| 【発明の名称】 |
複数経路画像受信装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】川田 亮一
【氏名】浜田 高宏
【氏名】松本 修一
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| 【要約】 |
【課題】伝送の高信頼性を確保した状態で、予備系の伝送容量を有効利用できる複数経路画像受信装置を提供することにある。
【構成】入力画像1は、符号化器3,4で時間的にずれた関係となるように符号化され、伝送路を介して伝送される。受信側では、復号化器5、6により復号化され、平均化処理部7aで各画素ごとに平均値が求められて出力される。データ選択部7bは複数の経路が正常の時には該平均化処理部7aの出力を選択し、該複数の経路の中に障害が発生すると、正常な経路の復号化出力を選択する。画像を時間的にずれた関係とする具体的な方法として、符号化のフレーム内符号化タイミングをずらす方法がある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 同一の画像を、互いにフレーム内符号化タイミングをずらして符号化され、並列的に、複数経路を経て送られてきた符号化画像データを復号化する復号化手段と、 該復号化手段によって復号化された、フレーム内符号化タイミングをずらされた関係にある各経路からの画像の対応する画素同士の平均値を取って合成処理する合成処理手段と、 前記各経路の復号化出力および前記合成処理手段の出力を選択的に出力する出力選択手段を具備し、 該出力選択手段は前記複数経路が正常の時には前記合成処理手段の出力を選択し、該複数経路の中に異常が生じた時には正常な経路の復号化出力を選択するようにしたことを特徴とする複数経路画像受信装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は複数経路画像受信装置に関し、特に圧縮された画像を伝送するのに好適な複数経路画像受信装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、伝送の信頼性を上げるために、画像の異経路多重化伝送が採用されている。この従来装置の一例を、図6を参照して説明する。 【0003】 図6は、現用系/予備系2重化映像伝送装置を示すものであり、入力画像40はまず分配器41によって2経路に分配される。ディジタル圧縮符号化伝送を行う場合には、該2経路の各系統に画像圧縮符号化器(エンコーダ)42、44と、復号化器(デコーダ)43、45が使用される。いま、画像圧縮符号化器42と復号化器43の系統を現用系、画像圧縮符号化器44と復号化器45の系統を予備系とすると、正常時には、スイチャ46は前記現用系を選択し、出力画像47を出力する。一方、現用系に障害が発生した場合には、スイチャ46は伝送路を直ちに予備系に切替えて、出力画像47を出力する。 【0004】 上記の現用系/予備系2重化映像伝送装置によれば、画像伝送の高信頼性を確保することができる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、前記の現用系/予備系2重化映像伝送装置では、大部分の時間を占める正常伝送時には、予備系は全く使用されず、伝送路の使用効率が悪いという問題があった。 【0006】 本発明の目的は、前記した従来技術の問題点を除去し、伝送の高信頼性を確保した状態で、予備系の伝送容量を有効利用できる複数経路画像受信装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記目的を達成するために、本発明は、同一の画像を、互いにフレーム内符号化タイミングをずらして符号化され、並列的に、複数経路を経て送られてきた符号化画像データを復号化する復号化手段と、該復号化手段によって復号化された、フレーム内符号化タイミングをずらされた関係にある各経路からの画像の対応する画素同士の平均値を取って合成処理する合成処理手段と、前記各経路の復号化出力および前記合成処理手段の出力を選択的に出力する出力選択手段を具備し、該出力選択手段は前記複数経路が正常の時には前記合成処理手段の出力を選択し、該複数経路の中に異常が生じた時には正常な経路の復号化出力を選択するようにした点に特徴がある。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、複数の経路で画像を伝送する複数経路画像受信装置において、各経路の画像が時間的にずれた関係となるようにし、該複数経路が正常である時には、該複数経路からの画像を、画像の対応する画素同士の平均値を取って合成処理するようにしたので、より原画に近い高品質の出力画像を得ることができるようになる。このため、予備系の伝送容量を有効利用できるようになる。また、前記複数経路のうちのいずれかに障害が発生し異常になった場合には、正常な経路を選択できるので、伝送の高信頼性を保つことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 【0010】 本実施形態では、入力画像1は前処理器2に入力する。該前処理器2は該入力画像1と同一の映像を2系統に分けて出力する通常の分配器から構成されている。該前処理器2で分配された画像は第1の符号化器3と第2の符号化器4に入力する。ここに、該符号化器3、4として、MPEG2等を用いることができるが、本発明はこれに限定されず、任意の方式の符号化器を使用することができる。 【0011】 次に、該第1、第2の符号化器3、4で圧縮符号化された画像は、周知の方式で伝送路を伝送され、それぞれ、受信局側に設けられた第1、第2の復号化器5、6に入力して、復号化される。該第1、第2の復号化器5、6で復号化された画像A,Bは後処理器7に入力する。該後処理器7は、平均化処理部7aとデータ選択部7bとから構成されており、該平均化処理部7aは該画像A,Bの平均値、すなわち(A+B)/2を求める処理をする。また、データ選択部7bは、2系統の伝送路が正常の時には、該平均化処理部7aの出力を選択し、第1系統の伝送路に異常が起きた時には第2系統の伝送路を選択し、一方第2系統の伝送路に異常が起きた時には第1系統の伝送路を選択する。該データ選択部7bからは出力画像Cが出力される。 【0012】 さて、本実施形態では、前記第1、第2の符号化器3、4で行われる符号化のタイミング、すなわちフレーム内符号化が行われるタイミングがずらされている。MPEG2では、周知のように、I、P、Bの3種類のピクチャからGOP(group of pictures)が構成され、その配列はI,B,B,P,B,B,P,…と、15個のピクチャで一周期となる構成が採られている。そこで、本実施形態では、該周期のフレーム内符号化(Iピクチャ)が行われるタイミングが、前記第1、第2の符号化器3、4でずらされている。このずらしは、該第1、第2の符号化器3、4を独立に運転させておれば、ほぼ常に実現されることができる。 【0013】 第1、第2の符号化器3、4から得られたIピクチャの異なる画像データを、前記第1、第2の復号化器5、6で復号化すると、該復号化器5、6の出力の画像A,Bに含まれる符号化劣化が、統計的に独立に近くなる。そして、後処理器7中の平均化処理部7aで該画像A,Bの平均値を取ることにより、符号化劣化の平滑化を図ることができるようになる。本実施形態のように、2系統の符号化劣化が統計的に独立の場合、該2系統の符号化劣化の平均を取ると、劣化量を1/2にすることができ、SN比にして、約3dBの改善となる。 【0014】 次に、前記2系統のうち、一つの系統に障害が発生した時には、データ選択部7bは、正常な系統の画像を選択して出力する。 【0015】 以上のように、本実施形態によれば、2系統共正常な時には、両系統の伝送路を経て送られてきた時間的にずれた関係にある画像が平均されて、SN比が約3dB改善された画像を出力することができるので、2系統の伝送路を有効に活用することができる。また、該2系統のうちのいずれか一系統に障害が発生した場合には、正常な系統の画像を用いることができるので、従来と同様に、高信頼性を保つことができる。 【0016】 次に、本発明の第2の実施形態を図2を参照して説明する。この実施形態では、入力画像11は前処理器12で分配された後、一方は第1系統の符号化器13に入り、他方は画像位置ずらし部12aで画像位置がずらされた後、第2系統の符号化器14に入力する。第1系統の符号化器13で符号化された画像データは周知の方式で伝送路を伝搬され、受信側の復号化器15で復号化され、後処理器17に入る。第2系統の符号化器14で符号化された画像データは、第1系統と同様に、周知の方式で伝送路を伝搬され、受信側の復号化器16で復号化され、後処理器17の画像位置戻し部17aに入る。復号化器15の出力の画像Aと画像位置戻し部17aの出力の画像Bは、平均化処理部17bに入力し、(A+B)/2の処理を受ける。そして、前記第1、第2の両系統が共に正常の時には、データ選択部17cにて、該平均化処理部17bが選択され、(A+B)/2の画像が出力画像Cとして出力される。一方、前記第1、第2の系統のうち、一つの系統に障害が発生した時には、データ選択部17cは正常な系統の出力を選択し、出力画像Cとして出力する。 【0017】 次に、前記画像位置ずらし部12aと画像位置戻し部17aの動作について説明する。 【0018】 いま、入力画像11が図3(a) に示されている画像であるとすると、前処理器12は該画像11を第1系統の符号化器13に入力する。符号化器13は該画像11のマクロブロクA1、A2、A3、…、Anに対して、符号化を行う。これに対して、画像位置ずらし部12aは図3(b) に示されているように、画像11を右方向に数画素、下方向に数ラインずらして出力する。ずらされた画像11Bの、例えばマクロブロックB1は画像11のマクロブロクA1、A2、A5、A6の各一部から構成され、マクロブロックB2は画像11のマクロブロクA2、A3、A6、A7の各一部から構成されることになる。また、前記ずらし処理によりはみ出した画像11の斜線部は、画像11Bの網点部に付け足されることになる。この結果、第2系統の符号化器14は前記マクロブロックB1、B2、B3、…、Bnに対して符号化を行うことになる。なお、前記の例では、画像11は右方および下方にずらされているが、本発明はこれに限定されず、左右上下のいずれであってもよい。 【0019】 次に、画像位置戻し部17aは、復号化器16によって復号化された画像16B(図3(b) 参照)を画像Bに戻す働きをする。なお、該画像位置ずらし、および画像位置戻しは、フレームメモリ、FIFO等を用いて、画像の書き込みおよび読出しのアドレスあるいはタイミングを制御することにより、当業者であれば容易に実施できるので、詳細な説明は省略する。 【0020】 以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、第2系統の画像を空間的にずらすことにより、2個の符号化器13、14は、画像11に対する符号化範囲の境界が相対的に異なることになる。例えば、MPEG2のようなブロックベースの符号化器であるとすると、前記したように、各ブロックの境界の画面上での位置が、2系統で相対的にずれることになる。その結果、前記符号化器13、14の出力画像に畳重する符号化劣化が、前記第1実施形態と同様に、統計的に独立に近くなる。また、後処理器17では、ずらした方の系統の画像のずれを元に戻した上で、両系統の画像の平均値を出力する。この結果、前記2系統の伝送路が正常の時には、前記第1実施形態と同様に、約3dBのSN比の向上を図ることができる。なお、前記2系統の伝送路のうちの一方に障害が発生した場合には、後処理器17のデータ選択部17cが正常な経路を選択して出力するので、高信頼性を保つことができるのは、従来装置と同様である。 【0021】 次に、本発明の第3の実施形態を、図4を参照して説明する。図において、21は入力画像を示し、23、24は符号化器、25、26は復号化器を示し、これらは前記第1または第2実施形態と同様である。この実施形態の特徴は、前処理器22にサンプリング変換フィルタ22aを設け、後処理器27に逆サンプリング変換フィルタ27aを設けた点にある。 【0022】 本実施形態においては、該サンプリング変換フィルタ22aにより、図5に示されているように、入力画像21の整数画素位置(○の位置)に対し、丁度その間の半画素位置(×の位置)に、サンプリング変換後の画像の画素が来るようにする。なお、半画素位置に限らず、任意の非整数画素位置に来るように、サンプリング変換してもよい。この処理により、各経路の画像が空間的にずれた関係にある画像が得られる。 【0023】 該サンプリング変換フィルタ22aで処理された画像は符号化器24で符号化された後、周知の方式で伝送される。受信側で受信された画像は復号化器26で復号化され、逆サンプリング変換フィルタ27aに入力する。逆サンプリング変換フィルタ27aは、該復号化された画像を逆サンプリング変換した後、平均化処理部27bに送出する。平均化処理部27bは、復号化器25の出力画像Aと該サンプリング変換フィルタ22aの出力画像Bを平均化する。データ選択部27cは、両系統が正常の時には該平均化処理部27bの出力を出力画像Cとして選択する。一方、いずれか一方に異常が生じた時には、正常である経路を選択する。 【0024】 本実施形態によれば、符号化器24はサンプリング変換フィルタ22aで処理された画像を符号化するので、第1系統の符号化器23による符号化劣化と、第2系統の符号化器24による符号化劣化とは統計的に独立に近くなる。この結果、前記平均化処理部27bで、復号化された両系統の画像A、Bを平均化すると、前記第1、第2実施形態と同様に、SN比が原理的に約3dB向上することになる。したがって、第2経路、すなわち予備回線の有効活用を図ることができる。また、片系統の障害時には、正常な系統の画像を出力できるので、高信頼性を確保することができる。 【0025】 なお、上記の各実施形態では、伝送路を2系統で説明したが、本発明はこれに限定されず、3以上の経路を使用した多重化伝送にも適用できることは明らかである。また、上記の各実施形態では、各経路の画像が時間的または空間的にずれた関係になるようにしたが、時間的にずれた関係と空間的にずれた関係を組み合わせるようにしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】本発明の第1実施形態の概略の構成を示すブロック図である。 【図2】本発明の第2実施形態の概略の構成を示すブロック図である。 【図3】第2実施形態の動作の説明図である。 【図4】本発明の第3実施形態の概略の構成を示すブロック図である。 【図5】第3実施形態の動作の説明図である。 【図6】従来装置の概略の構成を示すブロック図である。 【符号の説明】 【0027】 1、11、21…入力画像、2、12、22…前処理器、3、4、13、14、23、24…符号化器、5、6、15、16、25、26…復号化器、7、17、27…後処理器、7a、17b、27b…平均化処理部、7b、17c、27c…データ選択部、12a…画像位置ずらし部、17a…画像位置戻し部、22a…サンプリング変換フィルタ、27a…逆サンプリング変換フィルタ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000208891 【氏名又は名称】KDDI株式会社
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| 【出願日】 |
平成19年9月21日(2007.9.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084870 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 香樹
【識別番号】100079289 【弁理士】 【氏名又は名称】平木 道人
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| 【公開番号】 |
特開2008−48444(P2008−48444A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2007−244809(P2007−244809) |
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