| 【発明の名称】 |
固体撮像装置、およびその駆動方法、並びにカメラ |
| 【発明者】 |
【氏名】広田 功
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| 【要約】 |
【課題】ホットスポットの発生を抑止でき、画像劣化を抑止可能な固体撮像装置、およびその駆動方法、並びにカメラを提供する。
【構成】半導体基板18上に設けられた受光素子を含む撮像領域14と、基板バイアス回路20と、基板バイアス回路20の出力を受け、基板パルスφSUBに応じて基板バイアス回路20の出力を半導体基板に印加するクランプ回路21と、を内蔵し、所定期間にクランプ回路21の電流を軽減する基板バイアス制御回路26を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、 基板バイアス回路と、 前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて前記基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵し、 所定期間に前記クランプ回路の電流を軽減するように制御する基板バイアス制御回路 を有する固体撮像装置。 【請求項2】 前記基板バイアス制御回路は、前記所定期間に前記クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間の差が小さくなるように制御する 請求項1記載の固体撮像装置。 【請求項3】 前記基板バイアス制御回路は、前記所定期間に前記クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間に、電圧を上昇させるプリドライバと、外部クランプ回路とを含む電流軽減部を備えた 請求項2記載の固体撮像装置。 【請求項4】 前記電流軽減部は、前記プリドライバの電圧上昇分を減少させ前記出力の基板電圧が、元の設定値となるように補正する負荷回路を含む 請求項3記載の固体撮像装置。 【請求項5】 前記基板バイアス制御回路は、前記電流軽減部の動作をオン、オフするスイッチを有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチをオンさせて、前記内蔵クランプ回路に電流が流れないように制御する 請求項3記載の固体撮像装置。 【請求項6】 前記基板バイアス制御回路は、前記電流軽減部の動作をオン、オフするスイッチを有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチをオンさせて、前記内蔵クランプ回路に電流が流れないように制御する 請求項4記載の固体撮像装置。 【請求項7】 前記基板バイアス制御回路は、前記内蔵クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間に接続されてスイッチ素子を有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチ素子をオンさせて、前記クランプ回路に電流が流れなくなるように制御する 請求項2記載の固体撮像装置。 【請求項8】 前記基板バイアス制御回路は、長時間露光期間の制御中に、前記内蔵クランプ回路の入力電圧端子中間出力を電圧降下させる機能を有する 請求項5記載の固体撮像装置。 【請求項9】 前記基板バイアス制御回路は、長時間露光期間の制御中に、前記内蔵クランプ回路の入力電圧端子中間出力を電圧降下させる機能を有する 請求項6記載の固体撮像装置。 【請求項10】 前記基板バイアス制御回路は、長時間露光期間の制御中に、前記内蔵クランプ回路の入力電圧端子中間出力を電圧降下させる機能を有する 請求項7記載の固体撮像装置。 【請求項11】 半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、 基板バイアス回路と、 前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて当基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵した固体撮像装置の駆動方法であって、 定常的または長時間露光期間中に、前記クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間の差が小さくなるようにして前記クランプ回路の電流を軽減する 固体撮像装置の駆動方法。 【請求項12】 固体撮像装置と、 前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と、 前記固体撮像装置による画像に所定の処理を施す信号処理回路と、を含み、 前記固体撮像装置は、 半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、 基板バイアス回路と、 前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて当基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵し、 所定期間に前記クランプ回路の電流を軽減する基板バイアス制御回路を有する カメラ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、固体撮像装置、およびその駆動方法、並びにカメラに関し、特にオーバーフロードレイン(OFD)構造を持つCCD(Charge Coupled Device) 型固体撮像素子(以下、CCD撮像素子と称する)を用いた固体撮像装置およびその駆動方法、並びにカメラに関するものである。 【背景技術】 【0002】 CCD固体撮像素子の撮像領域は、n型半導体基板を例にとると、このn型半導体基板にp型のウェル領域が形成され、更にこのウェル領域の表面にn型の光電変換部、即ち受光部が形成され、この受光部が複数のマトリクス状に配列されて構成されている。 【0003】 このようなCCD固体撮像素子において、光の入射によって受光部に蓄積される信号電荷eの許容量、いわゆる受光部の取り扱い電荷量について図1に関連付けて説明する。 【0004】 図1(A),(B)は、一般的な縦型オーバーフロードレイン構造を持つ固体撮像素子の光電変換を行う受光部のポテンシャル分布を示す図である。図1(A)は基板電圧Vsub調整前のポテンシャル分布図であり、図1(B)は基板電圧Vsub調整後のポテンシャル分布図である。 【0005】 図1のポテンシャル分布図に示すように、いわゆる受光部の取り扱い電荷量はp型のウェル領域で構成されるオーバーフローバリアOFBのポテンシャル障壁φaの高さで決定される。 すなわち、受光部に蓄積される信号電荷eが取り扱い電荷量を超えた場合、その超えた分の電荷がオーバーフローバリアのポテンシャル障壁φaを超えてオーバーフロードレインOFDを構成するn型基板にあふれ、結果的に捨てられる。なお、図1中の符号aは受光部上の酸化膜を示している。 【0006】 この受光部の取り扱い電荷量、つまりオーバーフローバリアOFBのポテンシャル障壁φaの高さは、オーバーフロードレインとなる基板に印加するバイアス電圧、すなわちいわゆる基板電圧Vsubによって制御している。 しかし、この構造は、デバイスの製造ばらつきのために、オーバーフローバリアOFBのポテンシャル障壁φの高さが図1中破線で示すようにチップ毎、また同一チップでも受光部毎にばらつく。ここで、固体撮像素子は受光部に蓄積される信号電荷の最大量(飽和信号量)を品質管理上一定の仕様値以上とする必要があるため、あるチップの基板電圧Vsubの設定はチップ内の受光部全てが前記仕様を満たす飽和信号量となるような基板バイアス電圧Vsubとする。 【0007】 この基板バイアス電圧Vsubの設定回路には、たとえばエミッタフォロワ回路が形成されており、エミッタフォロワ回路を含む基板電圧設定回路は種々提案されている(たとえば、特許文献1、2、3参照)。 【0008】 図2は、基本的な基板バイアス電圧設定回路を搭載した固体撮像装置の概略構成を示す図である。 【0009】 図2に示すように、固体撮像装置を構成するCCDチップ1に、基板バイアス設定回路2が設けられている。 基板バイアス設定回路2は、エミッタフォロワを形成するNPNトランジスタ3を、バイアス回路4、抵抗素子5、およびカップリングキャパシタ6を有する。 トランジスタ3のコレクタが電源電位VDDに接続され、ベースが抵抗分圧等で所定電圧を発生するバイアス回路4に接続され、エミッタが抵抗素子5を介してグランドGNDに接続されている。 トランジスタ3のエミッタと抵抗素子5との接続点にカップリングキャパシタ6が接続され、トランジスタ3のエミッタと抵抗素子5の間より、カップリングキャパシタ5を介して基板外から供給されるシャッタパルス等のための基板バイアス電圧Vsubに交流パルスを入力するための端子からはいわゆる電子シャッタパルスφSUBが印加される。 【0010】 ここで、電子がエミッタフォロワ回路を流れる際に、トランジスタ内のPN接合部を電子が通過する際に電界により加速されシリコン結晶格子に衝突することにより2次電子とフォトンを放出する。この際、エミッタフォロワ回路が画素エリア付近に設けられている場合、この2次電子やフォトンがCCDチップの画素エリア内に進入し、ノイズとして検出される現象が確認されている。 【0011】 すなわち、図3の模式的な図で表すように、図3中符号Aで示す2次電子およびフォトンが影響を及ぼす領域と図3中符号Bで示すCCDチップの画素エリアが重複する図3中符号Cで示す領域では、2次電子が画素電荷として混入することによって発光しているように見えたり、あるいはフォトンが画素エリアに混入し光電変換されることによってやはり発光しているように見えたりすることが画質異常として認識されていた。 【0012】 特に、CCDカメラにて暗時の撮影等に使用する、概ね露光時間が1秒〜数分程度である撮影モード(以下、長時間露光モードと言う)によって、たとえば夜景等を撮影する場合には、前記した2次電子あるいはフォトンによる発光現象が顕著に現れる。なお、3〜5枚/sec.の撮影を行う通常の撮影モード(以下、通常露光モードと言う)では露光時間が短いが故に、発生する2次電子或いはフォトンの量が少なく、発光現象が画質異常として認識されるレベルには達しない。 【0013】 そして、長時間露光時には、暗電流の発生などもあり、信号画像の取り込み後に、連続して遮光画像を取り込んで、差分を取ることで、暗時固定パターンのノイズの除去を行っている。 【特許文献1】特開平8−32065号公報 【特許文献2】特開2004−328203号公報 【特許文献3】特許第3440722号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0014】 しかしながら、上述した方法で暗時固定パターンノイズの除去を行っているものの、高級な一眼レフタイプのデジタル化が進む中で、連続で取り込む時間ロスが問題となり、暗時固定パターンノイズの差分除去を行わないモードが要望されてきた。 【0015】 しかしこのときに、既存のCCD内蔵の基板バイアス回路では、最終段のNPNトランジスタ3のベース・エミッタ間のジャンクションに流れる電流に比例したホットキャリアや発光が残ってしまい、ホットスポット現象により画像を劣化させていた。 【0016】 なお、ホットスポットとは、ホットキャリアや発光の発生箇所を中心に、円状にセンサに不要電荷がたまり光ったように写る現象をいう。 【0017】 本発明は、ホットスポットの発生を抑止でき、画像劣化を抑止可能な固体撮像装置、およびその駆動方法、並びにカメラを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0018】 本発明の第1の観点の固体撮像装置は、半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、基板バイアス回路と、前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて前記基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵し、所定期間に前記クランプ回路の電流を軽減するように制御する基板バイアス制御回路を有する。 【0019】 好適には、前記基板バイアス制御回路は、前記所定期間に前記クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間の差が小さくなるように制御する。 【0020】 本発明の第2の観点は、半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、基板バイアス回路と、前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて当基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵した固体撮像装置の駆動方法であって、定常的または長時間露光期間中に、前記クランプ回路の入力電圧端子中間出力と、出力の基板電圧との間の差が小さくなるようにして前記クランプ回路の電流を軽減する。 【0021】 本発明の第3の観点のカメラは、固体撮像装置と、前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と、前記固体撮像装置による画像に所定の処理を施す信号処理回路と、を含み、前記固体撮像装置は、半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、基板バイアス回路と、前記基板バイアス回路の出力を受け、基板パルスに応じて当基板バイアス回路の出力を前記半導体基板に印加するクランプ回路と、を内蔵し、所定期間に前記クランプ回路の電流を軽減する基板バイアス制御回路を有する。 【0022】 本発明によれば、基板パルスが入力されるクランプ回路を介して基板電圧が半導体基板に印加されるが、所定期間、たとえば長時間露光期間においては、基板バイアス制御回路によりクランプ回路の電流を軽減するように制御される。 【発明の効果】 【0023】 本発明によれば、長時間露光期間中等のホットスポットの発生を抑止でき、画像劣化を抑止することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。 【0025】 図4は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示す図である。 【0026】 本実施形態の固体撮像装置10は、たとえばインターライン(IT)転送方式のCCDエリアセンサに適用した場合を示す。 【0027】 図4の固体撮像装置10は、行(垂直)方向および列(水平)方向にマトリクス状に配列されて、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部(光電変換素子)11と、これらセンサ部11の垂直列ごとに設けられ、各センサ部11から読み出しゲート部(図示せず)を介して読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直転送レジスタ12とによって撮像エリア13が構成されている。 【0028】 この撮像エリア13において、センサ部11はたとえばPN接合のフォトダイオードから構成されている。 このセンサ部11に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部12に後述する読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD13に読み出される。 垂直CCD13は、たとえば4相の垂直転送クロックφV1〜φV4によって転送駆動され、読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。 【0029】 ここで、垂直CCD13において、1相目および3相目の転送電極は、読み出しゲート部12のゲート電極を兼ねている。このことから、4相の垂直転送クロックφV1〜φV4のうち、1相目の転送クロックφV1と3相目の転送クロックφV3が低レベル、中間レベルおよび高レベルの3値を採るように設定されており、その3値目の高レベルのパルスが読み出しゲート部12に与えられる読み出しパルスXSGとなる。 【0030】 撮像エリア14の図面上の下側には、水平CCD15が配置されている。この水平CCD15には、複数本の垂直CCD13から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。 水平CCD15は、たとえば2相の水平転送クロックφH1,φH2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD13から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。 【0031】 水平CCD15の転送先の端部には、たとえばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷電圧変換部16が設けられている。 この電荷電圧変換部16は、水平CCD15によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。この電圧信号は、出力回路(図示せず)を経た後、被写体からの光の入射量に応じたCCD出力OUTとして、出力端子17から外部に出力される。 【0032】 上述したセンサ部11、読み出しゲート部12、垂直CCD13、水平CCD15および電荷電圧変換部16等は半導体基板(以下、単に基板と称す)18上に形成される。以上により、インターライン転送方式のCCD撮像素子10が構成されている。 このCCD撮像素子10を駆動するための4相の垂直転送クロックφV1〜φV4および2相の水平転送クロックφH1,φH2は、タイミング発生回路19から発生される。 【0033】 4相の垂直転送クロックφV1〜φV4は、基板18上に形成された端子(パッド)22-1〜22-4を介して垂直CCD13に供給される。 2相の水平転送クロックφH1,φH2は、端子23-1,23-2を介して水平CCD15に供給される。 タイミング発生回路19はさらに、これらの転送クロックの外に、センサ部11に蓄積された信号電荷を基板18へ掃き出すためのシャッタパルスφSUBなどの各種のタイミング信号をも適宜発生する。 【0034】 基板18上にはさらに、この基板18をバイアスするバイアス電圧(以下、基板バイアスと称する)Vsubを発生するバイアス電圧発生回路20が形成されている。 このバイアス電圧発生回路20で生成された基板バイアスVsubは、クランプ回路21を形成するNPNトランジスタQ11を介して基板18に印加される。この基板バイアスVsubの作用については、後で詳述する。また、基板18は接続端子24,26が形成されている。 【0035】 トランジスタQ11のベースがバイアス電圧発生回路20の出力に接続され、エミッタが端子24に接続され、コレクタから基板バイアスVsubが基板18に供給される。 トランジスタQ11のエミッタは、基板端子24を介して抵抗素子R11の一端に接続され、抵抗素子R11の他端がグランドGND(基準電位)に接続され、コレクタが電源電位VDDに接続されている。 そして、端子24と抵抗素子R11の一端との接続点(ノード)ND11がカップリングキャパシタC11の第1電極に接続され、キャパシタC11の第2電極がタイミング発生回路19のシャッタパルスφSUBの出力端子に接続されている。 さらに、本実施形態においては、端子25がトランジスタQ11のベースに接続され、端子25は基板バイアス制御回路26に接続されている。基板バイアス制御回路26は、基板バイアスの変調機能と長時間露光モード時に、クランプ回路21の電流を軽減し、ホットスポットの発生を抑止するように制御する機能を有する。 この基板バイアス制御回路26の構成、機能については、後で詳述する。 【0036】 これらのバイアス電圧発生回路20、クランプ回路21、抵抗素子R11、キャパシタC11、および基板バイアス制御回路26により基板バイアス設定回路30が構成される。 【0037】 図5は、センサ部11の周辺の基板深さ方向の構造を示す断面図である。 図5において、たとえばN型の基板18の表面にP型のウェル領域31が形成されている。このウェル領域31の表面にはN+型の信号電荷蓄積領域32が形成され、さらにその上にP+ 型の正孔蓄積領域33が形成されることにより、いわゆるHAD(正孔蓄積ダイオード)構造のセンサ部11が構成されている。 【0038】 このセンサ部11に蓄積される信号電荷eの電荷量は、P型のウェル領域31で構成されるオーバーフローバリアOFBのポテンシャルバリアの高さによって決定される。すなわち、このオーバーフローバリアOFBは、センサ部11に蓄積される飽和信号電荷量Qsを決めるものであり、蓄積電荷量がこの飽和信号電荷量Qsを越えた場合に、その越えた分の電荷がポテンシャルバリアを越えて基板18側へ掃き出される。 【0039】 以上により、いわゆる縦型オーバーフロードレイン構造のセンサ部11が構成されている。縦型オーバーフロードレイン構造においては、基板18がオーバーフロードレインとなる。このセンサ部11において、飽和信号電荷量Qsは、デバイスのS/N特性、垂直CCD13の取り扱い電荷量などによって決定されるが、製造ばらつきにより、オーバーフローバリアOFBのポテンシャルがばらつくことになる。 このオーバーフローバリアOFBのポテンシャルは、オーバーフロードレインバイアス、すなわち先述した基板バイアスVsubによって制御可能である。 【0040】 センサ部11の横方向には、読み出しゲート部12を構成するP型領域34を介してN+型の信号電荷転送領域35およびP+型のチャネルストッパ領域36が形成されている。信号電荷転送領域35の下には、スミア成分の混入を防止するためのP+ 型の不純物拡散領域37が形成されている。さらに、信号電荷転送領域35の上方には、ゲート絶縁膜38を介してたとえば多結晶シリコンからなる転送電極39が配されることにより、垂直CCD13が構成されている。転送電極39は、P型領域34の上方に位置する部分が、読み出しゲート部12のゲート電極を兼ねている。 【0041】 垂直CCD13の上方には、転送電極39を覆うようにして層間膜40を介してAl(アルミニウム)遮光膜41が形成されている。このAl遮光膜41は、センサ部11において選択的にエッチング除去されており、外部からの光Lはこのエッチング除去によって形成された開口42を通してセンサ部11内に入射する。そして、基板18には、上述したように、センサ部11に蓄積される信号電荷の電荷量を決定する、すなわちオーバーフローバリアOFBのポテンシャルを決める基板バイアスVsubが印加されるようになっている。 【0042】 基板バイアスVsubは、図4に示す基板バイアス発生回路20において、デバイス個々の製造ばらつきに伴うセンサ部11におけるオーバーフローバリアOFBのポテンシャルのばらつきを考慮してチップごとに最適値に設定され、トランジスタQ11でインピーダンス変換された後基板18に与えられる。 前述したように、このトランジスタQ11も、基板バイアス発生回路20と共に基板18上に形成されている。 【0043】 一方、電子シャッタ動作時に、タイミング発生回路19から発生されるシャッタパルスφSUBは、キャパシタC11で直流カットされた後、端子24を介してトランジスタQ11のエミッタに印加される。 トランジスタQ11は、前述したように、シャッタパルスφSUBの低レベルを基板バイアスVsubの直流レベルにクランプするためのクランプ回路21を構成している。 【0044】 以下に、基板バイアス制御回路26の構成例について説明する。以下に説明する外付けの基板バイアス制御回路は、ホットスポットを発生させない機能部を有している。 【0045】 図6は、本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第1の構成例を示す回路図である。 【0046】 図6の基板バイアス制御回路26Aは、NPNトランジスタQ21、PNPトランジスタQ22、抵抗素子R21,R22,R23、ダイオードD21、およびキャパシタC21を有する。 【0047】 トランジスタQ21のエミッタがグランドGNDに接続され、ベースが抵抗素子R21の一端に接続され、抵抗素子R21の他端が基板電圧コントロール信号VsubCont.の入力端子に接続され、コレクタが抵抗素子R22の一端に接続されている。抵抗素子R22の他端がトランジスタQ22のベース、基板端子25、およびキャパシタC21の第1電極に接続され、キャパシタC22の第2電極がグランドGNDに接続されている。 トランジスタQ22のコレクタがグランドGNDに接続され、エミッタが抵抗素子R23の一端およびダイオードD21のアノードに接続され、抵抗素子R23の他端が電源電位VDDに接続されている。そして、ダイオードD21のカソードが基板端子24(ノードND11)に接続されている。 これらの構成要素のうち、トランジスタQ22、抵抗素子R23、およびダイオードD21により内蔵クランプ回路21の電流軽減部261が構成されている。 【0048】 基板バイアス制御回路26Aにおいて、外部から与えられる基板電圧コントロール信号VsubCont.は、抵抗素子R21を介してトランジスタQ21のベースに印加される。 上述したように、このトランジスタQ21のエミッタは接地されており、そのコレクタは抵抗素子R22を介して端子25に接続されている。端子25には、バイポーラトランジスタQ11のベースが接続されている。トランジスタQ21および抵抗素子R21,R22により、基板電圧コントロール信号VsubCont.に基づいて基板バイアスVsubを一時的に下げるべく駆動する駆動系262が構成されている。 【0049】 すなわち、この駆動系262において、基板電圧コントロール信号VsubCont.が低レベルのときには、トランジスタQ21がオフ状態にあるため、基板バイアス発生回路20で生成された基板バイアスVsubはそのままトランジスタQ11を介して基板18に印加される。 一方、基板電圧コントロール信号VsubCont.が高レベルになると、バイポーラトランジスタQ21がオン状態となり、トランジスタQ11のベースを抵抗素子R22を介して接地するため、基板バイアス発生回路20で生成された基板バイアスVsubが、抵抗R22の抵抗値に応じた電位だけ低下する。 【0050】 電流軽減部261は、基板バイアス設定回路30を構成するCCD内蔵のクランプ素子が、本実施形態のように、NPNトランジスタである場合(あるいはPNダイオードである場合)、このトランジスタQ11のVF(ベース・エミッタ間電圧)よりVsub-中間出力Csubの差が小さくなるようにする。 具体的には、電圧上昇させるプリドライバとしてPNPトランジスタQ22のエミッタフォロワ回路を構成し、入力(ベース)を中間出力Csub端子25に接続する。 負荷抵抗素子R23は、CCD内蔵のバイアス回路中間出力Csubの出力インピーダンスと同等とすることで、負荷変動に対する耐性は維持できる。 このプリドライバの出力にPNダイオードD21を接続し、N側をCCDのVsub端子24に接続する。 これによって、PNPトランジスタQ22のベース・エミッタ間電圧VBEとPNダイオードD21の順方向電圧Vfのバランスが取れ、中間出力Csub電圧と基板バイアス電圧Vsubの電圧がほぼ一致し、内蔵クランプ回路21には電流が流れなくなり、ホットスポットが出なくなる。 【0051】 図7は、本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第2の構成例を示す回路図である。 【0052】 図7の第2の構成例が図6の第1の構成例と異なる点は、PNPトランジスタQ22のベースとグランドGND間に、VBE補正用の抵抗素子R23を接続したことにある。 【0053】 第1の構成例の場合、基板バイアVsubが上昇してしまうおそれがある。 そこで、第2の構成例においては、バイアス電圧発生回路20の出力インピーダンスZoを利用して、中間出力Csubに負荷抵抗素子R24を接続してVsub電圧を下げる回路を併用している。 すなわち、第2の構成例においては、プリドライバの電圧上昇分を、内部クランプ素子の入力電圧端子中間出力Csubに負荷回路(素子)を入れることで電圧減少させ、出力の基板電圧Vsubが、元々の設定値になるようにしている。 【0054】 図8は、本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第3の構成例を示す回路図である。 【0055】 図8の第3の構成例が図6の第1の構成例と異なる点は、抵抗素子R23の他端と電源電位VDDとの間にスイッチとしてのPNPトランジスタQ23を設け、このスイッチとしてのトランジスタQ23を長時間露光モード時のみオンさせて電流軽減部261Cを動作せせる制御回路2611を配置したことにある。 【0056】 制御回路2611は、NPNトランジスタQ24、および抵抗素子R25,R26を有する。 トランジスタQ24のエミッタがグランドGNDに接続され、ベースが抵抗素子R25の一端に接続され、抵抗素子R25の他端が長時間露光信号SWの入力端子に接続され、コレクタが抵抗素子R26の一端に接続されている。抵抗素子R26の他端がトランジスタQ24のベースに接続されている。 【0057】 図9(A)〜(E)は、図7の回路のタイミングチャートである。図9(A)がメカニカルシャッタの動作状態を、図9(B)が電子シャッタパルスφSUBを、図9(C)が垂直転送クロックφVを、図9(E)が長時間露光信号SWをそれぞれ示している。 【0058】 たとえば消費電力増加を懸念される場合は、第3の構成例を採用して、長時間露光期間のみ外部回路が動作するようにする。 外部プリドライバであるPNPエミッタフォロワの接地部分にNPNスイッチトランジスタQ24を接続し、さらにロジックレベルで制御できるようにレベルシフト回路を併用し長時間露光信号SWの切り替えタイミングで、メカニカルシャッタ露光期間だけに外部回路が動作するタイミングを供給する。 すなわち、第3の構成例においては、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間にスイッチをオンさせて、内蔵クランプトランジスタQ11に電流が流れないようにししている。 この第3の構成例では、回路規模は若干増えるが、長時間露光時以外は電力増加がないので、電池の寿命を下げることがない。 【0059】 長時間露光は暗いケースがほとんどなので、外部回路によるVsub上昇は問題になる可能性が低い。 ただし、改善する比必要があるなら、第2の構成例の中間出力Csubに負荷抵抗を入れる手法を併用するか、元々あるVsub変調用の基板電圧コントロール信号Vsub Cont.を長時間露光信号SWと同時に変調することで、Vsub電圧を維持もしくは下げることができる。 【0060】 図10は、本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第4の構成例を示す回路図である。 【0061】 図11(A)〜(E)は、図10の回路のタイミングチャートである。図11(A)がメカニカルシャッタの動作状態を、図11(B)が電子シャッタパルスφSUBを、図11(C)が垂直転送クロックφVを、図11(E)が長時間露光信号SWをそれぞれ示している。 【0062】 第4の構成例においては、回路規模と電力消費の両者を改善する方法として、垂直CCD駆動ドライバを利用する方法を採用している。 長時間露光信号SWを使う点は、第3の構成例と同様(但し極性が逆)であるが、外部プリドライバと外部クランプダイオードを使わず、たとえば中耐圧のMOS型スイッチ素子31を用いて、大振幅クロックでON/OFFさせる。 垂直CCD駆動ドライバ40がもともと1ch余っているようなケースでは、MOSスイッチ素子31のみの追加で済む点や、長時間露光期間中もMOSスイッチ31をONさせるだけなので、直流電流増加がほとんどなく低電力である。 ただし、MOS素子31の閾値電圧Vgs(ゲート・ソース間電圧)を確保する必要があり、Vsub設定値が電源電圧VDDに近い場合にVgs不足になるおそれがある。 この場合は、基板電圧コントロール信号Vsub Cont.を、露光開始と同時に変調することでソース電圧Vsを下げて電圧Vgsを稼ぐことができる。 【0063】 図12は、本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第5の構成例を示す回路図である。 【0064】 図12の第5の構成例が図10の第4の構成例と異なる点は、MOSスイッチ31のソースとグランドGNDとの間に抵抗素子R27とNPNスイッチトランジスタQ25を設けて、トランジスタQ25のベースに長時間露光信号SWをインバータ32で反転させた信号を供給するようにしたことにある。 この場合は、露光開始と同時にソース電圧Vsを下げて電圧Vgsを稼ぐことができる。 【0065】 以上のように、第1から第5の構成例に示すような基板バイアス制御回路を設けることにより、以下の効果を得ることができる。 【0066】 1.長時間露光時のホットキャリア・発光を完全に抑えられることで、暗時固定バターン画像の取り込みを行わないで済む為、カメラのレスポンスが向上する。 2.特に超長時間でレスポンスの向上と共に、暗時固定バターンの差分取り込みを行う場合でもその精度を高め残留ホットスポットノイズを軽減できる。残留分は、長時間の間に起きる温度ドリフトなどに起因する。 3.バルブ撮影など、任意の露光時間撮影時(差分補正不可)の画像を改善できる。 【0067】 図13は、前記構成の本実施形態による固体撮像装置を撮像デバイスとして用いた本発明の実施形態に係るカメラの概略構成図である。 【0068】 図13のカメラ50において、被写体(図示せず)からの光は、レンズ51等の光学系およびメカニカルシャッタ52を経てCCD固体撮像装置53の撮像エリアに入射する。メカニカルシャッタ52は、CCD固体撮像素子装置の撮像エリアへの光の入射を遮断して露光時間を決めるためのものである。 【0069】 CCD固体撮像装置53としては、先述した本実施形態に係るCCD固体撮像装置(図4)が用いられる。 このCCD固体撮像装置53は、先述したタイミング発生回路19や駆動系などを含むCCD駆動回路54によって駆動される。 CCD固体撮像装置53の出力信号は、次段の信号処理回路55において、自動ホワイトバランス調整などの種々の信号処理が行われた後、撮像信号として外部に導出される。メカニカルシャッタ52の開閉制御、CCD駆動回路54の制御、信号処理回路55の制御などは、システムコントローラ56によって行われる。 【0070】 このカメラ50においては、まず、シャッタ(図示せず)が押されると、これに応答して数msのパルス幅のトリガパルスTRIG.が発生し、その期間においてシャッタパルスφSUBが数個発生することで、全てのセンサ部11の信号電荷が基板18に掃き捨てられる。そして、ある一定の露光期間が経過すると、メカニカルシャッタ52が閉じ、たとえばフレーム読み出しによって全画素の信号電荷を読み出す全画素読み出し期間に入る。 【0071】 この全画素読み出し期間において、まず、垂直CCD13の高速転送駆動によって垂直CCD13中の電荷が掃き出される。そして、垂直転送クロックφV1に読み出しパルスXSGが立つことで、第1フィールドの各画素の信号電荷が読み出される。第1フィールドの信号電荷の読み出し後、再び高速転送駆動によって垂直CCD13中の電荷が掃き出され、続いて垂直転送クロックφV3に読み出しパルスXSGが立つことで、第2フィールドの各画素の信号電荷が読み出される。 【0072】 その後、メカニカルシャッタ52が開き、高速撮像期間に移行する。この高速撮像期間では、撮像中の画像をモニタに映し出すモニタリングや、アイリス(図示せず)の開度を制御することによって露光を調整する自動アイリス制御や、レンズ51の光軸方向の位置を制御することによって焦点を調整する自動フォーカス制御や、ホワイトバランスをとる自動ホワイトバランス制御などの各種の自動制御が行われる。 【0073】 また、長時間露光モード時には、基板バイアス制御回路26の電流軽減部261において、基板バイアス設定回路30を構成するCCD内蔵のクランプ回路21が、本実施形態のように、NPNトランジスタである場合(あるいはPNダイオードである場合)、このトランジスタQ11のVF(ベース・エミッタ間電圧)よりVsub-中間出力Csubの差が小さくなるように制御される。 これによって、PNPトランジスタQ22の補正されたベース・エミッタ間電圧VBEとPNダイオードD21の順方向電圧Vfのバランスが取れ、中間出力Csub電圧と基板バイアス電圧Vsubの電圧がほぼ一致し、内蔵クランプ回路21には電流が流れなくなり、ホットスポットが出なくなる。 【0074】 本カメラは、前述した基板バイアス制御回路を含む固体撮像装置を採用していることから、長時間露光時のホットキャリア・発光を完全に抑えられることで、暗時固定バターン画像の取り込みを行わないで済む為、カメラのレスポンスが向上する。 また、特に超長時間でレスポンスの向上と共に、暗時固定バターンの差分取り込みを行う場合でもその精度を高め残留ホットスポットノイズを軽減できる。 また、バルブ撮影など、任意の露光時間撮影時(差分補正不可)の画像を改善できる利点がある。 【図面の簡単な説明】 【0075】 【図1】一般的な縦型オーバーフロードレイン構造を持つ固体撮像素子の光電変換を行う受光部のポテンシャル分布を示す図である。 【図2】基本的な基板バイアス電圧設定回路を搭載した固体撮像装置の概略構成を示す図である。 【図3】3次電子による発光現象を説明するための図である。 【図4】本発明の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示す図である。 【図5】本実施形態におけるセンサ部の周辺の基板深さ方向の構造を示す断面図である。 【図6】本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第2の構成例を示す回路図である。 【図7】本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第2の構成例を示す回路図である。 【図8】本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第3の構成例を示す回路図である。 【図9】図8の回路のタイミングチャートである。 【図10】本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第4の構成例を示す回路図である。 【図11】図10の回路のタイミングチャートである。 【図12】本実施形態に係る基板バイアス制御回路の第5の構成例を示す回路図である。 【図13】本実施形態による固体撮像装置を撮像デバイスとして用いた本発明の実施形態に係るカメラの概略構成図である。 【符号の説明】 【0076】 10・・・固体撮像装置、11・・・センサ部、12・・・読み出しゲート部、13・・・垂直CCD、14・・・撮像エリア、15・・・水平CCD、16・・・電荷電圧変換部、18・・・半導体基板、19・・・タイミング発生回路、20・・・基板バイアス発生回路、21・・・クランプ回路、26,26A〜26E・・・基板バイアス制御回路、50・・・カメラ、51・・・光学系、53・・・CCD固定撮像装置、54・・・CCD駆動回路、55・・・信号処理回路。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月28日(2006.7.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094053 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 隆久
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| 【公開番号】 |
特開2008−35193(P2008−35193A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−206141(P2006−206141) |
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