| 【発明の名称】 |
画像読取装置、画像形成装置、および画像読取装置の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】毛利 健太郎
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| 【要約】 |
【課題】自動原稿給送装置の傾き調整量の測定精度を著しく高めて、取り付け角度の調整を精度高く低コストで素早く簡単に済ませることができる画像読取装置を提供する。
【構成】流し読みガラス5下でコンタクトイメージセンサ7を移動させて、自動原稿給送装置3の下面を固定読みする。自動原稿給送装置3の下面には白色シート16が取り付けてあり、白色シート16のエッジの影が固定読み画像の輝度レベルを落ち込ませる。コンタクトイメージセンサ7の手前側の画素と奥側の画素とにおける輝度階調の落ち込み位置が一致していれば自動原稿給送装置3が傾き無く設置されていると判断する。一致していない場合、自動原稿給送装置3を傾けるべき方向と傾ける量とを外部モニタに表示する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 読取位置に位置決めされた状態で対向面の線画像を読み取る読取手段と、 前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向に原稿を移動させる原稿給送手段と、 前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向に前記読取手段を移動させる移動手段と、を備えた画像読取装置において、 前記原稿給送手段が原稿を給送しない状態で前記移動手段を作動させて、前記読取手段により前記原稿給送手段を固定読みさせる制御手段と、 前記原稿給送手段の固定読み結果を用いて前記原稿給送手段の傾きに関する情報を作成する情報作成手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置。 【請求項2】 前記読取手段は、原稿の移動方向を直角に横断する直線を前記原稿給送手段から固定読みし、 前記情報作成手段は、前記直線を含む前記原稿給送手段の固定読み画像を出力することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 【請求項3】 前記読取手段は、原稿の移動方向を直角に横断する直線を前記原稿給送手段から固定読みし、 前記情報作成手段は、前記直線を含む前記原稿給送手段の固定読み画像を処理して前記直線の傾き方向と傾き量とを求めることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 【請求項4】 前記読取手段は、原稿の移動方向を直角に横断する直線を前記原稿給送手段から固定読みし、 前記情報作成手段は、前記直線を含む前記原稿給送手段の固定読み信号を処理して前記直線の傾き方向と傾き量とを求めることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 【請求項5】 前記情報作成手段は、前記線画像の方向に距離を隔てた前記読取手段の少なくとも2点における出力信号ピークを検知して、前記少なくとも2点における前記出力信号ピークのずれ量を求めることを特徴とする請求項4記載の画像読取装置。 【請求項6】 前記情報作成手段は、前記ずれ量が予め定めた許容範囲を逸脱している場合に、前記原稿給送手段による原稿の移動方向の修正方向と修正角度とを出力することを特徴とする請求項5記載の画像読取装置。 【請求項7】 前記原稿給送手段の前記読取手段に対する対向面に配置されて前記読取手段を前記読取位置へ位置決める際の指標となる基準部材を備え、 前記直線は、前記基準部材の縁の影であることを特徴とする請求項2乃至4いずれか1項記載の画像読取装置。 【請求項8】 請求項1乃至7いずれか1項記載の画像読取装置と、 前記画像読取装置で読み取った画像をシートに画像形成する画像形成手段と、 前記画像読取装置による画像の読み取りと前記画像形成手段による画像形成とを指令入力可能な入力手段と、を備え、 前記原稿給送手段の固定読みが前記入力手段を通じて指令されることを特徴とする画像形成装置。 【請求項9】 請求項2記載の画像読取装置と、 前記画像読取装置で読み取った画像をシートに画像形成する画像形成手段と、 前記画像読取装置による画像の読み取りと前記画像形成手段による画像形成とを指令入力可能な入力手段と、を備え、 前記固定読み画像を用いた前記画像形成手段による画像形成が前記入力手段を通じて指令されることを特徴とする画像形成装置。 【請求項10】 線画像を読み取る読取手段を備えた装置本体に自動原稿給送装置を開閉可能に取り付けた画像読取装置の製造方法において、 前記装置本体に取り付けた前記自動原稿給送装置の下面を前記読取手段により固定読みさせる第1工程と、 前記下面の固定読み結果を用いて自動原稿給送装置の傾き角度を調整する第2工程と、を備えることを特徴とする画像読取装置の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、位置決めされた線画像の読取手段に原稿を給送して原稿を流し読みする画像読取装置、詳しくは読取手段が読み取る線画像と原稿の搬送方向との角度調整方法に関する。 【背景技術】 【0002】 自動原稿給送装置を装備した画像読取装置を機体上部に配置した画像形成装置が実用化されている。自動原稿給送装置を装備した画像読取装置は、位置決めされた線画像の読取手段(コンタクトイメージセンサ等)に、自動原稿給送装置が給送する原稿を通過させて、原稿の対向面の画像を流し読みする。 【0003】 特許文献1には自動原稿給送装置を装備した画像読取装置が示される。ここでは、原稿を載置したガラス板の下で線画像の読取手段を移動(副走査)させて、ガラス板に接触する原稿の下面の画像を固定読みする。そして、同じ読取手段をガラス板の一端側に位置決めた状態で、自動原稿給送装置が原稿を搬送して、読取手段上を通過させることにより、移動する原稿の下面がガラス板を介して流し読みされる。自動原稿給送装置は、給紙トレイに載置した原稿束から原稿を1枚ずつ分離して搬送し、読取手段を通過させた後に排紙トレイへ排出する。 【0004】 また、流し読み時に読取手段が位置決めされる近くの自動原稿給送装置の底面には、読取手段の全長に対応する長さの白色基準板が配置されている。読取手段を白色基準板下に位置決めて白色基準板を読み取ることによって、線画像を読み取る受光素子アレイ(CCD等)の出力調整、および画素ごとの読み取り階調の補正(シェーディング補正)が行われる。 【0005】 特許文献2には、一対のヒンジを用いて自動原稿給送装置を背後側へ開閉可能に取り付けた画像読取装置が示される。ここでは、固定読みする原稿が載置されるガラス板に近接させて流し読み時に原稿を通過させる細長いガラス板が配置される。2枚のガラス板の境界には、流し読みされた原稿を上方へ案内する原稿ガイドが配置され、流し読み位置の原稿自動給送装置の底面には、ガラス板を通過する原稿高さを位置決めて回転するプラテンローラが配置される。 【0006】 【特許文献1】特開平2−121471号公報 【特許文献2】特開2005−184069号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 自動原稿給送装置は、読取手段が読み取る線画像と直角な方向に原稿を搬送する必要がある。読取手段に対して斜めに原稿が搬送されると、原稿面を斜めに横断する線画像が読み取られてしまい、線画像が原稿の搬送方向と直角であると想定して生成した画像が斜め傾いてしまうからである。 【0008】 そこで、従来、画像読取装置の装置本体に自動原稿給送装置を取り付けた際には、基準パターンを印刷した原稿を流し読みさせてテストプリントを行い、プリント画像上で画像の傾き角度を実測して自動原稿給送装置の傾き調整量を見積もっていた。プリント画像の傾き角度が相殺される方向に傾き調整量だけ自動原稿給送装置を傾けて取り付け直す調整が行われていた。調整後、再び同様なテストプリントを行ってプリント画像の傾き角度が相殺されていることを確認していた。 【0009】 しかし、テストプリントでは、仮に原稿を流し読みした画像データに傾きが無くても、画像形成時の用紙の斜行のばらつきがプリント画像に反映されてしまう。従って、テストプリントによる自動原稿給送装置の傾き角度の測定は再現性に乏しく、テストプリント1枚では精度が悪く、かと言って多枚数のテストプリントを行って測定結果を平均するのは能率が悪い。 【0010】 また、画像形成装置が無いとテストプリントを行えないので、画像形成装置に装備する以前の段階で自動原稿給送装置を画像読取装置に取り付ける場合は、自動原稿給送装置の傾き調整が行えない。 【0011】 そこで、用紙へのプリント出力は行わず、原稿の流し読み画像を部分的に拡大してモニタ画面に表示して画像データ段階での傾き角度を測定する提案がされた。しかし、自動原稿給送装置でも原稿ごと(給送ごと)の斜行のばらつきが流し読み画像データの傾きをばらつかせるので、1枚の原稿読み取りだけでは、それほど再現性高く自動原稿給送装置の傾き調整量を測定できない。 【0012】 従って、原稿を実際に流し読みして自動原稿給送装置の傾き角度を調整するのでは、調整精度が低くなる。調整後に再び原稿を実際に流し読みして再調整する場合、要求精度が厳しいと、測定−再調整の手順を何回も繰り返して調整が収束しない可能性がある。無益な繰り返しで調整の作業能率が低下して調整コストが高まったり、出荷製品ごとの調整のばらつきが拡大したりする可能性がある。 【0013】 本発明は、自動原稿給送装置の傾き調整量の測定精度を著しく高めて、取り付け角度の調整を精度高く低コストで素早く簡単に済ませることができる画像読取装置を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明の画像読取装置は、読取位置に位置決めされた状態で対向面の線画像を読み取る読取手段と、前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向に原稿を移動させる原稿給送手段と、前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向に前記読取手段を移動させる移動手段とを備えたものである。そして、前記原稿給送手段が原稿を給送しない状態で前記移動手段を作動させて、前記読取手段により前記原稿給送手段を固定読みさせる制御手段と、前記原稿給送手段の固定読み結果を用いて前記原稿給送手段の傾きに関する情報を作成する情報作成手段とを備える。 【発明の効果】 【0015】 本発明の画像読取装置は、テストプリントも原稿の流し読みも行うことなく、原稿給送手段の対向面を読取手段で固定読みして、原稿給送手段の傾き方向および傾き角度が反映された情報を作成する。言い換えれば、原稿給送手段の対向面を搬送される測定用原稿の代わりに対向面それ自体の画像を読み取る。移動(固定読み)範囲の読取手段に対する原稿給送手段の対向面に存在する凹凸、部品の陰影、専用指標、図柄、プラテンローラ、白色基準板等のうち少なくとも1つが固定読みされる。 【0016】 従って、原稿給送手段の固定読み結果からは、原稿ごと(給送ごと)の原稿給送手段に対する原稿の傾きのばらつきを排除した、読取手段に対する原稿給送手段の傾き調整量を求めることができる。 【0017】 従って、テストプリントによる原稿給送手段の傾き調整量に含まれていた誤差要因が取り除かれて、読取手段に対する原稿給送手段の傾きの実態を1回で正確に把握できる。測定された傾き調整量に基づく1回の調整で読取手段に対する原稿給送手段の傾きを相殺できる。調整後の1回の測定で調整結果を確実に確認できる。 【0018】 従って、原稿給送手段の傾き調整量の測定精度が著しく高まり、読取手段に対する原稿給送手段の傾きの要求精度が厳しくても、測定−調整を1回で済ませて調整を直ちに収束できる。無益な繰り返しを排除して調整の作業能率を高め得るので、取り付け角度の調整を精度高く低コストで素早く簡単に済ませることができ、出荷製品ごとの調整のばらつきも小さくなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、本発明の実施形態である画像形成装置100について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の画像読取装置は、以下に説明する実施形態の限定的な構成には限定されない。給送された原稿を流し読みする限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施可能である。 【0020】 本実施形態では、画像形成装置100の機体上部に配置された画像読取装置2を説明する。しかし、本発明の画像読取装置は、画像形成装置のみならず、単独のフラットテーブルスキャナ、画像データ読取装置、文字認識装置(OCR)、シート加工装置、シート処理装置等として実施してもよい。 【0021】 本実施形態では、感光体ドラムに形成したトナー像をシートに転写してモノクロ画像を形成する画像形成装置を説明する。しかし、本発明の画像形成装置は、1以上の感光体ドラムに形成した各分解色のトナー像を中間転写ベルト等に一次転写した後に記録材へ二次転写するフルカラー画像形成装置でも実施できる。電子写真方式の画像形成装置のみならず、インクジェット方式、熱転写方式、各種印刷方式等、種々の画像形成装置にも搭載可能である。プリンタに限らず、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置として実施可能である。 【0022】 <画像形成装置> 図1は画像形成装置の全体構成を断面で示した説明図である。図1に示すように、感光体ドラム81を用いて電子写真方式の画像形成を行う画像形成装置100は、機体上部に画像読取装置2を搭載している。画像読取装置2は、セットされた束原稿から1枚ずつを分離して画像読取装置2に給送する自動原稿給送装置3を装備している。画像読取装置2によって読み取られた原稿の画像データが画像形成部80へ送信されて、シートPへの画像形成に供される。 【0023】 シートPは、シート束を貯留したカセット91から一枚ずつ取り出されてレジストローラ92で待機し、感光体ドラム81に形成されたトナー像に先頭を一致させて、感光体ドラム81と転写装置85との間隔へ送り込まれる。 【0024】 感光体ドラム81を囲んで、帯電器82、露光装置83、現像装置84、転写装置85、およびクリーニング装置86が配置される。帯電器82は、回転する感光体ドラム81の表面を一様に帯電する。露光装置83は、一様に帯電した表面にレーザー光を走査して静電潜像を形成する。現像装置84は静電潜像にトナーを供給してトナー像に現像する。転写装置85は、感光体ドラム81の表面のトナー像をシートPへ転写する。クリーニング装置86は、転写後の感光体ドラム81上に残留したトナーを除去して次の画像形成に備えさせる。 【0025】 トナー像を転写されたシートPは、定着装置87で熱と圧力とを加えられて、表面にトナー像が溶融、定着される。定着済みシートは、排出トレイ88へ排出して積載される。 【0026】 <画像読取装置> 図2は画像読取装置の斜視図、図3は画像読取装置の本体構成の説明図、図4はイメージセンサの構成の説明図、図5は画像読取装置の本体上部断面の拡大図である。 【0027】 図2に示すように、画像読取装置2の本体上面には、固定読み用のコンタクトガラス4に載置された原稿の押え板を兼ねて、自動原稿給送装置3が背面側へ開閉可能に取り付けられている。コンタクトガラス4に近接させて、流し読み時に自動原稿給送装置3が給送した原稿を通過させる流し読みガラス5が配置されている。コンタクトガラス4の二辺を占めて、固定読み原稿をセットする場所の目安となる主走査方向の画先基準板12と副走査方向の画先基準板13が貼り付けられている。 【0028】 図3に示すように、画像読取装置2は、線画像を読み取るコンタクトイメージセンサ7を用いて原稿の下面の画像を読み取る。コンタクトイメージセンサ7をコンタクトガラス4の下を移動させて、コンタクトガラス4に載置された原稿を読み取る方法を一般に“固定読み”と言う。一方、コンタクトイメージセンサ7を流し読みガラス5の下に位置決め停止させて、自動原稿給送装置(3:図2)によって搬送されて流し読みガラス5上を移動する原稿を読み取る方法を一般に“流し読み”と言う。 【0029】 画像読取装置2は、支持ステー6を挟んで、コンタクトガラス4と流し読みガラス5とを平面的に配設する。コンタクトイメージセンサ7は、キャリッジ(走行体)8に対して昇降可能に取り付けられ、前後に配置された不図示の案内レールによってコンタクトガラス4(流し読みガラス5)との間に僅かな隙間を確保した高さ位置に位置決められている。キャリッジ8は、駆動ベルト10に固定され、駆動モータ9によって駆動された駆動ベルト10の循環に伴って矢印方向に移動する。 【0030】 支持ステー6の直下位置に、キャリッジ8のホームポジションを検知するホームポジションセンサ11が備え付けられている。ホームポジションセンサ11に検知される位置からキャリッジ8をコンタクトガラス4の下面に沿って移動させることにより、コンタクトイメージセンサ7は、原稿の下面を固定読みする。流し読み時には、ホームポジションセンサ11に検知される位置からキャリッジ8を移動させてコンタクトイメージセンサ7を流し読みガラス5下に位置決め停止させる。 【0031】 図4に示すように、コンタクトイメージセンサ7は、LED等を用いた棒状の光源7a、微小なレンズ素子を板状に一体化させたレンズ7b、受光素子を一列に配列したCCD等のイメージセンサ7cを一体に固定して組み立ててある。コンタクトイメージセンサ7は、光源7aから光を照射して対向面を照明し、照明された画像がレンズ7bによってイメージセンサ7cに投影される。投影された画像からイメージセンサ7cが線画像を読み取って画像信号を生成し、不図示の変換回路によって画像信号が画素ごとの濃度階調に変換される。線画像の濃度階調から形成された画像データが不図示の記録媒体や図1に示す画像形成装置100の制御部90へ送信される。 【0032】 図5に示すように、支持ステー6に隣接させてコンタクトガラス4の上面には、上述した主走査方向の画先基準板12が貼り付けられ、画先基準板12の裏側に、白色基準板14が貼り付けられている。白色基準板14は、コンタクトイメージセンサ7の全長に対向する細長い部材である。白色基準板14の白は、輝度値で表現すると0〜255段階の内の255である。一般的には、輝度値255はこれ以上、上のない白の値である。 【0033】 固定読み、流し読みに関わらず、原稿の画像を読み取る前にコンタクトイメージセンサ7を白色基準板14下に位置させ、光源(7a:図4)で照明された白色基準板14をレンズ(7b:図4)を介してイメージセンサ(7c:図4)により読み取って全白信号を採取する。 【0034】 画像読取装置2の画像処理基板(不図示)に搭載されたシェーディング補正回路(不図示)は、コンタクトイメージセンサ7で読み取った全白信号を白の絶対基準として記憶して、コンタクトイメージセンサ7で原稿を読み取った際の線画像の画像信号の不均一性を相殺するシェーディング補正処理を行う。シェーディング補正回路は、白色基準板14を読み取った線画像の濃度分布を用いて、原稿を読み取った線画像の濃度分布を補正する。 【0035】 コンタクトイメージセンサ7で読み取った線画像の不均一性は、図4に示す光源7aの光量不均一性、レンズ7bの透過不均一性、あるいは、イメージセンサ7cの感度不均一性に起因している。 【0036】 <自動原稿給送装置> 図6は自動原稿給送装置の断面構成の説明図、図7は自動原稿給送装置による裏面読み取りの説明図、図8は自動原稿給送装置の取り付け構造の説明図、図9はヒンジの取り付け状態の説明図である。図9中、(a)は右側ヒンジの拡大図、(b)は左右ヒンジの取り付け状態である。 【0037】 図6に示すように、自動原稿給送装置3は、原稿トレイ17にセットされた原稿束から原稿18を1枚ずつ分離して画像読取装置2に給送し、流し読みガラス5上を通過させて原稿排出トレイ28に排出する。 【0038】 下降したピックアップローラ19によって自動原稿給送装置3の内部に送り込まれた原稿18は、押圧ばね20により分離パッド21を分離ローラ22に圧接した分離部で1枚ずつに分離される。原稿18が1枚だけ送り込まれた場合、分離ローラ22は、原稿18を搬送ローラ対23に送り込むが、原稿18が重なって送り込まれた場合、最上位の原稿18に重なっている下位の原稿18は分離パッド21によって進入を阻止され、最上位の1枚の原稿18だけが搬送ローラ対23に送り込まれる。 【0039】 原稿18は、搬送ローラ対23から搬送ローラ対24へ受け渡されて流し読みガラス5上を通過し、読み取り位置26に位置決め停止されたコンタクトイメージセンサ(7:図4)によって下面の画像を流し読みされる。片面読み取りの場合、流し読みガラス5上を通過した原稿18は、搬送ローラ対25を経て排紙ローラ対27から原稿排出トレイ28に排出される。 【0040】 図7に示すように、原稿18の両面を読み取る場合、原稿18の後端が反転フラグ29を通過した後、排紙ローラ対27が逆転して、原稿18を搬送ローラ対23にスイッチバック搬送する。スイッチバック搬送により表裏が反転した原稿18は、搬送ローラ対24に受け渡されて流し読みガラス5を通過して1回目とは反対側の面を流し読みされる。流し読みガラス5上を通過した原稿18は、搬送ローラ対25を経て排紙ローラ対27から原稿排出トレイ28に排出される。 【0041】 画像読取装置2の流し読みガラス5上面には、原稿18の読取面のゴミを掻き落とすための掻き落としシート5aが貼り付けてある。掻き落としシート5aは、コンタクトイメージセンサ7の長手方向(主走査方向)と平行が一致するように、流し読みガラス5上に貼り付けられている。コンタクトガラス4と流し読みガラス5との対向する辺を支持する支持ステー6には、流し読みガラス5を通過した原稿18を上方へ案内して搬送ローラ対25へ導く斜面が形成されている。 【0042】 図8に示すように、画像読取装置2の装置本体の上面には、左ヒンジ30aと右ヒンジ30bとを用いて、自動原稿給送装置3が後方へ開閉可能に据え付けてある。 【0043】 左ヒンジ30aおよび右ヒンジ30bは、0度〜90度の範囲で開閉可能であって、内蔵したねじりコイルばねによって開く方向に付勢されている。これにより、画像読取装置2で固定読みを行う場合、自動原稿給送装置3の自重よりも軽い力で自動原稿給送装置3を後方へ開いて原稿をコンタクトガラス4上に載置できる。固定読みの終了後は自動原稿給送装置3の自重よりも軽い力で自動原稿給送装置3を後方へ開いて原稿を取り出すことができる。 【0044】 左ヒンジ30aおよび右ヒンジ30bは、自動原稿給送装置3に予め固定されている。画像読取装置2の装置本体の上面に取り付けて緩めた状態の左右の引っ掛けビス31a、31bに左ヒンジ30aおよび右ヒンジ30bを引っ掛けて自動原稿給送装置3を位置決めし、左右の固定ビス32a、32bで左ヒンジ30aおよび右ヒンジ30bを画像読取装置2の装置本体の上面に固定し、その後、引っ掛けビス31a、31bを締め付けている。 【0045】 図9の(a)に示すように、右ヒンジ30bの開口33bは、引っ掛けビス31bが通過する大きさに形成されている。左ヒンジ(30a:図8)についても同様に形成されているので、緩めた状態の左右の引っ掛けビス31a、(31b:図8)を通過させて自動原稿給送装置3を取り付けできる。 【0046】 図9の(b)に示すように、開口33a、33bは、鍵穴型の形状であって、円形部分に引っ掛けビス31a、31bを通過させた後に方形部分へスライドさせて自動原稿給送装置(3:図8)を仮位置決めできる。この状態で左ヒンジ30aの開口34aに固定ビス32aを緩く取り付けて、自動原稿給送装置(3:図8)を傾き調整する際の回転中心とする。右ヒンジ30bの開口34bは長孔となっているので、開口34bの範囲で自動原稿給送装置(3:図8)を回転して傾きを調整する。右側ヒンジ30bの開口34bの縁には傾き調整時の目印である刻印35がつけてあり、刻印35をビス締め付け位置の目印とし、固定ビス32aを中心(支点)として、自動原稿給送装置(3:図8)の傾きを調整する。 【0047】 <流し読み時のコンタクトイメージセンサの位置決め> 図10は流し読み位置検出制御の説明図である。 【0048】 図4に示すように、自動原稿給送装置3には、流し読みガラス5の上方に位置させてプラテンローラ15が設置されている。プラテンローラ15は、原稿18に従動回転して原稿18の搬送負荷を減らすとともに、流し読みガラス5を通過する原稿18の浮きを抑えて、読取画像のぶれを防ぐ。半透明原稿の背景色となるのを回避するために、プラテンローラ15は、輝度値としてはこれ以上無い白色(輝度255以上)の白色になっている。プラテンローラ15は、流し読み時にコンタクトイメージセンサ7が位置決め停止される流し読み位置26のほぼ真上に、自動原稿給送装置3による原稿18の搬送方向と直角方向に設置されている。 【0049】 プラテンローラ15に一部重ねて自動原稿給送装置3に白色シート16が備え付けられている。白色シート16は、流し読みに先立たせてコンタクトイメージセンサ7を流し読み位置26へ位置決める際の位置出し基準となる。白色シート16とプラテンローラ15との間に隙間16aを形成して、光源7aの照明によって隙間16aに影を作り出し、これによりコンタクトイメージセンサ7の対向面の輝度を部分的に低下させている。 【0050】 コンタクトイメージセンサ7を流し読み位置26へ位置決める際には、輝度の落ち込み位置16bを探索するため、コンタクトイメージセンサ7を流し読みガラス5に沿って移動させて自動原稿給送装置3の下面を固定読みする。 【0051】 すなわち、コンタクトイメージセンサ7を支持ステー6下のホームポジションから図4の左端位置へ移動させた後に反転して右方向へ移動させつつ、コンタクトイメージセンサ7の中央の受光素子の出力変化(画素の輝度変化)を連続的に検知する。右方向へ移動する際の位置−輝度の関係をグラフ化すると図10のようになる。ただし、図10は、コントラストを確保するために照明を低下させ、コンタクトイメージセンサ7を流し読み位置26を停止させることなく通過させた実験結果である。 【0052】 そして、図10に示すスレッシュLEVEL以下の輝度の落ち込みピークを検知してから所定の移動距離だけコンタクトイメージセンサ7を移動して停止させることにより、コンタクトイメージセンサ7が流し読み位置26に位置決められる。 【0053】 言い換えれば、図10の輝度が落ちた部分を基準として利用し、その基準から、例えば固定読み側に3mm動かした位置が流し読み時のコンタクトイメージセンサ7の位置になるようにしている。コンタクトイメージセンサ7の位置決め制御では、コンタクトイメージセンサ7の位置の基準として、コンタクトイメージセンサ7移動時の位置基準であるホームポジションセンサ(11:図3)を利用している。 【0054】 自動原稿給送装置3を画像読取装置2に取り付ける際には、取り付け誤差、公差があり、ホームポジションセンサ(11:図3)の位置にも取り付け誤差、公差がある。従って、ホームポジションセンサ(11:図3)の位置からコンタクトイメージセンサ7を所定距離だけ図4の左方向へ移動させて停止させた場合には、流し読み位置26の誤差が発生する。図10を参照して説明した位置出しのシーケンスは、流し読み位置26を現物で合わせて、上述した取り付け誤差、公差に起因する誤差を取り除くので有効である。このような位置出しのシーケンスを総称して読取位置検知と呼び、自動原稿給送装置3の下面をイメージセンサ7により固定読みすることをバックスキャンと呼んでいる。 【0055】 <第1実施形態の調整方法> 図11はバックスキャン画像の説明図、図12はバックスキャン画像のプリントアウトの説明図である。図11中、(a)は正常な取り付け状態、(b)は傾いた取り付け状態である。 【0056】 図1に示す画像形成装置100の正面側には、不図示の操作部が配置されている。操作部を操作してサービスモードを選択し、サービスモードのスイッチ設定をバックスキャンモード(コンタクトイメージセンサを流し読み位置への位置決めるモード)に設定する。この状態でスタートボタンを押すと、図4に示すように、コンタクトイメージセンサ7がコンタクトガラス4の面に貼り付けられている白色基準板14の位置から読取りを開始し、プラテンローラ15の直下を通過し、流し読みガラス5の上面に貼り付けてある掻き落としシート5aを通り過ぎたあたりまでバックスキャン画像を読取る。バックスキャン画像は、画像形成装置100の制御部90に搭載されている汎用ハードディスク、汎用メモリ等の記憶装置に格納される。その後、上述した位置出しのシーケンスが実行されてコンタクトイメージセンサ7が流し読み位置26へ位置決め停止される。 【0057】 図11の(a)に示すように、バックスキャン画像は、自動原稿給送装置3の下面を流し読みガラス5を介して固定読みした画像であって、支持ステー6、プラテンローラ15、白色シート16、掻き落としシート5aを含んでいる。ラインAは、白色シート16とプラテンローラ15との間の隙間16aの段差の影である。ラインBは、流し読みガラス5上に貼り付けられた掻き落としシート5aの端部の影である。 【0058】 図11の(b)に示すように、自動原稿給送装置3が傾いて取り付けられていると、ラインAが傾いてしまう。図4に示すように、画像読取装置2の装置本体では、コンタクトイメージセンサ7に合わせて掻き落としシート5aを貼り付けてあるからである。従って、バックスキャン画像のラインAとラインBとの距離を両端で実測して手前側距離C1、奥側距離C2とし、手前側距離C1と奥側距離C2とが一致するように自動原稿給送装置(3:図8)を取り付け直すことにより、ラインAとラインBの平行を合わせる。 【0059】 具体的には、位置出しのシーケンスの終了後、操作部を通じてバックスキャン画像のプリントアウトを指令すると、図1に示す画像形成装置100は、図11の(b)のバックスキャン画像の両端部分(F:手前側、R:奥側)を取り出して拡大した画像を図12に示すようにプリントアウトする。調整担当者は、プリントアウトから手前側距離C1と奥側距離C2とを実測して、図8、図9を参照して説明したように自動原稿給送装置3の傾き角度を修正する。 【0060】 <第2実施形態の調整方法> 図12に示す実測用のバックスキャン画像は、画像読取装置2に接続した外部モニタ画面に表示してもよい。この場合、図1に示す画像形成部80を起動して画像形成を行う必要が無い。画像形成部80に搭載する以前の段階で画像読取装置2に対する自動原稿給送装置3の組み立て/調整を済ませることができる。 【0061】 <第3実施形態の調整方法> バックスキャン画像の取得、表示をするにあたり、必ずしも複写機、複合機などに備えられた操作部から既存のスイッチ操作に頼る必要は無い。画像読取装置2に接続した外部コンピュータからのコマンド入力操作により、バックスキャン画像の取得を行ってもよい。 【0062】 <第4実施形態の調整方法> 図13は第4実施形態の調整手順のフローチャート、図14は自動原稿給送装置の正常な取り付け状態における測定結果の説明図、図15は自動原稿給送装置の傾いた取り付け状態における測定結果の説明図である。第4実施形態では、線画像の中の2つの画素における輝度変化を抽出して自動原稿給送装置3の回転方向と回転量とを演算する。 【0063】 図13に示すように、作業用コンピュータを画像読取装置2に接続してバックスキャンモードを立ち上げ、各種設定を行う(S11)。コンタクトイメージセンサ7をバックスキャンのために移動させる範囲、バックスキャン画像を記録する範囲、移動方向の画素ピッチ、コンタクトイメージセンサ7の手前側と奥側とから1つずつ選択された輝度測定に係る画素がそれぞれ設定される。 【0064】 作業用コンピュータは、画像読取装置2および自動原稿給送装置3を制御して通常の原稿読み取り動作を行わせる他に、各種テストモード動作を行わせて、画像データの採取、記録、画像処理、データ抽出、各種統計および出力処理を行う。 【0065】 次に、作業用コンピュータに表示させたスイッチを操作してバックスキャンモードを開始させる(S12)。上述したように、コンタクトイメージセンサ7が白色基準板14を読み取って(S13)、コンタクトイメージセンサ7で読み取った線画像(主走査方向)の各画素の輝度補正値が演算されて記憶される(S14)。 【0066】 次に、キャリッジ8をホームポジションセンサ11で検知して、バックスキャン開始位置へ移動させた後に(S15)、所定の移動速度にてバックスキャンを開始させ、移動方向の画素ピッチに相当する間隔でコンタクトイメージセンサ7が線画像を読み込む(S16)。 【0067】 そして、シェーディング補正した線画像の中の2つの画素(S11で設定)の輝度をデータ格納部P1に保存する(S17)。コンタクトイメージセンサ7が設定された移動範囲に達するまで(S18のNO)、S16、S17を繰り返す。 【0068】 コンタクトイメージセンサ7が設定された移動範囲に達すると(S18のYES)、2つの画素における図14(あるいは図15)に示すような輝度分布の連続データが形成される。2つの画素は、図11の(b)に示すように、コンタクトイメージセンサ(7:図2)の長手方向に距離を隔てて設定されている。従って、コンタクトイメージセンサ(7:図4)に対して白色シート16が平行であれば、図14に示すように画素a、bの輝度ピーク(落ち込み)は一致するが、平行でなければ、図15に示すように画素a、bの輝度ピークはずれる。 【0069】 作業用コンピュータは、格納部P1から画素a、bの輝度データを呼び出して、スレッシュLEVELを割り込む落ち込みのピーク位置を抽出し(S19)、画素a(手前側)のピーク位置から画素b(奥側)のピーク位置を引き算する(S20)。そして、引き算の結果が0であれば(S20の一致)、調整不要と判断してOK判定を表示する(S24)。 【0070】 しかし、引き算結果が正の場合(C1>C2)は、自動原稿給送装置3を時計回りに刻印(35:図9の(b))で何刻み分回転させるかを作業用コンピュータに表示する(S21)。 【0071】 一方、引き算結果が負の場合(C1<C2)は、自動原稿給送装置3を反時計回りに刻印(35:図9の(b))で何刻み分回転させるかを作業用コンピュータに表示する(S23)。 【0072】 調整担当者は、作業用コンピュータの表示に従って自動原稿給送装置3の取り付け角度を調整した後に(S22)、バックスキャンモードを再度行って(S12)、調整結果を確認する。 【0073】 流し読み時のコンタクトイメージセンサの位置決めと同様に、主走査方向(コンタクトイメージセンサ7のセンサ並び方向)の手前側と奥側との位置2カ所で、副走査方向(読み取り方向)の一定間隔毎、例えば、0.1mm単位毎に、黒〜白の表現手段である輝度値(黒:0〜白:255の全256階調)を検出し、それぞれの位置での輝度−位置の分布グラフを示すと図14のようになる。グラフ上における画素a、bの輝度の落ち込みピークは、コンタクトイメージセンサ7で読み取られた影の位置であって、図4に示す白色シート16とプラテンローラ15との間の隙間16aの段差の影での輝度落ち込みは、流し読みガラス5に貼り付けられた掻き落としシート5aの影での輝度落ち込みよりも大きいので、両者はスレッシュLEVELで分離可能である。 【0074】 自動原稿給送装置3が画像読取装置2の装置本体に対して斜めに取り付いていた場合、バックスキャン画像としては図11の(b)のようになり、図15に示すように、画素a、bの輝度落ち込みピークがずれてしまう。 【0075】 この現象を利用して、手前側の画素aの輝度落ち込み位置までの移動距離と、奥側の画素bの輝度落ち込み位置までの移動距離とが一致した場合、自動原稿給送装置3と原稿読取装置2の装置本体との直角性が正しく取り付けられていると判断できる。 【0076】 手前側の画素aと奥側の画素bとで輝度落ち込み位置が一致したかどうかを判定する判定機能は、画像形成装置100の制御部90にメンテナンス用プログラムとして保持させておくことができる。この場合、自動原稿給送装置3を用いて流し読みを行うごとに判定機能を起動して、判定結果を日付時刻とともに記録してもよい。プリント画像の傾きのトラブルが発生した場合に、判定結果を呼び出して、自動原稿給送装置3の傾きが原因か否かを速やかに判定できる。 【0077】 画素aと画素bとにおける輝度落ち込み位置のプラス、マイナスの値を判定ルーチンに入れることにより、自動原稿給送装置3の取り付けを再調整する場合、取付支点を中心にして自動原稿給送装置3を右回転、左回転どちらをすればよいかを判定して表示する回転方向の指示メッセージを出すことができる。 【0078】 なお、第4実施形態では、コンタクトイメージセンサ7の2つの画素a、bについて、輝度落ち込み位置のずれ量を求めたが、画素a、bの距離と等しい距離を隔てた別の画素c、dについても同様に輝度落ち込み位置のずれ量を求めて平均値のずれ量を出力してもよい。3以上の画素について輝度落ち込み位置を検知して画素の配置関係で比例処理してコンタクトイメージセンサ7の相対的な傾き角度や、コンタクトイメージセンサ7の両端におけるずれ量を演算して出力してもよい。 【0079】 <第5実施形態の調整方法> 図16は第5実施形態の調整手順のフローチャートである。図16のフローチャートは、図13のフローチャートからの変更部分のみを示しており、第4実施形態と共通する部分に関しては図示および詳細な説明を省略する。 【0080】 第4実施形態では、手前側の画素aと奥側の画素bとで輝度落ち込み位置が完全一致(移動方向の読み取りピッチ内に位置)した場合をOK判定としたが、第5実施形態ではOK判定に幅を持たせている。 【0081】 つまり、図13のフローチャートにおける引き算判定(S20)において、引き算結果が0を中心とした所定範囲内であればOK判定とし、所定範囲を逸脱している場合に限り調整勧告を判定する。 【0082】 図16に示すように、作業用コンピュータは、手前側の画素aと奥側の画素bとにおける輝度落ち込みのピーク位置を抽出し(S19)、画素aのピーク位置から画素bのピーク位置を引き算する(S30)。そして、引き算の結果が±2画素ピッチの範囲内であれば(S30の一致)、調整不要と判断してOK判定を表示する(S24)。 【0083】 しかし、引き算結果が2画素ピッチを越えて大きい場合は、自動原稿給送装置3を時計回りに刻印(35:図9の(b))で何刻み分回転させるかを作業用コンピュータに表示する(S31)。 【0084】 一方、引き算結果が2画素ピッチを越えて小さい場合は、自動原稿給送装置3を反時計回りに刻印(35:図9の(b))で何刻み分回転させるかを作業用コンピュータに表示する(S33)。 【0085】 調整担当者は、作業用コンピュータの表示に従って自動原稿給送装置3の取り付け角度を調整した後に(S22)、バックスキャンモードを再度行って、調整結果を確認する。 【0086】 第5実施形態によれば、手前側の画素aと奥側の画素bとの間で輝度落ち込み位置に若干のズレを生じた場合でも、ズレの許容範囲を事前に設定することで、例えば、許容範囲を±2.0mmとしてやることで、自動原稿給送装置3の設置時の直角性に幅を持たせて、調整の許容幅を広げることが可能となる。 【0087】 <比較例の調整方法> 図17は比較例の調整方法で用いる基準原稿の平面図、図18はテストプリントの平面図である。比較例の調整方法では、図1〜図10を参照して説明した画像形成装置100においてテストプリントを行って自動原稿給送装置3の傾き調整を行う。 【0088】 自動原稿給送装置3を画像読取装置2に取り付ける際に、図17に示す縦線、横線が入った基準原稿34を自動原稿給送装置3にセットして、画像形成装置100をコピーモードとしてスタートボタンを押す。これにより、自動原稿読取装置3を用いて基準原稿34を流し読みし、画像形成部80を用いて図18に示すテストプリント35をプリントアウトする。 【0089】 調整担当者は、基準原稿34とテストプリント35とを見比べて、画像が斜めになっていないかを確認する。そして、斜めにテストプリント35の画像が形成された場合、画像が曲がった方向と逆の方向に自動原稿給送装置3を回転させて再度テストプリントを実行する。この手順を繰り返して傾き調整を行っている。この調整は、斜行調整と呼ばれている。斜行調整は、工場で自動原稿給送装置3を設置する場合、あるいは、自動原稿給送装置3をオプション装備として市場で製品のサービスマン、あるいは、ユーザが設置をする際に行われている。 【0090】 しかし、テストプリント35の画像が斜めになる原因は、自動原稿給送装置3の傾きとは限らない。以下のような原因もあり得る。 (1)自動原稿給送装置における原稿搬送の斜行、蛇行 (2)自動原稿給送装置の取付部品公差による傾き (3)コンタクトイメージセンサの取付部品寸法公差による傾き (4)画像形成されるプリント用紙の斜行、蛇行 【0091】 従って、テストプリント35に頼って斜行調整する際、最悪のケースの場合、突発的に画像形成部80でシートPの斜行が出た場合、自動原稿給送装置3の傾き調整を間違える可能性がある。テストプリント35を何回も繰り返して、そのたびに自動原稿給送装置3を回転させて固定し直すのも面倒である。 【0092】 そして、自動原稿給送装置3のプラテンローラ15に対して直角方向に搬送される原稿18の搬送方向と、コンタクトイメージセンサ7のセンサ配列である主走査方向が直角になっているかどうかについて、直接確認する手段が、現状無かった。 【0093】 これに対して、上述した実施形態1〜5の調整方法によれば、自動原稿給送装置3を画像読取装置2の装置本体へ取り付ける際に原稿を流す必要が無くなり、その結果、工場での組み立て調整、あるいは、ユーザ、サービスマンによる現地での交換調整時間が短縮される。そして、常に均一した自動原稿読取装置3の設置が可能となり、画像読取装置の機差間による設置バラツキを少なくすることができた。 【0094】 <発明との対応> 画像読取装置2は、流し読み位置26に位置決めされた状態で対向面の線画像を読み取るコンタクトイメージセンサ7と、前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向に原稿を移動させる自動原稿給送装置3と、前記対向面に沿った前記線画像を横断する方向にコンタクトイメージセンサ7を移動させる駆動モータ9、駆動ベルト10とを備える。第1実施形態では、自動原稿給送装置3が原稿を給送しない状態で駆動モータ9を作動させて、コンタクトイメージセンサ7により自動原稿給送装置3を固定読みさせる制御部90と、自動原稿給送装置3の固定読み結果を用いて自動原稿給送装置3の傾きに関する情報(画像データ)を作成する制御部90とを備える。 【0095】 画像読取装置2は、テストプリントも原稿の流し読みも行うことなく、自動原稿給送装置3の下面をコンタクトイメージセンサ7で固定読みして、自動原稿給送装置3の傾き方向および傾き角度が反映された情報を作成する。コンタクトイメージセンサ7の移動に伴って対向する自動原稿給送装置3の下面の凹凸、部品の陰影、専用指標、図柄、プラテンローラ、白色基準板等が固定読みされる。 【0096】 そして、固定読みされた線画像方向の直線の傾き、線画像方向に距離を隔てた2つの位置の時間的、空間的なずれ、画像の傾き等を評価可能な形態で画像を出力するだけでもよい。固定読みした画像データを画像処理して、上記直線や上記2つの位置を特徴抽出することにより、コンタクトイメージセンサ7に対する自動原稿給送装置3の傾き調整量を自動的に演算して出力してもよい。 【0097】 いずれにせよ、自動原稿給送装置3の固定読み結果から、原稿ごと(給送ごと)の自動原稿給送装置3に対する原稿の傾きのばらつきを排除できる。テストプリントによる自動原稿給送装置3の傾き調整量に含まれていた誤差要因が取り除かれて、コンタクトイメージセンサ7に対する自動原稿給送装置3の傾きの実態を1回で正確に把握できる。測定された傾き調整量に基づく1回の調整でコンタクトイメージセンサ7に対する自動原稿給送装置3の傾きを相殺できる。調整後の1回の測定で調整結果を確実に確認できる。 【0098】 従って、自動原稿給送装置3の傾き調整量の測定精度が著しく高まり、コンタクトイメージセンサ7に対する自動原稿給送装置3の傾きの要求精度が厳しくても、測定−調整を1回で済ませて調整を直ちに収束できる。無益な繰り返しを排除して調整の作業能率が高めることができるので、取り付け角度の調整を精度高く低コストで素早く簡単に済ませることができ、出荷製品ごとの調整のばらつきも小さくなる。 【0099】 また、コンタクトイメージセンサ7の移動方向に並列な直線の読み取り結果を評価することで、移動方向と線画像との直角関係(キャリッジ8のレールの傾き)に関する情報も取り出すことができる。しかし、バックスキャンでは移動のストロークが短いので、コンタクトガラス4側での固定読み画像を用いたほうが精度が高くなる。 【0100】 なお、自動原稿給送装置3に対する原稿の搬送方向の傾きは、自動原稿給送装置3の傾き調整完了後に実際に原稿を流し読みして調整量を求め、自動原稿給送装置3で機構的に調整することが望ましい。 【0101】 また、画像読取装置2の装置本体に対してコンタクトイメージセンサ7が傾いている場合、自動原稿給送装置3を傾けて傾き調整量を相殺すると、画像読取装置2の装置本体に対して自動原稿給送装置3が傾いてしまう見苦しい結果となる。従って、自動原稿給送装置3の固定読みに先立たせて、画像読取装置2の装置本体に対するコンタクトイメージセンサ7の傾きを取り除いておくことが望ましい。 【0102】 第1実施形態では、コンタクトイメージセンサ7は、原稿の移動方向を直角に横断するラインAを自動原稿給送装置3から固定読みし、制御部90は、ラインAを含む自動原稿給送装置3の固定読み画像を出力する。 【0103】 第1実施形態の変形例では、コンタクトイメージセンサ7は、原稿の移動方向を直角に横断するラインAを自動原稿給送装置3から固定読みする。制御部90は、ラインAを含む自動原稿給送装置3の固定読み画像を画像処理してラインA、Bを抽出し、ラインA、Bの傾き方向と傾き量とを求めてもよい。これにより、第4実施形態と同様な傾き調整を行うことができる。 【0104】 第4実施形態では、コンタクトイメージセンサ7は、原稿の移動方向を直角に横断するラインAを自動原稿給送装置3から固定読みする。画像読取装置2に接続した作業用コンピュータは、ラインAを含む自動原稿給送装置3の固定読み信号を処理してラインAの傾き方向と傾き量とを求める。 【0105】 第4実施形態では、作業用コンピュータは、前記線画像の方向に距離を隔てたコンタクトイメージセンサ7の画素a、bにおける出力信号落ち込みピークを検知して、画素a、bにおける出力信号落ち込みピークのずれ量を求める。 【0106】 第5実施形態では、作業用コンピュータは、画素a、bにおける出力信号落ち込みピークのずれ量が予め定めた許容範囲を逸脱している場合に、自動原稿給送装置3による原稿の移動方向の修正方向と修正角度とを出力する。 【0107】 画像読取装置2は、自動原稿給送装置3のコンタクトイメージセンサ7に対する対向面に配置されてコンタクトイメージセンサ7を流し読み位置26へ位置決める際の指標となる白色シート16を備える。ラインAは、白色シート16の縁の影である。従って、既存の位置決め用部材を用いて既存の位置決めプログラムを一部変更するだけで、自動原稿給送装置の位置決め機能を追加できる。 【0108】 画像形成装置100は、画像読取装置2と、画像読取装置2で読み取った画像をシートに画像形成する画像形成部80と、画像読取装置2による画像の読み取りと画像形成部80による画像形成とを制御部90に指令入力可能な不図示の操作部とを備える。自動原稿給送装置3の固定読みが不図示の操作部を通じて指令される。 【0109】 画像形成装置100は、画像読取装置2と、画像読取装置2で読み取った画像をシートに画像形成する画像形成部80と、画像読取装置2による画像の読み取りと画像形成部80による画像形成とを制御部90に指令入力可能な不図示の操作部とを備える。固定読み画像を用いた画像形成部80による画像形成が不図示の操作部を通じて指令される。 【0110】 第1実施形態〜第5実施形態は、線画像を読み取るコンタクトイメージセンサ7を備えた装置本体に自動原稿給送装置3を開閉可能に取り付けた画像読取装置2の製造方法である。装置本体に取り付けた自動原稿給送装置3の下面をコンタクトイメージセンサ7により固定読みさせる第1工程と、前記下面の固定読み結果を用いて自動原稿給送装置3の傾き角度を調整する第2工程とを備える。 【図面の簡単な説明】 【0111】 【図1】画像形成装置の全体構成を断面で示した説明図である。 【図2】画像読取装置の斜視図である。 【図3】画像読取装置の本体構成の説明図である。 【図4】イメージセンサの構成の説明図である。 【図5】画像読取装置の本体上部断面の拡大図である。 【図6】自動原稿給送装置の断面構成の説明図である。 【図7】自動原稿給送装置による裏面読み取りの説明図である。 【図8】自動原稿給送装置の取り付け構造の説明図である。 【図9】ヒンジの取り付け状態の説明図である。 【図10】流し読み位置検出制御の説明図である。 【図11】バックスキャン画像の説明図である。 【図12】バックスキャン画像のプリントアウトの説明図である。 【図13】第4実施形態の調整手順のフローチャートである。 【図14】自動原稿給送装置の正常な取り付け状態における測定結果の説明図である。 【図15】自動原稿給送装置の傾いた取り付け状態における測定結果の説明図である。 【図16】第5実施形態の調整手順のフローチャートである。 【図17】比較例の調整方法で用いる基準原稿の平面図である。 【図18】テストプリントの平面図である。 【符号の説明】 【0112】 2 画像読取装置 3 原稿給送手段(自動原稿給送装置) 4 コンタクトガラス 5 流し読みガラス 5a 掻き落としシート 6 支持ステー 7 読取手段(コンタクトイメージセンサ) 8、9、10 移動手段(キャリッジ、駆動モータ、駆動ベルト) 15 プラテンローラ 16 白色シート 18 原稿 26 読取位置(流し読み位置) 30a 左ヒンジ 30b 右ヒンジ 31a、31b 引っ掛けビス 32a、32b 固定ビス 80 画像形成手段(画像形成部) 90 制御手段、情報作成手段(制御部) 100 画像形成装置 A、B 直線(ライン) a、b 画素(2点)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000208743 【氏名又は名称】キヤノンファインテック株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月1日(2006.9.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082337 【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−61058(P2008−61058A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−237250(P2006−237250) |
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