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【発明の名称】 デジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法
【発明者】 【氏名】竹腰 雅俊

【要約】 【課題】異なるチャンネルを交互に視聴する場合において視聴所要時間を短縮可能なデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法を提供する。

【構成】デジタル放送受信装置100は、第1のチューナを用いて視聴していた第1のチャンネルから第2のチューナを用いて視聴する第2のチャンネルに切り換えた後に、第2のチャンネルから第1のチャンネルに切り換えるチャンネル操作が行われたときに、第1のチャンネルを選局していた第1のチューナを用いて第1のチャンネルの番組を視聴するように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送の放送波を選択して同じ周波数帯域を受信する複数のチューナを備えたデジタル放送受信装置であって、
前記複数のチューナのうちの第1のチューナを用いて視聴していた第1のチャンネルから前記複数のチューナのうちの第2のチューナを用いて視聴する第2のチャンネルに切り換えた後に、該第2のチャンネルから前記第1のチャンネルに切り換えるチャンネル操作が行われたときに、前記第1のチャンネルを選局していた前記第1のチューナを用いて前記第1のチャンネルの番組を視聴するように制御する制御手段を有することを特徴とするデジタル放送受信装置。
【請求項2】
選局指示によって指定される選局チャンネルと、いずれかの前記チューナの選局している選局中チャンネルとが一致したときは、該選局中チャンネルを選局している選局中チューナを用いて前記選局中チャンネルの番組を視聴し、前記選局チャンネルと前記選局中チャンネルとが一致しなかったときは、前記選局指示があったときに視聴に用いられていた前視聴中チューナとは別の視聴外チューナを用いて前記選局チャンネルを選局する選局制御を行う選局制御手段を更に有することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。
【請求項3】
前記各チューナについて、前記選局チャンネルと前記選局中チャンネルとが一致するか否かを判定する判定手段を更に有し、
前記選局制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づき前記選局制御を行うことを特徴とする請求項2記載のデジタル放送受信装置。
【請求項4】
選局指示によって指定される選局チャンネルと、いずれかの前記チューナの選局している選局中チャンネルとが一致したときは、該選局中チャンネルを選局している選局中チューナを用いて前記選局中チャンネルの番組を視聴し、前記選局チャンネルと前記選局中チャンネルとが一致しなかったときは、前記複数のチューナのいずれかを選択するための選択基準に基づき選択された前記チューナを用いて前記選局チャンネルを選局する選局制御を行う選局制御手段を更に有することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。
【請求項5】
前記選択基準は、各チャンネルのうちの選局される頻度の少ない低頻度チャンネルを選局していた低頻度チューナが選択されるように設定されていることを特徴とする請求項4記載のデジタル放送受信装置。
【請求項6】
前記選択基準は、前記各チャンネルのうちの選局回数の少ないまたは選局期間の短いチャンネルを前記低頻度チャンネルとするように設定されていることを特徴とする請求項5記載のデジタル放送受信装置。
【請求項7】
前記選択基準は、事前登録された番組種別に属する番組を放送中のチャンネルを選局していた前記チューナとは別の前記チューナが選択されるように設定されていることを特徴とする請求項4記載のデジタル放送受信装置。
【請求項8】
視聴中の番組内容を示す映像を表示するディスプレイパネルを更に有することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。
【請求項9】
デジタル放送の放送波を選択して受信する複数のチューナと、該各チューナに応じて設けられた複数のTSプロセッサとを備えたデジタル放送受信装置であって、
選局指示によって指定される選局チャンネルと、いずれかの前記チューナが選局しかついずれかの前記TSプロセッサがTSパケットを処理している選局中チャンネルとが一致したときは、該選局中チャンネルを選局している選局中チューナおよび前記TSパケットを処理している処理中TSプロセッサを用いて前記選局中チャンネルの番組を視聴し、
前記選局チャンネルと前記選局中チャンネルとが一致しなかったときは、前記選局指示があったときに視聴に用いられていた前視聴中チューナとは別の視聴外チューナを用いて前記選局チャンネルを選局し、かつ前記前視聴中チューナに応じてTSパケットを処理していた前視聴中TSプロセッサとは別の視聴外TSプロセッサを用いてTSパケットを処理する選局制御を行う選局制御手段を有することを特徴とするデジタル放送受信装置。
【請求項10】
デジタル放送の放送波を選択して受信する複数のチューナを用いたデジタル放送受信方法であって、
視聴していた第1のチャンネルを視聴しようとする第2のチャンネルに切り換えた後に該第2のチャンネルを前記第1のチャンネルに戻すチャンネル操作が行われたときに、前記複数のチューナのうちの前記第1のチャンネルを選局していた元チューナを用いて前記第1のチャンネルの番組を視聴するように制御することを特徴とするデジタル放送受信方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、地上デジタル放送、衛星デジタル放送等の放送波を受信するチューナを複数備えたデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地上デジタル放送や、BS(Broadcasting Satellite)放送、110度CS(Communication Satellite)放送といった衛星デジタル放送の放送波を受信して、デジタル化された映像信号および音声信号を再生するデジタル放送受信装置が普及している。
【0003】
従来から様々なデジタル放送受信装置が知られているが、例えば特許文献1には、チャンネルを切り替えたときに、チャンネル切替え後の番組が視聴可能になるまでに要する時間(以下「視聴所要時間」という)を短縮するデジタル放送受信装置が開示されている。
【0004】
このデジタル放送受信装置では、メインチューナで視聴チャンネルが選局され、次に選局されるチャンネルが予測されて予めサブチューナで選局される。そして、チャンネル操作で指定されたチャンネルが予め選局されているチャンネルと一致するときはサブチューナがメインチューナに変更され、サブチューナで予め選局されているチャンネルの放送が視聴されるようになっている。
【特許文献1】特許第3007068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のデジタル放送受信装置では、直前に入力されたチャンネル選択キー(チャンネルアップキーまたはチャンネルダウンキー)に応じて次に選局されるチャンネルが予測されており、指定されたチャンネルが予め選局されているチャンネルと一致すればサブチューナがメインチューナに変更される。
【0006】
しかし、上記従来のデジタル放送受信装置では、指定されたチャンネルが予め選局されているチャンネルと一致しないときはメインチューナで選局をやり直すようになっている。そのため、チャンネルアップキーまたはチャンネルダウンキーの連続入力によってチャンネルが切り替わる場合は視聴所要時間を短縮する効果があるものの、そうでない場合、例えばチャンネルアップキーとチャンネルダウンキーを交互に入力する等して異なるチャンネルを交互に視聴する場合では、視聴所要時間を短縮する効果が得られなかった。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、異なるチャンネルを交互に視聴する場合において視聴所要時間を短縮可能なデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、デジタル放送の放送波を選択して同じ周波数帯域を受信する複数のチューナを備えたデジタル放送受信装置であって、複数のチューナのうちの第1のチューナを用いて視聴していた第1のチャンネルから複数のチューナのうちの第2のチューナを用いて視聴する第2のチャンネルに切り換えた後に、その第2のチャンネルから第1のチャンネルに切り換えるチャンネル操作が行われたときに、第1のチャンネルを選局していた第1のチューナを用いて第1のチャンネルの番組を視聴するように制御する制御手段を有するデジタル放送受信装置を特徴とする。
【0009】
また、本発明はデジタル放送の放送波を選択して受信する複数のチューナと、その各チューナに応じて設けられた複数のTSプロセッサとを備えたデジタル放送受信装置であって、選局指示によって指定される選局チャンネルと、いずれかのチューナが選局しかついずれかのTSプロセッサがTSパケットを処理している選局中チャンネルとが一致したときは、その選局中チャンネルを選局している選局中チューナおよびTSパケットを処理している処理中TSプロセッサを用いて選局中チャンネルの番組を視聴し、選局チャンネルと選局中チャンネルとが一致しなかったときは、選局指示があったときに視聴に用いられていた前視聴中チューナとは別の視聴外チューナを用いて選局チャンネルを選局し、かつ前視聴中チューナに応じてTSパケットを処理していた前視聴中TSプロセッサとは別の視聴外TSプロセッサを用いてTSパケットを処理する選局制御を行う選局制御手段を有するデジタル放送受信装置を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、デジタル放送の放送波を選択して受信する複数のチューナを用いたデジタル放送受信方法であって、視聴していた第1のチャンネルを視聴しようとする第2のチャンネルに切り換えた後にその第2のチャンネルを第1のチャンネルに戻すチャンネル操作が行われたときに、複数のチューナのうちの第1のチャンネルを選局していた元チューナを用いて第1のチャンネルの番組を視聴するように制御するデジタル放送受信方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
以上詳述したように、本発明によれば、異なるチャンネルを交互に視聴する場合において視聴所要時間を短縮可能なデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信方法が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0013】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るデジタル放送受信装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタル放送受信装置100は同じ機能を備えた2つのデジタルチューナ101,121を有し、そのほか、復調回路102,122と、TSプロセッサ103,123と、MPEGデコーダ104,124とを有している。
【0014】
また、デジタル放送受信装置1は、コントローラ131と、OSD回路132と、D/Aコンバータ133,135と、モニタ134、スピーカ136を有している。
【0015】
デジタルチューナ101,121は、いずれも地上デジタル放送用のアンテナ150が受け取った放送波が供給される。そして、デジタルチューナ101,121は、それぞれアンテナ150から供給される放送波から、指定されたチャンネルに対応する所定周波数の信号成分を選択して受信する受信処理を行い、復調回路102,122に出力する。
【0016】
復調回路102,122は、それぞれデジタルチューナ101,121によって抽出された信号成分について、所定の復調処理を施し、さらに誤り訂正等の処理を施して、それぞれトランスポートストリーム(Transport Stream)TS1、TS2を生成する。生成されるトランスポートストリームTS1、TS2は、それぞれTSプロセッサ103,123に入力される。
【0017】
TSプロセッサ103,123は、入力されるトランスポートストリームTS1、TS2のTSパケットに付加されているパケットID(PID)を識別し、選局情報であるセクションや、映像、音声等のES(Elementary Stream)を抽出する。
【0018】
また、TSプロセッサ103,123は、後述するPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)を取得することによって、受信すべき映像および音声等のパケットIDを認識し、認識したパケットIDと一致するパケットIDのTSパケットをMPEGデコーダ104,124に出力する。
【0019】
さらに、TSプロセッサ103,123は、入力されるTSパケットからSI(Service Information)情報を分離し、マイクロプロセッサ131に供給する。
【0020】
ここで、PATは、放送番組に関連するPMTを伝送するTSパケットのパケットIDの情報を有している。
【0021】
また、PMTは、放送番組を構成する各符号化信号(映像信号、音声信号など)を伝送するTSパケットのパケットIDおよび有料放送の関連情報のうち、共通情報(例えばECM:Entitlement Control Message;番組に関する情報とデスクランブルのための鍵など)を伝送するTSパケットのパケットIDの情報を有している。
【0022】
MPEGデコーダ104,124は、いずれも入力されたTSパケットに復号化処理を施してデジタル映像信号およびデジタル音声信号を再生する。このうち、デジタル映像信号はOSD回路132に入力され、デジタル音声信号はD/Aコンバータ135に入力される。
【0023】
OSD回路132は、入力されるデジタル映像信号について、OSD(On Screen Display)信号を重畳して、D/Aコンバータ133に出力する。このOSD信号は、TSプロセッサ103,123から出力されるSI情報に基づいて、コントローラ131が生成している。
【0024】
コントローラ131は、図示しないMPU(Micro Processing Unit)と、ROMおよびRAMを有している。ROMには、制御プログラムやMPUが実行するプログラムが書き込まれている。RAMは、MPUによるプログラムの実行に必要なワークエリアを提供し得るようになっている。
【0025】
コントローラ131は、ROMに記憶されている制御プログラムに従い上述の各モジュールを制御して、映像表示や音声出力などを統括する。また、コントローラ131は、ユーザの操作するリモートコントローラ(リモコンともいう)138の操作情報を図示しない赤外線受光部を介して受信し、その受信した情報に従って動作を制御する。
【0026】
そして、D/Aコンバータ133,135はそれぞれ入力されるデジタル映像信号、デジタル音声信号をアナログ映像信号、アナログ音声信号に変換して出力する。モニタ134はアナログ映像信号を用いて視聴中の番組内容を示す映像を表示するディスプレイパネルである。スピーカ136はアナログ音声信号を用いて音声を出力する。
【0027】
次に、以上の構成を有するデジタル放送受信装置100において、ユーザの選局指示があったときに実行される選局処理の動作の内容について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0028】
デジタル放送受信装置100では、デジタルチューナ101,121によって、地上デジタル放送の放送波を受信し、地上デジタル放送の番組を視聴することができる。地上デジタル放送では、VHFの1チャンネル〜12チャンネル(1CH〜12CH)、UHFの13チャンネル〜62チャンネル(13CH〜62CH)、ケーブルテレビの13チャンネル〜63チャンネル(13CH〜63CH)がある。
【0029】
これらのチャンネルは、ユーザがリモコン138を用いたチャンネル操作(以下「リモコン操作」という)などの所定の操作による選局指示を行うことによって、いずれか1つが指定される。選局指示によって指定されるチャンネル(例えば後述する25CH)は選局チャンネルである。
【0030】
また、デジタルチューナ101,121は、それまでの選局指示によって、地上デジタル放送の放送波を受信し、すでにチャンネルを選局していることがある。デジタルチューナ101,121それぞれの選局しているチャンネルは選局中チャンネルである。
【0031】
そして、図2はデジタル放送受信装置100において、選局指示があったときに行われる選局処理の動作手順を示すフローチャートである。この選局処理は、コントローラ131が制御手段および選局制御手段として作動することによって実行される。
【0032】
コントローラ131は選局処理を開始すると処理をステップ1に進め、選局指示によって指定されるチャンネル(選局チャンネル)と、デジタルチューナ101の選局しているチャンネル(選局中チャンネル)とを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0033】
コントローラ131は両者が一致すると判定したときはステップ6に処理を進め、一致しなければ処理をステップ2に進める。
【0034】
コントローラ131はステップ2に処理を進めると、選局チャンネルとデジタルチューナ102の選局している選局中チャンネルとを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0035】
コントローラ131は両者が一致すると判定したときはステップ7に処理を進め、一致しなければ処理をステップ3に進める。
【0036】
コントローラ131はステップ3に処理を進めると、デジタルチューナ101の選局中チャンネルが視聴中であるか否か、すなわち、選局中チャンネルで放送されている番組の映像がモニタ134に表示されているか否かを判定する。コントローラ131はデジタルチューナ101の選局中チャンネルが視聴中であるときは処理をステップ5に進め、そうでなければ処理をステップ4に進める。
【0037】
コントローラ131はステップ4に処理を進めると、デジタルチューナ101に指示して選局を行わせ、その後、ステップ6に処理を進める。これにより、デジタルチューナ101がコントローラ131の指示を受けて選局チャンネルを選局する。
【0038】
また、コントローラ131はステップ5に処理を進めると、デジタルチューナ121に指示して選局を行わせ、その後、ステップ7に処理を進める。これにより、デジタルチューナ121がコントローラ131の指示を受けて選局チャンネルの選局を行う。
【0039】
そして、コントローラ131はステップ6に処理を進めると、デジタルチューナ101が選局しているチャンネルの番組を視聴するように制御する。これにより、復調回路102、TSプロセッサ103およびMPEGデコーダ104が作動することによって得られるデジタル映像信号およびデジタル音声信号を用いてモニタ134に映像が表示され、また、スピーカ136から音声が出力される。こうして、ユーザがデジタルチューナ101の選局中チャンネルの番組を視聴できるようになる。
【0040】
また、コントローラ131はステップ7に処理を進めると、デジタルチューナ121が選局しているチャンネルの番組を視聴するように制御する。これにより、復調回路122、TSプロセッサ123およびMPEGデコーダ124が作動することによって得られるデジタル映像信号およびデジタル音声信号を用いてモニタ134に映像が表示され、また、スピーカ136から音声が出力される。こうして、ユーザがデジタルチューナ121の選局中チャンネルの番組を視聴できるようになる。このようにしてステップ6,7が実行されると、選局処理が終了する。
【0041】
デジタル放送受信装置100は以上のようにして選局処理を行うことにより、選局チャンネルと、デジタルチューナ101,121がそれぞれの選局している選局中チャンネルとが一致しなかったときには、選局指示があったときに視聴に用いられていた、すなわち、選局指示の直前まで視聴に用いられていたチューナ(前視聴中チューナ)を用いることなく、もう一方のチューナ(視聴外チューナ)を用いて選局を行うようにしている。
【0042】
以上のようにすることにより、デジタル放送受信装置100はユーザが2つのチャンネルを交互に視聴している場合において視聴所要時間を短縮し、視聴しようとする番組を素早く視聴できるようになっている。ここで、ユーザが2つのチャンネルを交互に視聴している場合、ユーザは、視聴していた第1のチャンネルを第2のチャンネルに切り換えた後、その第2のチャンネルから元の第1のチャンネルに切り換えるチャンネル操作を行っている。この点について図3を参照して詳しく説明する。
【0043】
例えば、図3(a)に示すように、ユーザは22チャンネル(第1のチャンネル)を視聴中であったとする。この場合、22チャンネルはデジタルチューナ101(第1のチューナ)により選局が行われており、もう一方のデジタルチューナ121(第2のチューナ)は24チャンネルを選局していたとする。また、22チャンネルを視聴中であることにより、モニタ134には、「22CH」の文字列の表示と、視聴中の番組内容を示す映像が表示されている。
【0044】
この状態において、ユーザがリモコン操作による選局指示を行い、25チャンネル(第2のチャンネル)が指定されたとする。すると、コントローラ131は上記のようにして選局処理を実行する。
【0045】
この場合、25チャンネルを選局する選局指示が行われているので、選局チャンネルは25チャンネルである。しかし、デジタルチューナ101,121が選局している選局中チャンネルはそれぞれ22チャンネル、24チャンネルなので、選局チャンネルと、2つの選局中チャンネルとはいずれも不一致となり、コントローラ131はステップ3に処理を進める。
【0046】
このとき、デジタルチューナ101は、選局指示があったときに視聴に用いられていた視聴中チューナであるから、コントローラ131はステップ5に処理を進める。そのため、デジタル放送受信装置100は視聴中のデジタルチューナ101をそのままにしておき、デジタルチューナ101とは別のもう一方のデジタルチューナ121(視聴外チューナ)を用いて25チャンネルの選局を行う。その後、ステップ7が実行され、25チャンネルの番組が視聴される。
【0047】
この場合、ステップ5でデジタルチューナ121による選局が行われるので、図3(b)に示すように、選局チャンネル(25チャンネル)の番組がモニタ134に表示されるまでの視聴所要時間は短縮されないこととなる。
【0048】
ところが、ユーザはリモコン138を用いたチャンネル操作によって選局指示を行う場合、選局指示を行って一旦チャンネルを変えた後、再び選局指示を行い、チャンネルを元に戻すことがある。例えば、視聴中の番組が終了したことによって、別の番組を視聴しようとチャンネルを変えては見たものの、変更後のチャンネルはテレビCMを放送中であったため、チャンネルを元に戻すような場合である。
【0049】
このようなことから、ユーザは放送されている番組の視聴中に2つのチャンネルを交互に行き来しながらチャンネルを切り替えることがある。
【0050】
そして、ユーザは、視聴しようとするチャンネルを22チャンネルから25チャンネルに変えてはみたものの、図3(b)に示すように、25チャンネルでは、テレビCMが放送されていた。そのため、ユーザは、その後再びチャンネル操作を行い視聴しようとするチャンネルを22チャンネルに変更するチャンネル操作(すなわち、25チャンネルから22チャンネルに切り換えるチャンネル操作)を行ったとする。
【0051】
すると、この場合の選局指示に応じた選局チャンネルは22チャンネルであるため、選局チャンネルと選局中チャンネルとが一致する。そのため、コントローラ131が再び図2に示す選局処理を実行したときに、ステップ1からステップ6に処理が進み、デジタルチューナ101が選局している22チャンネルの番組が視聴されるように制御される。
【0052】
この場合、デジタル放送受信装置100はステップ4を実行せずにステップ6を実行するため、デジタルチューナ101が選局を行うことなく復調回路102、TSプロセッサ103およびMPEGデコーダ104が作動して、22チャンネルの番組が視聴される。そのため、デジタルチューナ101によって選局をやり直さなくても選局チャンネルの番組を視聴することができるから、視聴所要時間を短縮することができる。
【0053】
したがって、図3(c)に示すように、「22CH」の文字列の表示と、22チャンネルで放送されている番組がすばやく表示されることとなる。
【0054】
このように、デジタル放送受信装置100では、選局チャンネルと選局中チャンネルとが不一致のときに前視聴中チューナをそのまま残し、視聴外チューナを用いて選局を行っている。
【0055】
そのため、デジタル放送受信装置100では、再び元のチャンネルに戻す選局操作が行われたときに前視聴中チューナを用いることができる。前視聴中チューナは元のチャンネルを選局済みであるから、再び選局を行うことなく復調回路、TSプロセッサおよびMPEGデコーダを作動させることによって視聴所要時間を短縮することができる。
【0056】
さらに、ユーザが図3(c)に続いて再びチャンネル操作を行い視聴しようとするチャンネルを25チャンネルに変更すると、選局チャンネルは25チャンネルであるから、選局チャンネルと選局中チャンネルとが一致し、今度はステップ2からステップ7に処理が進む。したがって、デジタルチューナ121で選局し直すことなく25チャンネルの番組が視聴されるので、この場合も視聴所要時間が短縮され、素早く視聴できるようになる。
【0057】
このように、デジタル放送受信装置100は、異なるチャンネルを交互に視聴する場合において視聴所要時間が短縮され、素早く視聴できるようになっている。
【0058】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、選局チャンネルと、選局中チャンネルとが一致しなかったときは、前視聴中チューナとは別の視聴外チューナによって選局チャンネルを選局するようにしていた。
【0059】
デジタル放送受信装置100は、デジタルチューナ101,121のうち、以下のようにして定められた選択基準に基づき選択された方によって選局チャンネルを選局するようにしてしてもよい。この選択基準は、以下に示す第1〜第3の3通りが考えられる
【0060】
第1の選択基準は、選局回数の大小に基づくものである。すなわち、第1の選択基準では、デジタルチューナ101,121のうち、選局回数の少ないチャンネル(すなわち、選局される頻度が少なく、選局されにくい低頻度チャンネル)を選局しているチューナが選択される。
【0061】
例えば、デジタルチューナ101の選局しているチャンネルの選局回数と、デジタルチューナ121の選局しているチャンネルの選局回数とを比較して、選局回数が少ないチャンネルを選局しているチューナを選択する。
【0062】
第2の選択基準は、選局時間の長短に基づくものである。すなわち、第2の選択基準では、デジタルチューナ101,121のうち、選局時間の短いチャンネル(これも、選局される頻度が少ない低頻度チャンネル)を選局しているチューナが選択される。
【0063】
例えば、デジタルチューナ101の選局しているチャンネルの選局時間と、デジタルチューナ121の選局しているチャンネルの選局時間とを比較して、選局時間が短いチャンネルを選局しているチューナを選択する。
【0064】
第3の選択基準は、事前登録された番組種類に属する番組を放送中のチャンネルを選局していたか否かに基づくものである。ここで、番組種類とは、地上デジタル放送で放送されている各種の番組を種類(ジャンル)ごとに分類したときの各種類を意味している。
【0065】
デジタル放送受信装置100では、ユーザが所望のジャンルを「お気に入りジャンル」として設定することができる。そして、デジタル放送受信装置100では、「お気に入りジャンル」を読み出し、デジタルチューナ101,121それぞれの選局中チャンネルで放送されている番組が属するジャンルと、「お気に入りジャンル」と比較し、双方が一致しない方のチューナを選択する。
【0066】
すなわち、デジタル放送受信装置100は、ユーザが視聴しやすい番組を放送しているチャンネルを選局しているチューナを残し、それ以外のチューナを選択している。
【0067】
デジタル放送受信装置100が第1〜第3の選択基準にしたがって選局処理を行う場合、図4に示すフローチャートによって選局処理を行えばよい。このフローチャートは、図2に示すフローチャートと比較して、ステップ3の代わりにステップ8を実行している点が相違している。
【0068】
そのステップ8では、コントローラ131によって選択基準によって選択された方がデジタルチューナ121であるか否かが判定され、選択された方がデジタルチューナ121であれば、コントローラ131がステップ5に処理を進め、そうでなければステップ4に処理を進める。
【0069】
以上のようにして設定された選択基準にしたがってチューナを選択することにより、選局実情に即した形で選局が行われるようになる。
【0070】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、2つのデジタルチューナ101,121を使い分けているが、デジタル放送受信装置100のように、複数のデジタルチューナ101,121に対応して複数のTSプロセッサ103,123が設けられているときは、TSプロセッサ103,123を使い分けることが望ましい。この場合、コントローラ131が図5に示すフローチャートに沿って選局処理を実行する。
【0071】
コントローラ131は選局処理を開始すると処理をステップ9に進め、選局チャンネルと、デジタルチューナ101が選局し、TSプロセッサ103がTSパケットを処理している選局中チャンネルとを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0072】
コントローラ131は両者が一致すると判定したときはステップ14に処理を進め、一致しなければ処理をステップ10に進める。
【0073】
コントローラ131はステップ10に処理を進めると、選局チャンネルと、デジタルチューナ121が選局し、TSプロセッサ123がTSパケットを処理している選局中チャンネルとを比較して、両者が一致するか否かを判定する。
【0074】
コントローラ131は両者が一致すると判定したときはステップ15に処理を進め、一致しなければ処理をステップ11に進める。
【0075】
コントローラ131はステップ11に処理を進めると、デジタルチューナ101およびTSプロセッサ103を用いて視聴中であるか否か、すなわち、デジタルチューナ101の選局中チャンネルが視聴中であり、かつTSプロセッサ103がデジタルチューナ101に応じてTSパケットを処理しているか否かを判定する。そして、コントローラ131はステップ11で条件が成立したときは処理をステップ13に進めるが、条件不成立であるときは処理をステップ12に進める。
【0076】
コントローラ131はステップ12に処理を進めると、デジタルチューナ101が選局を行い、TSプロセッサ103がTSパケットを処理するように制御し、その後、ステップ14に処理を進める。これにより、デジタルチューナ101がコントローラ131の指示を受けて選局チャンネルを選局し、得られるTSパケットをTSプロセッサ103が処理するようになる。
【0077】
また、コントローラ131はステップ13に処理を進めると、デジタルチューナ121が選局を行い、TSプロセッサ123がTSパケットを処理するように制御し、その後、ステップ15に処理を進める。これにより、デジタルチューナ121がコントローラ131の指示を受けて選局チャンネルを選局し、得られるTSパケットをTSプロセッサ123が処理するようになる。
【0078】
そして、コントローラ131はステップ14に処理を進めると、デジタルチューナ101およびTSプロセッサ103を用いてデジタルチューナ101が選局しているチャンネルの番組を視聴するように制御する。この場合は、デジタルチューナ101が選局中チューナとなり、TSプロセッサ103が処理中TSプロセッサとなる。
【0079】
これにより、デジタルチューナ101、復調回路102、TSプロセッサ103およびMPEGデコーダ104が作動することによって得られるデジタル映像信号およびデジタル音声信号を用いてモニタ134に映像が表示され、また、スピーカ136から音声が出力され、選局中チャンネルの番組が視聴される。
【0080】
また、コントローラ131はステップ15に処理を進めると、デジタルチューナ121およびTSプロセッサ123を用いてデジタルチューナ121が選局しているチャンネルの番組を視聴するように制御する。この場合は、デジタルチューナ121が選局中チューナとなり、TSプロセッサ123が処理中TSプロセッサとなる。
【0081】
これにより、デジタルチューナ121、復調回路122、TSプロセッサ123およびMPEGデコーダ124が作動することによって得られるデジタル映像信号およびデジタル音声信号を用いてモニタ134に映像が表示され、また、スピーカ136から音声が出力され、選局中チャンネルの番組が視聴される。
【0082】
このようにして選局処理を実行する場合も、第1の実施の形態と同じように、デジタル放送受信装置100は選局チャンネルと選局中チャンネルとが不一致のときに、前視聴中チューナをそのまま残し、視聴外チューナを用いて選局を行っている。そのため、デジタル放送受信装置100では、再び元のチャンネルに戻す選局操作が行われたときに前視聴中チューナを用いることができ、視聴所要時間を短縮することができる。
【0083】
しかも、第3の実施の形態のようにして選局処理を実行すると、TSプロセッサについても、選局チャンネルと選局中チャンネルとが一致しなかったときに、前視聴中TSプロセッサを残して、それとは別の視聴外TSプロセッサを用いている。そのため、TSプロセッサにおける切り換えに要する時間が短縮され、視聴所要時間を一層短縮する効果がある。
【0084】
以上の各実施の形態では、複数のデジタルチューナ101,121に対応して複数のTSプロセッサ103,123が設けられ、TSプロセッサ103,123がデジタルチューナ101,121に対応して作動するデジタル放送受信装置100を例にとって説明している。
【0085】
本発明は、複数のデジタルチューナ101,121の双方に対して共通に作動するTSプロセッサが設けられているデジタル放送受信装置についても適用することができる。この場合は、第1の実施形態または第2の実施形態に沿って選局処理を行えばよい。
【0086】
また、上記各実施の形態では、地上デジタル放送を受信するデジタル放送受信装置100を例にとって説明したが、本発明は、衛星デジタル放送を受信するデジタル放送受信装置についても適用することができる。
【0087】
以上の説明は、本発明の実施の形態についての説明であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができる。又、各実施形態における構成要素、機能、特徴あるいは方法ステップを適宜組み合わせて構成される装置又は方法も本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る選局処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】チャンネルを交互に切り換えた場合における2つのチューナの動作の一例を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係る選局処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】第3の実施の形態に係る選局処理の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
100…デジタル放送受信装置、101,121…デジタルチューナ
102,123…復調回路、103,123…TSプロセッサ
104,124…MPEGデコーダ
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹

【識別番号】100117558
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 和之


【公開番号】 特開2008−35369(P2008−35369A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208470(P2006−208470)