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【発明の名称】 撮像装置
【発明者】 【氏名】新村 郁夫

【要約】 【課題】ユーザ設定項目を別のデジタルスチルカメラに容易に複製することができるデジタルスチルカメラを提供する。

【構成】デジタルスチルカメラは、操作部104、表示部105、ユーザ設定項目記憶制御部110を備え、さらに、ユーザが設定可能なユーザ設定項目を保存するカメラ内記憶領域を備える。このカメラ内記憶領域は不揮発性メモリで構成されている。ユーザ設定可能なユーザ設定項目は、撮影に必要な基本設定項目と、現像に必要な項目と、製品固有の項目とを含む。ユーザ設定項目記憶制御部110は、カメラ内記憶領域に保存されたユーザ設定項目を選択的に記憶させることにより、ユーザ設定項目を別のデジタルスチルカメラに容易に複製する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リムーバブルな外部記憶媒体を装着可能な撮像装置において、前記撮像装置の複数のユーザ設定項目を保存する内部記憶媒体と、前記内部記憶媒体に保存されたユーザ設定項目を選択的に前記外部記憶媒体に記憶させるための制御を行うユーザ設定項目記憶制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記ユーザ設定項目記憶制御手段は、前記内部記憶媒体に保存された複数のユーザ設定項目から所定のユーザ設定項目を選択する第1の選択手段と、前記選択されたユーザ設定項目を前記外部記憶媒体に保存させる保存手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
データを記憶する内部記憶媒体を有し、リムーバブルな外部記憶媒体を装着可能な撮像装置であって、
前記外部記憶媒体に記憶されたユーザ設定項目を読み込む読み込み手段と、
前記読み込んだユーザ設定項目を選択的に内部記憶媒体に記憶するための制御を行うユーザ設定項目記憶制御手段とを有し、
前記ユーザ設定項目記憶制御手段は、前記ユーザ設定項目に含まれる機種に関するデータと自機の機種に関するデータを比較し、前記比較の結果に基づき内部記憶装置への記憶を制御することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
前記ユーザ設定項目制御手段は、前記外部記憶媒体を初期化する初期化手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記初期化手段は、前記外部記憶媒体に前記選択されたユーザ設定項目が既に保存されているときは、前記既に保存されたユーザ設定項目を一旦前記内部記憶媒体に保存し、その後前記外部記憶媒体を初期化することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記初期化手段は、前記外部記憶媒体に前記選択されたユーザ設定項目が既に保存されているときは、その旨を警告する警告手段と、前記既に保存されたユーザ設定項目を一旦前記内部に保存するか、前記外部記憶媒体をそのまま初期化するかを選択する第2の選択手段とを備えることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記ユーザ設定項目制御手段は、前記外部記憶媒体に保存された複数のユーザ設定項目を表示部に表示させる第1の表示手段と、当該表示された複数のユーザ設定項目から所定のユーザ設定項目を選択する第3の選択手段とを有し、
前記ユーザ設定項目記憶制御手段は前記第3の選択手段により選択されたユーザ設定項目を記憶することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラの諸機能の各種設定を行うことができる撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置、特にデジタルスチルカメラ(以下、単に「カメラ」という)は、銀塩カメラに比べて、カメラの諸機能が元々多いのに加えて、近年さらに新規に追加される傾向にある。そのため、ユーザによるカメラの諸機能の各種パラメータ設定のための操作も増加し、煩雑であった。そこで、メモリカードなどの記憶媒体に各種設定データを記憶し、その記憶媒体を他のカメラに装着させることで、簡単に設定データを他のカメラに移す機技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−79375号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、設定データのうち、他のカメラに移したい設定データを選択することができない。したがって、設定データの項目が共通しない異機種のカメラ間で設定データのやりとりが困難であった。 本発明の目的は、ユーザ設定項目を選択的に他のデジタルスチルカメラに容易に複製することができる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の撮像装置は、リムーバブルな外部記憶媒体を装着可能な撮像装置において、前記撮像装置の複数のユーザ設定項目を保存する内部記憶媒体と、前記内部記憶媒体に保存されたユーザ設定項目を選択的に前記外部記憶媒体に記憶させるための制御を行うユーザ設定項目記憶制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、内部記憶媒体に保存されたユーザ設定項目を選択的に外部記憶媒体に記憶させるので、ユーザ設定項目を別のデジタルスチルカメラに容易に複製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0007】
図1は、本発明の実施の形態に係るデジタルスチルカメラの内部構成を概略的に示すブロック図である。
【0008】
図1において、デジタルスチルカメラは、撮像部100、バッファメモリ101、画像処理部102、バッファメモリ103、操作部104を備える。また、表示部105、表示制御部106、システム制御部107、インタフェース108、及びユーザ設定項目記憶制御部110を備える。これらの構成要素は、システムバスを介して互いに接続されている。また、デジタルスチルカメラは、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のリムーバブルな外部記憶媒体109が装着可能に構成されており、この外部記憶媒体109はインタフェース108に接続される。
【0009】
撮像部100は、撮影に必要なCCDやCMOS等の撮像素子やレンズ等の光学部材及び各種電子機器を含む。バッファメモリ101は、撮影した画像データを格納する前バッファである。画像処理部102は、バッファメモリ101に格納された画像データを画像処理すると共に画像圧縮する。バッファメモリ103は、画像処理及び画像圧縮後の画像データを格納する後バッファである。操作部104は、撮影操作、シャッタスピードや露出等の切り替え操作等のような、デジタルスチルカメラ本体の操作を行う。表示部105は、撮影画像の表示及びカメラ操作パラメータの設定や確認のためのメニュー表示や警告等を表示する。表示制御部106は、表示部105の表示を制御する。システム制御部107は、デジタルスチルカメラ全体制御する。設定項目記憶制御部110は、ユーザが操作部104を用いて設定可能なすべてのユーザ設定項目を記憶すると共に、それらのユーザ設定項目を選択的に外部記憶媒体109に記憶させるための制御を行う。
【0010】
デジタルスチルカメラは、内部記憶媒体として、ユーザが設定可能なユーザ設定項目のファイルを保存するカメラ内記憶領域を備える。このカメラ内記憶領域は、ユーザが設定可能なユーザ設定項目のファイルを分割して保存する複数の不揮発性メモリで構成されてもよい。また、ユーザが設定可能なすべてのユーザ設定項目ファイルを保存する単一の不揮発性メモリで構成されてもよい。
【0011】
ユーザが設定可能なユーザ設定項目は、図2に示すように、撮影に必要なもの(基本設定項目)がある。例えば、シャッタスピード、撮影モード、測光モード、ドライブモード(単写、連写、セルフタイマ)、ISO値、補正値、ISOブラケット、AEブラケット、ホワイトバランスブラケット等である。このユーザ設定項目は、また、現像に必要なものとして、カラーマトリックス、現像パラメータ(トーンカーブ、シャープネス、コントラスト等)を含む。このユーザ設定項目は、さらに、製品に固有のものとして、図2に示すように、撮影画像の確認、撮影画像の確認時間、ノイズ低減機能、マニュアルホワイトバランスのデータ、ハイライト警告表示、AFフレームの表示などを含む。さらにはヒストグラムの表示種類、オートパワーオフの時間、画像のバックアップ機能、縦横自動回動表示、液晶モニタの明るさ、対応言語、ビデオの出力方式、その他カスタムファンクション機能の項目を含む。
【0012】
カスタムファンクション機能は、レリーズ中のファインダ表示、ISO感度拡張モード、ダイヤル機能の割り付け、設定値の段数切替、表示パネルの表示内容切替、ブラケット撮影での補正順序切替、AFフレームスーパーインポーズの設定を含む。、また、ミラーアップ撮影と通常撮影の切替、スポット測光に関する設定、ストロボに関する設定、ホームポジションへ移動するための釦設定、新レンズに対する釦設定、AIサーボでの被写体追従敏感度等も含む。
【0013】
パーソナルファンクション機能は、カスタム機能の登録、撮影モードの限定、測光モードの限定、マニュアル露出時の測光モードを含む。また、シャッター速度の上限と下限値、絞り数値の上限と下限値、撮影モードと測光モードの登録と切替、連続撮影時の繰り返しブラケッティング時の撮影枚数も含む。また、プログラムシフト量の保持、レンズ駆動によるピント検出禁止、AF補助光・投光禁止、ピント固定、合焦語自動撮影、AFフレーム自動選択の禁止、連続撮影速度、連続撮影時の撮影枚数、シャッター釦オフでの静粛動作も含む。また、各種タイマー保持時間の設定、バルブ中の表示パネル照明の継続、データクリアに関する設定、レリーズタイムラグの高速化、電子ダイヤルの設定方向の反転も含む。また、サブ電子ダイヤルによる露出補正を禁止する設定、サブ電子ダイヤルスイッチをメインダイヤルスイッチにも有効にする設定、オリジナル画像判定用データの負荷設定等を含む。
【0014】
図3は、図1におけるユーザ設定項目記憶制御部110によって実行されるユーザ設定項目の記憶処理の手順を説明するフローチャートである。
【0015】
図3において、まず、ユーザが操作部104の操作により設定項目メニューを表示部105に表示し、ユーザにより保存すべきユーザ設定項目が選択される(ステップS101)。ここで、外部記憶媒体109の記憶領域の空き容量を確認し(ステップS102)、十分な空き容量があるか否かを判別する(ステップS103)。
【0016】
ステップS103の判別の結果、十分な空き容量があるときは、ユーザ設定項目記憶制御部110は、ステップS101で選択されたユーザ設定項目を抽出し、カメラ内部の記憶媒体である不揮発性メモリ(図示せず)に記憶する(ステップS104)。次いで、ユーザ設定項目記憶制御部110は、該抽出されたユーザ設定項目をカメラ設定項目のための構造体の形式で保存したファイルを作成する(ステップS105)。そして外部記憶媒体109に既にユーザ設定項目を保存したファイルが存在するか否かを判別する(ステップS106)。カメラ設定項目のための構造体の形式には、例えば、設定項目が記載されたファイルであることを示す識別情報と、設定項目の内容を示すテキストデータとが記載されたテキストファイルなどを用いることが可能である。
【0017】
ステップS106の判別の結果、既にユーザ設定項目を保存したファイルが存在しないときは、作成したファイルを外部記憶媒体109に記憶させて(ステップS108)、本処理を終了する。ステップS108の処理において、作成したファイルを外部記憶媒体109に記憶させる前に暗号化処理を施してもよい。
【0018】
ステップS106の判別の結果、既にユーザ設定項目を保存したファイルが存在するときは、存在する旨の警告を表示部105に警告表示する。それと同時に又は別々に、作成したファイルを既存のファイルに上書きするか、新規のファイルとして別ファイルを作成するかの選択メニューを表示部105に表示して、ユーザに選択させる(ステップS110)。上記警告表示の際に、存在するファイルの内容を表示部105に表示してもよい。これにより、任意に表示された複数のファイルから1つのファイルの選択が容易となり、上書きの際に、上書き先のファイルの選択が容易になる。
【0019】
ステップS110の選択の結果、ユーザが「上書き」を選択したときは、作成したファイルの既存のファイルへの上書きにより、ファイルを外部記憶媒体109に記憶させて(ステップS108)、本処理を終了する。ステップS110の選択の結果、ユーザが「別ファイル作成」を選択したときは、新規のファイルとして別ファイルの作成した(ステップS111)上で、ファイルを外部記憶媒体109に記憶させて(ステップS108)、本処理を終了する。
【0020】
ステップS103の判別の結果、十分な空き容量がないときは、後述する図4の外部記憶媒体記憶領域の初期化処理を実行することにより十分な空き容量を確保して(ステップS109)、本処理を終了する。ステップS109の処理において、十分な空き容量が確保できない場合は、設定データ記憶部110は、表示部105にリムーバブルディスク109にユーザ設定項目を保存するための空き容量が足りないことを警告するのが好ましい。
【0021】
図3の処理によれば、カメラ内記憶領域に保存されたユーザ設定項目を選択的に外部記憶媒体109に記憶させる(ステップS108)ので、ユーザ設定項目を別のデジタルスチルカメラに容易に複製することができる。
【0022】
図4は、図3のステップS109で実行される外部記憶媒体109の記憶領域の初期化処理の手順を示すフローチャートである。
【0023】
図4において、外部記憶媒体109の記憶領域にユーザ設定項目を保存したファイルが存在するか否かを判別する(ステップS201)。存在しないときは、直ちに、外部記憶媒体109の記憶領域を初期化して(ステップS202)、初期化完了を表示部105に表示して(ステップS207)、本処理を終了する。
【0024】
ステップS201の判別の結果、外部記憶媒体109の記憶領域にユーザ設定項目を保存したファイルが存在するときは、存在する旨の警告を表示部105に表示する。さらに、外部記憶媒体109内のファイルを残さずに完全に初期化するか、既に存在するユーザ設定項目の保存ファイルを初期化後残しておくか否かの選択メニューを表示して、ユーザに選択させる(ステップS203)。
【0025】
ステップS203の選択の結果、ファイルを残さずに完全に初期化するときは、ユーザ設定項目記録制御部110は、外部記憶媒体109の記憶領域を初期化して(ステップS202)、本処理を終了する。ファイルを初期化後も残すときは、ユーザ設定項目記録制御部110は、カメラ内記憶領域に必要な領域を確保して外部記憶媒体109からファイルを読み出して一時的に退避させる(ステップS204)。退避後、外部記憶媒体109の記憶領域を初期化して(ステップS205)、一時的に退避させたファイルを読み出して初期化後の外部記憶媒体109に記憶し直す(ステップS206)。そして初期化完了を表示部105に表示して(ステップS207)、本処理を終了する。
【0026】
図4の処理によれば、外部記憶媒体109に複製に必要なユーザ設定項目が記憶されていたとしても、外部記憶媒体109の初期化時に誤ってユーザ設定項目が削除されるのを防止することができる。
【0027】
ユーザ設定項目(図2)は、異機種のカメラ同士ではその内容が異なるが、カメラとしての基本設定項目はすべての機種で共通である。
【0028】
図5は、図1におけるユーザ設定項目記憶制御部110によって実行されるユーザ設定項目の反映処理の手順を示すフローチャートである。
【0029】
図5において、まず、ユーザ設定項目記憶制御部110は、外部記憶媒体109の記憶領域に記憶されたユーザ設定項目ファイルを検索し(ステップS301)、検索されたユーザ設定項目ファイルを表示部105に表示する(ステップS302)。次いで、表示内容に基づいて読み出すべきファイルがユーザによって選択されると(ステップS303)、設定項目記憶制御部110は、選択されたユーザ設定項目をカメラ内記憶領域に読み込む(ステップS304)。そして、読み込まれたユーザ設定項目に基づいて機種に関するデータを抽出し、自機の機種に関するデータと比較する。そして両者が同機種か否かを判別する(ステップS305)。
【0030】
ステップS306の判別の結果、カメラが同機種のときは、図6に示すように、機種共通の基本設定項目と機種別の製品固有のユーザ設定項目のすべてを複製し外部記憶媒体109に記憶させることで、ユーザ設定を反映させる(ステップS307)。カメラが異機種のときは、図7に示すように、ユーザ設定項目の基本設定項目のみ反映して、機種別の製品固有のユーザ設定項目は反映せず(ステップS308)、本処理を終了する。
【0031】
このように本実施の形態では、ユーザ設定項目に含まれるカメラの機種情報を参照することにより、異機種間でユーザ設定項目のやりとりを行う場合には、自動的に反映するユーザ設定項目を選択する構成とした。この構成により、反映の際に不要な項目を読み出すことがなくなる。
【0032】
なお、反映させるユーザ設定項目については、ステップS301で検索されたユーザ設定項目のうち、反映先のデジタルスチルカメラで決められているものを反映してもよい。
【0033】
なお、本実施の形態では自機をユーザ設定項目を外部記憶媒体109に記憶するカメラと、外部記憶媒体に記憶された他機のユーザ設定項目を自機に反映させるカメラとを別のカメラとして記載した。しかし、両方のカメラの機能を備えたカメラでもよいことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルスチルカメラの内部構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】ユーザが設定可能なユーザ設定項目を説明する図である。
【図3】図1におけるユーザ設定項目記憶制御部110によって実行されるユーザ設定項目の記憶処理の手順を説明するフローチャートである。
【図4】図3のステップS109で実行される外部記憶媒体の記憶領域の初期化処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図1におけるユーザ設定項目記憶制御部110によって実行されるユーザ設定項目の反映処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図5のステップS307の処理を説明する図である。
【図7】図5のステップS308の処理を説明する図である。
【符号の説明】
【0035】
100 撮像部
101,103 バッファメモリ
102 画像処理部
104 操作部
105 表示部
106 表示制御部
107 システム制御部
108 インタフェース
110 ユーザ設定項目記憶制御部
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100125254
【弁理士】
【氏名又は名称】別役 重尚


【公開番号】 特開2008−35388(P2008−35388A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208643(P2006−208643)