| 【発明の名称】 |
眼鏡型ディスプレイ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大瀧 達朗
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成でアイポイント位置を調整することができる眼鏡型ディスプレイ装置を提供する。
【構成】外界光束と映像投影装置から投影される映像光束とを重ねて表示するコンバイナ光学系30のアイポイントEPの位置を観察者の視線と直交する仮想平面内で相対的に移動させることで、人間の瞳にアイポイントEPを合致させるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外界光束と映像投影装置から投影される映像とを重ねて表示するコンバイナ光学系と、 前記コンバイナ光学系の射出瞳の位置を観察者の視線と直交する仮想平面内で相対的に移動可能にする移動手段と を備えていることを特徴とする眼鏡型ディスプレイ装置。 【請求項2】 前記コンバイナ光学系は、前記映像投影装置からの映像光束を入射し伝播する光伝播部材を具備し、 前記移動手段は、前記光伝播部材に対して前記映像投影装置の集光レンズ及び表示手段を相対的に移動可能であることを特徴とする請求項1記載の眼鏡型ディスプレイ装置。 【請求項3】 透明基板を保持し、ブリッジ部を介して接続された一対のリムと、前記一対のリムの両端に設けられた一対のテンプル部とで構成されるフレームを備え、 前記フレームは、少なくとも前記一対のリムのうちの一方のリムと前記一対のテンプル部のうちの一方のテンプル部との間隔、前記一方のリムと前記ブリッジ部との間隔を調整する調節手段を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の眼鏡型ディスプレイ装置。 【請求項4】 前記光伝播部材は、前記一対のリムのうちの一方のリムに保持された前記透明基板に設けられ、 前記移動手段は、前記一対のリムの一方のリムに設けられた複数のねじ穴と、この複数のねじ穴にねじ込まれる複数のねじとを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の眼鏡型ディスプレイ装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は眼鏡型ディスプレイ装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来の眼鏡型ディスプレイ装置として特開2005−84522号公報に記載されたものが知られている。 【0003】 この眼鏡型ディスプレイ装置では、観察者の眼の前に配置されるレンズ(透明基板)に画像表示面から表示光束を導くプリズム(光路)が形成されている。観察者の瞳位置に入射する外界光束と表示光束とが観察者の眼に導かれ、観察者は外界を見ながら表示映像を見ることができる。 【0004】 この眼鏡型ディスプレイ装置には重い、見栄えが悪いという問題があった。従来、これらの問題を解消するため、レンズやプリズムを薄くすることが行われていた。 【0005】 レンズやプリズムを薄くした場合、画角やアイポイント(光学系の射出瞳)の径が小さくなる。画角やアイポイントの径が小さくなると、観察者が表示映像を適切に観察できる範囲が狭くなり、眼鏡型ディスプレイ装置を装着したとき、アイポイントから観察者の瞳がずれて何も見えなかったり、光束の一部が観察者の瞳に入らずケラレがおきたりする。観察者が表示映像の全視野を適切に観察できるようにするためにはレンズやプリズムを動かすことでアイポイントに観察者の瞳位置を合致させる必要がある。 【0006】 これに対し、眼鏡型ディスプレイ装置のレンズを保持する左右のリムにそれぞれ螺合するガイドシャフトを設け、ガイドシャフトを回転させて左右のリムの間隔を変えることによってアイポイントの位置を調整する方法が知られている。 【特許文献1】特開2005−84522号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかし、ガイドシャフトを用いてアイポイントの位置を調整する機構は複雑であり、この機構を上記眼鏡型ディスプレイ装置に適用したとき、眼鏡型ディスプレイ装置が大型化するという問題がある。 【0008】 この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は簡単な構成でアイポイント位置を調整することができる眼鏡型ディスプレイ装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、外界光束と映像投影装置から投影される映像とを重ねて表示するコンバイナ光学系と、前記コンバイナ光学系の射出瞳の位置を観察者の視線と直交する仮想平面内で相対的に移動可能にする移動手段とを備えていることを特徴とする。 【0010】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の眼鏡型ディスプレイ装置において、前記コンバイナ光学系は、前記映像投影装置からの映像光束を入射し伝播する光伝播部材を具備し、 前記移動手段は、前記光伝播部材に対して前記映像投影装置の集光レンズ及び表示手段を相対的に移動可能であることを特徴とする。 【0011】 請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の眼鏡型ディスプレイ装置において、透明基板を保持し、ブリッジ部を介して接続された一対のリムと、前記一対のリムの両端に設けられた一対のテンプル部とで構成されるフレームを備え、前記フレームは、少なくとも前記一対のリムのうちの一方のリムと前記一対のテンプル部のうちの一方のテンプル部との間隔、前記一方のリムと前記ブリッジ部との間隔を調整する調節手段を有していることを特徴とする。 【0012】 請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の眼鏡型ディスプレイ装置において、前記光伝播部材は、前記一対のリムのうちの一方のリムに保持された前記透明基板に設けられ、前記移動手段は、前記一対のリムの一方のリムに設けられた複数のねじ穴と、この複数のねじ穴にねじ込まれる複数のねじとを有することを特徴とする。 【発明の効果】 【0013】 この発明によれば、簡単な構成でアイポイント位置を調整することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0015】 図1はこの発明の第1実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置の斜視図である。 【0016】 眼鏡型ディスプレイ装置1はフレーム10とレンズ(透明基板)20a,20bとコンバイナ光学系30と映像投影装置40とを備えている。 【0017】 フレーム10は、一対のテンプル部11a,11bと、一対のテンプル部11a,11b間に配置された一対のリム12a,12bと、一対のリム12a,12b間を結ぶブリッジ部13とで構成されている。 【0018】 レンズ20aはリム12aに保持され、レンズ20bはリム12bに保持されている。レンズ20aにはコンバイナ光学系30を構成するプリズム(光伝播部材)31が埋め込まれている。 【0019】 コンバイナ光学系30は外界光束と映像投影装置40から投影される映像とを重ねて表示する。 【0020】 映像投影装置40は後述するように集光レンズ41とLCD(液晶表示)パネル(表示手段)42等(図2参照)を備えている。映像投影装置40はテンプル部11aに取り付けられている。 【0021】 眼鏡型ディスプレイ装置1は眼鏡と同様にテンプル部11a,11bを耳にかけ、ブリッジ部13を鼻に載せることで観察者の顔に装着される。 【0022】 図2は映像投影装置の断面を示す概念図である。 【0023】 映像投影装置40は集光レンズ41とLCDパネル42と拡散板43とLED44とを備える。集光レンズ41とLCDパネル42とはプリズム31(図1参照)に対して相対的に移動可能である。集光レンズ41、LCDパネル42、拡散板43及びLED44を保持する保持枠45はゼリー状の充填剤46を介して筐体47内に収容されている。 【0024】 拡散板43はLED44から発せられた光を散乱・拡散させる半透明のシート(フィルム又は板)である。拡散板43はLCDパネル42の全面に均一な明るさの光を入射させる。 【0025】 LCDパネル42に印加する電圧値を制御してバックライトとしてのLED44から発せられた光を遮ったり透過させたりすることによってLCDパネル42に映像が表示される。図示しないが、液晶だけでは光を遮ることができないため、LCDパネル42の液晶の前後にそれぞれ偏光フィルタ(図示せず)が配置される。 【0026】 なお、LCDパネル42に代えてEL(有機エレクトロルミネセンス)ディスプレイを用いてもよい。ELディスプレイを用いた場合にはバックライトが不要になる。 【0027】 また、筐体47には保持枠45を移動させるため、押棒49等を挿入可能な複数の孔48が周方向に形成されている。押棒49と孔48とで移動手段が構成される。 【0028】 図3(a)はこの発明の第1実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置のコンバイナ光学系の断面を示す概念図、図3(b)は図3(a)のA矢視図、図3(c)は眼球とアイポイントとの関係を説明する図である。 【0029】 コンバイナ光学系30はプリズム(光伝播部材)31で構成される。プリズム31の一方の傾斜面P2には例えばアルミミラー等の反射光学素子が配置され、他方の傾斜面P4には例えばホログラフィック光学素子が配置される。なお、ホログラフィック光学素子に代えてハーフミラーや偏光ビームスプリッタ等を用いてもよい。 【0030】 LED44から出射されてLCDパネル42の中心部を透過した光束はLCDパネル42によって変調されて映像光束L1(図3(a)では一点鎖線で示している)となり、集光レンズ41で集光されて面P1からプリズム31内に入射する。プリズム31の一端に入射した映像光束L1は傾斜面P2で反射された後、プリズム31の面P1と面P3とで3回反射される。映像光束L1はプリズム31の他端の傾斜面P4に導かれ、傾斜面P4で回折反射される。ホログラフィック光学素子はコンバイナ機能を有しており、映像光束L1は面P3に対して略垂直に入射する外界光束と重畳され、アイポイントEP(光学系の射出瞳)に導かれる。 【0031】 また、LCDパネル42の周辺部を透過した光束はLCDパネル42によって変調されて映像光束L2(図3(a)では点線で示している)となり、集光レンズ41で集光されて面P1からプリズム31内に入射する。プリズム31の一端に入射した映像光束L2は傾斜面P2で反射された後、プリズム31の面P1と面P3とで3回反射される。映像光束L2はプリズム31の他端の傾斜面P4に導かれ、傾斜面P4で回折反射される。映像光束L2は面P3に対して略垂直に入射する外界光束と重畳され、アイポイントEPに導かれる。 【0032】 なお、ホログラフィック光学素子は回折波長と一致した波長の映像光束に対して接眼レンズとして作用し、拡大された像がアイポイントEPに導かれる。 【0033】 ところで、人間の眼球は、図3(c)に示すように、凸レンズの働きをする水晶体Lと、その焦点位置にある網膜Rと、水晶体Lの前面に設けられ、絞りの役目をして入射光量を調節する虹彩Iと、角膜Cと水晶体Lとの間に満たされた房水Aと、水晶体Lと網膜Rとの間の硝子体Vとを備えている。人間の瞳(虹彩Iに取り囲まれた部分)にアイポイントEPの位置を合致させれば、全視野(LCDパネル42全体)を見ることができるので、全視野を見るためには観察者の瞳にアイポイントEPを合致させる必要がある。 【0034】 押棒49(図2参照)を用いてLCDパネル42及び集光レンズ41を、集光レンズ41の光軸と直交する仮想平面内でA,B方向へ移動させて(図3(b)参照)、コンバイナ光学系30の射出瞳の位置を観察者の視線と直交する仮想平面内でA´,B´方向へ移動させて観察者の瞳にアイポイントEPを合致させる。 【0035】 この実施形態によれば、LCDパネル42及び集光レンズ41を相対位置を変えることなく保持する保持枠45を備えているので、押棒49により前記保持枠45を移動させるという簡単な構成でアイポイントEPの位置を調整することができる。 【0036】 図4(a)はこの発明の第2実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置の概念図、図4(b)は調節機構の一例の断面を示す概念図である。 【0037】 眼鏡型ディスプレイ装置101はフレーム110とレンズ(透明基板)120a,120bとコンバイナ光学系130と映像投影装置(図示せず)とを備えている。 【0038】 フレーム110は、一対のテンプル部111a,111bと、一対のテンプル部111a,111b間に配置された一対のリム112a,112bと、一対のリム112a,112b間を結ぶブリッジ部113とで構成されている。 【0039】 レンズ120aはリム112aに保持され、レンズ120bはリム112bに保持されている。レンズ120aにはコンバイナ光学系130の一部を構成するプリズム(光伝播部材)131が組み込まれている。 【0040】 コンバイナ光学系130は外界光束と映像投影装置(図示せず)から投影される映像とを重ねて表示する。 【0041】 リム112aは四角枠状であって、各辺には2つの位置調整用のめねじ部(ねじ穴)115aがそれぞれ2つずつ形成されている。めねじ部115aにはおねじ(ねじ)116aが螺合しており、おねじ116aを締め込んだり緩めたりすることによってレンズ120aをリム112aの面内でA,B方向へ移動させることができる。めねじ部115aとおねじ116aとで移動手段が構成される。 レンズ120aをリム112a内でA,B方向へ移動させて、コンバイナ光学系130の射出瞳の位置を観察者の視線と直交する仮想平面内で移動させて観察者の瞳にアイポイントEPを合致させる。 【0042】 なお、リム112aそれ自身の各辺の幅wは5mm程度であり、コンバイナ光学系130をA,B方向へ2.5mm程度移動させることができる。 【0043】 変形例として、映像投影装置とプリズム131とを別体とし、第1実施形態と同様に集光レンズ41、LCDパネル42をプリズム131に対して移動可能な構成としてもよいし、LCDパネル42、レンズ41及びプリズム131を一体化し、レンズ120a(コンバイナ光学系130)の移動にともなってLCDパネル42、レンズ41をプリズム131と一体的に移動させる構成としてもよい。 【0044】 また、テンプル部111aとリム112a、テンプル部111bとリム112b、リム112aとブリッジ部113、及びリム112bとブリッジ部113は、それぞれ調節機構(調整手段)150を介して接続されている。 【0045】 テンプル部111aとリム112aとの間に設けられた調節機構150を一例として図4(b)を用いて説明する。 【0046】 リム112aから突出するおねじ部112cに螺合するめねじ部111cがテンプル部111aに摺動可能に支持されている。めねじ部111cの一部はテンプル部111aの表面から露出している。 【0047】 めねじ部111cを回転させることによっておねじ部112cとめねじ部111cとが螺合する長さが変化し、リム112aに対するテンプル部111aの相対位置が変わる。そのため、めねじ部111cを回転させることによって観察者の顔の幅に合わせてテンプル部111a,111b間の間隔を調整することができる。 【0048】 この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、観察者の顔の幅に合わせてテンプル部111a,111b間の間隔を調整することができるため、よりよい装着感を観察者に与えることができる。 【0049】 なお、上記各実施形態では、眼鏡型ディスプレイ装置として、左右いずれか一方の眼の前にコンバイナ光学系を組み込むレンズを配置したが、左右両方の眼の前にコンバイナ光学系を組み込むレンズを配置するようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置の斜視図である。 【図2】図2は映像投影装置の断面を示す概念図である。 【図3】図3(a)はこの発明の第1実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置のコンバイナ光学系の断面を示す概念図、図3(b)は図3(a)のA矢視図、図3(c)は眼球とアイポイントとの関係を説明する図である。 【図4】図4(a)はこの発明の第2実施形態に係る眼鏡型ディスプレイ装置の概念図、図4(b)は調節機構の一例の断面を示す概念図である。 【符号の説明】 【0051】 10,110:フレーム、11a,11b,111a,111b:テンプル部、12a,12b,112a,112b:リム、13,113:ブリッジ部、20a,20b,120a,120b:レンズ(透明基板)、30,130:コンバイナ光学系、31,131:プリズム(光伝播部材)、40:映像投影装置、41:集光レンズ、42:LCD(液晶表示)パネル(表示手段)、49:押棒、115a:めねじ部(ねじ穴)、116a:おねじ(ねじ)、150:調節機構(調整手段)。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成18年9月1日(2006.9.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091557 【弁理士】 【氏名又は名称】木内 修
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| 【公開番号】 |
特開2008−61052(P2008−61052A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−237107(P2006−237107) |
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