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【発明の名称】 撮像デバイス
【発明者】 【氏名】佐々木 勝弘

【要約】 【課題】パッケージ基板の平坦度が高く保たれた撮像デバイスを提供する。

【構成】撮像デバイス2は、固体撮像素子3と、平板状のパッケージ基板4と、下面側に開口端をもつ箱型形状の透明カバー5とを有する。パッケージ基板4は、焼成工程を経て製造されるが、平板状であるため焼成工程で反り曲がりなどの変形が生じることがない。透明カバー5は、光硬化型接着剤10を用いてパッケージ基板4に接着することができる。透明カバー5の接着に熱硬化型接着剤を用いる必要がないことから、パッケージ基板4が変形することがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体撮像素子と、
前記固体撮像素子が上面に固着されボンディングワイヤにより固体撮像素子と電気的に接続された平板状のパッケージ基板と、
下面側に開口をもつ箱型形状を有し、下部が前記パッケージ基板に接着され、前記固体撮像素子及び前記ボンディングワイヤを前記パッケージ基板との間に密封して収納する透明カバーとからなることを特徴とする撮像デバイス。
【請求項2】
前記パッケージ基板と前記透明カバーとの接着に光硬化型接着剤を用いたことを特徴とする請求項1記載の撮像デバイス。
【請求項3】
前記光硬化型接着剤は紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項2記載の撮像デバイス。
【請求項4】
前記パッケージ基板がセラミック製、前記透明カバーが成形ガラス製であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の撮像デバイス。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子を透明カバーで覆った撮像デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
CCDイメージセンサなどの撮像デバイスは、固体撮像素子と、この固体撮像素子が接着されるパッケージ基板と、固体撮像素子の撮像面を覆うようにしてパッケージ基板に取り付けられる透明カバーとから構成される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来では、パッケージ基板にはキャビティタイプのものを用いるのが一般的であった。このキャビティタイプのパッケージ基板は中央部に凹部が設けられており、この凹部は側壁部により囲われることにより形成されている。パッケージ基板の凹部に固体撮像素子が接着され、固体撮像素子の接着後に透明カバーが側壁部の上面に接着される。パッケージ基板の材料には熱伝導性や絶縁性に優れたセラミックが一般的に用いられており、このセラミックは焼成工程を経て成形される。
【特許文献1】実開平5−46046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなキャビティタイプのパッケージ基板は、凹部と側壁部との上下方向での厚みが異なることから、焼成工程で変形が生じるという問題、例えば凹部の底面が上に凸に反り曲がるという問題があった。このように変形が生じたパッケージ基板には固体撮像素子を精度良く位置決めすることが難しい。従来では、凹部下の基板厚を厚くする、つまり固体撮像素子が接着される基板の基板厚を厚くすることにより、パッケージ基板を変形しにくくする対策がとられていた。しかし、この場合には撮像デバイスの全体厚みが厚くなり、これが撮像デバイスの薄型化を図る上で障害になっていた。
【0005】
また、上記のようなキャビティタイプのパッケージ基板では、固体撮像素子の接着後に、キャピラリを用いてワイヤボンディングが行われるが、このキャピラリと側壁部とが干渉しないように凹部内にキャピラリスペースを設ける必要があった。このため、パッケージ基板の横方向のサイズが大きくなり、これが撮像デバイスの小型化を図る上で障害になっていた。
【0006】
撮像デバイスのパッケージ基板にはキャビティタイプではなく平板タイプのものも知られており、この平板タイプのパッケージ基板は例えば特許文献1の図1(B)に記載されている。パッケージ基板上には透明カバーを保持するセラミック製の保持部材が接着されている。この特許文献1にはパッケージ基板と保持部材との接着については詳細には記載されていないが、保持部材が不透明であることから、接着には光硬化型接着剤ではなく熱硬化型接着剤が用いられると考えられる。パッケージ基板と保持部材とを熱硬化型接着剤を用いて接着する場合には、硬化処理のために電気炉でこれらを加熱するが、このときに各部材がそれぞれ独自に熱膨張して、やはり変形が生じてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、パッケージ基板の平坦度が高く保たれるとともに薄型化及び小型化が可能な撮像デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、固体撮像素子と、前記固体撮像素子が上面に固着されボンディングワイヤにより固体撮像素子と電気的に接続された平板状のパッケージ基板と、下面側に開口端をもつ箱型形状を有し、下部が前記パッケージ基板に接着され、前記固体撮像素子及び前記ボンディングワイヤを前記パッケージ基板との間に密封して収納する透明カバーとからなることを特徴とする。
【0009】
前記パッケージ基板と前記透明カバーとの接着に光硬化型接着剤を用いることが好ましい。前記光硬化型接着剤は紫外線硬化型接着剤であることが好ましい。前記パッケージ基板がセラミック製、前記透明カバーが成形ガラス製であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の撮像デバイスによれば、平板状のパッケージ基板を用いたので、パッケージ基板は焼成工程で反り曲がるなどの変形が生じにくくなり、パッケージ基板の平坦度は高く保たれる。平坦度の高いパッケージ基板には固体撮像素子を高精度に位置決めすることができる。パッケージ基板は平板状であり変形が生じにくいことから、パッケージ基板には厚さの薄いものを用いることが可能になり、撮像デバイスの薄型化が可能になる。また、パッケージ基板が平板状であるため、パッケージ基板上にキャピラリスペースを設ける必要がなくなるから、撮像デバイスの小型化が可能になる。
【0011】
さらに、上記の効果に加えて、箱型形状の透明カバーを用いたので、光硬化型接着剤を用いることが可能になり、透明カバーをパッケージ基板に簡単に接着することができる。従来では、平板状の透明カバーを保持するためにセラミック製の保持部材を用いており、この保持部材はパッケージ基板に熱硬化型接着剤を用いて接着されるため加熱処理が必要であったが、本発明では加熱処理が不必要になりパッケージ基板が変形することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1及び図2に示すように、撮像デバイス2は、矩形板状の固体撮像素子3と、この固体撮像素子3が上面4aに接着されるパッケージ基板4と、固体撮像素子3を覆って密封する透明カバー5とから構成される。
【0013】
固体撮像素子3の上面中央部には撮像面3aが形成され、この撮像面3aはマトリクス状に配置された多数個の受光素子によって構成されており、これらの受光素子に蓄積された電荷は電荷結合素子(CCD)によって搬送される。各受光素子の上には、RGBのカラーフィルタやマイクロレンズが積層されている。なお、固体撮像素子3にはCCDイメージセンサの替わりに、CMOSイメージセンサを用いてもよい。固体撮像素子3の撮像面3aの側方には、電極パッド6が設けられている。
【0014】
パッケージ基板4は、平板状に形成されている。パッケージ基板4はセラミック製である。パッケージ基板4の材料にはセラミックの替わりにプラスチックを用いてもよい。パッケージ基板4にはリード端子7が設けられている。このリード端子7は、固体撮像素子3の電極パッド6と金属線8を介して接続されている。
【0015】
固体撮像素子3は、熱硬化型接着剤9(図2参照)を介して、パッケージ基板4の上面4aの中央部に接着されている。なお、熱硬化型接着剤の替わりに、他の種類の接着剤を用いてもよい。
【0016】
透明カバー5は、下面側に開口をもつ箱型形状である。透明カバー5は、成形ガラス製であり、例えばレンズなどに用いられる光学ガラスを溶融して成形金型に射出して成形する。なお、透明カバー5の材料にはガラスの替わりにプラスチックを用いてもよい。
【0017】
透明カバー5は、光硬化型接着剤10(図2参照)を介してパッケージ基板4に接着される。光硬化型接着剤10としては、例えば紫外線が照射されて硬化する紫外線硬化型接着剤を用いる。透明カバー5の下端面5aが、パッケージ基板4の上面4aの周部に接着される。透明カバー5は、固体撮像素子3の撮像面3aを覆って保護する。
【0018】
撮像デバイス2の製造工程について図3を用いて説明する。図3(A)に示すように、焼成工程を経て成形されたパッケージ基板4の上面4aの中央部に、熱硬化型接着剤9を介して固体撮像素子3を接着する。パッケージ基板4は平板状であり、焼成工程を経ても反り曲がるなどの変形が生じにくいため、上面は平坦度を高く保っている。また、変形が生じにくいため、パッケージ基板4には厚みが薄いものを用いることができる。
【0019】
固体撮像素子3をパッケージ基板4に接着した後、熱硬化型接着剤9の硬化処理を行う。この硬化処理は、例えば電気炉を用い、空気中において150度で25分程度の加熱を行う作業である。この硬化処理により、固体撮像素子3がパッケージ基板4に確実に固定される。
【0020】
次に、図3(B)に示すように、キャピラリ11を用いてワイヤボンディングが行われる。ワイヤボンディングにより、固体撮像素子3の電極パッド6(図1参照)とパッケージ基板4のリード端子7とが金属線8により接続される。ここで、パッケージ基板4は平板状でありキャピラリスペースを設ける必要がないため、パッケージ基板4の横方向のサイズを小さくすることができる。
【0021】
次に、図3(C)に示すように、透明カバー5を、光硬化型接着剤10を介して、パッケージ基板4に接着する。透明カバー5を接着した後、光硬化型接着剤10の硬化処理を行う。硬化処理は、紫外線を光硬化型接着剤10へ照射する作業であり、紫外線は透明カバー5を透過させて照射する。この硬化処理により、透明カバー5がパッケージ基板4に確実に固定される。以上の工程により、撮像デバイス2が完成する。
【0022】
本発明によれば、パッケージ基板4の上面4aは平坦度が高く保たれるので、固体撮像素子3をパッケージ基板4に精度良く位置決めすることができる。また、パッケージ基板4に厚みの薄いものを用いることができるので、撮像デバイス2の薄型化が可能になる。パッケージ基板4にキャピラリスペースを設ける必要がないので、パッケージ基板4の横方向のサイズを小さくすることができる。さらに、箱型形状の透明カバー5を用いたので、光硬化型接着剤10を用いることが可能になり、透明カバー5をパッケージ基板4に簡単に接着することができる。
【0023】
上記実施形態では、透明カバー5の下端面5aがパッケージ基板4の上面4aに接着されたが、図4に示すように、透明カバー100の内壁面100aの下部をパッケージ基板4の側面4bに光硬化型接着剤101を介して接着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】撮像デバイスの外観斜視図である。
【図2】撮像デバイスの断面図である。
【図3】撮像デバイスの製造工程を示す図である。
【図4】別の実施形態を示す撮像デバイスの断面図である。
【符号の説明】
【0025】
2 撮像デバイス
3 固体撮像素子
4 パッケージ基板
5,100 透明カバー
10,101 光硬化型接着剤
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【代理人】 【識別番号】100075281
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 和憲

【識別番号】100095234
【弁理士】
【氏名又は名称】飯嶋 茂

【識別番号】100117536
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英了


【公開番号】 特開2008−35014(P2008−35014A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−204177(P2006−204177)