| 【発明の名称】 |
カメラ部品およびカメラと、カメラ部品の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 琢己
【氏名】稲葉 雄一
【氏名】松田 賢一
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| 【要約】 |
【課題】小型・高感度であって、且つ低コストなカメラ部品およびカメラとそれらの製造方法を提供する。
【構成】固体撮像素子1は、少なくともフォトダイオード101よりも入射光の光路上流側の全ての要素が無機材料から構成されている。即ち、固体撮像素子1では、絶縁膜103、105、108およびパッシベーション膜107等は勿論、カラーフィルタ膜110およびレンズ膜109、111を含めた全ての要素が無機材料から構成されている。上記固体撮像素子1は、パッケージに収納されて固体撮像装置として構成された状態で、ハンダリフロー法を用い配線基板に実装されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固体撮像装置が配線基板上に実装され、当該固体撮像装置が、半導体基板に複数のフォトダイオードが形成され、前記複数のフォトダイオード上に複数の要素層が形成された構成を有するカメラ部品であって、 前記固体撮像装置では、前記要素層の全てが無機材料を用い形成されており、 前記配線基板に対する前記固体撮像装置の実装が、ハンダリフロー法によりなされている ことを特徴とするカメラ部品。 【請求項2】 前記複数の要素層には、入射光の一部波長域成分を限定透過させるカラーフィルター、および、入射光を集光するマイクロレンズの少なくとも一方が含まれている ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ部品。 【請求項3】 前記固体撮像装置は、その外部端子が前記配線基板の導電ランドに対し鉛フリーハンダ層を介して接合されている ことを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ部品。 【請求項4】 前記配線基板には、他の電子部品も前記鉛フリーハンダ層を用い実装されている ことを特徴とする請求項3に記載のカメラ部品。 【請求項5】 前記固体撮像装置は、リードまたはピンを備えるパッケージを有する構成である ことを特徴とする請求項3または4に記載のカメラ部品。 【請求項6】 前記固体撮像装置は、ボールを有するチップサイズパッケージまたはバンプを有するベアチップで構成されている ことを特徴とする請求項3または4に記載のカメラ部品。 【請求項7】 前記配線基板上に前記固体撮像装置が実装されてなる構成部品が、さらに他の配線基板上に実装されている ことを特徴とする請求項3から6の何れかに記載のカメラ部品。 【請求項8】 前記鉛フリーハンダ層は、スズと銀とを含んだ合金、または、スズと銀と銅とを含んだ合金、または、スズと亜鉛とを含んだ合金、または、スズとビスマスとを含んだ合金からなる ことを特徴とする請求項3から7の何れかに記載のカメラ部品。 【請求項9】 請求項1から8の何れかのカメラ部品を備える ことを特徴とするカメラ。 【請求項10】 請求項1から8の何れかのカメラ部品を製造する方法であって、 半導体基板をベースに固体撮像装置を形成するステップと、 ハンダリフロー法を用い、前記固体撮像装置を配線基板に実装するステップとを備え、 前記固体撮像装置を実装するステップでは、前記配線基板に対し、他の電子部品も同時または連続的に実装する ことを特徴とするカメラ部品の製造方法。 【請求項11】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、鉛フリーハンダを用い、前記固体撮像装置の外部端子を前記配線基板の導電ランドに対し接合する ことを特徴とする請求項10に記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項12】 前記固体撮像装置を実装するステップで用いる鉛フリーハンダは、スズと銀とを含んだ合金、または、スズと銀と銅とを含んだ合金、または、スズと亜鉛とを含んだ合金、または、スズとビスマスとを含んだ合金からなる ことを特徴とする請求項11に記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項13】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、前記固体撮像装置と前記配線基板の双方を加熱して、ハンダリフローを実行する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項14】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、前記配線基板の両主面を加熱して、ハンダリフローを実行する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項15】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、前記配線基板における前記固体撮像装置の実装箇所およびその周辺に領域を限定して加熱する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項16】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、赤外線を用いた加熱方法を採用する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項17】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、空気または有機ガスを含む気体の温風を用いた加熱方法を採用する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項18】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、液体が蒸発されてなる蒸気を用いた加熱方法を採用する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項19】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、ランプまたはレーザビームを用いた加熱方法を採用する ことを特徴とする請求項10から12の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項20】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、180℃以上のリフロー温度によりハンダリフローを実行する ことを特徴とする請求項10から19の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。 【請求項21】 前記固体撮像装置を実装するステップでは、220℃以上のリフロー温度によりハンダリフローを実行する ことを特徴とする請求項10から19の何れかに記載のカメラ部品の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、固体撮像装置を備えるカメラ部品およびカメラと、カメラ部品の製造方法に関し、特に、固体撮像装置における構成材料に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、固体撮像装置は、ディジタルカメラや携帯電話機などの機器の撮像デバイスとして広く普及している。固体撮像装置の構成について、図10および図11を用い説明する。図10および図11は、それぞれ異なるタイプの固体撮像素子51、71の要部を模式的に示す模式断面図である。 先ず、図10に示すように、固体撮像素子51は、半導体基板500の一方の主面(図10では、上側の主面)から所定の深さまでの領域において、フォトダイオード501および電荷転送部502とが、互いに間隔をあけた状態で交互に形成されている。また、半導体基板500の上記主面上には、ゲート絶縁膜503が形成されており、このゲート絶縁膜503上であって、電荷転送部502と対向する領域に転送電極504が形成されている。転送電極504の外面およびゲート絶縁膜503を覆う状態に絶縁膜505が形成され、さらにその上に遮光膜506およびパッシベーション膜507が形成されている。 【0003】 なお、遮光膜506は、フォトダイオード501の上方に当る部分が開口された状態で形成されている。 パッシベーション膜507上には、層間絶縁膜508、層内レンズ膜509、カラーフィルタ膜510およびトップレンズ膜511が、順に積層形成されている。この内、層内レンズ膜509およびトップレンズ膜511は、それぞれ撮像画素に対応して凹凸形成されており、また、カラーフィルタ膜510は、撮像画素単位で透過波長域成分が規定されている。 【0004】 また、図11に示す固体撮像素子71は、半導体基板500からパッシベーション膜507に至る構造については上記固体撮像素子51と同様であり、層間絶縁膜608から上の構造が異なる。具体的には、固体撮像素子71では、層間絶縁膜608の上面が平坦になっており、その上に接着層609を介してカラーフィルタ膜610およびガラス基板611が順に積層されている。ここで、固体撮像素子71におけるカラーフィルタ膜610は、予めガラス基板611の主面に形成され、その状態で接着層609により層間絶縁膜608の主面に接着され形成される。 【0005】 次に、上記固体撮像素子51を用い、カメラ部品を作製する方法について、図12および図13を用い説明する。 図12に示すように、固体撮像装置56は、固体撮像素子51がパッケージ52の内方に収納され、この状態で、パッケージ52の上部開口がガラス板53で封止された構成となっている。パッケージ52には、内側と外側とを連通するリード54が配されており、固体撮像素子51における接続端子(図示を省略)は、ボンディングワイヤ55によりパッケージ52の内側でリード54に接続されている。このように形成された固体撮像装置56は、配線基板57の一方の主面に形成された導電ランド58に対し、ハンダ層59を介し接続されている。ここで、リード54と導電ランド58との接続には、ハンダリフロー法を用いず、従来からのハンダ付けにより行われている。これは、次の理由からである。 【0006】 従来の固体撮像素子51では、カラーフィルタ膜510およびトップレンズ膜511が有機材料を用い形成され、また、固体撮像素子71では、接着層609が有機材料を用い形成されているため、配線基板57への実装時におけるダメージを小さく抑えるべく、ハンダリフロー法を用いる場合に比べ低温であるハンダ付けが用いられている。 図13に示すように、固体撮像装置56をハンダ付けにより配線基板57に実装する場合には、ハンダリフロー法を用い実装する場合に比べて、他の電子部品61、62との間隔DEを広くしておく必要がある。即ち、ハンダ付けにより実装を行う固体撮像装置56は、作業性を考慮して、ハンダリフロー法により実装を行う他の電子部品61、62間の間隔DFよりも広い間隔DEを確保しておく必要がある。 【0007】 固体撮像装置を配線基板に実装する際の作業性を改善すべく、固体撮像素子51を収容するパッケージ72の内方空間の容積を大きく設定するという提案もなされている(特許文献1、2)。具体的には、図14に示すように、パッケージ72の内方空間72aの容積を大きくとり、これによって、実装に際してハンダリフロー法を用いながらも、固体撮像装置76を配線基板77に実装する際における固体撮像素子51への熱的影響を低減できる旨の提案がなされている。これら特許文献1、2の提案を採用することで、固体撮像素子51に対する熱的影響を抑えながら、高い作業効率を実現することができる。 【特許文献1】特開平10−209314号公報 【特許文献2】特開平11−69241号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら、図10あるいは図11に示すような固体撮像素子51、71を用いる場合には、これを配線基板57に対し実装するのにハンダリフローを用いると、感度劣化などの性能劣化を生じることになる。即ち、固体撮像素子51、71を採用する場合には、100[℃]以上の高温でのハンダリフローを長時間実行することで、カラーフィルタ膜510およびトップレンズ膜511や、接着層609など有機材料からなる構成部位が燃焼や変質を生じ、これにより可視光の透過率が劣化する。また、従来の技術として、有機材料からなる樹脂層の中に無機材料からなる顔料を含んでなる顔料カラーフィルタを採用するという提案もなされているが、この場合にも上記同様に、ハンダリフロー実行の際の熱の影響により、樹脂層が燃焼や変質を生じ、可視光の透過率が劣化し、感度劣化を生じる。 【0009】 また、上記特許文献1、2で提案されている技術を用いる場合には、カメラの小型化というユーザニーズを満たすことが困難である。即ち、上記特許文献1、2では、固体撮像装置76を配線基板77に対し実装する際の作業効率を高くしながら固体撮像装置76の劣化を防止すべく、固体撮像素子51を収納するパッケージ72のサイズを大型化しており、これは、感度特性の劣化防止という観点からは優位ではあるものの、カメラの小型化というユーザニーズに対し逆行するものである。このように、従来においては、ハンダリフロー法を用いることで製造工程の効率化を行い、これにより製造コストの低減を図ることができるとともに、小型、且つ、高感度という特性を維持することができるカメラ部品およびカメラを実現することは困難である。 【0010】 本発明は、上気問題を解決しようとなされたものであって、小型・高感度であって、且つ低コストなカメラ部品およびカメラとそれらの製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 上記目的を達成するために、本発明は、次の構成を備えることを特徴とする。 (1)本発明に係るカメラ部品は、固体撮像装置が配線基板上に実装され、当該固体撮像装置が、半導体基板に複数のフォトダイオードが形成され、複数のフォトダイオード上に複数の要素層が形成された構成を有する。そして、固体撮像装置では、要素層の全てが無機材料を用い形成されており、配線基板に対する前記固体撮像装置の実装が、ハンダリフロー法によりなされている。 【0012】 上記本発明に係るカメラ部品では、固体撮像装置におけるフォトダイオード上の全ての要素層を無機材料とする構成を採用するので、固体撮像装置を配線基板に対し実装する際にハンダリフロー法を用いる場合にも光学的な劣化を伴うことがない。即ち、上述のように、カラーフィルタ膜510やトップレンズ膜511、あるいは接着層609の構成に有機材料を採用する従来技術に係るカメラ部品では、ハンダリフロー法を用い100[℃]以上の高温に上記構成部位(要素層)が長時間おかれると、有機材料の燃焼や変質により可視光の透過率の劣化を招いてしまうことになる。 【0013】 これに対し、本発明に係るカメラ部品では、固体撮像装置における上記要素層の全てが無機材料を以って構成されているので、ハンダリフロー法を用いる場合にも熱的影響により要素層が燃焼や変質をすることがない。よって、本発明に係るカメラ部品では、ハンダリフロー法を用いることとしているが、高い感度特性を備える。また、本発明に係るカメラ部品では、配線基板への固体撮像装置の実装にハンダリフロー法を用いることで高い効率での製造ができ、これより低コストが実現可能である。 【0014】 また、本発明に係るカメラ部品では、配線基板への固体撮像装置の実装に際してハンダリフロー法を用いることができるので、配線基板に対し実装を行う他の部品(例えば、信号処理回路ユニットなど)との間の間隙を広くとる必要がない。即ち、上記従来の技術のように、配線基板に対し固体撮像装置をハンダ付けにより実装する場合には、ハンダリフローにより実装する場合に比べて、隣接する部品との間隙を広くとっておく必要があるが、本発明に係るカメラ部品では、ハンダリフロー法を用い配線基板への固体撮像装置の実装を行うので、他の部品と固体撮像装置との間隙を、他の部品どうしの間の間隙と同一とすることができる。よって、本発明に係るカメラ部品では、従来に比べてより一層の高密度化、あるいは小型化を実現することが可能である。 【0015】 (2)上記本発明に係るカメラ部品は、複数の要素層に、入射光の一部波長域成分を限定透過させるカラーフィルタ、および、入射光を集光するマイクロレンズの少なくとも一方が含まれている。上述のように、従来のカメラ部品では、固体撮像装置におけるカラーフィルタやマイクロレンズ(トップレンズ)の構成材料として有機材料を採用していたので、ハンダリフローによる熱的影響により、感度の劣化を生じていた。これに対して、本発明に係るカメラ部品では、これらカラーフィルタやマイクロレンズが無機材料からなるので、ハンダリフローによる燃焼や変質を生じることがなく、高い感度特性を得ることができる。 【0016】 (3)上記本発明に係るカメラ部品は、固体撮像装置の外部端子が配線基板の導電ランドに対し鉛フリーハンダ層を介して接合されている。 ハンダリフローで用いるハンダが鉛フリーハンダである場合には、鉛を含むハンダを用いる場合に比べてリフロー温度が高くなる。このため、従来の構成を採用するカメラ部品では、鉛フリーハンダを用いたハンダリフローを実行することは感度特性を維持するという観点からできなかった。 【0017】 上記従来構成に対して、本発明に係るカメラ部品では、固体撮像装置におけるカラーフィルターおよびマイクロレンズを含む要素層の全てを無機材料から構成しているので、鉛フリーハンダを用いハンダリフローを実行しても、感度特性の低下を招くことがない。 (4)上記本発明に係るカメラ部品は、配線基板に、他の電子部品も鉛フリーハンダ層を用い実装されている。本発明では、高い耐熱性を有する他の電子部品と同時に、高温の鉛フリーハンダで固体撮像装置が配線基板に実装される構成としても、ハンダリフロー時の熱による固体撮像装置の透過率劣化を招くことがなく、また、製造時における作業の簡略化を図ることができる。これより、本発明に係るカメラ部品は、高い感度特性を有しながら、製造コストが低く抑えられる。 【0018】 (5)上記本発明に係るカメラ部品は、固体撮像装置が、リードまたはピンを備えるパッケージを有する構成である。 (6)上記本発明に係るカメラ部品は、固体撮像装置が、ボールを有するチップサイズパッケージまたはバンプを有するベアチップで構成されている。 上記(5)および(6)のように、本発明に係るカメラ部品では、配線基板に対して、ベアチップ状の固体撮像装置を直接実装することもできるし、固体撮像装置がパッケージを有する構成としし、パッケージにおけるリードまたはピンを配線基板の導電ランドに接合する構成を採用することもできる。 【0019】 ここで、上記従来のカメラ部品においても、固体撮像装置がパッケージを有する構成とし、そのリードなどをハンダリフローにより配線基板の導電ランドに接合するという構成を採用するものがあるが、固体撮像装置への熱的影響を考慮して、固体撮像装置のサイズに比べて大きな内容量を有するパッケージを用いる必要があった。このため、上記従来のカメラ部品では、ハンダリフローにより固体撮像装置を配線基板に実装しているものの、小型化という観点からは優位であるとはいえなかった。 【0020】 これに対して、本発明に係るカメラ部品およびカメラでは、ハンダリフロー時における固体撮像装置への熱的影響からのダメージを受け難く、固体撮像装置の感度特性の劣化が防がれることから、上記の構成を採用する場合にも、従来のカメラ部品に比べてパッケージの内容量を小さくすることができる。即ち、本発明に係るカメラ部品およびカメラでは、固体撮像装置のサイズに適合するサイズの内容量を有するパッケージを準備すればよく、小型化等の観点からも優位である。 【0021】 また、上記(6)の構成を採用する場合には、固体撮像装置の全ての要素層が無機材料からなることで高い耐熱性を有し、これよりハンダリフローによっても感度劣化を生じることがなく、且つ、固体撮像装置がベアチップで構成されることとしているので、パッケージがない分だけ装置全体の小型化を図ることができる。 (7)上記本発明に係るカメラ部品は、配線基板上に固体撮像装置が実装されてなる構成部品が、さらに他の配線基板上に実装されている。 【0022】 このように、無機材料からなるカラーフィルタやマイクロレンズなどを含む全ての要素層が無機材料からなる固体撮像装置が実装された配線基板を、さらに他の配線基板に実装する場合に、高温のハンダリフローを用いてもカラーフィルタやマイクロレンズなどの要素層の透過率劣化が防止され、高性能な固体撮像装置を有するカメラ部品を実現することが可能となる。 【0023】 (8)上記本発明に係るカメラ部品は、鉛フリーハンダ層が、次のような材料を以って構成されることとすることもできる。 ・スズと銀とを含んだ合金 ・スズと銀と銅とを含んだ合金 ・スズと亜鉛とを含んだ合金 ・スズとビスマスとを含んだ合金 上記のような材料からなる鉛フリーハンダでは、列記した順に溶融温度が低く、固体撮像装置におけるカラーフィルタやマイクロレンズなどを含む全ての要素層に対する熱応力を少なくすることができ、本発明に係る固体撮像装置へのダメージをより少なくすることができる。よって、鉛フリーハンダとして上記材料を採用する場合には、より高い信頼性を獲得することができる。 【0024】 (9)本発明に係るカメラは、(1)〜(8)の何れかのカメラ部品を備えることを特徴とする。このように、上記本発明に係るカメラ部品を備えるカメラでは、上述の優位性をそのまま備えることになる。 (10)本発明に係るカメラ部品の製造方法は、上記(1)〜(8)の何れかのカメラ部品を製造する方法である。そして、本発明に係るカメラ部品の製造方法は、半導体基板をベースに固体撮像装置を形成するステップと、ハンダリフロー法を用い、固体撮像装置を配線基板に実装するステップとを備え、固体撮像装置を実装するステップにおいて、配線基板に対し、他の電子部品も同時または連続的に実装することを特徴とする。 【0025】 上記本発明に係るカメラ部品の各製造方法では、固体撮像装置として、上記本発明に係るカメラ部品の構成、即ち、固体撮像装置における全ての要素層が無機材料からなる構成を採用するので、ハンダリフローにより固体撮像装置を配線基板に実装する際の熱によっても、感度特性の劣化を招くことがない。よって、本発明に係るカメラ部品の製造方法では、小型・高感度なカメラ部品を低コストで製造することができる。 【0026】 また、本発明に係るカメラ部品の製造方法では、固体撮像装置を配線基板に実装する際に、他の電子部品(例えば、 信号処理回路ユニットなど )も同時または連続的に実装する。これは、本発明で採用する固体撮像装置が向き材料を用い全ての要素層を構成していることに起因する優位性であり、これより他の電子部品と同一のステップで配線基板への実装が可能となるものである。よって、本発明に係るカメラ部品およびカメラの製造方法では、固体撮像装置をハンダ付けにより実装していた従来の製造方法に比べ、工程の数を低減することができ、生産効率の向上を図ることができる。 【0027】 本発明に係るカメラ部品の製造方法では、次のようなバリエーションを採用することができる。 (11)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、鉛フリーハンダを用い、固体撮像装置の外部端子を配線基板の導電ランドに対し接合する。上述のように、鉛フリーハンダを用いる場合には、従来の鉛ハンダを用いる場合に比べてリフロー温度が高くなるが、本発明に係る製造方法で採用する固体撮像装置は、全ての要素層を無機材料から構成することとしているので、高い温度の影響を受けても燃焼や変質を生じることがなく、高い感度特性を有するカメラ部品を製造することができる。 【0028】 (12)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップで用いる鉛フリーハンダとして、次のような材料を採用することができる。 ・スズと銀とを含んだ合金 ・スズと銀と銅とを含んだ合金 ・スズと亜鉛とを含んだ合金 ・スズとビスマスとを含んだ合金 本発明に係る製造方法において、鉛フリーハンダの材料として上記を採用する場合には、上述のように、固体撮像装置における全ての要素層に対する熱応力を少なくすることができ、本発明に係る固体撮像装置へのダメージをより少なくすることができるので、より高い信頼性を有するカメラ部品を製造することができる。 【0029】 (13)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、固体撮像装置と配線基板の双方を加熱して、ハンダリフローを実行する。 このような加熱を伴うハンダリフローを実行する本発明では、実装の確実性という観点から望ましく、ハンダ外れなどの信頼性での問題を低減することが可能であって、歩留まりの向上および長期の信頼性の実現という観点から望ましい。 【0030】 なお、従来の製造方法のように、カラーフィルターまたはマイクロレンズを有機材料で構成する場合には、感度特性などの観点から、本発明のように固体撮像装置および配線基板の双方全体を加熱するという方法を採ることはできない。 (14)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、配線基板の両主面を加熱して、ハンダリフローを実行する。 【0031】 このように配線基板の両主面を加熱するという本発明に係る製造方法では、ハンダ外れなどの信頼性での問題を低減することが可能であって、上記本発明の優位性に加えて、歩留まりの向上および長期の信頼性の実現という観点から望ましい。 (15)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、配線基板における固体撮像装置の実装箇所およびその周辺に領域を限定して加熱する。このように一部領域に限定して加熱する場合には、固体撮像装置に対する熱的な影響を抑えることができ、より一層の高品質化を達成することができる。 【0032】 (16)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、赤外線を用いた加熱方法を採用する。このように加熱手段として赤外線照射を採用する本発明に係る製造方法では、ヒータなどによる加熱を行う場合に比べて、ハンダリフローに費やす処理時間を短くすることができる。よって、このような方法を採用する場合には、上記本発明の優位性に加えて、より高い生産効率を得ることができる。 【0033】 また、この加熱方法を採用する場合には、実装時における固体撮像装置への熱的影響をより少なく抑えることが可能であって、より高い信頼性を獲得することができる。 (17)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、空気または有機ガスを含む気体の温風を用いた加熱方法を採用する。このような加熱手段を採用する本発明に係る製造方法では、固体撮像装置をはじめ配線基板に対し実装しようとする部品全体を均一に加熱できるので、接合強度などのバラツキが少なく、上記本発明の優位性に加えて、より高品質なカメラ部品を製造することができる。 【0034】 (18)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、液体が蒸発されてなる蒸気を用いた加熱方法を採用する。このような方法を採用する本発明に係る製造方法でも、配線基板に対し実装しようとする部品全体を均一に加熱でき、上記本発明の優位性に加えて、より高品質なカメラ部品およびカメラを製造することができる。 【0035】 なお、このように蒸気を用いた加熱方法を用いる場合、従来のカメラ部品およびカメラの製造方法のように有機材料を構成中に含む(例えば、マイクロレンズが有機材料から構成されている)場合には、加熱のために用いる蒸気が、有機材料からなる要素層との間で化学反応を生じ、感度の低いカメラ部品およびカメラしか製造し得ない。 これに対して、本発明に係る製造方法では、固体撮像装置における全ての要素層の形成に無機材料を用いているので、ハンダリフローの加熱に蒸気を用いても感度特性の低下を招くことがない。 【0036】 (19)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、ランプまたはレーザビームを用いた加熱方法を採用する。このような加熱手段を採用する本発明に係る製造方法では、固体撮像装置および配線基板における加熱領域を限定することができ、他の部分への熱的影響を低減することができる。よって、本発明に係る製造方法においても、高い感度特性のカメラ部品およびカメラを高効率に製造することができる。また、限定的な領域だけを加熱する本発明に係る製造方法では、ハンダリフローの際の投入エネルギを必要最小限に留めることができる。 【0037】 (20)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、180[℃]以上のリフロー温度によりハンダリフローを実行する。 (21)上記本発明に係るカメラ部品の製造方法は、固体撮像装置を実装するステップにおいて、220[℃]以上のリフロー温度によりハンダリフローを実行する。 本発明に係るカメラ部品の製造方法では、固体撮像装置の全ての要素層を無機材料から構成するので、上記(20)、(21)の高いリフロー温度にする場合においても固体撮像装置におけるカラーフィルタおよびマイクロレンズ等が熱的影響による劣化がなく、高い感度特性のカメラ部品およびカメラを製造することができる。 【発明の効果】 【0038】 上述のように、本発明に係るカメラ部品およびカメラと、カメラ部品の製造方法では、固体撮像装置における全ての要素層(カラーフィルタおよびマイクロレンズなどを含む。)が無機材料から構成されることを最大の特徴としているので、固体撮像装置を配線基板に対し実装するのにハンダリフローを採用する場合にも、固体撮像装置における要素層が燃焼や変質を生じることがない。このため、本発明では、カラーフィルタやマイクロレンズを含む全ての要素層での透過率の劣化が抑制され、高い感度特性を有するカメラ部品およびカメラを実現することができる。 【0039】 また、本発明では、固体撮像装置における全ての要素層に、高温に耐性のある無機材料を用いるので、固体撮像装置が従来に比べて小型のパッケージを有する構成とすること、即ち、固体撮像素子が従来よりも小型のパッケージに収納された構成とすることが可能であって、これより、従来よりも小型の配線基板にこれを実装することができる。よって、本発明では、従来よりも小型のカメラ部品およびカメラを実現することができる。 【0040】 また、本発明では、ハンダリフローにより固体撮像装置を配線基板に対し実装するが、配線幅と略同一に仕上げることができるので、固体撮像装置とその周辺に実装される他の電子部品との間隔を狭くすることが可能である。よって、本発明では、より小型のカメラ部品を実現することができる。 さらに、本発明では、固体撮像装置における全ての要素層を無機材料から構成するので、チップサイズに相当するパッケージに収納された部品や、ベアチップに対し、ハンダリフローによる実装を実現することができる。このため、本発明では、超小型のカメラ部品を実現することができる。 【0041】 また、上記本発明に係るカメラ部品を用いる場合には、高性能であって、且つ、高信頼性を有する超小型のカメラを実現できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0042】 以下では、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる各実施の形態については、本発明に係るCCD型固体撮像装置の構成およびその作用・効果を分かりやすく説明するため一例とするものであって、本発明は、その要旨とする部分以外についてこれらに限定を受けるものではない。 (実施の形態1) 1.CCD型固体撮像装置の全体構成 図1に示すように、CCD型固体撮像素子1は、半導体基板上に、マトリクス状に配列された複数の撮像画素部10と回路部とが形成されてなる。回路部は、撮像画素部10で構成の列間にY軸方向に延伸形成された垂直CCD部20と、X軸方向に延伸形成された水平CCD部30と、これに続くアンプ部40などからなる。このように、本実施の形態では、その一例として、インターライン(IT)−CCD型固体撮像素子の構成を採用する。 【0043】 垂直CCD領域20は、光の入射を受けたフォトダイオードでの光電変換により生じる信号電荷を転送する機能を有する。垂直CCD領域20における信号電荷は、並列的に順次水平CCD領域30へ移され、アンプ領域40を介し出力される。 2.撮像画素領域の構造 CCD型固体撮像素子1の撮像画素領域では、n型の半導体基板100の一方の主面(図2では、上側主面)から厚み方向内方にかけての領域において、n型半導体からなるフォトダイオード101と、n型半導体からなる垂直CCD102とが、互いに間隔をあけて基板表面に沿う方向(図2における左右方向)に並設されている。フォトダイオード101が形成された領域が、撮像画素領域における撮像画素10に相当し、垂直CCD102が形成された領域が、垂直CCD部20に相当する。図2において、フォトダイオード101で光電変換により生成された信号電荷は、トランスファーゲートを介して図2における右側に隣接する垂直CCD102へと読み出されることになる。 【0044】 なお、隣接する撮像画素どうしの間は、p型半導体からなるチャネルストップ部(図示を省略。)により分離されている。また、CCD型固体撮像素子1では、半導体基板100における上側主面上に、ゲート絶縁膜103が形成されている。そして、ゲート絶縁膜103の上であって、上記垂直CCD102の上方に当たる部分には、転送電極104が形成されており、さらにこれを覆うように絶縁膜105が形成されている。 【0045】 絶縁膜105上には、フォトダイオード101の上方が開口する状態で遮光膜106が形成され、これを覆うようにパッシベーション膜107が形成されている。遮光膜106は、アルミニウム(Al)またはタングステン(W)などの材料から形成されている。パッシベーション膜107は、PSG(Phospho Silicate Glass)などのシリコン酸化物からなり、フォトダイオード101の上方も含めて被覆している。 【0046】 図2に示すように、パッシベーション膜107上には、フォトダイオード101の上方部分が凹んだ状態の層間絶縁膜108が形成され、その上に層内レンズ膜109が形成されている。層間絶縁膜108と層内レンズ膜109との界面での互いの屈折率差により集光レンズの機能を果たす。層内レンズ膜109の上側表面は、平坦化されており、その上にはカラーフィルタ膜110およびトップレンズ膜111が順に形成されている。なお、カラーフィルタ膜110は、画素毎に透過波長域成分が異なる。即ち、相違する色のカラーフィルタとなっている。 【0047】 本実施の形態に係るCCD型固体撮像素子1では、カラーフィルタ膜110およびトップレンズ膜111を含む構成要素の全てが無機材料からなる。なお、層内レンズ膜109については、無機材料から構成されているが、これについては従来の固体撮像装置と同様である。また、カラーフィルタ膜110については、1/4λの誘電体多層膜により形成された色フィルタが採用され、色の差異は、2つの1/4λの誘電体多層膜に挟まれた中間層の膜厚を変えることで実現されている。 【0048】 さらに、トップレンズ膜111の構成材料としては、従来の固体撮像素子では有機材料の透明膜が用いられていたのに対し、本実施の形態に係るCCD型固体撮像装置1では、無機材料(例えば、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜)が用いられている。 3.配線基板7への実装 上記CCD型固体撮像素子1を配線基板7に実装する方法について、図3および図4を用い説明する。 【0049】 先ず、図3に示すように、本実施の形態においては、上記構成のCCD型固体撮像素子1をパッケージ2の内方に収納し、各端子をパッケージ2のリード4に接続した上で、上部開口をガラス板3で封止する。当該封止により、固体撮像装置6が完成する。 なお、図3に示すように、CCD型固体撮像素子1における端子とパッケージ2におけるリード4との接続には、ボンディングワイヤ5を用いることとしてもよいし、フリップチップボンディングにより行うこととしてもよい。また、パッケージ2においては、リード4の代りにピンとしてもよい。 【0050】 次に、固体撮像装置6における外方に延出されたリード4を配線基板7上における導電ランド8に対し接合する。本実施の形態に係るカメラ部品の製造においては、ハンダリフローにより撮像ユニット6の実装を行う。具体的には、例えば、次のような条件でハンダリフローを実行する。 本実施の形態に係るハンダリフローは、例えば、鉛フリーハンダを用い、250[℃]の温風加熱により実行される。 【0051】 上記のハンダリフローにおいて、本実施の形態では、ハンダ層9の構成材料として、鉛フリーハンダを用いることができる。鉛フリーハンダとしては、次のような材料からなるものを採用ことができる。 ・スズと銀を含んだ合金 ・スズと銀と銅を含んだ合金 ・スズと亜鉛を含んだ合金 ・スズとビスマスを含んだ合金 なお、このような材料は、列記の順に溶融温度が低く、CCD型固体撮像素子1におけるカラーフィルタ膜110やトップレンズ膜111などに対する熱応力をより軽減することができ、CCD型固体撮像素子1へのダメージをより少なくすることができる。よって、鉛フリーハンダとして上記材料を採用する場合には、より高い信頼性を獲得することができる。 【0052】 図3に示すように、本実施の形態に係るハンダリフローの実行においては、配線基板7の一方の主面側から、撮像ユニット6を含めた全体に対して熱をかける。このようにすることで、配線基板7への撮像ユニット6の実装時において、全体に均一な加熱を行なうことができ、接合強度などの観点から優れる。即ち、配線基板7および撮像ユニット6の全体に対して均一な加熱を行なうことができるため、ハンダ外れなどが生じ難く、高い信頼性を確保することができる。 【0053】 次に、図4に示すように、本実施の形態に係るカメラ部品1000は、配線基板7の主面に対し、上記固体撮像装置6の他に、例えば、信号処理回路ユニットなどの電子部品11、12が実装され構成されている。配線基板7に対する電子部品11、12の実装は、上記撮像ユニット6の実装と同一の工程で一緒にハンダリフローにより実装される。 本実施の形態では、固体撮像装置6とこれに隣接する電子部品11との間隙DAが、電子部品11、12どうしの間の間隙DBと略同一となっている(DA≒DB)。このように、本実施の形態に係るカメラ部品1000では、固体撮像装置6もハンダリフローにより配線基板7に実装するので、隣接する電子部品11との間の間隙DAを、図13に示す従来のカメラ部品のように他に比べて大きく設定する必要がなく、小型化という観点から優れている。 【0054】 また、本実施の形態に係るカメラ部品1000では、上述のように、CCD型固体撮像素子1の全ての構成要素を無機材料としているので、耐熱性という観点から優れる。このため、図3および図4と図13および図14とを比較するとき、パッケージ6自体のサイズが小さくなっており、これからも小型化されている。 4.カメラ部品1000の優位性 本実施の形態に係る固体撮像装置6のCCD型固体撮像素子1では、カラーフィルタ膜110およびレンズ膜111を、従来と異なり無機材料を用い形成することで、全ての要素を無機材料から構成することとしている。このため、本実施の形態では、上述のように、固体撮像装置6を配線基板7に対し実装するのにハンダリフロー法を用いることができる。即ち、上記従来のCCD型固体撮像素子のようにカラーフィルタ膜510やレンズ膜509、511などに有機材料を用いる場合(図10などを参照。)には、CCD型固体撮像素子51、71が100[℃]以上の高温に長時間さらされることになるハンダリフロー法を採用することはできない。これは、有機材料を用いる場合、ハンダリフロー時における熱的な影響により、有機材料からなる構成要素が燃焼や変質を起こし、カメラ部品における可視光波長域成分の透過率の劣化を招いてしまうためである。 【0055】 これに対して、本実施の形態に係る固体撮像装置6では、CCD型固体撮像素子1におけるカラーフィルタ膜110やレンズ膜109、111を含む全ての要素を、耐熱性に優れる無機材料から構成しているので、CCD型固体撮像素子1が100[℃]以上の高温に長時間さらされるハンダリフローを実行しても、燃焼や変質による可視光波長域成分の透過率の劣化を招き難い。よって、本実施の形態に係るカメラ部品1000は、ハンダリフローによる固体撮像装置6の実装を行うことで生産効率の向上が図られるとともに、高い感度特性を有する。 【0056】 また、上述のように、本実施の形態では、CCD型固体撮像素子1を収納するパッケージ2のサイズを、従来のものより小型であるため、カメラ部品1000の小型化が図られている。即ち、本実施の形態におけるCCD型固体撮像素子1では、有機材料を用いないため優れた耐熱性を有し。これより従来に比べて小型のパッケージ2を採用しても、配線基板7への実装時における熱的な影響によるダメージを受け難い。 【0057】 また、本実施の形態では、配線基板7に対する固体撮像装置6の実装にハンダリフロー法を採用できるので、隣接する電子部品11との間隙DAを従来に比べて小さくすることができ、この観点からもカメラ部品1000の小型化が図られている。 さらに、本実施の形態では、固体撮像装置6の実装を他の電子部品11、12などと同一の工程で同時または連続的に行なうことができ、図12に示すハンダ付けによる実装を行っていた従来の場合に比べ、製造工程の短縮およびコスト削減ができる。 【0058】 なお、本実施の形態では、固体撮像装置6を配線基板7に対し実装する形態を一例として示したが、本実施の形態にかかる固体撮像装置6を予め小さなサイズのサブ基板(配線基板)に実装し(サブマウント)、さらにこれを他の大きなサイズの配線基板に対し実装するという構成を採用することもできる。この場合においても、高温のハンダリフローにより実装を行なうことができ、上記同様の優位性を有する。 【0059】 5.その他の事項 本実施の形態に係るカメラ部品1000の製造においては、固体撮像装置6を配線基板7に実装する際に、ハンダリフロー法を用いることとしているが、加熱手段の具体例として、次のような手段をあげることができる。 (1)赤外線照射による加熱 赤外線を照射することにより加熱する場合には、ハンダリフローの処理時間を短くすることができ、CCD型固体撮像素子1への熱応力を低く抑えることができる。このため、赤外線の照射により加熱する場合には、完成後のカメラ部品1000における固体撮像素子1に劣化が少なく、信頼性の向上が図られる。 (2)空気の温風による加熱 空気の温風により加熱する場合には、配線基板7に対し実装しようとする撮像ユニット6の全体を均一に加熱することができるため、局所的に熱応力がかからず、CCD型固体撮像素子1が受けるダメージを低減することができる。よって、この手段は、信頼性の高いカメラ部品1000を実現するのに有効である。 【0060】 なお、空気に代えて、空気よりも比熱が大きいアルコールやベンゼン等の有機ガスを含む気体を用いてもよい。 (3)液体を蒸発させた蒸気による加熱 液体を蒸発させた蒸気により加熱する場合にも、上記気体の温風を用いる場合と同様に、撮像ユニット6の全体を均一に加熱することができ、信頼性の高いカメラ部品1000を製造するのに有効である。 【0061】 なお、本実施の形態に係るカメラ部品1000では、CCD型固体撮像素子1の全ての要素に向き材料を用いているため、液体を蒸発させた蒸気を用いて加熱した場合にあっても、有機材料を用いる従来のように、蒸気と構成要素との化学反応によるカメラ部品の感度劣化を招くことがない。即ち、本実施の形態では、CCD型固体撮像素子1の全ての要素を無機材料で構成しているので、加熱のために蒸気を用いても、CCD型固体撮像素子1の構成要素と蒸気とが化学反応を生じることがほとんどなく、高い感度特性を有するカメラ部品1000を得ることができる。 (実施の形態2) 次に、実施の形態2に係るカメラ部品1001の構成について、図5および図6を用い説明する。 【0062】 図5に示すように、本実施の形態では、配線基板14に対しCCD型固体撮像素子13が直に実装されている。言換えると、本実施の形態では、CCD型固体撮像素子13が固体撮像装置であって、パッケージ内に収納されることなく配線基板14に実装されている。 本実施の形態に係るCCD型固体撮像素子13は、基本構成として上記実施の形態1に係るCCD型固体撮像素子1と同一の構成を有しており(図1および図2を参照。)、相違点は外部接続のための端子構造にある。図5に示すように、本実施の形態に係るCCD型固体撮像素子13では、入出力のための素子端子131、132が装置における基板の両主面に配設されており、素子端子131と素子端子132とは、コンタクトプラグ133をもって素子基板の裏表が接続されている。 【0063】 本実施の形態に係るCCD型固体撮像素子13では、素子基板の裏側にも素子端子132を有し、この端子132が配線基板14における導電ランド15に接合されている。そして、本実施の形態においても、CCD型固体撮像素子13(固体撮像装置)の実装にハンダリフロー法が用いられ、また、ハンダ層16には鉛フリーハンダが用いられている。これれら事項については、上記実施の形態1と同様である。 【0064】 図6に示すように、本実施の形態に係るカメラ部品1001では、CCD型固体撮像素子13がパッケージに収納されることなく配線基板14に実装されているので、基板14上における固体撮像装置(=CCD型固体撮像素子13)の実装に供するための占有面積が、上記実施の形態1に係るカメラ部品1000よりもさらに狭く設定されている。また、本実施の形態においても、CCD型固体撮像素子13と隣接する電子部品11との間隙DCが、電子部品11、12どうしの間隙DDと略同一に設定されている。これは、上記実施の形態1と同様の理由によるものである。 【0065】 以上のように、本実施の形態に係るカメラ部品1001では、CCD型固体撮像素子13がパッケージに収納されることなく、直に配線基板14に実装されるという構成を採用するため、部品としてのより一層の小型化が図られている。また、上記実施の形態1に係るカメラ部品1000と同様に、CCD型固体撮像素子13の全ての要素(カラーフィルタ膜およびレンズ膜を含む。)を無機材料から構成しているので、高温に長時間さらされるハンダリフローにより実装を行う場合にも、ハンダリフロー時の熱応力に起因する感度特性の低下を招き難い。 【0066】 また、本実施の形態においても、CCD型固体撮像素子13の実装をたの電子部品11、12の実装と同一の工程におけるハンダリフローにより行なうことができるので、工定数の低減および生産コストの低減に優位である。 従って、本実施の形態に係るカメラ部品1001も、上記実施の形態1に係るカメラ部品1000と同様の優位性を有するとともに、これに加えて、より一層の小型化および高密度実装をなし得る。 【0067】 なお、本実施の形態においても、上記実施の形態1と同様のバリエーションを採用することができる。また、本実施の形態においては、固体撮像装置がボールを有するチップサイズパッケージまたはバンプを有するベアチップで構成されていることとしてもよい。 (実施の形態3) 次に、実施の形態3に係るカメラ部品の製造方法について、図7を用い説明する。なお、本実施の形態に係るCCD型固体撮像素子1および固体撮像装置6の構成、さらには、配線基板7の構成などは、上記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。 【0068】 図7に示すように、本実施の形態に係るカメラ部品の製造方法では、配線基板7に対し固体撮像装置6を実装するに際し、配線基板7の両主面の全面に対し加熱を行う。このように配線基板7の両主面から加熱する本実施の形態に係る製造方法を採用する場合には、上記実施の形態1における実装での片面に対する加熱の場合に比べて、より均一な強度での接合が可能となり、ハンダ外れなどの問題発生が少ない。これにより、製造工程における歩留まりの向上を図ることができるとともに、長期信頼性の高いカメラ部品を製造することができる。 【0069】 なお、本実施の形態に係る製造方法で得られるカメラ部品についても、上記実施の形態1に係るカメラ部品1000が有する優位性が得られるとともに、上記各バリエーションの採用も可能である。 (実施の形態4) 次に、実施の形態4に係るカメラ部品の製造方法について、図8を用い説明する。なお、本実施の形態においても、配線基板7に対する撮像ユニット6の実装方法以外の部分については、上記実施の形態1と同様である。このため、共通事項についての説明を省略する。 【0070】 図8に示すように、本実施の形態に係る製造方法では、ハンダリフロー時における加熱領域をパッケージ2におけるリード4の接合に係る部分、および配線基板7における導電ランド8の中の接合に係る部分に限定して実施する。上記実施の形態1および実施の形態3では、配線基板7およびパッケージ2の全体を加熱してハンダリフローを行っていたが、本実施の形態に係る製造方法では、上記領域に限定して加熱を実行するので、CCD型固体撮像素子1における要素中に急激な熱変化に弱い部位が存在していても、加熱領域を接合に係る領域に限定することで、上記熱変化に弱い部位への影響を小さくすることができる。 【0071】 本実施の形態においても、上述の通り、CCD型固体撮像素子1の全ての要素を無機材料から構成するのであるが、例えば、シリコン酸化物やチタン酸化物などの無機ガラス材料からレンズ109、111を形成する場合には、急激な熱変化が加わることでクラックなどの割れが発生する場合がある。これに対し、本実施の形態に係る製造方法では、配線基板7への固体撮像装置6の実装に際し、リード4および導電ランド8の接合に係る部分だけを加熱するので、CCD型固体撮像装置1における上記レンズ109、111などの急激な温度変化が抑えられ、これらにクラックなどが発生するのを抑制することができる。 【0072】 従って、本実施の形態に係る製造方法を採用する場合には、上記実施の形態1および実施の形態3に係る製造方法を採用する場合に得られる効果に加え、ハンダリフロー時におけるCCD型固体撮像素子1へのダメージを低減することが可能であって、より高い信頼性を有するカメラ部品を製造するのに優位である。 なお、本実施の形態に係る製造方法では、局所的に加熱してハンダリフローを行うのであるが、加熱方法として、上記実施の形態1で紹介した種々の方法を採用することもできるし、次のような方法を採用することもできる。本実施の形態に係る製造方法で適する加熱方法としては、例えば、ランプによる光線の照射やレーザビームの照射により加熱することができる。このような加熱手段を採用すれば、容易に局所的な加熱を実行することができ、本実施の形態に係る製造方法に適している。 (リフロー温度と感度特性との関係) 次に、リフロー温度と相対感度との関係を、カラーフィルタ等に無機材料を用いた場合と有機材料を用いた場合とでの比較結果を、図9を用い説明する。図9において、”有機材料”としているのは、固体撮像装置における固体撮像素子のマイクロレンズ(トップレンズ)およびカラーフィルタを有機材料を用い形成したサンプル(図10などを参照。)の特性図であり、一方、”無機材料”としているのは、上記実施の形態1に係るカメラ部品1000と同様に、カラーフィルタおよびマイクロレンズを含む固体撮像素子の全ての要素を向き材料を用い形成したサンプルの特性図である。 【0073】 図9に示すように、有機材料を用いている従来構成のサンプルでは、リフロー温度が180[℃]以上で実質的な相対感度の低下が生じ、リフロー温度が220[℃]を越えると、急激な相対感度の低下が認められる。 一方、上記実施の形態に係るカメラ部品1000、1001などと同様に、固体撮像装置における固体撮像素子の全ての要素を無機材料から構成するサンプルでは、リフロー温度が220[℃]以上の場合にも相対感度の大きな低下は見られない。さらに、無機材料で要素形成のサンプルでは、リフロー温度が300[℃]を越えても感度の低下は見られず、図示はしていないが、リフロー温度が450[℃]程度までは相対感度の低下はない。 【0074】 以上の事項より、固体撮像装置における固体撮像素子の全ての要素を無機材料で形成する場合には、従来技術のようにマイクロレンズやカラーフィルタなどを有機材料から形成する場合に比べて、リフロー時に高い温度雰囲気下に曝されても、感度特性の劣化を生じ難い。なお、上記実施の形態1のようにハンダ層9を鉛フリーハンダを用いる場合には、鉛ハンダを用いる場合に比べてリフロー温度が高くなるが、上述のように、450[℃]程度のリフロー温度まで感度特性の劣化が生じない上記実施の形態1〜4に係る各カメラ部品では、鉛フリーハンダの使用も問題となることがない。 (その他の事項) 上記実施の形態1〜4は、本発明の一例を示すものであって、本発明は、これらに限定を受けるものではない。例えば、図1に示すように、上記実施の形態1では、固体撮像装置における固体撮像素子の一例としてIT−CCD型固体撮像素子1を採用することとしたが、これ以外にも、例えば、FIT−CCD型固体撮像素子やFT型固体撮像素子などを備える固体撮像装置を採用することもできるし、あるいは、MOS型固体撮像素子を有する固体撮像装置を採用することもできる。これらの固体撮像装置を採用した場合にも、上記実施の形態1〜4の各効果は同様に得られる。 【0075】 また、上記実施の形態1〜4では、CCD型固体撮像素子1における全ての要素を無機材料からなる構成を採用することとしたが、必ずしも全ての要素を無機材料としなくてもよい。具体的には、例えば、図2において、フォトダイオード101よりも光源に近い側であって、入射光がフォトダイオード101まで到達するに至るまでの光路中の要素が少なくとも無機材料からなるように構成すれば、感度特性の低下という問題を生じることはない。さらに、マイクロレンズ(トップレンズ膜111で形成されるトップレンズ)とカラーフィルタ膜110のどちらか一方だけでも無機材料とすれば、少なくとも双方が有機材料からなる場合よりも感度特性の劣化という観点からは優れることになる。 【産業上の利用可能性】 【0076】 本発明は、小型であって、且つ、高感度なカメラ部品およびカメラを低コストに実現することができる。 【図面の簡単な説明】 【0077】 【図1】実施の形態1に係る固体撮像素子1の概略構成を示す模式平面図である。 【図2】固体撮像素子1の要部を示す模式断面図である。 【図3】実施の形態1に係る固体撮像素子1をパッケージ2に収めてなる固体撮像装置6を、配線基板7に実装した状態を示す模式断面図である。 【図4】実施の形態1に係るカメラ部品1000の構成を模式的に示す模式平面図である。 【図5】実施の形態2に係る固体撮像素子13を、配線基板14に実装した状態を示す模式断面図である。 【図6】実施の形態2に係るカメラ部品1001の構成を模式的に示す模式平面図である。 【図7】実施の形態3に係るカメラ部品の製造過程の一部を示す模式断面図である。 【図8】実施の形態4に係るカメラ部品の製造過程の一部を示す模式断面図である。 【図9】リフロー温度と相対感度との関係を、カラーフィルタ等に無機材料を用いた場合と有機材料を用いた場合とで比較した対比グラフである。 【図10】従来技術に係る固体撮像素子51の要部を示す模式断面図である。 【図11】別の従来技術に係る固体撮像素子71の要部を示す模式断面図である。 【図12】従来技術に係るカメラ部品の製造過程の一部を示す模式断面図である。 【図13】従来技術に係るカメラ部品の構成を模式的に示す模式平面図である。 【図14】別の従来技術に係るカメラ部品の製造過程の一部を示す模式断面図である。 【符号の説明】 【0078】 1、13.固体撮像素子 2.パッケージ 3.ガラス板 4.リード 5.ボンディングワイヤ 6.固体撮像装置 7、14.配線基板 8、15.導電ランド 9、16.ハンダ層 10.撮像画素部 11、12.電子部品 20.垂直CCD部 30.水平CCD部 40.アンプ部 100.半導体基板 101.フォトダイオード 102.電荷転送部 103.ゲート絶縁膜 104.転送電極 105.絶縁膜 106.遮光膜 107.パッシベーション膜 108.層間絶縁膜 109.層内レンズ膜 110.カラーフィルタ膜 111.トップレンズ膜 131、132.素子端子 133.コンタクトプラグ 1000、1001.カメラ部品
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月27日(2006.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090446 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 司朗
【識別番号】100072442 【弁理士】 【氏名又は名称】松村 修治
【識別番号】100125597 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 国人
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| 【公開番号】 |
特開2008−35047(P2008−35047A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−204519(P2006−204519) |
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