q [I],Hp+a,q+b [I]を求め,両区画間の関係度REL(sub(p,q),sub(p+a,q+b))を算出する。 【0118】 [S51]:前フレームの関係度REL(sub(p′,q′),sub(p′+a,q′+b))と現フレームの関係度REL(sub(p,q),sub(p+a,q+b))から隣接サブ区画間関係度に基づく指標Dを算出する。 【0119】 [S52]:全ての隣接区画に対する隣接サブ区画間関係度を算出するまで,上記ステップS49〜S51を繰り返す。 【0120】 [S53]:指標A,B,C,Dを用いて,サブ区画間の類似度Stotal (p′,q′,p,q)を求める。 【0121】 [S54]:走査対象である現フレームの全てのサブ区画について類似度Stotal を算出するまで,ステップS45〜S53を繰り返す。 【0122】 [S55]:サブ区画間の類似度Stotal (p′,q′,p,q)が最大となる現フレームのサブ区画(p,q)を移動先(pdst ,qdst )とする。 【0123】 [S56]:サブ区画属性格納部128から,前フレームのサブ区画(p′,q′)の移動体ID;Attrib_SubBlock(t−1)[p′][q′][kID]を取り出す。 【0124】 [S57]:サブ区画属性格納部128から,現フレームの移動先サブ区画(pdst ,qdst )の移動体ID;Attrib_SubBlock(t)[pdst ][qdst ][kID]を取り出す。 【0125】 [S58]:現フレームの移動先サブ区画(Attrib_SubBlock(t)[pdst ][qdst ][kID])に,既に移動体IDが格納済みであれば,ステップS59へ進む。未格納であれば,ステップS61へ進む。 【0126】 [S59]:サブ区画属性格納部128から,現フレームの移動先サブ区画(pdst ,qdst )のサブ区画間の類似度を取り出し,Stotal-saveとする。 【0127】 [S60]:ステップS53で求めたサブ区画間の類似度Stotal (p′,q′,p,q)と,ステップS59で取り出した類似度Stotal-saveとを比較する。 ・Stotal (p′,q′,pdst ,qdst )≧Stotal-saveであれば,ステップS61へ進む。 ・Stotal (p′,q′,pdst ,qdst )<Stotal-saveであれば,ステップS62へ進む。 【0128】 [S61]:サブ区画属性格納部128に,移動元のID値Attrib_SubBlock(t−1)[p′][q′][kID],サブ区画間類似度Stotal (p′,q′,pdst ,qdst )をセットする。 【0129】 [S62]:前フレームの全てのサブ区画を走査済みであれば,ステップS42へ戻る。走査済みでなければ,ステップS44へ戻る。 【0130】 移動体に関する情報が必要なときには,サブ区画属性格納部128からデータを読み出す。 【0131】 〔移動体方向算出部13〕 移動体の方位角を,画像処理の検出結果から算出する。角度検出方法を,図10〜図12を用いて説明する。 【0132】 図10は,ビデオカメラ20と移動体との位置関係を模式的に示した外観図である。移動体方向算出部13では,図のように,カメラ視野の左端(画像の左端)を基準とした移動体の方位角を算出する。 【0133】 移動体検出部12で移動体の画像領域が確定したとき,その移動体の方位を次のようにして求める。図11において,ビデオカメラ20は図の右方向を向いているものとする。ビデオカメラ20の視野角は,2αである。また,画面の画素値を,左端が0,右端がxsizeとし,移動体の中心位置は,追跡ブロックの中心位置xtrk-cen とする。このとき,画面上で,図12のように検出された移動体の方位角βを次のようにして求める。 【0134】 【数12】
【0135】 移動体が,複数存在するときは,各移動体に対して同様の処理を繰り返すことで,全ての移動体の方位角を算出する。 【0136】 〔アンテナ方向制御部14〕 アンテナ方向制御部14では,移動体方向算出部13で得られた移動体の方位角へアンテナの指向性を一致させることで,移動体が装着しているRFタグ33との通信を行う。そこで,指向性アンテナ31には,例えば図13に示すような指向性パターンが可変なアダプティブアレーアンテナを用いる。アダプティブアレーアンテナでは,複数のアンテナ・エレメントで受信した信号に対して重み付けをし,重みを適宜変更することで指向性パターンをコントロールする。 【0137】 アンテナの指向性は,送受信で可逆であるため,下記では,受信時のアダプティブアレーアンテナの重み係数の算出方法を示す。 【0138】 図13に示す指向性アンテナ31に対する,RFタグ33からの電波の到来方向をθとする。アンテナ・エレメントが直線状に等間隔Dで並んでいる場合,基準となるアンテナと比較したときの第i番目のアンテナへの伝播遅延時間τi (θ)は, 【0139】 【数13】
【0140】 で表される。cは,伝播速度である。変調信号をm(n),搬送波の角周波数をω,第i番目のアンテナ出力をxi (n),nを時間とすると, 【0141】 【数14】
【0142】 となる。 【0143】 所望の信号波形が既知で参照信号d(n)として利用できる場合,アレーの出力信号y(n)との平均2乗誤差を最小にすることで,重み係数を決定できる。u(n)を干渉,雑音などの誤差成分とする。 【0144】 u(n)=d(n)−y(n) 各アンテナの入力信号xi (n),重み係数wi (θ)をベクトルで表現し,各エレメントの合成出力をy(n)として,上式に代入する。 【0145】 X(n)T =[x1 (n) x2 (n)・・・] W(θ)T =[w1 (θ) w2 (θ)・・・] y(n)=W(θ)H X(n) u(n)=d(n)−W(θ)H X(n) なお,添え字Tは転置,Hは複素共役転置を表す。このとき誤差成分の2乗の期待値Jは次式で表される。 【0146】 J=E{|d(n)−W(θ)H X(n)|2 } 各アンテナの入力信号の自己相関行列をRxx=E{x(n)x(n)H },参照信号と各アンテナの入力信号との相互相関行列をrxd=E{x(n)d* (n)}と定義すると,最適な重みは,期待値Jを重みベクトルWで偏微分することにより, W(θ)=Rxx-1rxd で与えられる。 【0147】 上述のように,電波の飛来方向θと,重み係数W(θ)を対応付けることができる。そこで,RFタグ33に対してアンテナから電波を輻射する際,カメラ視野角の範囲を,θ1 〜θ2 とし,刻み幅Δθでアンテナの方向を振るとき,予め,重み係数を, θ1 → W(θ1 ) θ1 +Δθ→W(θ1 +Δθ) θ1 +2・Δθ→W(θ1 +2・Δθ) : θ1 +k・Δθ→W(θ1 +k・Δθ) : θ2 → W(θ2 ) のように算出しておく。移動体方向算出部13で求めた移動体の方位角がβのときの重み係数は, β≒θ1 +n・Δθ Wβ=W(θ1 +n・Δθ) のようにして算出される。重み係数Wβを設定して送信することで,β方向へアンテナの指向性パターンを向けることができる。 【0148】 〔RFタグ33〕 RFタグ33は,ICチップ,アンテナ(コイル)からなり,無線を用いることで,非接触で,RFタグリーダ・ライタ30との通信を行うことができるデバイスである。RFタグリーダ・ライタ30から供給される電磁波から駆動用の電力を獲得するタイプのRFタグ33の場合,電池などの電源を内蔵していなくても動作可能である。なお,電池内蔵タイプのRFタグ33を利用してもよい。なお,本システムにおいて,人を移動体の対象として,人にRFタグ33を装着させる場合,動きが比較的安定している頭や胸に装着させることが望ましい。 【0149】 RFタグ33内のメモリには,RFタグ33が装着される撮影対象に応じて,その対象の名称,特徴(色,形状,ID番号など),仕様,あるいは,これらが記載されたネットワークアドレスなどを予め格納しておく。書き込み可能なRFタグ33を使用すると,ビデオカメラ20で撮影している最中にメモリに記憶されたデータ内容を,必要に応じて書き換えることも可能である。 【0150】 電池内蔵RFタグ33の中には,CPU(中央演算処理装置)を備えているものもあり,次のようにタグ側に方位を求める演算を実装することが可能である。 【0151】 図14は,2つの移動体にID1,ID2のRFタグ33が装着されているときに,それぞれの方位角を算出する方法の説明図である。まず,移動体方向算出部13で求めた方位角β1,β2を用いて,アンテナ方向制御部14から,方位角β1,β2へ電波を順に輻射する。このとき,方位角情報をRFタグ33へ送信する。RFタグ33では,方位角情報β1,β2を受信するとともに,そのときの受信信号強度を検出し,RFタグ33内のメモリへ格納する。それぞれのRFタグ33の受信信号強度は, ・アンテナの指向性ビームがβ1方向へ向いているときは,SID1 >SID2 ・アンテナの指向性ビームがβ2方向へ向いているときは,SID1 <SID2 となる。 【0152】 ID1のRFタグ33は,方位角がβ1のときの受信信号強度が強いことから,β1方向に位置しており,ID2のRFタグ33は,方位角がβ2のときの受信信号強度が強いことから,β2方向に位置しているとの結果が得られる。属性情報と共に得られたタグの方位角を,RFタグ33からRFタグリーダ・ライタ30へ送信することで,移動体とRFタグ(ID値)とを結び付けることができる。 【0153】 〔RFタグリーダ・ライタ30〕 データ読み込み時に,RFタグリーダ・ライタ30は,指向性アンテナ31から出力された信号y(n)から,RFタグ33のデータによって変調された信号を復調し,さらに,AD変換を施すことによって,デジタルデータを得る。デジタルデータは,信号入出力インタフェース11における適当な信号線を介して,メタデータ生成部15へ出力される。また,データ書込み時には,読み込み時と逆の操作を行うことによって,デジタルデータをRFタグ33内のメモリに書き込む。 【0154】 〔メタデータ生成部15〕 RFタグ33から方位角と共に送信された属性情報からメタデータを生成する。送信時間を短くするため,RFタグ33から送るデータは値のみとし,予め決められた順番で送付するようにしても良い。この場合,RFタグリーダ・ライタ30から出力されたデジタルデータは,予め決められた規則を適用することで,メタデータへ変換する。メタデータへの変換例を,図14を用いて説明する。例えば,本装置を,マラソンへ適用する場合,RFタグ33(ID1,ID2)の中には, ・ランナーのゼッケン番号 ・競技日 ・スタート時刻 ・種目 などの数値・文字列データが格納されている。これらの数値・文字列データを,メタデータ生成部15でメタデータへ変換し,メタデータ付与部16へ送る。 【0155】 メタデータとして,固定値ではなく,可変値を使用することもできる。例えば,RFタグ33に温度,血圧,脈拍を検出するセンサを実装させ,RFタグリーダ・ライタ30へ送ることで,ビデオカメラ20で取得したフレーム画像へセンサデータを埋め込むことができる。また,RFタグ33から得たIDをもとに,そのIDに対応して予め登録された各種の属性情報を他の装置から取得して,メタデータとすることもできる。また,RFタグ33のIDを移動体の固有情報としてそのままメタデータとすることもできる。 【0156】 〔メタデータ付与部16〕 移動体方向算出部13で得られた移動体の方位角と,RFタグ33から送られてきたタグの方位角を比較し,方位角が一致する移動体とRFタグ33とを結び付ける。 【0157】 図15は,本実施例における画像領域とメタデータとの関連付けを示す図である。通常,ビデオカメラ20からは,適当なサンプリング周期(例えば33ms)で,1フレーム分の画像データ(フレーム画像)が出力される。フレームの番号と,フレーム画像中に存在する全ての移動追跡のブロック番号とを対応付ける。移動追跡ブロック番号には追跡する移動体の番号と認識したRFタグ33の番号を記載する。 【0158】 図15のフレーム番号1,2では移動体は何も検出できていない状況を示している。フレーム番号3に至り,移動追跡ブロック番号1,3で移動体が検出され,移動追跡ブロック番号1ではタグ1のRFタグが認識できたことを示している。移動追跡ブロック番号1では移動体方向算出部13から移動体の移動体番号1とタグ1を得る。移動追跡ブロック番号3では移動体は検出できたが,タグ番号は認識できていないことを示している。フレーム番号5で移動追跡ブロック番号2ではタグ5が認識でき,フレーム番号8で移動追跡ブロック番号3においてもタグ8が認識できている。 【0159】 メタデータ付与部16において生成されたメタデータ付き映像は,例えば信号入出力インタフェース17,ネットワーク42を介して表示装置41へ送信される。なお,画像の出力先として,インターネットを利用したストリーミング中継,DVD,ビデオ,CD−ROMのような記録媒体43も考えられる。 【0160】 〔全体の処理フロー〕 次に,画像処理で移動体を検出してから,移動体へRFタグ33のIDを付与するまでの処理フローを図16に示す。 【0161】 [S70]:移動体検出部12において,画像に映っている移動体を検出する。 【0162】 [S71]:移動体方向算出部13において,移動体が占める画像領域の位置からその方位を算出する。 【0163】 [S72]:アンテナ方向制御部14で,ステップS71で求めた角度へアンテナの方向を向ける。このとき,方位角(放射角度データ)をRFタグ33へ送信する。 【0164】 [S73]:タグ側で,受信した方位角の値と,そのときの信号強度とを対応付けて保存する。 【0165】 [S74]:ステップS71で求めた全ての方向へ電波を輻射するまで,ステップS72とS73を繰り返す。 【0166】 [S75]:RFタグ33では,検出した信号の中で信号強度が最も強い方位角を選択し,そのタグの属性情報と共にアンテナ側へ送信する。 【0167】 [S76]:アンテナ側で,RFタグ33から送信された角度データと属性情報を受信する。 【0168】 [S77]:ステップS76でRFタグ33から受信した角度データが一致する移動体,およびその画像領域に対してメタデータ生成部15で変換したメタデータのIDを付与する。 【0169】 〔他の実施例〕 上記の例では,アンテナ側から輻射した電波をRFタグ33で受信し,信号強度を比較する方法を説明した。本実施例では,RFタグ33から輻射した電波をアンテナ側で受信し,信号強度を比較する方法について述べる。図14に示したように,2つの移動体がそれぞれRFタグ33を装着している場合を例に取る。まず,アンテナの受信方向をβ1に固定した状態で,2つのRFタグ33からID番号を順に送信する。アンテナ側では,ID番号を受信すると同時に,信号強度を検出しメモリ等へ記憶する。次に,アンテナの受信方向をβ2に固定した状態で,RFタグ33からID番号を送信し,同様に,信号強度を記憶する。全方向の走査が終了したときに,各RFタグ33から発せられた電波の受信強度を比較する。 【0170】 図14の例の場合,それぞれのタグの受信信号強度は, ・アンテナの指向性ビームがβ1方向へ向いているときは,SID1 >SID2 ・アンテナの指向性ビームがβ2方向へ向いているときは,SID1 <SID2 となる。 【0171】 ID1のRFタグ33は,方位角がβ1のときの信号強度が強いことから,β1方向に位置しており,ID2のRFタグ33は,方位角がβ2のときの信号強度が強いことから,β2方向に位置しているとの結果が得られる。ID番号と共に属性情報を受信することで,移動体とRFタグ(ID値,属性情報)とを結び付けることができる。 【0172】 〔他の実施例の処理フロー〕 本実施例の処理の流れを,図17に示す。 【0173】 [S80]:移動体検出部12において,画像に映っている移動体を検出する。 【0174】 [S81]:移動体方向算出部13において,移動体が占める画像領域の位置からその方位を算出する。 【0175】 [S82]:アンテナ方向制御部14で,ステップS81で求めた角度へアンテナの受信方向を向け,RFタグ33から送られてくる信号を待機する。 【0176】 [S83]:RFタグ33から,ID番号と属性情報を送信する。 【0177】 [S84]:RFタグ33から送られたID番号・属性情報を格納し,受信時の信号強度を記憶する。 【0178】 [S85]:全てのRFタグ33から電波を輻射するまで,ステップS82〜S84を繰り返す。 【0179】 [S86]:ステップS81で求めた全ての方向へ指向性ビームを向け,それぞれの方位で,RFタグ33からのデータを受信するまで,ステップS82〜S85を繰り返す。 【0180】 [S87]:信号強度が最も強いRFタグ33のID番号を,受信した方位に一致する移動体に対応付けることで,画像領域にメタデータを付与する。 【0181】 以上説明したメタデータ自動付与装置10が行う処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによって実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも,ネットワークを通して提供することも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0182】 【図1】本発明の実施例に係わる装置のブロック図である。 【図2】追跡ブロック,サブ区画,サブ区画テンプレートの関係を示す図である。 【図3】移動体の検出処理フローチャートである。 【図4】移動体画像領域の候補の抽出処理フローチャートである。 【図5】移動体の決定処理フローチャートである。 【図6】移動体検出方法を実行する移動体検出部のブロック図である。 【図7】ヒストグラムの算出例を示す図である。 【図8】サブ区画属性の例を示す図である。 【図9】第2の移動体検出方法を用いた場合の移動体の検出処理フローチャートである。 【図10】ビデオカメラと移動体との位置関係を模式的に示した外観図である。 【図11】角度検出方法の説明図である。 【図12】角度検出方法の説明図である。 【図13】指向性アンテナの例を示す図である。 【図14】2つの移動体のそれぞれの方位角を算出する方法の説明図である。 【図15】画像領域とメタデータとの関連付けを示す図である。 【図16】全体の処理フローチャートである。 【図17】他の実施例の処理フローチャートである。 【符号の説明】 【0183】 10 メタデータ自動付与装置 11,17 信号入出力インタフェース 12 移動体検出部 13 移動体方向算出部 14 アンテナ方向制御部 15 メタデータ生成部 16 メタデータ付与部 20 ビデオカメラ 30 RFタグリーダ・ライタ 31 指向性アンテナ 32 インタフェース 33 RFタグ 40,41 表示装置 42 ネットワーク 43 記録媒体
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005223 【氏名又は名称】富士通株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年9月15日(2006.9.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087848 【弁理士】 【氏名又は名称】小笠原 吉義
【識別番号】100083297 【弁理士】 【氏名又は名称】山谷 晧榮
|
| 【公開番号】 |
特開2008−72543(P2008−72543A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−250327(P2006−250327) |
|