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【発明の名称】 カメラ
【発明者】 【氏名】野中 修

【要約】 【課題】撮像素子の特性を考慮して、電子ズーム使用時でも高画質のモニタ画像を得ることができ、タイムラグの影響を受けない画像も得られるカメラを提供することである。

【構成】撮像素子15は、少なくともその全画素に対応する画像データを読み出す全画素読み出しモードと、複数の画素の画像データを加算して読み出す加算画素読み出しモードを有している。撮影モードが電子ズームモードである場合は、上記加算画素読み出しモードで読み出した画像データに対応した画像を表示制御部20がモニタ画像として表示部21に表示する。また、記録制御部24は、上記加算画素読み出しモードによる複数の画像データを仮記憶部19に循環更新で記憶しておき、レリーズ操作に応答して、最後に仮記憶部19に記憶された画像データを電子ズーム処理を施した画像データと共にメディア25に記録させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子の全画素に対応する画像データを読み出す第1読み出しモードと、撮像素子内で複数の画素の画像データを加算して読み出す第2読み出しモードとを少なくとも有する撮像素子と、上記画像データを表示する表示手段と、上記撮像素子から読み出した画像データを記録媒体に記録する記録手段と、を備え、撮影モードとして電子ズームモードを有するカメラに於いて、
上記撮影モードが電子ズームモードである場合は、上記第2読み出しモードによる読み出し画像をモニタ画像として表示すると共に、メモリに循環更新で記憶しておき、
レリーズ操作に応答して、上記メモリに記憶された第1の画像データを、上記第1読み出しモードで読み出した画像データの一部を切り出して得られる第2の画像データと共に上記記録媒体に記録することを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記記録された画像を表示させる際、上記撮影モードが電子ズームモードである場合には、上記記録された第1の画像データと第2の画像データを読み出して比較し、両者に差異があれば上記2つの画像を並列に上記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記撮影モードが電子ズームモードであり、被写体の動きが所定値より小さい場合には、上記第2読み出しモードで読み出した画像データをモニタ用画像として上記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項4】
被写体画像を電気的に拡大処理する電子ズームモードを有するカメラに於いて、
撮像素子の全画素に対応する画像データを読み出す第1読み出しモードと、上記全画素の中で複数の画素の画像データを加算して読み出す第2読み出しモードと、を少なくとも有する撮像素子と、
画像データを表示する表示手段と、
上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記第2読み出しモードによる画像データをモニタ画像として上記表示手段に表示させる表示制御手段と、
上記画像データを記録媒体に記録する記録手段と、
上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記第2読み出しモードによる画像データをモニタ画像表示中に循環更新で記憶する記憶手段と、
上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記記憶手段に記憶された第1の画像データを、レリーズ操作に応答して上記第1読み出しモードで読み出した画像データの一部を切り出して得られる第2の画像データと共に記録するように上記記録手段を制御する記録制御手段と、
を具備することを特徴とするカメラ。
【請求項5】
上記表示制御手段は、上記記録された画像を表示させる際、上記撮影モードが電子ズームモードである場合には、上記記録された第1の画像データと第2の画像データを読み出して比較し、両者に差異があれば上記2つの画像を並列に上記表示手段に表示することを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
上記表示制御手段は、上記撮影モードが電子ズームモードであり、被写体の動きが所定値より小さい場合には、上記第2読み出しモードで読み出した画像データに対応した画像を上記表示手段に表示することを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項7】
高画素だが読み出しの遅い第1読み出しモードと、低画素だが読み出しの速い第2読み出しモードとを少なくとも有する撮像素子と、画像データを表示する表示手段と、上記撮像素子から読み出した画像データを記録媒体に記録する記録手段と、を備え、
上記第2読み出しモードによる読み出し画像をモニタ画として表示すると共に、メモリに循環更新で記憶しておき、
レリーズ操作に応答して、上記メモリに記憶された第1の画像データを、上記第1読み出しモードで読み出した画像データから得られる第2の画像データと共に上記記録媒体に記録することを特徴とするカメラ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はデジタルカメラの改良に関し、より詳しくは、撮像素子の全域を利用した単純な静止画のみならず、撮像素子の一部画像を切り出して、デジタルズームや電子ズームと称される撮影モードでも撮影できるカメラに於いて、これらの撮影方法を駆使しつつ、その効果が分かりやすくモニタ可能な表示手段を具備したカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、下記特許文献1のように、撮像素子の画素の読み出し時の間引き方を工夫して電子ズーム機能を持たせたカメラが知られている。
【特許文献1】特開2001−45364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光学ズームは、画面中心部の拡大しかできないが、電子ズームを利用すると、ユーザの欲しい領域を拡大することが可能となる。更には、広角の画像と、拡大した望遠画像を同時に撮影したりという応用が可能となる。
【0004】
また、画像の楽しみ方も多様になっており、L版等のプリント以外にも、ホームページへの添付や携帯電話器への送信、カメラ搭載の液晶等での鑑賞等、様々なケースを考えることができる。
【0005】
しかしながら、これらの機能は、ユーザに十分に使いこなされているわけではなく、実際、電子ズーム機能は、光学式のズーム機能に比べて、カメラの中では重視されたスペックとはされていないものであった。
【0006】
最近の撮像センサの急速な高画素化の中で、ますます電子ズーム時の画素数も増加しており、記録画像の画質は実用レベルに近づいているのに、これまで通りの考え方が踏襲されるのみで、モニタ画像の改良がなされていなかった。したがって、ユーザに、その効果を十分に訴求しきれなかったことが原因であると考えられている。
【0007】
更に、上記特許文献に記載された電子ズーム方式では、電子ズームの利用時(拡大率が2倍を超える)には、表示用画像の間引き率の割合を小さくしてモニタ画像の画質を上げているが、撮影時にはタイムラグが発生し、シャッタチャンスを失う可能性があった。
【0008】
したがって本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、CCD等の撮像素子の特性を考慮して、電子ズーム使用時でも高画質のモニタ画像を得ることができ、タイムラグの影響を受けない画像も得られるカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち請求項1に記載の発明は、撮像素子の全画素に対応する画像データを読み出す第1読み出しモードと、撮像素子内で複数の画素の画像データを加算して読み出す第2読み出しモードとを少なくとも有する撮像素子と、上記画像データを表示する表示手段と、上記撮像素子から読み出した画像データを記録媒体に記録する記録手段と、を備え、撮影モードとして電子ズームモードを有するカメラに於いて、上記撮影モードが電子ズームモードである場合は、上記第2読み出しモードによる読み出し画像をモニタ画像として表示すると共に、メモリに循環更新で記憶しておき、レリーズ操作に応答して、上記メモリに記憶された第1の画像データを、上記第1読み出しモードで読み出した画像データの一部を切り出して得られる第2の画像データと共に上記記録媒体に記録することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記記録された画像を表示させる際、上記撮影モードが電子ズームモードである場合には、上記記録された第1の画像データと第2の画像データを読み出して比較し、両者に差異があれば上記2つの画像を並列に上記表示手段に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記撮影モードが電子ズームモードであり、被写体の動きが所定値より小さい場合には、上記第2読み出しモードで読み出した画像データをモニタ用画像として上記表示手段に表示することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、被写体画像を電気的に拡大処理する電子ズームモードを有するカメラに於いて、撮像素子の全画素に対応する画像データを読み出す第1読み出しモードと、上記全画素の中で複数の画素の画像データを加算して読み出す第2読み出しモードと、を少なくとも有する撮像素子と、画像データを表示する表示手段と、上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記第2読み出しモードによる画像データをモニタ画像として上記表示手段に表示させる表示制御手段と、上記画像データを記録媒体に記録する記録手段と、上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記第2読み出しモードによる画像データをモニタ画像表示中に循環更新で記憶する記憶手段と、上記撮影モードが電子ズームモードである場合に、上記記憶手段に記憶された第1の画像データを、レリーズ操作に応答して上記第1読み出しモードで読み出した画像データの一部を切り出して得られる第2の画像データと共に記録するように上記記録手段を制御する記録制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記表示制御手段は、上記記録された画像を表示させる際、上記撮影モードが電子ズームモードである場合には、上記記録された第1の画像データと第2の画像データを読み出して比較し、両者に差異があれば上記2つの画像を並列に上記表示手段に表示することを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記表示制御手段は、上記撮影モードが電子ズームモードであり、被写体の動きが所定値より小さい場合には、上記第2読み出しモードで読み出した画像データに対応した画像を上記表示手段に表示することを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、高画素だが読み出しの遅い第1読み出しモードと、低画素だが読み出しの速い第2読み出しモードとを少なくとも有する撮像素子と、画像データを表示する表示手段と、上記撮像素子から読み出した画像データを記録媒体に記録する記録手段と、を備え、上記第2読み出しモードによる読み出し画像をモニタ画として表示すると共に、メモリに循環更新で記憶しておき、レリーズ操作に応答して、上記メモリに記憶された第1の画像データを、上記第1読み出しモードで読み出した画像データから得られる第2の画像データと共に上記記録媒体に記録することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、画素加算や画素間引きができるシステムを利用して、電子ズームでの撮影に於いても、モニタ画面を有効に効果的に表示することを可能とし、シャッタチャンスを逃さないカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0018】
初めに、図2を参照して、一般的なデジタルカメラの電子ファインダ表示の考え方について説明する。
【0019】
撮像素子である多くのCCDでは、図2に示されるように、3つの画像データ読み出しモードを有している。先ず、図2(a)に示されるように、全画素を読み出す場合、高精度な画像が得られるため、通常の静止画撮影時に利用されている。但し、これは、1,000万画素近くの全ての画素データを読み出すために多くの時間を要するので、例えば、1秒間に3〜4コマしか読み出すことができない(4fpsモードと称する)。
【0020】
また、図2(b)は、幾つかの画素を混合(加算)して読み出すため、画素数は図2(a)の場合よりは少ないが、より高速で読み出し可能となる。例えば、水平3画素、垂直3画素の9画素を加算(混合)して読み出す時には、秒間30フレーム程度の速度での読み出しが可能となる。これは、例えば、1,000万画素のCCDでは約100万画素の画像となる(30fpsモードと称する)。
【0021】
更に、図2(c)は、この画素混合したものから間引いて出力するため、滑らかな動画として見られる60フレーム/秒(fps)のスピードで読み出しが可能である。(尚、図は実際の間引き方と異なるが、分かりやすく表示している)。仮に全体の画素数が1000万画素であるとき、この時得られる画像は約50万画素となる。
【0022】
このような、図2(c)に示される60fpsモードの画像は、プリントしたり写真用途には画質が十分ではないが、写真撮影時の構図を決めたり、画像を確認したりするカメラ内蔵の液晶パネル(LCD)で観察するには、十分な画素数である。このLCDは、一般に20万画素相当なので、50万画素からリサイズすれば問題ない画質となる。
【0023】
したがって、図3(a)に示されるように、60fpsモードの画像を観察しながら構図を決め、シャッタチャンスにレリーズボタンを押し込んで、撮影時には図3(b)に示されるようなフル画素画面(4fpsモード)のモードに切り替えて撮影するようなシステムが一般的である。
【0024】
しかしながら、一方で、図4(a)に示されるように、60fpsモードの画像を見ながら、図4(b)に示されるような4fpsモードの画像の一部だけを切り出す電子ズーム撮影では、図5(a)に示されるような拡大画面を見ながら、図5(b)に示されるような一部の画像切り出し撮影を行うことになる。つまり、仮に全体の4分の1の面積の切り出しであれば、撮影時は250万画素の画素数を確保することができるのに、表示は50万画素の1/4の画素数しかなくなってしまい、LCDの20万画素を満たすことができなくなってしまう。これでは、構図は確認できても、例えば遠くの人物被写体の表情などは、つぶれてしまうことが多く、椅麗な絵が撮影できるかどうかをLCDで確認することができない。つまり、電子ズーム時には、図3(a)、(b)に示されるような60fpsのモニタ画像、4fpsの撮影画像の関係という従来の延長の考え方では、満足できる写真撮影ができない。
【0025】
そこで、本発明では、電子ズーム時には、図6(a)に示されるように、30fpsモードの画像を利用してモニタ用画像を作成し、撮影時には、図6(b)に示されるように、フル画素から切り出す方法を採用している。これによって、30fpsモードの約100万画素のうち、1/4の約25万画素を表示に当てることができるので、LCDの画素数を満たすだけの高精細表示が可能になる。
【0026】
このように、LCDの上で良好な画像が得られると、ユーザは撮影の意欲がそそられ、撮影時のストレスが軽くなる。但し、このような表示方法を利用すると、撮像素子からの読み出し周期が遅めになるので、レリーズ時に、表示を見てから撮影するとタイムラグによりチャンスを失う可能性も高くなる。そこで、本発明では、後述するように、電子ズームモードでの撮影時には、図7(b)に示されるような4fpsモードでの高精細な画像と、図7(a)に示されるような撮影した時点のモニタ表示画像も記録しておき、タイムラグの小さい画像と高精細画像の両者を残せるようにしている。
【0027】
次に、図1を参照して、本発明のカメラについて説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの基本構成を示したブロック図である。このデジタルカメラ(以下、カメラと略記する)は、メインCPU(以下、MPUと記す)11と、ズーム制御部12と、ズームレンズ(撮影レンズ)13と、撮像素子15と、アナログフロントエンド部(AFE)16と、画像処理回路18と、仮記憶部19と、表示制御部20と、表示部21と、画像比較部23と、記録制御部24と、メディア25と、複数のスイッチ28a、28b、28cとを有して構成される。
【0029】
制御手段としての機能を有するMPU11はマイクロコントローラ等から構成されるもので、ユーザによる各種の操作をスイッチ28a、28b、28cの状態によって検出する。MPU11は、上記スイッチ28a、28b、28cの検出結果と所定のプログラムに従って、撮影時に上述した各ブロックをシーケンシャルに制御する。これらのスイッチ28a、28b、28cの操作に従って、MPU11内のモード切り替え部11aにより、撮影/再生のモード切り替えや撮影モードの切り替え等も行えるようになっている。また、本発明の特徴たるズーミングの操作も、このように構成されたスイッチをユーザが操作することを、MPU11が検知して実行する。
【0030】
尚、スイッチ28a〜28cは、電源のオン、オフを行う電源スイッチ(28a)や、レリーズ操作を行うためのレリーズスイッチ(28b)、撮影と再生やその他のスイッチ(28c)の機能を有しており、ユーザの操作を入力するものである。
【0031】
被写体30からの像は、ズームレンズ13を介して多数の受光面(画素)から成るCMOSセンサやCCD等で構成される撮像素子15で受光される。撮像素子15では、これが電気的な信号に変換されるので、この結果がA/D変換部を含むAFE16にてデジタル信号化され、更に画像処理回路18に入力される。
【0032】
この撮像素子15は画素加算機能を有するものである。また、AFE16は、撮像素子15の出力する信号を取捨選択する機能(切り出し部16a)を有しており、全部の受光面から限られた範囲の画像データや、間引かれた画素データのみを抽出することができる。この制御によって、上述した4fpsモードや30fpsモード、60fpsモードが切り替えられる。
【0033】
画像処理回路18は、入力信号の色や階調やシャープネスを補正処理し、撮影時には、該画像処理回路18内のJPEGコア部(図示せず)等、静止画像用の圧縮手段で圧縮された結果が、記録制御部(記録手段、記録制御手段)24を介して記録部としてのメディア25に記録される。この記録された圧縮データは、画像処理回路18によって再生され、表示制御手段である表示制御部20を介して、表示手段である表示部21にて表示されて鑑賞可能になっている。また、この表示部21は液晶や有機EL等から成るもので、カメラのファインダの機能を兼用している。
【0034】
また、上記画像処理回路18はリサイズ回路18aを有している。このリサイズ回路18aは、表示制御部20によって制御される表示部21に、撮像素子15からの信号を表示できるように加工して入力させるものである。本発明では、電子ズームを利用しない場合には60fpsモードの画像をモニタ用画像として表示部21に表示し、電子ズーム時には拡大しても極力良好な画像が得られるように、30fpsモードの画像を、そのときの電子ズームの状態に合わせて拡大してモニタ用画像として表示部21に表示する。ユーザは、この表示部21に表示されたモニタ画像を見ながら、撮影時に構図やタイミングを決めてレリーズ操作を行う。このモニタ画像は、従来のカメラの60fpsモードの画像より高精細なので、電子ズーム時にも良好な画像を楽しみながら撮影を行うことができる。また、上述したように、電子ズームモードでの撮影時には2画像取得されているので、画像再生時には2つの画像が画像比較部23に於いて比較され、2つの画像に大きな差異がある場合は、両者の画像が並べて表示されるようになっている。
【0035】
更に、本カメラは仮記憶部19を有しており、これによって、モニタ表示中の画像を記憶することが可能である。特に、60fpsモードでは気にならなかった撮影時のタイムラグが問題にならないように、30fpsモードでのモニタ画像を記憶しておくようにする。ユーザの操作は、上述したスイッチ28a〜28cの状態によって検出され、MPU11がそれを判定し、撮影時に各ブロックをシーケンシャルに制御する。
【0036】
本発明の特徴たるズーミングの操作も、上述したスイッチ28a〜28cがユーザによって操作されたことがMPU11にて検知されて実行される。すなわち、先ず、電子ズームモードの設定がなされている状態でズーム操作が行われると、MPU11の制御の下で、撮像素子15から部分画像を切り出す処理がAFE16により実行されて、切り出された部分画像が拡大処理されて全画像として表示部21に表示され、記録媒体であるメディア25に記録される。
【0037】
電子ズーム時には、補足画像を合わせて記録できるようにしているが、それが、先の仮記憶部19に記憶しておいたデータであり、これは、電子ズーム時に撮像素子15から30fpsモードで得られた画像である。後述するように、これはレリーズ操作に先立って常に記憶しておくようにする。但し、それを全て保持しておくと、仮記憶部19の記憶容量も一杯になってしまうので、古い画像データを捨てて新規の画像データを格納する循環更新を行うようにしている。
【0038】
次に、このような考え方に基づいて、本発明の一実施形態に於けるカメラの撮影動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。尚、このカメラの動作は、主にカメラ内のMPU11の制御によって行われる。
【0039】
先ず、高速で被写体30の様子をキャプチャして、カメラのファインダを兼用する表示部21に表示させるために、ステップS1にて撮像素子15のデータの60fps(1秒間に30フレームの速度)モードでの画像読み出しが実施される。次いで、ステップS2に於いて、表示される画像が60fpsモードのものであるか否かが判定される。ここで、60fpsモードであれば、ステップS4に移行して、仮記憶された画像データがクリアされる。そして、ステップS5にて、60fpsモードで読み出された画像が表示部21に表示される。そして、続くステップS6に於いて、撮影が実行されるか否かが判定される。
【0040】
ここで、まだ撮影(レリーズ)操作に入らない場合は、ステップS7に移行する。次いで、ステップS7に於いて、ズーム操作が行われたか否かが判定される。ここで、ズーム操作が行われない場合は上記ステップS2へ移行し、ズーム操作が行われる場合はステップS8へ移行する。
【0041】
そして、このステップS8に於いて、実行されるズーム操作が望遠(Tele)側であるのか広角(Wide)側であるのかが判定される。ここで、望遠側に操作されたならばステップS9に、広角側に操作されたならばステップS10に、それぞれ移行して、それに応じたズーム制御が行われる。そして、ステップS11に於いて、ズームレンズ13のズーム範囲を外れて電子ズーム領域に移行したか否かが判定される。これは、例えばズームレンズ13の位置等に基づいて、MPU11で判定される。
【0042】
その結果、上記ステップS11にて電子ズームの領域に入ったと判定されたならば、ステップS12に移行して、30fpsモードの画像が選択されて、電子ズームの状態に従って決定された範囲の像が仮記憶部19に仮記憶される。このモードでの画像取得は、画素がそれほど粗くない状態から拡大表示されるので、上述したように表示時の見栄えが向上する。次いで、ステップS13にて、例えば、上記ステップS12のように、30fpsモードでは画像データサイズが大きすぎるという場合、表示部21に対応する画像を表示することができないので、リサイズ回路18aにて画像のサイズが調整される。その後、上記ステップS2へ移行する。
【0043】
一方、上記ステップS11に於いて、電子ズームの領域ではないと判定された場合は、ステップS14に移行する。光学ズーム領域では、画素の粗い60fpsの画像でも表示部21上ではきれいに見えるので、ステップS12にて60fpsモードの画像が選択される。その後、上記ステップS2へ移行する。
【0044】
ステップS2では、再び表示画像が60fpsモードのものであるか否かが判定される。ここで、60fpsモードである場合はステップS4に移行するが、電子ズームが行われた場合は上記ステップS12にて30fpsモードの画像となっているので、ステップS3へ移行して表示の切り替えが行われる。その後、ステップS5にて、何れかのモードの画像が表示部21に表示される。
【0045】
次いで、ステップS6にてレリーズ操作が実行されるならば、ステップS15に移行して4fpsモードでの画像読み出しが行われる。これにより、高画質での記録を可能としている。次いで、ステップS16にて、電子ズームの領域であるか否かが判定される。ここで、電子ズームの状態では、全域の画像ではなく、指定された範囲のみの画像が切り出されて記録されればよい。したがって、電子ズームの領域に於いては、ステップS17に移行して、所定範囲の読み出し指定が行われる。もちろん、上記ステップS16に於いて、電子ズーム以外の場合は範囲指定はなされないので、ステップS17はスキップされる。
【0046】
上記所定範囲の読み出し指定がなされた、或いは上記ステップS16にて電子ズームでないと判定された場合は、ステップS18に移行して、画像処理回路18にて画像処理や圧縮処理が行われる。そして、ステップS19にて、圧縮処理がなされた画像データが、記録制御部24を介してメディア25に記録される。
【0047】
尚、上記ステップS12の仮記憶によって、30fpsモードでのモニタ画像相当は常に記憶されているので、仮にステップS15のステップ実行までにタイムラグが生じても、モニタ画像相当は後で得ることができるようにしている。
【0048】
以上説明したように、本実施形態によれば、図9に示されるように、ズームを行わない場合及び光学ズーム時(電子ズームモードでない)には、画面全域の画素を利用した高精細画像31の記録がなされ、電子ズーム撮影時には、図10(a)、(b)に示されるように、タイミングを重視した表示画像相当の画像32(図8のフローチャートのステップ10で仮記憶されてステップS19で本記録されたもの)と、4fpsモードの画像から切り出した高精細な画像33の2つを記録するので、ユーザは好みに合わせて取捨選択して利用すればよい。例えば、カメラに装備されている表示部21で見て楽しむならば図10に示される画像32で十分であるが、L版相当の大きさの用紙にプリントアウトすることを考慮するならば、高詳細な画像33の方がよい。
【0049】
また、撮影後にすぐに撮影結果を見たい状況では、図11のフローチャートのように表示制御を行えばよい。
【0050】
以下、図11のフローチャートを参照して、本実施形態のカメラに於ける再生処理の動作について説明する。
【0051】
本ルーチンに入ると、先ずステップS21にて、電子ズーム時に2画像取得されているか否かが判定される。ここで、2画像が取得されていればステップS22へ移行し、そうでなければステップS25へ移行する。ステップS22では、取得された2つの画像が画像比較部23にて比較される。その結果、ステップS23に於いて、2つの画像の差異が判定される。
【0052】
ここで、2つの画像について、被写体の動き等によって大きな差異がある場合は、ステップS24に移行して、両画像が比較されて表示されるようにする。このとき、画面中央部のみが、図12に示されるように表示部21に並列表示される(画像35)。その後、本ルーチンを抜ける。
【0053】
一方、上記ステップS23に於いて2つの画像に差異が無いと判定された場合、或いは上記ステップS21にて2つの画像が取得されていない場合は、ステップS25にて4fpsモードの画像が優先的に表示される。その後、本ルーチンを抜ける。
【0054】
尚、上述したフローチャートに於いては、取得された2つの画像に差異がある場合は表示部21に並列に表示したが、ユーザが所望する方を選択できるようにして、選択した方のみ表示し、他は表示しないようにしてもよい。
【0055】
また、上述した図8のフローチャートでは、電子ズーム時には必ず30fpsモードにしたが、これに限られるものではない。例えば、被写体の動きに応じてモードを変更するようにしてもよい。
【0056】
図13は、こうした電子ズーム時のモニタ用画像表示の動作を説明するためのフローチャートである。
【0057】
本ルーチンに入ると、先ず、ステップS31にて被写体の動きが判定される。ここで、被写体の動きが(所定値と比べて)大きい、すなわち動きの速い被写体の場合は、ステップS32に移行して、より動きを重視した60fpsモード表示を採用できるようにしてもよい。被写体の動きは、随時得られる画像データを画像比較部23で比較して画像データの変化を判定すればよい。これによって、速い被写体をちょうど良いタイミングで撮影したいときには、そのタイミングを逃さずに撮影が可能となる。
【0058】
一方、上記ステップS31にて、被写体の動きが(所定値と比べて)小さい、すなわち動きの少ない被写体(例えば、スピーチのときの人物の顔等)の場合は、ステップS33に移行して、30fpsモードが採用され、続くステップS34にてリサイズが行われる。これにより、より精細なモニタ画像で、表情を確認しながらの撮影が可能となる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であるのは勿論である。
【0060】
更に、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの基本構成を示したブロック図である。
【図2】一般的なCCDの画像データ読み出しモードによる画像の表示例を示した図であり、(a)は4fpsモードの画像、(b)は30fpsモードの画像、(c)は60fpsモードの画像を示した図である。
【図3】(a)は60fpsモードのモニタ用画像を示し、(b)は4fpsモードの撮影画像を示し、レリーズにより、60fpsモードの画像から4fpsモードの画像に切り替える例を示した図である。
【図4】60fpsモードの画像を見ながら4fpsモードの一部だけを切り出す電子ズームの例を示した図である。
【図5】(a)は電子ズームにより60fpsモードの画像の一部が拡大されたモニタ用画像を示し、(b)は4fpsモードの画像の一部を切り出した撮像画像を示した図である。
【図6】本発明のデジタルカメラに採用されるもので、電子ズーム時には30fpsモードの画像を利用してモニタ用画像を作成し、撮影時にはフル画素から切り出す方法について説明する図である。
【図7】(a)はレリーズ直前のモニタ表示画像を示した図、(b)は4fpsモードでの高精細な撮像画像の例を示した図である。
【図8】本発明の一実施形態に於けるカメラの撮影動作について説明するためのフローチャートである。
【図9】ズームを行わない場合及び光学ズーム時の、画面全域の画素を利用した高精細画像31の例を示した図である。
【図10】電子ズームモードでの撮影により得られる画像の例を示したもので、(a)はタイミング優先の画像の例を示した図、(b)は画素数優先の画像の例を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態のカメラに於ける再生時の表示処理の動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートのステップS24に於ける両画像表示の例を示した図である。
【図13】本発明の一実施形態のカメラに於ける電子ズーム時のモニタ表示処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
11…メインCPU(MPU)、12…ズーム制御部、13…ズームレンズ(撮影レンズ)、15…撮像素子、16…アナログフロントエンド部(AFE)、18…画像処理回路、19…仮記憶部、20…表示制御部、21…表示部、23…画像比較部、24…記録制御部、25…メディア、28a、28b、28c…複数のスイッチ、30…被写体。
【出願人】 【識別番号】504371974
【氏名又は名称】オリンパスイメージング株式会社
【出願日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−35110(P2008−35110A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205208(P2006−205208)