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【発明の名称】 電子カメラ及びこれに用いる画像表示方法
【発明者】 【氏名】常盤 健太郎

【要約】 【課題】レンズとボディとの相対的な回転角度を認識させる。

【構成】テレビカメラの機能を内蔵したレンズユニット12を、テレビカメラから得られるスルー画像を表示するLCD37を設けたカメラボディ11に対して回転自在に設ける。レンズユニット12及びカメラボディ11には、絶対的な回転角度を検出する角度センサ52,71を備えている。各角度センサ52,71から得られる回転角度情報は、ボディ側CPU65に送られる。ボディ側CPU65は、演算部80で各回転角度情報に基づいてレンズユニット12とカメラボディ11との相対的な回転角度を演算し、得られた相対角度の値をLCD37に表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットと、前記レンズユニットを撮影光軸中心に回転自在に支持し前記撮像センサで撮像した被写体像の画像を表示する表示部が設けられたボディと、を備えた電子カメラにおいて、
前記レンズユニット及びボディに各々設けられており、前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する回転角度を各々検出するレンズ側角度センサ、及びボディ側角度センサと、
前記各角度センサから得られる回転角度の情報に基づいて前記表示部に各々の回転角度の値を表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットと、前記レンズユニットを撮影光軸中心に回転自在に支持し前記撮像センサで撮像した被写体像の画像を表示する表示部が設けられたボディと、を備えた電子カメラにおいて、
前記レンズユニット及びボディに各々設けられており、前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する回転角度を検出するレンズ側角度センサ、及び、ボディ側角度センサと、
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて前記レンズユニットとボディとの相対的な回転角度を演算する演算手段と、
前記演算手段で演算した相対的な回転角度の値を前記表示部に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットと、前記撮像センサで撮像した被写体像の画像を表示する表示部が設けられており、前記レンズユニットを撮影光軸中心に回転自在に支持するボディと、を備えた電子カメラにおいて、
前記レンズユニット及びボディに各々設けられており、前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する回転角度を検出する一対の角度センサと、
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて前記レンズユニットとボディとの相対的な傾きを演算する演算手段と、
前記レンズユニット及び前記ボディの各々の絶対水平に対する傾き値を表示する絶対表示モードと、前記レンズユニットとボディとの相対的な傾きを表示する相対表示モードとのいずれかのモードを択一的に選択する角度表示切換操作部と、
前記絶対表示モードが選択されているときには前記各角度センサから得られる回転角度の情報に基づいて前記表示部に各々の絶対的な回転角度の値を表示し、また、前記相対表示モードを選択したときには前記演算手段で演算した相対的な回転角度の値を前記表示部に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットと、前記レンズユニットを撮影光軸中心に回転自在に支持し前記撮像センサで撮像した被写体像の画像を表示する表示部が設けられたボディと、を備えた電子カメラにおいて、
前記レンズユニット又はボディとのうちのいずれか一方に設けられており、前記レンズユニット又はボディの絶対水平に対する回転角度を検出する絶対角度センサと、
前記レンズユニットとボディとの相対的な回転角度を検出する相対角度検出手段と、
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて前記他方の絶対水平に対する回転角度を演算する演算手段と、
前記レンズユニット及び前記ボディの各々の絶対水平に対する傾き値を表示する絶対表示モードと、前記レンズユニットとボディとの相対的な傾きを表示する相対表示モードとのいずれかのモードを択一的に選択する角度表示切換操作部と、
前記絶対表示モードが選択されているときには前記一方に設けた角度センサから得られる角度情報と前記演算手段で演算した前記他方の角度情報とに基づいて前記レンズユニットと前記ボディとの絶対的な回転角度の値を前記表示部に表示し、また、前記相対表示モードを選択したときには前記相対角度検出手段から得られる相対的な回転角度の値を前記表示部に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
前記レンズユニットに設けたボディマウントと、前記ボディに回転自在に設けられ前記ボディマウントが着脱自在に取り付けられるレンズマウントと、を備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記レンズユニットに設けたボディマウントと、前記ボディに回転自在に設けられ前記ボディマウントが着脱自在に取り付けられるレンズマウントと、を備え、
前記相対角度検出手段は、前記レンズマウントと前記ボディとの相対的な回転位置を検出することを特徴とする請求項4記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記レンズマウントと前記ボディとの対峙する面のうちの一方に設けられ、前記レンズユニットの回転軸を中心とする同心円上に所定ピッチで設けられた複数の摺動ピンと、前記他方に設けられ、前記複数の摺動ピンの各々が摺動する円環状の接点板と、を備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の電子カメラ。
【請求項8】
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて前記被写体像の画像を、その全画面が前記表示部に表示されるように画像処理を行う画像処理部を設けたことを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の電子カメラ。
【請求項9】
前記ボディの傾きに関わらず、前記撮像センサの天地を前記表示部の天地に一致させて全画面が表示されるように、前記被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードと、
前記撮像センサの回転位置に関わりなく、被写体の天を前記表示部の天に一致させるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第1表示モードと、
前記ボディの傾きに関わらず、前記撮像センサの天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第2表示モードと、
前記ボディの傾きに関わらず、被写体の天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第3表示モードと、のうちのいずれかのモードを択一的に選択する表示モード選択操作部と、
前記表示モード選択操作部で選択したモードの表示形態に対応するように前記被写体像の画像を補正処理し、補正処理した画像を前記表示部に表示する画像処理・表示制御手段と、
を設けたことを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の電子カメラ。
【請求項10】
撮影待機状態のときには、被写体の天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードを選択し、また、前記ボディに設けたシャッタボタンの半押し操作又は全押し操作に応答して、前記撮影センサの天地を前記表示部の天地に一致させるように、前記被写体像の画像を前記表示部に表示する表示モードを選択する表示自動切換手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の電子カメラ。
【請求項11】
前記レンズマウントには、前記撮影光軸を中心とする周方向のうちの所定の取り付け位置で前記ボディマウントに設けた爪を受け入れる開口と、前記取り付け位置から前記周方向のうちの一方向に向けたロック位置に前記ボディマウントが回転することで前記爪の脱落を阻止する係合爪と、が設けられており、
前記レンズマウントに対して前記ボディマウントを前記取り付け位置から前記ロック位置の手間までの間で回転するときには、前記ボディマウントと前記レンズマウントとの相対的な回転を許容し、かつ、前記レンズマウントと前記ボディとの相対的な回転を阻止するとともに、前記レンズマウントに対して前記ボディマウントを前記ロック位置に回転したときには、前記レンズマウントと前記ボディとの相対的な回転を許容し、かつ、前記ボディマウントと前記レンズマウントとの相対的な回転を阻止するロック機構を備えたことを特徴とする請求項5ないし7いずれか記載の電子カメラ。
【請求項12】
前記ボディに設けられており、前記各角度センサから得られる角度情報を前記被写体像の画像に付与したファイル形式で記録媒体に記録する記録部を設けたことを特徴とする請求項1なしい11いずれか記載の電子カメラ。
【請求項13】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットを、前記撮像センサで撮像した被写体像の画像をスルー画像として表示する表示部を設けたボディに対して、回転自在に設けた電子カメラの画像表示方法において、
前記レンズユニット及びボディに各々設けた一対の角度センサにより前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する傾き角度を検出するステップと、
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて表示制御手段が前記表示部に各々の傾き値を前記スルー画像に重ねて表示するステップと、
からなる電子カメラの画像表示方法。
【請求項14】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットを、前記撮像センサで撮像した被写体像の画像をスルー画像として表示する表示部を設けたボディに対して、回転自在に設けた電子カメラの画像表示方法において、
前記レンズユニット及びボディに各々設けた一対の角度センサにより前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する傾き角度を検出するステップと、
前記各角度センサから得られる角度情報に基づいて演算手段で前記レンズユニットとボディとの相対的な傾きを演算するステップと、
前記演算手段で演算した相対的な傾き値を、表示制御手段が前記スルー画像に重ねて前記表示部に表示するステップと、
からなる電子カメラの画像表示方法。
【請求項15】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットと、前記レンズユニットを撮影光軸中心に回転自在に支持し前記撮像センサで撮像した被写体像の画像を表示する表示部が設けられたボディと、を備えた電子カメラにおいて、
前記レンズユニット及びボディに各々設けられており、前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する回転角度を各々検出するレンズ側角度センサ、及びボディ側角度センサと、
前記ボディの傾きに関わらず、前記撮影センサの天地を前記表示部の天地に一致させるように、前記被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードと、前記撮像センサの回転位置に関わりなく、被写体の天を前記表示部の天に一致させるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第1表示モードと、前記ボディの傾きに関わらず、前記撮像センサの天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第2表示モードと、前記ボディの傾きに関わらず、被写体の天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第3表示モードと、のうちのいずれかのモードを択一的に選択する表示モード選択操作部と、
前記表示モード選択操作部で選択したモードの表示形態に対応するように前記傾き情報に基づいて前記被写体像の画像を補正処理する画像処理手段と、
補正処理した画像を前記表示部に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項16】
撮影レンズと前記撮影レンズで結像する被写体像を撮像する撮像センサとを設けたレンズユニットを、前記撮像センサで撮像した被写体像の画像をスルー画像として表示する表示部を設けたボディに対して、回転自在に設けた電子カメラの画像表示方法において、
前記レンズユニット及びボディに各々設けた一対の角度センサにより前記レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する傾き角度を検出し、傾き情報を送出するステップと、
前記ボディの傾きに関わらず、前記撮影センサの天地を前記表示部の天地に一致させるように、前記被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードと、前記撮像センサの回転位置に関わりなく、被写体の天を前記表示部の天に一致させるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第1表示モードと、前記ボディの傾きに関わらず、前記撮像センサの天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第2表示モードと、前記ボディの傾きに関わらず、被写体の天が常に上向きになるように前記被写体像の画像を前記表示部に表示する第3表示モードと、のうちのいずれかのモードを表示モード選択操作部で択一的に選択するステップと、
前記表示モード選択操作部で選択したモードの表示形態に対応するように前記傾き情報に基づいて画像処理手段で前記被写体像の画像を補正処理するステップと、
補正処理した画像を表示制御手段で前記表示部に表示するステップと、
を備えたことを特徴とする電子カメラの画像表示方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影レンズと撮像センサとを設けたレンズユニットを、撮影光軸中心に回転自在に支持するボディを備えた電子カメラ及びこれに用いる画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被写体像をCCDイメージセンサなどの撮像センサで撮像してデジタルの画像データに変換し、内蔵メモリやメモリカードなどの記憶媒体に記録する電子カメラが普及している。電子カメラに用いられる撮像センサは、長方形状の受光面を有していることが多い。このため、受光面の長辺が絶対水平と平行になる姿勢に構えて横長の画像データを取得するいわゆる横位置撮影と、受光面の短辺が絶対水平と平行になる姿勢に構えて縦長の画像データを取得するいわゆる縦位置撮影と、のうちのいずれか一方にカメラの姿勢を変えて撮影が行われている。
【0003】
しかし、縦位置撮影では、ホールドが困難になり横位置撮影に比べて手振れが起きやすい。このため、撮影レンズと撮像センサとを設けたレンズユニットを、撮影光軸中心に回転自在に支持するボディを備えた電子カメラが知られている(特許文献1)。この電子カメラは、ボディに対してレンズユニットを撮影光軸周りに0度の回転位置(横位置)と90度の回転位置(縦位置)との二位置でロックするロック機構を備えている。
【特許文献1】特開2004−350047号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、撮影をする場合には、例えば、電車や車の中とかに固定して撮影をする場合がある。この場合、ボディの底面を絶対水平に保持する姿勢に固定することができない場合ある。このような撮影姿勢では、上記特許文献に記載されている電子カメラでは、0度位置と90度位置とのいずれかの位置しか、レンズユニットをボディに対して回転することができないため、画像の水平を絶対水平に合わせた撮影や所望する構図での撮影が行えない欠点があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ボディの底面を絶対水平に合わせて固定できない撮影姿勢でも、画像の水平を絶対水平に合わせた撮影や所望する構図での撮影を行うことができる電子カメラ及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の電子カメラでは、レンズユニット及びボディに各々設けられており、レンズユニット及びボディとの絶対水平に対する回転角度を各々検出するレンズ側角度センサ、及びボディ側角度センサと;前記各角度センサから得られる回転角度の情報に基づいてボディに設けた表示部に各々の回転角度の値を表示する表示制御手段と;を備えたものである。
【0007】
また、各角度センサから得られる角度情報に基づいて前記レンズユニットとボディとの相対的な回転角度を演算する演算手段を設けて、演算手段で演算した相対的な回転角度の値を表示部に表示するようにしてもよい。
【0008】
さらに、レンズユニット及びボディの各々の絶対水平に対する傾き値を表示する絶対表示モードと、レンズユニットとボディとの相対的な傾きを表示する相対表示モードとのいずれかのモードを択一的に選択する角度表示切換操作部を設け、絶対表示モードが選択されているときには各角度センサから得られる回転角度の情報に基づいて表示部に各々の絶対的な回転角度の値を表示し、また、相対表示モードを選択したときには演算手段で演算した相対的な回転角度の値を表示部に表示するようにしてもよい。
【0009】
絶対的な回転角度(絶対角度)を検出するセンサをレンズユニットとボディとの各々に設ける代わりに、レンズユニット又はボディとのうちのいずれか一方に設けられた絶対角度センサと、レンズユニットとボディとの相対的な回転角度(相対角度)を検出する相対角度検出手段とを設け、これらから得られる角度情報に基づいて絶対角度の表示又は相対角度の表示とを行っても良い。
【0010】
レンズユニットとボディとは、レンズユニットに設けたボディマウントと、ボディに回転自在に設けられボディマウントが着脱自在に取り付けられるレンズマウントと、が結合される。この場合、レンズユニットと一緒にレンズマウントがボディに対して回転するため、ボディマウントをレンズマウントに取り付けるときに、レンズマウントが回転して取り付けられないおそれがある。そこで、レンズマウントに対してボディマウントを取り付け位置からロック位置の手間までの間で回転するときには、ボディマウントとレンズマウントとの相対的な回転を許容し、かつ、レンズマウントとボディとの相対的な回転を阻止するとともに、レンズマウントに対してボディマウントをロック位置に回転したときには、レンズマウントとボディとの相対的な回転を許容し、かつ、ボディマウントとレンズマウントとの相対的な回転を阻止するロック機構を備えるのが好適である。
【0011】
この場合、レンズユニットとボディとの相対的な回転角度を検出する手段としては、レンズマウントとボディとの相対的な回転位置を検出するのが望ましい。
【0012】
また、レンズマウントとボディとの間での電気的接続としては、互いの対峙する面のうちの一方に設けられ、レンズユニットの回転軸を中心とする同心円上に所定ピッチで設けられた複数の摺動ピンと、前記他方に設けられ、前記複数の摺動ピンの各々が摺動する円環状の接点板と、で行うのが好適である。
【0013】
表示部に映すスルー画像としては、各角度センサから得られる角度情報に基づいて被写体像の画像を、その全画面が表示部に表示されるように画像処理を行うのが好適である。ところで、ボディを傾けて固定した場合、表示部も傾くため、スルー画像を視認し難くなる。
【0014】
通常は、ボディの傾きに関わらず撮影センサの天地を表示部の天地に一致させるように、前記被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードになっている。しかし、このモードでは、例えばボディが傾いて固定されている場合、表示部もボディと一緒に傾くため、スルー画像を視認し難い。そこで、通常表示モードの代わりに、例えば、撮像センサの回転位置に関わりなく被写体の天を表示部の天に一致させるように被写体像の画像を表示部に表示する第1表示モードと、ボディの傾きに関わらず撮像センサの天が常に上向きになるように被写体像の画像を表示部に表示する第2表示モードと、ボディの傾きに関わらず被写体の天が常に上向きになるように被写体像の画像を表示部に表示する第3表示モードとのうちのいずれかのモードで表示するように構成してもよい。また、これら表示モードのうちのいずれかの表示モードを択一的に選択する表示モード選択操作部を設けるとともに、表示モード選択操作部で選択した表示モードに対応するように被写体像の画像を補正処理し、補正処理した画像を前記表示部に表示する画像処理・表示制御手段を備えてもよい。この場合、前述した表示部に表示する角度表示を省略し、表示部に映る被写体像の画像の向きでレンズユニット又はボディの傾き、又はこれらの相対的な傾きを認識させるようにしてもよい。
【0015】
また、撮影待機状態のときには、被写体の天が常に上向きになるように被写体像の画像を前記表示部に表示する通常表示モードを選択し、また、ボディに設けたシャッタボタンの半押し操作又は全押し操作に応答して、撮影センサの天地を表示部の天地に一致させるように、被写体像の画像を表示部に表示する表示モードを選択する表示自動切換手段を備えてもよい。
【0016】
なお、ボディに設けた記録部で、画像データとともに、各角度センサから得られる角度情報を関連付けして記録媒体に記録するようにしてもよい。また、前述した各部及び各手段で処理するステップを設けた構成の画像処理方法でもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、レンズユニット及びボディの絶対的な角度、又は相対的な角度を表示部に表示することができるので、角度の表示を参照してレンズユニットを回転させることで、ボディの底面を絶対水平に合わせて固定できない撮影姿勢でも、表示部に映すスルー画像の水平を絶対水平に合わせた撮影を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
電子カメラ10は、図1に示すように、レンズ交換式のカメラであり、カメラボディ11にレンズユニット12を着脱自在に取り付けて使用する。レンズユニット12には、ズームレンズや撮像センサなどを含むテレビカメラの機能が内蔵されている。このレンズユニット12は、異なる焦点距離の種類により多数用意されている。
【0019】
カメラボディ11の上面には、シャッタボタン13、モード選択ダイヤル14、及び、電源スイッチ15などが設けられている。モード選択ダイヤル14は、静止画撮影モード、動画撮影モード、及び、再生モードとのいずれかを選択する。
【0020】
レンズユニット12の後端には、ボディマウント16が設けられている。ボディマウント16は、カメラボディ11の前面に設けたレンズマウント17に着脱自在に結合される。
【0021】
レンズマウント17には、開口18と、複数の係合爪19,20とが設けられている。開口18は、撮影光軸21を中心とする周方向のうちの所定の取り付け位置で、ボディマウント16に設けた複数の爪22,23を受け入れる。係合爪19,20は、取り付け位置から前記周方向のうちの一方向に向けたロック位置に、ボディマウント16が回転することで爪22,23の脱落を阻止する。
【0022】
レンズユニット12を取り付け位置の回転位置で撮影光軸21と平行な方向からレンズマウント17に挿入すると、爪22,23が開口18に入り込む。その後、撮影光軸21を中心にレンズユニット12をロック位置に回転させる。このロック位置に回転すると、レンズマウント17に設けたロックピン24が、レンズユニット12に設けたロック穴25に入り込む。これにより、レンズマウント17に対してボディマウント16の回転がロックされ、レンズユニット12がカメラボディ11に位置決め固定される。このロック位置では、ボディマウント16に設けたレンズ側接点群26が、開口18の内部に設けたボディ側接点群27に各々接続される。なお、前述したマウント同士の結合としては、複数の爪をもつバヨネットマウント方式を採用しているが、これに限らず、周知のネジ式のスクリューマウントなどを採用することができる。
【0023】
カメラボディ11は、レンズマウント17とボディ29とで構成され、レンズマウント17は、ボディ29に対して撮影光軸21を中心に回転自在に取り付けられている。レンズユニット12は、レンズマウント17と一緒にボディ29に対して回転する。
【0024】
レンズマウント17及びレンズユニット12には、ロック機構が設けられている。このロック機構は、レンズマウント17に対してボディマウント16を取り付け位置からロック位置の手間までの間で回転するときにはボディマウント16とレンズマウント17との相対的な回転を許容し、かつ、レンズマウント17とボディ29との相対的な回転を阻止するとともに、レンズマウント17に対してボディマウント16をロック位置に回転したときには、レンズマウント17とボディ29との相対的な回転を許容し、かつ、ボディマウント16とレンズマウント17との相対的な回転を阻止する。
【0025】
ロック機構は、図2なしい図4に示すように、ロック解除ボタン30、ロックピン24、バネ31、ロック穴25、及び、ボディ側ロック穴列32などで構成されている。ロック解除ボタン30とロックピン24とは、一体に取り付けられており、撮影光軸と平行に移動するようにレンズマウント17に取り付けられている。この移動は、レンズマウント17に対してロックピン24の先端24aが前方に突出する突出位置と内部に退避する退避位置との間で行われる。ロック解除ボタン30は、レンズマウント17の外周に露呈している。バネ31は、ロックピン24をロック位置に向けて付勢する。
【0026】
ボディ側ロック穴列32は、複数の穴をレンズマウント17の外周に沿って一定ピッチで配した構成になっている。ロック解除ボタン30の後面には、突起30aが設けられている。突起30aは、ロックピン24が退避位置に移動したときに、いずれかの穴に入り込んでレンズマウント17の回転方向に対峙する両壁のうちの一方で突起30aの回転を阻止し、また、ロックピン24がロック位置に移動したときには、ボディ側ロック穴列32から退避してボディ29に対するレンズマウント17の回転を許容する。レンズマウント17は、ボディ29に対して回転自在である。このため、どの回転位置でも突起30aが入り込むように穴32aは、レンズマウント17の外周に沿って多数設けてある。
【0027】
レンズユニット12をカメラボディ11にセットするときには、図3の矢印(1)に示すように、取り付け位置の回転位置で撮影光軸21と平行にレンズユニット12を挿入する。この時、その挿入方向で対峙するレンズユニット12の後面12aに押されてロックピン24がバネ31の付勢に抗して退避位置に移動する。この移動により、突起30aがボディ側ロック穴列32のうちのいずれかの穴32aに入り込んで、レンズマウント17とボディ29との相対的な回転をロックする。その後、レンズユニット12をレンズマウント17に対して同図の矢印(2)に示す向きに回転させる。この回転により、レンズユニット12がロック位置に回転する。ロック位置に回転すると、図4に示すように、ロック穴25がロックピン24の先端24aに対峙する位置に一致し、バネ31の付勢により先端24aがロック穴25に入り込むとともに、突起30aがボディ側ロック穴列32から退避する。これにより、レンズマウント17とレンズユニット12との相対的な回転がロックされるとともに、レンズマウント17とボディ29との相対的な回転が許容される。
【0028】
レンズマウント17は、図5に示すように、ボディ29の前面に設けた受け部35に回転自在に支持されている。レンズマウント17とボディ29との間での電気的接続は、複数の摺動ピン36と、これら摺動ピン36と同じ数だけ設けた接点板37との接触で行われる。摺動ピン36は、レンズマウント17の背面に突出して設けられている。これら摺動ピン36は、レンズユニット12の回転軸を中心とする同心円上に所定ピッチで配されており、レンズマウント17の内部でボディ側接点群27の各々に接続されている。
【0029】
複数の接点板37は、受け部35の奥に設けられている。各接点板37は、前記回転軸を中心とする同心円上に沿った円環状の形状になっており、各々に摺動ピン36が摺動する。レンズユニット12を回転すると、レンズマウント17が一緒に回転し、レンズマウント17に設けた各摺動ピン36が各接点板37に沿って摺動する。これにより、レンズユニット12が無限的に回転しても、レンズユニット12とカメラボディ11との間での電気的接続が継続される。なお、摺動ピン36を受け部35側に設け、複数の接点板37をレンズマウント17側に設けてもよい。
【0030】
図6に示すように、カメラボディ11の背面には、表示部と、角度表示切換操作部38とが設けられている。表示部は、レンズユニット12に設けた撮像センサの受光面と同じアスペクト比になっている横長矩形の画面を有するLCD37である。LCD37は、長辺がカメラボディ11の底面11aと平行になるようにカメラボディ11に固定されている。なお、表示部としてはLCD37に限らず、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示部を採用してもよい。
【0031】
角度表示切換操作部38は、絶対角度表示ボタン38aと、相対角度表示ボタン38bとからなる。絶対角度表示ボタン38aは、レンズユニット12及びボディ29との絶対水平に対する傾き値を各々表示する絶対角度表示モードを選択する。相対角度表示ボタン38bは、レンズユニット12とボディ29との相対的な傾き値を表示する相対角度表示モードを選択する。なお、カメラボディ11の底面11aには、図示していないが、三脚ネジが設けられている。
【0032】
レンズユニット12には、図7に示すように、撮影レンズ40やCCD(撮像センサ)41を含むテレビカメラの機能が内蔵されている。カメラボディ11には、CCD41で撮像した画像データを記録媒体に記録する画像記録機、及び、記録媒体に記録した画像をLCD37に表示する画像表示機などを内蔵している。
【0033】
レンズユニット12には、撮影レンズ40、絞り機構42、メカシャッタ43、絞り用モータ44、シャッタ用モータ45、合焦モータ46、変倍モータ47、これらモータ44〜47のドライバ48,49,50,51、レンズ側角度センサ52、CCD41、アナログ信号処理53、A/D54、デジタル信号処理55、積算回路56、圧縮回路57、ROM58、RAM59、インターフェイス(I/F)ドライバ60、及び、レンズ側CPU61が内蔵されている。
【0034】
レンズ側CPU61、ROM58、RAM59、圧縮回路57、I/Fドライバ60、積算回路56、レンズ側角度センサ52、及び、デジタル信号処理55は、伝送路(バス)62で接続されている。また、アナログ信号処理53、A/D54、デジタル信号処理55、及び、圧縮回路57は、CCD41から得られる画像信号をデジタルの画像信号に変換して、予め決められた圧縮形式に圧縮するまで処理を行う。圧縮回路57で圧縮した画像データは、記録用画像データとしてI/Fドライバ60を介して高速な通信でカメラボディ11側に送られる。勿論この間には、レンズ側接点群26とボディ側接点群27、及び、複数の摺動ピン36と複数の接点板37とを通る。また、デジタル信号処理55から得られるスルー画像用の画像データは、バス62、I/Fドライバ60を介してカメラボディ11に送られる。
【0035】
レンズ側角度センサ52は、絶対水平に対するレンズユニット12の回転角度を検知し、検知した角度情報を送出する。なお、角度センサ52としては、封入した液体の傾斜に伴う静電容量の変化を角度変化として捉える液封入容量式傾斜角センサが、絶対角度を検知することができるので、好適である。
【0036】
CCD41は、横長矩形の受光面を有し、受光面が撮影レンズ40の結像面に一致し、かつ、受光面の中心が撮影光軸21に一致するように固定されている。そして、レンズ側角度センサ52は、長方形の受光面の長辺方向が絶対水平と平行になるCCD41の回転位置を0度と認識するように位置決めされている。この回転位置は二位置ある。一方は、CCD41の天が被写体の天に一致する回転位置、他方は、CCD41の天が被写体の地に一致する回転位置である。このうちの、一方の回転位置、すなわち、天が被写体の天に一致するCCD41の回転位置が、0度の傾き値になる回転位置になっている。このレンズ側角度センサ52から得られる情報は、バス62、I/Fドライバ60を介してカメラボディ11に送られる。
【0037】
積算回路56は、A/D54から得られるデジタルの画像信号を取り込んで、コントラスト式のAF制御、及びAE制御を行う。積算回路56で得た測距情報は、AF信号としてレンズ側CPU61に送られ、レンズ側CPU61は、AF信号に基づいて、ドライバ50を介して合焦モータ46の駆動を制御する。また、積算回路56で得た測光情報は、AE信号としてレンズ側CPU61に送られ、レンズ側CPU61は、AE信号に基づいて、ドライバ48を介して絞り用モータ44の駆動を制御する。
【0038】
カメラボディ11には、ボディ側CPU65、I/Fドライバ66、ROM67、RAM68、伸長回路69、カードI/F70、ボディ側角度センサ71、及び、フレームメモリ72等が設けられており、これらは各回路間でデータをやり取りするための伝送路(バス)73に接続されている。レンズユニット12側から高速で送られてくる記録用の画像データは、I/Fドライバ66からバス73を通ってカードI/F70に送られ、カードI/F70に接続したメモリカード74に記録される。このメモリカード74は、スロットに着脱自在に取り付けられている。また、レンズユニット12側から送られるスルー画像用の画像データは、フレームメモリ72に蓄積された後に、LCD用のドライバ75を介してLCD37に送られる。これにより、LCD37には、スルー画像が表示される。なお、カメラボディ11には、シャッタボタン13や角度表示切換操作部38以外に、図1で説明したモード選択ダイヤル、及び、電源スイッチも設けられている。
【0039】
ボディ側角度センサ71は、絶対水平に対するボディ29の傾き角度を検知し、検知した角度情報を送出する。なお、この角度センサも、レンズ側角度センサ52と同じに液封入容量式傾斜角センサが、絶対角度を検知することができるので、好適である。
【0040】
LCD37は、横長矩形の画面を有し、その画面の中心が撮影光軸21に一致するように固定されている。そして、ボディ側角度センサ71は、LCD37の画面の長辺方向が絶対水平と平行になるボディ29の回転位置を0度と認識するように位置決めされている。この回転位置も二位置あるが、このうちのLCDの天が被写体の天に一致する回転位置が、0度の傾き値になる回転位置になっている。このボディ側角度センサ71から得られる情報は、バス73を介してボディ側CPU65に送られる。
【0041】
モード選択ダイヤル14で指定したモード情報は、レンズ側CPU61に送られる。静止画撮影モード及び動画撮影モードが指定されたときには、レンズ側CPU61が統括的な制御を行い、レンズユニット12側に設けたROM58に記憶した撮影用プログラムを実行してスルー画像の表示、及び、撮影に関する処理を行うように各部を制御する。撮影は、シャッタボタン13のレリーズ操作に応じて処理が実行される。シャッタボタン13から得られるレリーズ信号は、レンズ側CPU61及びボディ側CPU65にそれぞれ送られる。
【0042】
また、再生モードを指定した時には、レンズ側CPU61からボディ側CPU65に制御を移管する。ボディ側CPU65は、カメラボディ11側のROM67に予め記憶した再生用プログラムを実行し、メモリカード74に記憶した画像データを読み出して伸長回路69で伸長した後にフレームメモリ72に記憶し、ドライバ75によりフレームメモリ72から読み出してLCD37に表示するように各部を制御する。
【0043】
カメラボディ11にはバッテリ77が着脱自在に取り付けられている。バッテリ77からの電源は、電源制御部78を介してDC/DC回路79に供給され、ここからカメラボディ11とレンズユニット12とに電源供給される。電源制御部78の作動は、電源スイッチ15のON−OFFに応答して行われる。
【0044】
ボディ側CPU65には、演算部80が設けられている。演算部80は、角度表示切換操作部38で相対角度表示モードが選択されたときに、レンズ側及びボディ側角度センサ52,71からそれぞれ得られる角度情報に基づいてレンズユニット12とボディ29との相対的な傾き値を演算する。
【0045】
ボディ側CPU65は、図8に示すように、絶対角度表示モードを選択しているときには各角度センサ52,71から得られる角度情報に基づいてLCD37に各々の傾き値をスルー画像に重ねて表示し、また、相対角度表示モードを選択しているときには演算部80で演算した相対的な傾き値をスルー画像に重ねてLCD37に表示するようにフレームメモリ72、ドライバ75、及びLCD37を制御する。
【0046】
電子カメラ10は、レンズユニット12を取り付けた後に電源スイッチ15をONすることで、各部に電源が供給される。そして、このときのモード選択ダイヤル14の指定に応じて、静止画撮影、動画撮影、及び再生とのうちのいずれかのプログラムが実行される。
【0047】
静止画撮影モード及び動画撮影モードを指定すると、レンズ側CPU61は、CCD41で撮像した画像データに基づいてピント及び絞りを調節し、また、CCD41から連続して得られる画像データをスルー画像としてLCD37に表示するように制御する。
【0048】
図9は、カメラボディ11側から見たレンズユニット12の輪郭線、及びCCD41の受光面41aの輪郭線をそれぞれ示している。この状態では、被写体の天とCCDの天とが一致する回転位置、すなわち、レンズ側角度センサ52で検知する絶対角度の値が0度になる回転位置になっている。なお、図9に示す三角マークは、CCD41の天の方向を示している。
【0049】
図10は、レンズユニット12が図9に示した回転位置のときのカメラボディ11の背面を示している。この状態では、底面11aが絶対水平と平行な姿勢になるようにボディ29が保持されている。
【0050】
角度表示切換操作部38は、電源ON時の最初は絶対角度表示モードを選択する。これにより、ボディ側CPU65は、レンズ側角度センサ52とボディ側角度センサ71とからそれぞれ角度情報を取り込み、これら角度情報をRAM68に一時的に記憶して、LCD37に、例えば「レンズ:0度」及び「カメラ:0度」との文字の表示を行うように制御する。RAM68には、各角度情報の最新の値が記憶される。ボディ側CPU65は、RAM68に記憶した最新の角度情報をそれぞれ読み出し、読み出した各角度情報に基づいてレンズユニット12とボディ29との絶対角度を表示する。このとき、LCD37には、スルー画像が表示されているので、レンズユニット12とボディ29との絶対角度の表示は、スルー画像に重ねて表示される。また、レンズ側角度センサ52とボディ側角度センサ71とから角度情報を取り込むタイミングは、一定時間ごとに取り込む。これにより、LCD37に表示される角度の表示も一定時間ごとに最新の角度表示に切り替わる。
【0051】
レンズユニット12を、図11に示すように、反時計方向にX度、例えば20度分だけ回転させ、且つ、カメラボディ11を図12に示すように、時計方向にY度、例えば−10度分だけ回転させると、LCD37には、例えば「レンズ:20度」及び「カメラ:350度」と表示される。角度の表示は、図9及び図10に示した基準の回転位置から、反時計回りに回転することで角度の値が増加する表示に決められている。なお、逆でもよい。また、表示する角度は、グラジエント、ラジアン、測量用単位、又は、度/分/秒の単位で表示してもよい。また、LCD37に表示する文字は、LCD37の回転位置に合わせて表示してもよいし、また、読みやすいように、常に絶対水平に沿って表示するように補正処理を行うようにしてもよい。文字を絶対水平に沿って表示する場合には、演算部80でレンズ側及びボディ側角度センサ52,71からそれぞれ得られる角度情報に基づいてレンズユニット12とボディ29との相対的な傾き値を演算し、得られた相対的な傾き値に基づいて文字画像を回転補正して表示すればよい。
【0052】
角度表示切換操作部38で相対角度表示モードを選択すると、レンズ側及びボディ側角度センサ52,71から角度情報をそれぞれ取得し、これら角度情報をRAM68に一時的に記憶し、RAM68から読み出した最新の角度情報に基づいて演算部80でレンズユニット12とボディ29との相対的な傾き値を演算し、演算から得られた相対的な角度の値を、図13に示すように、LCD37に表示する。この表示としては、絶対水平に対してレンズユニット12が20度、ボディ29が350度で傾いている場合、演算した結果の相対的な傾き値は「330度(−30度)」になるが、180度以上の角度値を表示しても分かり難いため、「30度」と表示するのが好適である。このとき、符号は回転方向を示す表示であるので、省略して絶対値で表示するのが望ましい。
【0053】
このように、相対的な角度を表示することで、例えばボディ29が傾いて固定される場合でも、レンズユニット12を表示角度の分だけどちらかに回転させることで、被写体の天とCCD41の天とを一致させて撮影を行うことができる。また、レンズユニット12を所望の構図になるように回転させて撮影を行い、その後にレンズユニット12を基準の回転位置に戻す場合も相対的な角度表示を目安にすれば迅速且つ正確に行える。
【0054】
シャッタボタン13の全押し操作に応答して画像データがメモリカード74に記憶される。このとき、画像データとともにレンズユニット12とボディ29との絶対角度、及び、相対角度との情報をRAM68から読み出してこれら角度情報を画像データと一緒にファイル化して記録するようにしてもよい。ファイル形式には、画像データとは別にタグ情報を書き込むエリアを有する、例えばExif形式の画像ファイルが知られている。この形式のファイルを用いる場合には、タグ情報として撮影日やサムネイル画像に加えて、前述した絶対角度や相対角度の情報を書込めばよい。
【0055】
ところで、通常、LCD37に映されるスルー画像は、CCD41を回動しても向きが変化しない。というのは、例えばCCD41の受光面41a内に配した個々の受光素子と、LCD41の液晶セグメントとが1対1に対応している場合、CCD41の回動位置が変化しても、これらの受光素子と液晶セグメントとの対応関係が変化されない。したがって、このように対応関係を保ったままCCD41を回転してもLCD37に対してスルー画像の向きが変化しない。
【0056】
この表示形態を通常表示モードとして説明する。通常表示モードは、図14〜図16に示すように、ボディ29の傾きに関わらず、CCD41の天(図14に符号84で示す矢印方向)をLCD37の天(図15及び図16に符号81で示す矢印方向)に一致させるように、スルー画像をLCD37に表示する。この表示モードでは、受光面41aの個々の受光素子とLCD41の液晶セグメントとが1対1に対応するので、スルー画像の全部がLCD37に表示される。なお、CCD41の受光面41aには、撮影レンズ40により被写体に対して上下左右が反転した被写体像が結像する。CCD41で撮像した画像データは、デジタル信号処理55で上下左右の反転処理が施されて、正しい向きに補正される。そこで、図14では、分かりやすくするために、デジタル信号処理で補正した向きで被写体の絵を記載している。
【0057】
ところで、レンズユニット12を所望の構図になるように回転させて撮影を行う場合、LCD37に表示するスルー画像の向きを、見やすい向きに回転して表示するようにしてもよい。この場合、カメラボディ11に画像処理回路をバス73に接続して設け、画像処理回路で画像データを回転や拡縮などの補正をしてフレームメモリ72に送るようにすればよい。
【0058】
この表示形態としては、例えば、以下に説明する第1〜第3表示モードのうちのいずれでもよい。
【0059】
第1表示モードとしては、図17及び図18に示すように、CCD41の回転位置に関わりなく、被写体の天(図14に符号82で示す矢印方向)を、LCD37の天(図17及び図18に符号83で示す矢印方向)に一致させてスルー画像をLCD37に表示するモードである。このとき、レンズユニット12が回転していると、受光面41aの個々の受光素子とLCD41の液晶セグメントとが1対1に対応しないので、スルー画像の一部がLCD37の画面範囲で蹴られてスルー画像の全部が映らない。そこで、画像処理部でスルー画像の全部がLCD37の画面に映るように縮小処理して表示するのが望ましい。
【0060】
第2表示モードは、図19及び図20に示すように、ボディ29の傾きに関わらず、CCD41の天(図14に符号84で示す矢印方向)が常に真上を向くようにスルー画像をLCD37に表示するモードである。この場合、ボディ29が正立姿勢(角度0度の姿勢)から回転すると、受光面41aの個々の受光素子とLCD41の液晶セグメントとが1対1に対応しないので、画像処理部でスルー画像の全部がLCD37の画面に映るように縮小処理して表示するのが望ましい。
【0061】
第3表示モードは、図21及び図22に示すように、ボディ29の傾きに関わらず、被写体の天(図14に符号82で示す矢印方向)が常に真上を向くようにスルー画像をLCD37に表示するモードである。このモードでも、CCD41とボディ29とが正立姿勢(角度0度の姿勢)以外の回転位置である場合、受光面41aの個々の受光素子とLCD41の液晶セグメントとが1対1に対応しないので、画像処理部でスルー画像の全部がLCD37の画面に映るように縮小処理して表示するのが望ましい。
【0062】
また、前述した通常、及び第1〜第3との表示モードのうちのいずれかを択一的に選択する構成にしてもよい。この場合には、前記4つの表示モードのうちのいずれか1つを選択する表示モード選択操作部と、表示モード選択操作部で選択したモードの表示形態に対応するようにスルー画像を補正処理し、補正処理した画像をLCD37に表示する画像処理部、及び、表示制御手段と、を設ければよい。画像処理部としては、図7で説明したカメラボディ11側のバス73に接続して設ければよい。また、表示制御手段としては、図7で説明したボディ側CPU65、フレームメモリ72、ドライバ75、及び、LCD37で構成すればよい。
【0063】
このように表示モード選択操作部での操作に応答して前述した4つの表示モードのうちのいずれかの表示モードに対応する形態でスルー画像をLCD37に表示する。このときボディ側CPU65は、レンズ側及びボディ側角度センサ52,71から得られる角度情報に基づいて各々の絶対角度及び相対角度を演算しているので、これら角度に基づいてスルー画像の回転角度、及び、縮小率を決め、決められた角度及び縮小率に基づいて画像処理部で画像処理を行わせる。このとき、LCD37には、スルー画像とともに各々の絶対角度又は相対角度が表示されている。なお、角度を表示する構成を省略し、表示モードだけを変える構成でもよい。
【0064】
また、手動で表示モードを択一的に選択するのではなく、自動的に表示モードを変える表示自動切換モードを設けてもよい。この場合には、図23に示すように、表示自動切換モードと通常表示モードとを択一的に選択する操作部を設け、この操作部で表示自動切換モードを選択すると、撮影準備状態では前述した第3表示モードに応じた表示を行い、シャッタボタンの半押し操作に応答して前述した通常表示モードに応じた表示を行う。この通常表示モードは、シャッタボタンの全押し操作に応答して行われる撮影処理が完了してから一定時間経過後まで行われる。
【0065】
表示自動切換モードを選択すると、シャッタボタンの操作を行っていない撮影準備状態のときには、前述した第3表示モードに対応する向きでスルー画像をLCD37に表示する。第3表示モードは、図21及び図22に示すように、ボディの傾きに関わらず、被写体の天を常に上向きにしてスルー画像をLCD37に表示するモードである。これによれば、通常表示モードではボディ29を回転すると、LCD37とともにスルー画像の向きも変わるので、スルー画像を見ながらレンズユニット12を回転して構図を変える調節が行い難いのに対し、この第3表示モードでは、ボディ29を回転してもスルー画像の向きが変わらないので、スルー画像を見ながらレンズユニット12を回転して構図を変える調節が行い易い。
【0066】
シャッタボタン13の半押し又は全押し操作を行うと、前述した通常表示モードに対応する向きでスルー画像がLCD37に表示される。通常表示モードは、図14〜図16に示すように、ボディ29の傾きに関わらず、CCD41の天をLCD37の天に一致させるようにスルー画像をLCD37に表示するモードである。これによれば、被写体画像の全部がLCD37の画面いっぱいに表示されるので、LCD37の画面で被写体画像の確認が行い易く、また、LCD37の画面に対して被写体画像がプリント写真と同じ向きで映されるので、プリント状態も確認し易い。なお、表示自動切換えモードを選択しない場合には、通常表示モードで表示される。
【0067】
上記各実施形態では、レンズユニット12とボディ29とに角度センサ52,71をそれぞれ設け、各角度センサ52,71から得られる角度情報に基づいて、それぞれの絶対角度、及び、これら角度情報に基づいて算出する相対角度を表示しているが、本発明ではこれに限らず、レンズユニット12とボディ29とのうちのいずれか一方に設けた角度センサと、レンズユニット12とボディ29との相対的な角度を検出する相対角度検出手段とを設け、前記一方に設けた角度センサから得られる角度情報と、前記相対角度検出手段から得られる相対角度情報と、から前記他方の絶対角度を算出して、それぞれの絶対角度を表示するようにしてもよい。この場合、相対角度は、相対角度検出手段から得られる角度情報の値をそのまま表示すればよいから、算出する必要がない。
【0068】
相対角度検出手段としては、図24に示すように、図5で説明したボディ側の接点板37のうちの最も内側の接点板90を周方向に一定ピッチで分割した複数の接点列で構成し、レンズマウント17側の最も内側の摺動ピン36aが前記分割した複数の接点列のうちの何れの接点に導通しているか否かにより、レンズマウント17とボディ29との相対的な角度を検出するように構成してもよい。これによれば、レンズマウント17とボディ29との間での信号伝達を行いながら、相対的な角度を検出することができるので、一方の角度センサを省略することでき、よってローコスト化を図ることができる。なお、摺動ピン36aを受け部35側に設け、複数の接点板90をレンズマウント17側に設けてもよい。
【0069】
なお、上記各実施形態において、撮像センサとしてCCDを用いているが、これに限るものではなく、例えば、CMOSイメージセンサを用いても良い。また、上記各実施形態では、記録部をボディ11に内蔵しているが、記録部を省略してもよい。この場合には、記録部を別に設け、ボディと記録部を接続して記録部で記録するようにすればよい。
【0070】
また、本発明は、電子カメラ以外に、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話、及び、「PDA」と称される個人情報機器(Personal Digital Assistant)などにも採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明を採用した電子カメラの外観を示す分解斜視図であり、レンズユニットとカメラボディとを分離して記載している。
【図2】カメラボディに設けたレンズマウントを示す要部断面図である。
【図3】レンズユニットのボディマウントをレンズマウントに取り付けている状態を示す要部断面図である。
【図4】ボディマウントとレンズマウントとの取り付けを完了した状態を示す要部断面図である。
【図5】レンズマウントとボディに設けた受け部との間の回転部位での信号授受を行う接点部を示す要部分解斜視図である。
【図6】電子カメラを示す背面図である。
【図7】電子カメラの電気的概略を示すブロック図である。
【図8】電子カメラでの角度表示の手順を示すフローチャート図である。
【図9】レンズユニットの絶対角度が0度のときのCCDの受光面の回転位置を示す説明図であり、カメラボディの背面側から見た図である。
【図10】図9で説明したCCDの回転位置のときに、LCDに表示する絶対角度の文字の一例を示す電子カメラの背面図である。
【図11】レンズユニットの絶対角度がプラス方向にX度の分だけ傾いたときのCCDの受光面の回転位置を示す説明図であり、カメラボディの背面側から見た図である。
【図12】図11で説明したCCDの回転位置のときに、LCDに表示する絶対角度の文字の一例を示す電子カメラの背面図である。
【図13】図11で説明したCCDの回転位置のときに、LCDに表示する相対角度の文字の一例を示す電子カメラの背面図である。
【図14】CCDがプラス方向に傾斜したときに得られる被写体画像の絵を概略的に示す説明図である。
【図15】通常表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きが0度のときの状態を示している。
【図16】通常表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きがマウナス方向に傾いた状態を示している。
【図17】第1表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きが0度のときの状態を示している。
【図18】第1表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きがマイナス方向に傾いた状態を示している。
【図19】第2表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きが0度のときの状態を示している。
【図20】第2表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きがマイナス方向に傾いた状態を示している。
【図21】第3表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きが0度のときの状態を示している。
【図22】第3表示モードを選択したときに、図14で説明したCCDの回転位置のときに得られる被写体画像をLCDに表示する向きを示す説明図であり、カメラボディの傾きがマイナス方向に傾いた状態を示している。
【図23】表示モードを自動的に切換える他の実施形態を示すフローチャート図である。
【図24】相対角度検出手段の一例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
【0072】
10 電子カメラ
11 カメラボディ
12 レンズユニット
16 ボディマウント
17 レンズマウント
37 LCD
52,71 角度センサ
80 演算部
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100075281
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 和憲

【識別番号】100095234
【弁理士】
【氏名又は名称】飯嶋 茂

【識別番号】100117536
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英了


【公開番号】 特開2008−48008(P2008−48008A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219416(P2006−219416)