| 【発明の名称】 |
画像表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉藤 義広
【氏名】中林 貴暁
【氏名】大熊 利幸
【氏名】石野 俊樹
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| 【要約】 |
【課題】表示ユニットや撮像ユニットの直交3軸回りでの回動調整を一括して行えるようにした画像表示装置を提供する。
【構成】画像表示装置1は、撮像素子22を含む撮像ユニット21と、該撮像素子からの出力を用いて生成された画像を表示する表示素子12及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系11を含む表示ユニット10と、撮像ユニット及び表示ユニットのうち一方のユニットに対して他方のユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構15とを有する。連結機構における上記他方のユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材18を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像素子を含む撮像ユニットと、 該撮像素子からの出力を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、 前記撮像ユニット及び前記表示ユニットのうち一方のユニットに対して他方のユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構と、 前記連結機構における前記他方のユニットの前記3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする画像表示装置。 【請求項2】 前記撮像ユニット及び前記表示ユニットをそれぞれ一対ずつ有し、 前記連結機構及び前記ロック部材を、前記一方のユニットごとに有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 【請求項3】 それぞれ画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む第1及び第2の表示ユニットと、 前記第1及び第2の表示ユニットのうち一方の表示ユニットに対して他方の表示ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構と、 前記連結機構における前記他方の表示ユニットの前記3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする画像表示装置。 【請求項4】 撮像素子を含む撮像ユニットと、 該撮像素子からの出力を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、 前記撮像ユニットの支持ベースとなるベース部材と、 該ベース部材に対して前記撮像ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構と、 前記連結機構における前記撮像ユニットの前記3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする画像表示装置。 【請求項5】 前記撮像ユニット及び前記表示ユニットをそれぞれ一対ずつ有し、 前記連結機構及び前記ロック部材を、前記撮像ユニットごとに有することを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。 【請求項6】 画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、 前記表示ユニットの支持ベースとなるベース部材と、 該ベース部材に対して前記表示ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構と、 前記連結機構における前記表示ユニットの前記3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする画像表示装置。 【請求項7】 前記撮像ユニット及び前記表示ユニットをそれぞれ一対ずつ有し、 前記連結機構及び前記ロック部材を、前記表示ユニットごとに有することを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。 【請求項8】 それぞれ撮像素子を含む第1および第2の撮像ユニットと、 前記第1及び第2の撮像ユニットの撮像素子からの信号を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、 前記第1及び第2の撮像ユニットのうち一方の撮像ユニットに対して他方の撮像ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構と、 前記連結機構における前記他方の撮像ユニットの前記3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする画像表示装置。 【請求項9】 前記連結機構は、凸球面と凹球面とを相対回動可能に当接させる機構であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の画像表示装置。 【請求項10】 前記ロック部材に対して着脱可能に取り付けられ、該ロック部材を操作する操作部材を有し、 前記連結機構は、前記ロック部材に取り付けられた前記操作部材によって該連結機構により連結されたユニットを前記3軸回りで回動させる構造を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の画像表示装置。 【請求項11】 請求項1から10のいずれか1つに記載の画像表示装置と、 該画像表示装置に対して画像を供給する画像供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ヘッドマウントディスプレイ等の画像表示装置に関し、さらに詳しくは、該画像表示装置における表示ユニットや撮像ユニットの直交3軸回りでのアライメント調整機構に関する。 【背景技術】 【0002】 観察者の頭部に装着してその眼前に映像を提示するヘッドマウントディスプレイには、撮像ユニットを搭載し、撮像により取得した外界映像を提示したり、外界映像にCG(コンピュータグラフィックス)映像を合成した映像を提示したりするものがある。撮像ユニットを搭載したヘッドマウントディスプレイは、ビデオシースル型ヘッドマウントディスプレイとも称される。 【0003】 ビデオシースル型ヘッドマウントディスプレイにおいて、観察者が実際に眼で見るのと同じ映像を提示するためには、観察者の視線方向と撮像ユニットによる撮像方向とを光学的に一致させる必要がある。すなわち、ヘッドマウントディスプレイにおいて、観察者が見る表示ユニット(表示素子に表示された映像を観察者に拡大提示する光学系)と撮像ユニットとのアライメントが一定の関係になっている必要がある。 【0004】 また、観察者の両眼に対して映像を提示する場合は、左右の表示ユニットのアライメントも重要である。例えば、左右の表示ユニットが上下方向にずれている場合は、左右の眼に提示された画像が上下方向にずれることになり、映像が二重に見えたり、眼を疲労させたりする。さらに、左右の提示映像が左右方向にずれている場合は、映像内の観察対象物に対する輻輳が実際の観察対象物に対する輻輳とは異なり、観察者の距離感に影響を及ぼす。このような左右の提示映像のずれが生じないようにするためには、左右の表示ユニットと撮像ユニットの相互間のアライメントを、上下方向、左右方向及び回転方向で高精度に調整する必要がある。 【0005】 光学系のアライメント調整構造としては、特許文献1にて開示されているように、調整対象物(特許文献1では、CCDセンサ等の撮像素子)を互いに直交する2軸回りでの回動位置(傾き)を調整可能とするものがある。具体的には、撮像素子を固定したマウント台を鋼球に押し当て、該鋼球を中心としてマウントに設けた2箇所の傾斜部に調整ビスを押し当てることで、上下方向及び左右方向の傾き調整を行う。 【特許文献1】特開2005−117253号公報(段落0013〜0019、0025、図5等) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 特許文献1に開示されたアライメント調整構造も含めて、従来の多軸回りでの傾き調整が可能な構造では、軸ごとに調整のための操作(例えば、調整ねじの操作)をする必要がある。例えば、直交3軸(x,y,z軸)回りでの回動調整に際しては、まずx軸回りで調整対象物を回動させるために第1の調整ねじを操作して上下方向での傾きを調整し、次に、y軸回りで回動させるために第2の調整ねじを操作して左右方向の傾きを調整する。そして、最後にz軸回りで調整対象物を回動させるために第3の調整ねじを操作して、光軸回りでの回転位置を調整する。 【0007】 しかしながら、このように軸ごとの操作が必要な多軸回りの調整構造では、軸ごとの調整機構が互いに独立していれば問題はないが、実際には、構造的に完全に独立させることは難しい。また、軸ごとに、調整対象物の荷重を支持する部品の変形の影響が異なることで、全ての軸回りでの高精度な調整が難しい。 【0008】 したがって、従来は、例えば、上下方向の傾きを調整した後に左右方向の傾きを調整すると、その影響で上下方向の傾きが変化するために、再度上下方向の傾きを調整し直すというように、調整に手間がかかるという問題がある。 【0009】 そこで本発明は、表示ユニットや撮像ユニットの直交3軸回りでの回動調整を一括して行えるようにしたヘッドマウントディスプレイ等の画像表示装置を提供することを目的の1つとしている。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明の一側面としての画像表示装置は、撮像素子を含む撮像ユニットと、該撮像素子からの出力を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、撮像ユニット及び表示ユニットのうち一方のユニットに対して他方のユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構とを有する。そして、連結機構における他方のユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材を有することを特徴とする。 【0011】 また、本発明の他の側面としての画像表示装置は、それぞれ画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む第1及び第2の表示ユニットと、第1及び第2の表示ユニットのうち一方の表示ユニットに対して他方の表示ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構とを有する。そして、連結機構における他方の表示ユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材を有することを特徴とする。 【0012】 また、本発明の他の側面としての画像表示装置は、撮像素子を含む撮像ユニットと、該撮像素子からの出力を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、撮像ユニットの支持ベースとなるベース部材と、該ベース部材に対して撮像ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構とを有する。そして、連結機構における撮像ユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材を有することを特徴とする。 【0013】 また、本発明の他の側面としての画像表示装置は、画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、表示ユニットの支持ベースとなるベース部材と、該ベース部材に対して表示ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構とを有する。そして、連結機構における表示ユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材とを有することを特徴とする。 【0014】 さらに、本発明の他の側面としての画像表示装置は、それぞれ撮像素子を含む第1および第2の撮像ユニットと、第1及び第2の撮像ユニットの撮像素子からの信号を用いて生成された画像を表示する表示素子及び該表示素子に表示された画像を観察する観察光学系を含む表示ユニットと、第1及び第2の撮像ユニットのうち一方の撮像ユニットに対して他方の撮像ユニットを相互に直交する3軸回りで回動可能に連結する連結機構とを有する。そして、連結機構における他方の撮像ユニットの3軸回りでの固定と該固定の解除とを行うために操作される単一のロック部材を有することを特徴とする。 【0015】 なお、上記画像表示装置と、該画像表示装置に対して画像を供給する画像供給装置とを有する画像表示システムも本発明の他の側面を構成する。 【発明の効果】 【0016】 本発明によれば、単一のロック部材を操作することで、調整対象ユニット(撮像ユニットや表示ユニット)の直交3軸回りでの調整を行うことが可能となり、かつ調整後の固定も可能となる。したがって、3軸回りでのアライメント調整を容易かつ短時間で行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。 【実施例1】 【0018】 図1には、本発明の実施例1であるビデオシースル型ヘッドマウントディスプレイ(画像表示装置)の外観を示す。ヘッドマウントディスプレイ1は、後述する表示ユニット及び撮像ユニットを収容した本体2と、該本体2を観察者の眼前に配置するようヘッドマウントディスプレイ1を頭部に装着するための装着機構3とを有する。2aは、本体2の前面に形成された窓であり、撮像ユニットはこの窓2aを通して外界像を撮像する。 【0019】 本体2内には、図2に示すように、表示ユニット10と、撮像ユニット21と、これらを連結する連結ユニット15とが収容されている。図2には、片眼用の構成しか示していないが、実際には、表示ユニット10、撮像ユニット21及び連結ユニット15はそれぞれ、観察者の両眼に対して映像を提示できるように、左右一対ずつ設けられている。 【0020】 表示ユニット10は、不図示の光源と、液晶パネル等の表示パネル(表示素子)12と、該パネル12に表示された映像を虚像として観察者の眼Eに提示するための観察光学系を構成するプリズムレンズ11とを有する。表示ユニット10は、支持部材14によって所定の位置に保持されている。 【0021】 撮像ユニット21は、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子23と、外界像を撮像素子23上に結像させるための撮像光学系22により構成されている。 【0022】 図2中、一点鎖線で示すL1,L2は、観察光学系の光軸(ここでは、パネル12の表示領域の中心から射出瞳の中心に至る中心主光線の辿る光路の意味)を示す。また、L2は、表示される画像の中心に向かう観察者の眼Eの視線も示す。 【0023】 また、一点鎖線L3は、撮像ユニット21(撮像光学系22)の光軸を示す。そして、観察者の眼Eの視線L2と撮像ユニット21の光軸L3とを一致させることにより、観察者は、外界像を自分の眼Eで見るのと同じ感覚で、撮像ユニット21により取得された外界像の映像を見ることができる。表示パネル12に表示される映像は、撮像素子23からの信号を、パーソナルコンピュータや映像処理装置等の画像供給装置50で処理して生成され、該画像供給装置50から供給される。ヘッドマウントディスプレイ1と画像供給装置50とにより画像表示システムが構成される。 【0024】 連結ユニット15は、図3にも拡大して示すように、表示ユニット10に一体的に取り付けられ、凸球面16aを有する固定部材16を有する。また、連結ユニット15は、撮像ユニット21に一体的に取り付けられ、凸球面16aと同一中心C及び同一直径d2の凹球面17aを有する可動部材17を有する。固定部材16の凸球面16aと可動部材17の凹球面17aは互いに当接している。このため、可動部材17は、固定部材16に対して球面16a,17aの中心Cを中心として、図2に示す相互に直交する3軸(x,y,z軸)回り方向θx,θy,θz、つまりは任意の方向に回動可能である。前述したように、固定部材16及び可動部材17はそれぞれ、表示ユニット10及び撮像ユニット21に一体的に設けられている。このため、連結ユニット15は、表示ユニット10に対して撮像ユニット21を3軸回り方向θx,θy,θzに回動可能に連結(保持)する連結機構として機能する。この連結ユニット15は、球面座を用いたいわゆるボールジョイントである。 【0025】 なお、図2には、中心Cからずれた位置にx,y,z軸を示しているが、これらの3軸は実際には中心Cにおいて相互に直交する。z軸は、表示ユニット10及び撮像ユニット21の左右方向(図2の紙面に垂直な方向)に延び、y軸は上下方向に延びている。また、x軸は観察者の視線L2の方向に延びている。 【0026】 可動部材17には、回転中心Cに向かって延びる雌ネジ穴17cが形成されており、該雌ネジ穴17cには、単一のロック部材としてのロックネジ18がねじ込まれている。 【0027】 ロックネジ18の下端部には、固定部材16の凸球面16aに当接する当接部材19が固定されている。この当接部材19は、凸球面16aとの摺動性を良くするための部材である。ロックネジ18を強めに締め込んで凹球面17aと凸球面16aとを強く圧接させることで、可動部材17(撮像ユニット21)は固定部材16(表示ユニット10)に対して3軸回りでの回動が阻止された状態、すなわち固定された状態となる。また、ロックネジ18を緩めて凹球面17aと凸球面16aとを軽く圧接させることで、可動部材17(撮像ユニット21)は固定部材16(表示ユニット10)に対して3軸回りでの回動が許容された状態、すなわち固定が解除された状態となる。 【0028】 図3に示すように、ロックネジ18の頭部には、六角形状の穴部(六角穴部)18aが形成されている。この六角穴部18aには、操作部材としてのアライメント調整工具25を構成する軸27の六角部が係合する。また、図4に示すように、可動部材17の外周面には、雌ネジ穴17cを通ってz軸方向に延びる溝部17bが形成されている。図4は、図3に示す連結ユニット15をB−B線で切断して矢印方向から見た断面を示している。 【0029】 ここで、図5には、アライメント調整工具25を示す。アライメント調整工具25は、円筒部26と、該円筒部26に対して回転自在に取り付けられた軸27とにより構成されている。円筒部26の先端外周部には突起26aが設けられている。これら突起26aは可動部材17に形成された溝部17bに係合可能な形状を有する。軸27の先端には、ロックネジ18の六角穴部18aに係合可能な六角部27aが形成されている。アライメント調整工具25は、可動部材17及びロックネジ18に対して着脱が可能である。 【0030】 表示ユニット10の光軸L2に対して撮像ユニット21の光軸L3の位置を調整する場合、調整工具25の突起部26aと軸27の六角部27aをそれぞれ、図4に示すように可動部材17の溝部17bとロックネジ18の六角穴部18aに係合させる。 【0031】 次に、軸部27を円筒部26に対して回転させてロックネジ18をある程度まで締め込む。締め込み量を適度に設定し、凹球面17aと凸球面16とを軽く圧接させることで、可動部材17のがたつきを防止できる。これにより、アライメント調整精度を上げることができる。 【0032】 そして、アライメント調整工具25の全体を、3軸回り方向θx,θy,θzに傾けるように動かすことで、可動部材17を固定部材16に対して3軸回り方向θx,θy,θzに回動させることができる。これにより、球面中心Cを中心とした撮像ユニット21の表示ユニット10に対する3軸回り方向θx,θy,θzでのアライメント調整を行うことができる。 【0033】 アライメント調整は、図6に示すように、表示ユニット10の光軸(視線)L2の延長線上にある表示中心(虚像点)P1と撮像ユニット21の光軸L3の延長線上にある撮像中心P2との上下及び左右方向の位置が一致するように行う。また、アライメント調整は、表示画像の回転角度(画像の長辺)が外界の水平ラインに一致するように行う。 【0034】 アライメント調整が終了した場合は、軸27を円筒部26に対して回転させてロックネジ18を締め込み、固定部材16に対して可動部材17を固定する。なお、ロックネジ18の締め込みに伴って可動部材17がy軸回りで回動する可能性があるため、可動部材17に係合している円筒部26を調整者がy軸回りで回転しないように保持することで、これを防止することができる。固定部材16に対して可動部材17を固定した後は、アライメント調整工具25を可動部材17及びロックネジ18から取り外す。 【0035】 なお、連結ユニット15の球面中心(回動中心)Cと撮像ユニット21の撮像中心P2が観察者の視線L2の延長線上にない場合は、視線L2と撮像ユニット21の光軸L3とが角度的にずれてしまう。しかし、表示ユニット10と撮像ユニット21の位置ずれは主として取付け誤差によるものであり、実際には0.5mm程度である。これは、表示中心P1及び撮像中心P2までの距離(2m)に対してわずかであるので、上記角度ずれは実用上無視できる。 【0036】 装着機構3は、本体2に対して固定された(又は一体形成された)左右に延びるフレーム4,5と、それらの後端部を連結する可撓性のバンド7と、バンド7に取り付けられた後頭部押え8とを有する。フレーム4,5には、バンド7の長さを調整するためのラチェット機構(図示せず)を操作するつまみ4a,5aがそれぞれ設けられている。つまみ4a,5aを図1の矢印A方向に動かすことにより、バンド7とともに後頭部押え8を前後に動かすことができる。これにより、本体2に設けられた前頭部押え6との間で観察者の頭部を挟み付けることができ、本体2が両眼の前に位置するようにヘッドマウントディスプレイ1を頭部に装着できる。 【0037】 以上説明したように、本実施例では、アライメント調整工具25でロックネジ18を緩める操作を行い、さらにアライメント調整工具25を傾ける操作を行うことで、可動部材17を3軸回り方向θx,θy,θzに回動させることができる。このため、表示ユニット10に対する3軸回りでの撮像ユニット21のアライメント調整を同時に行うことができる。そして、調整後は、ロックネジ18を締め込む操作を行うことで、可動部材17を3軸回り方向θx,θy,θzにおいて同時に固定することができる。したがって、本実施例によれば、従来のように3軸回りでのアライメント調整において、軸ごとの操作を必要としたり、1つの軸回りでのアライメント調整が他の軸回りでのアライメントに影響するために再調整を繰り返す必要が生じたりすることを回避できる。 【0038】 また、連結ユニット15は、固定部材16、可動部材17及びロックネジ18の少なくとも3部品があれば構成できるので、構造的にシンプルであり、また軽量であることが求められるヘッドマウントディスプレイ1に最適である。 【0039】 また、本体2を小型にするためには、表示ユニット10と撮像ユニット21の間隔をできるだけ狭くする必要があり、そのためには、図2に示す連結ユニット15の前後長d1を小さくする必要がある。また、連結力(固定部材16が可動部材17を保持する強度)を大きくするためには、連結ユニット15の球面の直径d2を大きくする必要がある。本実施例にて説明した連結ユニット15は、このような要求を満たすことができる構造を有する。さらに、アライメント調整工具25を連結ユニット15の軸方向(x軸方向)に対して直交する方向から取り付けて調整作業が行えるので、調整スペースの確保が容易であり、作業性も良い。 【実施例2】 【0040】 図7には、本発明の実施例2であるヘッドマウントディスプレイの連結ユニットの構成を示す。なお、本実施例において、実施例1と共通する構成要素には、図示しない場合でも実施例1と同符号を付す。また、図7には、後述する球面中心Cからずれた位置にx,y,z軸を示しているが、これらの3軸は実際には中心Cにおいて相互に直交する。 【0041】 30は実施例1に示した表示ユニット10(又は支持部材14)に一体的に取り付けられた固定部材であり、半球形状の凸球面30aと、半球状の突起30bとを有する。突起30bの頂点部は、固定部材30の凸球面30aの中心Cと一致している。31は実施例1に示した撮像ユニット21に一体的に取り付けられた可動部材であり、固定部材30の凸球面30aに当接する凹球面31aを有する。凸球面30a及び凹球面31aは、互いに同一の中心C及び半径を有する。本実施例の連結機構も、球面座を用いたボールジョイントの1つである。 【0042】 可動部材31には、金属板等により構成された弾性を有するL字プレート32の側面部32aが一体的に取り付けられている。L字プレート32の上面部は、固定部材30の突起30bに当接している。 【0043】 33はボルト形状を有するロックネジである。このロックネジ33の雄ネジ部は、L字プレート32の上面に形成された穴部32bを通して、可動部材31に形成された雌ネジ部31bに締め込まれている。このため、可動部材31は、L字プレート32が持つ弾性によって、凹球面31aが固定部材30の凸球面30aに圧接するように付勢される。 【0044】 可動部材31は、その球面31aを摺動面として、球面中心Cを中心として固定部材30に対して回動可能に保持される。そして、ロックネジ33を締め込むことにより、可動部材31は固定部材30に対して固定される。 【0045】 可動部材31の側面には、調整軸36が着脱可能に取り付けられている。また、ロックネジ33の中心には。その軸方向に延びる貫通穴33aが形成されており、該ロックネジ33の頭部には、六角穴部33bが形成されている。 【0046】 35はアライメント調整工具であり、丸軸部35a,35cと、該丸軸部35a,35cとの間に設けられた六角部35bとを有する。先端側の丸軸部35cは、ロックネジ33に形成された貫通穴33aに対して、挿抜可能に挿入される。また、六角部35bは、ロックネジ33の六角穴部33bに着脱可能に係合する。 【0047】 撮像ユニット21の表示ユニット10に対するアライメントを調整する場合には、図7に示すように、アライメント調整工具35の軸部35cをロックネジ33の貫通穴33bに挿入するとともに、六角部35bをロックネジ33の六角穴部33bに係合させる。こうしてアライメント調整工具35を可動部材31に対して取り付ける。 【0048】 そして、軸35aを回転させてロックネジ33を適度に締め込み、L字プレート32の弾性力によって両球面30a,31aを軽く圧接させて、固定部材30に対する可動部材31の摺動がたを取り除く。その後、アライメント調整工具35及び調整軸36を傾けるように操作して、可動部材31(撮像ユニット21)を固定部材30(表示ユニット10)に対して3軸回り方向θx、θy、θzに球面中心Cを中心として回動させる。これにより、撮像ユニット21の表示ユニット10に対するアライメントを調整する。 【0049】 アライメント調整後は、アライメント調整工具35によってロックネジ33を強めに締め込み、可動部材31を固定部材30に対して固定する。そして、アライメント調整工具35及び調整軸36をそれぞれ、ロックネジ33及び可動部材31から取り外す。 【0050】 本実施例によれば、球面30a,31aを半球面としたことで、連結ユニットを高さ方向(y軸方向)において、実施例1の概ね半分の大きさとすることができる。このため、スペース的に有利となる。また、L字プレート32の弾性力によって両球面30a,31aを圧接させた状態で摺動させることにより、摺動部のがたによる調整ずれやロックピン33を締め込んだときの位置ずれを防止することができる。 【実施例3】 【0051】 図8には、本発明の実施例3であるヘッドマウントディスプレイの構成を模式的に示す。図8のヘッドマウントディスプレイでは、実施例1で説明した連結ユニットを表示ユニットと撮像ユニット間だけでなく、左右の表示ユニット間にも設けている。 【0052】 ヘッドマウントディスプレイは、観察者の右眼ERに映像を提示する右側表示ユニット10Rと、右側撮像ユニット21Rと、これらを連結する連結ユニット15Rとを有する。また、ヘッドマウントディスプレイは、観察者の左眼ELに映像を提示する左側表示ユニット10Lと、左側撮像ユニット21Lと、これらを連結する連結ユニット15Lとを有する。さらに、右側表示ユニット10Rと右側表示ユニット10Rを連結する連結ユニット15Cを有する。 【0053】 連結ユニット15Rにより、右側表示ユニット10Rに対して右側撮像ユニット21Rのアライメントが実施例1で説明した方法により調整される。また、同様に、連結ユニット15Lにより、左側表示ユニット10Lに対する左側撮像ユニット21Lのアライメントが調整される。さらに、同様に、連結ユニット15Cにより、右側表示ユニット10Rに対する左側表示ユニット10Lのアライメントが調整される。このようにして観察者の両眼ER,ELに対する各ユニットのアライメントが調整される。 【0054】 なお、本実施例では、実施例1で説明した連結ユニットを使用しているが、これに代えて実施例2で説明した連結ユニットを用いてもよい。このことは、後述する他の実施例でも同様である。 【実施例4】 【0055】 図9には、本発明の実施例4であるヘッドマウントディスプレイの構成を模式的に示す。実施例3(図8)に示したヘッドマウントディスプレイの構成では、各撮像ユニットの各表示ユニットに対するアライメント調整時に、調整者による力が表示ユニット側に作用する。このため、表示ユニットにはその力が作用しても変形しないような剛性を必要とする。したがって、表示ユニットの重量が増し、ヘッドマウントディスプレイ全体の重量が増加する可能性がある。 【0056】 本実施例のヘッドマウントディスプレイは、そのような重量増加を回避できる構成を有する。すなわち、本実施例のヘッドマウントディスプレイは、各ユニットの支持ベースとなる基台(支持部材)40を有する。そして、この基台40に対して、連結ユニット15R1,15R2,15L1,15L2を用いて左右の表示ユニット10R,10L及び左右の撮像ユニット21R,21Lを連結している。 【0057】 これにより、基台40を治具に固定しておけば、各ユニットのアライメント調整時に調整者による荷重が作用しても、その荷重は直接他のユニットに作用しない。したがって、表示ユニットや撮像ユニットの変形を防止するために該ユニットの剛性を上げる必要がなくなり、軽量化が図れる。 【実施例5】 【0058】 図10には、本発明の実施例5であるヘッドマウントディスプレイの構成を模式的に示す。 【0059】 本実施例のヘッドマウントディスプレイでは、実施例1で説明した連結ユニット15C1,15Rを、左右の表示ユニット10R,10Lの間と、右側の表示ユニット10Rと右側の撮像ユニット21Rとの間にそれぞれ設けている。さらに、左右の撮像ユニット21R,21Lの間にも実施例1で説明した連結ユニット15C2を設けている。 【0060】 連結ユニット15Rにより、右側表示ユニット10Rに対して右側撮像ユニット21Rのアライメントが実施例1で説明した方法により調整される。また、同様に、連結ユニット15C1により、右側表示ユニット10Rに対する左側表示ユニット10Lのアライメントが調整される。さらに、連結ユニット15C2により、右側撮像ユニット21Rに対する左側撮像ユニット21Lのアライメントが調整される。 【0061】 このようにして観察者の両眼ER,ELに対する各ユニットのアライメントが調整される。 【0062】 以上説明したように、上記各実施例によれば、撮像ユニット又は表示ユニットの直交3軸回りでのアライメント調整と調整後の固定とを同時に、つまりは軸ごとの調整と固定を必要とすることなく行うことができる。したがって、1つの軸回りでのアライメント調整後に他の軸回りでのアライメント調整をすることで、はじめの軸回りでのアライメントにずれが生じ、再度その軸回りでのアライメント調整をし直すという手間をなくすることができる。 【0063】 また、連結ユニットにおける固定と固定解除を行うための操作部材が、アライメント調整操作を行う工具を兼ねているため、調整作業を行い易くすることができる。 【0064】 なお、上記各実施例では、表示ユニットに対して撮像ユニットを連結ユニットにより回動可能に連結する場合について説明したが、撮像ユニットに対して表示ユニットを回動可能に連結するようにしてもよい。 【0065】 また、上記各実施例では、表示ユニット及び撮像ユニットを左右一対ずつ有するヘッドマウントディスプレイについて説明した。しかし、本発明は、片眼観察のために1つの表示ユニットと1つの撮像ユニットを有するヘッドマウントディスプレイにも適用することができる。また、表示ユニットと撮像ユニットのうち一方が左右一対で、他方が1つ(左右共通)のヘッドマウントディスプレイにも本発明を適用することができる。 【0066】 さらに、本発明は、撮像ユニットを有さず、左右の表示ユニットを有するビデオシースル型ではないヘッドマウントディスプレイにも適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0067】 【図1】本発明の実施例1であるシースル型ヘッドマウントディスプレイを示す斜視図。 【図2】実施例1のヘッドマウントディスプレイの本体内の構成を示す概略図。 【図3】実施例1のヘッドマウントディスプレイの連結ユニットを示す拡大側面図。 【図4】実施例1のヘッドマウントディスプレイの4は連結ユニットを示す正面断面図(図3におけるB−B線断面図)。 【図5】実施例1のアライメント調整工具を示す斜視図。 【図6】実施例1のアライメント調整方法を示す説明図。 【図7】本発明の実施例2であるヘッドマウントディスプレイの連結ユニットを示す正面図。 【図8】本発明の実施例3であるヘッドマウントディスプレイの構成を示す上面図。 【図9】本発明の実施例4であるヘッドマウントディスプレイの構成を示す上面図。 【図10】本発明の実施例5であるヘッドマウントディスプレイの構成を示す上面図。 【符号の説明】 【0068】 1 ビデオシースル型ヘッドマウントディスプレイ 2 本体 3 装着機構 10,10R,10L 表示ユニット 11 プリズムレンズ 12 表示パネル 14 支持部材 15,15C,15R,15L,15C1,15C2,15R1,15R2,15L1,15L2 連結ユニット 16,30 固定部材 17,31 可動部材 18,33 ロックネジ 21,21R,21L 撮像ユニット 22 撮像光学系 23 撮像素子 25,35 アライメント調整工具 32 L字プレート 36 調整軸
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月28日(2006.7.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100110412 【弁理士】 【氏名又は名称】藤元 亮輔
【識別番号】100104628 【弁理士】 【氏名又は名称】水本 敦也
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| 【公開番号】 |
特開2008−35146(P2008−35146A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−205557(P2006−205557) |
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