| 【発明の名称】 |
小型セキュリティマークの検出のための方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジガン ファン
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| 【要約】 |
【課題】小型セキュリティマーク(MSM)を効率的に検出するための方法を提供する。
【構成】本発明の方法は、受信された、小型セキュリティマークを含むディジタル画像をサブサンプリングし、解像度の低減された画像を生成し、前記画像に対して最大/最小ポイント検出が実行され、検出された最大/最小ポイント間のロケーション距離に従って、1つ以上のクラスタにグループ分けする。各クラスタグループ構成は、所定のテンプレート構成に適合するかどうかチェックされる。そして適合するクラスタグループ構成について、解像度の低減された画像と受信した画像との間でマークの位置及び形状の検証が実行される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドキュメント及び画像内の小型セキュリティマーク形状構成の検出のための方法であって、前記小型セキュリティマークが、データマーク、または、データマークとアンカーマークの組合せを含みうる方法であって、 受信した画像をサブサンプリングすることであって、前記受信した画像が、少なくとも1つの前記小型セキュリティマークの可能な受容物のディジタル表現からなり、前記サブサンプリングが、前記受信した画像の解像度の低減された画像を生成し、 最大/最小ポイント検出を実行し、 前記最大/最小ポイントを、前記最大/最小ポイント間のロケーション距離に従って、少なくとも1つのクラスタにグループ分けし、 グループ構成を、前記クラスタが所定のテンプレート構成に適合するかどうかチェックし、 前記解像度の低減された画像と前記受信した画像との間で、マークの位置及び形状構成を検証するために、形状検証を実行すること、 を含む方法。 【請求項2】 前記グループ構成をチェックすることがさらに、 前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記所定のテンプレートにおけるポイントの数と等しいか否かを判断し、 前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記テンプレートにおけるポイントの数と等しくない場合に、前記クラスタを廃棄し、 前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記テンプレートにおけるポイントの数に等しい場合に、アンカーポイントが前記クラスタ内に定義されているか否かを判断することであって、前記アンカーポイントが、小型セキュリティマーク形状構成内の他のマークとは異なる少なくとも1つの属性を有するマークを備え、 前記アンカーポイントが定義されていない場合、前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイント間の距離を、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離と照合し、 前記アンカーポイントが定義されている場合、前記クラスタ内の前記アンカーポイントを、前記所定のテンプレートにおけるアンカーポイントと照合し、 前記少なくとも1つのクラスタにおける前記アンカーポイントと残りのマークとの間の距離を計算して、前記距離を結合距離マトリクス内に配置することであって、前記結合距離マトリクスが、前記少なくとも1つのクラスタについてのアンカー及び非アンカー距離を含み、 前記結合距離マトリクスと結合テンプレートマトリクスを比較することであって、前記結合テンプレートマトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の前記アンカー及び非アンカー距離を記録し、 誤差測定を最小にし、 前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、 前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、 前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、 を含む、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記少なくとも1つのクラスタ内のポイント間の距離と、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離とを照合することが、 前記少なくとも1つのクラスタ内のポイントの数をチェックし、 前記少なくとも1つのクラスタ内のポイント間の距離を計算して、前記距離を距離マトリクス内に配置し、 前記距離マトリクスとテンプレートマトリクスとを比較することであって、前記テンプレートマトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離を記録し、 誤差測定を最小にし、 前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、 前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、 前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、 を含む、請求項2に記載の方法。 【請求項4】 前記クラスタ内の前記アンカーポイントを前記所定のテンプレートにおける前記アンカーポイントと照合することが、 前記少なくとも1つのクラスタにおけるアンカーポイントの数をチェックし、 前記少なくとも1つのクラスタ内の前記アンカーポイント間の距離を計算して、前記距離をアンカーポイント距離マトリクス内に配置し、 前記アンカーポイント距離マトリクスとテンプレートアンカーポイント距離マトリクスとを比較することであって、前記テンプレートアンカーポイント距離マトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるアンカーポイント間の距離を記録し、 誤差測定を最小にし、 前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、 前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、 前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、 を含む、請求項2に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、全般的に、偽造防止のための方法及びシステムに関し、より具体的には、ドキュメントまたは画像内の小型セキュリティマークを自動的に検出するシステム及び方法に関する。 【背景技術】 【0002】 現在の偽造防止システムは、主に、ディジタル画像信号及びドキュメント(文書)への情報(例えば、著作権表示、セキュリティコード、識別情報等)の挿入を可能にする技術である、電子透かしの使用に基づいている。このようなデータは、信号に関連する、または、信号の作者に関する情報(例えば、名前、場所等)を表すビットからなる群(グループ)に含まれることができる。画像のための最も一般的な電子透かし技術は空間または周波数領域で機能し、透かしを付加し、この透かしを信号から除去するのに様々な空間及び周波数領域技術を用いる。 【0003】 空間電子透かしの場合、最も簡単な方法は、階調またはカラー画像内の選択した画素の最下位のビットを反転させることを含む。この方法は、画像が人のよる変更、または、ノイズの多い変更にさらされない場合にのみ、良好に機能する。よりロバストな透かしは、透かしが紙に付加されるのと同様の方法で、画像に埋め込むことができる。このような方法は、画像の領域上に透かし記号を重ね合わせ、画像内の変更された多様な画素値に対して、透かし用の一定の強度値を付加することができる。この結果生じる透かしは、透かし強度の(それぞれ、大または小の)値により、可視または不可視とすることができる。 【0004】 空間透かしは、色分解を用いて適用することもできる。この手法においては、透かしは、色バンドのうちの1つのみで現れる。この種の透かしは、目で見えにくく、通常の観察状態では検出するのが困難である。しかし、画像の色が、印刷またはゼログラフィ(複写)のために分離されると、透かしはすぐに現れる。このことは、透かしを色バンドから除去することができない限り、このドキュメントをプリンタに対して無意味なものにする。この手法は、ジャーナリストが透かしの入っていないバージョンをフォトストックハウス(photo−stockhouse)から購入する前にディジタル写真を調べるために、商業的に用いられている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 電子透かし技術を利用することに関して、いくつかの欠点がある。透かしを取り出すために、一般に、抽出ハードウェアおよび/またはソフトウェアが用いられる。電子透かしは、通常、相当大きな専有面積を有するため、電子透かしの読取りに用いられる検出器は、多くの場合、かなりのバッファリング容量を必要とし、これは検出コストの増大につながる。 【0006】 代替的な偽造防止システム、すなわち、小型セキュリティマークは、この問題を改善するのに用いることができる。小型セキュリティマーク(Miniature Security Mark;MSM)は、特定の形状構成を形成する小さな、実質的に不可視のマークで構成されている。MSMは、保護すべきドキュメントまたは画像に埋め込むことができる。ドキュメントまたは画像がスキャンされ、処理されてプリンタへ送られると、画像ングシステム内のMSM検出器は、埋め込まれたMSMマークを認識して、偽造の企てを無効にすることができる。MSMは、非常にシンプルで安価な検出器のみを必要とするという点で、透かし等の現存する技術に優る利点を有する。従って、MSMは、費用対効果の高い方法で多くのデバイスに適用することができる。 【0007】 本発明はこのような小型セキュリティマーク(MSM)を効率的に検出するための方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の一態様は、上述した背景説明で述べた問題及び本願明細書に引用した技術に対する改善された解決法を提供する。これらの例には、ドキュメント及び画像内の小型セキュリティマーク形状の検出のための改善された方法が示されており、上記小型セキュリティマークは、データマーク、または、データマークとアンカーマークの組合せを含んでもよい。上記方法は、小型セキュリティマークの可能な受容物のディジタル表現である受信画像をサブサンプリングして、受信した画像の解像度の低減された画像を生成することを含む。最大/最小ポイント検出が実行され、上記最大/最小ポイントは、上記最大/最小ポイント間のロケーション距離に従って、1つ以上のクラスタにグループ分けされる。グループ構成は、上記クラスタが、所定のテンプレート構成に適合するかどうかチェックされる。そして、解像度の低減された画像と受信した画像との間でマークの位置及び形状構成を検証照合するために、形状検証が実行される。 【0009】 代替的態様としては、ドキュメント及び画像内の小型セキュリティマーク形状構成の検出のためのシステムが開示されている。上記小型セキュリティマークは、データマーク、または、データマークとアンカーマークの組合せを含んでもよい。上記システムは、小型セキュリティマークの可能な受容物のディジタル表現である受信画像をサブサンプリングして、受信した画像の解像度の低減された画像を生成する。そして、上記システムは、最大および/または最小ポイントを検出し、これらのポイントは、上記最大および/または最小ポイント間のロケーション距離に従って、1つ以上のクラスタにグループ分けされる。上記システムは、上記クラスタが所定のテンプレート構成に適合するかどうか、グループ構成をチェックする。そして、解像度の低減された画像と受信した画像との間で、マークの位置及び形状構成を検証するために、形状検証が実行される。 【0010】 また別の態様としては、プログラムコードがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、ドキュメント及び画像内の小型セキュリティマーク形状構成の検出のための方法ステップを実行させる、コンピュータ可読プログラムコードが格納されたコンピュータ可読記憶媒体が開示されている。小型セキュリティマークは、データマーク、または、データマークとアンカーマークの組合せを含んでもよい。上記方法は、小型セキュリティマークの可能な受容物のディジタル表現である受信画像をサブサンプリングして、上記受信した画像の解像度の低減された画像を生成することを含む。最大/最小ポイント検出が実行され、上記最大/最小ポイントは、上記最大/最小ポイント間のロケーション距離に従って、1つ以上のクラスタにグループ分けされる。グループ構成は、上記クラスタが、所定のテンプレート構成に適合するかどうかチェックされる。そして、解像度の低減された画像と受信した画像との間でマークの位置及び形状構成を検証するために、形状検証が実行される。 【0011】 上記態様において、前記グループ構成をチェックすることは、さらに、前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記所定のテンプレートにおけるポイントの数と等しいか否かを判断し、前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記テンプレートにおけるポイントの数と等しくない場合に、前記クラスタを廃棄し、前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイントの数が、前記テンプレートにおけるポイントの数に等しい場合に、アンカーポイントが前記クラスタ内に定義されているか否かを判断することであって、前記アンカーポイントが、小型セキュリティマーク形状構成内の他のマークとは異なる少なくとも1つの属性を有するマークを備え、前記アンカーポイントが定義されていない場合、前記少なくとも1つのクラスタにおけるポイント間の距離を、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離と照合し、前記アンカーポイントが定義されている場合、前記クラスタ内の前記アンカーポイントを、前記所定のテンプレートにおけるアンカーポイントと照合し、前記少なくとも1つのクラスタにおける前記アンカーポイントと残りのマークとの間の距離を計算して、前記距離を結合距離マトリクス内に配置することであって、前記結合距離マトリクスが、前記少なくとも1つのクラスタについてのアンカー及び非アンカー距離を含み、前記結合距離マトリクスと結合テンプレートマトリクスを比較することであって、前記結合テンプレートマトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の前記アンカー及び非アンカー距離を記録し、誤差測定を最小にし、前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、を含んでよい。 【0012】 また、前記少なくとも1つのクラスタ内のポイント間の距離と、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離とを照合することは、前記少なくとも1つのクラスタ内のポイントの数をチェックし、前記少なくとも1つのクラスタ内のポイント間の距離を計算して、前記距離を距離マトリクス内に配置し、前記距離マトリクスとテンプレートマトリクスとを比較することであって、前記テンプレートマトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるポイント間の距離を記録し、誤差測定を最小にし、前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、を含んでよい。 【0013】 また、前記クラスタ内の前記アンカーポイントを前記所定のテンプレートにおける前記アンカーポイントと照合することは、前記少なくとも1つのクラスタにおけるアンカーポイントの数をチェックし、前記少なくとも1つのクラスタ内の前記アンカーポイント間の距離を計算して、前記距離をアンカーポイント距離マトリクス内に配置し、前記アンカーポイント距離マトリクスとテンプレートアンカーポイント距離マトリクスとを比較することであって、前記テンプレートアンカーポイント距離マトリクスが、前記所定のテンプレートにおけるアンカーポイント間の距離を記録し、誤差測定を最小にし、前記誤差測定が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断し、前記所定のしきい値を超えている場合、前記少なくとも1つのクラスタを廃棄し、前記所定のしきい値を超えていない場合、前記少なくとも1つのクラスタと前記所定のテンプレートとの一致を検証するための、さらなるテスト動作を実行すること、を含んでよい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 自動MSM検出システムは、効率的で低コストであるという利点を有する。MSMは、3つの点で画像内容及びノイズと区別される。すなわち、MSMは、画像背景とは異なる相当の色差を有し、各MSMは、所定の形状(円、正方形等)を有し、MSMは、特定の予め決められたパターンを形成する。階層的MSMの場合、パターンは、2つの層、すなわち、固定パターンを有する下部層と、下部層グループの相対位置及び方向を指定する上部層とに分解することができる。本願明細書における議論では、MSMという用語は、階層的MSM及び非階層的MSMの両方を含むものとする。MSMの構成及び特徴は、共に本出願の同じ譲受人に譲渡され、かつ全体を本願明細書に組み込む、Fanの同時係属中の米国特許出願第11/317,768号明細書(「小型セキュリティマークを使用した偽造防止(“Counterfeit Prevention Using Miniature Security Marks”)」)と、Fanの米国特許出願第11/472,695号明細書(「階層的小型セキュリティマーク(“Hierarchical Miniature Security Marks”)」)とに記載されている。 【0015】 本システムは、アナライザと、マーク形状情報を記憶するデータベースとを含む。本検出方法は、効率的に分析することができる粗い画像を準備するためのサブサンプリングを含む。粗い画像を用い、マークと背景との間の色差等のマーク特徴を利用して最大/最小ポイントが検出される。対象とするマークからなるグループが分離され、マークが所定のパターンを形成するか否かを判断するために評価される。そして、マークの形状が検証される。 【0016】 様々なコンピュータ環境は、MSMを検出する上記システム及び方法がその上に存在するネットワークをサポートする能力を組み込むことができる。以下の議論は、上記方法及びシステムを実施することができる適切なコンピュータ環境の簡潔で全般的な説明を提供しようとするものである。必要ではないが、上記方法及びシステムは、単一のコンピュータによって実行されるプログラムモジュール等のコンピュータが実行可能な命令の一般的な文脈で説明する。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または、特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含む。また、当業者は、上記方法及びシステムを、携帯端末、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な(プログラマブル)家庭用電化製品、ネットワーク型PC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ等を含む他のコンピュータシステム構成を用いて実施できることを正しく認識するであろう。 【0017】 図1を参照すると、ドキュメントおよび/または画像内のMSMを検出するシステムの一つの例示的な実施形態の機能ブロック図が描かれている。本願明細書において用いるセキュリティマークは、画像、グラフィック、写真、ドキュメント、テキストの本体等の受容物に適用することができる任意のマーク(例えば、凹型(depression)、圧痕(impression)、浮き彫り、オーバーレイ等)とすることができる。セキュリティマークは、検出することができ、抽出することができ、および/または解釈することができる情報を含むことができる。このような情報は、セキュリティマークに含まれている情報が適切であることを確認(検証)することにより、偽造を防止するのに利用されることができ、それによって、セキュリティマークが適用された受容物の信頼性を確認することができる。 【0018】 一つの実施例において、セキュリティマークは、少なくとも1つのデータマークと、少なくとも2つのアンカーマークとを含むMSM構成を有する。MSMは、様々な色及び形状を有してもよい。具体的には、1つのMSM構成内のアンカーマークは、上記少なくとも1つのデータマークとは異なる少なくとも1つの属性(例えば、サイズ、形状、色等)を有する。これにより、アンカーマークは、データマークと全く同じ属性を有することはない。 【0019】 1つ以上のデータマークの位置、サイズおよび/または形状は、データマークに含まれる情報を決定することができる。例えば、MSM構成は、19のデータマークと、2つのアンカーマークとを含むことができる。アンカーマーク及びデータマークのサイズ、形状及び色は、アンカーマークを互いに区別することができるため、知ることができる。また、各MSM構成内のアンカーマークの位置は互いに知ることができ、1つ以上のデータマークに対しても知ることができる。このようにして、MSM構成に関連する1つ以上のアルゴリズムを用いて、MSM構成に情報を記憶することができ、また、MSM構成から情報を抽出することができる。1つ以上のアルゴリズムは、マークの位置、サイズ、形状及び色のうちの少なくとも1つを用いてMSM構成にデータを記憶することができ、および/またはMSM構成からデータを抽出することができる。 【0020】 アンカーマークは、MSM構成の検出及び抽出に用いられるコンピュータ(計算)処理上のオーバーヘッドの量を制限するのに用いることができる。例えば、画像(及びそれに適用されるMSM構成)の回転、シフトおよび/または縮尺が分からないため、より大きな検出要件が必要となる可能性がある。その結果として、マークの数が増加するにつれて、計算の複雑さが指数関数的に増大する可能性がある。一般的に、アンカーマークは、MSM構成の位置の素早い判断を可能にすることができる。具体的には、MSM構成内の少なくとも1つのデータマークのアンカーマークに対する位置は、素早く判断することができる。このようにして、余計な計算オーバーヘッドを軽減することができる。また、MSM構成は、電子透かしよりも小さな専有面積で実装でき、このことは、バッファリングストレージ(容量)要件を低くすることができる。これは、より多数のデータマークおよび/またはアンカーマークを用いる場合に特に有益である。一つの態様において、検出器はまずアンカーマークを識別し、次にアンカーマークを用いて、位置、方向及び縮尺パラメータを判断する。これらのパラメータは、データマークを線形計算の複雑性(計算量)で検出するために適用することができる。 【0021】 図1に示すように、本発明のシステムは、MSM検出(抽出)モジュール130と、アルゴリズム格納部110と、解釈モジュール160とを含む。これらのデバイスは、ダイレクトシリアル接続等の、データの伝送を可能にするどのような種類のリンクであってもよいデータ通信リンクを介して結合されている。 【0022】 検出モジュール130は、1つ以上のアルゴリズムを用いて、1つ以上のセキュリティマークに含まれる情報を抽出することができる。アルゴリズムは、特定のセキュリティマークによって表されるデータを解釈するために、1つ以上の公式、等式、方法等を含むことができる。一つの実施例において、セキュリティマークは、データが2つ以上のアンカーマークと1つ以上のデータマークとによって表されるMSM構成である。検出モジュール130はアナライザ(分析部)140を含み、アナライザ140は、MSM構成が特定の位置に存在することを確認するために、データマーク同士の互いに対する位置、および/またはデータマークの2つ以上のアンカーマークに対する位置、ならびにアンカーマーク同士の互いに対する位置を解析する。マークのサイズ、形状、色、方向等も、1つ以上のMSM構成に含まれる情報を抽出するために解析することができる。また、検出モジュール130はデータベース150を含み、データベースは各MSMについてのマーク形状情報(円形、正方形等)を含む。 【0023】 アルゴリズム格納部110は、後の使用のための1つ以上のアルゴリズムを格納し、編成し、編集し、視覚化(表示)し、および検索するのに用いることができる。一つの態様において、検出モジュール130は、アルゴリズム格納部110から1つ以上のアルゴリズムを取得して、MSM構成に含まれる情報を判断することができる。別の態様においては、検出モジュール130は、1つ以上のセキュリティマークから情報を抽出し、そのような情報を、後の使用のためにアルゴリズム格納部110へ転送するために適切なアルゴリズム、手法等を判断することができる。 【0024】 解釈実行モジュール160は、検出モジュール130によって1つ以上のセキュリティマークから抽出されたデータに関する意味を判断することができる。このような判断は、セキュリティマークの位置、セキュリティマークが施されている受容物、システムの位置、1つ以上の所定の条件等の1つ以上の条件に基づいて行われる。加えて、ルックアップテーブル、データベース等を解釈モジュール160が用いて、セキュリティマークから抽出したデータの意味を判断することができる。一つの実施例において、セキュリティマークは、セキュリティマークが施されている受容物に関連する。例えば、データ文字列“5jrwm38f6ho”は、100ドル紙幣と100ユーロ紙幣とに適用された場合では、異なる意味を有する可能性がある。 【0025】 MSMを検出するために実行される特定の方法は、一連のフローチャートを参照して以下に説明するステップからなる。これらのフローチャートは、上記方法が、コンピュータが実行可能な命令で形成されたコンピュータプログラムを構成する実施形態を示す。フローチャートを参照して上記方法を説明することにより、当業者は、このような命令を含むソフトウェアプログラムを開発して、上記方法をコンピュータシステム上で実行できる。そのようなプログラムを書くために用いられる言語は、Fortran等の手続き型、または、C++等のオブジェクトベースとすることができる。当業者は、これらのステップの変更または組合せを、本願明細書の開示の範囲を逸脱することなく実行することができることを理解するであろう。 【0026】 次に、図2について説明すると、フローチャートは、ドキュメントおよび/または画像内のMSMを検出する方法の例示的な実施形態を示す。ステップ210において、サブサンプリングが実行されて、元の画像の解像度を低減したバージョンが生成され、このバージョンは、より効率的に解析することができる。このサブサンプリング及びこれに関連するローパスプリスムージング(低域事前平滑化)は、MSMマークを不鮮明なスポットに変えて、その形状情報を失わせる。サブサンプリング係数は、結果として生じるマークのサイズが、解像度の低減された画像内の約1つの画素に変わるように選択される。サブサンプリングプロセスは周知であり、例えば、A.Rosenfeld及びA.C.Kakによる“Digital Picture Processing(ディジタル画像処理)”(Academic Press、1982年)等のテキストに載っている。最大/最小ポイント(最大/最小画素値を有する地点)検出は、ステップ220で実行され、解像度の低減された画像を、各ウィンドウが複数の画素を有する状態で、ばらばらのウィンドウに分割する。各ウィンドウにおいて、最大および/または最小ポイントが、可能性があるMSMロケーションとして検出される。MSMマークの色により、異なる色空間に対して処理を行うことができ、最大または最小のいずれかのポイントを識別することができる。例えば、マークが、L*a*b*のL*成分(CIE(国際照明委員会)色度標準)色空間内の背景よりも暗い場合、L*内の最小値画素がチェックされうる。ウィンドウのサイズは、同じウィンドウ内に2つのマークが現れないという制約下で、可能な限り大きくなるように選定される。 【0027】 ステップ230において、上記システムは、最大/最小ポイントのグループ分けを実行し、このグループ分けはステップ220で検出されたポイントを、それらのロケーション距離に従ってクラスタにグループ分けすることを含む。その距離が所定のしきい値よりも小さい2つのポイントは、同じグループ内にあると考えられ、クラスタの候補である。グループ構成のチェックはステップ240において、ステップ230で得られたグループが所定のテンプレート構成に適合(マッチング)するかどうかチェックされることで行われ、以下に図3を参照してより詳細に説明する。ステップ250において、システムは、解像度を低減したバージョンではなく、元の解像度で形状検証を実行する。グループ構成のチェックを満たすグループ内の(解像度の低減された画像の)各ポイントから、元の画像における対応する位置が見出される。円形等の回転不変形状を有するマークの場合には、テンプレートマッチングを適用することができる。そうでない場合、テンプレート(または、マーク)は、まず、グループの配向方向に従って回転させなければならない。 【0028】 次に、図3及び図4について説明すると、フローチャートは、グループ構成のチェックのための例示的な実施形態を示しており、このチェックは、最大/最小ポイントのグループ分けによって得られたグループを、各グループについて所定のテンプレート構成と照合(マッチング)する。各グループに対して、上記システムはステップ310において、グループ内のポイントの数がテンプレートにおけるポイントの数と等しいか否かを判断する。等しくない場合、ステップ320においてそのグループは廃棄される。残りのグループに対してステップ330において、アンカーポイントが割当てられているか否かに関して判断が行われる。1つのグループに含まれるポイントの数が比較的小さい階層的MSMの場合には一般的であるように、アンカーポイントが割当てられていない場合には、以下に図4に関してより詳細完全に説明するように、ステップ340においてグループ内のポイント間の距離をテンプレートにおけるポイント間の距離と照合する。 【0029】 次に、図4を参照すると、上記グループ内のポイントと、上記テンプレート内のポイントとを照合する(上記ステップ340)方法がより詳細に記載されている。ステップ410において、グループ内のポイントの数がチェックされる。ステップ420において、グループ内のポイント間の距離が計算され、N×NマトリクスDとして作表され、ここで、Nはグループ内のポイントの数であり、D(i,j)は、ポイントiとポイントjとの間の距離である。ステップ430において、マトリクスDは、テンプレートにおけるポイント間の距離を記録する別のN×NマトリクスであるマトリクスTと比較される。マッチングは、例えば以下のような誤差測定によって遂行される。 【0030】 E1=Mini,j[Σm,n>m|D(i,j)−T(m,n)|] 【0031】 マトリクスは対称であり、かつ対角線上の値は常に0であるため、指数mは、1からNまでにわたり、指数nは、M+1からNまでにわたる。上記システムはステップ440において、E1が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断する。しきい値を超えていない場合、グループは、ステップ450においてテスト続行される。そうでない(超えている)場合、ステップ460においてそのグループは廃棄される。階層的MSMの場合、定義された関係に基づいた処理により、グループが所定の特定の関係を構成するか否かを判断するために、追加的なテストが必要である。例えば、MSMが3つの同一パターンのグループを必要とし、3つの同一パターンのグループのうちの2つが同じ方向であり、かつ3つめのグループが90度回転した状態を要件とする場合、グループのうちのいずれかがθ、θ、θ+90°のパターンを含むか否かを判断するために、グループの方向が評価されることになる。 【0032】 図3に戻って、アンカーポイントが定義されている場合(これは大きなグループの場合に一般的である)、グループ内のアンカーポイントを上記テンプレートにおけるアンカーポイントと照合する。アンカーポイントは通常、グループ内のその他のポイント(非アンカーポイント)と色が異なり、これにより容易に識別可能である。そして、ステップ350において、グループ内のアンカーポイントをテンプレートにおけるアンカーポイントと照合することで、図4の方法を、グループ内の全てのポイントにではなくアンカーポイントにのみ適用されることを除いて、適用する。グループ及びテンプレートにおけるアンカーポイントを照合した後、ステップ360において、グループ内のアンカーポイントと、その他のポイントとの間の距離が計算される。それらの距離は、K×MマトリクスD1に作表され、この場合、K及びMは、それぞれアンカーポイント及び非アンカーポイントの数であり、D(m,i)は、ポイントmとポイントiとの間の距離である。ステップ370においてマトリクスD1は、テンプレートについてアンカー及び非アンカーの距離を記録するマトリクスT1と照合される。この例示的な実施形態において、マッチングは、例えば以下のように、誤差測定を最小化することによって遂行される。 【0033】 E2=Mini[Σm,n|D(m,i)−T(m,n)|] 【0034】 ステップ380において、上記システムはE2が所定のしきい値よりも小さいか否かを判断する。誤差がしきい値よりも小さい場合には、そのグループはステップ390において、テスト続行されることになる。そうでない場合、そのグループはステップ320において廃棄される。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】ドキュメントおよび/または画像内のMSMの検出のためのシステムの一つの例示的な実施形態の機能ブロック図である。 【図2】ドキュメントおよび/または画像内のMSMを検出する方法の一つの例示的な実施形態の概要を示すフローチャートである。 【図3】グループ構成チェックの一つの例示的な実施形態の概要を示すフローチャートである。 【図4】グループ内のMSMロケーションポイントをテンプレート構成と照合する方法の一つの例示的な実施形態の概要を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0036】 120 検出コンポーネント 130 抽出モジュール 140 アナライザ(分析部) 150 データベース 160 解釈モジュール
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| 【出願人】 |
【識別番号】596170170 【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション 【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
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| 【出願日】 |
平成19年8月6日(2007.8.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳
【識別番号】100084995 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 和詳
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| 【公開番号】 |
特開2008−48400(P2008−48400A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2007−204546(P2007−204546) |
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