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【発明の名称】 個人向け放送システム
【発明者】 【氏名】森 有一

【氏名】鴨志田 亮太

【氏名】永松 健司

【氏名】藤田 雄介

【氏名】北原 義典

【要約】 【課題】インターネットTVなどにおいて、広告主はターゲットグループの顧客属性を定義するなどして、ターゲットグループに属する顧客に広告を視聴させることが出来るが、特定の視聴者の視聴する番組や広告を自由に制御することができない。

【構成】企業が自社ユーザに自社がコントロールするIDを埋め込んだ視聴クライアントを配布することにより、自社ユーザの視聴する番組や広告をコントロールする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツタイプとコンテンツファイルの対応関係からなるコンテンツ配信ルールファイルを作成し、放送配信システムに登録し、また視聴クライアント毎にユニークなIDである視聴クライアントIDを視聴クライアントに付与し、また該視聴クライアントIDと該コンテンツ配信ルールファイルを関係付けて放送配信システムに登録する放送企画システムと、
視聴者の操作に応じて、視聴クライアントIDと番組名からなる番組視聴要求を放送配信システムに送信し、該放送配信システムから番組コンテンツリストを受信し、該番組コンテンツリストに基づき、放送配信システムにコンテンツを要求し、該放送配信システムから受信したコンテンツを表示、出力する視聴者クライアントと、
コンテンツファイルと、番組を構成するコンテンツファイルのシーケンシャルなリストである番組シナリオファイルを有し、また視聴クライアントからの視聴要求に含まれる視聴クライアントIDと番組名に基づき、該視聴クライアントに配信すべきコンテンツのリストである番組コンテンツリストを作成し、該視聴クライアントに該番組コンテンツリスト配信し、また視聴クライアントからのコンテンツ要求に応じてコンテンツファイルを該視聴クライアントに配信し、そのログを記録する放送配信システム
からなる個人向け放送システム。
【請求項2】
請求項1記載の放送配信システムはさらに、視聴クライアントからの視聴要求に応じて、該視聴クライアントに配信すべきコンテンツのリストである番組コンテンツリストを作成する際、該視聴要求に含まれる視聴クライアントIDと番組名と視聴者属性テーブルに基づき、該視聴クライアントに配信すべきコンテンツのリストである番組コンテンツリストを作成し、
また請求項1記載の放送企画システムと視聴クライアントのどちらか一方またはその両方が、放送配信システムの視聴者属性テーブルの編集機能を有する
ことを特徴とする個人向け放送システム。
【請求項3】
請求項1から請求項2記載の視聴クライアントはさらに、放送配信システムから受信したコンテンツを表示、出力するに際し、視聴者属性レコードの情報をコンテンツに埋め込むことを特徴とする個人向け放送システム。
【請求項4】
請求項3記載の視聴クライアントはさらに、コンテンツを表示、出力するに際し、コンテンツに含まれる文字情報を音声合成して音声として出力することを特徴とする個人向け放送システム。
【請求項5】
請求項1から4記載の放送配信システムはさらに、視聴クライアント毎の視聴要求された番組およびコンテンツのログを取得し、それを放送企画システムに送信することを特徴とする個人向け放送システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、放送企画者が視聴者に意図した番組を容易に視聴させうる個人向け放送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームページやインターネットTVの劇的な普及に伴い、その視聴者に対する広告手法も変わりつつある。放送事業者は、広告主が予め設定したターゲットグループの属性と事前に別途収集した視聴者の属性をマッチングさせ、広告主の意図するターゲットグループに属する視聴者にのみ広告を表示することができるため、効率の良い広告活動が可能である。
【0003】
【特許文献1】特開2002−24279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記背景技術では、広告主が意図する特定の顧客が視聴する番組や広告を直接コントロールすることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、視聴者が利用する視聴クライアントを特定する手段と、該特定された視聴クライアントに対する番組や広告の配信を広告主が直接コントロールする手段を提供することにより、広告主が意図する特定の顧客が視聴する番組や広告を直接コントロールすることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の提供する個人向け放送システムでは、広告主が視聴クライアントを特定して、該視聴クライアントに配信する番組や広告をコントロールすることができるため、例えば広告主企業が営業活動や販促活動などで無料にて配布した視聴クライアントを利用した視聴者に、広告主企業が視聴させたい番組や広告を視聴させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るビジネスモデルの概略を図示したものである。放送企画事業者1010〜1012は、視聴クライアントにユニークなIDを付与して、視聴者1100に無料または安価に配布する。放送企画事業者とは、大口の広告主企業や小口の広告主企業をまとめる広告代理店などを想定しているが、その限りではない。また配布した視聴クライアントのIDと該視聴クライアントに配信される番組や広告をコントロールするためのコンテンツ配信ルールを放送配信事業者1200に登録する。
【0008】
視聴者1100は視聴クライアントを用いて放送配信事業者1200に番組の視聴要求を送信すると、放送企画事業者が意図した番組や広告を視聴者1100に配信することができる。
【0009】
図2は、本発明に係わるビジネスモデルの詳細を示したものである。
放送企画事業者1100は、まずコンテンツ配信ルールを作成し、放送配信事業者に登録し、視聴クライアントIDを付与した視聴クライアントを視聴者1100に配布し、その視聴クライアントのIDを放送配信事業者1200に登録する。また該視聴者1100の属性情報を所有している場合は、IDの登録と合わせて視聴者属性も放送配信事業者1200に登録する。
【0010】
放送配信事業者1200は、視聴者1100からの視聴要求を受け付けた際、放送企画事業者1010が事前に登録した視聴クライアントのIDに基づき、適用すべきコンテンツ配信ルールを検索し、該コンテンツ配信ルールに従い、該視聴者に視聴させるコンテンツリストを視聴者1100に配信する。
【0011】
視聴者1100は、受信した該コンテンツリストに基づき、放送配信事業者1200にコンテンツの視聴を要求し、受信したコンテンツを視聴する。
【0012】
放送配信事業者1200はまた、視聴者1100ごとに視聴したコンテンツのログを、該視聴者1100の利用している視聴クライアントのIDを登録した放送企画事業者1010に送付する。
【0013】
図3は本発明に係るシステムの概略を示すものである。
視聴クライアント2000は視聴者1100が利用する端末システムである。視聴クライアント2000は、視聴者1100からの入力を受け付ける入力部2500、映像や音声などを表示または出力する表示および出力部2400、文字情報を音声情報に変換する音声合成部2300、視聴クライアント2000内で動作するアプリケーションであるクライアントアプリケーション2200、視聴クライアント2000で利用するデータを格納するデータベース2100からなる。
【0014】
放送企画事業者1010〜1012が利用する放送企画システム3000は、利用者からの入力を受け付ける入力部3400、表示および出力を行う表示および出力部3300、放送企画システム3000内で動作するアプリケーションであるサーバアプリケーション3200、放送企画システム3000で利用するデータを格納するデータベース3100からなる。
【0015】
放送配信事業者1200が利用する放送配信システム4000は、利用者からの入力を受け付ける入力部4400、表示および出力を行う表示および出力部4300、放送配信システム4000内で動作するアプリケーションであるサーバアプリケーション4200、放送配信システム4000で利用するデータを格納するデータベース4100からなる。
【0016】
視聴クライアント2000、放送企画システム3000および放送配信システム4000はネットワーク5000で相互に接続されている。
【0017】
図4は、視聴クライアント2000のクライアントアプリケーション2200の詳細である。
視聴クライアントID登録処理2110は、ネットワークまたは接続端子などで直接接続された放送企画システム3000から渡されたID情報を視聴クライアントIDのデータベース2100に登録する処理である。
【0018】
視聴処理2130は、視聴クライアントにおいて視聴者1100がコンテンツを視聴する一連の処理である。図5に視聴処理2130の詳細をPAD図で示す。
【0019】
処理ステップ2131では、視聴クライアント2000の入力部2500で視聴者1100より指定された番組名と、データベース2100に格納されている視聴クライアントIDを放送配信システム4000に送信する。
【0020】
処理ステップ2132では、上記送信した番組名に対応したコンテンツリストを受信する。
【0021】
反復ステップ2133では、処理ステップ2132で受信したコンテンツリストに含まれる全てのコンテンツに対して、処理ステップ2134以降の処理を適用する。
【0022】
処理ステップ2134では、処理対象であるコンテンツの名称またはその識別子を放送配信システム4000に送信する。
【0023】
処理ステップ2135では、上記送信したコンテンツ名称またはその識別子に対応したコンテンツファイルを受信する。
【0024】
判定ステップ2136では、上記コンテンツ名称またはその識別子でコンテンツの種別を判定し、テンプレートタイプの場合、処理ステップ2137〜2138の処理を行う。テンプレートタイプでない場合は、処理ステップ2139を行う。
【0025】
処理ステップ2137では、上記テンプレートタイプのコンテンツに視聴者属性情報を埋め込む。図6にテンプレートタイプのコンテンツの例を示す。図6の文字列は、記号「%」に囲まれた部分を視聴者ニックネームの文字列に置き換えるテンプレートを意味する。処理ステップ2137では、視聴クライアント2000のデータベース2100に格納されている所長者属性情報から視聴者ニックネームを抽出し、文字列の置換処理を行う。例えば視聴者ニックネームが「あーちゃん」である場合、図6に示すテンプレートタイプのコンテンツは、「あーちゃんさん、こんにちは」という文字列に変換される。
【0026】
処理ステップ2138では、音声合成2300によりステップ2137で得られた文字列を音声コンテンツに変換する。
【0027】
ステップ2139では、コンテンツの種類に応じて視聴クライアント2000の表示および出力部2400に出力する。
【0028】
図4の説明に戻る。視聴者属性登録および編集処理2150は、視聴クライアント2000の入力部2500を視聴者1100が操作して、視聴者の属性情報を視聴クライアント2000のデータベース2100に格納するか、放送配信システム4000に登録するかのどちらか一方または両方を行う。
【0029】
図7は放送企画システム3000のサーバアプリケーション3200の詳細である。コンテンツ配信ルール作成処理3210は、放送企画システム3000のユーザが入力部3400を操作してコンテンツ配信ルールを作成および編集する処理である。
【0030】
図9にコンテンツ配信ルールの例を示す。コンテンツ配信ルール5000は、コンテンツタイプとコンテンツファイルの対応表である。コンテンツ配信ルール5000では、「イントロダクション」というコンテンツタイプには、「H社今日のイベント」が割り当てられている。また「炊飯器広告」には「H社IH炊飯ジャーCD33CM」が、「冷蔵庫広告」には「H社冷凍冷蔵庫EF88CM」が割り当てられている。これは、このコンテンツ配信ルールに従えば、CMに炊飯器が指定されているときは必ずH社の炊飯器のCMが配信されることを意味する。作成したコンテンツ配信ルールは一旦放送企画システム3000のデータベース3100に格納される。
【0031】
図7の説明に戻る。コンテンツ配信ルール登録処理3230は、予め放送企画事業者に割り当てられた放送企画IDと上記データベース3100に格納されているコンテンツ配信ルールを関係付けて放送配信システム4000に登録する。
【0032】
視聴クライアントID付与処理3250は、視聴クライアントごとにユニークなIDを採番し、ネットワークまたは接続端子などで直接接続された視聴クライアント2000にそのID情報を登録する処理である。
【0033】
視聴クライアントID登録処理3270は、上記放送企画IDと視聴クライアントID付与処理3250で付与したIDを関連付けて放送配信システム4000に登録する。
【0034】
視聴者属性登録および編集処理3290は、放送企画システム3000のユーザが入力部3400を用いて、前記視聴クライアントのIDとそのクライアントを配布した視聴者1100の属性情報を関係付けて放送配信システム4000に登録する。
【0035】
図8は、放送配信システム4000のサーバアプリケーション4200の詳細である。
コンテンツ配信ルール登録処理は、放送企画システム3000のコンテンツ配信ルール登録処理3230で登録依頼された放送企画IDとコンテンツ配信ルールを関係付けてデータベース4100に格納する。
【0036】
視聴クライアントID登録処理4230は、放送企画システム3000の視聴クライアントID登録処理3270で登録依頼された視聴クライアントIDと放送企画IDを関係付けてデータベース4100に格納する。
【0037】
視聴者属性登録および編集処理4250は、放送企画システム3000の視聴者属性登録および編集処理3290で登録依頼された、視聴クライアントのIDとそのクライアントを配布した視聴者1100の属性情報を関係付けてデータベース4100に格納する。
【0038】
コンテンツリスト作成および配信処理4270は、視聴クライアント2000からの視聴要求に応じて配信するコンテンツのリストを配信する。図10にコンテンツリスト作成および配信処理4270の詳細をPAD図で示す。
【0039】
処理ステップ4271では、視聴クライアント2000の視聴要求に含まれる番組名を検索キーにしてデータベース4100に格納されている番組シナリオファイルを検索する。
【0040】
図11に番組シナリオファイルの例を示す。図11の番組シナリオファイル6000は、視聴順番を意味するインデックスと、コンテンツタイプとコンテンツファイルの対応表である。番組シナリオファイル6000の表す番組は、「イントロダクション」、「交通情報20060808_1000」、「炊飯器広告」、「ヘッドラインニュース20060808_0800」、「冷蔵庫広告」の順のコンテンツの並びを意味する。「交通情報20060808_1000」、「ヘッドラインニュース20060808_0800」は実在するコンテンツファイルであるが、「イントロダクション」、「炊飯器広告」、「冷蔵庫広告」は適用されるコンテンツ配信ルールによって実際に配信されるコンテンツファイルが決定される。
【0041】
図10の説明に戻る。コンテンツ配信ルール検索4272では、上記視聴クライアントIDを検索キーにして、視聴クライアントID登録処理4230でデータベース4100に格納されている視聴クライアントIDと放送企画IDのペアを検索し、該視聴クライアントIDに対応する放送企画IDを検索する。次に得られた放送企画IDを検索キーにしてデータベース4100を検索し、対応するコンテンツ配信ルールを検索する。
【0042】
処理ステップ4273では、ステップ4271で得られた番組シナリオのコンテンツタイプを、ステップ4272で得られたコンテンツ配信ルールに基づきコンテンツファイルに置き換えることで、コンテンツリストを生成する。図10の番組シナリオ6000と図9のコンテンツ配信ルール5000の場合は、番組シナリオ6000中にコンテンツタイプとして定義されている、「イントロダクション」、「炊飯器広告」、「冷蔵庫広告」は各々「H社今日のイベント」、「H社IH炊飯ジャーCD33」、「H社冷凍冷蔵庫EF88」に置き換えられる。こうして作られたコンテンツリストの例を図12に示す。
【0043】
処理ステップ4274では、ステップ4273で得られたコンテンツリストを視聴クライアント2000に配信する。
【0044】
図8のサーバアプリケーション4200の説明に戻る。コンテンツ配信処理4290は、視聴クライアント2000から要求されたコンテンツを視聴クライアント2000に配信する。
【産業上の利用可能性】
【0045】
企業が自社顧客に自社に属するIDを埋め込んだ視聴クライアントを配布することにより、自社顧客の視聴する番組や広告をコントロールすることが可能。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】ビジネスモデルの概略。
【図2】ビジネスモデルの詳細。
【図3】システム概略。
【図4】視聴クライアントのクライアントアプリケーション。
【図5】視聴クライアントの処理PAD図。
【図6】テンプレートタイプのコンテンツの例。
【図7】放送企画システムのサーバアプリケーション。
【図8】放送配信システムのサーバアプリケーション。
【図9】コンテンツ配信ルールの例。
【図10】放送配信システムの処理PAD図。
【図11】番組シナリオファイルの例。
【図12】生成されたコンテンツリストの例。
【符号の説明】
【0047】
1010〜1012 放送企画事業者、 1100 視聴者、 1200 放送配信事業者、 2000〜2500 視聴クライアント、 3000〜3400 放送企画システム、 4000〜4400 放送配信システム、 5000 コンテンツ配信ルール、 6000 番組シナリオファイル、 7000 コンテンツリスト。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成18年8月18日(2006.8.18)
【代理人】 【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学


【公開番号】 特開2008−48230(P2008−48230A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−222884(P2006−222884)