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【発明の名称】 録画再生装置
【発明者】 【氏名】伊藤 保

【氏名】望月 勇

【要約】 【課題】複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、記録不可のサービスを再生できなくする録画再生装置を提供する。

【構成】複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する録画再生装置において、無効化パケット保存部114を付加し、複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する際、所定のTSパケット以外を、無効化パケット保存部114に保存されている無効化パケットデータに置換して録画する。そのため、特殊な再生アルゴリズムを用いることなく、再生できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する録画再生装置において、
無効化パケットデータ保存部を付加し、前記複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する際、所定のTSパケット以外を、前記無効化パケットデータ保存部に保存されている無効化パケットデータに置換して録画し、再生することを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する録画再生装置において、
無効化パケットデータ保存部を付加し、前記複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する際、所定のTSパケットを、前記無効化パケットデータ保存部に保存されている無効化パケットデータに置換して録画し、再生することを特徴とする録画再生装置。
【請求項3】
前記所定のTSパケットとして、視聴中サービスのPMTと、そのPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記所定のTSパケットとして、視聴中サービスのPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項5】
前記所定のTSパケットとして、視聴中サービス以外のPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【請求項6】
前記所定のTSパケットとして、視聴中サービス以外のPMTとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【請求項7】
前記所定のTSパケットとして、視聴中サービス以外のPMTと、そのPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【請求項8】
前記所定のTSパケットとして、記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTのみとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【請求項9】
前記所定のTSパケットとして、記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTと、そのPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【請求項10】
前記所定のTSパケットとして、記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTで規定されている各ESとしたことを特徴とする請求項2に記載の録画再生装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数サービスが多重されたデジタル放送を受信録画し、再生を行なう録画再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、記録する情報量の削減を実現を目的として、複数のプログラムが多重されたTSパケットより1つ以上のプログラムを選択して記録する際に、選択プログラムを格納したTSパケットのPID情報と、現在入力されているTSパケットのPID情報とをPID検出部3で比較し、非選択パケットを検出した場合、この検出した非選択パケットをヌルパケット生成部4でヌルパケットに変換し、かつ、変換したヌルパケットのペイロード情報をイネーブル生成部2からTS制御信号16に基づいて記録しないようにすることが開示されている。
【特許文献1】特開2001−16270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、少なくとも、記録不可のサービスを再生できなくする必要がある。
【0004】
特許文献1で開示している手法は、視聴中サービス以外のTSパケットのTSヘッダのみを記録し、再生時に、そのTSパケットをヌルパケットとして復元する手法であるが、録画ファイルのデータ列は、固定長(188バイト)TSパケットの連続でないので、録画ファイルの途中から再生する際のTSパケット抽出が困難であるという問題があった。
【0005】
また。特許文献1で開示している手法は、特殊な再生アルゴリズムを必要とし、録画ファイルとしての互換性(汎用性)に関して問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決し、複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、記録不可のサービスを再生できなくする録画再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、無効化パケットデータ保存部を付加し、複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する際、視聴中サービス以外のTSパケットを、無効化パケットデータ保存部に保存されている無効化パケットデータに置換して録画する。そのため、特殊な再生アルゴリズムを用いることなく、再生できる。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0010】
本発明によれば、複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、複数サービスが多重されたデジタル放送を受信し録画する際、視聴中サービス以外のTSパケットを、無効化パケットデータに置換して録画するので、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、特殊な再生アルゴリズムを用いることなく記録不可のサービスが再生できない録画再生装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0012】
まず、図8により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置で使用されるMPEG−TSの構造について説明する。図8は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置で使用されるMPEG−TSの構造を説明するための説明図である。
【0013】
デジタル放送を受信し録画する録画再生装置(一般的にレコーダと呼ばれている)は、デジタル放送であるMPEG−TS(Motion Picture Experts Group−Transport Stream)をそのまま(圧縮したまま)録画したり、録画したファイルを再生したりすることができる。
【0014】
このMPEG−TSの構造は図8に示すようになっている。
【0015】
図8において、図8(A)は、放送局から送信されるMPEG−TSの構造であり、複数のTSパケット(188バイト)から構成され、各TSパケットの内容は、図8(B)に示すように、4バイトのTSヘッダと、184バイトのペイロードから構成されている。
【0016】
尚、ペイロードの領域に関しては、ペイロードのみの場合、アダプテーションフィルドのみの場合、アダプテーションフィルドとペイロードの両方が存在する場合があるが、本発明の係わりから、ペイロードのみの場合に限定する。
【0017】
4バイトのTSヘッダは、図8(C)に示すように、8ビットの同期バイト、3ビットのフラグ類、13ビットのPID(Packet Identifier:パケットID(識別子))、8ビットの制御ビット類で構成され、更に8ビットの制御ビット類は、図8(D)に示すように、2ビットのスクランブル制御、2ビットのアダプテーション制御、4ビットの巡回カウンタに分けられる。
【0018】
デジタル放送においては、同一チャンネルに複数のサービス(放送)が多重されて放送されることがあり、視聴者は、任意にサービス(放送)を選択することができる。
【0019】
複数サービスが多重されたデジタル放送は、PSI(Program Specific Information:番組特定情報、後述するNIT、PMTを含む)であるNIT(Network Information Table:ネットワーク情報テーブル)に、サービス数分のサービスID(各サービスに割り当てられる識別値)が指定されている。
【0020】
NITが格納されたTSパケットかどうかは、TSパケットのPIDが0x0010であるかどうかで判断する(ARIB(Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会)標準規格)。
【0021】
このNIT指定されたサービスIDに該当するPMT(Program Map Table:番組を構成する各符号化信号を伝送するTSパケットのPIDを定義する)にて、映像、音声、字幕、データ、PCR(Program Clock reference:番組基準クロック)の各ES(Elementary Stream:基本ストリーム)のPIDが確定する。
【0022】
サービスIDに該当するPMTとは、NITで指定されたサービスIDと一致するサービスIDを有するPMTであり、1セグ放送の場合、サービスIDの下位3ビットが、PMTが格納されたTSパケットのPIDの下位3ビットと一致している。
【0023】
このPMTで確定している各ESのPIDを用いて、MPEG−TSの中から、TSパケットのTSヘッダ内にあるPIDと比較して、該当する各ESのTSパケットを抽出する。
【0024】
また、各サービスのPMTには、デジタルコピー制御が独立に設定されており、視聴中サービスが記録できるかどうか規定されている。
【0025】
記録できるかどうかの判断は、PMTに格納されているデジタルコピー制御記述子のパラメータにより行なう(詳細については、ARIB標準規格を参照)。
【0026】
視聴中のサービスが記録不可のサービスの場合、録画することはできない(一時保存として、90分間の録画は可能である)。
【0027】
視聴中のサービスが記録可(「制約条件無しにコピー可」等)である場合は、録画をすることができるが、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、少なくとも、記録不可のサービスを再生できなくする必要がある。
【0028】
次に、図1により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の内部構成について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の内部構成を示す概略ブロック図であり、一例としてデジタル放送受信機能付き携帯端末100を示している。
【0029】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、携帯端末100全体に制御を行なう。操作部102は、番号キーやファンクションキーを含む複数のキーから構成され、ユーザ(視聴者)からの指示を受け付ける。選局部103は、放送用受信アンテナ104を介して受信したデジタル放送を選局するためのチューナであり、受信したデジタルを復調し、デジタルデータを出力する。無線通信部105は、通信用送受信アンテナ106を介して、CDMA(Code Division Multiple Access)モデム等の無線通信を行なうモデムである。
【0030】
制御部101の動作プログラム等を保存する記憶部107と、受信したデジタル放送番組を録画保存する録画ファイル記録部108は、それぞれ別のRAM(Random Access Memory)等のメモリであっても良いし、1つのメモリの中に記憶部107と録画ファイル記録部108を混在させても良い。また、メモリカードなどの取り外し可能な外部記憶媒体を用いるようにしても良い。例えば、録画ファイル記録部108を外部記憶媒体とし、記憶部107をRAMで構成するようにしても良い。録画ファイル記録部108を外部記憶媒体とし、複数の媒体を取り替えて用いることができるようにすることにより、多くのデジタル放送番組データを録画することができる。
【0031】
映像復号部109は、圧縮された映像データを復号するデコーダであり、表示部110は、映像復号部109で復号された映像を表示する液晶モニタ等のディスプレイである。音声復号部111は、圧縮された音声データを復号するデコーダであり、音声出力部112は、音声復号部111で復号された音声を出力するスピーカである。
【0032】
尚、表示部110をユーザがペンや指を用いてディスプレイの画面を触れることにより、文字や数字、ユーザ指示を入力可能なタッチパネル方式にしても良い。これにより、ユーザは、使用状況や入力する情報に応じて、操作部102あるいは表示部110を使い分けることができる。また、携帯端末を小型化するために、操作部102を省略しても良い。
【0033】
デジタル放送を放送用受信アンテナ104及び選局部103を介して受信すると、記憶部107に一時保存する。一時保存されたデジタル放送データは、制御部101の制御で、圧縮映像データと、圧縮音声データに、分離する。圧縮映像データは、映像復号部109にて復号し、表示部110に表示する。また、圧縮音声データは、音声復号部111にて復号し、音声出力部112にて音声として出力する。
【0034】
内部タイマ113は、本携帯端末100の基本クロックである27MHzのクロックをカウントするタイマであり、デジタル放送の放送局とデジタル放送を受信する受信端末との同期や、表示する映像データと出力する音声データとの同期等に使用される。
【0035】
デジタル放送番組を録画する場合は、デジタル放送のデジタルデータ(TSフォーマット)を録画ファイル記録部108に保存する。
【0036】
無効化パケット保存部114に保存されているデータは、無効化パケットデータであり、必要に応じて、制御部101の制御により読み出され、受信したTSパケットと置換して、録画ファイル記録部108に記録される。
【0037】
通信用送受信アンテナ106及び無線通信部105を介して受信したデジタルデータは、制御部101により、データを分離し、メール等の文字データの場合は表示部110にて表示し、通話等の音声データの場合は、音声出力部112にて音声として出力する。また、制御部101の制御により、記憶部107等に保存されたデータを読み出し、通信用送受信アンテナ106及び無線通信部105を介してデジタルデータとして送信する。デジタル放送の番組表である電子番組ガイド(EPG:Electronic Program Guide)等も、この通信回線を利用して入手する。
【0038】
図1では、映像と音声のESについてのみ記載している(字幕とPCRについては、省略している)。
【0039】
尚、図1の例では、無効化パケット保存部114を記憶部107とは別に設けているが、これに限定するものではなく、記憶部107に内蔵しても良い。
【0040】
次に、図2により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置のデジタル放送受信視聴時のデータの流れについて説明する。図2は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置のデジタル放送受信視聴時のデータの流れを示すブロック図である。
【0041】
デジタル放送は、放送用受信アンテナ104を介して受信し、選局部103にて選局される。選局されたデジタル放送は、TSフォーマットのまま、記憶部107内のTSバッファ201に一時保存する。
【0042】
TSバッファ201に一時保存されたTSデータは、TSデータを分離する制御部101の制御によるデマルチプレクス部であるDEMUX部202により、映像データのPES(Packetized Elementary Stream:パケット化ストリーム)と音声データのPESに分離され、映像データのPESは、記憶部107内の映像ESバッファ203に、音声データのPESは、記憶部107内の音声ESバッファ204に、各々格納される。
【0043】
映像ESバッファ203に格納された映像データは、映像復号部109で復号され、表示部110で表示され、音声ESバッファ204に格納された音声データは、音声復号部111で復号され、音声出力部112から音声として出力される。
【0044】
携帯端末向けの1セグ放送の映像圧縮符号化は、H.264(MPEG−4 part10 AVC/H.264国際標準化機構/国際電気技術委員会(ISO/IEC)の動画専門家グループ(MPEG)と国際電気通信連合(ITU)の動画符号化専門家グループ(VCEG)との間で共同開発された高度な符号化及び復号化技術)に基づいており、IDR(Instantaneous Decoder Refresh:デコード復号動作の瞬時リフレッシュ)のイントラピクチャ(画面内符号化のピクチャ)からのみ正しく復号できるようになっている。
【0045】
このIDRピクチャの情報(ファイル先頭からの位置情報やPTS(Presentation Time Stamp:再生タイムスタンプ)情報等)は、録画ファイルの途中から再生する際の重要な情報なっており、シーク等の特殊再生を行う場合の必要な情報である。
【0046】
本実施の形態では、デジタル放送受信開始からこのIDR情報を記憶部107内のIDR情報保存部205に順次保存している。このIDR情報は、復号エラーの無いIDRに限定することもできる。
【0047】
IDR情報保存部205に保存する情報は、IDRピクチャを含むアクセス・ユニットであるIDRアクセス・ユニットに関する情報であり、ファイル先頭からのTSパケット番号、PTS(Presentation Time Stamp:表示時刻情報)、ファイル先頭からの経過時間、IDRピクチャを表示するのに必要なTSパケット数、等から構成されている。
【0048】
図2における無効化パケット保存部114は、例えば、無効化パケットデータとして、ヌルパケットを用いている。以下の説明においては、無効化パケット保存部114に保存されている無効化パケットデータとしてヌルパケットを用いる例で説明する。
【0049】
このヌルパケットのデータ内容を表1に示す。
【0050】
【表1】


【0051】
ヌルパケットの先頭バイトである同期バイトは、固定値である0x47(全てのTSパケットの先頭バイトは、この固定値である(ビット表記では01000111b))を設定している。
【0052】
続く3ビットのフラグ類と13ビットのPIDは、2バイト表記で0x1FFF(フラグ類は0で、PIDはヌルパケットを意味する固定値0x1FFFである(ビット表記では0001111111111111b))を設定している。
【0053】
8ビットの制御ビット類は、固定値0x1F(2ビットのスクランブル制御は、スクランブルが無いことを示す00b,2ビットのアダプテーション制御は、TSパケットにおけるTSヘッダ以降のデータがペイロードのみの場合を意味する01b、4ビットの巡回カウンタは、固定値1111b)を設定している。
【0054】
巡回カウンタは、ヌルパケットに置換する毎に、1ずつ加算しても良いが、本実施の形態では、固定値(0xF)としている。
【0055】
録画する場合、TSバッファ201内の視聴中サービスのTSデータはそのまま、視聴中サービス以外のTSパケットは、無効化パケット保存部114のヌルパケットに置換して、録画ファイル記録部108に録画ファイルとして記録する。また、IDR情報保存部205の中から録画ファイルに有効なIDRピクチャの情報(ファイル先頭からの位置情報等)も併せて録画ファイル記録部108に保存する。
【0056】
このヌルパケットが記録された録画ファイルを再生する場合は、TSパケットのPIDが0x1FFFであるので、ヌルパケットであると判断し、無効パケットとして、読み飛ばして再生する。
【0057】
図2では、映像と音声のESについてのみ記載している(字幕とPCRについては、省略している)。
【0058】
次に、図3により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画シーケンスの手順について説明する。図3は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画シーケンスの手順を示すフローチャートである。
【0059】
図3に示す録画シーケンスは、デジタル放送が選局され、デジタル放送のMPEG−TSが制御部101にて解析可能な状態であることが前提となっている。
【0060】
録画シーケンスは、開始(ステップ301)して、バッファメモリ等のメモリ確保、タイマの設定、TSバッファ201の書き込みポインタの設定、TSバッファ201の読み出しポインタの設定、等の初期設定(ステップ302)を行なう。
【0061】
後述する録画開始準備処理(ステップ303)では、デジタル放送を受信開始し表示すると共に、いつ録画開始が行われても対応できるように、録画開始の準備を行なう。
【0062】
ステップ304にて、録画開始を待つ。
【0063】
ステップ304で、録画が開始されない場合は、ステップ303の録画開始準備処理を継続する。
【0064】
ステップ304で、録画が開始された場合は、後述する録画開始のための処理である録画開始処理(ステップ305)を行なう。
【0065】
ステップ306で、録画開始処理(ステップ304)でエラーが発生したかどうかを判断する。
【0066】
ステップ306で、エラーが無いと判断した場合は、後述する録画中処理(ステップ307)に移行する。
【0067】
ステップ308で、録画中処理(ステップ307)でエラーが発生したかどうかを判断する。
【0068】
ステップ308で、エラーが無いと判断した場合は、ステップ309にて録画終了を待つ。
【0069】
ステップ309で、録画が終了されない場合は、ステップ307の録画中処理を継続する。
【0070】
ステップ309で、録画が終了した場合は、後述する録画終了処理(ステップ310)に移行する。
【0071】
ステップ311で、録画終了処理(ステップ310)でエラーが発生したかどうかを判断する。
【0072】
ステップ311で、エラーが無いと判断した場合は、録画シーケンスを終了する(ステップ312)。
【0073】
ステップ306、ステップ308、ステップ311で、エラーがあると判断した場合は、個々の処理に対応したエラー処理を行ない(ステップ313)、終了する(ステップ312)。
【0074】
次に、図4により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始準備処理のシーケンスの手順について説明する。図4は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始準備処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【0075】
録画開始準備処理は、開始(ステップ401)して、デジタル放送であるTSパケットを取得(ステップ402)し、TSバッファ201に保存(ステップ403)する。
【0076】
TSパケットが保存されたら、TSバッファ201への書き込みポインタを更新(ステップ404)し、次のTSパケットの取得に備える。
【0077】
ステップ405にて、取得したTSパケットのデータが、IDRピクチャ(IDR画像)であるかどうかを判断する。
【0078】
ステップ405で、IDR画像でない場合は、処理を終了する(ステップ406)。
【0079】
ステップ405で、IDR画像であった場合は、IDR画像の位置情報等のIDR情報をIDR情報保存部205に保存(ステップ407)し、処理を終了する(ステップ406)。
【0080】
次に、図5により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始処理のシーケンスの手順について説明する。図5は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【0081】
録画開始処理は、開始(ステップ501)してすぐ、現在表示されている表示画面を表示するためのIDR画像の情報を、IDR情報保存部205に保存されているIDR情報の中から遡って検索(ステップ502)する。
【0082】
ステップ503にて、IDR情報保存部205に保存されているIDR情報の中に該当するIDR情報が存在したかどうかを判断する。
【0083】
ステップ503で、該当するIDR情報が存在した場合は、そのIDR情報の中から位置情報を抽出し、TSバッファ201の読み出しポインタを設定(ステップ504)し、終了する(ステップ505)。
【0084】
ステップ503で、該当するIDR情報が存在しなかった場合は、録画開始エラーを設定(ステップ506)し、終了する(ステップ505)。
【0085】
次に、図6により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画中処理のシーケンスの手順について説明する。図6は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画中処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【0086】
録画中処理は、開始(ステップ601)して、デジタル放送が受信でき、TSパケットが取得できた場合は、図4に示す録画開始準備処理と同等の処理(ステップ602)であるステップ602からステップ607を行ない、取得したTSパケットをTSバッファ201に保存する(図4と同等の処理については、説明を省略する)。
【0087】
取得したIDR情報に基づき、TSバッファ201内を遡って読み出している場合は、TSパケットの取得を待つ必要は無い。
【0088】
TSバッファ201から、TSバッファ201の読み出しポインタに従ってTSパケットを読み出し(ステップ608)、該当するPIDを有するTSパケットかどうかを判断する(ステップ609)。
【0089】
ステップ609で判断する該当するPIDとは、視聴中サービスの映像、音声、字幕、データ、PCRの各ESを識別するためのPIDである。
【0090】
複数サービスが多重されたデジタル放送は、PSI(Program Specific Information:番組特定情報、後述するNIT、PMTを含む)であるNIT(Network Information Table:ネットワーク情報テーブル)に、サービス数分のサービスID(各サービスに割り当てられる識別値)が指定されている。
【0091】
NITが格納されたTSパケットかどうかは、TSパケットのPIDが0x0010であるかどうかで判断する(ARIB(Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会)標準規格)。
【0092】
複数サービスの中から1個のサービスを選択することは、このサービスIDを選択し、このサービスに該当するPMT(Program Map Table:番組を構成する各符号化信号を伝送するTSパケットのPID)を確定させ、PMTの中から映像、音声、字幕、データ、PCR(Program Clock reference:番組基準クロック)の各ES(Elementary Stream:基本ストリーム)のPIDを取得することを意味している。
【0093】
サービスIDに該当するPMTとは、NITで指定されたサービスIDと一致するサービスIDを有するPMTであり、1セグ放送の場合、サービスIDの下位3ビットが、PMTが格納されたTSパケットのPIDの下位3ビットと一致している。
【0094】
このPMTで確定して各ESのPIDを用いて、MPEG−TSの中から、TSパケットのTSヘッダ内にあるPIDと比較して、該当する各ESのTSパケットを抽出する。
【0095】
視聴中サービスを録画し、再生するためには、視聴中サービスの各ESが録画され、視聴中サービス以外のESが録画されていなければ良いので、視聴中サービスのPMTの中に設定されている映像、音声、字幕、データ、PCRの各ESのPIDと一致したPIDのTSパケットを録画し、それ以外PIDのTSパケットを無効化する。
【0096】
本実施の形態では、該当するPIDとして、視聴中サービスの各ESのPIDのみならず、表2に示すPSI(Program Specific Information:番組特定情報。)とSI(Service Information:番組配列情報)のPIDも加えている。
【0097】
【表2】


【0098】
尚、表2における各PIDの値は、ARIB標準規格により、規定されている。
【0099】
ステップ609で、該当するPIDと一致するPIDのTSパケットであると判断した場合は、ステップ610移行し、そのTSパケットに変更を加えずそのまま録画ファイル記録する。
【0100】
ステップ609で、該当するPIDと一致するPIDのTSパケットでないと判断した場合は、無効化パケット保存部114に保存されているヌルパケット(表1に記載)と置換(ステップ611)して、録画ファイルに記録する(ステップ610)。
【0101】
ステップ612で、録画ファイル記録時にエラーがあったかどうかを判断する。
【0102】
ステップ612で、録画ファイル記録時にエラーが無かった場合は、TSバッファ201の読み出しポインタを更新(ステップ613)し、終了する(ステップ614)。
【0103】
ステップ612で、録画ファイル記録時にエラーがあった場合は、記録エラーを設定(ステップ615)し、終了する(ステップ614)。
【0104】
次に、図7により、本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画終了処理のシーケンスの手順について説明する。図7は本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画終了処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【0105】
図7に示す録画終了処理のシーケンスは、録画終了指示を受けた時点で、まだ録画ファイルに記録されていないTSパケットが存在している場合を想定している。
【0106】
録画終了処理は、開始(ステップ701)して、TSバッファ201からTSパケットを読み出し(ステップ702)、該当するPID(視聴中サービスのPMTの中に設定されている映像、音声、字幕、データの各ESのPID)を有するTSパケットかどうかを判断する(ステップ703)。
【0107】
ステップ703で、該当するPIDと一致するPIDのTSパケットであると判断した場合は、ステップ704に移行し、そのTSパケットに変更を加えずそのまま録画ファイル記録する。
【0108】
ステップ703で、該当するPIDと一致するPIDのTSパケットでないと判断した場合は、無効化パケット保存部114に保存されているヌルパケット(表1に記載)と置換(ステップ705)して、録画ファイルに記録する(ステップ704)。
【0109】
ステップ706で、録画ファイル記録時にエラーがあったかどうかを判断する。
【0110】
ステップ706で、録画ファイル記録時にエラーが無かった場合は、TSバッファ201の読み出しポインタを更新(ステップ707)し、ステップ708へ移行する。
【0111】
ステップ708で、録画ファイルに記録すべきTSパケットが存在しているかどうかを判断する。
【0112】
ステップ708で、録画ファイルに記録すべきTSパケットが存在している場合は、ステップ702に移行し、TSバッファ201からのTSパケット読み出しからの処理を継続する。
【0113】
ステップ708で、録画ファイルに記録すべきTSパケットが存在していない場合(録画すべきTSパケットを全て録画した場合)は、処理を終了する(ステップ709)。
【0114】
ステップ706で、録画ファイル記録時にエラーがあった場合は、記録エラーを設定(ステップ710)し、処理を終了する(ステップ709)。
【0115】
本実施の形態では、該当するPIDを有するTSパケット以外のTSパケットをヌルパケットと置換したが、所定のPIDを有するTSパケットをヌルパケットと置換しても、同様な効果を得ることができる。
【0116】
複数サービスが多重されたデジタル放送を録画し、録画したファイルを再生する録画再生装置において、視聴中サービス以外のサービスに記録不可のサービスが存在した場合、少なくとも、記録不可のサービスを再生できなくする手法には、上記の他に、以下の手法も存在する。
(1)記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTのみ、無効化パケットデータと置換する。
(2)記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTと、そのPMTで規定されている各ESを、無効化パケットデータと置換する。
(3)記録不可のデジタルコピー制御記述子を有するPMTで規定されている各ESを、無効化パケットデータと置換する。
(4)視聴中サービス以外のPMTを、無効化パケットデータと置換する。
(5)視聴中サービス以外のPMTと、そのPMTで規定されている各ESを、無効化パケットデータと置換する。
(6)視聴中サービス以外のPMTで規定されている各ESを、無効化パケットデータと置換する。
【0117】
尚、(2)(3)(5)(6)において、置換すべき各ESのPIDが、視聴中の各ESのPIDと同じ場合は、視聴中サービスが記録可能であれば、無効化パケットデータと置換しないで録画する。
【0118】
何れの手法においても、本発明の無効化パケットデータと置換することには変わらない。
【0119】
以上説明した実施の形態は、携帯端末100に対する実施の形態であるが、据置型の固定受信装置でも本発明が適用できることは自明である。
【0120】
また、上記実施の形態では、無線通信網を用いたが、有線通信網を利用することもできる。
【0121】
デジタル放送には、地上波によるデジタル放送や、人工衛星を介したデジタル放送があるが、無線によるデジタル放送であることについては同じであり、本発明が適用できる。
【0122】
尚、携帯端末は、ユーザが保持するものだけに限られず、自動車に搭載する車載用途の携帯端末を含むものである。
【0123】
また、以上の実施の形態では、予め用意した無効化パケットと置換しているが、無効化すべきTSパケット毎に、その都度、無効化パケットを生成したり、無効化すべきTSパケットのPID値のみをヌルパケットを意味する値である0x1FFFに置換しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の内部構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置のデジタル放送受信視聴時のデータの流れを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画シーケンスの手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始準備処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画開始処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画中処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置の録画終了処理のシーケンスの手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態に係る録画再生装置で使用されるMPEG−TSの構造を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0125】
100…携帯端末、101…制御部、102…操作部、103…選局部、104…放送用受信アンテナ、105…無線通信部、106…通信用送受信アンテナ、107…記憶部、108…録画ファイル記録部、109…映像復号部、110…表示部、111…音声復号部、112…音声出力部、113…内部タイマ、114…無効化パケット保存部、201…TSバッファ、202…DEMUX部、203…映像ESバッファ、204…音声ESバッファ、205…IDR情報保存部。
【出願人】 【識別番号】503121103
【氏名又は名称】株式会社ルネサステクノロジ
【出願日】 平成18年9月1日(2006.9.1)
【代理人】 【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和


【公開番号】 特開2008−61061(P2008−61061A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−237326(P2006−237326)