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【発明の名称】 画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理プログラム
【発明者】 【氏名】飯塚 宣男

【要約】 【課題】撮像機能を用いて画像と情報とを取得する場合において、取得された情報の表示枠の位置を、撮像画像に合わせて適正化することができるようにする。

【構成】登録対象者が所持する携帯電話機1(発光部12)から送信されたアドレス帳データを再生し、登録者の携帯電話機1で撮影された撮影画像において、登録対象者の顔の輪郭を認識する。次に、この認識された輪郭部分を避けた領域をデータ表示枠候補として設定し、データ表示枠の候補の数が一つである場合は、そのデータ表示枠に受信したアドレス帳データを挿入して撮影画像に重畳表示する。一つでない場合は、メイン表示部14にそれら複数の候補を全て透過表示させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
この撮像手段によって連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得手段と、
この情報取得手段によって取得された情報を復調する復調手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定手段と、
この決定手段によって決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示する表示手段と
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を複数設定する設定手段と、
この設定手段によって設定された領域より特定の領域を選択する選択手段を更に備え、
前記決定手段は、この選択手段によって選択された領域を前記復調された情報を重畳表示すべき領域として決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像には、被写体の少なくとも一部分が含まれており、
前記決定手段は、この一部分を避けた領域を前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記復調手段によって復調された情報と、前記撮像手段によって撮像された画像とを対応付けて記憶する記憶手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の撮像装置。
【請求項5】
撮像ステップと、
この撮像ステップにて連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出ステップと、
この検出ステップにて検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得ステップと、
この情報取得ステップにて取得された情報を復調する復調ステップと、
前記撮像ステップにて撮像された画像から、前記復調ステップにて復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定ステップと、
この決定ステップにて決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示出力する表示ステップと
からなることを特徴とする画像処理方法。
【請求項6】
コンピュータを、
撮像手段、
この撮像手段によって連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出手段、
この検出手段によって検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得手段、
この情報取得手段によって取得された情報を復調する復調手段、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定手段、
この決定手段によって決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示する表示手段
として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理プログラムに関し、詳細には、撮影等により取得した画像と文字等の情報とを重畳表示する画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像機能を備えた携帯電話では、特許文献1に記載されるように、アドレス帳にデータを登録する際、撮像機能を利用してデータ登録対象である人物の顔を撮影し、その撮影された顔の画像ファイルをアドレス帳データと対応付けて登録することができるものが存在する。また、文字等の情報からなるアドレス帳データについては、撮影の直前、或いは直後にアドレス帳に登録する者が、キー操作にて文字を入力したり、赤外線等の伝送手段を用いて登録対象の人物の携帯電話から受信する手法が取られている。
【0003】
また、この文字等の情報の伝送に関しては、上記赤外線の他に、可視光通信技術による伝送も考えられる。可視光通信技術とは、LED(Light
Emitting Diode)のように応答性に優れた発光素子を利用して可視光波長領域の特定波長の領域で情報を光変調してデータ送信し、受信する側では、受光素子や撮像素子を用いて、この光変調された領域を連続的に撮影して復調して情報を復元する技術の総称である。
【0004】
例えば、特許文献2に記載されたものでは、任意のデータを光の点滅パターンで送信する発光ユニットと、任意の被写体とを、カメラ付き携帯電話機などを利用した受光ユニットを用いて動画撮影し、この撮影された動画を構成する各フレームにおける光点灯フレーム(発光ユニットが点灯して写っているフレーム)と光消灯フレーム(発光ユニットが消灯して写っているフレーム)との並び順から変調光を復調してデータの復元を行い、再生したデータをモニター画面上のスルー画像に重畳表示することが記載されている。すなわち、上記のような可視光通信技術を利用すれば、撮像処理とアドレス帳データへの情報入力処理とを一度に行うことも可能になると予想される。
【0005】
【特許文献1】特開2003−244286号公報(第3頁〜第4頁、図4)
【特許文献2】特開2003−179556号公報(第6頁〜第7頁、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1のアドレス帳データの作成に、特許文献2に記載される可視光通信技術を利用した場合、特許文献2に記載されている技術では、例えば、モニター画面上の略中央付近等、データ表示枠の位置が予め定められているため、アドレス帳データの登録に適用した場合、登録対象の画像がデータ表示枠の陰に隠れて見えなくなってしまうことがある。また逆に、登録対象の画像の表示を優先させるべく、撮像画角を調整してしまうと、光変調された情報を送信する発光部が撮像画角からはずれてしまう恐れがあり、好適に画像と情報とを取得するのが困難になることが予期される。
【0007】
そこで、本発明は、撮像機能を用いて画像と情報とを取得する場合において、取得された情報の表示枠の位置を、撮像画像に合わせて適正化することができる撮像装置、画像処理方法、及び、画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1の観点に係る請求項1記載の発明は、撮像手段と、この撮像手段によって連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段によって取得された情報を復調する復調手段と、前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定手段と、この決定手段によって決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、上記請求項1の発明において、前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を複数設定する設定手段と、この設定手段によって設定された領域より特定の領域を選択する選択手段を更に備え、前記決定手段は、この選択手段によって選択された領域を前記復調された情報を重畳表示すべき領域として決定することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、前記画像には、被写体の少なくとも一部分が含まれており、前記決定手段は、この一部分を避けた領域を前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定することを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、前記復調手段によって復調された情報と、前記撮像手段によって撮像された画像とを対応付けて記憶する記憶手段を更に備えたことを特徴とする。
上記課題を解決するため、第2の観点に係る請求項5記載の発明は、撮像ステップと、この撮像ステップにて連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出ステップと、この検出ステップにて検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得ステップと、この情報取得ステップにて取得された情報を復調する復調ステップと、前記撮像ステップにて撮像された画像から、前記復調ステップにて復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定ステップと、この決定ステップにて決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示出力する表示ステップとからなることを特徴とする。
上記課題を解決するため、第3の観点に係る請求項6記載の発明は、コンピュータを、撮像手段、この撮像手段によって連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出する検出手段、この検出手段によって検出された輝度変化領域から変調された情報を取得する情報取得手段、この情報取得手段によって取得された情報を復調する復調手段、前記撮像手段によって撮像された画像から、前記復調手段によって復調された情報を重畳表示すべき領域を決定する決定手段、この決定手段によって決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示する表示手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、連続的に撮像される撮像領域から時系列的に輝度変化する領域を検出し、この検出された輝度変化領域から変調された情報を取得すると、この取得された情報を復調する。そして、撮像された画像から復調された情報を重畳表示すべき領域を決定し、決定された領域に前記復調された情報を重畳させた画像を表示するので、撮像機能を用いて画像と情報とを取得する場合において、取得された情報の表示枠の位置を、撮像画像に合わせて適正化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0011】
図1は、本発明の実施形態における撮像機能付き携帯電話機1の一例外観図である。この図において、携帯電話機1は、例えば、折りたたみ式のボディ10を有しており、(a)はボディ10を閉じた状態、(b)はボディ10を開いた状態を示している。ボディ10は、蓋部10aと本体部10bとからなり、これらの蓋部10aと本体部10bはヒンジ部10cによって折り畳み可能に連結されている。蓋部10aの表面(折り畳み状態で露出する面)には撮影レンズ11と発光部12及びサブ表示部13が設けられている。蓋部10aの裏面(折り畳み状態で隠れる面)にはメイン表示部14と拡声穴15が設けられており、拡声穴15の裏にスピーカ16が収められている。本体部10bの前面(折り畳み状態で隠れる面)には様々なスイッチ(電源スイッチ、オンフックキー、オフフックキー、カーソル移動キー、各種機能キー、0〜9までのテンキー、*や#の記号キー等)からなる操作子17と送話穴18が設けられており、送話穴18の裏にマイク19が収められている。
【0012】
図2は、実施形態における携帯電話機1の内部ブロック図である。この図において、携帯電話機1は、CPU20、メッセージメモリ21、変調・光源駆動部22、発光部12、表示部23(サブ表示部13及びメイン表示部14)、送受話部24(スピーカ16及びマイク19)、ユーザメモリ25、撮像画像メモリ26、撮像部27、情報光捕捉及び情報復号部28、メッセージ/座標リストメモリ29、操作子17などを備えている。
【0013】
CPU20は、携帯電話機1の全体動作を統括制御する。変調・光源駆動部22は、CPU20の制御に従って発光部12を輝度変化をもたせて発光するよう駆動させ、その輝度変化パターンによってアドレス帳データを送信する。この光によるデータの送信には、例えば、送信対象のデータを論理0と論理1からなる二値データとした場合、論理0に一の輝度変化パターン系列を割当て、論理1に二の輝度変化パターン系列を割当てるようにしてもよい。これら二つの輝度変化パターン系列は、同一の周期であって、且つ、自然界に存在しない(又は存在確率が低い)互いに異なる輝度変化パターン系列を持つものとすることができる。
【0014】
携帯電話機1を情報送信側として用いる場合、変調・光源駆動部22は、CPU20から送られてくる自己のアドレス帳データ(名前や所属組織名、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの文字情報;図3の所有者情報レコード251aに登録されている文字情報)に従って発光部12を駆動させ、その駆動による輝度変化パターンによって、当該アドレス帳データを送信する。
【0015】
ユーザメモリ25は、アドレス帳領域251、画像保存領域252、及び、その他ファイル保存領域253とからなる、不揮発性の記憶装置(例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ)である。アドレス帳領域251は、携帯電話機1の所有者情報(所有者のアドレス帳データ)を保持すると共に、必要に応じて登録される他者のアドレス帳データを多数保持する領域である。画像保存領域252は、撮像部27を駆動させることにより取得した画像ファイルを保存先アドレスを付加して保持する領域である。その他ファイル保存領域253は、携帯電話機1自身が操作されることにより作成されたファイルを保持する領域である。
【0016】
図3は、アドレス帳領域251の概念構造図である。この図において、アドレス帳領域251は、一つの所有者情報レコード251aと、多数のアドレス帳データレコード251b、251c、251d、251e、251f・・・・とからなり、所有者情報レコード251aには、携帯電話機1の所有者の情報が登録され、アドレス帳データレコード251b、251c、251d、251e、251f・・・・には、それぞれ必要に応じて他者のアドレス帳データが登録されるようになっている。ここで、所有者情報レコード251aとアドレス帳データレコード251b、251c、251d、251e、251f・・・・の全てには、名前や所属組織名、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの文字情報格納フィールド251gが確保されているが、アドレス帳データレコード251b、251c、251d、251e、251f・・・・については、この文字情報格納フィールド251gに加えて、さらに、顔写真等の画像ファイルの保存先アドレスを格納するためのフィールド251iが確保されている。
【0017】
表示部23は、サブ表示部13とメイン表示部14とを含む。サブ表示部13は、携帯電話機1の待ち受け画面等を表示し、メイン表示部14は、この携帯電話機1を電話機として用いる場合に着信画面や呼び出し画面を表示し、又は、この携帯電話機1を電子カメラとして用いる場合に撮影構図調整のための電子ファインダー画面、撮影済み画像の再生画面を表示する。あるいは、この携帯電話機1をアドレス帳データの送受信に用いるための選択メニュー画面を表示し、また、受信したアドレス帳データの再生確認画面を表示する他、必要に応じて初期設定等の設定画面を表示する。
【0018】
操作子17は、携帯電話機1の電源をオンオフしたり、ダイヤリングしたりするための各種キーを備え、また、この携帯電話機1を電子カメラ(撮像装置)として用いたり、情報送信装置として用いたりする際の機能選択キーを備える他、電子カメラのシャッターキーなどを備える。
【0019】
送受話部24は、携帯電話機1を電話機として用いる際の拡声器(スピーカ16)と集音器(マイク19)を備える。なお、拡声器(スピーカ16)は、この用途の他にシャッターレリーズ音や各種の警告音の拡声にも用いられる。
【0020】
撮像部27は、CCDやCMOSなどからなる二次元イメージセンサである。この撮像部27は、毎秒数十フレームの周期で高解像度の画像(例えば、特に限定しないが1024×768ドットのXGA規格の画像)を生成出力することができることに加え、例えば、部分読み出し等の機能により、160×160ドット程度の低解像度の画像を生成出力することができるものである。撮像画像メモリ26は、撮像部27で生成出力された画像を一時的に保持する、いわゆる画像バッファであり、バッファ1面当たり、少なくとも、撮像部27から出力される高解像度の画像1枚を支障なく格納できる容量を有している。
【0021】
情報光捕捉及び情報復号部28は、撮像部27で生成出力された毎秒数十フレームの周期的な画像を信号捕捉用フレームバッファ28a、28b、28c、28d・・・・に順次に取り込み、それらの画像に基づいて、光の輝度変化パターンで送信されたアドレス帳データを再生して復元する。例えば、送信側で輝度変調された光が、論理0を一の輝度変化パターン系列とし、論理1を二の輝度変化パターン系列として変調されたものであった場合は、一の輝度変化パターン系列を検出したときにそのパターンを論理0に置き換え、二の輝度変化パターン系列を検出したときにそのパターンを論理1に置き換えることにより、光変調されたアドレス帳データ、つまり、名前や所属組織名、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの文字情報の再生・復元を行う。
【0022】
なお、信号捕捉用フレームバッファ28a、28b、28c、28d・・・・のバッファ1面当たりの容量は、撮像画像メモリ26の同容量よりも少なくてよい。これは、光源捕捉のための必要最低限の解像度は、例えば、160×120ドット程度であるからである。ちなみに、160×160ドットの画像は、例えば、撮像部27の部分読み出しや、ハードウェアローパスフィルタ付きの飛越し読み出しなどによって得ることができる。なお、本実施形態における撮像部27は、画質優先であり、且つ、肌色を強調する色補正を行うポートレート撮影モードと、解像度よりもフレームレートを優先させるデータ転送優先モードとを切り替えることができるようになっているものとする。
【0023】
メッセージメモリ21は、当該携帯電話機1を送信側として用いた場合、送信用のメッセージデータ(所有者情報レコード251aに記憶される)を一時的に保持し、メッセージ/座標リストメモリ29は、再生・復元された受信データと座標情報を保持する。
【0024】
次に、作用を説明する。
本実施の形態においては、アドレス帳登録対象者とアドレス帳登録者は共に携帯電話1を所有しており、アドレス帳登録対象者は携帯電話機1を操作してアドレス帳データの送信プログラムを動作させて、当該携帯電話機が登録対象者とともに撮像されるように、例えば、胸等に位置させる。一方、アドレス帳登録者は自身が所有する携帯電話機1を操作して「光メッセージ付き撮影」機能を動作させ、登録対象者と登録対象者が所持する携帯電話機1の発光部12が撮像画角に入るように撮影を開始する。
【0025】
図4は、登録対象者が所有する携帯電話機1で実行される送信プログラムのフローチャートを示す図である。この図において、登録対象者が携帯電話機1を操作して操作者によってメニュー内の「自アドレス出力」が選択(ステップS11)されると、CPU20は、アドレス帳領域251の所有者情報レコード251aのデータ(名前や所属組織名、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの文字情報)を読み込み、メッセージデータを作成して、メッセージメモリ21に出力する(ステップS12)。このとき、登録対象者は、携帯電話機1の発光部12が設けられている面を前面にして顔以外の適切な位置(望ましくは胸の前)で構える。
【0026】
次いで、CPU20は、メッセージメモリ21の保持情報に従い、変調・光源駆動部22を制御して発光部12を輝度変化を伴わせて駆動させる。これにより、メッセージメモリ21の保持情報が発光部12からの光の輝度変化パターンによって送信される(ステップS13)。登録対象者は、以上の動作を継続して実行し、登録者による撮影が完了すると、出力終了指示を実行する(ステップS14)。
【0027】
図5は、登録者側の携帯電話1で行われるアドレス帳データの受信・撮像画像表示処理を示すフローチャートである。この図において、登録者によってメニュー内の「光メッセージ付き撮影」が選択(ステップS21)されると、CPU20は、撮像部27をデータ転送優先モードにすると共に、情報光捕捉及び情報復号部28を起動する(ステップS22)。
【0028】
このとき、登録対象者は上記に説明したように携帯電話機1の所定面(撮影レンズ11が設けられている面)を前面にして構えており、登録者は、少なくとも登録対象者の顔を含む上半身と、この登録対象者が手に持っている携帯電話機1とが撮影画角内に充分に収まるように携帯電話機1のカメラの構図を調整する。
【0029】
この間、CPU20は、登録対象者の携帯電話機1において、発光部12による輝度変化を伴う発光を撮像部27で所定の周期で連続撮影させることでデータの受信終了を判定し(ステップS23)、データ受信未完了と判定した場合は、タイムアウトを判定し(ステップS24)、タイムアウトになると、何らかの原因によってデータを受信できなかった旨の警告メッセージ(例えば、“メッセージが見つかりません”)を表示(ステップS25)した後、ステップS21に復帰する。
【0030】
一方、データの受信終了を判定すると、次にCPU20は、データ受信の終了音を出力(ステップS26)すると共に、先に受信されたデータに、所定の桁数の数字列が続くか、@マークやドットが混在する半角英数字列が含まれているかによって受信したデータがアドレス帳データであるか否かを判定する(ステップS27)。そして、受信データにアドレス帳データが含まれていない場合は、受信データを合成した画像ファイルを生成、画像保存領域252へ保存して(ステップS28)フローを終了するが、受信データにアドレス帳データが含まれる場合は、撮像部27をデータ転送優先モードから、画質優先であり、且つ、肌色を強調する色補正を行うポートレート撮影モードに切り替え(ステップS29)、静止画撮影すると共に撮影音(擬似的シャッター音)を出力する(ステップS30)。
【0031】
次に、CPU20は、撮影画像のデータ重畳処理を実行し(ステップS31)、その後、アドレス帳領域251に新規レコードを追加し、その新規レコードに、受信したアドレス帳データと画像ファイルの保存先アドレスを登録する(ステップS32)と共に、該当ページのデータをメイン表示部14に表示(ステップS33)してフローを終了する。
【0032】
図6は、図5のステップS31のデータ重畳処理のフローチャートを示す図である。このデータ重畳処理においては、図5のステップS22にて登録対象者が所持する携帯電話機1(発光部12)から送信されたアドレス帳データを再生し(ステップS311)、次いで、登録者の携帯電話機1で撮影された撮影画像において、被写体の一部分として、顔の輪郭を認識する(ステップS312)。なお、輪郭部分の認識技術としては、カラーの入力画像から撮影距離に対応した大きさの領域を切り出し、その領域内における肌色領域の占有率が所定値以上のものを顔(輪郭)部分として認識するという技術(特開2005−78376号公報参照)が知られており、さらに、他の様々な顔認識技術(例えば、特開平5−297152号公報等)も知られているので、それらを取捨選択し、あるいは適当に組み合わせて利用することができる。
【0033】
このようにして、撮影画像における被写体の一部分として、登録対象者の顔の輪郭部分を認識すると、次に、この認識された輪郭部分を避けた領域をデータ表示枠候補として設定する(ステップS313)。このデータ表示枠の形状については、特にそれに限定されないが、いわゆる“吹き出し”を模した形状とすることができる。
【0034】
次いで、ステップS313で設定されたデータ表示枠の候補の数が一つであるか否かを判定する(ステップS314)。一つの場合は、そのデータ表示枠に受信したアドレス帳データ(ステップS311で再生されたもの)を挿入して撮影画像に重畳表示する(ステップS318)が、一つでない場合、つまり、ステップS313で設定されたデータ表示枠の候補の数が複数である場合は、メイン表示部14にそれら複数の候補を全て透過表示させる(ステップS315)。
【0035】
この後、登録者が操作子17を操作することによりデータ表示枠が選択されたか否か判断し(ステップS316)、選択されない場合、例えば、操作子17による操作検出が所定時間無い場合は、選択を検出しなかったと判断し、次に今回のデータ表示枠の表示について取り消すか否かを登録者の操作子17への所定操作検出の有無から判断する(ステップS317)。
【0036】
取り消しの操作も検出されない場合、今回のデータ表示枠の表示を維持しステップS315の処理に戻るが、取り消しの操作が検出された場合は再度、顔(輪郭)の再認識処理を行うべくステップS312の処理に戻る。尚、ステップS316にて、データ表示枠が選択された場合は、ステップS318にて、そのデータ表示枠に受信したアドレス帳データを挿入して撮影画像に重畳表示する。
【0037】
図7は、ステップS313におけるデータ表示枠の設定概念図である。この図において、撮影画像30には、登録対象者の顔部分31を含む上半身像32と、この登録対象者によって構えられた携帯電話機1の電話機像33と、その携帯電話機1の発光部12が発光することによる輝度変化領域34とが写っている。
【0038】
ここで、図7(a)には、輝度変化領域34の上下二つのデータ表示枠35、36が示されており、また、図7(b)には、輝度変化領域34の上下左右四つのデータ表示枠37、38、39、40が示されている。これらのデータ表示枠のうち、顔部分31にかからないものは、図7(a)の下側のデータ表示枠36、又は、図7(b)の下側二つのデータ表示枠39、40である。
【0039】
今、ステップS313において、図7(a)のようなデータ表示枠36が設定された場合、この場合の設定されたデータ表示枠36の数は“一つ”であるから、ユーザ選択(ステップS315)をパスして、そのデータ表示枠36にアドレス帳データを挿入して撮影画像30に重畳表示する(ステップS318)。一方、ステップS313において、図7(b)のようなデータ表示枠39、40が設定された場合、この場合の設定されたデータ表示枠39、40は二つの候補の表示であるから、ステップS316〜317の判断処理を行って、データ表示枠の候補39、40のいずれか一つを決定した後、決定されたデータ表示枠(データ表示枠39、40のいずれか)にアドレス帳データを挿入して撮影画像30に重畳表示する(ステップS318)。
【0040】
以上のとおり、本実施形態によれば、撮影画像中において被写体の一部分として登録対象者の顔部分を認識し、その顔部分を避けてデータ表示枠を設定するので、肝心の顔部分がデータ表示枠で隠れてしまうことがなく、構図的に不都合のない重畳顔写真画像を生成して表示することができる。
【0041】
また、複数のデータ表示枠が候補として設定された場合には、登録者の操作によりそのうちの一つのデータ表示枠に決定させることが、構図的に好ましい位置にデータ表示枠を任意に選択することができる。
【0042】
なお、本実施の形態では登録対象者の顔の輪郭部分を、被写体の一部として認識するようにしたが、登録対象者(被写体)の一部の認識方法については、これに限ることは無く、例えば、登録対象者全身を撮影する場合は、人型を模ったテンプレートを用意することにより、この登録対象者の全身をテンプレートに合うように撮像し、そのテンプレートから外れた領域をデータ表示枠として設定することも可能である。
【0043】
上記の実施形態では、カメラ付き携帯電話機への適用を例にしたが、これに限定されない。カメラ付きの携帯型電子機器であれば、如何なるものであっても構わない。例えば、携帯情報端末やデジタルカメラなどであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施形態における携帯電話機1の外観図であり、(a)はボディ10を閉じた状態、(b)はボディ10を開いた状態である。
【図2】実施形態における携帯電話機1の内部ブロック図である。
【図3】アドレス帳領域251の概念構造図であり、(a)は所有者情報レコード、(b)は夫々のアドレス帳データレコードの記憶内容を示すものである。
【図4】登録対象者側の携帯電話機1で実行される送信プログラムのフローチャートを示す図である。
【図5】登録側の携帯電話機1で実行される受信・撮像画像表示処理を示すフローチャートを示す図である。
【図6】図5のステップS31のデータ重畳処理のフローチャートを示す図である。
【図7】ステップS313におけるデータ表示枠の設定概念図であり、(a)はデータ表示枠の候補が一つの場合、(b)はデータ表示枠の候補が二つの場合を示すものである。
【符号の説明】
【0045】
1 携帯電話機
12 発光部
17 操作子
20 CPU
23 表示部
27 撮像部
35〜40 データ表示枠
251 アドレス帳領域
【出願人】 【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實


【公開番号】 特開2008−35154(P2008−35154A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205663(P2006−205663)