| 【発明の名称】 |
カメラ |
| 【発明者】 |
【氏名】野崎 弘剛
【氏名】江島 聡
【氏名】大村 晃
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| 【要約】 |
【課題】顔検出に基づき、最適なAF動作を実現する。
【構成】カメラは、撮像素子24、顔検出部39c、焦点検出部19、第1合焦制御部、第2合焦制御部及び制御部を備える。前記顔検出部は、撮像素子の出力に基づいて撮影画面内の顔領域を検出する。前記焦点検出部は、撮影画面内に複数の候補エリアを有するとともに、各々の候補エリアにおいて撮影レンズを通過した光束に基づく一対の像の相対間隔からデフォーカス量を演算する。前記第1合焦制御部は、顔検出部の出力に基づき、候補エリアの中から焦点検出エリアを指定するとともに、演算によるデフォーカス量に基き撮影レンズの合焦動作を行う。前記第2合焦制御部は、撮像素子の出力に基き、顔領域における焦点評価値を演算するとともに、該焦点評価値が極大値となるレンズ位置を探索して合焦動作を行う。前記制御部は、第1合焦制御部および第2合焦制御部の少なくとも一方に合焦動作を実行させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体像を撮影する撮像素子と、 前記撮像素子の出力に基づいて撮影画面内の顔領域を検出する顔検出部と、 前記撮影画面内に複数の候補エリアを有するとともに、各々の前記候補エリアにおいて撮影レンズを通過した光束に基づく一対の像の相対間隔からデフォーカス量を演算する焦点検出部と、 前記顔検出部の出力に基づいて前記候補エリアのうちから焦点検出エリアを指定するとともに、前記焦点検出エリアの前記デフォーカス量に基づいて前記撮影レンズの合焦動作を行う第1合焦制御部と、 前記撮像素子の出力に基づいて前記顔領域における焦点評価値を演算するとともに、該焦点評価値が極大値となるレンズ位置を探索して合焦動作を行う第2合焦制御部と、 前記第1合焦制御部および前記第2合焦制御部の少なくとも一方に合焦動作を実行させる制御部と、 を備えることを特徴とするカメラ。 【請求項2】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記制御部は、前記デフォーカス量を演算可能な範囲の内側で前記顔領域が検出された場合に、前記第1合焦制御部に合焦動作を実行させた後、前記第2合焦制御部に合焦動作をさらに実行させることを特徴とするカメラ。 【請求項3】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記制御部は、前記デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で前記顔領域が検出された場合に、前記第2合焦制御部に合焦動作を実行させることを特徴とするカメラ。 【請求項4】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で前記顔領域が検出された場合に、ユーザーに対して注意を喚起する警告部をさらに備えることを特徴とするカメラ。 【請求項5】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記デフォーカス量を演算可能な範囲の内側で前記顔領域が検出された場合に、前記焦点検出エリアの前記デフォーカス量に基づいて第1被写体距離を演算するとともに、前記顔領域のサイズに基づいて第2被写体距離を演算する被写体距離演算部をさらに備え、 前記制御部は、前記第1被写体距離と前記第2被写体距離との差に基づいて、前記第1合焦制御部および前記第2合焦制御部の各々の合焦動作の要否を決定することを特徴とするカメラ。 【請求項6】 請求項2に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、1つの前記顔領域に対応する前記候補エリアが複数ある場合に、前記顔領域の中心に最も近い前記候補エリアを前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項7】 請求項2に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、1つの前記顔領域に対応する前記候補エリアが複数ある場合に、前記顔領域の目の位置に対応する前記候補エリアを前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項8】 請求項7に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、前記顔領域の目の位置に対応する前記候補エリアが複数ある場合に、前記撮影画面の中央に最も近い前記候補エリアを前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項9】 請求項7に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、前記顔領域の目の位置に対応する前記候補エリアが複数ある場合に、前記顔領域の目が最も至近側にある前記候補エリアを前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項10】 請求項2に記載のカメラにおいて、 認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録したメモリと、 前記顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、前記顔領域から抽出した特徴点のデータと前記登録データとに基づいて、前記顔領域が前記認識対象であるか否かを判定する顔認識部とをさらに備え、 前記第1合焦制御部は、前記顔領域が複数検出された場合に、前記認識対象の顔に対応する前記候補エリアから前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項11】 請求項2に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、前記顔領域が複数検出された場合に、最も至近側にある顔に対応する前記候補エリアから前記焦点検出エリアに指定することを特徴とするカメラ。 【請求項12】 請求項11に記載のカメラにおいて、 前記第1合焦制御部は、前記顔領域の目の部分が最も至近側にある顔から前記焦点検出エリアを指定することを特徴とするカメラ。 【請求項13】 請求項1に記載のカメラにおいて、 認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録したメモリと、 前記顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、前記顔領域から抽出した特徴点のデータと前記登録データとに基づいて、前記顔領域が前記認識対象であるか否かを判定する顔認識部とをさらに備え、 前記制御部は、前記デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で前記認識対象の前記顔領域を検出した場合には、前記認識対象の前記顔領域を基準とする合焦動作を前記第2合焦制御部に実行させることを特徴とするカメラ。 【請求項14】 請求項1に記載のカメラにおいて、 認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録したメモリと、 前記顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、前記顔領域から抽出した特徴点のデータと前記登録データとに基づいて、前記顔領域が前記認識対象であるか否かを判定する顔認識部と 前記デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で前記認識対象の前記顔領域を検出した場合に、ユーザーに対して注意を喚起する警告部と、 をさらに備えることを特徴とするカメラ。 【請求項15】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記制御部は、前記顔領域内にある複数の前記候補エリアから取得した各々の前記デフォーカス量に基づいて被写界深度を調整することを特徴とするカメラ。 【請求項16】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記制御部は、前記顔領域の大きさが閾値以上の場合には、前記第1合焦制御部に合焦動作を実行させた後、前記第2合焦制御部に合焦動作をさらに実行させて、前記顔領域の大きさが閾値未満の場合には、前記第1合焦制御部に合焦動作を実行させることを特徴とするカメラ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、顔検出の結果に基づいて合焦制御を行うカメラに関する。 【背景技術】 【0002】 例えば特許文献1に示すように、従来から撮影画面内の被写体の顔を検出して自動合焦制御(AF)を行うカメラが公知である。特に、近年では顔検出によるAFを一眼レフタイプのカメラで実現することも検討されている。 【特許文献1】特開2005−86682号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ここで、一眼レフタイプのカメラで顔検出のAFを行う場合には以下の問題が指摘されている。一眼レフタイプのカメラでは、高速なAFを行うために位相差検出方式の焦点検出装置を採用する機種が多数を占めている。しかし、位相差検出方式の焦点検出装置は、撮影画面の全域で焦点検出を行うことが困難であるとともに、その装置構成が顔検出処理に不向きである。 【0004】 一方、顔検出AFを行う場合には、顔検出を行うための撮像素子でコントラスト検出方式の像面AFを行う構成も考えられる。コントラスト検出方式のAFでは、撮影画面の全域でAFを行うことが可能である。しかし、コントラスト検出方式のAFでは、前回の焦点評価値との比較で合焦位置を探索するので合焦動作に時間がかかる。したがって、特に一眼レフタイプのカメラでは、実用性の高い顔検出AFの実現が強く要望されている。なお、特許文献1には上記課題に関する解決手段の開示はない。 【0005】 本発明は上記従来技術の課題を解決するためのものである。本発明の目的は、顔検出の結果に基づいて最適なAF動作を実現する実用性の高い一眼レフタイプのカメラを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 第1の発明に係るカメラは、撮像素子と、顔検出部と、焦点検出部と、第1合焦制御部と、第2合焦制御部と、制御部とを備える。撮像素子は被写体像を撮影する。顔検出部は、撮像素子の出力に基づいて撮影画面内の顔領域を検出する。焦点検出部は、撮影画面内に複数の候補エリアを有するとともに、各々の候補エリアにおいて撮影レンズを通過した光束に基づく一対の像の相対間隔からデフォーカス量を演算する。第1合焦制御部は、顔検出部の出力に基づいて候補エリアのうちから焦点検出エリアを指定するとともに、焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいて撮影レンズの合焦動作を行う。第2合焦制御部は、撮像素子の出力に基づいて顔領域における焦点評価値を演算するとともに、該焦点評価値が極大値となるレンズ位置を探索して合焦動作を行う。制御部は、第1合焦制御部および第2合焦制御部の少なくとも一方に合焦動作を実行させる。 【0007】 第2の発明は、第1の発明において、制御部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の内側で顔領域が検出された場合に、第1合焦制御部に合焦動作を実行させた後、第2合焦制御部に合焦動作をさらに実行させる。 第3の発明は、第1の発明において、制御部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で顔領域が検出された場合に、第2合焦制御部に合焦動作を実行させる。 【0008】 第4の発明は、第1の発明において、カメラは警告部をさらに備える。警告部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で顔領域が検出された場合に、ユーザーに対して注意を喚起する。 第5の発明は、第1の発明において、カメラは被写体距離演算部をさらに備える。被写体距離演算部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の内側で顔領域が検出された場合に、焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいて第1被写体距離を演算するとともに、顔領域のサイズに基づいて第2被写体距離を演算する。そして、制御部は、第1被写体距離と第2被写体距離との差に基づいて、第1合焦制御部および第2合焦制御部の各々の合焦動作の要否を決定する。 【0009】 第6の発明は、第2の発明において、第1合焦制御部は、1つの顔領域に対応する候補エリアが複数ある場合に、顔領域の中心に最も近い候補エリアを焦点検出エリアに指定する。 第7の発明は、第1の発明において、第1合焦制御部は、1つの顔領域に対応する候補エリアが複数ある場合に、顔領域の目の位置に対応する候補エリアを焦点検出エリアに指定する。 【0010】 第8の発明は、第7の発明において、第1合焦制御部は、顔領域の目の位置に対応する候補エリアが複数ある場合に、撮影画面の中央に最も近い候補エリアを焦点検出エリアに指定する。 第9の発明は、第7の発明において、第1合焦制御部は、顔領域の目の位置に対応する候補エリアが複数ある場合に、顔領域の目が最も至近側にある候補エリアを焦点検出エリアに指定する。 【0011】 第10の発明は、第2の発明において、カメラはメモリと顔認識部とをさらに備える。メモリは、認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録している。顔認識部は、顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、顔領域から抽出した特徴点のデータと登録データとに基づいて、顔領域が認識対象であるか否かを判定する。そして、第1合焦制御部は、顔領域が複数検出された場合に、認識対象の顔に対応する候補エリアから焦点検出エリアに指定する。 【0012】 第11の発明は、第2の発明において、第1合焦制御部は、顔領域が複数検出された場合に、最も至近側にある顔に対応する候補エリアから焦点検出エリアに指定する。 第12の発明は、第11の発明において、第1合焦制御部は、顔領域の目の部分が最も至近側にある顔から焦点検出エリアを指定する。 第13の発明は、第1の発明において、カメラは、メモリと、顔認識部とをさらに備える。メモリは、認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録している。顔認識部は、顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、顔領域から抽出した特徴点のデータと登録データとに基づいて、顔領域が認識対象であるか否かを判定する。そして、制御部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で認識対象の顔領域を検出した場合には、認識対象の顔領域を基準とする合焦動作を第2合焦制御部に実行させる。 【0013】 第14の発明は、第1の発明において、カメラは、メモリと、顔認識部と、警告部とをさらに備える。メモリは、認識対象となる顔の特徴点を示す登録データを記録している。顔認識部は、顔領域から被写体の顔の特徴点を抽出するとともに、顔領域から抽出した特徴点のデータと登録データとに基づいて、顔領域が認識対象であるか否かを判定する。警告部は、デフォーカス量を演算可能な範囲の外側で認識対象の顔領域を検出した場合に、ユーザーに対して注意を喚起する。 【0014】 第15の発明は、第1の発明において、制御部は、顔領域内にある複数の候補エリアから取得した各々のデフォーカス量に基づいて被写界深度を調整する。 第16の発明は、第1の発明において、制御部は、顔領域の大きさが閾値以上の場合には、第1合焦制御部に合焦動作を実行させた後、第2合焦制御部に合焦動作をさらに実行させる。また、制御部は、顔領域の大きさが閾値未満の場合には、第1合焦制御部に合焦動作を実行させる。 【発明の効果】 【0015】 本発明のカメラは、位相差検出方式のAFを行う第1合焦制御部と、コントラスト検出方式のAFを行う第2合焦制御部との少なくとも一方によって、顔検出の結果に基づき最適なAF動作を実現する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 (第1実施形態の説明) 図1は第1実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図である。図2は第1実施形態の電子カメラの撮影機構を示す概要図である。 まず、図2を参照しつつ電子カメラの撮影機構を説明する。第1実施形態の電子カメラは、カメラ本体11と、撮影光学系を収容したレンズユニット12とを有している。 【0017】 ここで、カメラ本体11およびレンズユニット12には、雄雌の関係をなす一対のマウント(不図示)がそれぞれ設けられている。レンズユニット12は、上記のマウントをバヨネット機構等で結合させることで、カメラ本体11に対して交換可能に接続される。また、上記のマウントにはそれぞれ電気接点が設けられている。カメラ本体11とレンズユニット12との接続時には、電気接点間の接触で両者の電気的な接続が確立するようになっている。 【0018】 レンズユニット12は、合焦位置調節用のフォーカシングレンズ13と、絞り14とを有している。フォーカシングレンズ13は不図示のモータにより光軸方向に移動可能に構成されている。絞り14は、カメラ本体11への入射光量を絞り羽根の開閉で調整する。 カメラ本体11は、メインミラー15と、メカニカルシャッタ16と、第1撮像素子17と、サブミラー18と、焦点検出部19と、ファインダ光学系(20〜25)とを有している。メインミラー15、メカニカルシャッタ16および第1撮像素子17は、撮影光学系の光軸に沿って配置される。メインミラー15の後方にはサブミラー18が配置される。また、カメラ本体11の上部領域にはファインダ光学系が配置されている。さらに、カメラ本体11の下部領域には焦点検出部19が配置されている。 【0019】 メインミラー15は、不図示の回動軸によって回動可能に軸支されており、観察状態と退避状態とを切り替え可能となっている。観察状態のメインミラー15は、メカニカルシャッタ16および第1撮像素子17の前方で傾斜配置される。この観察状態のメインミラー15は、撮影光学系を通過した光束を上方へ反射してファインダ光学系に導く。また、メインミラー15の中央部はハーフミラーとなっている。そして、メインミラー15を透過した一部の光束はサブミラー18によって下方に屈折されて焦点検出部19に導かれる。一方、退避状態のメインミラー15は、サブミラー18とともに上方に跳ね上げられて撮影光路から外れた位置にある。メインミラー15が退避状態にあるときは、撮影光学系を通過した光束がメカニカルシャッタ16および第1撮像素子17に導かれる。 【0020】 ファインダ光学系は、拡散スクリーン(焦点板)20と、コンデンサレンズ21と、ペンタプリズム22と、ビームスプリッタ23と、第2撮像素子24と、接眼レンズ25とを有している。拡散スクリーン20はメインミラー15の上方に位置し、観察状態のメインミラー15で反射された光束を一旦結像させる。拡散スクリーン20で結像した光束はコンデンサレンズ21およびペンタプリズム22を通過し、ペンタプリズム22の入射面に対して90°の角度を有する射出面からビームスプリッタ23に導かれる。ビームスプリッタ23は入射光束を2方向に分岐させる。ビームスプリッタ23を通過する一方の光束は二次結像レンズ(不図示)を介して第2撮像素子24に導かれる。また、ビームスプリッタ23を通過する他方の光束は、接眼レンズ25を介してユーザーの目に到達することとなる。 【0021】 次に、図1を参照しつつ電子カメラの回路構成を説明する。カメラ本体11は、焦点検出部19と、記録用撮像部31と、解析用撮像部32と、第1メモリ33と、記録I/F34と、表示I/F36と、モニタ37と、ファインダ内表示パネル37aと、操作部38と、CPU39と、第2メモリ40およびシステムバス41とを有している。ここで、記録用撮像部31、第1メモリ33、記録I/F34、表示I/F36およびCPU39はシステムバス41を介して接続されている。なお、図1では、CPU39からレンズユニット12側への入出力の図示は省略する。 【0022】 焦点検出部19は、撮影画面内に予め設定された候補エリアでの合焦状態を検出する。第1実施形態の焦点検出部19は、撮影画面内に11箇所の候補エリアを有している。図3に撮影画面内における候補エリア(A1〜A11)の配置を示す。撮影画面内の中央部には、候補エリアA2からA10が3×3の格子状に配置されている。また、撮影画面内の左側および右側には、上記の格子状に配置された候補エリアを隔てて候補エリアA1とA11とが配置されている。 【0023】 また、図4に第1実施形態の焦点検出部19の光学系の概要を示す。この焦点検出部19は5組の焦点検出光学系を備えている。図4で右側および左側の焦点検出光学系は候補エリアA1およびA11に対応する。そして、中央3つの焦点検出光学系は候補エリアA2からA10に対応する。各々の焦点検出光学系は、視野マスク19aと、コンデンサレンズ19bと、絞りマスク19cと、セパレータレンズ19dと、ラインセンサ19eとを有している。図4で中央3つの焦点検出光学系の視野マスク19aには王字状の開口部が形成されている。また、左右両側の焦点検出光学系の視野マスク19aには垂直方向に延長する長方形状の開口部が形成されている。そして、各々の焦点検出光学系は、被写体からの光束をコンデンサレンズ19bおよびセパレータレンズ19dで分割するとともに、各候補エリアに対応するラインセンサ19eで2像間隔から被写体像の像ズレ量を検出する。 【0024】 記録用撮像部31は、第1撮像素子17と、第1アナログ処理部31aと、第1デジタル処理部31bを有している。 第1撮像素子17は、記録用の撮影画像を生成するためのセンサである。この第1撮像素子17は、レリーズ時に撮影光学系を通過して結像した被写体像を光電変換して撮影画像のアナログ信号を生成する。第1撮像素子17の出力信号は、第1アナログ処理部31aに入力される。 【0025】 第1アナログ処理部31aは、CDS回路、ゲイン回路、A/D変換回路などを有するアナログフロントエンド回路である。CDS回路は、相関二重サンプリングによって第1撮像素子17の出力のノイズ成分を低減する。ゲイン回路は入力信号の利得を増幅して出力する。このゲイン回路では、ISO感度に相当する撮像感度の調整を行うことができる。A/D変換回路は第1撮像素子17の出力信号のA/D変換を行う。なお、図1では、第1アナログ処理部31aの各々の回路の図示は省略する。 【0026】 第1デジタル処理部31bは、第1アナログ処理部31aの出力信号に対して各種の画像処理(欠陥画素補正、色補間、階調変換処理、ホワイトバランス調整、エッジ強調など)を実行して撮影画像のデータを生成する。また、第1デジタル処理部31bは、撮影画像のデータの圧縮伸長処理なども実行する。この第1デジタル処理部31bはシステムバス41と接続されている。 【0027】 解析用撮像部32は、第2撮像素子24と、第2アナログ処理部32aと、第2デジタル処理部32bとを有している。なお、解析用撮像部32の構成は記録用撮像部31の構成にほぼ対応するので、両者の重複部分については説明を一部省略する。 第2撮像素子24は、撮影待機時において撮影画面内の被写体の状況を解析するためのセンサである。第2撮像素子24は、ファインダ光学系を通過して結像した被写体像を所定間隔毎に光電変換してスルー画像のアナログ信号を生成する。このスルー画像のデータは、後述の自動露出(AE)演算および顔検出処理などに使用される。第2撮像素子24の出力信号は、第2アナログ処理部32aに入力される。 【0028】 第2アナログ処理部32aは、CDS回路、ゲイン回路、A/D変換回路などを有するアナログフロントエンド回路である。第2デジタル処理部32bは、スルー画像の色補間処理などを実行する。なお、第2デジタル処理部32bから出力されたスルー画像のデータはCPU39に入力される。 第1メモリ33は、第1デジタル処理部31bによる画像処理の前工程や後工程などで撮影画像のデータを一時的に記録するためのバッファメモリである。 【0029】 記録I/F34には記録媒体35を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F34は、コネクタに接続された記録媒体35に対して撮影画像のデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記録媒体35は、ハードディスクや半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記録媒体35の一例としてメモリカードを図示する。 【0030】 表示I/F36は、CPU39の指示に基づいてモニタ37の表示を制御する。モニタ37は、CPU39および表示I/F36の指示に応じて各種の画像を表示する。第1実施形態でのモニタ37は液晶モニタで構成されている。モニタ37には、撮影画像の再生画像や、GUI(Graphical User Interface)形式の入力が可能なメニュー画面などを表示できる。また、モニタ37には、解析用撮像部32のスルー画像に基づいて撮影待機時に被写界の状態を動画表示することも可能である(なお、上記の各画像の図示は省略する)。 【0031】 ファインダ内表示パネル37aは、ファインダ光学系を覗いているユーザーに対して、電子カメラの情報(撮影条件や各種の警告表示)を提示するためのパネルである。このファインダ内表示パネル37aは、複数の表示セグメントの点灯/消灯の切り替えによって撮影画面に対応するファインダ像の周囲に上記の情報を表示する。なお、ファインダ内表示パネル37aの表示の制御はCPU39によって行われる。 【0032】 操作部38は、レリーズ釦や操作釦などを有している。操作部38のレリーズ釦は露光動作開始の指示入力をユーザーから受け付ける。操作部38の操作釦は、上記のメニュー画面等での入力や、電子カメラの撮影モードの切り換え入力などをユーザーから受け付ける。 CPU39は、電子カメラの各部動作を制御するとともに、撮影に必要となる各種演算を実行する。例えば、CPU39は、撮影時にメインミラー15およびメカニカルシャッタ16などを駆動させる。また、CPU39は、レンズユニット12のフォーカシングレンズ13および絞り14の動作をマウントを介して制御する。 【0033】 また、CPU39は、不図示のROMに格納されたプログラムによって、AE演算部39a、第1AF演算部39b、顔検出部39c、第2AF演算部39d、顔認識部39eとして機能する。 AE演算部39aは、解析用撮像部32の出力に基づいて公知のAE演算を実行し、撮影時の撮影条件(露光時間、絞り値、撮像感度)を決定する。 【0034】 第1AF演算部39bは、焦点検出部19の候補エリアから焦点検出エリアを選択する。そして、第1AF演算部39bは、焦点検出部19における焦点検出エリアの出力に基づいてフォーカスレンズのデフォーカス量(合焦位置からのズレ量およびズレ方向)を演算する。また、第1AF演算部39bは、顔検出部39cによる顔検出処理の結果に基づいて焦点検出エリアの選択を行う。なお、第1AF演算部39bは、レンズ駆動部12から合焦時のフォーカスレンズの位置を取得し、各々の候補エリアにおける被写体距離を演算することもできる。 【0035】 顔検出部39cは、スルー画像のデータから被写体の顔領域、顔の大きさ等を検出する。例えば、顔検出部39cは、特開2001−16573号公報などに記載された顔の特徴点の抽出処理によって顔領域を抽出する。また、上記の特徴点としては、例えば、眉、目、鼻、唇の各端点、顔の輪郭点、頭頂点や顎の下端点などが挙げられる。 第2AF演算部39dは、スルー画像のデータに基づいてコントラスト検出方式での公知のAF演算を実行する。すなわち、第2AF演算部39dは、スルー画像の高周波成分の絶対値を積分して、所定の被写体像に関する焦点評価値を生成する。また、第2AF演算部39dは、フォーカシングレンズ13の移動前後の焦点評価値を比較して、焦点評価値が極大値となるレンズ位置を探索して合焦動作を行う。また、第2AF演算部39dも、合焦時のフォーカスレンズの位置に基づいて被写体距離を演算できる。 【0036】 顔認識部39eは、顔検出部39cで検出した特徴点に基づいて顔認識データを生成する。例えば、顔認識部39eは、検出した顔の特徴点の位置、特徴点から求まる顔パーツの大きさ、各特徴点の相対距離などから認識対象となる登録人物の顔認識データを生成する。 また、顔認識部39eは、撮影画面内の人物の顔が顔認識データの人物の顔か否かを判定する顔認識処理を行う。具体的には、まず顔認識部39eは検出された顔の特徴点に基づいて、撮影人物の顔の特徴点の位置、各顔パーツの大きさ、各特徴点の相対距離などを演算する。次に顔認識部39eは、上記の演算結果と顔認識データとを比較して、顔認識データの人物の顔と撮影人物の顔との相似度を求める。そして、顔認識部39eは上記の相似度が閾値を上回る場合に撮影人物が顔認識データの人物に合致すると判定する。 【0037】 第2メモリ40はCPU39と接続されている。第2メモリ40には、顔認識部39eで生成された顔認識データが記録される。この第2メモリ40には登録した人物(登録人物)ごとにグループフォルダを生成することができ、グループフォルダによって顔認識データを登録人物ごとにグループ化できる。例えば、グループフォルダには、同一の登録人物に関して、顔の向きや撮影条件などが異なる複数の顔認識データを記録することができる。 【0038】 次に、図5の流れ図を参照しつつ、第1実施形態の電子カメラの撮影動作の一例を説明する。なお、以下の説明では、電子カメラの顔検出機能が予めオンに設定された状態であるとともに、ユーザーがファインダ光学系でフレーミングを行うことを前提として説明を行う。 ステップ101:操作部38が撮影モードの起動操作をユーザーから受け付けると、CPU39は解析用撮像部32に対してスルー画像の取得開始を指示する。CPU39は、第2撮像素子24を所定間隔ごとに駆動してスルー画像を順次取得する。なお、S101の段階ではメインミラー15は観察状態の位置にある。 【0039】 ステップ102:CPU39はレリーズ釦が半押しされたか否かを判定する。レリーズ釦が半押しされた場合(YES側)にはS103に移行する。一方、レリーズ釦に入力がない場合(NO側)には、CPU39はレリーズ釦の半押しを待機する。 ステップ103:CPU39の顔検出部39cは、スルー画像のデータに顔検出処理を施して撮影画面内の顔領域を検出する。なお、第1実施形態では、顔検出部39cは撮影画面の全ての範囲を対象として顔検出処理を実行する。 【0040】 ステップ104:CPU39は、S103の顔検出処理によって顔領域が検出されたか否かを判定する。上記条件を満たす場合(YES側)にはS105に移行する。一方、上記条件を満たさない場合(NO側)にはS112に移行する。 ステップ105:CPU39の顔検出部39cは、S103の顔検出結果に基づいて、主要被写体の顔領域を指定する。このS105での主要被写体の選択のアルゴリズムについては後述する。 【0041】 ステップ106:CPU39は、S105で設定された主要被写体の顔領域が、いずれかの候補エリアと重なっているか否かを判定する。なお、第1実施形態における焦点検出部19の焦点検出範囲の例を図6に模式的に示す。勿論、被写体がいずれかの候補エリアと重なっていない場合には焦点検出部19での焦点検出を行うことはできない。上記条件を満たす場合(YES側)にはS107に移行する。一方、上記条件を満たさない場合(NO側)にはS111に移行する。 【0042】 ステップ107:CPU39の第1AF演算部39bは、焦点検出部19から各々の候補エリアのデフォーカス量を取得する。 ステップ108:CPU39の第1AF演算部39bは、主要被写体の顔領域(S105)に対応する候補エリアから焦点検出エリアを指定する。ここで、主要被写体の顔領域に対応する候補エリアが1つの場合、第1AF演算部39bはその候補エリアを焦点検出エリアに指定する。一方、主要被写体の顔領域に対応する候補エリアが複数ある場合、第1AF演算部39bは以下の(1)または(2)の方法で焦点検出エリアとなる候補エリアを選択する。 【0043】 (1)第1AF演算部39bは、選択対象の顔領域の中心に最も近い候補エリアを焦点検出エリアに指定する。この顔領域の中心は顔の向きによって変化する。例えば、正面の顔では鼻の近傍が顔の中心となり、横向きの顔では耳の近傍が顔の中心となる。 具体的には、第1AF演算部39bは顔の輪郭や顔とみなせる肌色領域を基準として顔の中心を求めて焦点検出エリアを指定する。あるいは、第1AF演算部39bは、顔を構成するパーツ(目、鼻、口など)の相対関係から顔の中心を求めるようにしてもよい。この場合には、第1AF演算部39bは比較的容易に焦点検出エリアを指定することができる。 【0044】 (2)第1AF演算部39bは、選択対象の顔領域において目の位置に対応する候補エリアを焦点検出エリアに指定する。人物を撮影する場合には目にピントを合わせることが好ましいからである。具体的には、第1AF演算部39bは顔領域の特徴点に基づいて目の位置を求めて焦点検出エリアを指定する。 ここで、顔領域において目の位置に対応する候補エリアが2つある場合、第1AF演算部39bはさらに以下のいずれかの方法で焦点検出エリアを指定する。 【0045】 第1に第1AF演算部39bは撮影画面の中央により近い候補エリアを焦点検出エリアに指定する。この場合には、ユーザーの一般的な撮影意図に沿ったAFを電子カメラが実現できる。 第2に第1AF演算部39bは、上記の目に対応する候補エリアの出力を比較して、被写体が至近側にある方の候補エリアを焦点検出エリアに指定する。この場合には、例えば、カメラに対して斜め向きの人物を撮影するシーンなどでより適切なAFを電子カメラが実現できる。 【0046】 ステップ109:第1AF演算部39bは、S108で指定された焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいてAFを実行する。なお、このS109における第1AF演算部39bのAFは、第2AF演算部39dによるAFのサーチ範囲を絞り込むために行われる。 ステップ110:第2AF演算部39dは、S108の焦点検出エリアを基準としてコントラスト検出方式のAFを実行する。その後、S113に移行する。 【0047】 ステップ111:第2AF演算部39dは、主要被写体の顔領域(S105)の位置を基準としてコントラスト検出方式のAFを実行する。なお、このS111では、上記の焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側にある顔に対してAFが実行される。その後、S113に移行する。 ステップ112:この場合には、CPU39は通常撮影時のアルゴリズムで顔以外の被写体を主要被写体としてAFを実行する。例えば、CPU39は、中央優先または至近優先で焦点検出エリアを選択するとともに、第1AF演算部39bによるAFを実行する。勿論、CPU39は、第1AF演算部39bおよび第2AF演算部39dの両方を動作させてハイブリッド方式のAFを実行するようにしてもよい。 【0048】 ステップ113:CPU39のAE演算部39aは、スルー画像に基づいてAE演算を実行して撮影条件を調整する。 ここで、S103で顔領域が検出されている場合、AE演算部39aは被写体距離に基づいて絞り値を制御して被写界深度を調整することが好ましい。 具体的には、AE演算部39aは、第1AF演算部39bまたは第2AF演算部39dから顔領域の被写体距離を取得する。そして、AE演算部39aは、これらの被写体距離に基づいて絞り値を大きくして被写界深度を深くする。これにより、顔領域のすべてにピントが合っている状態にすることができる。また、複数の人物を撮影するシーンでは、すべての人物にピントを合わせることが可能となる。 【0049】 ステップ114:CPU39はレリーズ釦が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦が全押しされた場合(YES側)にはS115に移行する。一方、レリーズ釦に入力がない場合(NO側)には、CPU39はレリーズ釦の全押しを待機する。 ステップ115:CPU39は、メインミラー15を撮影光路から退避させるとともに、第1撮像素子17を駆動させて被写体像を撮影する。 【0050】 ステップ116:CPU39は、記録用撮像部31に対して撮影画像のデータの生成を指示する。そして、撮影画像のデータは最終的に記録媒体35に記録される。以上で、一連の撮影動作が終了する。なお、撮影を継続する場合には、CPU39はS102に戻って上記動作を繰り返す。 次に、図5のS105における主要被写体の選択動作を、図7の流れ図を参照しつつ詳細に説明する。 【0051】 ステップ201:CPU39は、S103の顔検出処理で検出されている顔領域が1つか否かを判定する。検出された顔領域が1つの場合(YES側)にはS202に移行する。一方、複数の顔領域が検出されている場合(NO側)にはS203に移行する。 ステップ202:CPU39は、検出されている顔領域を主要被写体に指定する。 ステップ203:CPU39の顔認識部39dは、S103の顔検出処理で取得した特徴点のデータと、第2メモリ40の顔認識データとに基づいて、上記の顔領域のうちから認識対象となる登録人物の顔を検出する顔認識処理を実行する。 【0052】 ステップ204:CPU39は、S203の顔認識処理で登録人物の顔を検出したか否かを判定する。登録人物の顔を検出した場合(YES側)にはS205に移行する。一方、顔領域を検出していない場合(NO側)にはS206に移行する。 ステップ205:CPU39は、登録人物の顔領域を主要被写体に指定する。また、S203で登録人物の顔が複数検出されている場合には、CPU39は登録人物の顔のうちで、撮影画面の中央に近い顔または至近側の顔を主要被写体に指定する。 【0053】 ここで、至近側の顔を主要被写体に指定する場合、第1の方法としてCPU39は顔の面積が最も大きくて至近側にあると考えられる顔を主要被写体に指定する。あるいは、第2の方法として、CPU39は第1AF演算部39bから被写体距離を取得して至近側の顔を主要被写体に指定してもよい。なお、上記の第2の方法では、CPU39は顔領域の目の位置を基準にして至近側の顔を判断することが好ましい。 【0054】 ステップ206:CPU39は、撮影画面内で焦点検出部19の候補エリアと重複する顔領域があるか否かを判定する。上記条件を満たす場合(YES側)にはS207に移行する。一方、上記条件を満たさない場合(NO側)にはS208に移行する。 ステップ207:CPU39は、焦点検出部19の候補エリアと重複する顔領域から主要被写体を指定する。また、上記の条件に当てはまる顔領域が複数ある場合、CPU39は最も至近側にある顔領域を主要被写体に指定する。至近側の顔の選択方法についてはS205と同様であるので重複説明を省略する。 【0055】 ステップ208:CPU39は、検出されている複数の顔領域から最も至近側にある顔領域を主要被写体に指定する。至近側の顔の選択方法についてはS205と同様であるので重複説明を省略する。なお、このS208の場合には、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側から主要被写体の顔領域が選択されることとなる。 以下、第1実施形態の電子カメラの効果を述べる。 【0056】 第1実施形態の電子カメラは、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲で主要被写体の顔を検出した場合にはハイブリッド方式のAFを実行する。すなわち、上記の場合において、電子カメラは位相差検出方式のAFでサーチ範囲を限定した後に、コントラスト検出方式のAFで合焦位置の微調整を行う(S106〜S110)。したがって、第1実施形態の電子カメラは、焦点検出部19の候補エリアと重なる被写体の顔を対象として、高い合焦精度を確保しつつも合焦までの所要時間を短縮したAFを実現できる。 【0057】 また、第1実施形態の電子カメラは、焦点検出部19の候補エリアと重ならない範囲で主要被写体の顔を検出した場合には、解析用撮像部32の出力に基づいてコントラスト検出方式のAFを実行する(S106、S111)。したがって、第1実施形態の電子カメラでは、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側で検出された顔に対してもAFを実行できるので、ユーザーの意図に沿ったピント合わせを柔軟に行うことが可能となる。 【0058】 (第2実施形態の説明) 図8は第2実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図である。ここで、以下の実施形態の電子カメラの基本構成は第1実施形態と共通であるので重複説明は省略する。 第2実施形態は第1実施形態の変形例であって、図8のS301からS310は第1実施形態のS101からS110にそれぞれ対応する。また、図8のS314からS318は第1実施形態のS112からS116にそれぞれ対応する。そのため、図8に示す上記の各ステップについては重複説明を省略する。 【0059】 ステップ311:CPU39は、ファインダ内表示パネル37aに対して警告表示の実行を指示する。ファインダ内表示パネル37aは、所定の表示セグメントを点灯させて、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側に主要被写体の顔領域があることを示す警告表示を行う。 ステップ312:CPU39は、レリーズ釦の半押しが解除されたか否かを判定する。レリーズ釦の半押しが解除された場合(YES側)にはS302に戻って、CPU39は半押し操作を待機する。一方、レリーズ釦の半押しが継続している場合(NO側)にはS313に移行する。 【0060】 ステップ313:CPU39は主要被写体に再指定してAFを実行する。その後、S315(第1実施形態のS113に対応する)に移行する。 ここで、S313では、CPU39は焦点検出部19の候補エリアと重なる被写体を主要被写体に指定する。例えば、CPU39は、通常撮影時のアルゴリズムによって顔以外の被写体を主要被写体に再指定する。あるいは、顔認識処理によって上記の候補エリアと重なる範囲の外側にある顔が主要被写体が指定された場合(図7に示すS205の場合)には、CPU39は登録人物以外の顔から主要被写体を再指定する。なお、S313では、CPU39は第1AF演算部39bによるAFを実行する。勿論、CPU39は、第1AF演算部39bおよび第2AF演算部39dの両方を動作させてハイブリッド方式のAFを実行するようにしてもよい。 【0061】 第2実施形態の電子カメラは、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側に主要被写体の顔がある場合には警告表示を行うとともに、主要被写体を再指定してAFを実行する(S311〜S313)。したがって、第2実施形態の電子カメラでは、ハイブリッド方式のAFを実行できない状況を警告表示によってユーザーが容易に把握することができる。 【0062】 (第3実施形態の説明) 図9は第3実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図である。 第3実施形態は第1実施形態の変形例であって、図9のS401からS408は第1実施形態のS101からS108にそれぞれ対応する。また、図9のS414からS419は第1実施形態のS111からS116にそれぞれ対応する。そのため、図9に示す上記の各ステップについては重複説明を省略する。 【0063】 ステップ409:CPU39の第1AF演算部39bは、焦点検出エリアのデフォーカス量から第1の被写体距離を演算する。 ステップ410:CPU39は、主要被写体の顔領域のサイズから第2の被写体距離を演算する。例えば、顔領域のサイズと被写体距離との対応関係を示すテーブルや換算式に基づいて、CPU39は顔領域のサイズから第2の被写体距離を取得できる。 【0064】 ステップ411:CPU39は、第1の被写体距離(S409)と第2の被写体距離(S410)との差が許容誤差の範囲内か否かを判定する。上記条件を満たす場合(YES側)にはS412に移行する。一方、上記条件を満たさない場合(NO側)にはS413に移行する。 ステップ412:第1AF演算部39bは、S408で指定された焦点検出エリアのデフォーカス量に基づいてAFを実行する。その後、S416(第1実施形態のS113に対応する)に移行する。 【0065】 ステップ413:第2AF演算部39dは、S408の焦点検出エリアを基準としてコントラスト検出方式のAFを実行する。その後、S416(第1実施形態のS113に対応する)に移行する。 第3実施形態の電子カメラは、第1および第2の被写体距離の差が小さい場合には位相差検出方式のAFを実行する一方で、第1および第2の被写体距離の差が大きい場合にはコントラスト検出方式のAFを実行する。したがって、第3実施形態の電子カメラでは焦点検出部19による被写体距離の信頼性に応じて、撮影するシーン毎に顔検出によるAFをより適切に使い分けることが可能となる。 【0066】 (第4実施形態の説明) 図10は第4実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図である。 第4実施形態は第1実施形態の変形例であって、図10のS501からS509は第1実施形態のS101からS109にそれぞれ対応する。また、図10のS511からS517は第1実施形態のS110からS116にそれぞれ対応する。そのため、図10に示す上記の各ステップについては重複説明を省略する。 【0067】 ステップ510:CPU39は、主要被写体の顔領域の大きさが閾値以上か否かを判定する。顔領域の大きさが閾値以上である場合(YES側)にはS511に移行する。この場合には、第1AF演算部39bによる位相差検出方式のAFが行われた後に、さらに第2AF演算部39dによってコントラスト検出方式のAF(S511)が実行されることとなる。一方、顔領域の大きさが閾値未満である場合(NO側)にはS514に移行する。この場合には、第1AF演算部39bによる位相差検出方式のAFが行われた後に、コントラスト検出方式のAFが行われることなく処理が進行する。 【0068】 第4実施形態の電子カメラは、主要被写体の顔領域の大きさが閾値以上であればハイブリッド方式のAFを実行する。そのため、例えば、ポートレート撮影や、人物を主体としたクローズアップ撮影のように主要被写体の顔を大きく写したいシーンでは、主要被写体の顔への合焦精度をより向上させることができる。 その一方で、主要被写体の顔が候補エリアと重なるが、顔領域の大きさが閾値未満で小さい場合には、電子カメラは位相差検出方式のAFのみを実行する。そのため、例えば風景撮影のように、主要被写体の顔の写りがさほど重視されないシーンなどでは、迅速にAFを実行できるようになる。 【0069】 (実施形態の補足事項) (1)上記実施形態では一眼レフタイプの電子カメラの例を説明したが、本発明は一眼レフタイプの銀塩カメラにも応用することが可能である。 (2)上記実施形態では、レリーズ釦の半押し操作に応じて顔検出処理を行う例を説明したが、CPUが一定間隔ごとにスルー画像から顔検出処理を行うようにしてもよい。 【0070】 (3)上記実施形態ではファインダ光学系でフレーミングを行う例を示したが、モニタにスルー画像に基づく動画表示を行ってフレーミングを行うようにしてもよい。 (4)上記の第1および第2実施形態において、主要被写体の顔領域がいずれかの候補エリアと重なっている場合(S106、S306の各YES側)には、CPU39は焦点検出部19のデフォーカス量でAFを実行し、コントラスト検出方式のAFを省略するようにしてもよい。 【0071】 (5)第1実施形態において複数の顔が検出されており、かつ主要被写体の顔領域に複数の候補エリアが対応する場合(S108)には、CPU39は焦点検出エリアの指定を簡略化して演算負荷を軽減してもよい。例えば、CPU39は主要被写体の顔領域に対応する候補エリアから、撮影画面の中央により近い候補エリアを機械的に焦点検出エリアに指定してもよい。 【0072】 (6)第2実施形態において、焦点検出部19の候補エリアと重なる範囲の外側に主要被写体の顔がある場合には、CPU39はS311で警告表示を行った後にAFを行わないようにしてもよい。 (7)第2実施形態において、S311での警告表示はファインダ内表示パネル37aで行わなくともよい。例えば、CPU39は、電子カメラの背面や上面に配置した表示パネル(不図示)やモニタ37で警告表示を行うようにしてもよい。また、ユーザーに対する警告を例えばブザー(不図示)から音声で行うようにしてもよい。 【0073】 (8)第3実施形態において、第1および第2の被写体距離の差が許容誤差の範囲に収まる場合(S411のYES側)には、CPU39はハイブリッド方式のAFを行うようにしてもよい。また、第1および第2の被写体距離の差が許容誤差の範囲に収まらない場合(S411のNO側)には、あるいは、CPU39は第2の被写体距離に基づいてAFを実行してもよい。 【0074】 (9)上記実施形態では、顔検出用に専用の撮像素子(24)を設ける例を説明したが、測光用素子で顔検出を行うようにしてもよい。また、記録用画像を撮影する撮像素子(17)で顔検出を行うようにしてもよい。 なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。 【図面の簡単な説明】 【0075】 【図1】第1実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図 【図2】第1実施形態の電子カメラの撮影機構を示す概要図 【図3】撮影画面内における候補エリアの配置を示す図 【図4】第1実施形態における焦点検出部の光学系の概要を示す斜視図 【図5】第1実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図 【図6】撮影画面内における焦点検出部の焦点検出範囲の例を示す図 【図7】図5のS105におけるサブルーチンの流れ図 【図8】第2実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図 【図9】第3実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図 【図10】第4実施形態における電子カメラの撮影動作例を示す流れ図 【符号の説明】 【0076】 13…フォーカシングレンズ、14…絞り、19…焦点検出部、24…第2撮像素子、32…解析用撮像部、37a…ファインダ内表示パネル、39…CPU、39a…AE演算部、39b…第1AF演算部、39c…顔検出部、39d…第2AF演算部、39e…顔認識部、40…第2メモリ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成18年9月4日(2006.9.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072718 【弁理士】 【氏名又は名称】古谷 史旺
【識別番号】100116001 【弁理士】 【氏名又は名称】森 俊秀
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| 【公開番号】 |
特開2008−61157(P2008−61157A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−238587(P2006−238587) |
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