| 【発明の名称】 |
物理量検出装置、物理量検出装置の駆動方法、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、及び撮像装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】馬渕 圭司
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| 【要約】 |
【課題】より小さい容量の記憶手段を用いて、ダイナミックレンジの拡大を図る。
【構成】光などの物理量を検出する物理量検出装置の構成として、外部から与えられる物理量を電気信号に変換する画素20が行列状に2次元配置された画素アレイ部11と、この画素アレイ部11の画素20から感度を変えて複数回ずつ信号を読み出す走査回路12と、この走査回路12によって画素アレイ部11の画素20から読み出された複数回分の信号のうち、1回分の信号を記憶可能なメモリ回路16と、走査回路12によって画素アレイ部11の画素20から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、メモリ回路16に対する信号の書き込みを制御する書き込み制御回路15とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部から与えられる物理量を電気信号に変換する画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部と、 前記画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出す読み出し手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、前記記憶手段に対する信号の書き込みを制御する書き込み制御手段と を備えたことを特徴とする物理量検出装置。 【請求項2】 前記読み出し手段は、読み出しの回数が進むたびに感度を高い方から低い方に順に変化させてn回ずつ信号を読み出し、 前記書き込み制御手段は、前記画素アレイ部の画素からn回の読み出しによって得られるn個の信号のうち、画素から読み出された信号の値が前記閾値以下となってからm回分の信号の値を前記記憶手段に書き込み、m回分の信号値の書き込み後に読み出された信号は捨てるように制御する ことを特徴とする請求項1記載の物理量検出装置。 【請求項3】 前記読み出し手段は、読み出しの回数が進むたびに感度を低い方から高い方に順に変化させてn回ずつ信号を読み出し、 前記書き込み制御手段は、前記画素アレイ部の画素からm回目の読み出しまでに得られるm個の信号の値を前記記憶手段に書き込み、その後、n回目の読み出しまでに得られる信号の値が前記閾値以下であれば、当該信号の値を前記記憶手段に上書きし、前記閾値よりも大であれば、当該信号を捨てるように制御する ことを特徴とする請求項1記載の物理量検出装置。 【請求項4】 n≧3、m=2である ことを特徴とする請求項1記載の物理量検出装置。 【請求項5】 前記書き込み制御手段は、前記記憶手段に信号の値を書き込む際に、前記信号値がn回のうちの何回目に読み出された信号であるかを示す識別情報を、前記信号値と対応付けて前記記憶手段に記憶させる ことを特徴とする請求項1記載の物理量検出装置。 【請求項6】 前記書き込み制御手段は、前記信号の書き込みを制御するにあたって、前記記憶手段に記憶させた前記識別情報を参照する ことを特徴とする請求項5記載の物理量検出装置。 【請求項7】 外部から与えられる物理量を電気信号に変換する画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部を具備する物理量検出装置の駆動方法であって、 前記画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出し、 前記画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段に対して、前記画素アレイ部の画素から読み出された信号の値と閾値との比較結果に基づいて、信号の書き込みを制御する ことを特徴とする物理量検出装置の駆動方法。 【請求項8】 外部からの入射光を電気信号に変換する画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部と、 前記画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出す読み出し手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、前記記憶手段に対する信号の書き込みを制御する書き込み制御手段と を備えたことを特徴とする固体撮像装置。 【請求項9】 外部からの入射光を電気信号に変換する画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部を具備する固体撮像装置の駆動方法であって、 前記画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出し、 前記画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段に対して、前記画素アレイ部の画素から読み出された信号の値と閾値との比較結果に基づいて、信号の書き込みを制御する ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 【請求項10】 外部からの入射光を信号電荷に変換する光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部を有する固体撮像装置と、 被写体からの光を前記固体撮像装置の撮像面に導く光学系とを具備し、 前記固体撮像装置は、 前記画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出す読み出し手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段と、 前記読み出し手段によって前記画素アレイ部の画素から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、前記記憶手段に対する信号の書き込みを制御する書き込み制御手段と を備えたことを特徴とする撮像装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、外部から与えられる物理量を検出する物理量検出装置、当該物理量検出装置の駆動方法及び外部からの入射光を物理量として検出する固体撮像装置、当該固体撮像装置の駆動方法、当該固体撮像装置を用いた撮像装置に関する。 【背景技術】 【0002】 外部から与えられる物理量を検出する物理量検出装置として、例えば、被写体を経た入射光の光強度を物理量として検出する固体撮像装置、あるいは、検出電極と指の表面との間に指紋の凹凸に応じて形成される静電容量を物理量として検出する指紋検出装置(静電容量検出装置)などが知られている。 【0003】 物理量検出装置のうち、例えば固体撮像装置において、光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部に対して、1つの画素につき、信号の蓄積時間(露光時間)を変えて2回の走査を行なうことにより、各々の画素から、それぞれ感度を変えて2つの信号を読み出し、当該2つの信号を合成することによってダイナミックレンジを拡大する技術がある(例えば、非特許文献1参照)。 【0004】 【非特許文献1】Orly Yadid-Pecht and Eric R. Fossum,“Wide Intrascene Dynamic Range CMOS APS Using Dual Sampling,”IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES,VOL.44,NO.10,pp.1721-1723,OCTOBER 1997 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ところで、ダイナミックレンジをより拡大するためには、上述のように感度を変えた2つの信号を合成するよりも、感度を変えた3つ以上の信号を合成する方が好ましい。しかしながら、画素アレイ部の画素から複数回の走査によって読み出した信号を、後で1つの画像に合成するには、感度を変えて画素から読み出した信号をメモリに記憶しておく必要がある。そのため、ダイナミックレンジ拡大画像の合成処理に使用する信号の個数が多くなると、その分だけメモリの必要容量が大きくなるとともに、画像合成処理に時間がかかったり消費電力が増加したりするなどの不具合を招いてしまう。 【0006】 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、より小さい容量の記憶手段を用いて、ダイナミックレンジの拡大を図ることができる物理量検出装置、物理量検出装置の駆動方法、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、及び撮像装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明に係る物理量検出装置は、外部から与えられる物理量を電気信号に変換する画素が行列状に2次元配置された画素アレイ部と、この画素アレイ部の画素から感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出す読み出し手段と、この読み出し手段によって画素アレイ部の画素から読み出されたn回分の信号のうち、m回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能な記憶手段と、読み出し手段によって画素アレイ部の画素から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、記憶手段に対する信号の書き込みを制御する書き込み制御手段とを備えた構成を採用している。 【0008】 本発明に係る物理量検出装置においては、画素アレイ部の画素から感度を変えてn回ずつ信号を読み出すことにより、各々の画素ごとに、感度の異なるn回分の信号が読み出される。また、画素アレイ部の画素から読み出された信号の値は閾値と比較され、この比較結果に基づいて、例えば、記憶手段に信号の値を書き込むか、その信号を捨てるかが決定され、これにしたがって記憶手段に対する信号の書き込みが制御される。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、読み出し手段によって画素アレイ部の画素から読み出された信号の値を閾値と比較し、この比較結果に基づいて、記憶手段に対する信号の書き込みを制御することにより、n回の読み出しによって得られた信号のうち、高ダイナミックレンジ化を実現するうえで有効に利用可能なm回分の信号を記憶手段に記憶させることができる。したがって、より小さい容量の記憶手段を用いて、ダイナミックレンジの拡大を図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。 【0011】 ここでは、外部から与えられる物理量を検出する物理量検出装置として、例えば、被写体を経た入射光の光強度を検出する固体撮像装置を例に挙げて説明するものとする。また、本発明の実施形態においては、固体撮像装置として、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを例に挙げて説明するものとする。 【0012】 〈第1実施形態〉 図1は本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。図示のように、本第1実施形態に係る固体撮像装置10は、画素アレイ部11と、走査回路12と、カラム回路13と、判定回路14を含む書き込み制御回路15と、メモリ回路16とを備えたシステム構成となっている。 【0013】 画素アレイ部11は、入射光をその光量(外部の物理量)に応じた電荷量(電気信号)に光電変換する光電変換素子を含む画素20が行列状(マトリックス状)に多数2次元配置された構成となっている。 【0014】 走査回路12は、例えば、シフトレジスタ又はデコーダなどによって構成されるもので、画素アレイ部11の各画素20を行単位で垂直方向に順に選択走査し、その選択行の各画素に対し、画素駆動配線(不図示)を通して駆動パルス(制御パルス)を供給することにより、選択行の画素を並列に動作させて各々の画素から信号(アナログ信号)を読み出すものである。 【0015】 走査回路12で選択された行の各画素20から読み出された信号は、画素列に対して並列なカラム回路13に供給される。カラム回路13は、選択行の各画素20から読み出された信号を処理して保持するものである。さらに詳述すると、カラム回路13は、画素アレイ部11の例えば画素列ごとに、即ち1画素列に対して1対1の対応関係をもって画素アレイ部11の下に配置され、1行分の各画素20から読み出された信号を画素列ごとに受けて、その信号に対して、例えば、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)や信号増幅、A/D(アナログ/デジタル)変換、黒レベルクランプ、縦筋補正などの信号処理を行なうことにより、最終的に各々の画素20から読み出されたアナログの信号をデジタルの信号で保持するものである。 【0016】 判定回路14は、走査回路12によって画素アレイ部11の各画素20から読み出され、かつカラム回路13で保持された信号の値と、予め設定された閾値との大小関係を比較判定するものである。閾値は、入射光量に対する画素の出力信号特性に応じて設定されるものである。例えば、画素の出力信号特性が図2に示すような特性であったとすると、入射光量と画素出力信号との関係が比例関係となるリニアな領域で、画素の出力信号が最も大きくなる信号の出力値を閾値Vthに設定する。書き込み制御回路15は、判定回路14での比較判定結果に基づいて、メモリ回路16に信号を書き込む処理を行なうものである。また、書き込み制御回路15は、メモリ回路16に対して信号の書き込みを行なうセンスアンプ回路(不図示)を有し、このセンスアンプ回路による信号の書き込みを、上述した判定回路14での比較判定結果に基づいて制御するものである。 【0017】 メモリ回路16は、画素アレイ部11の例えば1画素ごとに、即ち1画素に対して1:1の対応関係をもって1画面(1フレーム)分のメモリ領域を備えている。例えば、画素アレイ部11にi行×j列で画素20が2次元配置されている場合は、これと1:1の関係で対応するように(i×j)個のメモリセル17からなるメモリ領域(フレームメモリ)をメモリ回路16は備えている。また、メモリ回路16において、1つの画素に対応する1つのメモリセル17は、画素アレイ部11の1つの画素20から読み出される信号(以下、「画素信号」とも記す)が、例えば10ビットのデジタル信号でカラム回路13に保持されるものとすると、画素信号を記憶するための10ビットに後述するフラグを書き込むための3ビットを加えた「10ビット+3ビット」のビット列を1つのメモリ単位として構成されている。 【0018】 続いて、上記構成からなる固体撮像装置を用いて画素信号を読み出す場合の処理の手順について説明する。まず、走査回路12による画素信号の読み出し方式について説明する。走査回路12は、画素アレイ部11の各行の画素20から、それぞれ感度を変えて4回ずつ信号を読み出す。走査回路12による信号の読み出し方式(走査方式)としては、例えば、次のような方式を採用することが可能である。 【0019】 第1の方式は、画素アレイ部11に2次元配置された画素12を走査回路12により行単位で走査する場合の画素行として、画素の光電変換素子に蓄積されている信号電荷を捨てるための電子シャッタ走査を行なう画素行(以下、「シャッタ行」と記す)と、光電変換素子に蓄積されている信号電荷を読み出すための読み出し走査を行なう画素行(以下、「読み出し行」と記す)とを設定し、シャッタ行と読み出し行の間隔(露光時間)を順に変えながら、電子シャッタ走査と読み出し走査を4回行なうことにより、各々の画素から4回ずつ信号を読み出す方式である。 【0020】 第2の方式は、シャッタ行を起点にそれぞれ行間隔を変えて4つの読み出し行を設定し、1回の走査期間内に4つの読み出し行を走査することにより、各々の画素から4回ずつ信号を読み出す方式である。この場合、第1の読み出し行を走査することで信号が読み出される画素の露光時間は、シャッタ行から第1の読み出し行までの間隔に依存し、第2の読み出し行を走査することで信号が読み出される画素の露光時間は、第1の読み出し行から第2の読み出し行までの間隔に依存するものとなる。また、第3の読み出し行を走査することで信号が読み出される画素の露光時間は、第2の読み出し行から第3の読み出し行までの間隔に依存し、第4の読み出し行を走査することで信号が読み出される画素の露光時間は、第3の読み出し行から第4の読み出し行までの間隔に依存するものとなる。 【0021】 その際、走査回路12は、読み出しの回数が進むたびに感度を高い方から低い方に順に変化させながら、各行の画素を4回ずつ走査することにより、各々の画素から4回ずつ信号(感度の異なる信号)を読み出す。各々の画素は、信号の蓄積時間の長短によって、感度の異なる信号を出力する。すなわち、蓄積時間が相対的に長い場合は、高感度の信号を出力し、蓄積時間が相対的に短い場合は、低感度の信号を出力する。 【0022】 このため、走査回路12は、図3(A)に示すように、信号の蓄積時間の比として、1回目の走査による信号の読み出しでは、蓄積時間比を「64」に設定し、2回目の走査による信号の読み出しでは、蓄積時間比を1回目の走査の1/4に相当する「16」に設定し、3回目の走査による信号の読み出しでは、蓄積時間比を2回目の走査の1/4に相当する「4」に設定し、4回目の走査による信号の読み出しでは、蓄積時間比を3回目の走査の1/4に相当する「1」に設定することにより、蓄積時間を長い方から短い方に順に変えながら各行の画素20を4回ずつ走査する。 【0023】 これにより、走査(信号の読み出し)の回数が1回、2回、3回、4回と進むにつれて画素の感度が落ちる(画素からの出力信号が小さくなる)。このため、4回の走査のうち、前の走査では暗いところを感度高く捉え、後の走査ほど、明るい部分が飽和せずに適正な信号領域に入る。したがって、4回の走査を行なった後で、それら4回の走査で読み出した信号を合成することにより、64倍にダイナミックレンジを拡大した画像信号を得ることができる。 【0024】 また、画素20からの信号は、カラム回路13で例えば10ビットのデジタル信号に変換され、このデジタル信号が書き込み制御回路15の判定回路14に取り込まれる。その際、判定回路14では、カラム回路13から取り込まれた信号が、上記図2に示すリニアな領域にあるかどうかを、例えば信号値が閾値Vth以下であるかどうかによって判定する。10ビットのデジタル信号は、0〜1023の範囲の値を取り得るため、例えば閾値Vth=850に設定すると、判定回路14は、1回の走査によって信号の読み出しが行なわれた各列の画素12ごとに、カラム回路13から取り込まれた信号の値が850以下であるかどうかを判定し、書き込み制御回路15は、判定回路14の判定結果と、走査が何回目であるかによって、メモリ回路16に対する信号の書き込みを次のように制御する。なお、以降の説明では、1回目の走査で画素から読み出された信号を「V1」、2回目の走査で画素から読み出された信号を「V2」、3回目の走査で画素から読み出された信号を「V3」、4回目の走査で画素から読み出された信号を「V4」とする。 【0025】 まず、走査が1回目の場合は、画素からの信号V1の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17(10ビット+3ビット)に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「000」を書き込む。また、画素からの信号V1の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込まずに当該信号V1を捨て、フラグ用のビット列にフラグ「100」を書き込む。 【0026】 次に、走査が2回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「0」のメモリセル17に対しては、上記1回目の走査で画素から読み出した信号V1の値を書き込み済みであるため、2回目の走査で画素から読み出された信号V2の値を上書きせずに当該信号V2を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V2の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で読み出された信号V2の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列に1回目の走査とは異なる値のフラグ「001」を書き込む。その際、メモリセル17に前のデータが残っている場合は、上書きで信号を書き込む。この点は以後の処理においても同様である。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V2の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で読み出された信号V2の値を書き込まずに当該信号V2を捨て、上記1回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「100」をそのまま維持する。 【0027】 次に、走査が3回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「0」のメモリセル17に対しては、上記1回目又は2回目の走査で画素から読み出した信号V1又はV2の値を書き込み済みであるため、3回目の走査で画素から読み出された信号V3の値は上書きせずに当該信号V3を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V3の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で読み出された信号V3の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列に1回目及び2回目の走査とは異なる値のフラグ「010」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V3の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で読み出された信号V3の値を書き込まずに当該信号V3を捨て、上記1回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「100」をそのまま維持する。 【0028】 次に、走査が4回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「0」のメモリセル17に対しては、上記1回目、2回目又は3回目の走査で画素から読み出した信号V1、V2又はV3の値を書き込み済みであるため、4回目の走査で画素から読み出された信号V4の値は上書きせずに当該信号V4を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V3の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で読み出された信号V4の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列に1回目、2回目及び3回目の走査とは異なる値のフラグ「011」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V4の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で読み出された信号V4の値を書き込まずに当該信号V4を捨て、上記1回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「100」をそのまま維持する。 【0029】 なお、4回目の走査で画素から読み出された信号V4の値が850よりも大きい場合は、この画素に対応するメモリセル17に画素信号(10ビットの信号)が書き込まれないことになるが、このメモリセル17に書き込まれたフラグの値「100」は、1回目の走査から4回目の走査までに信号値が書き込まれたメモリセル17のフラグの値「000」、「001」、「010」、「011」とは異なっている。このため、フラグの値が「100」で書き込まれたメモリセル17に書き込むべき信号の値は、「最短の露光時間(露光時間比=1)の設定で850よりも大きい」というように取り扱うことができる。 【0030】 このように本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置において、走査回路12は、読み出し(走査)の回数が進むたびに感度を高い方から低い方に順に変化させてn回(本形態ではn=4)ずつ信号を読み出し、書き込み制御回路15は、画素アレイ部11の画素12からn回の読み出しによって得られるn個の信号のうち、画素12から読み出された信号の値が閾値以下となってからm回分(本形態ではm=1)の信号の値をメモリ回路16に書き込み、m回分の信号値の書き込み後に読み出された信号は捨てるように制御する。 【0031】 すなわち、1回目の走査では、信号V1の値が閾値以下であれば、その信号V1の値をメモリ回路16に書き込み、信号V1の値が閾値よりも大きければ、その信号V1を捨てる。次に、2回目の走査では、すでに1回目の走査で信号値が書き込まれていれば、2回目の走査で読み出した信号V2を捨てる。また、1回目の走査で信号値が書き込まれず、2回目の走査で読み出した信号V2の値が閾値以下であれば、その信号V2の値をメモリ回路16に書き込み、信号V2の値が閾値よりも大きければ、その信号V2を捨てる。 【0032】 次に、3回目の走査では、すでに1回目又は2回目の走査で信号値が書き込まれていれば、3回目の走査で読み出した信号V3を捨てる。また、1回目及び2回目の走査で信号値が書き込まれず、3回目の走査で読み出した信号V3の値が閾値以下であれば、その信号V3の値をメモリ回路16に書き込み、信号V3の値が閾値よりも大きければ、その信号V3を捨てる。次に、4回目の走査では、すでに1回目、2回目又は3回目の走査で信号値が書き込まれていれば、4回目の走査で読み出した信号V4を捨てる。また、1回目、2回目及び3回目の走査で信号値が書き込まれず、4回目の走査で読み出した信号V4の値が閾値以下であれば、その信号V4の値をメモリ回路16に書き込み、信号V4の値が閾値よりも大きければ、その信号V4を捨てる。 【0033】 要するに、露光時間が長い最初の方の走査では画素信号が飽和していても、それよりも露光時間が短い後の方の走査では、画素信号が飽和せずにリニアな領域に入ってくるため、そのときの信号の値を、画素信号がリニアな領域に入ってからm回分(本形態ではm=1)だけ、当該信号値が何回目の走査で読み出された信号であるかを識別可能なフラグ情報(識別情報)とともに、メモリ回路16のメモリセル17に書き込み、さらにその後は信号値を書き込まないこととしている。これにより、画素アレイ部11の各画素20から、走査回路12による4回の走査によって読み出された画素信号を、1画面(1フレーム)分のメモリ領域を有するメモリ回路16に記憶させることができる。 【0034】 また、1回目の走査による信号の読み出しから4回目の走査による信号の読み出しまでの間に、信号値が閾値(850)以下の条件を満たす画素信号だけをメモリ回路16に書き残すため、4回の走査によって画素から読み出された4つの信号(V1,V2,V3,V4)の中から、後段の信号処理回路(DSP回路等)でダイナミックレンジ拡大画像を合成処理する際に有効に利用可能な1つの信号だけをメモリ回路16に記憶させることができる。 【0035】 さらに、メモリ回路16内のメモリセル17にフラグ「000」で書き込まれた信号値は1回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「001」で書き込まれた信号値は2回目の走査で読み出されたものとなる。また、フラグ「010」で書き込まれた信号値は3回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「011」で書き込まれた信号値は4回目の走査で読み出されたものとなる。 【0036】 したがって、後段の信号処理回路(DSP回路等)では、メモリ回路16からメモリセル17ごとに、信号値とフラグを読み出すことにより、その信号値が何回目の走査で読み出されたものであるかを判別し、この判別結果を参照しながら、ダイナミックレンジを拡大した画像を合成することができる。この方法は、複数回読み出した信号を加算や平均化してフレームメモリに書き込む方法に対して、ダイナミックレンジ拡大の信号処理をより正確に行なうことができる。これは、撮像条件の良い読み出し回の信号のみを使うことと、各画素に対応する信号が何回目の読み出し信号から来たものかがはっきりしていることによる。例えば動きの有る被写体を撮ったときに、信号がどの露光期間のものかという付加情報を参照しながらダイナミックレンジ拡大処理をすることができる。このため、画像合成の自由度や信頼度を高めることができる。この点は、以降の実施形態でも同様である。 【0037】 なお、上記の信号読み出し処理においては、上記図3(A)に示すように露光時間比を64→16→4→1と長い方から短い方に順に変えながら各行の画素20を4回ずつ走査する場合について説明したが、これと反対に、図3(B)に示すように露光時間比を1→4→16→64と短い方から長い方に順に変えながら各行の画素20を4回ずつ走査する場合は、次のような手順で信号読み出し処理を行えばよい。 【0038】 まず、走査が1回目の場合は、画素からの信号の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17(10ビット+3ビット)に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「000」を書き込む。また、画素からの信号V1の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込まずに当該信号V1を捨て、フラグ用のビット列にフラグ「100」を書き込む。 【0039】 次に、走査が2回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「1」のメモリセル17に対しては、2回目の走査で画素から読み出された信号V2の値を上書きせずに当該信号V2を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V2の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で読み出された信号V2の値を上書きするとともに、フラグ用のビット列にフラグ「001」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V2の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で読み出された信号V2の値を上書きせずに当該信号V2を捨て、上記1回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「000」をそのまま維持する。 【0040】 次に、走査が3回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「1」のメモリセル17に対しては、3回目の走査で画素から読み出された信号V3の値を上書きせずに当該信号V3を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V3の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で読み出された信号V3の値を上書きするとともに、フラグ用のビット列にフラグ「010」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V3の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で読み出された信号V3の値を上書きせずに当該信号V3を捨て、上記1回目又は2回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「000」又は「001」をそのまま維持する。 【0041】 次に、走査が4回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17から、フラグの1ビット目(先頭ビット)の値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「1」のメモリセル17に対しては、4回目の走査で画素から読み出された信号V4の値を上書きせずに当該信号V4を捨てる。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V4の値が850以下であれば、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で読み出された信号V4の値を上書きするとともに、フラグ用のビット列にフラグ「011」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「0」で、画素からの信号V4の値が850よりも大きければ、この画素に対応するメモリ回路16内のメモリセル17に対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で読み出された信号V4の値を上書きせずに当該信号V4を捨て、上記1回目、2回目又は3回目の走査でフラグ用のビット列に書き込まれたフラグの値「000」、「001」又は「010」をそのまま維持する。 【0042】 なお、1回目の走査で画素から読み出された信号V1の値が850よりも大きい場合は、この画素に対応するメモリセル17に画素信号(10ビットの信号)が書き込まれないことになるが、このメモリセル17に書き込まれたフラグの値「100」は、1回目の走査から4回目の走査までに信号値が書き込まれたメモリセル17のフラグの値「000」、「001」、「010」、「011」とは異なっている。このため、フラグの値が「100」で書き込まれたメモリセル17に書き込むべき信号の値は、「最短の露光時間(露光時間比=1)の設定で850よりも大きい」というように取り扱うことができる。 【0043】 このように本発明の第1実施形態に係る他の固体撮像装置において、走査回路12は、読み出し(走査)の回数が進むたびに感度を低い方から高い方に順に変化させてn回(本形態ではn=4)ずつ信号を読み出し、書き込み制御回路15は、画素アレイ部11の画素12からm回目(本例ではm=1)の読み出しまでに得られるm個の信号の値をメモリ回路16に書き込み、その後、n回目の読み出しまでに得られる信号の値が閾値以下であれば、当該信号の値をメモリ回路16に上書きし、閾値よりも大であれば、当該信号を捨てるように制御する。 【0044】 すなわち、1回目の走査では、信号V1の値が閾値以下であれば、その信号V1の値をメモリ回路16に書き込み、信号V1の値が閾値よりも大きければ、その信号V1を捨てる。次に、2回目の走査では、信号V2の値が閾値以下であれば、その信号V2の値をメモリ回路16に上書きし、信号V2の値が閾値よりも大きければ、その信号V2を捨てる。次に、3回目の走査では、信号V3の値が閾値以下であれば、その信号V3の値をメモリ回路16に上書きし、信号V3の値が閾値よりも大きければ、その信号V3を捨てる。次に、4回目の走査では、信号V4の値が閾値以下であれば、その信号V4の値をメモリ回路16に上書きし、信号V4の値が閾値よりも大きければ、その信号V4を捨てる。 【0045】 これにより、画素アレイ部11の各画素20から、走査回路12による4回の走査によって読み出された画素信号を、1画面(1フレーム)分のメモリ領域を有するメモリ回路16に記憶させることができる。また、1回目の走査による信号の読み出しから4回目の走査による信号の読み出しまでの間に、信号値が閾値(850)以下の条件を満たす画素信号だけをメモリ回路16に書き残すため、4回の走査によって画素から読み出された4つの信号(V1,V2,V3,V4)の中から、後段の信号処理回路(DSP回路等)でダイナミックレンジ拡大画像を合成処理する際に有効に利用可能な1つの信号だけをメモリ回路16に記憶させることができる。 【0046】 さらに、メモリ回路16内のメモリセル17にフラグ「000」で書き込まれた信号値は1回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「001」で書き込まれた信号値は2回目の走査で読み出されたものとなる。また、フラグ「010」で書き込まれた信号値は3回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「011」で書き込まれた信号値は4回目の走査で読み出されたものとなる。 【0047】 したがって、後段の信号処理回路(DSP回路等)では、メモリ回路16からメモリセル17ごとに、信号値とフラグを読み出すことにより、その信号値が何回目の走査で読み出されたものであるかを判別し、この判別結果を参照しながら、ダイナミックレンジを拡大した画像を合成することができる。このため、画像合成の自由度や信頼度を高めることができる。 【0048】 〈第2実施形態〉 図4は本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。図示のように、本第2実施形態に係る固体撮像装置10は、画素アレイ部11と、走査回路12と、カラム回路13と、判定回路14を含む書き込み制御回路15と、メモリ回路16とを備えたシステム構成となっている。このうち、画素アレイ部11、走査回路12及びカラム回路13は、第1の半導体基板(チップ)21上に形成され、書き込み制御回路15及びメモリ回路16は、第1の半導体基板21と異なる第2の半導体基板(チップ)22上に形成されている。 【0049】 このように2つの半導体基板21,22に分けたシステム構成を採用する理由は、画素アレイ部11やメモリ回路16に別々の製造プロセスを適用した方が効率が良いためである。したがって、効率の善し悪しを考慮しなければ、画素アレイ部11からメモリ回路16までのシステム構成要素すべてを同一(共通)の半導体基板上にまとめて形成してもよい。また、半導体基板21,22相互の電気的な接続は、第1の半導体基板21側でカラム回路13により保持した信号を水平走査してから第2の半導体基板22側に伝送してもよいが、微細なバンプを用いて電気的な接続を行なうマイクロバンプなどの方法で、画素列ごとにあるいは数画素列ごとにつなぐ方が好ましい。 【0050】 また、画素アレイ部11、走査回路12及びカラム回路13は、それぞれ上記第1実施形態と同様の機能を有する。書き込み制御回路15は、上記第1実施形態と同様の機能を有する判定回路14を含むものであるが、信号の書き込み対象となるメモリ回路16が2画面分(2フレーム分)のメモリ領域16A,16Bを有することから、判定回路14での比較判定結果に基づいて、2つのメモリ領域16A,16Bのいずれか一方に信号を書き込む処理を行なうものとなっている。 【0051】 メモリ回路16は、上述のように2つのメモリ領域(フレームメモリ)16A,16Bを有している。一方のメモリ領域(以下、「第1のメモリ領域」と記す)16Aは、上記第1実施形態のメモリ回路16と同様に、画素アレイ部11の例えば1画素ごとに、即ち1画素に対して1:1の対応関係をもって1画面(1フレーム)分のメモリセル17Aを備えている。また、1つの画素に対応する1つのメモリセル17Aは、画素信号を記憶するための10ビットにフラグを書き込むための3ビットを加えた「10ビット+3ビット」のビット列を1つのメモリ単位として構成されている。これに対して、他方のメモリ領域(以下、「第2のメモリ領域」と記す)16Bは、第1のメモリ領域16Aと同様に1画面(1フレーム)分のメモリセル17Bを備えているが、1つの画素に対応する1つのメモリセル17Bは、画素信号を記憶するための10ビットのビット列を1つのメモリ単位として構成され、フラグを書き込むためのビット列を備えていない。 【0052】 続いて、上記構成からなる固体撮像装置を用いて画素信号を読み出す場合の処理の手順について説明する。まず、走査回路12は、上記図3(A)に示すように、露光時間比を64→16→4→1と長い方から短い方に順に変えながら(読み出し回数が進むたびに感度を高い方から低い方に順に変化させながら)、各行の画素を4回ずつ走査することにより、各々の画素から4回ずつ信号(感度の異なる信号)を読み出すものとする。また、カラム回路13と判定回路14は、上記第1実施形態と同様の処理を行なうものとする。そうした場合、書き込み制御回路15は、判定回路14の判定結果と、走査が何回目であるかによって、メモリ回路16に対する信号の書き込みを次のように制御する。 【0053】 まず、走査が1回目の場合は、画素からの信号の値が850以下であれば、この画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17A(10ビット+3ビット)に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「000」を書き込む。また、画素からの信号V1の値が850よりも大きければ、この画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aに対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込まずに当該信号V1を捨て、フラグ用のビット列にフラグ「100」を書き込む。 【0054】 次に、走査が2回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aから、フラグの値を読み出しておく。そして、フラグの1ビット目の値が「0」であれば、2回目の走査で画素から読み出された信号V2の値を、信号読み出し対象の画素に対応する第2のメモリ領域16Bのメモリセル17Bに書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V2の値が850以下であれば、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aに対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で画素から読み出された信号V2の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「001」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V2の値が850よりも大きければ、当該信号V2を捨てる。 【0055】 次に、走査が3回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aから、フラグの値を読み出しておく。そして、フラグの値が「000」であれば、3回目の走査で画素から読み出された信号V3を捨てる。また、フラグの値が「001」であれば、3回目の走査で画素から読み出された信号V3の値を、信号読み出し対象の画素に対応する第2のメモリ領域16Bのメモリセル17Bに書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V3の値が850以下であれば、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aに対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で画素から読み出された信号V3の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「010」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V3の値が850よりも大きければ、当該信号V3を捨てる。 【0056】 次に、走査が4回目の場合は、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aから、フラグの値を読み出しておく。そして、フラグの値が「000」又は「001」であれば、4回目の走査で画素から読み出された信号V4を捨てる。また、フラグの値が「010」であれば、4回目の走査で画素から読み出された信号V4の値を、信号読み出し対象の画素に対応する第2のメモリ領域16Bのメモリセル17Bに書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V4の値が850以下であれば、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aに対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で画素から読み出された信号V4の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「011」を書き込む。また、フラグの1ビット目の値が「1」で、画素からの信号V4の値が850よりも大きければ、当該信号V4を捨てる。 【0057】 このように本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置において、走査回路12は、読み出し(走査)の回数が進むたびに感度を高い方から低い方に順に変化させてn回(本形態ではn=4)ずつ信号を読み出し、書き込み制御回路15は、画素アレイ部11の画素12からn回の読み出しによって得られるn個の信号のうち、画素12から読み出された信号の値が閾値以下となってからm回分(本形態ではm=2)の信号の値をメモリ回路16に書き込み、m回分の信号値の書き込み後に読み出された信号は捨てるように制御する。 【0058】 すなわち、1回目の走査では、信号V1の値が閾値以下であれば、その信号V1の値を第1のメモリ領域16Aに書き込み、信号V1の値が閾値よりも大きければ、その信号V1を捨てる。次に、2回目の走査では、1回目の走査で第1のメモリ領域16Aに信号値が書き込まれていれば、2回目の走査で読み出した信号V2の値を第2のメモリ領域16Bに書き込む。また、1回目の走査で信号値が書き込まれず、2回目の走査で読み出した信号V2の値が閾値以下であれば、その信号V2の値を第1のメモリ領域16Aに書き込み、信号V2の値が閾値よりも大きければ、その信号V2を捨てる。 【0059】 次に、3回目の走査では、1回目及び2回目の走査で第1のメモリ領域16Aと第2のメモリ領域16Bに信号値が書き込まれていれば、3回目の走査で読み出した信号V3を捨てる。また、2回目の走査で第1のメモリ領域16Aに信号値が書き込まれていれば、3回目の走査で読み出した信号V3の値を第2のメモリ領域16Bに書き込む。また、1回目及び2回目の走査で信号値が書き込まれず、3回目の走査で読み出した信号V3の値が閾値以下であれば、その信号V3の値を第1のメモリ領域16Aに書き込み、信号V3の値が閾値よりも大きければ、その信号V3を捨てる。 【0060】 次に、4回目の走査では、1回目〜3回目の走査で第1のメモリ領域16Aと第2のメモリ領域16Bに信号値が書き込まれていれば、4回目の走査で読み出した信号V4を捨てる。また、3回目の走査で第1のメモリ領域16Aに信号値が書き込まれていれば、4回目の走査で読み出した信号V4の値を第2のメモリ領域16Bに書き込む。また、1回目〜3回目の走査で信号値が書き込まれず、4回目の走査で読み出した信号43の値が閾値以下であれば、その信号V4の値を第1のメモリ領域16Aに書き込み、信号V4の値が閾値よりも大きければ、その信号V4を捨てる。 【0061】 要するに、露光時間が長い最初の方の走査では画素信号が飽和していても、それよりも露光時間が短い後の方の走査では、画素信号が飽和せずにリニアな領域に入ってくるため、そのときの信号の値を、画素信号がリニアな領域に入ってからm回分(本形態ではm=2)だけ、当該信号値が何回目の走査で読み出された信号であるかを識別可能なフラグ情報(識別情報)とともに、メモリ回路16に書き込み、さらにその後は信号値を書き込まないこととしている。これにより、画素アレイ部11の各画素20から、走査回路12による4回の走査によって読み出された画素信号を、2画面(1フレーム)分の記憶領域16A,16B(メモリセル17A,17B)を有するメモリ回路16に記憶させることができる。 【0062】 また、1回目の走査による信号の読み出しから4回目の走査による信号の読み出しまでの間に、信号値が閾値(850)以下の条件を満たす画素信号だけをメモリ回路16に書き残すため、4回の走査によって画素から読み出された4つの信号(V1,V2,V3,V4)の中から、後段の信号処理回路(DSP回路等)でダイナミックレンジ拡大画像を合成処理する際に有効に利用可能な2つの信号だけをメモリ回路16に記憶させることができる。 【0063】 また、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「000」で書き込まれた信号値は1回目の走査で読み出されたものとなり、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「001」で書き込まれた信号値は2回目の走査で読み出されたものとなる。また、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「010」で書き込まれた信号値は3回目の走査で読み出されたものとなり、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「011」で書き込まれた信号値は4回目の走査で読み出されたものとなる。一方、第2のメモリ領域16Bのメモリセル17Bに書き込まれた信号値は、これに対応する第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aにフラグ「000」が書き込まれていれば、2回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「001」が書き込まれていれば、3回目の走査で読み出されたものとなり、フラグ「010」が書き込まれていれば、4回目の走査で読み出されたものとなる。 【0064】 したがって、後段の信号処理回路(DSP回路等)では、第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aから信号値とフラグを読み出す一方、これに対応する第2のメモリ領域16Bのメモリセル17Bから信号値を読み出すことにより、それぞれの信号値が何回目の走査で読み出されたものであるかを判別し、この判別結果を参照しながら、ダイナミックレンジを拡大した画像を合成することができる。このため、画像合成の自由度や信頼度を高めることができる。 【0065】 また原理的には、走査回路12で露光時間を1/4ずつ短くしながら走査するため、露光時間(感度)を変えて何回か走査したなかで、信号の値がリニアな領域で、かつ閾値の1/4以上有るものを残せばよい。実際には、ある走査で、信号の値がリニアな領域の最大に近く、次の走査でその1/4くらいのときに、どちらの信号値をメモリに残すかは微妙である。また、リニアな領域といえども、信号のリニアリティー(入射光量に対する信号出力の線形性)が真に完全ではないため、露光時間が正確に1/4でも、信号値が完全に正確に1/4にはならない。このため、例えば明るさにグラディエーションのある空のような被写体を撮像したときに、信号の乗り換えの部分で帯状のノイズが発生する恐れがある。 【0066】 これに対して、本発明の第2実施形態においては、2枚分(2画面分)の画像データをメモリ回路16に書き残すようにしたので、蓄積時間の異なる信号に乗り換えるところで、2枚の画像の重なり具合(信号値の差)を示す2つの信号を「のりしろ」の部分として持つことができる。したがって、後段の信号処理回路(DSP回路等)で「のりしろ」の部分を参照しながら信号を乗り換えることにより、上記のノイズの発生を防止することができる。さらに、何回走査してもそのうち重要な2枚だけを残すことで、全データを残すのに対して、必要な情報の欠損をほとんどなくメモリを節約できるとともに、後段の処理速度アップ、消費電力低減、小型化、低コスト化などの利点がある。 【0067】 なお、上記の処理例においては、露光時間を短くしながら何回も走査し、メモリ回路16の第2のメモリ領域16Bには、それに先立って第1のメモリ領域16Aに書き込んだ信号の次に読み出した信号が書き込まれている。その場合、4回の走査に対して3画面分(3フレーム分)のメモリ領域をメモリ回路16に設けるといった拡張も可能であるが、通常は2画面分のメモリ領域を設けるだけで十分であり、メモリ回路16に格納する画像データの量を削減する点でも、2画面分のメモリ領域を設ける方が好ましい。 【0068】 〈第3実施形態〉 図5は本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。図示のように、本第3実施形態に係る固体撮像装置10は、基本的に、上記第2実施形態と同様に、画素アレイ部11と、走査回路12と、カラム回路13と、判定回路14を含む書き込み制御回路15と、メモリ回路16とを備えたシステム構成となっている。 【0069】 また、メモリ回路16は、2つのメモリ領域(フレームメモリ)16A,16Bを有し、各々のメモリ領域16A,16Bは、それぞれ1画面分(1フレーム分)のメモリセル17A,17Bを備える点は、上記第2実施形態と同様である。ただし、第1のメモリ領域16Aにおいて、1つの画素に対応する1つのメモリセル17Aは、画素信号を記憶するための10ビットにフラグを書き込むための1ビットを加えた「10ビット+1ビット」のビット列を1つのメモリ単位として構成されている。また、第2のメモリ領域16Bにおいて、1つの画素に対応する1つのメモリセル17Bは、画素信号を記憶するための10ビットにフラグを書き込むための1ビットを加えた「10ビット+1ビット」のビット列を1つのメモリ単位として構成されている。 【0070】 続いて、上記構成からなる固体撮像装置を用いて画素信号を読み出す場合の処理の手順について説明する。まず、走査回路12は、上記図3(B)に示すように、露光時間比を1→4→16→64と短い方から長い方に順に変えながら(読み出し回数が進むたびに感度を低い方から高い方に順に変化させながら)、各行の画素を4回ずつ走査することにより、各々の画素から4回ずつ信号(感度の異なる信号)を読み出すものとする。また、カラム回路13と判定回路14は、上記第1実施形態と同様の処理を行なうものとする。そうした場合、書き込み制御回路15は、判定回路14の判定結果と、走査が何回目であるかによって、メモリ回路16に対する信号の書き込みを次のように制御する。 【0071】 まず、走査が1回目の場合は、画素から読み出した信号V1の値の大小にかかわらず、信号読み出し対象の画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17A(10ビット+1ビット)に対し、画素信号用のビット列に1回目の走査で読み出された信号V1の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「0」を書き込む。 【0072】 次に、走査が2回目の場合は、画素から読み出した信号V2の値の大小にかかわらず、信号読み出し対象の画素に対応する第2のメモリ領域16B内のメモリセル17B(10ビット+1ビット)に対し、画素信号用のビット列に2回目の走査で読み出された信号V2の値を書き込むとともに、フラグ用のビット列にフラグ「0」を書き込む。 【0073】 次に、走査が3回目の場合は、画素からの信号V3の値が850以下であれば、この画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aに対し、画素信号用のビット列に3回目の走査で読み出された信号V3の値を上書きするとともに、フラグ用のビット列にフラグ「1」を上書きする。また、画素からの信号V3の値が850よりも大きければ、その信号V3を捨てて、この画素に対応する第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aに1回目の走査で書き込んだ信号V1の値とフラグの値「0」をそのまま残す。 【0074】 次に、走査が4回目の場合は、画素からの信号V4の値が850以下であれば、この画素に対応する第2のメモリ領域16B内のメモリセル17Bに対し、画素信号用のビット列に4回目の走査で読み出された信号V4の値を上書きするとともに、フラグ用のビット列にフラグ「1」を上書きする。また、画素からの信号V4の値が850よりも大きければ、その信号V4を捨てて、この画素に対応する第2のメモリ領域16B内のメモリセル17Bに2回目の走査で書き込んだ信号V2の値とフラグの値「0」をそのまま残す。 【0075】 このように本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置において、走査回路12は、読み出し(走査)の回数が進むたびに感度を低い方から高い方に順に変化させてn回(本形態ではn=4)ずつ信号を読み出し、書き込み制御回路15は、画素アレイ部11の画素12からm回目(本形態ではm=2)の読み出しまでに得られるm個の信号の値をメモリ回路16に書き込み、その後、n回目の読み出しまでに得られる信号の値が閾値以下であれば、当該信号の値をメモリ回路16に上書きし、閾値よりも大であれば、当該信号を捨てるように制御する。 【0076】 すなわち、1回目の走査では、信号V1の値を第1のメモリ領域16Aに書き込み、2回目の走査では、信号V2の値を第2のメモリ領域16Bに書き込む。次に、3回目の走査では、信号V3の値が閾値以下であれば、その信号V3の値を第1のメモリ領域16Aに上書きし、信号V3の値が閾値よりも大きければ、その信号V3を捨てる。次に、4回目の走査では、信号V4の値が閾値以下であれば、その信号V4の値を第2のメモリ領域16Bに上書きし、信号V4の値が閾値よりも大きければ、その信号V4を捨てる。 【0077】 要するに、書き込み制御回路15は、1,2,…,m,1,2,…というように巡回させて、メモリ回路16の各メモリ領域にフラグとともに信号値を書き込み、画素12から読み出した信号の値が閾値(適正領域)よりも大きければ、当該信号を捨てるように制御するのである。すなわち、露光時間を順に短くしながらn回(上記の例では4回)の読み出し走査を行ない、画素からの信号がリニアな領域に入ってからm回分(本形態では1回分)の信号を、何度目かの走査で読み出された信号であるかを示すフラグ情報とともにメモリ回路16に書き残すこととしている。これにより、画素アレイ部11の各画素20から、走査回路12による4回の走査によって読み出された画素信号を、2画面(1フレーム)分の記憶領域16A,16B(メモリセル17A,17B)を有するメモリ回路16に記憶させることができる。 【0078】 また、この方法では、画素からの信号をメモリ回路16に書き込むかどうかを判定するのにフラグを参照する必要がない。判定回路14による信号値の判定結果だけで信号値の扱いが決まるため、メモリ回路16から判定回路14にフラグを読み出す必要がない。したがって、第2の実施形態と比較すると、処理全体が簡素化されたものとなる。 【0079】 また、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「0」で書き込まれた信号値は1回目の走査で読み出されたものとなり、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aにフラグ「1」で書き込まれた信号値は3回目の走査で読み出されたものとなる。また、第2のメモリ領域16B内のメモリセル17Bにフラグ「0」で書き込まれた信号値は2回目の走査で読み出されたものとなり、第2のメモリ領域16B内のメモリセル17Bにフラグ「1」で書き込まれた信号値は4回目の走査で読み出されたものとなる。 【0080】 したがって、後段の信号処理回路(DSP回路等)では、メモリ回路16の各メモリ領域16A,16Bから、それぞれメモリセル17A,17Bごとに、信号値とフラグを読み出すことにより、その信号値が何回目の走査で読み出されたものであるかを判別し、この判別結果を参照しながら、ダイナミックレンジを拡大した画像を合成することができる。このため、画像合成の自由度や信頼度を高めることができる。 【0081】 なお、上記の各実施形態においては、メモリ回路16に対して、画素から読み出した信号値とフラグを共通のメモリセルに書き込むものとしたが、これに限らず、信号値とフラグを別々のメモリ領域に書き込むものとしてもよい。例えば、上記図4においては、第1のメモリ領域16A内のメモリセル17Aに、信号値とフラグの両方を書き込む構成となっているが、図6に示すように、第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aと1:1で対応する第3のメモリ領域16Cを、第1のメモリ領域16Aや第2のメモリ領域16Bとは別に設け、第1のメモリ領域16Aのメモリセル17Aとこれに対応する第3のメモリ領域16Cのメモリセル17Cに、それぞれ信号値とフラグを分けて書き込む構成としてもよい。 【0082】 また、メモリ回路16は、1画面分ちょうどのメモリ領域や、2画面分ちょうどのメモリ領域でなくても、別の目的で使用するメモリ領域を有する、さらに大規模なメモリ回路であってもよい。 【0083】 また、上記の各実施形態においては、メモリの単位(フラグを付与する単位)を、1画素単位としているが、これ以外にも、例えば色フィルターの配列にしたがった4画素単位とするなど、複数画素単位としてもよい。 【0084】 また、走査回路12によって1行分の画素を同時に駆動する場合、判定回路14は、画素列と1:1の関係で設けることが好ましいが、複数の画素列で判定回路14を共有することも可能である。 【0085】 また、メモリ回路16には、画素からの信号をそのまま書き込んでもよいし、何らかの演算処理を行なってから書き込んでもよい。 【0086】 また、上記各実施形態のように判定回路14に1つの閾値を適用した場合、閾値以下の信号値だけでなく、閾値以上、閾値未満又は閾値超の信号値だけをメモリ回路16に記憶させることもできる。さらに、複数の異なる閾値を適用した場合は、それらの閾値を用いて特定される範囲内の信号値だけをメモリ回路16に記憶させることができる。また、閾値としては、動作中に変更され得るものも許される。例えば、AD変換の入力部で閾値を設定し、ゲイン0のときにはAD変換の入力レンジに対して閾値を850/1024とし、AD変換のゲインを2倍にしたときは閾値をAD変換の入力レンジそのものとすることができる。 【0087】 また、上記実施形態においては、走査回路12が1つの画素につき、感度(露光時間)を変えて4回ずつ信号を読み出し、そのうちの1回分又は2回分の信号をメモリ回路16に記憶する構成となっているが、本発明は、走査回路12による信号の読み出し回数に対して、それよりも少ない回数分の信号をメモリ回路16に記憶する場合全般に適用可能である。すなわち、走査回路12は、画素アレイ部11の各行の画素12から、それぞれ感度を変えてn回(nは2以上の整数)ずつ信号を読み出し、メモリ回路16は、走査回路12によって画素アレイ部11の画素12から読み出されたn回分の信号のうち、少なくともm回分(mは1以上n未満の整数)の信号を記憶可能なメモリ領域を有するものであればよい。 【0088】 また、上記実施形態においては、外部から与えられる物理量を検出する物理量検出装置として、被写体を経た入射光の光強度を検出する固体撮像装置を例に挙げたが、固体撮像装置への適用にあたっては、静止画を扱うもの、動画を扱うもの、静止画と動画の両方を扱うもの、のいずれにも適用可能である。また、本発明は、固体撮像装置に限られるものではなく、センサの構成として、検出電極と指の表面との間に指紋の凹凸に応じて形成される静電容量を物理量として検出する画素、あるいは、外部から与えられる物理量として、可視光以外の電磁波や粒子、圧力や化学物質の分布などを検出する画素が、行列状に2次元配置された物理量検出装置全般に適用可能である。 【0089】 [適用例] 先述した実施形態に係る固体撮像装置10は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置において、その撮像デバイス(画像入力デバイス)として用いて好適なものである。 【0090】 ここに、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像装置の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系及び当該固体撮像装置の信号処理回路を含むカメラモジュール(例えば、携帯電話等の電子機器に搭載されて用いられる)と、このカメラモジュールを搭載したデジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムの両方を含むものである。 【0091】 図7は本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。本例に係る撮像装置は、レンズ41を含む光学系、撮像デバイス(固体撮像装置)となるCMOSイメージセンサ(固体撮像装置)を含むセンサチップ42、フレームメモリ(メモリ回路)を含むメモリチップ43、DSP(Digital signal processor)回路44、DSP回路44から出力される画像信号を処理するマイクロコンピュータ(マイコン)45、画像信号を表示する表示装置46、画像信号を記録するメモリカード47等を備えた構成となっている。 【0092】 レンズ41は、被写体からの像光を、CMOSイメージセンサからなる撮像デバイス(固体撮像装置)の撮像面に導くもので、このレンズ41を含む光学系が結像光学系である。CMOSイメージセンサは、レンズ41を含む光学系によってセンサの撮像面に結像された像光を画素単位で電気信号に変換する。 【0093】 センサチップ42は、上記の画素アレイ部11、走査回路12、カラム回路13を搭載している。メモリチップ43は、上記の判定回路14、書き込み制御回路15、メモリ回路16を搭載している。DSP回路44は、センサチップ42とメモリチップ43を制御するとともに、フレームメモリから信号やフラグを読み込んで、ダイナミックレンジが拡大された画像を合成する処理などを行なうものである。メモリチップ43に搭載されたフレームメモリは、DSP回路44が途中結果を保存するメモリ領域も備えている。 【0094】 かかる撮像装置の構成において、センサチップ42に搭載されたCMOSイメージセンサで複数回の走査によって画素から読み出された信号は、走査による読み出し回数よりも少ない回数分だけ、メモリチップ42に搭載されたメモリ回路(フレームメモリ)に記憶された後、DSP回路44によって読み込まれ、そこで1枚の画像に合成される。 【0095】 上述したように、ビデオカメラや電子スチルカメラ、さらには携帯電話等のモバイル機器向けカメラモジュールなどの撮像装置において、その撮像デバイスとして先述した実施形態に係る固体撮像装置10を用いることで、より小さい容量のメモリを用いて、ダイナミックレンジの拡大を図ることができる。 【図面の簡単な説明】 【0096】 【図1】本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 【図2】画素出力信号と入射光量の関係を示す図である。 【図3】走査回数と蓄積時間比の関係を示す図である。 【図4】本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 【図5】本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置の構成の概略を示すシステム構成図である。 【図6】メモリ回路の他の構成例を示す図である。 【図7】本発明に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。 【符号の説明】 【0097】 11…画素アレイ部、12…走査回路、13…カラム回路、14…判定回路、15…書き込み制御回路、16…メモリ回路、16A,16B,16C…メモリ領域、17,17A,17B,17C…メモリセル、
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月18日(2006.8.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086298 【弁理士】 【氏名又は名称】船橋 國則
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| 【公開番号】 |
特開2008−48246(P2008−48246A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−223046(P2006−223046) |
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