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【発明の名称】 画像読取装置
【発明者】 【氏名】杉本 雅宏

【氏名】野上 隆二

【要約】 【課題】薄い枠状のプラスチック部材等で成型されたフィルムガイドに反りが生じても、透過原稿を、原稿台ガラス上で正確に位置決めする。

【構成】フィルムガイドの透過原稿装着用窓の両側に、一端をフィルムガイドに固定した片持ち舌状の弾性部材のガイド部材を複数設ける。フィルムガイドに反りが生じても、ガイド部材の他端部は原稿台と透過原稿に接し、透過原稿の位置決めを行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明原稿台に載置した透過原稿を読取るフラットベッド型画像読取装置において、
前記透過原稿を装着するための窓を設けたフィルムガイドと、
前記窓の両側に設けたガイド部材とを有し、
前記ガイド部材は、一端を前記フィルムガイドに固定した片持ち舌状の弾性部材であり、
前記フィルムガイドを前記画像読取装置に装着した状態で、前記ガイド部材の他端は、前記透明原稿台に接し、前記両側の前記ガイド部材の対で、前記透過原稿の幅方向が位置決めされることを特徴とする画像読取装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、透明原稿台上に載置した透過原稿を読取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真フィルムなどの透過原稿を、原稿台ガラスを有するフラットベッド型の画像読取装置で読取る場合には、原稿台上に載置したフィルムガイドに装着した透過原稿を、透過原稿の上から面光源ユニットで照射し、読取っていた(例えば、特許文献1参照)。特に、ロッドレンズを使用したコンタクトイメージセンサを用いる画像読取装置では、原稿台ガラスに直接透過原稿を載置する必要がある。この場合、フィルムガイドに反りが生じ、原稿台ガラスとの間に隙間があると、写真フィルムがこの隙間に潜り込むことがあった。このため、このフィルムガイドの原稿台ガラス側にゴム材を貼り付ける構成があったが(特許文献1参照)、隙間が生じるのを防ぐには不十分であった。
【特許文献1】特開2004−85926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
薄い枠状のプラスチック部材等で成型されたフィルムガイドに反りが生じても、透過原稿を、原稿台ガラス上で正確に位置決めすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、本発明の画像読取装置は、透明原稿台に載置した透過原稿を読取るフラットベッド型画像読取装置で、前記透過原稿を装着するための窓を設けたフィルムガイドと、前記窓の両側に設けたガイド部材とを有し、前記ガイド部材は、一端を前記フィルムガイドに固定した片持ち舌状の弾性部材であり、前記フィルムガイドを前記画像読取装置に装着した状態で、前記ガイド部材の他端は、前記透明原稿台に接し、前記両側の前記ガイド部材の対で、前記透過原稿の幅方向が位置決めされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、フィルムガイドが大きく反っても、原稿台ガラスとの間に透過原稿が潜り込む隙間ができることを防ぐことができ、フィルムを正確に位置決めすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は本実施形態に係るフラットベッド型カラー画像読取装置の斜視図である。図1に示すように、装置本体1の上面に取り付けられた透明原稿台としての原稿台ガラス2上に原稿をセットし、コンタクトイメージセンサ3を原稿台ガラス2に平行に走査することにより、原稿に記載された画像を読み取る。
【0007】
なお、コンタクトイメージセンサ3には、その内部には原稿照射用の光源であるRGB三色のLED、原稿からの反射光をイメージセンサの受光素子上に結像するロッドレンズアレイ、およびイメージセンサが組込まれている。三色の光源を順次切り替えて点灯し、イメージセンサが各色ごとの原稿からの反射光を読み取ることにより、色分解読み取りをする。
【0008】
コンタクトイメージセンサ3は、摺動性の良い材質からなるスペーサを左右端部にそれぞれ配置された状態でセンサーホルダ103に軸支されている。センサーホルダ103は、装置本体1に固定されたガイドシャフト4上を摺動するスライダ5上に固定支持される。コンタクトイメージセンサ3の左側端部は、センサーホルダ103上に位置決めされたバネにより、スペーサを介して原稿台ガラス2に圧接される。センサー3、センサーホルダ103、バネ、スライダ5など、スライダと一体化されたユニットを、以下、キャリッジ501と呼ぶ。また、図1に示すように、スライダ5には、走査駆動源であるモータからの動力を伝達するベルト15が固定される。モータの正逆回転により、キャリッジ501は原稿台ガラス2の範囲の往復走査が可能になっている。また、センサー3の電気的入出力のためのフレキケーブル105は、片側をセンサー3に接続され、画像読取装置本体のコントロールボードに、反対側を接続されている。
【0009】
またスライダ5には、走査駆動源であるモータからの動力を伝達するベルト15が固定される。モータの正逆回転により、コンタクトイメージセンサ3は原稿台ガラス2の範囲の往復走査が可能になっている。
【0010】
画像読取装置には、上記のほかにコントロールボードや電源からなる電装部がある。これらは、原稿台ガラスを固定支持する装置本体1の中に配置されている。
【0011】
また、原稿台ガラス2上には、原稿をガラス上に押圧するための原稿カバー部材としての原稿カバー6が、ヒンジ7を介して装置本体1に開閉可能に取り付けられている。また、原稿カバー内面の原稿台ガラス2と対向する面には、原稿圧着シート部材8aと弾性部材8bからなる原稿圧着シート8が貼り付けられている。
【0012】
次に、透過原稿用ユニット(以下、FAU)40について説明する。図2はFAU40を装置本体1に設置・使用する方法について説明した図である。FAU40は光源ユニット41とフィルムガイド45からなり、これらはヒンジ部42で回動可能に接続されている。フィルムガイド45は枠形状で、枠内の窓部の位置の原稿台ガラス上に、透過原稿Fとしての、6コマの画像毎にロールフィルムを切断した写真フィルムを装着する。装置本体1の左右に設けられた板金に、フィルムガイド45の左右に設けられた磁石46が取り付けられることによってFAU40は装置本体1に固定される。また、FAU40のケーブル49は装置本体1に接続される。
【0013】
磁石46は、図3(a)に示す様に光源ユニット41を開放した際に、その重さでFAU40全体が倒れないだけの磁力を有する。また、磁石46に対してカバー部材45Cの内側は大きめに形成されており、磁石46は上下に移動可能に構成されている。この構成により、たとえフィルムガイドに反りなどが生じたとしても、磁石46の装置本体1への固定は維持されて反り分の変化量は吸収される。またフィルムガイド45にはヒンジ部42を構成するための部位が設けられている。
【0014】
次に、透過原稿Fを装置本体1の原稿台ガラス2にセットするには、図3(a)に示すように光源ユニット41をフィルムガイド45から略90°開いて、透過原稿Fをフィルムガイド45の内側の原稿台ガラス2上に載置する。さらに図3(b)に示すように光源ユニット41をフィルムガイド45側に閉じて、光源ユニット41が透過原稿Fの上面に来るように配置する。
【0015】
ここで図2(b)に示すように、光源ユニット41が略90°開いた際には、光源ユニット41と原稿カバー6の原稿圧着シート8までの間には間隔Gが設けられており、使用者の手が光源ユニット41開閉時に原稿圧着シート8に触れないような構成になっている。
【0016】
図3(a)はFAU40の斜視図である。光源ユニット41には、透過原稿Fに接するFAUガラス43Gが設けられている。FAUガラス43Gの透過原稿Fに接する側の面には、ニュートンリング防止用の表面処理がなされている。さらに、FAUガラス43Gの表面には透過原稿Fの画像領域外(35mmフィルムの場合、パーフォレーション部)に対応する位置に、FAUガラス43Gの全長にわたって薄いシート部材43Sが2箇所貼られている。シート部材43Sの厚さは透過原稿Fよりわずかに厚く、透過原稿Fが原稿台ガラス2に密着するのを避ける。また、光源ユニット41の中心にはロック部材48が設けられており、光源ユニット41が閉じられた際にフィルムガイド45を固定する。これにより、FAU40の持ち運びの際にも、光源ユニット41とフィルムガイド45が不用意に開くことを回避できる。
【0017】
光源ユニット41の内部には、面光源ユニット44と駆動回路を有する。面光源ユニット44は、面状光源44Bの上面に駆動用モータ44M、FAUウォームギア44W、FAUギア44Gを有する。面状光源44BはRGBそして赤外LEDを搭載し、透過原稿Fの1コマに相当するエリアを均一に照明するユニットであり、透過原稿F方向に面状に光を照射する。
【0018】
面光源ユニット44はFAUガラス43Gの面上、かつFAUボトムカバー43に設けられたラック43LとFAUギア44Gが噛み合う位置に設置されている。ここで、面状光源ユニット44は駆動用モータ44Mを動作させることにより、写真フィルムの透過原稿Fの6コマの画像の範囲で移動可能である。
【0019】
FAU40のフィルムガイド45の上下からの斜視図を図4(a)、(b)に示す。フィルムガイド45には、透過原稿Fのフィルムガイド45下部への潜り込み防止を目的としたゴム部材45Rと、フィルムガイド45を装置本体1に固定するための磁石46とそのカバー部材45Cが取り付けられている。磁石46は、光源ユニット41を開放した際に、その重さでFAU40全体が倒れないだけの磁力を有する。また、磁石46に対してカバー部材45Cの内側は大きめに形成されており、磁石46は上下に移動可能に構成されている。この構成により、たとえフィルムガイドに反りなどが生じたとしても、磁石46の装置本体1への固定は維持されて反り分の変化量は吸収される。
【0020】
図3(b)は原稿台ガラス2上に透過原稿Fを載置して、FAU40の光源ユニット41を閉じた状態での詳細断面図である。透過原稿Fは上方の光源ユニット41によりFAUガラス43Gの表面に貼られた薄いシート部材43Sを介して両端を押さえられ、面状光源44Bによって光を照射される。透過原稿Fを透過した光Lを、コンタクトイメージセンサ3が原稿台ガラス2に平行に走査することにより、透過原稿Fの画像を読取る。
【0021】
ヒンジ部42は、光源ユニット41を閉じた状態でフィルムガイド45に対して上下方向に移動可能なように形成されている。フィルムガイドの厚さやそりによるヒンジ部42の高さのばらつきに関わらず、光源ユニット41が透過原稿F上に載り、これを直接原稿台ガラス2に自重で押さえ付ける構成になっている。
【0022】
ここで、光源ユニット41は反りのある透過原稿Fを平らに伸ばすのに充分な重さを有し、かつ、透過原稿Fに接する面は、ガラス43Gで平面度がよい。このため、原稿台ガラス2とシート43Sの厚さの間に透過原稿Fの反りが矯正される。シート43Sは、コンタクトイメージセンサ3の画像読取深度の範囲に透過原稿Fを配置することができる厚さに設定れている。さらに、透過原稿Fの画像領域部はシート43Sの厚さ内に原稿台ガラス2から浮いているので、原稿台ガラス2上でのニュートンリングの発生を防げる。
【0023】
ところで、上述のように、フィルムガイドが反っても光源ユニットがフィルム上に直接載ることを妨げることがないよう、図3(b)に示すように、フィルムガイド45の上下には、光源ユニット41、原稿台ガラス2に対して間隙45a、45bが設けられている。そこで、フィルムをセットする際にこれが下方の間隙45bに潜り込むことを防ぐため、フィルムガイド下面の両側には弾性体からなる片持ち舌状のガイド部材45Rがその一端45Raを固定されている。ガイド部材45Rの他端45Rbは舌状部の弾性により上下方向に自由にたわむ。光源ユニットを原稿台ガラスに設置する際、ガイド部材の先端45Rbがユニット本体よりも先に原稿台ガラスに触れるべく、先端45Rbの上下方向の位置が設定されている。
【0024】
したがって光源ユニットが原稿台ガラス上に設置されたとき、ガイド部材はその先端がガラスに密着した状態にある。なおガイド部材は、フィルムガイドが上下の間隙45a、45bの間でいずれの方向に反ってもその先端がガラスに触れるように形状が設定されている。またガラスに触れた状態で両側のガイド部材の先端の間隔がフィルムの幅に相当し、フィルムを幅方向に位置決めできるように形状が設定されている。
【0025】
なお、ガイド部材45Rはフィルムの長手方向数ヶ所に櫛歯状に配置されておりその先端45Rbは、図3(c)の断面側面図の拡大図に示す様に、ガイド部材のない個所のフィルムガイド先端45Tと上下方向オーバーラップしている。これにより、フィルムガイドとフィルムがガイド部材との隙間に入り込むことを防止している。またガイド部材の長手方向配列の間隔は、フィルムをコマ単位で短く切ったものをセットしたときでもガイド部材が位置決めとして機能するように設定されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明実施例の画像読取装置の、原稿カバーを開いた斜視図。
【図2】本発明実施例の画像読取装置のFAUを設置した斜視図(a)と側面図(b)。
【図3】本発明実施例のFAUの、光源ユニットを略90度開いた斜視図(a)、閉じた断面図(b)、ガイド部材詳細図(c)。
【図4】本発明実施例のフィルムガイドの上面側斜視図(a)と下面側斜視図(b)。
【符号の説明】
【0027】
1 装置本体
2 原稿台ガラス
3 コンタクトイメージセンサ
40 FAU
41 光源ユニット
45 フィルムガイド
45R ガイド部材
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三

【識別番号】100096965
【弁理士】
【氏名又は名称】内尾 裕一


【公開番号】 特開2008−35172(P2008−35172A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205943(P2006−205943)