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【発明の名称】 超音波映像の圧縮方法
【発明者】 【氏名】ムン ジュ ヒ

【氏名】アン ソ ヨン

【氏名】ジン ルズ

【氏名】ムン ヘ ヨン

【要約】 【課題】超音波診断の重要情報であるスペックルの損傷を防止するために、超音波映像の特性が反映されたハフマンコーディングテーブルを用いた超音波映像の圧縮方法を提供する。

【構成】本発明によりハフマンテーブルで超音波映像を圧縮する方法は、a)連続的に超音波映像の入力を受け、前記超音波映像それぞれは、多数の画素を含む段階と、b)前記超音波映像の画素の特性を決定する段階と、c)最初の超音波映像からn−1番目の超音波映像までの画素特性に基づいてハフマンテーブルをアップデートし、前記nは、1よりも大きい整数である段階と、d)前記アップデートされたハフマンテーブルを用いてn番目の超音波映像を符号化する段階とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハフマンテーブルで超音波映像を圧縮する方法において、
a)連続的に超音波映像の入力を受け、前記超音波映像それぞれは、多数の画素を含む段階と、
b)前記超音波映像の画素の特性を決定する段階と、
c)最初の超音波映像からn−1番目の超音波映像までの画素特性に基づいてハフマンテーブルをアップデートし、前記nは1よりも大きい整数である段階と、
d)前記アップデートされたハフマンテーブルを用いてn番目の超音波映像を符号化する段階と
を備える超音波映像の圧縮方法。
【請求項2】
前記b)段階は、
b1)前記超音波映像を離散余弦変換(Discrete cosine transform, DCT)してDCT係数を生成する段階と、
b2)前記DCT係数を量子化する段階と、
b3)前記量子化されたDCT係数に基づいて前記画素の特性を決定する段階と
を備える請求項1記載の超音波映像の圧縮方法。
【請求項3】
前記画素の特性は、前記最初からn−1番目までの超音波映像で累積したDCT係数の発生頻度数である請求項2記載の超音波映像の圧縮方法。
【請求項4】
前記累積したDCT係数の発生頻度数が0であるとき、前記発生頻度数0を1に替える請求項3記載の超音波映像の圧縮方法。
【請求項5】
前記DCT係数は、同一の量子化パラメータで量子化される請求項2記載の超音波映像の圧縮方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、映像圧縮方法に関し、特に累積頻度数を用いた超音波映像の圧縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1つのフレーム映像は、数百〜数万個の画素からなる。1画面を構成する画素の数は、解像度に影響を与える。通常、解像度は、1024×768または800×640と表現されるが、ここで1024×768は、横に1024行、縦に768行の計786432個の画素で1つの映像が構成されることを示す。従って、画素数が多いほど画質は鮮明になる。1つの画素は、明度、彩度、輝度などのような画素値で表現される。画素値は、整数で表現される。例えば、明度を0〜255までレベルに等級を分けて表現する。従って、1つの映像は、1024×768個の各画素に輝度、色彩などの画素値が対応する巨大な行列になる。
【0003】
このように多くの画素値で構成されたデータを効率的に転送及び格納するために映像圧縮方法が用いられている。一般に映像を圧縮するために、1つの映像を多数のブロックに分ける。ブロックは、8×8行列である。例えば、1024×728行列を8×8の正方形の行列(ブロック)に分けると、横128×縦91個のブロックに分けられる。このブロックは、映像圧縮の基本単位であり、JPEG(Joint Photographic Expert Group)映像圧縮もこのブロックを基本単位として行われる。
【0004】
JPEGの符号化過程は、入力映像がカラーイメージの場合、RGB色相空間から次の式1のようにYCbCr色相空間に変化させる。
【0005】
【数1】


・・・・ 式1
【0006】
JPEGファイルは、YCbCrの3つの成分のうちいずれか1つの成分(通常Y成分)のみを格納したり3成分をいずれも格納することができる。Y成分のみを格納するのは、256レベルのグレーとして格納することを意味する。
【0007】
一方、BMP、PCX、GIFのようなグラフィックファイルは、1画素の色を示すためにR、G、Bの色相体系を用い、3種の成分をいずれも同じ割合で格納するのに対し、JPEGファイルでは、Y、Cb、Crが互いに異なる割合で格納できる。例えば、全ての画素のY成分は格納するのに対し、Cb、Crは、全画素のうち一部画素のみを選別し、即ち、ダウンサンプリング(down sampling)して格納することができる。サンプリング間隔はサンプリング周期で表現するが、サンプリング周期は、各成分のサンプリング間隔の逆数比で示す。Y、Cb、Crを全ての画素ごとにサンプリングする時のサンプル周期を4:4:4とすれば、Y成分は全ての画素をサンプリングし、Cb成分とCrは4つの画素ごとに1つだけをサンプリングすれば、YCbCrのサンプリング周期は4:2:0(=4:1:1)となる。このように各成分のサンプリング周期を異にすることにより、画質を大きく低下することなく、データの量を減らすことができる。
【0008】
ダウンサンプルされた映像の各ブロックを次の式2のように示される離散余弦変換する(Discrete Cosine Transform、以下、「DCT」という)。
【0009】
【数2】


・・・・ 式2
【0010】
DCTにより8×8ブロックの最左端上段にブロックの平均値であるDC(直流成分)値が位置する。残りの63個の数字はAC値と呼ぶ。DC値は、ブロックの全般的特性を示す低周波成分であり、ACは各画素の特性を示す高周波成分である。特に、DC値は、ブロック全体の明度を左右する非常に重要な情報を含んでいる。図1は、本来の映像の8×8ブロック10を示し、図2は、DCTが適用されたブロック内の各画素の係数20を示す。
【0011】
DCTが適用された係数を定数で分ける量子化を行い、有効桁のビット数を減少させる。量子化は、DCTが適用された係数の大きさを減少させ、0の値を有する係数の数を増やすためのものである。即ち、量子化により視覚的に重要でない情報は捨てられる。
【0012】
次に、図3に示すように、量子化されたブロックをジグザグスキャニングし[15,0,−2,−1,−1,−1,0,0,−1]の整数列を得て、この整数列で0の個数と0でない値をハフマンコーディングテーブル(Huffman coding table)を用いて8×8行列をわずかいくつかの0と1の組合わせに減少させるビット列の圧縮を進める。このように本来の8×8整数行列がDCT、量子化、ジグザグスキャニング、ハフマンテーブルを用いたコーディングなどの過程を経るうちにデータ量が甚だしく減るようになる。
【0013】
一方、一般映像とは異なり、超音波映像は、スペックルを含む。スペックルは、高周波値として映像の圧縮率を低下させる重要な要因であるが、超音波診断に重要な情報である。従来、JPEG圧縮方法は一般映像の特性が反映された量子化テーブル及びハフマンテーブル用いて符号化することにより高周波成分のスペックルを損傷させる問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述した問題を解決するための本発明は、超音波診断の重要情報であるスペックルの損傷を防止するために、超音波映像の特性が反映されたハフマンコーディングテーブルを用いた超音波映像の圧縮方法を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した目的を達成するために、ハフマンテーブルで超音波映像を圧縮する方法は、a)連続的に超音波映像の入力を受け、前記超音波映像それぞれは、多数の画素を含む段階と、b)前記超音波映像の画素の特性を決定する段階と、c)最初の超音波映像からn−1番目の超音波映像までの画素特性に基づいてハフマンテーブルをアップデートし、前記nは1よりも大きい整数である段階と、d)前記アップデートされたハフマンテーブルを用いてn番目の超音波映像を符号化する段階とを備える。
【発明の効果】
【0016】
前述したようになされる本発明は、均等量子化パラメータで超音波映像を量子化することにより、相対的に高周波成分に該当するスペックル成分の損失を減らすことができる。また、超音波映像の特性が反映されたハフマンテーブルを適用して符号化することにより、超音波映像の特性を損失させることなく、映像を効果的に圧縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図4〜図6を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図4に示すように、多数の超音波映像の入力を順に受ける(S41)。順に入力される多数の超音波映像のうち、現在の超音波映像を多数の8×8ブロックに分けた後、各ブロックに含まれた画素の画素値を離散余弦変換してDCT係数を求める(S42)。画素値は輝度値及び色差値を含む。
【0018】
次に、数式3の定義によってDCTが適用された画素値、即ち、DCT係数Svuを均等量子化パラメータQvuに分けて量子化させ、量子化されたDCT係数Sqvuを求める。ここで均等量子化パラメータQvuは定数である。
【0019】
【数3】


・・・・ 式3
【0020】
式3でround( )は分子を整数値にする四捨五入演算子である。
従来のJPEG圧縮のための量子化過程において、ブロック内のAC係数(高周波成分)とDC係数(低周波成分)は同一でない輝度成分の量子化パラメータまたは色差成分の量子化パラメータで量子化される。
【0021】
図5は、従来技術による輝度成分の量子化テーブルを示す。図5に示すように、輝度成分の量子化テーブルは、64個のDCT係数に対応する64個の量子化パラメータで構成される。図5に示すように、低周波成分のDCT係数よりは高周波成分のDCT係数の方を大きい値の量子化パラメータで量子化する。即ち、相対的に低周波であるDC係数51の周辺にあるAC値よりもDC係数51から遠く離れたAC係数の方を大きい量子化パラメータで量子化する。
【0022】
図6は、従来技術による色差成分の量子化テーブルを示す。図5の輝度成分の量子化テーブルの量子化パラメータのように従来技術による色差成分の量子化パラメータは、低周波成分のDCT係数よりは高周波成分のDCT係数の方を大きい値の量子化パラメータで量子化する。即ち、相対的に低周波であるDC係数61の周辺にあるAC値よりもDC係数61から遠く離れたAC係数の方を大きい量子化パラメータで量子化する。従って、従来のJPEG圧縮のための量子化過程では、高周波のDCT係数に対応するスペックル成分の損失をもたらす。
【0023】
本発明では、式3に示すように、同一ブロック内のDC係数とAC係数を均等量子化パラメータQvuで量子化させることにより、高周波成分のスペックル成分を保存し、色差成分で表現されるカラーバーを保存することができる。即ち、一般の映像とは異なり、高周波成分が多い超音波映像の高周波成分と低周波成分を同一の係数により量子化させることにより、スペックル情報と血流に関する情報の損失を効果的に抑制することができる。
【0024】
次に、現在入力された超音波映像が最初の映像かを判断する(S44)。現在の超音波映像が最初の映像であれば、通常のハフマンテーブル(Huffman table)を用いて符号化する(S45)。現在の超音波映像が最初の映像ではなければ、即ち、現在の映像がn番目の映像である場合、n−1番目の映像に用いられたハフマンテーブルをn−1番目の映像までの特性を反映させてアップデートする。
【0025】
ハフマンテーブルをアップデートするためには、量子化されたDC、AC値とこれらの値を表現するためのコードワードとコードワードのビット数、即ちコードワードの長さが決定されなければならない。コードワードは、該当映像で各画素値、即ち、DC値、AC値の発生頻度数によって決定され得る。即ち、ハフマンテーブルで頻度数が高い場合、短いコードワードが割り当てられ、逆に頻度数が高い場合、相対的に長いコードワードが割り当てられる。輝度成分の量子化されたDC値に該当するコードワードの長さは、ハフマンテーブルで式4のように表現される。
【0026】
【数4】


・・・・ 式4
【0027】
ここで、数字0、1、2、1、4は、0−ビット、1−ビット、2−ビット、3−ビット及び4−ビットのコードワードの個数をそれぞれ示す。式4に対応する輝度成分の量子化されたDC値は、次の式5のように表現される。
【0028】
【数5】


・・・・ 式5
【0029】
ここで、量子化されたDC値「0」は、1−ビットのコードワードで、量子化されたDC値「5」及び「1」は、2−ビットのコードワードで、量子化されたDC値「3」は、3−ビットのコードワードで、量子化されたDC値「6」、「4」、「7」及び「2」は、4−ビットのコードワードで表現される。
【0030】
式6は、最初の(n=1)に入力される超音波映像の符号化に用いられるハフマンテーブルの輝度成分DCのコードワード長さ、DC値、ACのコードワード長さ及びAC値を示す。
【0031】
【数6】


・・・ 式6
【0032】
式7は、最初に入力される超音波映像の符号化に用いられるハフマンテーブルの色差成分のDC値のコードワード長さ、DC値、AC値のコードワード長さ及びAC値を示す。
【0033】
【数7】


・・・ 式7
【0034】
もし、段階S44で現在の映像が最初の映像ではないと判断されれば、n−1番目の映像まで累積したDCT係数の頻度数を求め、次の式8のようにn番目の映像でのDCT係数の頻度数とn−1番目の映像までの頻度数に重み係数を与え、n番目の映像に用いられるDCT係数の頻度数Fを計算する。
【0035】
【数8】


【0036】
ここで、fはn番目の映像でDCT係数の頻度数を示し、Fn−1はn−1番目の映像まで累積したDCT係数の頻度数を示す。重み係数αは、重み係数βと同じか、または大きく決定され得る。式8から分かるように、各DCT係数の頻度数は、次の映像に用いられるように累積する。一方、もし計算された頻度数が0であるとき、頻度数を1に替えて該当n−1番目の映像に生成されていないコードワードがn番目の映像で該当DCT係数に対応して生成できるようにする。n−1番目の映像に用いられたハフマンテーブルは、式8に従って決定された頻度数を用いてアップデートする(S46b)。このようにアップデートされたハフマンテーブルを用いてn番目の映像を符号化する(S46c)。
【0037】
次に、現在の超音波映像が最後の映像であるかを判断し(S47)、もし最後の映像であれば、映像圧縮を終了する。しかし、現在の超音波映像が最後の映像ではない場合、次の映像の入力を受け(S48)、映像圧縮工程は段階S42から再び始める。
【0038】
本発明を望ましい実施例を通じて説明し例示したが、当業者であれば、添付の請求の範囲の思想及び範疇を逸脱せず、様々な変形及び変更がなされ得ることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】一つの映像から分割された8×8ブロックの例を示す例示図である。
【図2】DCTが適用されたブロック内の各画素の係数の例を示す例示図である。
【図3】量子化されたブロックのジグザグスキャニングを示す例示図である。
【図4】本発明の実施例による超音波映像の符号化過程を示すフローチャートである。
【図5】従来の輝度成分の量子化テーブルを示す例示図である。
【図6】従来による色差成分の量子化テーブルを示す例示図である。
【符号の説明】
【0040】
50、60 量子化テーブル
【出願人】 【識別番号】597096909
【氏名又は名称】株式会社 メディソン
【出願日】 平成19年6月29日(2007.6.29)
【代理人】 【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守

【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹


【公開番号】 特開2008−17472(P2008−17472A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−172592(P2007−172592)