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【発明の名称】 インターホン装置のカメラ付玄関子機
【発明者】 【氏名】森川 眞行

【氏名】永山 宗人

【要約】 【課題】カメラを移動する事無く、また簡易な構成でカメラの撮像方向を変更でき、而も施工後であってもカメラ撮像方向を容易に変更することができる。

【構成】カメラ7の前面にカメラレンズ7aと略平行に円盤状のプリズム1を設けた。プリズム1は、カメラ7を保護するカメラカバー2に開口部21を設けて露出するように配置し、カメラレンズ7aに平行する面内で回転操作可能とした。プリズム1とケース上9bの相互間に、プリズム1を回転した際に複数の異なる角度で位置決めできる切り欠き18及び突起19から成る位置決め構造を設け、カメラカバー2は取り外し可能であって施工後であってもプリズム1を回転操作してカメラ7の撮像方向を変更できるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラの前面にカメラのレンズと略平行に配置した円盤状のプリズムを設け、前記プリズムは、カメラを保護するためのカメラカバーに保持されると共に、前記カメラレンズに平行する面内で回転操作可能であって、
前記プリズムと玄関子機ケースの相互間、または前記プリズムとカメラカバーの相互間に、プリズムをカメラレンズに平行する面内で回転した際に複数の異なる角度で位置決めできる位置決め構造を備え、
前記カメラカバーが取り外し可能に玄関子機ケースに装着されて、前記玄関子ケース前方から前記プリズムを回転操作可能としたことを特徴とするインターホン装置のカメラ付玄関子機。
【請求項2】
前記カメラカバーは、プリズムの偏光面を露出させる開口部を有し、前記プリズムの周囲を保持することを特徴とする請求項1記載のインターホン装置のカメラ付玄関子機。
【請求項3】
前記カメラカバーに隣接する玄関子機ケースの前面に、夜間においても撮像可能にするための照明手段を配したことを特徴とする請求項1又は2記載のインターホン装置のカメラ付玄関子機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、インターホン装置のカメラ付玄関子機に関し、特にカメラのパンチルト機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
インターホン装置のカメラ付玄関子機は、設置した玄関の構成や設置した高さによりカメラに収まる来訪者の位置が変わるため、来訪者(の特に顔)が中央に位置するようにカメラの撮像方向を変更できるよう構成されたものがある。従来のこのような構成としては、手動で方向操作するもの(例えば、特許文献1参照)、或いは電動で変更できるようにして居室親機の操作で来訪者に応じてその都度変更できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−126382号公報
【特許文献2】特開2001−128156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、手動で実施するものは、主に施工時に実施するもので、施工後は固定した状態で使用されることを前提としているため、施工後にカメラ角度を変更するが難しく、玄関子機を一端取り外す等の作業が必要であった。特許文献1に記載された構成の場合は、カメラを組み付けた基板自体の角度を玄関子機ケース背面の操作部を操作して変えることで、撮像方向を変更する構成であり、ケース内には基板を回転させるためのスペース、更にはそれに伴ってカメラを移動させるスペースが必要であり、ケースが厚くまた大きくなってしまっていた。
一方、上記居室親機からカメラ方向を操作できるものは、使い勝手が良いし便利であるが、カメラ制御機構が必要であるため構造が複雑となり高価なものとなっていた。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、カメラの移動空間を設ける必要がなく簡易な構成でカメラの撮像方向を変更でき、而も施工後であってもカメラ撮像方向を容易に変更することができるインターホン装置のカメラ付玄関子機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明に係るインターホン装置のカメラ付玄関子機は、カメラの前面にカメラのレンズと略平行に配置した円盤状のプリズムを設け、プリズムは、カメラを保護するためのカメラカバーに保持されると共に、カメラレンズに平行する面内で回転操作可能であって、プリズムと玄関子機ケースの相互間、またはプリズムとカメラカバーの相互間に、プリズムをカメラレンズに平行する面内で回転した際に複数の異なる角度で位置決めできる位置決め構造を備え、カメラカバーが取り外し可能に玄関子機ケースに装着されて、玄関子ケース前方からプリズムを回転操作可能としたことを特徴とする。
この構成により、施工時にプリズムを回転操作することでカメラのパンチルト操作が可能となり、カメラを(カメラが搭載される基盤を)動かすことなく撮像方向の変更を行うことができる。そのため、カメラの移動空間やカメラを取り付けた基板の移動空間を設ける必要がなくなり、玄関子機ケースを薄く小型にできる。また、プリズムはカメラレンズに平行する面内で回転操作する構成であるし、動力源を必要としないため、プリズムをカメラに近づけることができ、プリズム設置空間を僅かなものにできる。
更に、プリズムを複数の角度で固定できるので、玄関子機の設置環境に応じて最良の撮像方向を容易に選択できるし、カメラカバーを操作するだけでプリズムの角度を変更できるので、玄関子機ケースを取り外すような面倒な作業が必要なく、施工後であっても使用者自らプリズムの角度を容易に変更できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、カメラカバーは、プリズムの偏光面を露出させる開口部を有し、プリズムの周囲を保持することを特徴とする。
この構成により、プリズムは露出するので、プリズム前面の保護部材が不要となりリズムとカメラカバーを合わせた厚みを薄くでき、玄関子機ケースの厚みを更に薄くすることができる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、カメラカバーに隣接する玄関子機ケースの前面に、夜間においても撮像可能にするための照明手段を配したことを特徴する。
この構成により、カメラカバーの外側に照明手段を配置しているので照射した光がカメラカバーに反射してカメラに映り込むことがない。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、施工時にカメラを動かすことなく撮像方向の変更を行うことができるので、カメラの移動空間やカメラを取り付けた基板の移動空間を設ける必要がなくなり、玄関子機ケースを薄く小型にできる。また、プリズムはカメラレンズに平行する面内で回転操作する構成であるし、動力源を必要としないため、プリズムをカメラに近づけることができ、プリズム設置空間を僅かなものにできる。
更に、プリズムを複数の角度で固定できるので、玄関子機の設置環境に応じて最良の撮像方向を容易に選択できるし、カメラカバーを操作するだけでプリズムの角度を変更できるので、玄関子機ケースを取り外すような面倒な作業が必要なく、施工後であっても使用者自らプリズムの角度を容易に変更できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係るカメラ付玄関子機を示し、図1は正面図、図2はカメラカバーを外した状態の外観図、図3は縦断面図(A−A線断面図)である。これらの図において、1はプリズム、2はカメラカバー、3は照明手段としての発光ダイオード、4はマイク、5はスピーカ、6は呼出ボタン、7は撮像素子を内蔵したカメラ、8は防水用のパッキン、9aはカメラ付玄関子機の本体であるケース下、9bはケース下9aの前面を閉塞するケース上である。
【0011】
玄関子機ケースの一部を成すケース上9bの前面上部には、カメラカバー2を設置するカメラカバー収容部11が凹設され、その中央にカメラ7が配置されている。カメラ7は、ケース下9aに組み付けられた基板13に搭載され、そのカメラレンズ7aがカメラカバー収容部11に開口形成したカメラ配置部12から露出するよう配置されている。そして、そのカメラ配置部12を中心に、カメラカバー収容部11内には円形のプリズム収容部15がさらに凹設されている。
【0012】
プリズム収容部15内には、カメラ配置部12を囲むようにリング状のパッキン収容部16が凹設され、ここに収容したパッキン8は、前面に配置されたプリズム1により圧接されてカメラ7を雨水から保護するよう構成されている。
【0013】
プリズム1は円盤状に形成され、カメラカバー2背部に係合する係合枠1aがスカート状に周設されている。そして、図3に示すように裏面が傾斜形成され、厚みが一定の方向に一定の割合で連続変化している。この傾斜による屈折率の変化を利用して、プリズム1をカメラレンズ7aの前面に平行に配置し、平行な面内で回転することで、カメラ7の入射光の屈折方向を変化させて撮像方向が変更されるよう構成されている。
【0014】
また、係合枠1aには、プリズム1を位置決めするための切り欠き18が周囲4方向に等間隔で設けられ、対応するケース上9bのプリズム収容部15の周囲壁部の4箇所には、切り欠き18に係合する突起19が同様に4箇所設けられている。この切り欠き18と突起19から成る位置決め構造により、プリズム1は、90度回転する毎に固定することができる。
【0015】
カメラカバー2は、プリズム1を露出させる開口部21を備え、L字状に折り曲げられた上辺の端部と前面下部の双方にケース上9bに係止させる係止部材22が設けられている。上辺に設けられた係止部材22はケース上9bに設けた凹部(図示せず)に係合する突起片22aであり、下部に設けられた係止部材22はケース上9bに設けられた係止孔23に挿入係止される爪片22bである。この爪片22bと係止孔23との係止作用は、カメラカバー2を前方へ引き出す操作を行うことで係止解除可能となっている。突起片22aと爪片22bは夫々一対設けられている。
【0016】
そして、プリズム1のカメラカバー2から露出する部分の厚み(係合枠1aからの高さ)は、カメラカバー2と同一の厚みで形成され、プリズム1の前面とカメラカバー2前面が面一になるよう形成されている。また、カメラカバー収容部11は、カメラカバー2の厚みに合わせた深さで形成され、ケース上9bの前面とカメラカバー2の前面とが面一になるよう形成されている。
こうして、プリズム1とカメラカバー2が一体化され、更にカメラカバー2とケース上9bとが一体化された形状を有し、カメラカバー2に開口部が設けられていても、外観上違和感が無く、美観的にも好ましい形状となっている。
【0017】
このように、施工時にプリズムを回転操作することでカメラのパンチルト操作ができるので、カメラを(カメラが搭載される基盤を)動かすことなく撮像方向の変更を行うことができる。そのため、カメラの移動空間やカメラを取り付けた基板の移動空間を設ける必要がなくなり、玄関子機ケースを薄く小型にできる。具体的に、プリズムの大きさの一例を示すと、厚さが5mm、直径が30mmであり、カメラカバー2の厚みを考慮すると、カメラ前に3mm程度の空間があれば本発明の構成の要部を成すプリズムを組み付けることができる。
【0018】
また、プリズムはカメラレンズに平行する面内で回転操作する構成であるし、動力源を必要としないため、プリズムをカメラに近づけることができ、プリズム設置空間を僅かなものにできる。
更に、プリズムを複数の角度で固定できるので、玄関子機の設置環境に応じて最良の撮像方向を容易に選択できるし、カメラカバーを操作するだけでプリズムの角度を変更できるので、玄関子機ケースを取り外すような面倒な作業が必要なく、施工後であっても使用者自らプリズムの角度を容易に変更できる。
また、プリズムをカメラカバーから露出させることで、プリズムとカメラカバーを合わせた厚みを薄くでき玄関子機ケースの厚みを更に薄くすることができる。
【0019】
また、カメラカバーを開けるだけでプリズムの角度を変更できるので、玄関子機ケースを取り外すような面倒な作業が必要なく容易に角度変更ができ、使用者自らプリズム操作が可能となり使い勝手がよい。
更に、カメラカバーの外側に照明手段を配置しているので照射した光がカメラカバー等に反射してカメラに映り込むことがない。
【0020】
尚、上記実施形態は、プリズム1の位置決めを90°毎(4分の1回転毎)に実施可能としているが、少なくとも切り欠き18をさらに多く、例えば36個設ければ10°毎の回転で位置決めでき、更に細かい角度制御が可能となる。
また、プリズム1はカメラカバー2に開口部21を設けて露出させているが、開口部21を設けずにプリズム1全体をカメラカバーで覆っても良い。覆うことで、より雨水が浸入し難い構造とすることができる。
更に、撮像範囲を上下左右に変更するのではなく、ズームイン、ズームアウト用のレンズを備えたカメラを用いれば、撮像される映像の拡大縮小を自由に行うことができる。
また、プリズム1の位置決め構造を玄関子機ケース(ケース上9b)との間に設けているが、カメラカバー2との間に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るインターホン装置のカメラ付玄関子機の実施形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1のカメラ付玄関子機のカメラカバーを外した状態の外観図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1・・プリズム、2・・カメラカバー、3・・発光ダイオード、7・・カメラ、7a・・カメラレンズ、9a・・ケース上、11・・カメラカバー収容部、15・・プリズム収容部、18・・切り欠き、19・・突起、21・・開口部、22・・係止部材。
【出願人】 【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
【出願日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【代理人】 【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹


【公開番号】 特開2008−35105(P2008−35105A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205124(P2006−205124)