トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術




【発明の名称】 撮像装置
【発明者】 【氏名】楢葉 英明

【要約】 【課題】新たなセンサを設けることなくフレアが発生することを警告する撮像装置を提供する。

【構成】デジタル画像データ生成手段により光学部材を介して結像される被写体像を撮像素子によって撮像し、光電変換して得られるアナログ画像信号をAD変換してデジタル画像データを生成し、輝度測定手段により前記デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定し、フレア判断手段により測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断し(ステップ101〜106)、警告表示手段によりフレアが発生していると判断された場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示する(ステップ107)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学部材を介して結像される被写体像を撮像素子によって撮像し、光電変換して得られるアナログ画像信号をAD変換してデジタル画像データを生成するデジタル画像データ生成手段と、
前記デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定する輝度測定手段と、
前記輝度測定手段により測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断するフレア判断手段と、
前記フレア判断手段によりフレアが発生していると判断された場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示する警告表示手段と、
を有する撮像装置。
【請求項2】
前記輝度測定手段は、前記デジタル画像データにより示される該被写体像の周辺部を含む第1の領域、及び該第1の領域に囲まれた第2の領域に分割し、更に前記第1の領域、及び前記第2の領域をそれぞれ複数の小領域で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、
前記フレア判断手段は、
前記第1の領域内の前記小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の小領域に対して前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の前記小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段と、
前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する輝度判断手段と、
前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在する前記第1の領域内の前記小領域のうち、輝度が予め定められた第2の閾値以上の小領域が予め定められた第1の個数以上存在するか否かを判断する第1の個数判断手段と、
前記第1の個数判断手段が肯定判断した場合に、前記直線上に存在する前記第2の領域内の前記小領域のうち、輝度が予め定められた第3の閾値以上の小領域が予め定められた第2の個数以上存在するか否かを判断する第2の個数判断手段と、
を更に有し、
前記フレア判断手段は、前記第2の個数判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記輝度測定手段は、前記デジタル画像データにより示される該被写体像の周辺部を含む第1の領域、該第1の領域に囲まれた第2の領域、及び該第2の領域に囲まれた第3の領域に分割し、更に前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域をそれぞれ複数の小領域で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、
前記フレア判断手段は、
前記第1の領域内の前記小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の小領域に対して前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段と、
前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する第1の輝度判断手段と、
前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在し前記第3の領域に接する前記第2の領域内の前記小領域と、前記第2の小領域との間に存在する全ての小領域の輝度が予め定められた第2の閾値以上か否かを判断する第2の輝度判断手段と、
を更に有し、
前記フレア判断手段は、前記第2の輝度判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1の領域は、前記撮像素子における撮影範囲外の領域として予め定められた領域である請求項2または請求項3に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特にフレアが発生していることを警告する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及やカメラの機能向上により、見栄えの良い写真は比較的簡単に撮影できるようになっている。しかし、強い光によって写真が白っぽくなったり、光がにじんだりするフレアは依然として発生する。
【0003】
これは、デジタルカメラや銀塩カメラが共通して有するレンズや、カメラの構造により発生するもので、レンズは何枚かのレンズを組み合わせてひとつのレンズ系を構成しているが、強い光がレンズに入ってくると、それぞれのレンズの表面で反射した光が、レンズ系内部やカメラ内部で複雑に反射することがフレア発生の原因となっている。
【0004】
そこで、特許文献1には、レンズ部に新たにエリアセンサを設け、そのエリアセンサで光量分布を測光し、測光結果に基づき、撮影画面にフレアが発生する条件のときに警告を出す技術が開示されている。
【特許文献1】特開2000−171883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、光量を測光するためのエリアセンサなど、新たなセンサを設けることは、そのセンサのためのコストがかかり好ましくない。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、新たなセンサを設けることなくフレアが発生していることを警告することのできる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、光学部材を介して結像される被写体像を撮像素子によって撮像し、光電変換して得られるアナログ画像信号をAD変換してデジタル画像データを生成するデジタル画像データ生成手段と、前記デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定する輝度測定手段と、前記輝度測定手段により測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断するフレア判断手段と、前記フレア判断手段によりフレアが発生していると判断された場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示する警告表示手段と、を有する。
【0008】
ここで、請求項1に記載の発明では、デジタル画像データ生成手段により光学部材を介して結像される被写体像を撮像素子によって撮像し、光電変換して得られるアナログ画像信号をAD変換してデジタル画像データを生成し、輝度測定手段により前記デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定し、フレア判断手段により測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断し、警告表示手段によりフレアが発生していると判断された場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示するので、撮像装置に必ず備わっている撮像素子を用いて輝度を測定しているため、新たなセンサを設けることなくフレアが発生していることを警告する撮像装置を提供することができる。なお、AD変換は、アナログ/デジタル変換を示している。また、上記「表示」には、ディスプレイ装置等による可視表示、プリンタ等による永久可視表示、スピーカ等による可聴表示が含まれる。
【0009】
なお、本発明は請求項2に記載の発明のように、前記輝度測定手段は、前記被写体像の周辺部を含む第1の領域、及び該第1の領域に囲まれた第2の領域に分割し、かつ第1の領域、及び第2の領域はそれぞれ複数の小領域で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、前記フレア判断手段は、前記第1の領域内の前記小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段と、前記第1の小領域から前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段と、前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する輝度判断手段と、前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在する前記第1の領域内の小領域のうち、輝度が予め定められた第2の閾値以上の小領域が予め定められた第1の個数以上存在するか否かを判断する第1の個数判断手段と、前記第1の個数判断手段が肯定判断した場合に、前記直線上に存在する前記第2の領域内の小領域のうち、輝度が予め定められた第3の閾値以上の小領域が予め定められた第2の個数以上存在するか否かを判断する第2の個数判断手段と、を更に有し、前記フレア判断手段は、前記第2の個数判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断するようにしても良い。
【0010】
また、本発明は請求項3に記載の発明のように、前記輝度測定手段は、前記被写体像の周辺部を含む第1の領域、該第1の領域に囲まれた第2の領域、及び該第2の領域に囲まれた第3の領域に分割し、かつ第1の領域、第2の領域、及び第3の領域はそれぞれ複数の小領域で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、前記フレア判断手段は、前記第1の領域内の小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段と、前記第1の小領域から前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段と、前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する第1の輝度判断手段と、前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在し前記第3の領域に接する前記第2の領域内の小領域と、前記第2の小領域との間に存在する全ての小領域の輝度が予め定められた第2の閾値以上か否かを判断する第2の輝度判断手段と、を更に有し、前記フレア判断手段は、前記第2の輝度判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断するようにしても良い。
【0011】
更に本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記第1の領域は、前記撮像素子における撮影範囲外の領域として予め定められた領域であるとしても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、新たなセンサを設けることなくフレアが発生することを警告することのできる撮像装置を提供することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるための光学部材であるレンズ21と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ44と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッターボタン)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0015】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0016】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、及び絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0017】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られた被写体像をLCD38に再生表示するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0018】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0019】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キーを含んで構成されている。
【0020】
次に、図3を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の要部構成を説明する。
【0021】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された撮像素子である電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。なお、撮像素子としてCMOSイメージセンサを用いても良い。
【0022】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル(AD)変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0023】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0024】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0025】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
【0026】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
【0027】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてVRAM(Video RAM)が用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(登録商標))が用いられている。
【0028】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46や外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0029】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0030】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0031】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ、及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0032】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0033】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0034】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0035】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0036】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
【0037】
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって所定ビット、例えば8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0038】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した所定ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。このように、デジタル信号処理部30は、デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づいて輝度を導出するものとされており、本発明の輝度測定手段に相当するものである。
【0039】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0040】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に記録する。
【0041】
以上が本実施の形態におけるデジタルカメラ10の構成及び作用である。次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10で用いられる各種領域について、図3、図4を用いて説明する。図3は、上記デジタル画像データが示す矩形の被写体像全体と、2つの領域とを示している。同図に示されるように、被写体像は、被写体像の周辺部を含む領域A(図3では白抜き矩形)、及びその領域Aに囲まれた領域B(図3では黒い矩形)に分割され、さらに領域A、及び領域Bはそれぞれ複数の小領域(図3での最小の矩形、以下ブロックと記す)に区分されている。
【0042】
一方、図4は、デジタル画像データにより示される矩形の被写体像全体と、3つの領域とを示している。同図に示されるように、被写体像は、被写体像の周辺部を含む領域A(図4では白抜き矩形)、その領域Aに囲まれた領域B(図4では黒い矩形)、及びその領域B64に囲まれた領域C66(図4では斜線が引かれた矩形)に分割され、さらに領域A62、領域B64、及び領域C66はそれぞれ複数の小領域(図4での最小の矩形、以下ブロックと記す)に区分されている。
【0043】
なお、デジタルカメラの中には、撮像素子により撮像された被写体像の領域を、実際に撮影記録される画像よりひとまわり大きくしているものがある。この場合、例えば図3における被写体像全体のうち、領域Aを除く領域が、実際に撮影記録される画像である。このときの領域Aが、本発明の撮像素子における撮影範囲外の領域として予め定められた領域に相当する。
【0044】
次に、レリーズボタン56Aが半押し状態とされたときのデジタルカメラ10の処理を説明する。なお、以下の説明では、図3で示した2つの領域A、Bを用いて実行される処理と、図4で示した3つの領域A、B、Cを用いて実行される処理との2つの処理が示されるが、いずれの処理も、デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定し、測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断し、フレアが発生していると判断した場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示する処理である。また、この処理は、CPU40が実行する処理である。
【0045】
まず最初に図3で示した領域を用いて行われる処理を、図5、図6を用いて説明する。なお、図5には当該処理を示すフローチャートが示され、図6には、当該処理での抽出例が示されている。
【0046】
まず、CPU40は、ステップ101で、領域A62内のブロックで、輝度が予め定められたX(第1の閾値)以上のブロックD(図6に示す例では、ブロック72)を抽出する。
【0047】
次に、CPU40は、ステップ102で、ブロックDに対して矩形のいずれかの辺と平行な方向に領域B64内のブロックが存在するか否か判断する。被写体像は、図3に示したように矩形であり、その矩形のいずれかの辺と平行な方向は、本実施の形態の場合、図3及び図6における紙面の上下方向及び左右方向である。
【0048】
このステップ102で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了する。これに対し、ステップ102で、CPU40が肯定判断した場合に、ステップ103で、CPU40は、ブロックDから上下方向及び左右方向に存在する領域B内のブロックのうち、輝度が最も高いブロックE(図6に示す例では、ブロック76)を抽出する。
【0049】
次に、CPU40は、ステップ104で、ブロックDの輝度が、ブロックEの輝度以上かどうかを判断する。CPU40が否定判断した場合、処理は終了する。ステップ104で、CPU40が肯定判断した場合に、ステップ105で、CPU40は、ブロックDとブロックEとを結ぶ直線上に存在する領域A内のブロックのうち、輝度が予め定められたY(第2の閾値)以上のブロック(図6に示す例では、2つのブロック74)が予め定められたM個(第1の個数、図6の場合、M=2としている)以上存在するか否かを判断する。
【0050】
ステップ105で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了し、肯定判断した場合に、ステップ106で、CPU40は、直線上に存在する領域B内のブロックのうち、予め定められたZ(第3の閾値)以上の輝度のブロック(図6に示す例では、2つのブロック78)が予め定められたN(第2の個数、図6の場合、N=2としている)以上存在するか否かを判断する。
【0051】
ステップ106で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了し、肯定判断した場合に、ステップ107で、CPU40は、フレアが発生することを示す警告であるフレア警告を表示する。この表示は、LCD38に表示するか、音声により可聴表示するようにしても良い。
【0052】
このようにすることで、フレアが発生している事を示す、図6に示されるような輝度が高いブロックが直線上に存在した場合にフレアが発生していることを警告することができる。また、上述したように、図5に示される処理は、光量を測光するためのエリアセンサなどの新たなセンサを設けずに、撮像装置に必ず備わっている撮像素子を用いて輝度を測定しているため、新たなセンサを設けることなくフレアが発生していることを警告する撮像装置を提供することができる。
【0053】
次に、図4で示した領域を用いて行われる処理を、図7、図8を用いて説明する。なお、図7には当該処理を示すフローチャートが示され、図8には、当該処理での抽出例が示されている。
【0054】
まず、CPU40は、ステップ201で、領域A内のブロックで、輝度が予め定められたX(第1の閾値)以上のブロックD(図8に示す例では、ブロック80)を抽出する。
【0055】
次に、CPU40は、ステップ202で、ブロックDから矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する領域B内のブロックが存在するか否か判断する。矩形の辺と平行な方向は、上下方向及び左右方向であることは先ほどと同じである。
【0056】
このステップ202で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了する。一方、ステップ202で、CPU40が肯定判断した場合に、ステップ203で、CPU40は、ブロックDから上下方向及び左右方向に存在する領域B内のブロックのうち、輝度が最も高いブロックE(図8に示す例では、ブロック84)を抽出する。
【0057】
次に、CPU40は、ステップ204で、ブロックDの輝度が、ブロックEの輝度以上かどうかを判断する。CPU40が否定判断した場合、処理は終了する。一方、ステップ204で、CPU40が肯定判断した場合に、ステップ205で、CPU40は、ブロックDとブロックEとを結ぶ直線上に存在し領域Cに接する領域B64内のブロックF(図8に示す例では、ブロック88)が存在するか否か判断する。
【0058】
ステップ205で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了する。一方、ステップ205で、CPU40が肯定判断した場合に、CPU40は、ステップ206で、ブロックDとブロックEとを結ぶ直線上に存在し領域Cに接する領域B内のブロックFと、ブロックEとの間に存在する全てのブロック(図8に示す例では、2つのブロック86)の輝度が予め定められたY(第2の閾値)以上かどうかを判断する。
【0059】
ステップ206で、CPU40が否定判断した場合、処理は終了し、肯定判断した場合に、ステップ207で、CPU40は、フレアが発生することを示す警告であるフレア警告を表示する。この表示は、LCD38に表示するか、音声により可聴表示するようにしても良い。
【0060】
このようにすることで、フレアが発生していることを示す、図8に示されるような輝度が高いブロックが直線上に存在した場合、フレアが発生していることを警告することができる。また、上述したように、図7に示される処理は、光量を測光するためのエリアセンサなどの新たなセンサを設けずに、撮像装置に必ず備わっている撮像素子を用いて輝度を測定しているため、新たなセンサを設けることなくフレアが発生していることを警告する撮像装置を提供することができる。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態では、光学部材を介して結像される被写体像を撮像素子によって撮像し、光電変換して得られるアナログ画像信号をAD変換してデジタル画像データを生成するデジタル画像データ生成手段(デジタル信号処理部30を除いた図2に示される撮像系)と、前記デジタル画像データにより示される矩形の被写体像に基づき輝度を測定する(デジタル信号処理部30)と、前記輝度測定手段により測定された輝度に基づいてフレアが発生しているか否かを判断するフレア判断手段(CPU40)と、前記フレア判断手段によりフレアが発生していると判断された場合に、フレアが発生していることを示す警告を表示する警告表示手段(ステップ107、207)と、しているため、撮像装置に必ず備わっている撮像素子を用いてフレアの有無の判断基準となる輝度を測定しているため、新たなセンサを設けることなくフレアが発生していることを警告する撮像装置を提供することができる。
【0062】
また、本実施の形態の第1の態様(図3を参照して説明した態様)では、前記輝度測定手段は、前記デジタル画像データにより示される該被写体像の周辺部を含む第1の領域(領域A)、及び該第1の領域に囲まれた第2の領域(領域B)に分割し、更に前記第1の領域、及び前記第2の領域をそれぞれ複数の小領域(ブロック)で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、前記フレア判断手段は、前記第1の領域内の前記小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段(ステップ101)と、前記第1の小領域に対して前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の前記小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段(ステップ103)と、前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する輝度判断手段(ステップ104)と、前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在する前記第1の領域内の前記小領域のうち、輝度が予め定められた第2の閾値以上の小領域が予め定められた第1の個数以上存在するか否かを判断する第1の個数判断手段(ステップ105)と、前記第1の個数判断手段が肯定判断した場合に、前記直線上に存在する前記第2の領域内の前記小領域のうち、輝度が予め定められた第3の閾値以上の小領域が予め定められた第2の個数以上存在するか否かを判断する第2の個数判断手段(ステップ106)と、を更に有し、前記フレア判断手段は、前記第2の個数判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断する。
【0063】
このように、領域A、領域Bの2つの領域を用いてフレアの発生を判断するため、1つの領域のみを用いる場合に比較して、その判断精度を向上することができる。
【0064】
また、本実施の形態の第2の態様(図4を参照して説明した態様)では、前記輝度測定手段は、前記デジタル画像データにより示される該被写体像の周辺部を含む第1の領域(領域A)、該第1の領域に囲まれた第2の領域(領域B)、及び該第2の領域に囲まれた第3の領域(領域C)に分割し、更に前記第1の領域、前記第2の領域、及び前記第3の領域をそれぞれ複数の小領域(ブロック)で区分して、該小領域毎の輝度を測定し、前記フレア判断手段は、前記第1の領域内の前記小領域で、輝度が予め定められた第1の閾値以上の第1の小領域を抽出する第1の抽出手段(ステップ201)と、前記第1の小領域に対して前記矩形のいずれかの辺と平行な方向に存在する前記第2の領域内の前記小領域のうち、輝度が最も高い第2の小領域を抽出する第2の抽出手段(ステップ203)と、前記第1の小領域の輝度が、前記第2の小領域の輝度以上か否かを判断する第1の輝度判断手段(ステップ204)と、前記輝度判断手段が肯定判断した場合に、前記第1の小領域と前記第2の小領域とを結ぶ直線上に存在し前記第3の領域に接する前記第2の領域内の前記小領域と、前記第2の小領域との間に存在する全ての小領域の輝度が予め定められた第2の閾値以上か否かを判断する第2の輝度判断手段(ステップ206)と、を更に有し、前記フレア判断手段は、前記第2の輝度判断手段が肯定判断した場合に、フレアが発生していると判断する。
【0065】
このように、領域A、領域B、及び領域Cの3つの領域を用いてフレアの発生を判断するため、2つ以下の領域を用いる場合に比較して、その判断精度を向上することができる。
【0066】
また、本実施の形態において、前記第1の領域(領域A)は、前記撮像素子における撮影範囲外の領域として予め定められた領域であるとしている。
【0067】
この場合、撮影範囲以外の領域を含めたより広範な範囲でフレアの発生を判断するため、その判断精度を更に向上することができる。
【0068】
なお、上記実施の形態では、輝度が高いブロックが上記上下方向及び左右方向に直線上に存在する場合について説明したが、これに限らず、一例として図9に示されるブロック90のように、斜め方向に輝度が所定輝度より高いブロックが存在した場合にもフレア警告を発生するようにしても良い。この場合、条規実施の形態に比較してより高いレベルでのフレアの発生を判断することができる。
【0069】
また、上記第1、2、3の閾値として、例えば−1/6EVが挙げられるが、この値は、設計者によりそのデジタルカメラの特性に応じて定められた値であっても良いし、ユーザにより適宜変更できる値であっても良い。同様に、第1、2の個数は、設計者によりそのデジタルカメラの特性に応じて定められた値であっても良いし、ユーザにより適宜変更できる値であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラの外観上の構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る各領域を示す図である(その1)。
【図4】実施の形態に係る各領域を示す図である(その2)。
【図5】実施の形態に係るフレア警告発生処理の流れを示すフローチャートである(その1)。
【図6】輝度が高いブロックの抽出例を示す図である(その1)。
【図7】実施の形態に係るフレア警告発生処理の流れを示すフローチャートである(その2)。
【図8】輝度が高いブロックの抽出例を示す図である(その2)。
【図9】斜め方向に輝度が所定輝度より高いブロックが存在する様子を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
10 デジタルカメラ
26 アナログ信号処理部
30 デジタル信号処理部
40 CPU
A、B、C 領域
72、76、80、84、88 ブロック
Y 輝度信号
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳

【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一

【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志


【公開番号】 特開2008−35255(P2008−35255A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−206965(P2006−206965)