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【発明の名称】 サンプルホールドタイミング決定装置、サンプルホールドタイミング決定方法、サンプルホールドタイミング決定プログラム、及びデジタルカメラ
【発明者】 【氏名】松本 一郎

【要約】 【課題】サンプルホールドタイミングの決定を煩雑な作業を行うことなく簡単に行うことが可能なサンプルホールドタイミング決定装置を提供。

【構成】撮像素子を駆動してCDSに撮像信号を入力させる駆動処理切り替え制御部109aを備え、駆動処理切り替え制御部109aは、駆動パルスSHPの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、駆動パルスSHDの供給タイミングを変化させて、撮像信号が入力されたCDSを複数の駆動パターンで駆動し、複数の駆動パターンの各々で駆動されたCDSから出力される撮像信号からカラー画像データを生成する画像処理部と、カラー画像データの平均値を求める平均値算出部305と、この平均値が最大となるカラー画像データを得るのに用いられた駆動パターンに基づく駆動パルスSHDの供給タイミングを最適なタイミングとして決定するSHD供給タイミング決定部109bを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子から出力される撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動手段と、
前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動手段と、
前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備えるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項2】
請求項1記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記第2の駆動パルスの供給タイミングを前記最適なタイミングに固定し、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動手段と、
前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定手段を備えるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項3】
請求項2記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出手段を備え、
前記第1の駆動パルス供給タイミング決定手段は、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出手段を備え、
前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出手段で求められた平均値のことであるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項5】
撮像素子から得られる撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動手段と、
前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動手段と、
前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備えるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項6】
請求項5記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出手段を備え、
前記第1の駆動パルス供給タイミング決定手段は、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項7】
請求項5又は6記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記第1の駆動パルスの供給タイミングを前記最適な供給タイミングに固定し、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動手段と、
前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、前記第2の駆動パルスの最適な供給タイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備えるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定装置であって、
前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出手段を備え、
前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出手段で求められた平均値であるサンプルホールドタイミング決定装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定装置と、
前記撮像素子と、
前記相関二重サンプリング処理手段と、
前記サンプルホールドタイミング決定装置で決定された前記駆動パルスの供給タイミングを記憶する記憶手段とを備え、
前記相関二重サンプリング処理手段は、前記記憶手段に記憶された前記供給タイミングにしたがって相関二重サンプリング処理を行うデジタルカメラ。
【請求項10】
撮像素子から出力される撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動ステップと、
前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動ステップと、
前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備えるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項11】
請求項10記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップによって前記第2の駆動パルスの最適な供給タイミングが決定された後、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを前記最適なタイミングに固定し、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動ステップと、
前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップを備えるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項12】
請求項11記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出ステップ を備え、
前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップでは、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出ステップを備え、
前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出ステップで求められた平均値のことであるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項14】
撮像素子から得られる撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動ステップと、
前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動ステップと、
前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備えるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項15】
請求項14記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出ステップ を備え、
前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップでは、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項16】
請求項14又は15記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップによって前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングが決定された後、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを前記最適な供給タイミングに固定し、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動ステップと、
前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備えるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項17】
請求項14〜16のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定方法であって、
前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出ステップを備え、
前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出ステップで求められた平均値であるサンプルホールドタイミング決定方法。
【請求項18】
請求項10〜17のいずれか1項記載のサンプルホールドタイミング決定方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのサンプルホールドタイミング決定プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子から得られる撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、固体メモリ素子を有するメモリカードを記録媒体として、CCDイメージセンサ等の撮像素子で撮像した静止画像データや動画像データを記録及び再生するデジタルカメラ等の撮像装置が盛んに開発され、市販されている。
【0003】
図7は、デジタルカメラ等の撮像装置における画像入力部の一般的な構成を示すブロック図である。
図7に示す画像入力部は、CCD型イメージセンサ等の撮像素子601と、相関二重サンプリング処理を行うCDS回路602と、信号を増幅する増幅器(AMP)603と、アナログデジタル変換器(ADC)604と、撮像素子駆動回路605とを備える。
【0004】
撮像素子601は、撮像素子駆動回路605から供給される水平電荷転送パルス、リセットゲートパルス、垂直電荷転送パルス、及び電子シャッターパルス等の各信号で駆動され、被写体の光学像を電気信号に変換する。撮像素子駆動回路605から供給される各信号のうち、特に、水平電荷転送パルスとリセットゲートパルスの各位相及びパルス幅は、撮像素子出力の1画素周期信号波形に変化を与える。
【0005】
撮像素子601の後段には、撮像素子601に含まれるCCDでの電荷転送時に生じたリセットノイズ成分を除去するためのCDS回路602を有するのが一般的である。撮像素子601内部では、受光素子により露光、蓄積された電荷が電荷転送パルスによって1画素分ずつ出力部のフローティングキャパシタに転送され、1つの受光素子からの信号(以下、1画素の信号という)がフローティングキャパシタから出力バッファに与えられて電圧信号に変換され、1画素単位の映像信号が順次出力されるようになされている。このフローティングキャパシタは、1画素の信号を出力する度にリセットパルスによってクリアされる。
【0006】
このように撮像素子601からの出力信号である撮像信号は、1画素の信号が、フローティングキャパシタのリセット動作により発生するリセット部分と、リセットパルスの相関ノイズが重畳するフィールドスルー部分と、被写体に応じたデータ本体であるデータ部分とからなる。CDS回路602は、撮像素子601の撮像信号のうち、フィードスルー部分の信号レベル(以下、フィードスルーレベルという)とデータ信号部分の信号レベル(以下、データレベルという)との差分を求め、これによって相関ノイズ成分を映像信号から排除するノイズ除去回路である。
【0007】
図8は、図7に示すCDS回路602の一般的な構成を示すブロック図である。図9は、一般的なCDS回路にてフィードスルーレベルとデータレベルをそれぞれ抽出するためのサンプルホールド回路の制御タイミングを示す図である。
【0008】
図8及び図9において、CCDOUTは撮像素子601の撮像信号であり、SHPはリセットレベルを保持するフィードスルー期間TPにおけるフィードスルーレベルをサンプルホールドするための駆動パルスであり、SHDは映像信号出力期間TDにおけるデータレベルをサンプルホールドするための駆動パルスである。
【0009】
図8に示すCDS回路602は、直列接続されたサンプルホールド回路701,702と、サンプルホールド回路701,702に並列接続されたサンプルホールド回路703とで、駆動パルスSHP,SHDに従って撮像素子601の撮像信号CCDOUTをサンプルホールドし、差分増幅器704でサンプルホールド回路702,703の各出力の差分がとられるように構成されている。
【0010】
図7に戻り、CDS回路602の出力信号は、増幅器603によりADC604の入力レンジに合わせて所定の信号レベルに増幅された後に、ADC604でデジタル信号に変換され、さらに後段のデジタル信号処理回路(不図示)に伝送される。
【0011】
ここで、CDS回路602で信号をサンプルホールドするタイミングは、撮像素子601の撮像信号の信号対雑音比(以後、S/N)に大きく寄与するので、S/Nを最大にするようにサンプルホールドを行うための最適な位相やパルス幅の設定が不可欠である。
【0012】
このサンプルホールドタイミングを決定するためには、撮像素子601に適量の入力を与え、CCDOUTをサンプルホールドするための駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを手作業で細かくずらしながら、CCDOUT及びCCDOUTをADCしたデジタルデータを処理した値を監視し、監視した値が最適な値となるように、供給タイミングを地道に求めていく手法が一般にとられている。撮像素子の設計及び評価段階ではこの繰り返し作業が必要となり、時間のかかる作業となっている。
【0013】
また、近年、撮像装置は撮影に関わる解像度や動作スピードが年々高まる傾向にある。これらの機能を実現するには、CCDの駆動周波数を高くする必要がある。しかし、消費電力は動作周波数に比例するため、撮像装置の動作状況に応じて、CCDの駆動周波数を可変するように施したものも出てきている。
【0014】
しかし、上述したCDS回路で信号をサンプルホールドする最適なタイミングは、CCDの駆動周波数により異なる場合がある。そこで、特許文献1では、駆動周波数が変更された場合に、開発者が導いてサンプルホールドタイミングを予め記憶させていたテーブルから、変更された駆動周波数の場合に最適な供給タイミングを読み出して、これを使用することで、最適な処理を行っている。しかしながら、特許文献1においても、駆動周波数毎の最適なサンプルホールドタイミングは、開発者が手作業で予め決定して、テーブルに登録しておく作業が発生している。
【0015】
【特許文献1】特開2006−42261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、サンプルホールドタイミングの決定を煩雑な作業を行うことなく簡単に行うことが可能なサンプルホールドタイミング決定装置、サンプルホールドタイミング決定方法、サンプルホールドタイミング決定プログラム、及びサンプルホールドタイミング決定装置を搭載したデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、撮像素子から出力される撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置であって、前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動手段と、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備える。
【0018】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを前記最適なタイミングに固定し、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動手段と、前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定手段を備える。
【0019】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出手段を備え、前記第1の駆動パルス供給タイミング決定手段は、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する。
【0020】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出手段を備え、前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出手段で求められた平均値のことである。
【0021】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、撮像素子から得られる撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定装置であって、前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動手段と、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動手段と、前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備える。
【0022】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記第1の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出手段を備え、前記第1の駆動パルス供給タイミング決定手段は、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する。
【0023】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを前記最適な供給タイミングに固定し、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動手段と、前記第2の駆動手段による前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、前記第2の駆動パルスの最適な供給タイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定手段とを備える。
【0024】
本発明のサンプルホールドタイミング決定装置は、前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出手段を備え、前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出手段で求められた平均値である。
【0025】
本発明のデジタルカメラは、前記サンプルホールドタイミング決定装置と、前記撮像素子と、前記相関二重サンプリング処理手段と、前記サンプルホールドタイミング決定装置で決定された前記駆動パルスの供給タイミングを記憶する記憶手段とを備え、前記相関二重サンプリング処理手段は、前記記憶手段に記憶された前記供給タイミングにしたがって相関二重サンプリング処理を行う。
【0026】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、撮像素子から出力される撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法であって、前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動ステップと、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動ステップと、前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備える。
【0027】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップによって前記第2の駆動パルスの最適な供給タイミングが決定された後、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを前記最適なタイミングに固定し、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動ステップと、前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップを備える。
【0028】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出ステップを備え、前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップでは、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する。
【0029】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出ステップを備え、前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出ステップで求められた平均値のことである。
【0030】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、撮像素子から得られる撮像信号に相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング処理手段を駆動するための駆動パルスの供給タイミングを決定するサンプルホールドタイミング決定方法であって、前記撮像素子を駆動して、前記相関二重サンプリング処理手段に前記撮像信号を入力させる撮像素子駆動ステップと、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための第2の駆動パルスの供給タイミングを任意のタイミングに固定し、前記駆動パルスの1つである前記撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための第1の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第1の駆動ステップと、前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の変化に基づいて、前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備える。
【0031】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記第1の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号の移動平均を求める移動平均算出ステップを備え、前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップでは、前記移動平均から前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングを決定する。
【0032】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記第1の駆動パルス供給タイミング決定ステップによって前記第1の駆動パルスの最適な供給タイミングが決定された後、前記第1の駆動パルスの供給タイミングを前記最適な供給タイミングに固定し、前記第2の駆動パルスの供給タイミングを変化させることで、前記撮像信号が入力された前記相関二重サンプリング処理手段を複数の駆動パターンで駆動する第2の駆動ステップと、前記第2の駆動ステップによる前記複数の駆動パターンの各々で駆動された前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号のうち、レベルが最大となる撮像信号を得るのに用いられた前記駆動パターンに基づく前記第2の駆動パルスの供給タイミングを、最適なタイミングとして決定する第2の駆動パルス供給タイミング決定ステップとを備える。
【0033】
本発明のサンプルホールドタイミング決定方法は、前記相関二重サンプリング手段から出力される出力データ又は前記出力データから生成された画像データの平均を求める平均算出ステップを備え、前記相関二重サンプリング処理手段から得られる撮像信号とは、前記平均算出ステップで求められた平均値である。
【0034】
本発明のサンプルホールドタイミング決定プログラムは、前記サンプルホールドタイミング決定方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、サンプルホールドタイミングの決定を煩雑な作業を行うことなく簡単に行うことが可能なサンプルホールドタイミング決定装置、サンプルホールドタイミング決定方法、サンプルホールドタイミング決定プログラム、及びサンプルホールドタイミング決定装置を搭載したデジタルカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施形態であるデジタルカメラの概略構成を示す図である。
図1に示すデジタルカメラ10は、CCDイメージセンサ等の撮像素子101と、撮像素子101からの出力信号である撮像信号に相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施すアナログ信号処理部(CDS)102と、アナログ信号処理部102から出力された撮像信号を増幅するAMP103と、AMP103で増幅された撮像信号をデジタル変換するアナログデジタル変換器(ADC)104と、ADC104でデジタル変換後の撮像信号に所定の信号処理を施して記録用や表示用等の画像データを生成する信号処理部105と、信号処理部105で生成された画像データ等を記録するためのメモリ107と、信号処理部105で生成された画像データに基づく画像を表示するためのビューアー106と、撮像素子101、アナログ信号処理部102、及び信号処理部105を駆動するための駆動パルス(タイミングパルス)を生成するタイミング生成部108と、デジタルカメラ10全体を統括制御する統括制御部109と、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)110とを備える。
【0038】
図2は、図1に示すタイミング生成部108の内部構成を示す図である。
図2に示すように、タイミング生成部108は、DLL(Delay Lock Loop)201と、CDS102を駆動するための駆動パルスを生成するCDSタイミング発生器202と、信号処理部105にて画像データを形成するために必要な水平位置情報や垂直位置情報等を生成する信号処理タイミング発生器202と、撮像素子101に含まれるCCDを駆動するための駆動パルスを生成するCCD駆動タイミング発生器204とを備える。
【0039】
DLL201は、基準クロックCLKを入力とし、この基準クロックCLKを所定のタップ数で分割したタイミングでクロックを生成して、CDSタイミング発生器202、信号処理タイミング発生器203、及びCCD駆動タイミング発生器204の各々に出力する。例えば、64タップのDLLでは、基準クロックCLKを64分割した時刻t0〜t63のタイミングで64個のクロックを生成することができる。以下では、DLL201のタップ数を64として説明する。
【0040】
CDSタイミング発生器202は、DLL201から供給される64個のクロックの各々から、CDS102にて撮像素子101からの撮像信号のフィードスルーレベルをサンプルホールドするための駆動パルスSHPと、CDS102にて撮像素子101からの撮像信号のデータレベルをサンプルホールドするための駆動パルスSHDとを生成し、これらをCDS102に供給する。
【0041】
CDSタイミング発生器202は、駆動パルスSHPの供給タイミングを固定とした状態で、駆動パルスSHDの供給タイミングをDLL201から供給されるクロックにしたがって64個のタイミングで順次変化させることで、CDS102を64個の駆動パターンで駆動する第1の駆動処理と、駆動パルスSHDの供給タイミングを固定とした状態で、駆動パルスSHPの供給タイミングをDLL201から供給されるクロックにしたがって64個のタイミングで順次変化させることで、CDS102を64個の駆動パターンで駆動する第2の駆動処理と、駆動パルスSHPと駆動パルスSHDの各々の供給タイミングを固定として、CDS102を1つの駆動パターンで駆動する第3の駆動処理とを切り替え可能となっている。供給タイミングの固定値は、統括制御部109から通知される。又、駆動処理の切り替えは、統括制御部109の制御によって行われる。
【0042】
信号処理タイミング発生器203は、統括制御部109からの制御情報にしたがって、DLL201から供給されるクロックから水平位置情報や垂直位置情報等を生成し、これらを信号処理部105に供給する。
【0043】
CCDタイミング発生器204は、統括制御部109からの制御情報にしたがって、DLL201から供給されるクロックからCCDを駆動するための駆動パルスを生成し、これを撮像素子101に供給する。
【0044】
図3は、図1に示す信号処理部105の内部構成を示す図である。
図3に示すように、信号処理部105は、ADC104でデジタル変換後の点順次の撮像信号に所定のデジタル信号処理を施して、その撮像信号から、1画素データにR(赤色),G(緑色),B(青色)の3つの情報を持たせたカラー画像データを生成してメモリ302に記録したり、このカラー画像データからメモリ107への記録用画像データやビューアー表示用画像データを生成して、これらをメモリ107やビューアー106に出力したりする画像処理部303と、メモリ302に記録されたカラー画像データを色分割して、各画素データにRの情報のみを持たせたR画像データ、各画素データにGの情報のみを持たせたG画像データ、各画素データにBの情報のみを持たせたB画像データを生成する色分割部304と、色分割部304で生成されたG画像データの全画素データの平均値を算出し、この平均値をメモリ107及び統括制御部109に出力する平均値算出部305と、全体を統括制御する制御部301とを備える。
【0045】
制御部301は、統括制御部109によって制御される。又、制御部301は、タイミング生成部108の信号処理タイミング発生器203で生成された情報が入力され、この情報を基に、画像処理部303、色分割部304、及び平均値算出部305を制御する。
【0046】
図4は、図1に示す統括制御部109の内部構成を示す図である。
図4に示すように、統括制御部109は、CDSタイミング発生器202で行う駆動処理の切り替え制御を行う駆動処理切り替え制御部109aと、駆動パルスSHDのCDS102への供給タイミングを決定するSHD供給タイミング決定部109bと、CDSタイミング発生器202で第2の駆動処理が行われたときに平均値算出部305から時系列で出力される64個のG画像データの平均値の差分処理を行う差分処理部109cと、差分処理部109cの出力から移動平均を求める移動平均算出部109dと、移動平均算出部109dで算出された移動平均から、駆動パルスSHPのCDS102への供給タイミングを決定するSHP供給タイミング決定部109eとを備える。
【0047】
駆動処理切り替え制御部109aは、CDSタイミング発生器202に制御情報を出力し、第1の駆動処理、第2の駆動処理、及び第3の駆動処理のいずれかを行わせる。駆動処理切り替え制御部109aは、第1の駆動処理で固定とする駆動パルスSHPの供給タイミングを、予め定められた任意の値に設定する。駆動処理切り替え制御部109aは、第2の駆動処理で固定とする駆動パルスSHDの供給タイミングを、SHD供給タイミング決定部109bで決定された値に設定する。駆動処理切り替え制御部109aは、第3の駆動処理で固定とする駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを、SHD供給タイミング決定部109b及びSHP供給タイミング決定部109eで決定された値に設定する。
【0048】
SHD供給タイミング決定部109bは、CDSタイミング発生器202で第1の駆動処理が行われ、平均値算出部305から、64個のG画像データの各々の平均値が入力されると、この64個のG画像データの各々の平均値の中から最大のものを検索し、検索したG画像データを得るためにCDS102に供給された駆動パルスSHDの供給タイミングを、S/Nを最大にする上で最適な駆動パルスSHDの供給タイミングとして決定し、決定した供給タイミングをメモリ107に記憶する。
【0049】
駆動パルスSHDは、撮像素子101からの撮像信号のデータレベルが最大となるタイミングで供給することが好ましい。このため、64個のG画像データの平均値のうち、最大の平均値となるG画像データを得るためにCDS102に供給された駆動パルスSHDの供給タイミングが、最適な供給タイミングとなる。
【0050】
差分処理部109cは、CDSタイミング発生器202で第2の駆動処理が行われ、平均値算出部305から、64個のG画像データの各々の平均値が入力されると、以下の式(1)にしたがって差分処理を行う。
【0051】
=xn+1−x:n=0〜62 (1)
【0052】
ここで、nはCDSタイミング発生器202から供給される駆動パルスSHPの供給時刻t0〜t63に対応する数字(数字が若いほど古い時刻とする)を示し、xは時刻nで駆動パルスSHPが供給されたときに平均値算出部305から入力されるG画像データの平均値を示し、xn+1は時刻(n+1)で駆動パルスSHPが供給されたときに平均値算出部305から入力されるG画像データの平均値を示し、Xは時刻nに対応する差分出力を示す。この式(1)により、63個の差分出力が得られる。
【0053】
移動平均算出部109dは、差分処理部109cから出力される63個の差分出力値の移動平均Aを以下の式(2)によって算出する。
【0054】
【数1】


[但し、n=0、1、2、、、62、0、1と62の後は0に巡回する]
【0055】
駆動パルスSHPは、フィードスルーレベルが安定している期間、即ち、フィードスルーレベルの出力波形が最も平らになっている部分で供給することが好ましい。つまり、上記移動平均が最も小さくなるときが、フィードスルーレベルが安定しているときと言うことができる。そこで、SHP供給タイミング決定部109eは、式(2)にしたがって算出された時刻nに対応する移動平均Aの最小値を検索し、移動平均が最小となった時刻nを、S/Nを最大にする上で最適な駆動パルスSHPの供給タイミングとして決定し、決定した供給タイミングをメモリ107に記憶する。
【0056】
メモリ107に駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングが記憶されてからは、デジタルカメラ10が撮影モードに設定されると、駆動処理切り替え制御部109aが、メモリ107に記憶された駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングにしたがって、CDSタイミング発生器202に第3の駆動処理を行うように指示する。
【0057】
尚、メモリ107には、撮像素子101の異なる駆動周波数毎に、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを記憶しておき、撮影時に使用する駆動周波数に応じて、駆動処理切り替え制御部109aが、その駆動周波数に応じた駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングをメモリ107から読み出し、その供給タイミングで、CDSタイミング発生器202に第3の駆動処理を行うように指示しても良い。
【0058】
次に、統括制御部109が、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定する動作を説明する。
図5は、統括制御部109が、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定する動作を説明するためのフローチャートである。
まず、駆動処理切り替え制御部109aにより、駆動パルスSHDの供給時刻nが0に設定され(ステップS1)、駆動パルスSHPの供給時刻nが0に設定される(ステップS2)。そして、設定した供給タイミングで第1の駆動処理を行うようにタイミング生成部108が制御され、撮像素子101が駆動される。
【0059】
次に、上記駆動によって撮像素子101から出力された撮像信号が信号処理部105により取り込まれ(ステップS3)、ここでカラー画像データが生成される。次に、生成されたカラー画像データが色分割され(ステップS4)、色分割により得られたG画像データの全画素データの平均値が算出され(ステップS5)、算出された平均値がメモリ107に記憶される(ステップS6)。
【0060】
次に、駆動処理切り替え制御部109aにより、駆動パルスSHDの供給時刻nが63になっているか否かが判定され、nが63になっていない場合は(ステップS7:No)、駆動パルスSHDの供給時刻nの数字が1つ増えた数字に再設定され(ステップS8)、ステップS3へと処理を移行する。nが63になっていた場合は(ステップS7:Yes)、SHD供給タイミング決定部109bにより、メモリ107に格納された63個の平均値の最大値が検索され(ステップS9)、平均値が最大となった供給時刻nが駆動パルスSHDの供給タイミングとして決定され、メモリ107に格納される(ステップS10)。
【0061】
次に、駆動パルスSHDの供給時刻nがステップS10で決定した時刻に設定され、駆動パルスSHPの供給時刻nが0に設定され、設定された供給タイミングで第2の駆動処理を行うようにタイミング生成部108が制御され、撮像素子101が駆動される。
【0062】
次に、上記駆動によって撮像素子101から出力された撮像信号が信号処理部105により取り込まれ(ステップS11)、ここでカラー画像データが生成される。次に、生成されたカラー画像データが色分割され(ステップS12)、色分割により得られたG画像データの全画素データの平均値が算出され(ステップS13)、算出された平均値がメモリ107に格納される(ステップS14)。
【0063】
次に、駆動処理切り替え制御部109aにより、駆動パルスSHPの供給時刻nが63になっているか否かが判定され、nが63になっていない場合は(ステップS15:No)、駆動パルスSHPの供給時刻nの数字が1つ増えた数字に再設定され(ステップS16)、ステップS11へと処理を移行する。nが63になっていた場合は(ステップS15:Yes)、差分処理部109cにより、メモリ107に格納された63個の平均値の差分処理が行われ(ステップS17)、移動平均算出部109dにより移動平均が算出される(ステップS18)。
【0064】
次に、SHP供給タイミング決定部109eにより、ステップS18で算出された移動平均の最小値が検索され(ステップS19)、移動平均が最小となった供給時刻nが駆動パルスSHPの最適な供給タイミングとして決定され(ステップS20)、メモリ107に格納される。
【0065】
図6は、駆動パルスSHPの供給タイミングを決定する方法を説明するための図である。図6(a)は、駆動パルスSHDの供給時刻nが62に決定された状態で、第2の駆動処理によって信号処理部105で生成されるG画像データの平均値算出結果を示す図である。図6(b)は、図6(a)のデータの差分出力結果を示す図である。図6(c)は、図6(b)の移動平均算出結果を示す図である。図6(c)に示すように、時刻n=36において、移動平均が最小となっているため、この時刻が駆動パルスSHPの供給タイミングとして決定される。
【0066】
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10によれば、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを自動的に決定することができる。このため、従来、人が行っていた作業をなくすことができ、デジタルカメラの製造にかかるコストと時間を削減することができる。又、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを演算によって求めているため、供給タイミングを手作業で決定するのに比べ、供給タイミングを高精度に決定することができる。
【0067】
尚、以上の説明では、統括制御部109が、駆動パルスSHDの供給タイミングを決定してから、駆動パルスSHPの供給タイミングを決定するものとしたが、この順番は逆であっても良い。つまり、図5において、ステップS2の後にステップS11〜S20を行い、ステップS20の後にステップS3〜S10を行って、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定しても良い。
【0068】
又、以上の説明では、信号処理部105において、カラー画像データを色分割し、G画像データの平均値を求め、この平均値を利用して、統括制御部109が駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定するものとしたが、色分割部304は省略しても構わない。この場合は、平均値算出部305において、カラー画像データの全画素データの平均値を算出するものとすれば良い。又、赤外カメラのように、撮像素子101から出力される色信号が1種類の場合は、カラー画像データを生成する処理を省略することも可能である。この場合は、平均値算出部305がADC104から出力された撮像信号の平均値を算出するものとすれば良い。
【0069】
又、平均値算出部305では、G画像データの全画素データの平均値を求めているが、R画像データ又はB画像データの全画素データの平均値を求め、これらのいずれかを統括制御部109に出力するものとしても良い。又、全画素データの平均ではなく、画像データの部分的な範囲の平均値を算出するものとしても良いし、平均を算出するのではなく、G画像データを構成する画素データのうちの任意の画素データの値を、そのG画像データの代表値とすることで、平均値の代わりとしても良い。
【0070】
又、色分割部304と平均値算出部305は、統括制御部109内にあっても良いし、逆に、統括制御部109内の各ブロックを信号処理部105内に設けても良い。
【0071】
又、信号処理部105と統括制御部109内の各ブロックの機能は、ハードウエアでもソフトウエアのどちらで実現しても良い。ソフトウエアの場合は、コンピュータを、色分割部304、平均値算出部305、及び統括制御部109内の各ブロックとして機能させるためのプログラムを作成し、これをデジタルカメラ内のROM等に格納しておけば良い。
【0072】
又、本実施形態ではデジタルカメラ10が、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを自動的に決定する機能を有するものとしたが、デジタルカメラにこの機能を持たせておかなくても良い。この場合は、図1に示した各ブロックを備えるシステムを準備し、このシステムによって駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定した後、その決定した値をデジタルカメラ内のメモリに記憶して、デジタルカメラを出荷するようにすれば良い。デジタルカメラ内で駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定する場合には、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを、人がデジタルカメラ内のメモリに記憶する工程が不要になるという利点がある。
【0073】
又、以上の説明では、デジタルカメラ10が、駆動パルスSHP,SHDの両方の供給タイミングを自動で決定するものとしたが、どちらか一方のみを自動で決定する機能を持たせておき、自動で決定されていない方の供給タイミングの決定は人によって行っても良い。この場合でも、両方の供給タイミングを手作業で決定するよりは、作業時間を短縮することができる。この場合は、図4において、SHD供給タイミング決定部109bと、差分処理部109c、移動平均算出部109d、及びSHP供給タイミング決定部109eとのいずれかを省略した構成とすれば良い。
【0074】
又、以上の説明ではデジタルカメラを例にあげたが、本発明は、CCD型の撮像素子で撮像した画像データを記録及び再生可能な電子カメラ機能を用いた、携帯電話、内視鏡などの医療機器、及び防犯カメラ等に応用可能である。
【0075】
又、上記プログラムがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムに基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【0076】
又、本実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から悦脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態であるデジタルカメラの概略構成を示す図
【図2】図1に示すタイミング生成部の内部構成を示す図
【図3】図1に示す信号処理部の内部構成を示す図
【図4】図1に示す統括制御部の内部構成を示す図
【図5】統括制御部が、駆動パルスSHP,SHDの供給タイミングを決定する動作を説明するためのフローチャート
【図6】駆動パルスSHPの供給タイミングを決定する方法を説明するための図
【図7】デジタルカメラ等の撮像装置における画像入力部の一般的な構成を示すブロック図
【図8】図7に示すCDS回路の一般的な構成を示すブロック図
【図9】一般的なCDS回路にてフィードスルーレベルとデータレベルをそれぞれ抽出するためのサンプルホールド回路の制御タイミングを示す図
【符号の説明】
【0078】
101 撮像素子
102 アナログ信号処理部(CDS)
105 信号処理部
109 統括制御部
109a 駆動処理切り替え制御部
109b SHD供給タイミング決定部
303 画像処理部
305 平均値算出部
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛

【識別番号】100132986
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 清純


【公開番号】 特開2008−48016(P2008−48016A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219594(P2006−219594)