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【発明の名称】 画像再生装置及び画像再生方法
【発明者】 【氏名】蓮覚寺 秀行

【要約】 【課題】画像を歪ませることなく、かつ表示装置の能力を十分活用しながら、画像データの特定領域を表示可能にする技術を提供する。

【構成】圧縮画像ファイル300は、1種類又は複数種類のアスペクト比に対応するトリミング情報を持つ。画像再生装置は、圧縮画像ファイル300を再生出力する表示領域のアスペクト比を決定し、決定したアスペクト比に対応するトリミング情報を用いてトリミングを行う。そして、表示領域のサイズに合わせてトリミング画像を変倍し、再生画像データとしてLCDパネル217又は表示装置220に出力する。決定したアスペクト比に対応するトリミング情報が存在しない場合は、決定したアスペクト比に対応するよう、いずれかのトリミング情報を変換して用いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データにおける矩形領域を特定するためのトリミング情報を持つ画像データを取得する取得手段と、
前記トリミング情報に基づき、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つトリミング画像を前記画像データから抽出する抽出手段と、
前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
前記トリミング情報は、前記矩形領域のアスペクト比を特定するための情報を含み、
前記抽出手段は、前記アスペクト比を特定するための情報を用いて前記矩形領域を特定し、前記表示領域と同一のアスペクト比を持ち、前記矩形領域の少なくとも一部を含む領域を前記トリミング画像として前記画像データから抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
前記トリミング情報は、前記画像データにおける座標の情報、及び、前記矩形領域の幅又は高さの情報を含み、
前記抽出手段は、前記画像データにおける座標の情報、前記矩形領域の幅又は高さの情報、及び、前記表示領域のアスペクト比を用いて前記矩形領域を特定し、該特定された矩形領域を前記トリミング画像として前記画像データから抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項4】
画像データにおける、各々が異なるアスペクト比を持つ矩形領域を特定するための、複数のトリミング情報を持つ画像データを取得する取得手段と、
表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つ矩形領域が特定される第1のトリミング情報が前記複数のトリミング情報に含まれる場合、該第1のトリミング情報が特定する矩形領域をトリミング画像として前記画像データから抽出する抽出手段と、
前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像再生装置。
【請求項5】
前記第1のトリミング情報が前記複数のトリミング情報に含まれない場合、前記複数のトリミング情報のうちいずれかのトリミング情報に基づき、前記表示領域と同一のアスペクト比を持つトリミング画像を前記画像データから抽出する第2の抽出手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の画像再生装置。
【請求項6】
前記第2の抽出手段は、前記表示領域と同一のアスペクト比を持つ領域を、前記複数のトリミング情報のうちいずれかのトリミング情報が特定する矩形領域を含む領域から抽出することにより、前記トリミング画像を前記画像データから抽出することを特徴とする請求項5に記載の画像再生装置。
【請求項7】
画像データにおける矩形領域を特定するためのトリミング情報を持つ画像データを取得する取得工程と、
前記トリミング情報に基づき、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つトリミング画像を前記画像データから抽出する抽出工程と、
前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする画像再生方法。
【請求項8】
画像データにおける、各々が異なるアスペクト比を持つ矩形領域を特定するための、複数のトリミング情報を持つ画像データを取得する取得工程と、
表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つ矩形領域が特定される第1のトリミング情報が前記複数のトリミング情報に含まれる場合、該第1のトリミング情報が特定する矩形領域をトリミング画像として前記画像データから抽出する抽出工程と、
前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする画像再生方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の画像再生方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に再生画像データを出力する画像再生装置及び画像再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテレビジョン受像機は、4:3のアスペクト比を持つ表示領域を有するものが主流であった。しかし、近年、ワイドビジョン受像機又はハイビジョン受像機などの、16:9のアスペクト比を持つものが増えてきている。
【0003】
また、近年のデジタルカメラ等で使用されている撮像素子のアスペクト比には、いわゆるコンパクトカメラでは4:3、一眼レフタイプでは3:2、ハイビジョンでは16:9など、異なる複数の種類のアスペクト比が採用されている。このため、近年のデジタルカメラ等を用いて撮像されたデジタル画像データは、異なる複数の種類のアスペクト比を持つことがある。
【0004】
また、デジタルカメラにはスライドショーと呼ばれる画像データの自動再生機能を備えるものがある。そして、特許文献1に開示されているように、画像データの自動再生にあたって、ユーザが予め指定したトリミング情報を利用して画像データをトリミングし、表示装置の表示領域のサイズに合わせて変倍して表示する技術が知られている。
【特許文献1】特開2005−176136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、トリミングされた領域のアスペクト比が表示装置の表示領域のアスペクト比と異なる場合、以下の問題が生じる。
【0006】
例えば、トリミングされた領域のアスペクト比が4:3、表示領域のアスペクト比が16:9である場合、上述した自動再生時の変倍処理を適用すると、表示画像のアスペクトが歪む(図10)。また、アスペクト比を維持して変倍処理を行った場合には、表示領域の一部が利用されないため(図11)、表示装置の能力が十分に活用できない。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。即ち、画像を歪ませることなく、かつ表示装置の能力を十分活用しながら、画像データの特定領域を表示可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の画像再生装置は、画像データにおける矩形領域を特定するためのトリミング情報を持つ画像データを取得する取得手段と、前記トリミング情報に基づき、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つトリミング画像を前記画像データから抽出する抽出手段と、前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の他の画像再生装置は、画像データにおける、各々が異なるアスペクト比を持つ矩形領域を特定するための、複数のトリミング情報を持つ画像データを取得する取得手段と、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つ矩形領域が特定される第1のトリミング情報が前記複数のトリミング情報に含まれる場合、該第1のトリミング情報が特定する矩形領域をトリミング画像として前記画像データから抽出する抽出手段と、前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像再生方法は、画像データにおける矩形領域を特定するためのトリミング情報を持つ画像データを取得する取得工程と、前記トリミング情報に基づき、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つトリミング画像を前記画像データから抽出する抽出工程と、前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の他の画像再生方法は、画像データにおける、各々が異なるアスペクト比を持つ矩形領域を特定するための、複数のトリミング情報を持つ画像データを取得する取得工程と、表示装置の表示領域と同一のアスペクト比を持つ矩形領域が特定される第1のトリミング情報が前記複数のトリミング情報に含まれる場合、該第1のトリミング情報が特定する矩形領域をトリミング画像として前記画像データから抽出する抽出工程と、前記トリミング画像を前記表示領域のサイズに変倍して前記表示装置に出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
尚、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための最良の形態における記載によって更に明らかになるものである。
【発明の効果】
【0013】
以上の構成により、本発明によれば、次のことが可能となる。即ち、画像を歪ませることなく、かつ表示装置の能力を十分活用しながら、画像データの特定領域を表示可能にすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。
【0015】
尚、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【0016】
尚、本明細書において「トリミング情報」とは、画像データにおける所定の矩形領域を特定するための情報である。また、「トリミング」とは、画像データから所定の矩形領域を抽出することを意味する。尚、後述するように、「トリミング」により抽出される矩形領域は、「トリミング情報」に基づいて特定される矩形領域と必ずしも一致しない。
【0017】
[第1の実施形態]
図2は本発明の第1の実施形態に係る画像再生装置200の構成を示すブロック図である。
【0018】
画像再生装置200は、図2に示すように撮像レンズ、絞り、フォーカスレンズ、シャッター等を備える光学系201、光学系201を通して結像された光学像を電気信号に変換する撮像素子202を備える。また、撮像素子202のアナログ信号出力を増幅するアンプ203、アンプ203の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器204を備える。また、A/D変換器204の出力であるデジタル信号に対して画素補間処理、輝度色分離、色空間変換、ホワイトバランス、アパーチャー等の信号処理を施す信号処理回路205を備える。そして、画像再生装置200は、操作部207を通じてシステムコントローラ206に通知されるユーザからの撮像指示に応じて光学系201のシャッターを制御する。そして、撮像素子202に露光された画像をアンプ203、A/D変換器204を通じて読み出し、これを信号処理回路205で輝度色差信号に変換する。そして、システムコントローラ206及びメモリコントローラ208を通じてメモリ209に画像データを書き込む。
【0019】
この書き込まれた画像データは、メモリ209からメモリコントローラ208およびシステムコントローラ206を通じて圧縮回路210に入力される。
【0020】
圧縮回路210では、静止画の圧縮、例えばJPEG方式の圧縮が行われる。
【0021】
圧縮回路210の出力である圧縮画像データは、システムコントローラ206とメモリコントローラ208を通じてメモリ209に一旦書き込まれる。その後、システムコントローラ206によってヘッダー等の情報が加えられ、メモリコントローラ208、システムコントローラ206、記録媒体インタフェース213を通じて記録媒体214に記録される。
【0022】
このようにして記録媒体214に記録された圧縮画像データは、操作部207を通じてシステムコントローラ206に通知される再生指示に応じて再生される。
【0023】
圧縮画像データの再生は次の手順で行われる。記録媒体214から圧縮画像データがインタフェース213、システムコントローラ206およびメモリコントローラ208を通じて一旦メモリ209に書き込まれる。メモリ209に書き込まれた圧縮画像データはメモリコントローラ208およびシステムコントローラ206を通じて伸張回路211に入力される。
【0024】
伸張回路211は、JPEG等の圧縮方式によって圧縮された圧縮画像データを伸張して輝度色差信号からなる画像データを出力する。
【0025】
伸張回路211から出力される画像データは、システムコントローラ206及びメモリコントローラ208を通じてメモリ209に一旦書き込まれる。
【0026】
メモリ209に一旦書き込まれた画像データは、メモリコントローラ208及びシステムコントローラ206を通じて変倍回路212に入力される。
【0027】
変倍回路212は、入力された画像データを表示に適した画像サイズに変倍して出力する。
【0028】
例えば、入力画像データが水平1600画素、垂直1200ラインであり、これが水平640画素、垂直480ラインの表示領域を有するLCDパネル217にNTSC方式で表示(出力)される場合を考える。この場合には、変倍回路212は入力画像データに対して水平2/5倍、垂直2/5倍の変倍処理を行い、水平640画素、垂直480ラインのサイズの表示画像データ(再生画像データ)を出力する。
【0029】
また、同じ入力画像データを表示装置220(例えば、水平1440画素、垂直1080ラインの表示領域を有するハイビジョンテレビなど)にハイビジョン方式で表示する場合を考える。この場合、変倍回路212は入力画像データに対して水平9/10倍、垂直9/10倍の変倍処理を行い、水平1440画素、垂直1080ラインのサイズの表示画像データを出力する。
【0030】
変倍回路212における変倍処理にはバイリニア、バイキュービック等の補間方法を使用することができる。
【0031】
変倍回路212の出力である表示画像データはシステムコントローラ206及びメモリコントローラ208を通じてメモリ209に書き込まれる。
【0032】
システムコントローラ206は、メモリ209に書き込まれた表示画像データの周囲に、後述する条件に応じてメモリコントローラ208を通じて黒塗りを行う。
【0033】
黒塗りとは、LCDパネル217等に表示されたときに暗く表示されるデータをメモリ209に書き込むことである。
【0034】
メモリ209に書き込まれた表示画像データおよび黒塗りデータは、LCDパネル217又は表示装置220の表示レートに従って繰り返しメモリ209から読み出される。
【0035】
表示レートは、例えばNTSC方式では29.97フレーム/秒であり、PAL方式では25フレーム/秒である。
【0036】
画像の表示は、操作部207を通じてユーザから指示された表示デバイスに対して行われる。ユーザからの指示がない場合には、LCDパネル217(の表示領域)に画像が表示される。
【0037】
画像の表示に際して、システムコントローラ206は、切り替え器215に制御信号を出力して表示画像データの出力先を決定する。そして、表示画像データはメモリ209からメモリコントローラ208を通じて読み出され、切り替え器215に出力される。
【0038】
切り替え器215の出力先がLCDコントローラ216である場合は、LCDコントローラ216が表示画像データをLCDパネル駆動信号に変換し、LCDパネル217を駆動することによって画像をLCDパネル217(の表示領域)に表示する。
【0039】
切り替え器215の出力先が表示装置220である場合は、ビデオエンコーダ218が表示画像データをビデオ信号に変換し、コネクタ219を通じて表示装置220に出力する。そして、表示装置220がビデオ信号を復調することにより、画像が表示装置220の表示領域に表示される。
【0040】
次に、本実施形態におけるトリミング情報を利用した画像データの自動再生(いわゆるスライドショー)について図1及び図3を参照しながら説明する。ここではスライドショーについて説明するが、本実施形態の概念は、1つの画像データのみを再生する場合にも適用可能である。
【0041】
図3は、図2の画像再生装置200において記録される圧縮画像データのファイルフォーマットの構造を示す。また、図3のフォーマットに従ったファイルを、以下、圧縮画像ファイルと呼ぶ。
【0042】
図3に示すように、圧縮画像ファイル300は、ヘッダー部301と、圧縮画像データのビットストリームが格納されている圧縮ストリーム部302を含む。
【0043】
ヘッダー部301は、日時、シャッター速度、絞り値等の撮影情報を記録する撮影情報部303を含む。また、圧縮画像ファイル300に含まれる画像を印刷するか否かを示すマークや印刷時に使用されるトリミング情報等を保持する印刷情報部305を含む。また、圧縮ストリーム部302にある圧縮データを伸張するために必要な、量子化テーブルや符号化テーブル等の情報を保持する圧縮情報部306を含む。また、圧縮画像ファイル300に含まれる画像を再生する際に使用する情報を保持する再生情報部304を含む。
【0044】
再生情報部304は、再生時の画像回転方向を指示する再生方向情報307と、自動再生の対象とするか否かを示す自動再生マーク308を含む。また、画像の表示領域のアスペクト比が4:3の場合に使用される4:3用トリミング情報309と、画像の表示領域のアスペクト比が16:9の場合に使用される16:9用トリミング情報310を含む。トリミング情報は、2種類に限るものではない。即ち、例えば表示領域のアスペクト比が3:2の場合に使用されるトリミング情報が更に含まれていてもよい。反対に、トリミング情報が1つしか含まれていなくてもよい。
【0045】
4:3用トリミング情報309及び16:9用トリミング情報310は、例えば、図12(a)に示すように、トリミング枠(矩形領域)の開始点(Xs,Ys)、終了点(Xe,Ye)から構成される。もちろん、これは一例に過ぎず、例えば、トリミング枠の開始点(Xs,Ys)と、トリミング枠の幅及び高さからトリミング情報が構成されていてもよい。ただし、第1の実施形態では、トリミング情報のみからトリミング枠及びそのアスペクト比を特定可能であるものとする。
【0046】
図1は、図2の画像再生装置200におけるトリミング情報を利用した自動再生の流れを示すフローチャートである。以下、図1のフローチャートに従って図2の画像再生装置200による自動再生動作を説明する。以下の各ステップは、特に断らない限り、システムコントローラ206又は不図示のCPUが画像再生装置200の各構成要素を制御することにより実現される。
【0047】
操作部207を通じてユーザから自動再生の開始の指示をシステムコントローラ206が受け取ると、まず、表示領域のアスペクト比を決定する(S101)。
【0048】
表示領域のアスペクト比の決定は、次の手順で行われる。切り替え器215が再生画像データの出力先として選択している表示デバイスを判定する。そして、切り替え器215が選択している表示デバイスの表示領域のアスペクト比を、最終的な表示領域のアスペクト比として決定する。尚、表示デバイスが複数のアスペクト比の表示領域を設定可能である場合、ユーザがその表示デバイスに対して設定した表示領域のアスペクト比を用いる。
【0049】
例えば、LCDパネル217を選択しているときにはLCDパネル217の表示領域のアスペクト比を表示領域のアスペクト比とする。そして、表示装置220が選択されている場合は表示装置220の表示領域についてどのようなアスペクト比をユーザが指示しているのかを判定して決定する。
【0050】
例えば、切り替え器215がLCDパネル217を選択し、LCDパネル217の表示領域が4:3のアスペクト比の場合は表示領域のアスペクト比を4:3と決定する。切り替え器215が表示装置220を選択している場合は、表示装置220に対してユーザが例えば16:9のアスペクト比で出力を指示している場合は表示領域のアスペクト比を16:9と決定する。そして、ユーザが4:3のアスペクト比で出力を指示している場合は表示領域のアスペクト比を4:3と決定する。ユーザの指示は、例えば操作部207を介して行われる。また、ユーザが指示する代わりに、表示装置220がコネクタ219を介して表示領域のアスペクト比を画像再生装置200に通知してもよい。
【0051】
次に、自動再生するファイル番号を示す変数nを1に初期化する(S102)。
【0052】
次に、記録媒体214からn番目の圧縮画像ファイル300を取得し(これにより、結局、画像データが取得される)、画像再生装置200の自動トリミング及び変倍機能が有効か否かを判定する(S103)。この、自動トリミング及び変倍機能の有効もしくは無効は、予めユーザから操作部207を通じてシステムコントローラ206に指定されているものとする。
【0053】
自動トリミング及び変倍機能が無効な場合は、全画面表示用の再生画像データを出力する(S104)。
【0054】
全画面表示用の出力に際しては、撮影された画像データのアスペクト比とステップS101で決定した表示領域のアスペクト比に応じて、出力する再生画像データの生成方法が異なる。画像データのアスペクト比と表示領域のアスペクト比との関係は、例えば、図15に示す様に6通りの場合があり、各場合における処理を図4乃至図6を参照しながら説明する。
【0055】
画像データのアスペクト比が4:3であり、表示領域のアスペクト比が4:3である場合は、図4(a)に示すように、画像データのアスペクト比は変換されない。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0056】
画像データのアスペクト比が4:3であり、表示領域のアスペクト比が16:9である場合は、図4(b)に示すように、画像データの左右にシステムコントローラ206が黒塗りを行うことによって、16:9のアスペクト比への変換が行われる。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0057】
画像データのアスペクト比が16:9であり、表示領域のアスペクト比が4:3である場合は、図5(a)に示すように画像データの上下にシステムコントローラ206が黒塗りを行うことによって、4:3のアスペクト比への変換が行われる。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0058】
画像データのアスペクト比が16:9であり、表示領域のアスペクト比が16:9である場合は、図5(b)に示すように、画像データのアスペクト比は変換されない。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0059】
画像データのアスペクト比が3:2であり、表示領域のアスペクト比が4:3である場合は、図6(a)に示すように、画像データの上下にシステムコントローラ206が黒塗りを行うことによって、4:3のアスペクト比への変換が行われる。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0060】
画像データのアスペクト比が3:2であり、表示領域のアスペクト比が16:9である場合は、図6(b)に示すように画像データの左右にシステムコントローラ206が黒塗りを行うことによって、16:9のアスペクト比への変換が行われる。そして、画像データのサイズを表示領域のサイズ合わせて変倍することにより、再生画像データが生成される。
【0061】
ステップS103において自動トリミング及び変倍機能が有効な場合は次の判定を行う。即ち、取得した圧縮画像ファイル300のヘッダー部301の再生情報部304に格納されている4:3用トリミング情報309と16:9用トリミング情報310のトリミング情報が有効か否かを判定する(S105)。
【0062】
トリミング情報の有効か無効かの判定は、例えば、(Xs,Ys)=(Xe,Ye)=(0,0)のときにトリミング情報を無効とし、それ以外を有効と定義することにより判定可能になる。もしくは、各トリミング情報の有効・無効を示すフラグをヘッダー部301などに加えることによっても判定可能になる。
【0063】
トリミング情報がいずれも有効でない場合は全画面表示(S104)を行う。
【0064】
いずれかのトリミング表示が有効である場合は、次に、表示領域のアスペクト比と同じアスペクト比用のトリミング情報が有効か否かを判定する(S106)。例えば、表示領域のアスペクト比が4:3であり、4:3用トリミング情報309の内容が(Xs,Ys)=(Xe,Ye)=(0,0)である場合に、無効と判定される。また、表示領域のアスペクト比が例えば3:2である場合など、トリミング情報が再生情報部304に存在しない場合も無効と判定される。
【0065】
表示領域のアスペクト比と同じアスペクト比用のトリミング情報が有効な場合は、そのトリミング情報を使ってトリミング表示用の再生画像データを出力する(S107)。
【0066】
トリミング表示用出力について、図7を参照して説明する。
【0067】
図7は、画像データのアスペクト比が4:3であり、表示領域のアスペクト比が16:9の場合の図である。
【0068】
図7(a)に示すように、トリミング枠は16:9である。このトリミング枠に囲まれた領域がLCDパネル217の表示領域もしくは表示装置220の表示領域で画面一杯に表示されるように、変倍回路212でトリミング画像(トリミングの結果得られた画像データ)の変倍処理を行い、再生画像データとする。また、トリミング枠が画像データ領域からはみ出している場合もある。この場合は、図7(b)に示すように、トリミング枠内の画像データが中心になるようにトリミング画像のデータに関するメモリ209上のアドレス配置を調整する。そして、システムコントローラ206によって左右に黒塗りされた領域を加え、表示領域のサイズに合わせて変倍し、再生画像データとする。
【0069】
このように生成された再生画像データをメモリ209から読み出し、LCDパネル217又は表示装置220などに出力する。
【0070】
ステップS106において、表示領域のアスペクト比と同じアスペクト比用のトリミング情報が無効である場合は、次に、自動変換機能が有効であるか否かを判定する(S108)。
【0071】
自動変換機能が有効か否かは、自動再生の開始に先立ち操作部207を通じてユーザからシステムコントローラ206に指示されているものとする。また、自動変換機能が有効か否かについて事前に指示がない場合には、例えば、システムコントローラ206は自動変換機能が有効であると判定する。もちろん、この場合は無効と判定されるように画像再生装置200を構成してもよい。
【0072】
自動変換機能が無効である場合は、全画面表示用の出力を行う(S104)。
【0073】
自動変換機能が有効である場合は、有効であるトリミング情報を再生情報部304の中から1つ選択し、表示領域のアスペクト比に合わせて、選択したトリミング情報を変換する(S109)。
【0074】
トリミング情報の変換処理について、図9を参照して説明する。
【0075】
図9(a)では、表示領域のアスペクト比が16:9であり、トリミング情報に基づいて特定されるトリミング枠のアスペクト比が4:3である場合の変換処理を示す。図9(a)に示すように、アスペクト比が4:3のトリミング枠をアスペクト比が16:9になるまで左右均等に広げることによって、変換処理が行われる。
【0076】
また、図9(b)に示すように、アスペクト比が4:3のトリミング枠をアスペクト比が16:9になるまで上下均等に狭めることによって変換処理が行われてもよい。もちろん、トリミング枠の広げ方や狭め方は、左右又は上下均等に限るものではなく、例えば、トリミング枠を右一方向に16:9になるまで広げても構わない。
【0077】
図9(c)では、表示領域のアスペクト比が4:3であり、トリミング情報に基づいて特定されるトリミング枠のアスペクト比が16:9である場合の変換処理を示す。図9(c)に示すように、アスペクト比が16:9のトリミング枠を左右均等に狭めることによって、変換処理が行われる。
【0078】
また、図9(d)に示すように、アスペクト比が16:9のトリミング枠をアスペクト比が4:3になるまで上下均等に広げることによって変換処理が行われてもよい。もちろん、トリミング枠の広げ方や狭め方は、左右又は上下均等に限るものではなく、例えば、トリミング枠を右一方向に4:3になるまで狭めても構わない。
【0079】
以上の変換処理によって得られたアスペクト情報に基づいて画像データのトリミングを行い、得られたトリミング画像を表示領域のサイズに合わせて変倍して再生画像データを生成し、出力する(S107)。
【0080】
次に、記録媒体214が保持する全ファイルの自動再生が終了したかの判定を行う(S110)。
【0081】
全ファイルの自動再生が終了していない場合は、ファイル番号nを1つ増やし(S111)、同様の処理を繰り返す。
【0082】
記録媒体214が保持する全ファイルの自動再生が終了した場合は、本フローチャートの処理を終了する。
【0083】
尚、図示しないが、自動再生マーク308が、自動再生の対象としないことを示している圧縮画像ファイルは、上述の処理対象から除かれる。
【0084】
図1に示すフローチャートでは、画像再生装置200は、ステップS106において、表示領域のアスペクト比と同じアスペクト比用のトリミング情報が有効か否かを判定した。しかし、この処理は省略可能である。この場合、ステップS105でYesの場合はステップS108へ進む。そして、ステップS109においてトリミング情報の変換を行うが、圧縮画像ファイル300が保持するトリミング情報が表示領域のアスペクト比と同じアスペクト比用のトリミング情報であった場合は、変換処理を行わない。
【0085】
また、本実施形態において、トリミング枠が画像データからはみ出る場合には、図7(b)に示したようにはみ出した部分に相当する領域を周囲に均等に割り当て黒塗りを行った。しかし、図8に示すように、トリミング枠の中に残っている画像データを表示領域のアスペクト比になるように再度トリミングしてもよい。
【0086】
以上説明したように、本実施形態によれば、圧縮画像ファイル300は、1種類又は複数種類のアスペクト比に対応するトリミング情報を持つ。画像再生装置は、圧縮画像ファイル300を再生出力する表示領域のアスペクト比を決定し、決定したアスペクト比に対応するトリミング情報を用いてトリミングを行う。そして、表示領域のサイズに合わせてトリミング画像を変倍し、再生画像データとしてLCDパネル217又は表示装置220に出力する。決定したアスペクト比に対応するトリミング情報が存在しない場合は、決定したアスペクト比に対応するよう、いずれかのトリミング情報を変換して用いる。
【0087】
これにより、トリミング情報に基づいて特定されるトリミング枠のアスペクト比と、表示装置の表示領域のアスペクト比が異なる場合でも画像が歪ませずに、かつ表示装置の能力を十分に活用することが可能となる。更に、トリミング情報のみからではトリミング枠が特定されない場合であっても、同様の効果が達成できる。
【0088】
また、本実施形態では撮像機能を備えた画像再生装置200を例として用いたが、撮像機能や録画機能を備えなくても構わない。従って、画像再生装置としては、例えば、ハードディスクレコーダ、DVDレコーダ等の再生装置を用いてもよい。更には、画像再生装置と表示装置が一体であっても構わない。即ち、例えばテレビ受像機を本実施形態の画像再生装置として用いることも可能である。
【0089】
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、トリミング情報が所定のアスペクト比に対応付けられており、トリミング情報のみからトリミング枠(矩形領域)及びそのアスペクト比を特定可能であった。第2の実施形態では、トリミング情報のみからではトリミング枠及びそのアスペクト比を特定できないようなトリミング情報の形式について説明する。第2の実施形態により、トリミング情報の形式に関する柔軟性が向上する。
【0090】
尚、本実施形態において、画像再生装置200の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0091】
図12(b)、(c)は、第2の実施形態に係るトリミング情報の例を示す。
【0092】
図12(b)では、トリミング情報をトリミング枠の中心点の座標(X0,Y0)とトリミング枠の高さ方向の長さLHとで構成する。
【0093】
圧縮画像ファイル300が図12(b)の形式でトリミング情報を保持する場合の、画像再生装置200による自動再生処理について、図13のフローチャートに従って説明する。
【0094】
図13のフローチャートにおいて、図1のフローチャートと同一の処理を行うステップには同一の符号を付し、説明を省略する。図1と同様、以下の各ステップは、特に断らない限り、システムコントローラ206又は不図示のCPUが画像再生装置200の各構成要素を制御することにより実現される。
【0095】
ステップS103において自動トリミング及び変倍機能が有効な場合、ステップS1301にてトリミング情報が有効であるかの判定を行う。例えば、トリミング情報に含まれるトリミング枠の高さ方向の長さLHがゼロのときに無効と判定し、それ以外では有効とする。
【0096】
次に、ステップS1302において、トリミング情報から表示のアスペクト比に対応するトリミング枠を生成する。
【0097】
即ち、図14(a)に示すように、中心が(X0,Y0)であり、高さ方向の長さがLHであり、表示領域のアスペクト比に対応する例えば4:3や16:9のトリミング枠を生成する。
【0098】
同様に、図12(c)に示すようにトリミング枠の中心点の座標(X0,Y0)とトリミング枠の水平の長さLWとでトリミング情報を構成してもよい。この場合、図14(b)に示すように、表示領域のアスペクト比に対応する例えば4:3もしくは16:9のトリミング枠を生成する。
【0099】
以上説明したように、本実施形態によれば、トリミング情報のみからではトリミング枠及びそのアスペクト比を特定できない場合であっても、画像再生装置200は、表示領域のアスペクト比を利用してトリミング枠を生成し、トリミングを行う。
【0100】
これにより、第1の実施形態と同様、画像を歪ませずに、かつ表示装置の能力を十分に活用した表示を実現することができる。そのため、より柔軟な形式を有するトリミング情報を圧縮画像ファイルに保持させることが容易になる。
【0101】
[その他の実施形態]
上述した各実施の形態の処理は、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供してもよい。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、前述した実施形態の機能を実現することができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどを用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることもできる。
【0102】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0103】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】第1の実施形態に係る、画像再生装置200におけるトリミング情報を利用した自動再生の流れを示すフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る画像再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像再生装置200において記録される圧縮画像データのファイルフォーマットの構造を示す図である。
【図4】全画面表示用の再生画像データの生成例を示す図である。
【図5】全画面表示用の再生画像データの生成例を示す図である。
【図6】全画面表示用の再生画像データの生成例を示す図である。
【図7】トリミング表示用の再生画像データの生成例を示す図である。
【図8】トリミング枠が画像データからはみ出す場合における、トリミング表示用の再生画像データの生成例を示す図である。
【図9】トリミング情報の変換処理の例を示す図である。
【図10】従来技術における画像データのトリミング及び表示の一例を示す図である。
【図11】従来技術における画像データのトリミング及び表示の一例を示す図である。
【図12】トリミング情報の形式の例を示す図である。
【図13】第2の実施形態に係る、画像再生装置200におけるトリミング情報を利用した自動再生の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態においてトリミング枠を生成する方法を説明する図である。
【図15】画像データのアスペクト比と表示領域のアスペクト比との関係の例を示す図である。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二


【公開番号】 特開2008−35124(P2008−35124A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205311(P2006−205311)