| 【発明の名称】 |
画像読取装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】川村 敏広
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| 【要約】 |
【課題】読取位置の直下流位置に、原稿を搬送路の内側ガイド面に沿うように案内するためのガイドフィルムが配設された画像読取装置において、ガイドフィルム自体の腰の強さを原稿の腰の強さに負けない程度に維持しつつ、ガイドフィルム先端の内側ガイド面への当たりを弱くする手段を提供する。
【構成】本画像読取装置1は、給紙口Kから読取位置Xに向かって延びる第1搬送路3と、読取位置Xから排紙口Hに向かって延びる第2搬送路7と、第1搬送路3に設けられた搬送ローラ対5と、排紙口H近傍に設けられた排紙ローラ対9と、第2搬送路7の内側ガイド面及び外側ガイド面のうちいずれか一方のガイド面に基端部が固定され先端部が他方のガイド面に当接又は近接されるガイドフィルム8とを備え、ガイドフィルム8は、その先端部側の原稿幅方向寸法が基端部側の原稿幅方向寸法より小さく形成されたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 給紙口からその下方に位置する読取位置に向かって略横U字形状に延びる第1搬送路と、前記読取位置から排紙口に向かって斜め上方に延びる第2搬送路と、前記第1搬送路に設けられて原稿を下流側へ搬送する搬送ローラ対と、前記排紙口近傍に設けられて原稿を第2搬送路の外部へ排出する排紙ローラ対と、前記第2搬送路の内側ガイド面及び外側ガイド面のうちいずれか一方のガイド面に基端部が固定され先端部が他方のガイド面に当接又は近接されることにより、原稿を他方のガイド面に沿わせるように案内するガイドフィルムと、を備えてなる画像読取装置であって、 前記ガイドフィルムは、その先端部側の原稿幅方向寸法が基端部側の原稿幅方向寸法より小さく形成されたものであることを特徴とする画像読取装置。 【請求項2】 前記第1搬送路及び前記第2搬送路は、幅寸法の異なる複数種の原稿を幅方向中央で位置決めして搬送可能なものであって、前記ガイドフィルムは、その原稿幅方向中央部が原稿幅方向両端部より原稿搬送方向に突出して形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 【請求項3】 前記ガイドフィルムの平面視形状が、凸型、原稿幅方向中央部を頂点とした三角形、又は原稿幅方向中央部を中心とした円弧型のいずれかであることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、スキャナ、ファクシミリ、複写機等において、原稿トレイ上の原稿を搬送路を通じて読取位置へ搬送して画像読取りを行う画像読取装置に関する。 【背景技術】 【0002】 スキャナ、ファクシミリ、複写機等においては、複数枚の原稿を順次給紙するオート・ドキュメント・フィーダー(以下「ADF」という。)を備えた画像読取装置が装備されているものがあり、該画像読取装置によれば、原稿トレイ上に載置された複数枚の原稿を連続的且つ自動的に読取位置へ搬送して画像読取りを行うことができる。 【0003】 図14は、従来例に係る画像読取装置70の構成を示す概略縦断面図である(特許文献1参照)。画像読取装置70は、原稿トレイ71から読取位置Xを経て排紙トレイ72へ至る搬送路73と、搬送路73の上流端に設けられた給紙ユニット74と、搬送路73における読取位置Xの直上流位置に設けられた搬送ローラ対75と、読取位置Xに配設されたプラテンガラス76の下方に設けられた不図示のCCDユニットと、搬送路73の下流端に設けられた排紙ローラ対77と、を備えるものである。この画像読取装置70によれば、原稿トレイ71上に載置された原稿が最上紙から1枚ずつ繰り出されて搬送路73に供給される。この原稿は、搬送ローラ対75によって搬送路73を下流側へ搬送され、読取位置Xを通過する際にその画像情報がプラテンガラス76を通してCCDユニットによって読み取られる。その後、原稿は、排紙ローラ対77によって搬送路73外へ排出されて排紙トレイ72に貯留される。 【0004】 この画像読取装置70では、搬送ローラ対75の数をできるだけ少なくして装置の小型軽量化を図るべく、読取位置Xの下流側には搬送ローラ対75が設けられていない。このような構成では、原稿の後端が搬送ローラ対75を抜ける瞬間に、CCDユニットによる読み取り画像に画歪が発生するという問題がある。より詳細に説明すると、図15(a)に示すように、原稿Pが搬送路73の下流端部に達し、その先端部が排紙ローラ対77でニップされ後端部が搬送ローラ対75でニップされている間は、原稿Pは搬送ローラ対75の搬送力を受けることにより、搬送路73の外側ガイド面78に沿うようにして搬送される。この時、原稿Pは、読取位置Xと排紙ローラ対77の間で若干弛んだ状態となっている。 【0005】 その後、原稿Pが更に下流側へ搬送され、図15(b)に示すように、その後端が搬送ローラ対75を抜けると、原稿Pは、搬送ローラ対75の搬送力が作用しなくなって排紙ローラ対77のみで搬送される状態となる。排紙ローラ対77の搬送力を受けた原稿Pは、図15(c)に示すように、搬送路73の外側ガイド面78に沿う位置から内側ガイド面79に沿う位置へと搬送経路が変化する。この時、読取位置Xにおいては、原稿Pの弛んだ部分がピンと張った状態になるまでの間、原稿Pが一瞬止まった状態となる。これにより、CCDユニットによる読み取り画像に画歪が発生する。 【0006】 この画歪の発生を防止する手段としては、搬送路73の内側ガイド面79と外側ガイド面78の間のクリアランスを狭くするという方法がある。すなわち、クリアランスを狭くすれば、原稿Pが図15(b)から図15(c)へと経路変更する距離が小さくなり、読取位置Xにおいて原稿Pが止まった状態になる時間が短くなるため、画歪が低減される。しかし、クリアランスを狭くし過ぎると、画像読取装置70の量産に際し、内側ガイド面79や外側ガイド面78を形成する部材の寸法誤差や組み立て誤差等によって、クリアランスが0になってしまう場合がある。特に、近年は、画像読取装置70の軽量化の観点や部品の一体化によるコストダウンの観点から、内側ガイド面79や外側ガイド面78を構成する部材を樹脂で形成する頻度が高い。このように樹脂成型された部材は反りが生じやすく、上記クリアランスが0になる問題が一層顕著となる。 【0007】 従って、十分な幅のクリアランスを確保しつつ画歪の発生を防止する手段として、読取位置Xの下流側に弾性変形可能なフィルム部材を配設する方法が従来多く用いられている。この方法では、図16(a)に示すように、搬送路73の外側ガイド面78であって読取位置Xの直下流位置に、平面視で略矩形に形成されてなるガイドフィルム80の基端部が固定され、自由端とされた先端部が内側ガイド面79に当接又は近接される。このような構成によれば、搬送路73を搬送される原稿Pは、図16(b)に示すように、搬送ローラ対75でニップされてその搬送力が作用している状態であっても、ガイドフィルム80に案内されることによって、内側ガイド面79に沿うようにして弛みのない状態で搬送される。この場合、図16(c)に示すように、原稿Pの後端が搬送ローラ対75を抜けてその搬送力が作用しなくなっても、原稿Pは内側ガイド面79に沿うようにして搬送され続けるので、その搬送経路が大きく変化することがない。これにより、読取位置Xにおいて原稿Pが一瞬止まった状態になることが防止され、原稿Pの後端が搬送ローラ対75を抜ける瞬間に画歪が生じるのを防止することができる。 【0008】 【特許文献1】特開2005−104609号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 しかし、従来の画像読取装置70では、ガイドフィルム80の先端部を内側ガイド面79に近接させ過ぎると或いは強く当接させ過ぎると、原稿Pがガイドフィルム80と内側ガイド面79の間を通過する際の負荷が大きくなる分、原稿通過時に一瞬のもたつきが生じ、その結果原稿Pに弛みが生じる。従って、原稿Pがガイドフィルム80と内側ガイド面79の間を通過した後も、その弛んだ部分がピンと張った状態になるまでの間、読取位置Xでは原稿Pが一瞬止まった状態となる。これにより、CCDユニットによる読み取り画像に画歪が発生するという問題がある。 【0010】 一方、このような原稿Pのもたつきによる画歪の発生を防止するために、ガイドフィルム80の厚みを薄くして腰を弱くすることが可能である。しかし、ガイドフィルム80を薄くすると、例えば厚みがあって腰の強い原稿Pを通紙した時に、原稿Pの腰の強さに負けてガイドフィルム80が外側ガイド面78側に大きく撓んでしまう。これにより、原稿Pを内側ガイド面79に沿う位置へと案内するというガイドフィルム80本来の機能が果たされず、原稿Pの後端が搬送ローラ対75を抜ける瞬間に生じる画歪を防止することができない、という問題がある。 【0011】 本発明は、このような問題を課題を解決すべくなされたものであり、読取位置の直下流位置に、原稿を搬送路の内側ガイド面に沿うように案内するためのガイドフィルムが配設された画像読取装置において、ガイドフィルム自体の腰の強さを原稿の腰の強さに負けない程度に維持しつつ、ガイドフィルム先端の内側ガイド面への当たりを弱くする手段を提供する。 【課題を解決するための手段】 【0012】 上記目的を達成するための請求項1記載の画像読取装置は、給紙口からその下方に位置する読取位置に向かって略横U字形状に延びる第1搬送路と、前記読取位置から排紙口に向かって斜め上方に延びる第2搬送路と、前記第1搬送路に設けられて原稿を下流側へ搬送する搬送ローラ対と、前記排紙口近傍に設けられて原稿を第2搬送路の外部へ排出する排紙ローラ対と、前記第2搬送路の内側ガイド面及び外側ガイド面のうちいずれか一方のガイド面に基端部が固定され先端部が他方のガイド面に当接又は近接されることにより、原稿を他方のガイド面に沿わせるように案内するガイドフィルムと、を備えてなる画像読取装置であって、前記ガイドフィルムは、その先端部側の原稿幅方向寸法が基端部側の原稿幅方向寸法より小さく形成されたものである。 【0013】 請求項2記載の画像読取装置は、前記第1搬送路及び前記第2搬送路は、幅寸法の異なる複数種の原稿を幅方向中央で位置決めして搬送可能なものであって、前記ガイドフィルムは、その原稿幅方向中央部が原稿幅方向両端部より原稿搬送方向に突出して形成されたものである。 【0014】 請求項3記載の画像読取装置は、前記ガイドフィルムの平面視形状が、凸型、原稿幅方向中央部を頂点とした三角形、又は原稿幅方向中央部を中心とした円弧型のいずれかであることを特徴とするものである。 【発明の効果】 【0015】 本発明に係る画像読取装置によれば、第2搬送路の内側ガイド面及び外側ガイド面のうちいずれか一方のガイド面に基端部が固定され、先端部が他方のガイド面に当接又は近接されるガイドフィルムは、先端部の原稿幅方向寸法が基端部側の原稿幅方向寸法より小さく形成されたものなので、ガイドフィルム先端の他方のガイド面への当たりが弱くなり、第2搬送路を搬送される原稿がガイドフィルムと他方のガイド面の間を容易に通過することが可能となる。これにより、原稿のもたつきに起因した画歪の発生を防止することができる。また、ガイドフィルム自体の腰の強さは、原稿の腰の強さに負けない程度に維持されるので、原稿を他方のガイド面に沿わせるように案内するというガイドフィルム本来の機能が損なわれることがない。従って、原稿の後端が搬送ローラ対を抜ける瞬間に生じる画歪を確実に防止することができる。 【0016】 また、本発明に係る画像読取装置によれば、第1搬送路と第2搬送路は、幅寸法の異なる複数種の原稿が幅方向中央で位置決めして搬送されるものであって、ガイドフィルムは、原稿幅方向中央部が原稿幅方向両端部より原稿搬送方向に突出して形成されたものなので、原稿の幅寸法によらず、ガイドフィルムの原稿幅方向中央部が原稿の幅方向中央部に常に当接する。これにより、ガイドフィルムによって原稿を他方のガイド面に沿わせるように確実に案内することができる。 【0017】 また、本発明に係る画像読取装置によれば、ガイドフィルムの平面視形状が、凸型、原稿幅方向中央部を頂点とした三角形、又は原稿幅方向中央部を中心とした円弧型のいずれかなので、ガイドフィルムを容易且つ安価なコストで作製することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置であるコピー・ファクシミリ複合機1の上部の断面を示す図である。図に示すように、該コピー・ファクシミリ複合機1は、複数枚の原稿を積重状態で担持する原稿トレイ2と、給紙口Kからその下方の読取位置Xに向かって横U字形状に延びる第1搬送路3と、原稿トレイ2上の原稿を第1搬送路3へ繰り込む給紙ローラ4と、第1搬送路3に設けられて原稿をニップして下流側へ搬送する搬送ローラ対5と、第1搬送路3における読取位置Xの上流側に設けられた上流側フィルム6と、読取位置Xから排紙口Hに向かって斜め上方に延びる第2搬送路7と、第2搬送路7に設けられた下流側フィルム(ガイドフィルム)8と、排紙口H近傍に設けられて原稿を第2搬送路7の外部へ排出する排紙ローラ対9と、排紙口Hから排出された原稿を積重状態で担持する排紙トレイ10と、読取位置Xにおいて原稿の画像読み取りを行う読取ユニット11と、を備えるものである。なお、図には示していないが、本コピー・ファクシミリ複合機1は、原稿の読取り開始等を入力するための操作パネル、記録用紙に画像を記録する画像記録部、画像を電送するための送信部、及び読み取った画像を記録するための記録用紙を供給する給紙カセット等の周知の構成をも具備しており、また、これら周知の構成は一例且つ任意のものである。 【0019】 コピー・ファクシミリ複合機1において、原稿トレイ2から第1搬送路3へ繰り込まれた原稿は、第1搬送路3に沿って上方から下方へUターンするように反転して読取位置Xに至り、該読取位置Xを通過する際に読取ユニット11により原稿の画像が読み取られた後、第2搬送路7を経て排紙トレイ10へ排出されるようになっている。なお、本コピー・ファクシミリ複合機1によって搬送される原稿は、コピーやプリンタに汎用される各種サイズの所謂普通紙の他、第1搬送路3と第2搬送路7を通過可能な厚みであって横向きU字状の第1搬送路3に沿って湾曲可能なものである。 【0020】 原稿トレイ2は、図2に示すように、原稿押圧板12の上部に、原稿を供給する方向へ若干傾斜させて設けられており、その上面において複数枚の原稿を積重状態で担持するようになっている。使用者が原稿トレイ2上に原稿を載置する場合には、原稿トレイ2の傾斜下端側に原稿の先端を第1搬送路3の入口に挿入するようにして載置する。尚、図には示していないが、原稿トレイ2には、原稿の幅方向の位置を規制してその斜め送りを防止するための左右一対の幅ガイドが設けられている。この一対の幅ガイドは、原稿幅方向にそれぞれスライド移動可能であって、幅寸法の異なる複数種の原稿をその幅方向中央を基準位置として原稿トレイ2上に位置決めすることが可能となっている。これにより、原稿は、その幅方向中央を基準位置として第1搬送路3と第2搬送路7を搬送されるものとなっている。もちろん、原稿を原稿トレイ2上に位置決めする際の基準位置は、幅方向中央に限られず、幅方向一端とすることも可能である。 【0021】 第1搬送路3は、図2に示すように、給紙口Kからその下方の読取位置Xに向かって横U字形状に形成されており、その折り返し部分の直下流で読取位置Xとなるプラテンガラス13上を通過している。該第1搬送路3は、原稿押圧板12内に配設されたペーパガイド14が内側ガイド面を構成し、原稿押圧板12の押圧板本体12a及びADFカバー12bが外側ガイド面を構成している。一方、第2搬送路7は、読取位置Xから排紙口Hに向かって直線形状に形成されており、ペーパガイド14が内側ガイド面を構成し、原稿押圧板12の押圧板本体12aが外側ガイド面を構成している。これにより、第1搬送路3と第2搬送路7を所定厚みの原稿が通過可能となっている。なお、第1搬送路と第2搬送路7を構成する内側及び外側の各ガイド部材は、本実施の形態で示したペーパガイド14や押圧板本体12aやADFカバー12bに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で他の形態をとり得るが、原稿押圧板12の押圧板本体12aやADFカバー12bが外側ガイド部材も兼ねるようにプラスチック材を用いて一体成形することにより、部品点数が削減され組付けも容易となるので好ましい。 【0022】 前記ペーパガイド14には、図3に示すように、前記給紙ローラ4、搬送ローラ対5、及び排紙ローラ対9(不図示)等が組み付けられるようになっており、更に、駆動ギヤ(不図示)等が組み付けられて、原稿押圧板12の押圧板本体12aに配設される。該押圧板本体12aは、図3及び図4に示すように、ペーパガイド14の取付部分に開口15が形成されており、ペーパガイド14に沿って搬送された原稿は、該開口15においてプラテンガラス13上の読取位置Xを通過し、読取ユニット11により画像読み取りされる。該開口15の上流側及び下流側は、各々開口15から上方へ向かって傾斜してガイド面16,17となっており、ガイド面16が第1搬送路3の折り返し部分より下流側の外側ガイド面を、ガイド面17が第2搬送路7の外側ガイド面をそれぞれ構成する。ここで、図4に示すように、ガイド面16,17の最下流部には、切欠部16a,17aがそれぞれ幅方向に3箇所又は2箇所形成されており、該切欠部16a,17aに搬送ローラ対5又は排紙ローラ対9がそれぞれ配設されるようになっている。このように、原稿押圧板12の押圧板本体12aに、読取位置Xの上流及び下流の下側のガイド面となるガイド面16,17を一体成形することにより、押圧板本体12aへのガイド部材の取付作業が不要となり、部品点数及び組立工数が低減される。また、図には示していないが、ペーパガイド14が組み付けられた押圧板本体12aに、ADFカバー12bが開閉可能に配設される。尚、ペーパガイド14により形成される内側ガイド面や外側ガイド面となるガイド面16,17には、原稿との摩擦力を軽減等する目的で適宜紙送りリブが形成されている。 【0023】 給紙ローラ4は、図2に示すように、ペーパガイド14の上方に配設されて、原稿トレイ2から繰り込まれた原稿と圧接しながら回転することにより該原稿を第1搬送路3へ送り込むものであり、例えば、金属製のローラ軸にシリコン製やEPDM(Ethylene−Propylene−Diene Methilene linkage:エチレンプロピレンジエン三元共重合体)製のローラが固定されてなる。さらに、該給紙ローラ4の上流側には、原稿トレイ2に載置された原稿の最上紙を繰り出すためのピックアップローラ18が配設されている。ピックアップローラ18も、給紙ローラ4と同様に、原稿と圧接しながら回転することにより該原稿を第1搬送路3へ繰り込むものであり、不図示の給紙クラッチにより上下方向に揺動する揺動アーム19に支持されている。該揺動アーム19の揺動により、ピックアップローラ18は、原稿トレイ2に原稿を載置する際等の通常の状態ではペーパガイド14から離されており、原稿繰込み時に原稿の最上紙と接触するように降下し、ピックアップローラ18及び給紙ローラ4が回転することにより、原稿の最上紙が第1搬送路3へ繰り込まれる。尚、ピックアップローラ18はペーパガイド14に接触するまで降下可能であるので、原稿枚数により原稿の束の厚さが変化しても常に最上紙と接触可能である。また、図には示していないが、原稿トレイ2の原稿の有無は原稿セットセンサにより検知され、該検知信号に基づいて制御手段が給紙ローラ4、ピックアップローラ18及び揺動アーム19の動作を制御するものとなっている。 【0024】 一方、図2に示すように、前記給紙ローラ4の下方には分離パッド20が設けられている。該分離パッド20は、原稿に対する摩擦係数が給紙ローラ4の原稿に対する摩擦係数より低く、且つ原稿同士の摩擦係数より高いものであり、例えばウレタン系樹脂で成形することが可能である。このような分離パッド20が分離パッドホルダ21の上面に貼設されている。該分離パッドホルダ21は、ペーパガイド14の上面に揺動可能に嵌め込まれてコイルバネ22により上方向に付勢されており、これにより、分離パッド20が給紙ローラ4のローラ面に圧接され、該圧接部分を通過する原稿の厚みに応じて下方へ回動可能となっている。 【0025】 搬送ローラ対5及び排紙ローラ対9は、前述したように、ペーパガイド14及び押圧板本体12aにそれぞれ配置されており、金属製のローラ軸にシリコン製やEPDM製のローラが所定間隔で固定されてなり、該ローラ軸にモータ等の駆動源からの回転力が伝達されることにより回転するものである。このような搬送ローラ対5及び排紙ローラ対9が第1搬送路3の対向位置に圧接状態でそれぞれ配置されることにより、第1搬送路3において原稿をニップして搬送及び排紙するようになっている。ここで、読取位置Xの上流側の搬送ローラ対5は、読取位置Xにおける原稿の搬送を安定させるために、読取位置Xにできるだけ近い位置に配置されている。なお、第1搬送路3の形状や距離に応じて更に搬送ローラ対5を配設することも可能であり、また、一つのローラ軸に固定すべきローラの数や位置は、搬送すべき原稿のサイズ等を考慮して設定される。 【0026】 また、図5に示すように、押圧板本体12aのガイド面16の下方には上流側フィルム6が貼設されている。該上流側フィルム6は、搬送中の原稿を案内できる程度の適度な強度を有し、且つ搬送中の原稿が当接した際に弾性変形可能な薄膜状のものであり、例えばポリプロピレンやPET等の合成樹脂フィルムである。図6に示すように、上流側フィルム6は、前記ガイド面16と原稿幅方向が同幅の矩形のものであり、ガイド面16の3箇所に形成された切欠部16aに対応して、原稿幅方向に所定間隔で3箇所に切抜き部23が形成されている。図において、該切抜き部23を含む斜線で示した領域が押圧板本体12aの下面に貼設するための貼り代部24であり、残りの領域がガイド面16の下流端から突出する突出部25である。貼り代部24は、上流側フィルム6の固定強度や押圧板本体12aの下面のスペースを考慮して設定されており、突出部25は、読取位置Xにまで至らない長さであり、例えば読取位置Xより数ミリメートル上流まで延出するように設定されている。図5に示すように、読取位置Xの上流側の搬送ローラ対5は、読取位置Xに近い位置となるようにガイド面16の下流端近傍に配置されており、切欠部16aに配設された搬送ローラ対5の下流側にガイド面16はなく、さらに該搬送ローラ対5の一部は、押圧板本体12aの下面からも露呈した状態となっている。これに対して、図7に示すように、上流側フィルム6を、切抜き部23と各搬送ローラ対5の位置とを対応させて押圧板本体12aの下面に貼り付けることにより、押圧板本体12aの下面から露呈した搬送ローラ対5と干渉することなく、切欠部16aに配設された搬送ローラ対5の下流側、及びガイド面16の下流端から、プラテンガラス13の上流端を超えて読取位置Xの直上流に至るまで上流側フィルム6を延出させることができる。なお、上流側フィルム6には、リードセンサが原稿を検出するための切欠きや切抜きを一部に形成してもよい。 【0027】 また、前記下流側フィルム(ガイドフィルム)8は、前記上流側フィルム6と同様に、弾性変形可能な薄膜状の部材であって、且つ、搬送中の原稿と接触しても原稿に負けて変形しない程度の腰の強さを有する、例えばポリプロピレンやPET等の合成樹脂フィルムである。この下流側フィルム8は、その原稿搬送方向寸法が、第2搬送路7の内側ガイド面と外側ガイド面の間のクリアランスと同程度かそれより大きく形成され、且つ、その原稿幅方向寸法が、基端部より先端部の方が小さく形成されたものである。本実施例では、図8(a)に示すように、下流側フィルム8を平面視で略凸型に、すなわち原稿幅方向中央部が原稿幅方向両端部よりも原稿搬送方向に突出した形状に形成している。このように形成された下流側フィルム8は、図8(a)に斜線で示すように、その基端部に所定幅の貼り代部26が設けられ、図2及び図3に示すように、この貼り代部26が第2搬送路7の外側ガイド面、すなわち押圧板本体12aのガイド面17に貼設されている。一方、下流側フィルム8の幅狭の先端部は、図2に示すように、第2搬送路7の内側ガイド面、すなわちペーパガイド14の底部に配設された金属製の除電ガイド27に当接されている。 【0028】 前記読取ユニット11は、図1に示すように、読取載置台28内に装備されており、読取位置Xへ光を照射する光源29と、原稿からの反射光Rを所定の方向へ導くための反射ミラー30と、反射光Rを収束する集光レンズ31と、該収束光を電気信号に変換して出力する電荷結合素子(Charge Coupled Device、以下「CCD」という。)32とを備えてなる所謂縮小光学系のCCD読取ユニットである。このように構成された読取ユニット11により、搬送路を搬送されている原稿の画像を読取位置Xでスキャンし、該原稿からの反射光RをCCD32へ導いて結像するものとなっており、電気信号に変換された画像信号は、アナログ/デジタル変換、シェーディング処理等が施された後、プリンタ等の画像記録部により記録用紙に記録され、又はCODEC等の送信部により電送される。また、読取ユニット11は、ADFを用いない場合には、読取載置台28に載置された原稿をスキャンするためのフラットベッドスキャナの読取ユニットとして用いられる。 【0029】 以下、原稿読み取り時における、原稿トレイ2から読取位置Xを経て排紙トレイ10に至る原稿の動作について説明する。 【0030】 原稿トレイ2からピックアップローラ18により繰り出され、給紙ローラ4及び分離パッド20により1枚ずつ分離された原稿は、搬送ローラ対5にニップされた状態で該搬送ローラ対5の回転に従って第1搬送路3を搬送されて読取位置Xに至る。ここで、原稿が普通紙のような撓み易いものであれば、図9(a)に示すように、原稿Pは上流側フィルム6に案内されてペーパガイド14のガイド面を摺動するようにして読取位置Xを通過するので、プラテンガラス13の読取位置Xに原稿Pが接触することがなく、プラテンガラス13の読取位置X上に紙粉や原稿Pのトナー等が付着して汚されることがなく、読取画像の劣化を防止できる。また、上流側フィルム6によって原稿Pの通過位置が規制されることにより、原稿Pのバタツキや弛みが防止され、安定した画像読取りを行うことができる。なお、前述したように、上流側フィルム6は原稿Pが当接することにより弾性変形可能であり、原稿Pには過剰な負荷がかからないので、原稿Pの搬送速度や搬送方向に影響を与えることがなく、読取画像に画歪みが発生したり、紙詰まりが起こることはない。 【0031】 このように読取位置Xを通過した原稿Pは、搬送ローラ対5によって更に下流側へ搬送されることにより第2搬送路7へ進入し、図9(b)に示すように、その先端が下流側フィルム8の基端部に接触する。ここで、前述のように、下流側フィルム8は弾性変形可能であるものの、原稿Pに負けて変形しない程度の腰の強さを有しているため、原稿Pが接触しても下流側フィルム8が弾性変形することはなく、原稿Pが下流側フィルム8に沿って滑って移動することにより、第2搬送路7の内側ガイド面である前記除電ガイド27に沿う位置へと案内される。これにより、原稿Pは、金属製の除電ガイド27と接触しながら搬送されるので、上流側フィルム6や下流側フィルム8との摺動によって生じた静電気が除去され、紙粉等が付着しにくくなるという利点がある。 【0032】 そして、下流側フィルム8に案内された原稿Pの先端が、下流側フィルム8の先端部と除電ガイド27の当接又は近接部分に到達すると、図10(a)に示すように、搬送ローラ対からの搬送力を受けた原稿Pが下流側フィルム8を押圧することによって下流側フィルム8が若干弾性変形し、下流側フィルム8の先端部と除電ガイド27の間に生じた隙間を原稿Pが通過する。ここで、前述のように、下流側フィルム8は、基端部の原稿幅方向寸法が先端部より小さく形成されており、基端部と同幅に形成する場合と比較して、除電ガイド27への当たりが若干弱められている。従って、下流側フィルム8の先端部と除電ガイド27の間を原稿Pが容易に通過することができ、原稿通過時に一瞬のもたつきが発生することがない。これにより、原稿Pのもたつきに起因した画歪の発生を防止することができる。また、このような下流側フィルム8の形状は、下流側フィルム8自体の腰の強さに影響を及ぼすものではないため、原稿Pを除電ガイド27に沿わせるように案内するという下流側フィルム8本来の機能が損なわれることがない。 【0033】 このように、下流側フィルム8に案内されて除電ガイド27に沿うような状態で搬送される原稿Pには大きな弛みが生じていない。従って、原稿Pが搬送ローラ対5によって更に下流側へ搬送され、図10(b)に示すようにその後端が搬送ローラ対5から抜けてその搬送力から解放されても、原稿Pの搬送経路が大きく変化することがない。従って、原稿Pの後端が搬送ローラ対5を抜ける瞬間に画歪が発生する問題を防止することができる。 【0034】 一方、原稿Pが撓み難いものである場合には、図11(a)に示すように、原稿Pの先端が上流側フィルム6に当接することにより、上流側フィルム6が下側へ大きく弾性変形するが、前述したように、上流側フィルム6は、ガイド面16の下流端のみでなく切欠部16aに配設された搬送ローラ対5の下流側からも延出しているので、弾性変形した上流側フィルム6によりプラテンガラス13の上流端と読取載置台28のフレームの継ぎ目全体が覆われ、原稿Pの先端がプラテンガラス13の上流端に衝突することがなく、異音の発生や原稿Pの損傷を防止できる。 【0035】 この原稿Pは、読取位置Xを通過した後、搬送ローラ対5によって更に下流側へ搬送されることにより第2搬送路7へ進入する。そして、原稿Pは、図11(b)に示すように、その先端が下流側フィルム8の基端部に接触すると、撓み易い原稿Pの場合と同様に、下流側フィルム8に沿って移動した後、除電ガイド27に沿う位置へと案内される。その後、原稿Pは、図12(a)に示すように、撓み易い原稿Pの場合と同様に下流側フィルム8の先端部と除電ガイド27の間を通過するが、下流側フィルム8は先端部の原稿幅方向寸法を基端部より小さく形成することによって除電ガイド27への当たりが弱められているので、原稿通過時に一瞬のもたつきが生じることがなく、画歪も生じない。また、図12(a)に示すように、除電ガイド27に沿うような状態で搬送される原稿Pには大きな弛みが生じていないため、原稿Pの後端が搬送ローラ対5から抜けてその搬送力から解放されると、図12(b)に示すように、上流側フィルム6の弾性変形の度合いが若干小さくなるものの、原稿Pの搬送経路が大きく変化することはなく、画歪が発生することもない。 【0036】 尚、下流側フィルム8の平面視形状は、その先端部の原稿幅方向寸法が基端部の原稿幅方向寸法より小さく形成されていれば足り、本実施例の凸型以外にも、例えば、図8(b)に示す原稿幅方向中央を頂点とした三角形や、図8(c)に示す原稿幅方向中央を中心とした円弧型とすることも可能である。また、本実施例では、下流側フィルム8の原稿幅方向中央部を原稿幅方向両端部より原稿搬送方向に突出させた形状とすることにより、先端部の原稿幅方向寸法を基端部の原稿幅方向寸法より小さくしている。これは、前述のように、幅寸法の異なる複数種の原稿がその幅方向中央を基準位置として第1搬送路3と第2搬送路7を搬送されるため、原稿の幅寸法によらず、下流側フィルム8を確実に当接させて除電ガイド27方向へ案内するためである。従って、原稿搬送の基準位置が原稿の幅方向一端である場合、下流側フィルム8を原稿に確実に当接させるためには、下流側フィルム8の幅方向一端部を原稿搬送方向に突出させた形状とすることが好適である。この場合、下流側フィルム8の平面視形状を、例えば、図13(a)に示す原稿幅方向一端部が突出した凸型や、図13(b)に示す原稿幅方向一端を頂点とした三角形や、図13(c)に示す原稿幅方向一端を中心とした楕円形状とすることも可能である。 【0037】 また、本実施例では、下流側フィルム8を第2搬送路7に設置するに際し、その基端部を外側ガイド面に固定し先端部を内側ガイド面に当接又は近接させたが、これとは逆に、基端部を内側ガイド面に固定し先端部を外側ガイド面に当接又は近接させることも可能である。 【0038】 また、本実施の形態で示したコピー・ファクシミリ複合機1の構成は、本発明に係る画像読取装置の一態様にすぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜設計変更できることは勿論であり、例えば、コピー機やファクシミリ機、スキャナ等の単独機としても実現可能であり、また、読取ユニット11をフラットベッドスキャナと併用せずに専用のものとしたり、CCDを用いた縮小光学系の読取ユニットに代えて所謂密着形イメージセンサ(Contact Image Sensor、以下「CIS」という。)を使用することも可能であり、更にCCD又はCISを第1搬送路3や第2搬送路7の対向位置等にそれぞれ配置したり、例えば、搬送路に原稿戻し路を更に設けて原稿の両面読取りを行うようにする等、第1搬送路3や第2搬送路7の経路を適宜変更することも可能である。 【産業上の利用可能性】 【0039】 本発明に係る画像読取装置は、原稿トレイから自動的に読取位置へ原稿を搬送して画像読取りを行い、排紙トレイへ排出する例えばスキャナ、ファクシミリ機、複写機等として利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本実施の形態に係るコピー・ファクシミリ複合機1の上部の構成を示す概略縦断面図。 【図2】図1における読取装置P近傍の構成を示す拡大断面図。 【図3】押圧板本体12aとペーパガイド14との組付けを示す分解斜視図。 【図4】押圧板本体12aの概略平面図。 【図5】押圧板本体12aのガイド面16及び上流側フィルム6の貼設状態を示す分解斜視図。 【図6】本実施例に係る上流側フィルム6の構成を示す概略平面図。 【図7】押圧板本体12aのガイド面16及び上流側フィルム6の貼設状態を示す概略平面図。 【図8】本実施例に係る下流側フィルム8の構成を示す概略平面図。 【図9】撓み易い原稿Pを読み取るときの原稿Pの動作を説明するための説明図。 【図10】撓み易い原稿Pを読み取るときの原稿Pの動作を説明するための説明図。 【図11】撓み難い原稿Pを読み取るときの原稿Pの動作を説明するための説明図。 【図12】撓み難い原稿Pを読み取るときの原稿Pの動作を説明するための説明図。 【図13】他の実施例に係る下流側フィルム8の構成を示す概略平面図。 【図14】従来例に係る画像読取装置70の構成を示す概略縦断面図。 【図15】画像読取装置70で原稿を読み取る際の原稿の動作を説明するための説明図。 【図16】画像読取装置70にガイドフィルム80を設けた場合の原稿の動作を説明するための説明図。 【符号の説明】 【0041】 1 コピー・ファクシミリ複合機(画像読取装置) 3 第1搬送路 5 搬送ローラ対 7 第2搬送路 8 下流側フィルム(ガイドフィルム) 9 排紙ローラ対 H 排紙口 K 給紙口 P 原稿 X 読取位置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006297 【氏名又は名称】村田機械株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月21日(2006.8.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080182 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 三彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−48327(P2008−48327A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−224120(P2006−224120) |
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