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【発明の名称】 テレビインターホン装置
【発明者】 【氏名】丹花 崇之

【氏名】加藤 勇夫

【要約】 【課題】伝送路を経由して有線接続若しくは無線接続された端末の間で映像信号を伝送させるにあたり、映像信号の伝送効率を高める。

【構成】第1端末1のカメラ104にて撮像された映像である映像圧縮回路106が有する2個のバッファ160a、160bに保持された映像信号のデータサイズをカウンタ170にてカウントし、このデータサイズと当該映像信号を伝送路L1を経由して第2端末2に伝送する際に許容する規定データサイズとの比較結果に応じて、比較回路171から第1端末スケーリング回路161に帰還されるスケーリング符号をもとに第1端末量子化テーブルをスケーリングする。また、スケーリング符号を所定のフォーマットで映像信号に付与することにより、このスケーリング符号を第2端末のスケーリングデコーダ270を経由して復号化し、第2端末スケーリング回路240が有する第2端末量子化テーブルをスケーリングする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ(104)を有する第1端末(1)と、有線若しくは無線の伝送路(L1)を経由して前記第1端末に接続され、前記第1端末のカメラにて撮像された映像信号を出画するためのモニタ(205)を有する第2端末(2)とを設け、
前記第1端末は、前記カメラにて撮像された映像信号をアナログ/デジタル変換するための映像エンコーダ(105)と、前記映像エンコーダを経由してアナログ/デジタル変換された映像信号を圧縮するための映像圧縮回路(106)と、前記映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号のデータサイズをカウントするためのカウンタ(170)と、前記伝送路を経由して前記第2端末に前記映像信号を伝送する際に許容する規定データサイズ及び前記カウンタにてカウントされたデータサイズの比較を行い、スケーリング符号を前記映像信号に付与するための比較回路(171)と、前記比較回路から帰還されるスケーリング符号をもとに第1端末量子化テーブルをスケーリングするための第1端末スケーリング回路(161)とを備え、
前記第2端末は、前記第1端末から前記伝送路を経由して伝送されてくる前記映像信号に付与されたスケーリング符号を復号化するためのスケーリングデコーダ(270)と、前記スケーリングデコーダを経由して復号化されたスケーリング符号をもとに第2端末量子化テーブルをスケーリングするための第2端末スケーリング回路(240)と、前記第2端末スケーリング回路を経由してスケーリングされた第2端末量子化テーブルをもとに前記映像信号を伸張するための映像伸張回路(204)と、前記映像伸張回路を経由して伸張された映像信号をデジタル/アナログ変換して、前記第1端末のカメラにて撮像された映像を前記モニタに出画させるための映像デコーダ(206)とを備えたことを特徴とするテレビインターホン装置。
【請求項2】
前記第1端末の映像圧縮回路は、前記映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号を保持するための2個のバッファ(160a、160b)を有し、
前記カウンタは、前記映像圧縮回路が有する2個のバッファに保持された映像信号を読み取り、データサイズをカウントすることを特徴とする請求項1記載のテレビインターホン装置。
【請求項3】
前記映像信号は、当該映像信号の作成者、タイトル等の汎用文字情報を内包するテキストデータ格納部を有し、
前記第1端末の比較回路は、前記映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号中のテキストデータ格納部にスケーリング符号を付与したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のテレビインターホン装置。
【請求項4】
前記第1端末の比較回路は、前記映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号を構成する分割されたスロットの先頭にスケーリング符号を付与したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のテレビインターホン装置。
【請求項5】
前記スケーリング符号に対応するスケーリング値が2のべき乗となるように設定することにより、前記スケーリング符号にシフトレジスタを適用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか1記載のテレビインターホン装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はテレビインターホン装置に係り、特に、伝送路を経由して有線接続若しくは無線接続された端末の間で映像信号を伝送させることができるテレビインターホン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のテレビインターホン装置として、通信回線に送信する差分画像のデータ量を少なくすることと、差分画像を作成する時の差分効率を高めることで、低速回線を利用した監視制御システムでも短時間の画像伝送を実現することができる静止画伝送装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
この静止画伝送装置において、送信装置は、撮像手段(テレビカメラ)から取り込んだ最新画像と受信装置側と同じ静止画であるリファレンス画像との差分画像を作成し、その差分画像に対し各画素毎にデータ量を減らすための処理を行なうと共に、1個の画素に対してその周りの画素との変化量が小さいほど圧縮率が上がるというJPEG方式による画像圧縮を行った後、通信回線を経由して受信装置に送信していた。
【0004】
【特許文献1】特開平10−174107号公報(段落番号「0023」、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景技術に記載した特許文献1において、送信装置から通信回線を経由して受信装置に圧縮画像を伝送するにあたり、この圧縮画像のデータサイズが当該圧縮画像の伝送に許容される規定データサイズ未満であると、圧縮画像の所定のフォーマットのうち未使用の領域が発生して伝送効率が低くなる難点があった。
【0006】
本発明は、この難点を解消するためになされたもので、伝送路を経由して有線接続若しくは無線接続された端末の間で映像信号を伝送させるにあたり、映像信号の伝送効率を高めたテレビインターホン装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるテレビインターホン装置は、カメラを有する第1端末と、有線若しくは無線の伝送路を経由して第1端末に接続され、第1端末のカメラにて撮像された映像信号を出画するためのモニタを有する第2端末とを設けたものである。第1端末は、カメラにて撮像された映像信号をアナログ/デジタル変換するための映像エンコーダと、映像エンコーダを経由してアナログ/デジタル変換された映像信号を圧縮するための映像圧縮回路と、映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号のデータサイズをカウントするためのカウンタと、伝送路を経由して第2端末に映像信号を伝送する際に許容する規定データサイズ及びカウンタにてカウントされたデータサイズの比較を行い、スケーリング符号を映像信号に付与するための比較回路と、比較回路から帰還されるスケーリング符号をもとに第1端末量子化テーブルをスケーリングするための第1端末スケーリング回路とを備えたものである。第2端末は、第1端末から伝送路を経由して伝送されてくる映像信号に付与されたスケーリング符号を復号化するためのスケーリングデコーダと、スケーリングデコーダを経由して復号化されたスケーリング符号をもとに第2端末量子化テーブルをスケーリングするための第2端末スケーリング回路と、第2端末スケーリング回路を経由してスケーリングされた第2端末量子化テーブルをもとに映像信号を伸張するための映像伸張回路と、映像伸張回路を経由して伸張された映像信号をデジタル/アナログ変換して、第1端末のカメラにて撮像された映像をモニタに出画させるための映像デコーダとを備えたものである。
【0008】
また、本発明の第2の態様であるテレビインターホン装置は、本発明の第1の態様において、第1端末の映像圧縮回路は、映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号を保持するための2個のバッファを有するものである。カウンタは、映像圧縮回路が有する2個のバッファに保持された映像信号を読み取り、データサイズをカウントするものである。
【0009】
また、本発明の第3の態様であるテレビインターホン装置は、本発明の第1の態様又は第2の態様において、映像信号は、当該映像信号の作成者、タイトル等の汎用文字情報を内包するテキストデータ格納部を有するものである。第1端末の比較回路は、映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号中のテキストデータ格納部にスケーリング符号を付与するものである。
【0010】
また、本発明の第4の態様であるテレビインターホン装置は、本発明の第1の態様又は第2の態様において、第1端末の比較回路は、映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号を構成する分割されたスロットの先頭にスケーリング符号を付与するものである。
【0011】
また、本発明の第5の態様であるテレビインターホン装置は、本発明の第1の態様乃至第4の態様において、スケーリング符号に対応するスケーリング値が2のべき乗となるように設定することにより、スケーリング符号にシフトレジスタを適用するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のテレビインターホン装置によれば、第1端末のカメラにて撮像された映像であり映像圧縮回路が有する2個のバッファに保持された映像信号のデータサイズをカウンタにてカウントし、このデータサイズと、当該映像信号を伝送路を経由して第2端末に伝送する際に許容する規定データサイズとの比較結果に応じて、比較回路から第1端末スケーリング回路に帰還されるスケーリング符号をもとに第1端末量子化テーブルをスケーリングすることにより、映像圧縮回路を経由して圧縮された映像信号のテータサイズを規定データサイズの範囲内に収めることができる。このスケーリング処理によって、第1端末から伝送路を経由して第2端末に映像信号を伝送させるにあたり、当該映像信号の伝送効率が高められる。
【0013】
また、本発明のテレビインターホン装置によれば、第1端末から伝送路を経由して第2端末に伝送される映像信号に、比較回路から第1端末スケーリング回路に帰還させたスケーリング符号を所定のフォーマットで付与することにより、このスケーリング符号を第2端末のスケーリングデコーダを経由して復号化し、第2端末スケーリング回路が有する第2端末量子化テーブルをスケーリングすることができる。このスケーリング処理によって、映像伸張回路は、スケーリングされた第2端末量子化テーブルをもとに圧縮された映像信号の伸張が可能となり、第1端末のカメラにて撮像された映像をモニタに出画させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明のテレビインターホン装置を適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施例によるテレビインターホン装置の具体的な構成を示すブロック図である。このテレビインターホン装置には、例えば、住戸玄関に設置された玄関子機等の第1端末1と、伝送路L1を経由して第1端末1に有線接続される住戸内に設置された居室親機等の第2端末2とが設けられている。
【0016】
また、第1端末1には、呼出ボタン100、マイク(以下、第1端末マイクという。)101、スピーカ(以下、第1端末スピーカという。)102、音声コーデック(以下、第1端末音声コーデックという。)103、カメラ104、映像エンコーダ105、映像圧縮回路106、送受信回路(以下、第1端末送受信回路という。)107、及びCPU(以下、第1端末CPUという。)108が備えられている。
【0017】
この第1端末1において、呼出ボタン100は、当該第1端末の使用者、例えば、住戸玄関に居る来訪者が、第2端末2の使用者、例えば、住戸内に在室中の居住者を呼び出すために呼出操作を行うものである。
【0018】
第1端末マイク101及び第1端末スピーカ102は、呼出操作を行った来訪者が居住者との間で通話を成立させるための通話音声(送話音声、受話音声)を入出力するものであり、第1端末音声コーデック103は、第1端末マイク101に入力された通話音声(送話音声)のアナログ音声信号をアナログ/デジタル変換して第1端末送受信回路107に送出するとともに、第1端末スピーカ102から出力させる通話音声(受話音声)である第1端末送受信回路107を経由して伝送されてくるデジタル音声信号をデジタル/アナログ変換するためのものである。なお、第1端末マイク101は、前述の通話機能の他に、例えば、住戸玄関の様子を監視するための周囲環境音を集音することができる。
【0019】
カメラ104は、呼出操作を行った来訪者の映像や住戸玄関の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)を撮像するためのものであり、映像エンコーダ105は、カメラ104にて撮像された映像のアナログ映像信号をアナログ/デジタル変換して、映像圧縮回路106に送出するためのものである。なお、カメラ104としては、CCD、CMOS等の各種の撮像素子が好適とされる。
【0020】
映像圧縮回路106は、映像エンコーダ105を経由してアナログ/デジタル変換されたデジタル映像信号を圧縮するためのものであり、2個のバッファ(以下、第1、第2の各バッファという。)160a、160b及びスケーリング回路(以下、第1端末スケーリング回路という。)161が備えられている。ここで、第1、第2の各バッファ160a、160bは、映像エンコーダ105を経由してアナログ/デジタル変換された後、第1端末スケーリング回路161が有する第1端末量子化テーブル(図示せず。)で圧縮されたデジタル圧縮映像信号をそれぞれ保持するためのものであり、第1端末スケーリング回路161は、第1端末送受信回路107の後述する比較回路171から帰還されるスケーリング符号をもとに、第1端末量子化テーブル(図示せず。)をスケーリングするためのものである。
【0021】
第1端末送受信回路107は、第1端末音声コーデック103及び伝送路L1の間の信号伝送ライン(通話ライン)、映像圧縮回路106から伝送路L1への信号伝送ライン、第1端末CPU108及び伝送路L1の間の信号伝送ラインをそれぞれ形成するためのものであり、カウンタ170及び比較回路171が備えられている。ここで、カウンタ170は、第1、第2の各バッファ160a、160bのうち例えば、カウント用として使用される第2のバッファ160bに保持されたデジタル圧縮映像信号を読み取り、データサイズをカウントするためのものである。また、比較回路171は、第2端末2に伝送路L1を経由してデジタル圧縮映像信号を伝送する際に許容する規定データサイズ及びカウンタ170にてカウントされたデータサイズの比較を行い、第1、第2の各バッファ160a、160bのうち例えば、映像処理用として使用される第1のバッファ160aから読み取ったデジタル圧縮映像信号にスケーリング符号を付与するためのものである。
【0022】
第1端末CPU108は、呼出ボタン100の使用による呼出操作を検出して、カメラ104、映像エンコーダ105、映像圧縮回路106及び当該映像圧縮回路を構成する第1、第2の各バッファ160a、160b、第1端末スケーリング回路161、第1端末送受信回路107を構成するカウンタ170及び比較回路171がそれぞれ能動(動作開始)となるように制御するとともに、第2端末2から伝送路L1を経由して伝送されてくる後述する応答信号を受信して、第1端末音声コーデック103が能動(動作開始)となるように制御するためのものである。
【0023】
さらに、第2端末2には、マイク(以下、第2端末マイクという。)200、スピーカ(以下、第2端末スピーカという。)201、音声コーデック(以下、第2端末音声コーデックという。)202、通話ボタン203、映像伸張回路204、モニタ205、映像デコーダ206、送受信回路(以下、第2端末送受信回路という。)207、及びCPU(以下、第2端末CPUという。)208が備えられている。
【0024】
この第2端末2において、第2端末マイク200及び第2端末スピーカ201は、後述する応答操作を行った居住者が来訪者との間で通話を成立させるための通話音声(送話音声、受話音声)を入出力するものであり、第2端末音声コーデック202は、第2端末マイク200に入力された通話音声(送話音声)のアナログ音声信号をアナログ/デジタル変換して第2端末送受信回路207に送出するとともに、第2端末スピーカ201から出力させる通話音声(受話音声)である第2端末送受信回路207を経由して伝送されてくるデジタル音声信号をデジタル/アナログ変換するためのものである。なお、第2端末スピーカ201は、前述の通話機能の他に、来訪者による第1端末1からの呼び出しがある旨の内容を、例えば、呼出音や音声メッセージ等を放音させて呼出報知することができる。
【0025】
通話ボタン203は、第2端末マイク200及び第2端末スピーカ201をそれぞれ使用して通話を成立させるにあたり、居住者が応答操作を行うためのものである。なお、通話ボタン203には、前述の応答機能の他に、成立されていた通話を終了させるための終話機能(詳述せず。)が備えられている。
【0026】
映像伸張回路204は、第2端末送受信回路207にて受信されたデジタル圧縮映像信号を伸張して映像デコーダ206に送出するためのものであり、スケーリング回路(以下、第2端末スケーリング回路という。)240が備えられている。ここで、第2端末スケーリング回路240は、第2端末送受信回路207の後述するスケーリングデコーダ270を経由して復号化されたスケーリング符号をもとに、第2端末量子化テーブル(図示せず。)をスケーリングするためのものである。
【0027】
モニタ205は、第1端末1のカメラ104にて撮像された映像を出画するためのものであり、映像デコーダ206は、映像伸張回路204を経由して伸張されたデジタル映像信号をデジタル/アナログ変換して、モニタ205に送出するためのものである。なお、モニタ205としては、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体が好適とされ、前述の映像出画機能の他に、来訪者による第1端末1からの呼び出しがある旨の内容を、例えば、文字メッセージや絵データ等を表示させて呼出報知することができる。
【0028】
第2端末送受信回路207は、第2端末音声コーデック202及び伝送路L1の間の信号伝送ライン(通話ライン)、伝送路L1から映像伸張回路204への信号伝送ライン、第2端末CPU208及び伝送路L1の間の信号伝送ラインをそれぞれ形成するためのものであり、スケーリングデコーダ270が備えられている。ここで、スケーリングデコーダ270は、第1端末1から伝送路L1を経由して伝送されてくるデジタル圧縮映像信号に付与されているスケーリング符号を復号化して、映像伸張回路204を構成する第2端末スケーリング回路240に送出するためのものである。
【0029】
第2端末CPU208は、第1端末1から伝送路L1を経由して伝送されてくる呼出信号を受信して、第2端末スピーカ201から例えば、呼出音や音声メッセージ等を放音させるとともに、映像伸張回路204及び当該映像伸張回路を構成する第2端末スケーリング回路240、モニタ205、映像デコーダ206、第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270がそれぞれ能動(動作開始)となるように制御し、さらには、通話ボタン203の使用による応答操作を検出して、第2端末音声コーデック202が能動(動作開始)となるように制御するためのものである。
【0030】
このように構成された本発明の実施例によるテレビインターホン装置において、以下、具体的な動作について、図1及び図2(a)、(b)をそれぞれ参照して説明する。なお、図2(a)、(b)は、第1端末1から伝送路L1を経由して第2端末2に伝送される映像信号(デジタル圧縮映像信号)のフォーマットの例をそれぞれ示すフレーム構成図である。
【0031】
図1において、住戸内に在室中の居住者を呼び出すにあたり、住戸玄関に居る来訪者が第1端末1の呼出ボタン100を使用して呼出操作を行うと、この呼出操作を検出した第1端末CPU108にて、呼出コマンド等を付与した呼出信号S1が生成される。この呼出信号S1は、第1端末送受信回路107にて所定のフォーマット(詳述せず。)に信号処理された後、伝送路L1、第2端末2の第2端末送受信回路207を順次経由して第2端末CPU208に伝送される。
【0032】
第2端末2の第2端末CPU208は、受信した呼出信号S1をもとに第1端末1の呼出ボタン100を使用して呼出操作を行った来訪者からの呼び出しがあることを検出し、その旨の例えば、呼出音や音声メッセージ等を第2端末スピーカ201から放音させるとともに、映像伸張回路204及び当該映像伸張回路を構成する第2端末スケーリング回路240、モニタ205、映像デコーダ206及び第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270がそれぞれ能動(動作開始)となるように制御する。この制御によって、モニタ205には、第1端末1の呼出ボタン100を使用して呼出操作を行った来訪者からの呼び出しがある旨の例えば、文字メッセージや絵データ等を表示させることができる。
【0033】
また、前述のように、第1端末1の呼出ボタン100の使用による呼出操作を検出した第1端末CPU108は、カメラ104、映像エンコーダ105、映像圧縮回路106及び当該映像圧縮回路を構成する第1、第2の各バッファ160a、160b、第1端末スケーリング回路161、第1端末送受信回路107を構成するカウンタ170及び比較回路171がそれぞれ能動(動作開始)となるように制御する。このカメラ104にて撮像された来訪者の映像や住戸玄関の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)は、映像エンコーダ105を経由してデジタル映像信号S2にアナログ/デジタル変換された後、映像圧縮回路106に伝送される。
【0034】
第1端末1の映像圧縮回路106は、受信したデジタル映像信号S2を第1端末スケーリング回路161が有する第1端末量子化テーブル(図示せず。)に予め設定されている閾値の圧縮率で圧縮してデジタル圧縮映像信号S3を生成する。このデジタル圧縮映像信号S3は、第1、第2の各バッファ160a、160bにてそれぞれフレーム毎に保持される。また、第1端末送受信回路107を構成するカウンタ170は、第1、第2の各バッファ160a、160bのうち例えば、第2のバッファ160bから読み取ったデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズをフレーム毎にカウントし、そのデータサイズを比較回路171に送出する。さらに、比較回路171は、カウンタ170にてカウントされた最初のフレームのデータサイズと、第1端末1から伝送路L1を経由して第2端末2にデジタル圧縮映像信号S3を伝送する際に許容する規定データサイズとの比較を行う。
【0035】
ここで、第1端末1の第1端末送受信回路107を構成する比較回路171にて行われる比較動作の具体的な方法として、例えば、ある時間におけるデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズと比較して小さく、スケーリング符号「0」、「1」、「2」、「3」、・・・にそれぞれ対応したスケーリング値が「1」、「1/2」、「1/3」、「1/4」、・・・のような2のべき乗に設定されている場合、デジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズの範囲内で収まるように大きくするため、スケーリング符号「1」及びスケーリング値「1/2」がそれぞれ選択されたとすると、このスケーリング符号「1」が帰還信号S5として、比較回路171から映像圧縮回路106を構成する第1端末スケーリング回路161に送出される。この帰還信号S5を受信した第1端末スケーリング回路161は、第1端末量子化テーブル(図示せず。)の大きさを1/2倍にスケーリングするようなシフトレジスタ機能が備えられているため、第1、第2の各バッファ160a、160bにそれぞれ保持させたデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズは例えば、2倍に大きくなる。ここでは、2倍に大きくスケーリング処理された当該デジタル圧縮映像信号を、デジタル圧縮映像信号S4とする。
【0036】
また、第1端末1の第1端末送受信回路107を構成する比較回路171は、映像圧縮回路106を構成する第1、第2の各バッファ160a、160bのうち例えば、第1のバッファ160aから読み取ったデジタル圧縮映像信号S4を、伝送路L1を経由して第2端末2に伝送させるにあたり、当該映像信号の圧縮方式の相違に基づいたフォーマットとなるように信号処理を行う。例えば、カメラ104にて撮像された映像がNTSC(National TV Standards Committee)方式であり、映像圧縮回路106を経由してJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で圧縮された場合には、図2(a)に示すように、デジタル圧縮映像信号S4が有する分割された複数のスロットのうち、先頭のスロットにはデータの始まりを示すSOI(Start Of Image)を付与し、その後のスロットである当該映像信号の作成者、タイトル等の汎用文字情報を内包させたテキストデータ格納部にはスケーリング符号「1」を、これに続いて映像データを順次付与し、さらに、最後のスロットには、データの終わりを示すEOI(End Of Image)を付与したデジタル圧縮映像信号S4aを生成する。このデジタル圧縮映像信号S4aは、比較回路171から伝送路L1、第2端末2の第2端末送受信回路207を順次経由して映像伸張回路204に伝送されるとともに、比較回路171から伝送路L1を経由して第2端末2の第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270に伝送される。
【0037】
なお、前述のデジタル圧縮映像信号S4aは生成するにあたり、スケーリング符号「1」が付与されるテキストデータ格納部のスロット位置は、SOIの次に限定されるものではなく、SOI及びEOIの間のスロットであれば、どのスロットであってもよい。
【0038】
第2端末2の第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270は、受信したデジタル圧縮映像信号S4aを構成する複数のスロットのうち、テキストデータ格納部に付与されているスケーリング符号「1」を復号化して、映像伸張回路204を構成する第2端末スケーリング回路240に送出する。
【0039】
第2端末2の映像伸張回路204を構成する第2端末スケーリング回路240は、受信したスケーリング符号「1」に対応して第2端末量子化テーブル(図示せず。)の大きさが2倍にスケーリングされるようなシフトレジスタ機能が備えられているため、デジタル圧縮映像信号S4aのデータサイズが元のデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズとなるように例えば、1/2倍に伸張した当該デジタル映像信号を生成、すなわち、デジタル映像信号S2を生成して映像デコーダ206に送出する。また、映像デコーダ206は、受信したデジタル映像信号S2をデジタル/アナログ変換してモニタ205に送出することにより、第1端末1のカメラ104にて撮像された来訪者の映像や住戸玄関の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)をモニタ205に出画させることができる。
【0040】
一方、第1端末1のカメラ104にて撮像された映像がNTSC方式であっても、映像圧縮回路106を経由してJPEG方式以外の例えば、GIF(Graphic Interchange Format)方式やPNG(Portable Network Graphics)方式等で圧縮された場合、第1端末送受信回路107を構成する比較回路171は、図2(b)に示すように、デジタル圧縮映像信号S4が有する分割された複数のスロットのうち、先頭のスロットにはスケーリング符号「1」を付与し、その後のスロットには、データの始まりを示すSOI及び映像データを順次付与し、さらに、最後のスロットには、データの終わりを示すEOIを付与したデジタル圧縮映像信号S4bを生成する。このデジタル圧縮映像信号S4bは、前述のデジタル圧縮映像信号S4aと同一の信号伝送ラインを経由して、第2端末2の映像伸張回路204と、第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270とにそれぞれ伝送される。
【0041】
第2端末2の第2端末送受信回路207を構成するスケーリングデコーダ270は、受信したデジタル圧縮映像信号S4bを構成する複数のスロットのうち、先頭のスロットに付与されているスケーリング符号「1」を復号化して、映像伸張回路204を構成する第2端末スケーリング回路240に送出する。
【0042】
第2端末2の映像伸張回路204を構成する第2端末スケーリング回路240は、受信したスケーリング符号「1」に対応して第2端末量子化テーブル(図示せず。)の大きさが2倍にスケーリングされるようなシフトレジスタ機能が備えられているため、前述のデジタル圧縮映像信号S4aへのスケーリング処理と同様、デジタル圧縮映像信号S4bのデータサイズが元のデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズとなるように例えば、1/2倍に伸張した当該デジタル映像信号を生成、すなわち、デジタル映像信号S2を生成して映像デコーダ206に送出する。また、映像デコーダ206は、受信したデジタル映像信号S2をデジタル/アナログ変換してモニタ205に送出することにより、第1端末1のカメラ104にて撮像された来訪者の映像や住戸玄関の周囲近傍の映像(監視映像を含む。)をモニタ205に出画させることができる。
【0043】
前述までの説明から明らかなように、第1端末1のカメラ104にて撮像された映像である例えば、ある時間におけるデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズと比較して小さい場合であっても、このデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズの範囲内で収まるように大きくした後、伝送路L1を経由して第2端末2に伝送できるため、当該映像信号の伝送効率が高められる。
【0044】
なお、前述までの説明によれば、第1端末1のカメラ104にて撮像された映像であるデジタル圧縮映像信号の伝送効率を高めて、伝送路L1を経由して第2端末2に伝送させるにあたり、ある時間におけるデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズと比較して小さい場合でデータサイズが規定データサイズの範囲内で収まるように大きくする場合について説明したが、この態様に限定されるものではない。別途の態様として、例えば、ある時間におけるデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズと比較して大きく、デジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズの範囲内で収まるように小さくするためには、スケーリング符号「0」、「1」、「2」、「3」、・・・にそれぞれ対応したスケーリング値を「1」、「2」、「3」、「4」、・・・のような2のべき乗に設定することもできる。この態様によれば、第1端末1のカメラ104にて撮像された映像である例えば、ある時間におけるデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズと比較して大きい場合であっても、このデジタル圧縮映像信号S3のデータサイズが規定データサイズの範囲内で収まるように小さくした後、伝送路L1を経由して第2端末2に伝送できるため、当該映像信号の伝送効率が高められる。
【0045】
次に、第2端末2の第2端末スピーカ201から放音された例えば、呼出音や音声メッセージ等及びモニタ206に出画された映像(文字メッセージや絵データ等を含む。)をもとに、来訪者による第1端末1からの呼び出しがあることを当該来訪者の識別と併せて確認した居住者が応答するにあたり、通話ボタン203を使用して応答操作を行うと、この応答操作を検出した第2端末CPU208にて、応答コマンド等を付与した応答信号S6が生成される。この応答信号S6は、第2端末送受信回路207を経由して所定のフォーマット(詳述せず。)に信号処理された後、伝送路L1、第1端末1の第1端末送受信回路107を順次経由して第1端末CPU108に伝送される。また、前述の応答操作を検出した第2端末CPU208は、第2端末音声コーデック202が能動(動作開始)となるように制御することにより、居住者が使用する第2端末マイク200から当該第2端末音声コーデック、第2端末送受信回路207を順次経由して伝送路L1までの信号伝送ライン(通話ライン)と、伝送路L1から第2端末送受信回路207、当該第2端末音声コーデックを順次経由して居住者が使用する第2端末スピーカ201までの信号伝送ライン(通話ライン)とがそれぞれ形成される。
【0046】
第1端末1の第1端末CPU108は、受信した応答信号S6をもとに第2端末2の通話ボタン203を使用して応答操作を行った居住者により応答があったことを検出し、第1端末音声コーデック103が能動(動作開始)となるように制御することにより、来訪者が使用する第1端末マイク101から当該第1端末音声コーデック、第1端末送受信回路107を順次経由して伝送路L1までの信号伝送ライン(通話ライン)と、伝送路L1から第1端末送受信回路107、当該第1端末音声コーデックを順次経由して来訪者が使用する第1端末スピーカ102までの信号伝送ライン(通話ライン)とがそれぞれ形成される。
【0047】
前述までの説明から明らかなように、第1端末1の第1端末CPU108及び第2端末2の第2端末CPU208の制御によりそれぞれ形成された4つの信号伝送ライン(通話ライン)を経由して音声信号を送受信することにより、来訪者及び居住者の間で通話を成立させることができる。
【0048】
また、本発明の実施例によるテレビインターホン装置においては、当該第1端末が有する機能として、第1端末マイク101、第1端末スピーカ102及び第1端末音声コーデック103にて構成される通話機能、カメラ104、映像エンコーダ105及び映像圧縮回路106にて構成される映像撮像/圧縮機能がそれぞれ備えられた第1端末1と、当該第2端末が有する機能として、第2端末スピーカ201、第2端末マイク200及び第2端末音声コーデック202にて構成される通話機能(通話ボタン203を含む。)、映像伸張回路204、モニタ205及び映像デコーダ206にて構成される映像伸張/出画機能がそれぞれ備えられた第2端末2とを有するテレビインターホン装置を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、前述の映像撮像/圧縮機能及び映像伸張/出画機能のみを第1端末1及び第2端末2にそれぞれ備えた態様であってもよい。
【0049】
さらに、本発明の実施例によるテレビインターホン装置においては、第1端末1及び第2端末2の間を、伝送路L1を経由して有線接続させたが、この態様に限定されるものではなく、無線接続で構成することもできる。
【0050】
なお、本発明のテレビインターホン装置においては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成のテレビインターホン装置であっても採用できるということはいうまでもないことである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、本発明の実施例によるテレビインターホン装置の具体的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2(a)、(b)は、本発明の実施例によるテレビインターホン装置において、第1端末から伝送路を経由して第2端末に伝送される映像信号(デジタル圧縮映像信号)のフォーマットの例をそれぞれ示すフレーム構成図である。
【符号の説明】
【0052】
1……第1端末
104……カメラ
105……映像エンコーダ
106……映像圧縮回路
160a、160b……第1、第2の各バッファ(2個のバッファ)
161……第1端末スケーリング回路
170……カウンタ
171……比較回路
2……第2端末
204……映像伸張回路
240……第2端末スケーリング回路
205……モニタ
206……映像デコーダ
270……スケーリングデコーダ
L1……伝送路
【出願人】 【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄

【識別番号】100106699
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 弘道


【公開番号】 特開2008−35382(P2008−35382A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208573(P2006−208573)