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【発明の名称】 固定パターンノイズ除去装置および撮像装置
【発明者】 【氏名】三本木 慎典

【要約】 【課題】撮像素子の1画面よりも水平方向の画素数が少ない領域における固定ノイズパターンを除去する際に、メモリ容量の無駄を削減できる固定パターンノイズ除去装置および撮像装置を提供する。

【構成】撮像素子22の有効画素領域25の中で該領域よりも水平方向の画素数が少ない一部領域5Aに発生する固定パターンノイズの除去装置であって、有効画素領域を遮光したときに、一部領域5Aの少なくとも1つの水平ライン(指定エリア(5C)の水平ライン)から得られる遮光データを記憶する記憶手段と、有効画素領域を露光したときに、一部領域5Aから得られる露光データの固定パターンノイズを前記遮光データに基づいて補正する補正手段とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子の有効画素領域の中で該領域よりも水平方向の画素数が少ない一部領域に発生する固定パターンノイズの除去装置であって、
前記有効画素領域を遮光したときに、前記一部領域の少なくとも1つの水平ラインから得られる遮光データを記憶する記憶手段と、
前記有効画素領域を露光したときに、前記一部領域から得られる露光データの前記固定パターンノイズを、前記遮光データに基づいて補正する補正手段とを備えた
ことを特徴とする固定パターンノイズ除去装置。
【請求項2】
請求項1に記載の固定パターンノイズ除去装置において、
前記記憶手段は、前記一部領域の中の一部の前記水平ラインから得られる前記遮光データを記憶する
ことを特徴とする固定パターンノイズ除去装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の固定パターンノイズ除去装置において、
前記撮像素子を制御し、前記一部領域の複数の水平ラインの電荷を垂直方向に転送して加算した後、加算後の電荷を水平方向に転送することで、前記複数の水平ラインから前記遮光データを読み出す制御手段を備え、
前記記憶手段は、前記複数の水平ラインから前記制御手段が読み出した前記遮光データを記憶する
ことを特徴とする固定パターンノイズ除去装置。
【請求項4】
被写体像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子の後段に配置された請求項1から請求項3の何れか1項に記載の固定パターンノイズ除去装置とを備えた
ことを特徴とする撮像装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子の出力に含まれる固定パターンノイズを除去する固定パターンノイズ除去装置および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子の出力に含まれる固定パターンノイズを除去するために、少なくとも1画面分の遮光データを撮像素子から読み出してフレームメモリに記憶し、露光データからフレームメモリ内の遮光データを減算することが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開平11−177891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、固定パターンノイズは、撮像素子の有効画素領域(1画面)の全体に発生するとは限らず、1画面よりも小さい領域のみに発生することもある。例えば、CCDセンサのように各画素の電荷を垂直方向と水平方向とに転送して読み出す撮像素子の場合、固定パターンノイズは、水平転送用の駆動パルスの波形変化に起因し、1画面よりも水平方向の画素数が少ない領域に限定的に発生する。この場合、上記の装置と同様に、1画面分の遮光データを記憶すると、固定パターンノイズとは関係のない不要なデータも記憶することになり、その分だけメモリ容量が無駄になってしまう。
【0004】
本発明の目的は、撮像素子の1画面よりも水平方向の画素数が少ない領域における固定ノイズパターンを除去する際に、メモリ容量の無駄を削減できる固定パターンノイズ除去装置および撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の固定パターンノイズ除去装置は、撮像素子の有効画素領域の中で該領域よりも水平方向の画素数が少ない一部領域に発生する固定パターンノイズの除去装置であって、前記有効画素領域を遮光したときに、前記一部領域の少なくとも1つの水平ラインから得られる遮光データを記憶する記憶手段と、前記有効画素領域を露光したときに、前記一部領域から得られる露光データの前記固定パターンノイズを、前記遮光データに基づいて補正する補正手段とを備えたものである。
【0006】
また、上記の固定パターンノイズ除去装置において、前記記憶手段は、前記一部領域の中の一部の前記水平ラインから得られる前記遮光データを記憶するものである。
また、上記の固定パターンノイズ除去装置において、前記撮像素子を制御し、前記一部領域の複数の水平ラインの電荷を垂直方向に転送して加算した後、加算後の電荷を水平方向に転送することで、前記複数の水平ラインから前記遮光データを読み出す制御手段を備え、前記記憶手段は、前記複数の水平ラインから前記制御手段が読み出した前記遮光データを記憶するものである。
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の後段に配置された上記の固定パターンノイズ除去装置とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮像素子の1画面よりも水平方向の画素数が少ない領域における固定ノイズパターンを除去する際に、メモリ容量の無駄を削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10は、図1に示す通り、例えばデジタルカメラなどの撮像装置20に組み込まれる。
撮像装置20には、固定パターンノイズ除去装置10の他、撮影レンズ21や撮像素子22などが設けられる。また、固定パターンノイズ除去装置10は、撮像素子22の後段に配置される。
【0010】
撮像素子22は、CCDセンサであり、その有効画素領域25(図2)の各画素の電荷を垂直方向と水平方向とに転送した後、外部に出力する。撮像素子22の出力は、不図示のA/D変換器などを介した後、デジタルデータとして固定パターンノイズ除去装置10に導かれる。
撮像素子22の出力に含まれる固定パターンノイズは、有効画素領域25から水平転送路26に転送された電荷を水平方向に高速転送する際、不図示のドライバから水平転送路26に供給される駆動パルスの波形が正常でなくなったときに発生する。
【0011】
また、このような水平転送用の駆動パルスの波形変化に起因する固定パターンノイズは、水平転送を開始した直後の電源回路の変動によって発生することが多い。水平転送を開始した直後、電源回路には急に負荷が掛かり、そのことによって電源回路が変動して、水平転送用の駆動パルスの波形が正常ではなくなる。そして、駆動パルスの波形変化によって固定パターンノイズが発生する。
【0012】
このため、固定パターンノイズの発生箇所は、水平転送の開始位置、つまり、水平転送路26の中で出力アンプ27側に位置する一部領域6Aに限定される。
さらに、上記の固定パターンノイズは、有効画素領域25の各々の水平ラインの電荷を水平転送するごとに同じように(つまり水平転送の開始位置である一部領域6Aにおいて繰り返し)発生する。
【0013】
したがって、撮像素子22の有効画素領域25(1画面)の中では、上記した一部領域6Aに対応する垂直方向に沿った帯状の一部領域5Aが、固定パターンノイズの発生箇所となる。一部領域5Aは、有効画素領域25よりも小さく、有効画素領域25よりも水平方向の画素数が少ない領域である。
有効画素領域25の一部領域5Aにおける固定パターンノイズのレベルは、垂直方向の各ライン内で略一定となる。また、固定パターンノイズのレベルは、撮像素子22を用いた撮影の条件のうち温度に依存して変動すると考えられる。
【0014】
なお、一部領域5Aの大きさや位置は、撮像素子22と電源回路(不図示)との組み合わせによって略決まる。このため、撮像装置20の工場出荷前に予め固定パターンノイズの測定を行い、その発生箇所である一部領域5Aの大きさや位置を特定するアドレス情報を撮像装置20のメモリ内に予め記憶しておくことができる。
上記した一部領域5Aにおける固定パターンノイズを除去するため、本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10には、図1に示す通り、切換部11と、ラインメモリ12と、補正データ算出部13と、減算部14と、制御部15とが設けられる。
【0015】
制御部15は、撮像素子22の前面に配置されたシャッタ2Aの開閉制御のタイミング(図3)と同期して、撮像素子22の読み出し制御を行い、切換部11の切り換え制御も行う。切換部11は、制御部15からの指令に応じて撮像素子22の出力先を切り換え、ラインメモリ12または減算部14に設定する。
撮像装置20のレリーズ操作に応じたトリガの入力を検知すると、制御部15は、撮像素子22の出力先をラインメモリ12の方に設定し、シャッタ2Aを閉めて撮像素子22の有効画素領域25を遮光した状態で、撮像素子22の読み出しを開始させる。撮像素子22の出力は遮光データである。
【0016】
そして、撮像素子22の有効画素領域25(図2)の中で、この領域25よりも小さく、この領域25よりも垂直方向の画素数(すなわちライン数)が少ない一部領域5B(図4(a))に注目し、一部領域5Bの複数の水平ラインの遮光データを読み出した後、各々の水平ラインの先頭部分5C(図4(b))の遮光データを選択的にラインメモリ12に記憶させる。
【0017】
読み出し対象の一部領域5Bのライン数mと記憶対象の先頭部分5Cの画素数nは予め指定され、この指定エリア(m×n画素)から得られる遮光データのみがラインメモリ12に記憶されたことになる。指定エリア(m×n画素)は、図4(b)の先頭部分5Cに対応している。
本実施形態では、指定エリア(5C)のライン数mと同数のラインメモリ12が予め用意される。そして、各々のラインメモリ12に指定エリア(5C)の各々の水平ラインの遮光データが順に記憶される。各々のラインメモリ12の容量は、指定エリア(5C)の各々の水平ラインの遮光データ(画素数n)を記憶可能な最小限の容量とすることが好ましい。
【0018】
指定エリア(5C)の水平方向の画素数nは、固定パターンノイズの発生箇所(一部領域5A)の水平方向の画素数と同じである。指定エリア(5C)のライン数mは、後述の補正データ算出部13における加算平均処理と併せて説明する。
指定エリア(5C)の複数の水平ラインの遮光データのプロファイルは、例えば図5(a)に示すように、固定パターンノイズ(FPN)と不図示のランダムノイズを含んでいる。図5(a)には4ライン分のプロファイル(1)〜(4)を例示した。図5(a)の横軸は位置、縦軸はレベルを表す。図中の実線は記憶データが存在することを表し、点線は記憶データが存在しないことを表している。
【0019】
これらのプロファイル(1)〜(4)を比較すると分かるように、固定パターンノイズ(FPN)は、各ラインごとに略一定である。これに対し、ランダムノイズ(不図示)は、各ラインごとに異なる大きさで異なる位置に発生する。
本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10は、上記のようにして指定エリア(5C)の複数の水平ラインの遮光データ(図5(a))をラインメモリ12に記憶し終えると、各ラインメモリ12の遮光データを補正データ算出部13に出力する。
【0020】
補正データ算出部13では、まず、各ラインメモリ12の遮光データのレベルを同一のアドレスどうしで加算し、図5(b)に示すようなプロファイルのデータを生成する。次に、加算後のデータ(図5(b))の各レベルを指定エリア(5C)のライン数mで除算し、図5(c)に示すようなプロファイルのデータを生成する。このように複数ラインの遮光データを加算して除算する処理は、複数ラインの遮光データに対する加算平均処理である。
【0021】
複数ラインの遮光データに対して加算平均処理を施すことにより、指定エリア(5C)のライン数mに応じてランダムノイズを低減することができる。そして、ランダムノイズの低減された1ラインの遮光データ(図5(c))を補正データとして生成することができる。この補正データには固定パターンノイズ(FPN)に応じたレベル変化が現れている。
加算平均処理では、指定エリア(5C)のライン数mが多いほどランダムノイズを効果的に低減できる。例えば撮像素子22の有効画素領域25の水平ラインの総数が2000本の場合、指定エリア(5C)のライン数mとしては32本以上が好ましく、128本程度がより好ましい。ただし、ライン数mを増やすとラインメモリ12の総容量も増えるため、許容できるランダムノイズのレベルに応じて最小限のライン数mとすることが好ましい。
【0022】
補正データ算出部13は、加算平均処理によって得られた1ラインの補正データ(図5(c))を後段の減算部14に出力し、減算部14のメモリに格納する。本実施形態では、概略、この補正データ(図5(c))を用いた減算処理によって、撮像素子22の有効画素領域25(図2)の中の一部領域5Aに現れる固定パターンノイズの除去処理を行う。
一方、固定パターンノイズ除去装置10の制御部15は、撮像素子22の有効画素領域25の一部領域5B(図4(a))から遮光データを読み出し終えると、シャッタ2Aを開けて撮像素子22を露光する(図3)。このとき、撮像素子22の撮像面には撮影レンズ21を介して被写体像が形成される。そして、撮像素子22は撮像面の被写体像を撮像し、有効画素領域25の各画素に被写体像に応じた電荷を蓄積する。
【0023】
その後、制御部15は、シャッタ2Aを開放してから所定時間が経過すると、シャッタ2Aを閉める。そして、切換部11を制御して撮像素子22の出力先を減算部14の方に設定し、撮像素子22の読み出しを開始させる。この場合、撮像素子22の出力は、露光データであり、被写体像に応じたシグナル成分に固定パターンノイズ(一部領域5A)が重畳したものとなる。この露光データは減算部14に導かれる。
【0024】
なお、上記した補正データ算出部13における演算処理は、撮像素子22の露光中(図3)に終了するため、撮像素子22から露光データの読み出しが開始されたときには、既に、撮像素子22の出力の固定パターンノイズ(一部領域5A)に関わる1ラインの補正データ(図5(c))が減算部14のメモリに格納されている。
このため、固定パターンノイズ除去装置10の減算部14では、撮像素子22の有効画素領域25から各々の水平ラインごとに順に露光データ(図6(a))が読み出される間、メモリ内の補正データ(図5(c))を用いて各々の水平ラインの露光データ(図6(a))に対する補正処理を行うことができる。
【0025】
つまり、各々の水平ラインの露光データのうち、先頭部分(一部領域5Aに対応)からメモリ内の補正データ(図5(c))を減算していく。その結果、各々の水平ラインの露光データの先頭部分(一部領域5Aに対応)に重畳していた固定パターンノイズ(FPN)が除去され、被写体像に応じたシグナル成分からなる最終的な撮像データ(図6(b))を得ることができる。
【0026】
なお、露光データに含まれる固定パターンノイズ(FPN)は、垂直方向の各ライン内で略一定と考えられる。このため、減算部14のメモリ内の同じ補正データ(図5(c))を露光データの各々の水平ラインの減算処理に適用しても、露光データの全ての水平ラインで、そのノイズ成分を良好に除去することができる。
このように、本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10では、撮像素子22の有効画素領域25を遮光したときに、その一部領域5A(固定パターンノイズの発生箇所)の中の指定エリア(5C)の水平ラインから得られる遮光データ(図4(b),図5(a))を記憶する。そして、有効画素領域25を露光したときに、その一部領域5Aから得られる露光データの固定パターンノイズ(FPN)を遮光データ(図4(b),図5(a))に基づいて補正し、これを除去する。
【0027】
したがって、撮像素子22の有効画素領域25(1画面)よりも水平方向の画素数が少ない領域(一部領域5A)における固定パターンノイズ(FPN)を除去する際に、固定パターンノイズと関係したデータのみを選択的に記憶することになり、固定パターンノイズとは関係のない不要なデータを記憶することがない。このため、メモリ容量の無駄を削減することができる。
【0028】
また、本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10では、遮光データを記憶する際のバッファメモリの容量を節約できるため、部品の小型化、低コスト化、省電力を実現できる。本実施形態のノイズ除去装置10で必要となるバッファメモリの容量は、概略、指定エリア(5C)のライン数mおよび画素数nに応じて決まる。
さらに、本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10では、有効画素領域25の一部領域5A(固定パターンノイズの発生箇所)の中の複数の水平ラインからの遮光データを記憶するため、加算平均処理によってランダムノイズの低減された1ラインの遮光データ(図5(c))を補正データとして生成することができる。このため、露光データに対する補正処理を良好に行うことができる。
【0029】
ただし、加算平均処理を行わなくても遮光データのランダムノイズが許容できる場合には、一部領域5A(固定パターンノイズの発生箇所)の中の1つの水平ラインの遮光データのみを記憶しても構わない。つまり、一部領域5Aの中の少なくとも1つの水平ラインから得られる遮光データを記憶する場合に、本発明を適用できる。
また、本実施形態の固定パターンノイズ除去装置10は、有効画素領域25の一部領域5A(固定パターンノイズの発生箇所)の中の一部の指定エリア(5C)から得られる遮光データを記憶するため、メモリ容量の無駄を大幅に削減することができる。
【0030】
ただし、一部領域5Aの全てを指定エリアとして、一部領域5Aの全ての水平ラインの遮光データを記憶する場合でも、従来の装置(1画面分の遮光データを記憶)と比較してメモリ容量の無駄を削減することができる。
さらに、一部領域5Aの中の一部を指定エリア(5C)とする場合には、1画面分の遮光データを読み出さず、指定エリア(5C)のライン数mに応じた一部領域5B(図4(a))の水平ラインのみを読み出すことになる。このため、遮光データに関わる読み出し時間を短縮でき、固定パターンノイズの除去処理に掛かる時間を短縮できる。
【0031】
(変形例)
なお、上記した実施形態では、露光データに対する補正処理の際に、各々の水平ラインの露光データの先頭部分(一部領域5Aに対応)からメモリ内の補正データ(図5(c))を減算し、その他の部分について減算を行わなかったが、本発明はこれに限定されない。ランダムノイズに起因するDC成分が補正データ(図5(c))に含まれる場合は、補正データ(図5(c))のDC成分を各々の水平ラインの露光データの先頭部分以外から減算することが好ましい。このような減算処理を付加することで、より高品質な画像を得ることができる。
【0032】
また、上記した実施形態では、有効画素領域25の一部領域5Aの指定エリア(5C)のライン数mと同数のラインメモリ12に指定エリア(5C)の各々の水平ラインの遮光データをそれぞれ記憶し、積算されたプロファイルデータを作成するとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、読み出された遮光データの水平ラインを一時的に記憶するための第1のラインメモリ、および、順次読み出されて第1のラインメモリに記憶される各遮光データの水平ラインデータを順次積算した積算値を記憶する第2のラインメモリの2つのラインメモリを用意するとしてもよい。
【0033】
補正データ算出部13は、指定エリア(5C)のラインデータが読み出されて上記の第1のラインメモリに記憶されるたびに、第1のラインメモリと第2のラインメモリの遮光データを読み出して同一のアドレスどうしで加算したものを、再び、第2のラインメモリに書き直す。なお、読み出し開始時には、第2のラインメモリにはゼロの値が代入される。上記の処理をライン数mを読み込むまで繰り返すと、読み込み終了後、第2のラインメモリには、指定エリア(5C)のライン数mの積算値を示す図5(b)のようなプロファイルデータが作成されることになる。これにより、ノイズ除去処理に必要なライン数を最小限に抑えることができる。
【0034】
さらに、上記した実施形態では、撮像素子20の露光前(レリーズ直後)に遮光データを読み出したが(図3)、遮光データの読み出しを露光後に行っても構わない。この場合でも、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】固定パターンノイズ除去装置10の全体構成を示すブロック図である。
【図2】固定パターンノイズの発生箇所(一部領域5A)を説明する図である。
【図3】シャッタ2Aの開閉制御と撮像素子20の読み出し制御のタイミングを説明する図である。
【図4】遮光データの読み出し対象(一部領域5B)と、記憶対象の指定エリア(先頭部分5C)を説明する図である。
【図5】読み出された複数の遮光データと加算平均処理を説明する図である。
【図6】減算部14における減算処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0036】
10固定パターンノイズ除去装置 ; 11切換部 ; 12ラインメモリ ;
13補正データ算出部 ; 14減算部 ; 15制御部 ; 20撮像装置 ;
21撮影レンズ ; 22撮像素子 ; 2Aシャッタ ; 25有効画素領域 ;
26水平転送路 ; 5A,5B,6A一部領域 ; 5C先頭部分(指定エリア)

【出願人】 【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【出願日】 平成18年8月17日(2006.8.17)
【代理人】 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺

【識別番号】100116001
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊秀


【公開番号】 特開2008−48191(P2008−48191A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−222320(P2006−222320)