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【発明の名称】 立体撮像装置を搭載する観察装置及び立体撮像方法
【発明者】 【氏名】工藤 正宏

【氏名】小笠原 弘太郎

【要約】 【課題】2つの撮像素子を用いて立体的に撮像可能な立体撮像装置において、一方の撮像素子の対物レンズに汚れ等が着した際に、通常の電子シャッタ制御を行った場合には、フリッカが発生する。

【構成】本発明の立体撮像装置を搭載する観察装置及び立体撮像方法は、予め設定したフィールド順に2つのCCD4,5から映像信号を出力させて、それらの映像信号から調光制御回路14による電子シャッタ制御信号を生成し、映像信号を出力したCCD45に対してフィードバックするように出力され、電子シャッタが制御され、輝度に大きな差があってもフリッカを発生させることなく、減少させて輝度調整を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視差を有するように配置される第1の撮像素子及び第2の撮像素子と、
前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に撮像された各映像信号を予め設定された画像選択信号に従い、交互に前記映像信号を選択し立体画像となる合成映像信号を生成する映像信号選択部と、
前記合成映像信号と、前記画像選択信号による切り換えタイミングを用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成する調光制御部と、
前記それぞれの電子シャッタ制御信号を前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に振り分けて、シャッタ駆動を行わせる電子シャッタ駆動部と、
を、具備することを特徴とする立体撮像装置を搭載する観察装置。
【請求項2】
視差となる間隔をあけて配置される第1の撮像素子及び第2の撮像素子と、
前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子による動画像の撮像のための同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記同期信号生成部による前記同期信号に同期し、予め設定された前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に撮像された映像信号の取り込み順番情報に基づく選択信号を生成する撮像選択部と、
前記撮像選択部による前記選択信号に従い、前記第1と撮像素子及び前記第2の撮像素子により撮像された映像信号を交互に切り換えて、立体画像となる合成映像信号を合成する映像信号選択部と、
前記合成映像信号の輝度値及び前記選択信号を用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成する調光制御部と、
前記調光制御部から出力された前記電子シャッタ制御信号を、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子のいずれかに切り換えて出力する電子シャッタ駆動部と、
を具備することを特徴とする立体撮像装置を搭載する観察装置。
【請求項3】
撮像選択部は、
垂直同期信号に同期するフィールド検知信号を生成するフィールド検知部と、
前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に対して、出力する映像信号の奇数フィールド又は偶数フィールドの設定を示唆する映像信号の取り込み順番情報を格納する左右CCD/フィールド対応設定部と、
前記取り込み順番情報を前記フィールド検知信号に同期させて、前記第1の撮像素子又は前記第2の撮像素子が各フィールドの映像信号を交互に出力するように設定するための選択信号を生成する撮像素子選択部と、
を具備することを特徴とする請求項2に記載の立体撮像装置を搭載する観察装置。
【請求項4】
撮像選択部は、
垂直同期信号をカウントする垂直同期カウンタと、
前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子が交互に出力するそれぞれ映像信号に垂直同期カウンタ値に関連づけた映像信号の取り込み順番情報を格納する左右CCD/垂直同期カウンタ値対応設定部と、
前記取り込み順番情報を前記垂直同期カウンタによる垂直同期信号のカウント値に同期させて、前記第1の撮像素子又は前記第2の撮像素子が映像信号を交互に出力するように設定するための選択信号を生成する撮像素子選択部と、
を具備することを特徴とする請求項2に記載の立体撮像装置を搭載する観察装置。
【請求項5】
視差となる間隔をあけて2つの撮像素子が先端に設けられ、検査対象空間内に挿入される可撓性を有する挿入部と、湾曲操作される湾曲部を有する細長い可撓管部と、観察領域を照明する光源と、撮像ユニットが設けられる操作部とで構成される内視鏡装置本体と、
前記内視鏡装置本体とケーブル接続し、撮像された前記2つの撮像素子により撮像されたそれぞれの映像信号から立体画像となる合成映像を生成するカメラコントロールユニットと、
前記カメラコントロールユニットから出力された前記合成映像による立体画像を表示する立体表示モニタと、を具備し、
前記撮像ユニット及びカメラコントロールユニットは、
予め設定された映像信号の取り込み順番情報に基づく画像選択信号に従い、交互に前記映像信号を選択し立体画像となる合成映像信号を生成する映像信号選択部と、
前記合成映像信号と、前記画像選択信号による切り換えタイミングを用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成する調光制御部と、
前記それぞれの電子シャッタ制御信号を前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に振り分けて、シャッタ駆動を行わせる電子シャッタ駆動部と、
で構成されることを特徴とする立体撮像装置を搭載する内視鏡装置。
【請求項6】
視差を有し配置される第1の撮像素子及び第2の撮像素子に撮像された各映像信号を交互に取り込み、立体画像となる合成映像信号を出力する立体撮像方法であって、
前記合成映像信号から得られた前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成し、
前記それぞれの電子シャッタ制御信号を、前記映像信号を交互に取り込ませるための切り換えタイミングを用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に振り分けて、フィードバックさせることを特徴とする立体撮像装置の立体撮像方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を立体観察するための観察装置及び立体撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、画面上で被写体像を立体的に観察するために、立体的に撮像可能な立体(3D)
撮像装置を用いて撮像が行われる。この立体撮像装置は、例えば、CCD(charge coupled device)等の固体撮像素子を横方向に振動させて、左右2つの位置で撮像を行い、あたかも視差を有するかのように立体像を撮像する撮像装置がある。別なものとしては、間隔を空けて左右に配置された又は、2分割された光学系の2つの光路上にそれぞれ撮像素子を設けて、視差を有するように被写体を撮像する立体撮像装置がある。
【0003】
このような立体撮像装置において、例えば特許文献1には、構造を簡素化して2つの撮像素子からの左右の画像信号を1系統に合成して1つのカメラコントロールユニット(CCU)で画像処理を行い、立体画像を表示する技術が提案されている。また、特許文献2には、立体内視鏡装置に搭載された撮像装置であり、従来それぞれの映像信号に対してホワイトバランス調整回路を設けていた構成に換わって、撮像信号の信号処理部に右の撮像素子からの映像信号を基準として、左右両方の映像の光量(又は、輝度)を制御する1つの自動調光回路を用いた技術が開示されている。
【特許文献1】特許2716936号公報
【特許文献2】特開平8−240777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したように立体画像における映像信号は、少なくとも2系統の映像信号に対して、それぞれに調光制御回路等の画像処理回路を設けていた。このような構成では、CCUが大型化してコストも高くなっている。そこで前述した特許文献1,2のように映像信号の合成や調光制御回路の共用化等の種々の工夫により、2つのCCDと1つのCCUにより構成された立体撮像装置により、構成の簡素化、低コスト化を実現している。
【0005】
前述した2つのCCDを用いた撮像装置の場合で、例えば、内視鏡の挿入部先端に配置した構成例を考えると、撮像素子の前面に配置された撮像光学系の対物レンズは、その表面が露呈している。この挿入部を体腔内に挿入し、例えば、手術等の何らかの処置を伴った場合には、組織や血液が対物レンズに付着することが考えられる。大腸検査等に用いられる洗浄機能を有している内視鏡であれば、体腔内で洗浄することも可能であるが、手術等に用いられる通常の硬性鏡は洗浄機能を有していないため、観察可能であればそのまま使用される。この時、左右の対物レンズのうちの片方、例えば右方の対物レンズのみに異物が付着して入射光像(被写体像)を大幅に遮光してしまい、左方の対物レンズからの入射光像が主となり、入射光量に大きな差が発生する事態が考えられる。このような場合、右方の撮像素子により撮像された画像の輝度値と左方の撮像素子により撮像された画像の輝度値との間で大きな差が発生する。
【0006】
また、2つのCCDを手術用顕微鏡の鏡筒上に配置した構成例の場合も、対物部と処置対象部との位置関係によっては、処置対象部の手前側に本来の被写体ではない生体部や組織が見える撮像状態となり、左右何れかの入射光像(被写体像)がハレーションしてしまうことで右方と左方の撮像素子により撮像された画像の輝度値に大きな差が発生する。この状況は、先に挙げた内視鏡装置の場合でも同様に起こり得る。
【0007】
この撮像装置が2つのCCDが1つの調光制御回路を共用し、通常の電子シャッタ制御により駆動されている構成であった場合、フリッカが発生しやすい。これは、調光制御回路は、単に入力された映像信号に対する補正光量値を算出しているため、2つのCCDのうちのどちらから出力された映像信号かは認識していない。従って、演算にかかる時間分が遅延するため、算出した補正光量値(補正シャッタ信号)が該当するCCDにフィードバックするとは限らない。特に、調光制御回路は、2つのCCDの間に輝度値(又は分光特性)に差があると、その平均を取るように動作するため、映像信号の輝度差が縮まらず、フリッカは目立ったままとなる。また、分光特性の差が大きかった場合には、照明条件によっては調整できず、フリッカが消滅しない事態が生じる。この現象は、電子シャッタの制御信号を生成する応答速度を低下させる(例えば、LPFを信号ラインに挿入する)ことでフリッカを緩和させることもできるが、反対に大きな輝度差がない状態を撮影した場合には、電子シャッタの応答性が著しく低下させてしまう虞があるため、優良な解決策とは言えない。
【0008】
また、このフリッカの発生は、3D撮像装置から出力される2つの映像信号の画像処理に対応していないCCUにおいては、同様に2つの映像信号を合成させて用いようとしても同じフリッカ現象が発生する虞がある。
【0009】
そこで本発明は、2つの撮像素子と1つのカメラコントロールユニット(CCU)を備える簡素化された構成で立体画像を構築する立体撮像装置を搭載する観察装置及び立体撮像方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、視差を有するように配置される第1の撮像素子及び第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に撮像された各映像信号を予め設定された画像選択信号に従い、交互に前記映像信号を選択し立体画像となる合成映像信号を生成する映像信号選択部と、前記合成映像信号と、前記画像選択信号による切り換えタイミングを用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成する調光制御部と、前記それぞれの電子シャッタ制御信号を前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に振り分けて、シャッタ駆動を行わせる電子シャッタ駆動部と、を備える立体撮像装置を搭載する観察装置を提供する。
【0011】
さらに、本発明は、視差を有し配置される第1の撮像素子及び第2の撮像素子に撮像された各映像信号を交互に取り込み、立体画像となる合成映像信号を出力する立体撮像方法であって、前記合成映像信号から得られた前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子における受光光量を制御するためのそれぞれの電子シャッタ制御信号を生成し、前記それぞれの電子シャッタ制御信号を前記映像信号を交互に取り込ませるための切り換えタイミングを用いて、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子に振り分けて、フィードバックさせることを特徴とする立体撮像装置の立体撮像方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、2つの撮像素子と1つのカメラコントロールユニット(CCU)を備える簡素化された構成で立体画像を構築する立体撮像装置を搭載する観察装置及び立体撮像方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る立体撮像装置を搭載する観察装置の概略的な構成例を示す。尚、図1に示す構成部位は、本発明の要旨に係る部分を示しており、観察装置としては、通常備えている構成部位、例えば操作パネル等の入力部は備えているものとする。また、第1の実施形態において、映像信号にはインターレース信号を用いて、1フィールド単位で立体表示を行う一例について説明する。
【0014】
この観察装置は、立体撮像部(3D撮像部)1と、カメラコントルールユニット(CCU)と、立体表示モニタ(3Dモニタ)3で構成されている。
3D撮像部1は、例えば水平方向(左右)に視差を持たせるための間隔を空けて配置され光電変換により被写体を撮像した映像信号を生成する固体撮像素子CCD−L4及びCCD−R5と、CCD−L4及びCCD−R5に対して個々に露光制御を行うための電子シャッタドライバ6と、CCD−L4及びCCD−R5を駆動して映像信号の出力等を制御するドライバ7と、ドライバ7に対してCCD4,5に対する駆動タイミングを示唆するタイミングジェネレータ8と、CCD−L4,CCD−R5から読み出された映像信号を種々の画像処理可能なレベルまで増幅するアンプ部9,10と、増幅処理されたCCD−L4,CCD−R5からの映像信号のいずれか1つを選択して出力するCCD信号セレクタ11と、で構成される。
【0015】
CCU2は、3D撮像部1と着脱自在に接続し、映像信号や制御信号の伝達を行うためのコネクタ部12と、CCD信号セレクタ(映像信号選択部)11から入力した映像信号に対して表示及び記録を行うための画像処理を施す信号処理回路13と、輝度(又は光量)を調整するための信号を生成出力する調光制御回路14と、後述する各構成部位の駆動タイミングを指示する同期信号発生器15とで構成される。ここで、信号処理回路13が出力した映像信号は、3Dモニタ3と調光制御回路14にそれぞれ入力される。この映像信号は、CCD信号セレクタ11によりCCD−L4,CCD−R5からの映像信号を交互に切り換えて合成し、立体画像となる合成映像信号を出力して、1フィールドの単位で交互に3Dモニタ3に表示される。
【0016】
また、調光制御回路14は、信号処理回路13から出力された映像信号を分岐入力して、その映像信号の輝度値に基づき電子シャッタドライバ6に調光のための電子シャッタ制御信号を生成し、コネクタ部12を経て出力する。調光制御回路14には、信号処理回路13から出力された映像信号(L1a,R1b,L2a,R2b,…)と、CCD選択回路24からの出力されたCCD選択信号とが入力される。映像信号のフィールドとCCD選択信号とは同期している。
【0017】
調光制御回路14は、映像信号が順次、1フィールド毎に入力され、その際、CCD選択信号によって、これらの映像信号はどちらのCCD(CCD−L4又はCCD−R5)から出力された映像信号かが特定される。調光制御回路14は、この映像信号に基づき、所望する輝度例えば、隣接するCCDとの輝度差を無くすように補正するための電子シャッタ制御信号を生成する。この補正においては、ある特定値又は閾値に両方のCCDの輝度が収束するような電子シャッタ制御信号を生成してもよいし、何れか一方の映像信号の輝度を基準値として他方のCCDの映像信号の輝度がその基準値に合わせるような電子シャッタ制御信号を生成してもよい。
【0018】
同期信号発生器15は、生成したクロック(CLK)信号、垂直ドライブ(VD)信号及び水平ドライブ(HD)信号を信号処理回路13及びタイミングジェネレータ8に出力し、調光制御回路14,CCD信号セレクタ11と、電子シャッタドライバ6には、CCD−L4,CCD−R5のいずれが出力した映像信号かを示すCCD選択信号が出力される。
【0019】
図2には、同期信号発生器15の構成例を示し説明する。
この同期信号発生器15は、同期信号生成回路21と、フィールド検知回路22と、左右CCD/フィールド対応設定回路23と、CCD選択回路24とで構成される。また、フィールド検知回路22と、左右CCD/フィールド対応設定回路23と、CCD選択回路24とにより撮像選択部を構成する。
同期信号生成回路21は、内蔵する水晶発振器等による基準発振信号に基づくクロック(CLK)信号から生成した、同期信号として用いられる垂直同期(VD)信号、水平同期(HD)信号及びそのCLK信号を信号処理回路13及びタイミングジェネレータ8に出力し、VD信号及びHD信号をフィールド検知回路22に出力する。
【0020】
本実施形態では、インターレース映像信号として、1フレームで2フィールド(奇数フィールド、偶数フィールド)の映像信号を例としている。ここでCCDの出力は、図4に示すように、例えば、CCD−L4が映像信号L1a(奇数フィールド),L1b(偶数フィールド),L2a,L2b…、CCD−R5が映像信号R1a(奇数フィールド),R1b(偶数フィールド),R2a,R2b…を出力する。
【0021】
フィールド検知回路22は、同期信号生成回路21から出力されたVD信号及びHD信号が入力され、フィールド期間を決めるためのフィールド検知信号を生成しCCD選択回路24に出力する。
【0022】
また、左右CCD/フィールド対応設定回路23は、CCD−L4及びCCD−R5に対して、どちらのCCDが奇数フィールド又は偶数フィールドが対応するかを設定する。即ち、CCD−L4が映像信号における奇数フィールドを用いるように設定した場合には、CCD−R5が映像信号における偶数フィールドを用いるように設定する。この設定信号は、合成画像を生成する際に、各CCDが出力した映像信号の奇数フィールド又は偶数フィールドを用いて、合成画像を構成するフィールドの順番即ち、映像信号の取り込み順番の情報であり、CCD選択回路24に出力する。
【0023】
CCD選択回路24は、フィールド検知回路22からの同期信号(VD信号,HD信号)に同期するフィールド検知信号と、左右CCD/フィールド対応設定回路23により設定されたCCD−L4及びCCD−R5における奇数フィールドと偶数フィールドの設定情報(映像信号の取り込み順番)と、によりCCD選択信号を生成する。このCCD選択信号を用いれば、信号処理回路13からどのCCDが駆動されて出力された映像信号かを判別することができる。
CCD選択回路24は、CCD判定信号を調光制御回路14,CCD信号セレクタ11と、電子シャッタドライバ6に出力する。
【0024】
図3は、電子シャッタドライバ6の構成を示している。
この電子シャッタドライバ6は、シャッタ駆動させるCCD−L4又はCCD−R5の選択と、そのシャッタ時間(蓄積時間)又はシャッタスピードを設定するシャッタ信号セレクタ31と、シャッタ信号セレクタ31からのCCD−Lドライバ信号に従いCCD−L4におけるシャッタ駆動を行うCCD−Lシャッタドライバ回路33と、同様にCCD−Rドライバ信号に従いCCD−R5におけるシャッタ駆動を行うCCD−Rシャッタドライバ回路32とにより構成されている。
【0025】
シャッタ信号セレクタ31には、CCD選択回路24からCCD選択信号が入力されると共に、同期して調光制御回路14からシャッタ時間を制御するための電子シャッタ制御信号が入力される。
【0026】
シャッタ信号セレクタ31は、CCD選択信号の指示によりCCD−Lシャッタドライバ回路33又は、CCD−Rシャッタドライバ回路32の何れかを切り換え選択して、調光制御回路14から入力された電子シャッタ制御信号を出力する。CCD−Lシャッタドライバ回路33はCCD−L4に対して、又はCCD−Rシャッタドライバ回路32はCCD−R5に対して、入力された電子シャッタ制御信号に従ったシャッタ駆動を行わせる。
【0027】
図4は、CCD信号セレクタ11における入力するCCD映像信号と選択出力される映像信号のタイミングチャートを示している。
図4において、VD信号は、同期信号生成回路21からCCD信号セレクタ11に入力される。CCD選択信号は、VD信号の立ち下がり毎に切り換えられ、HレベルがCCD−L4から出力された映像信号L1a,…を示し、LレベルがCCD−R5から出力された映像信号R1a,…を示している。CCD信号セレクタ11には、CCD−R5から出力された映像信号R1a,R1b,R2a,R2b,…と、CCD−L4から出力された映像信号L1a,L1b,L2a,L2b,…がそれぞれ順次入力される。
【0028】
CCD信号セレクタ11は、CCD選択信号の指示に従い、VD信号に同期して、CCD−R5又はCCD−L4から出力された映像信号のいずれかを選択して出力する。本実施形態では、CCD信号セレクタ11は、映像信号L1a,R1b,L2a,R2b,…のように1フィールドごとに交互に切り換えて出力する。勿論、CCD毎に交互に切り替えて出力されるのであれば、これらの映像信号の組み合わせに限定されるものではなく、また切替の単位が1フィールドごとに限定されるものでもない。本実施形態では、CCD−L4及びCCD−R5からの映像信号の読み出しは、フィールド読み出しを例として説明しているが、フレーム読み出しを適用することも可能である。
このようにCCD信号セレクタ11は、CCD選択信号の指示に従い、VD信号に同期して、CCD−L4又はCD−R5の何れかの映像信号を交互に選択して、CCU2の信号処理回路13へ出力する。
【0029】
図5は、CCU2の調光制御回路14及び電子シャッタドライバにおける調光制御のタイミングチャートを示している。
調光制御回路14には信号処理回路13から出力された映像信号(L1a,R1b,L2a,R2b,…)が順次1フィールド毎に入力される。CCD選択回路24からの出力されたCCD選択信号に従って、これらの映像信号はどのCCD(CCD−L4又はCCD−R5)から出力された映像信号が特定され、この映像信号の輝度(光量)基づき、以降に撮像される映像信号を調整するための電子シャッタ制御信号(L1a−ELC,R1b−ELC,L2a−ELC,R2b−ELC,…)が生成され、電子シャッタドライバ6に出力される。電子シャッタ制御信号は、電子シャッタドライバ6内のシャッタ信号セレクタ31に入力され、CCD選択信号に基づき、駆動すべきCCD−L4又はCCD−R5のCCD−L(−R)ドライバ回路33,32に振り分けられて入力する。
【0030】
シャッタ信号セレクタ31では、CCD選択信号に基づき、入力すべきCCDを選択して、例えば、CCD−L4にL1a−ELCに入力し、1フィールド期間をあけて、L2a−ELCが入力される。また、CCD−R5には、CCD−L4に対して1フィールド期間遅延して、R1b−ELCに入力し、1フィールド期間をあけて、R2b−ELCが入力される。尚、この演算処理により、電子シャッタ制御信号は1フィールド期間遅延するため、選択信号のCCD−L4とCCD−R5のタイミングが逆転する。また、本実施形態では、固体撮像素子としてCCDを例としているが、これに限定されず、例えば、CMD等他の固体撮像素子を用いることもできる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の撮像装置によれば、予め設定したフィールド順にCCD−L4又はCCD−R5から映像信号が出力されるため、調光制御回路による電子シャッタ制御信号が該当するCCD−L4又はCCD−R5に出力され、電子シャッタが制御される。従って、従来のように1つの調光制御回路を共用している構成で発生したフリッカは防止することができる。また、輝度に大きな差があってもフリッカを発生させることなく又は、減少させて輝度調整を行うことができる。さらに、輝度調整(映像信号の光量調整)だけではなく、ホワイトバランスやその他の画像処理においても、出力したCCDが分かれば、正確な補正を実施することができる。
【0032】
次に第2の実施形態に係る立体撮像装置を搭載する観察装置について説明する。
図6に示す第2の実施形態は、プログレッシブ信号の映像信号においてCCD判定を行う同期信号発生器の構成例である。本実施形態は、図1に示した構成において、駆動させる固体撮像素子CCD−L4及びCCD−R5を設定するための同期信号発生器の構成が異なっており、これ以外の構成は前述した第1の実施形態の構成と同等であり、同じ参照符号を付して、ここでの説明は省略する。
【0033】
本実施形態では、予め定めた出力される映像信号(プログレッシブ信号)の構成順番と垂直同期信号のカウント数に従い、CCD−L4又はCCD−R5のどちらから出力されたか判別するものである。
この同期信号発生器41は、同期信号生成回路21と、垂直同期カウンタ42と、左右CCD/垂直同期カウンタ値対応設定回路43と、CCD選択回路44とで構成される。
同期信号生成回路21は、クロック(CLK)信号に基づき、垂直同期(VD)信号、水平同期(HD)信号及びそのCLK信号を、信号処理回路13及びタイミングジェネレータ8に出力し、VD信号を垂直同期カウンタ42に出力する。
【0034】
左右CCD/垂直同期カウンタ値対応設定回路43は、垂直同期カウント値に対して、CCD−L4及びCCD−R5による映像信号の奇数フィールド又は偶数フィールドを交互に割り付けて設定する。つまり、最初のカウント1に対して、CCD−L4の映像信号L1aを設定した場合には、次のカウント2に対して、CCD−R5の映像信号R1bを設定する。以後、カウント3,4,…に映像信号L2a,R2b,…のように1つの映像ごとに交互に切り換える設定信号を出力する。
【0035】
CCD選択回路44は、垂直同期カウンタ42からのカウンタ値と、左右CCD/垂直同期カウンタ値対応設定回路43からの設定値を照らし合わせて、信号処理回路13から出力された映像信号がCCD−L4又は、CCD−R5を示すCCD判定信号を生成して、調光制御回路14、CCD信号セレクタ11及び、電子シャッタドライバ6にそれぞれ出力する。
【0036】
以降の調光制御回路14による電子シャッタ制御信号の生成及び電子シャッタドライバ6のシャッタ駆動制御は前述した第1の実施形態と同等であり、説明を省略する。
【0037】
以上説明したように、第2の実施形態は、映像信号がプログレッシブ信号であっても前述した第1の実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0038】
次に、本発明(第1の実施形態又は第2の実施形態)による観察装置を内視鏡装置に適用した例について説明する。本適用例において、図1に示した構成部位と同等の構成部位には同じ参照符号を付して、ここでの説明は省略する。
【0039】
図7は、本発明の観察装置を内視鏡装置に適用した構成例を示す。
この内視鏡装置は、内視鏡装置本体51と、CCU2と、3Dモニタ3とで構成される。内視鏡装置本体51は、前述した2つのCCD52a,52bが視差となる間隔をあけて先端に設けられ、検査対象空間内に挿入される可撓性を有する挿入部51aと、湾曲操作される湾曲部を有する細長い可撓管部51bと、観察領域を照明する光源53と、撮像ユニット54が設けられている操作部51cとで構成される。撮像ユニット54には、前述した電子シャッタドライバ6と、ドライバ7と、タイミングジェネレータ8と、アンプ部9,10と、CCD信号セレクタ11とで構成される。撮像ユニット54は、ケーブル55によりコネクタ12に接続する。
【0040】
前述した本発明の観察装置を内視鏡装置に搭載することにより、体腔内に挿入された挿入部51cのCCDの片方の対物レンズに組織や血液が付着して、入射光量(被写体像)を大幅に遮光されて、他方の対物レンズからの入射光量に大きな差が発生した場合や片方の対物レンズ近傍に組織が位置することでハレーションが生じ、入射光量に大きな差が発生した場合であっても、本実施形態で説明したCCDを特定した電子シャッタ制御であるため、フリッカ等の表示不良を防止することができる。
また、本発明の観察装置を顕微鏡装置に適用した構成例を示す。
図8は、本発明の観察装置を手術用顕微鏡装置に搭載した構成例を示す図である。本適用例において、図1に示した構成部位と同等の構成部位には同じ参照符号を付して、ここでの説明は省略する。
【0041】
図8に示す手術用顕微鏡61には、架台62と、この架台62の上部に配設されたバランスアーム3と、このバランスアーム63に支持された鏡体64とが設けられている。バランスアーム63には、複数の可動アームと、6軸の回動軸65a〜65fとが設けられている。さらに、各回動軸65a〜65fにはバランスアーム63の各回動アームの回動位置を固定するロック状態と、この回動位置のロックを解除するロック解除状態とに切り換える電磁鎖錠(図示しない)が設けられている。
【0042】
そして、鏡体64の電磁鎖錠のロック/ロック解除の切り換え動作に伴いバランスアーム63の各回動アームの6軸の各回動軸65a〜65fを中心に空間的に位置移動自在に支持されている。この鏡体64内には前述した実施形態の3D撮像部1が収納されている。鏡体64下面には、図示しない対物レンズが配置される。それらの対物レンズの光軸上後方に撮像素子CCD−L4,R5が配置される。その制御及撮像した信号を処理する撮像ユニット67が配置される。この撮像ユニット67内には、前述した電子シャッタドライバ6、ドライバ7、タイミングジェネレータ8、アンプ部9,10及びCCD信号セレクタ11が収納されている。また、この鏡体64の側面には、位置操作用のグリップ66が設けられている。このグリップ66には3D撮像部1における焦点調整用、変倍操作用等の操作スイッチが設けられている。
【0043】
このような構成において、例えば鏡体64に設けられた対物レンズに生体が付着してしまい、3D撮像部1における一方の光路に伝搬される光量が低下して他方の光路の光量との間に大きな差が生じた場合であっても、前述した第1,2の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0044】
その他、本発明の立体撮像装置は、製造ラインにおいて、製品の外観検査等に用いる検査用撮像装置に搭載することもできる。また、本発明のおける各実施形態では、2つの撮像素子を用いて、視差を有するように間隔をあけて配置した例であったが、2つの撮像素子に限定されるものではなく、例えば3つ以上の撮像素子を間隔をあけて配置して、それらのうちの2つを用いて立体撮影する観察装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る立体撮像装置を搭載する観察装置の概略的な構成例を示す図である。
【図2】図1に示す同期信号発生器の構成例を示す図である。
【図3】図1に示す電子シャッタドライバの構成例を示す図である。
【図4】CCD信号セレクタにおける入力するCCD映像信号と選択出力される映像信号について説明するためのタイミングチャートである。
【図5】CCUの調光制御回路及び電子シャッタドライバにおける調光制御について説明するためのタイミングチャートである。
【図6】第2の実施形態に係るプログレッシブ信号の映像信号においてCCD判定を行う同期信号発生器の構成例を示す図である。
【図7】本発明の立体撮像装置を内視鏡装置に搭載した構成例を示す図である。
【図8】本発明の立体撮像装置を手術用顕微鏡装置に搭載した構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1…立体撮像部(3D撮像部)、2…カメラコントルールユニット(CCU)、3…3Dモニタ、4…固体撮像素子CCD−L、5…固体撮像素子CCD−R、6…電子シャッタドライバ、7…ドライバ、8…タイミングジェネレータ、9,10…アンプ部、11…CCD信号セレクタ、12…コネクタ部、13…信号処理回路、14…調光制御回路、15…同期信号発生器。
【出願人】 【識別番号】304050923
【氏名又は名称】オリンパスメディカルシステムズ株式会社
【出願日】 平成18年8月18日(2006.8.18)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−48269(P2008−48269A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−223289(P2006−223289)