| 【発明の名称】 |
カメラ、画像補正装置およびプログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】渡部 剛
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| 【要約】 |
【課題】シャッタ先幕と後幕とは、互いに干渉せずに移動させるため、光軸方向へ所定の間隔を設けて配置されている。そのため、この幕間距離に起因して被写体光の入射角度によって露光ムラが発生するという問題を解決する。
【構成】補正画像取得モードが選択されると、制御回路200により、露光ムラの影響を最も受けやすいように、シャッタ19の速度は、たとえば1/8000秒などの最短秒時に、絞り140の値は開放に設定される。この状態で、撮影者により明るい方向へカメラを向けて均一面を撮影することにより、補正用画像を取得する。画像補正回路206は、補正用画像データの画像上下方向の輝度情報に基づいて補正式を算出する。この補正式に基づいて、同一の撮影レンズ120で撮影された補正対象画像の露光ムラの補正処理を行なう。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像素子と、 光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタと、 前記先幕と後幕の前記間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像に基づいて、前記撮像素子で撮像した補正対象画像の露光ムラを補正する補正モードを設定する設定手段と、 前記補正モードが設定されているとき、前記補正対象画像の露光ムラを補正する補正手段とを備えることを特徴とするカメラ。 【請求項2】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記補正手段は、前記補正用画像に基づいて、前記露光ムラに起因する前記フォーカルプレーンシャッタ走行方向の輝度分布を算出し、前記算出された輝度分布に基づいて、前記補正対象画像の露光ムラを補正することを特徴とするカメラ。 【請求項3】 請求項1または2に記載のカメラにおいて、 前記補正手段は、前記撮像素子で補正対象画像を取得したときに使用したレンズの種別に応じて、前記補正対象画像の露光ムラを補正することを特徴とするカメラ。 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記補正用画像は、光拡散板を透過した拡散光を前記撮像素子で撮像した画像であることを特徴とするカメラ。 【請求項5】 光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタを有するカメラで撮影した画像であって、前記先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを有する画像の露光ムラ補正装置において、 前記露光ムラを含む補正対象画像を取得する補正対象画像取得手段と、 前記先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像を取得する補正用画像取得手段と、 前記補正用画像に基づいて、前記露光ムラに起因する前記フォーカルプレーンシャッタ走行方向の輝度分布を算出する算出手段と、 前記算出された輝度分布に基づいて、前記補正対象画像の露光ムラを補正する補正手段とを備えることを特徴とする露光ムラ画像補正装置。 【請求項6】 請求項5に記載の露光ムラ画像補正装置において、 前記補正手段は、前記補正対象画像を撮影したカメラと前記補正用画像を撮影したカメラが同一のカメラであるか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段で同一のカメラで撮影したものではないと判定されたときに、その旨を警告する警告手段とを備えることを特徴とする露光ムラ画像補正装置。 【請求項7】 光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタを有するカメラで撮影した画像であって、前記先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを補正する画像補正をコンピュータにより実行させるプログラムにおいて、 前記露光ムラを含む補正対象画像を取得する処理と、 前記先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像を取得する処理と、 前記補正用画像に基づいて、前記露光ムラに起因する前記フォーカルプレーンシャッタ走行方向の輝度分布を算出する処理と、 前記算出された輝度分布に基づいて、前記補正対象画像の露光ムラを補正する補正処理とを実行する画像補正用プログラム。 【請求項8】 光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタを有するカメラに搭載されたコンピュータにより実行させるプログラムであって、 前記先幕と後幕の前記間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像に基づいて、撮像した補正対象画像の露光ムラを補正する補正モードを設定する設定処理と、 前記補正モードが設定されているとき、前記補正対象画像の露光ムラを補正する補正処理とを実行するカメラ用プログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、露光ムラを補正することができるカメラ、画像補正装置およびプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、シャッタ先幕および後幕の走行状態を検出して、各々の走行状態を調節して露光ムラの発生を防ぐものが知られている(たとえば、特許文献1)。 【特許文献1】特開2001−235779号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、シャッタ先幕と後幕とは、互いに干渉せずに移動させるため、光軸方向へ所定の間隔を設けて配置されている。そのため、この幕間距離に起因して露光ムラが発生するという問題がある。 【課題を解決するための手段】 【0004】 請求項1の発明によるカメラは、撮像素子と、光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタと、先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像に基づいて、撮像素子で撮像した補正対象画像の露光ムラを補正する補正モードを設定する設定手段と、補正モードが設定されているとき、補正対象画像の露光ムラを補正する補正手段とを備えることを特徴とする。 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、補正手段は、補正用画像に基づいて、露光ムラに起因するフォーカルプレーンシャッタ走行方向の輝度分布を算出し、算出された輝度分布に基づいて、補正対象画像の露光ムラを補正することを特徴とする。 請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のカメラにおいて、補正手段は、撮像素子で補正対象画像を取得したときに使用したレンズの種別に応じて、補正対象画像の露光ムラを補正することを特徴とする。 請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカメラにおいて、補正用画像は、光拡散板を透過した拡散光を撮像素子で撮像した画像であることを特徴とする。 請求項5に記載の発明は、光軸方向に所定の間隔をあけて配設される先幕と後幕を有するフォーカルプレーンシャッタを有するカメラで撮影した画像であって、先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを有する画像の露光ムラ画像補正装置において、露光ムラを含む補正対象画像を取得する補正対象画像取得手段と、先幕と後幕の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像を取得する補正用画像取得手段と、補正用画像に基づいて、露光ムラに起因するフォーカルプレーンシャッタ走行方向の輝度分布を算出する算出手段と、算出された輝度分布に基づいて、補正対象画像の露光ムラを補正する補正手段とを備えることを特徴とする。 請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の露光ムラ画像補正装置において、補正手段は、補正対象画像を撮影したカメラと補正用画像を撮影したカメラが同一のカメラであるか否かを判定する判定手段と、判定手段で同一のカメラで撮影したものではないと判定されたときに、その旨を警告する警告手段とを備えることを特徴とする。 請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の露光ムラ画像補正装置と同様の処理をコンピュータで実行するための画像補正用プログラムである。 請求項8に記載の発明は、請求項1に記載のカメラと同様の処理をカメラのコンピュータで実行するためのカメラ用プログラムである。 【発明の効果】 【0005】 本発明によれば、光軸方向に所定の間隔をあけて配設した先幕と後幕に起因して生じる撮影画像の露光ムラを補正することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 ―第一の実施の形態― 以下、図面に基づき、本発明の第一の実施の形態によるカメラを説明する。 図1は、第一の実施の形態による電子カメラの要部構成を説明する図である。カメラボディ10には、撮影レンズ120を備えるレンズ鏡筒110が交換可能に装着されている。レンズ鏡筒110内には、レンズ群120a〜120cから成る撮影レンズ120、絞り140が設けられている。絞り140は、絞り制御装置130により駆動される。 【0007】 カメラボディ10の内部には、被写体を撮像するための撮像素子20が設けられている。撮像素子20はCCDやCMOS等が使用される。撮影レンズ120と撮像素子20との間には、撮影レンズ120を通過した被写体光をファインダ光学系へと反射するクイックリターンミラー70が設けられている。 【0008】 クイックリターンミラー70で反射された被写体光は、撮像素子20と光学的に等価な位置に設けられたフォーカシングスクリーン90上に結像する。フォーカシングスクリーン90上に結像された被写体像は、ペンタプリズム30から接眼レンズ50を介して撮影者に観察されるとともに、ペンタプリズム30から測光センサ40の受光面上に結像する。 【0009】 撮影の際には、ミラー駆動装置201によりクイックリターンミラー70が被写体光の光路上から光路外(図1の破線部)へと移動し、撮像素子20上に被写体像が結像する。撮像素子20の直前には、シャッタ19が設けられている。シャッタ19は、図2に示すように、先幕191と後幕192とを有するフォーカルプレーン式シャッタであり、レリーズ前は、先幕191がアパーチャ部AP上に展開して撮像素子20への光を遮光し、後幕192がアパーチャ部AP上部に折り畳まれている。レリーズ後、先幕191が走行を開始すると、シャッタ秒時で定められた時間経過後に後幕192が走行を開始する。たとえば、1/8000秒などの高速シャッタ秒時では、先幕191の走行よりわずかに遅れて後幕192が走行する、いわゆるスリット走行(スリット露光)となる。 【0010】 撮像素子20は、撮像面に結像された被写体像に対応する信号電荷の蓄積および蓄積電荷の掃き出しを行ない、A/D変換回路203は、撮像素子20から出力されたアナログ撮像信号をデジタル画像信号に変換して、画像処理回路204へ出力する。画像処理回路204では、入力されたデジタル画像信号に対して、ホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、階調調整などの画像処理が施され、画像データとして制御回路200へ出力される。 【0011】 制御回路200はCPU、ROM、RAMおよび各種周辺回路から構成され、電子カメラの制御を行なうマイクロコンピュータである。制御回路200は、画像処理回路204から入力されたデジタル画像信号をJPEG形式などの方式により圧縮して、LCDなどによって構成される液晶モニタ208に表示する。また、制御回路200はレンズ鏡筒110からレンズ種類などのレンズ情報を取得する。 【0012】 制御回路200は、ソフトウエアで実現される画像補正部206を含んでいる。画像補正部206は、後述の補正画像取得モードにおいて取得された補正用画像データに基づいて補正式を算出し、この補正式を用いて、補正対象となる撮影画像の露光ムラを画像処理により補正する。 【0013】 測光回路207は、測光センサ40から得られた測光信号をA/D変換して制御回路200へ出力する。制御回路200は、入力された測光信号に基づいて算出された被写体の輝度および撮像感度に基づいてシャッタスピードと撮影レンズ120の絞り値を演算する。演算結果はシャッタ19と絞り制御装置130へ出力されてシャッタスピードTvと絞り値Avが制御される。 【0014】 カメラには、電源スイッチ3と、レリーズボタン4と、各種の設定を行なう設定スイッチ5とが設けられている。レリーズボタン4の押下操作に連動してオン/オフする半押しスイッチ47および全押しスイッチ48は、それぞれオン信号もしくはオフ信号を制御回路200へ出力する。 【0015】 設定スイッチ5の操作により補正画像取得モードが選択されると、撮影レンズ120を用いて撮影された画像に対する補正用画像データを取得する。補正画像取得モードでは、制御回路200により、露光ムラの影響を最も受けやすいように、シャッタ19の速度は、たとえば1/8000秒などの最短秒時に、絞り140の値は開放に設定される。シャッタ19と絞り140とが上述のように設定された後、撮影者により撮影された画像における画面全体の平均輝度と、各画素の輝度との差が所定値以下の場合に、この画像を補正用画像として後述のように記録媒体205に記録する。輝度の差が所定値を越える場合は、警告等を発して、再度画像の撮影を撮影者に促す。補正画像取得モード選択時、撮影者は、輝度がある程度高く、均一な被写体を撮影する必要がある。補正用画像はシャッタ19による露光ムラを示している。なお、補正用画像は使用する撮影レンズ120の種類ごとに、それぞれ取得しておくことが好ましい。 【0016】 レリーズボタン4が全押しされて、全押しスイッチ48からオン信号が入力されると、先幕191は図2に示す先幕走行曲線1のように走行し、後幕192は後幕走行曲線2のように走行する。図2はシャッタ秒時が1/8000秒の場合を示し、撮影画面193の中央部における時間t0(0.122ms)が、シャッタ秒時1/8000秒における所望の露光時間である。撮影画面193の上部に入射する被写体光Bpは、図2に示すように斜めに入射する。このため、先幕191がYaまで走行すると被写体光Bpが撮像面194へ入射され、露光が開始される。さらに、後幕192がYbまで走行すると被写体光Bpの入射が遮られ、露光が終了する。このように、撮影画面193の高さ方向において、露光開始と終了の位置が異なるために、露光時間がt1(0.191ms)となる。撮影画面193の下部においても同様に、被写体光Bbが斜めに入射するために、先幕191がYcまで走行すると露光が開始され、後幕192がYdまで走行すると露光が終了するので、露光時間がt2(0.089ms)となる。 【0017】 したがって、撮影レンズ120からの被写体光が撮影画面193の上部と下部において、Bp,Bbのように斜めに入射することと、先幕191と後幕192とが光軸方向に間隔Δdずらして配置されていることにより、撮影画面193の上部では露光時間がt1、下部では露光時間がt2のようになり露光ムラが発生している。すなわち、撮影画面193中央部での露光時間t0に対して、画像の上部は露光オーバー、下部は露光アンダーの状態となっている。 【0018】 上述のように補正画像取得モードで撮影した補正用画像は、RAWデータの形式で補正用画像データとして記録媒体205に記録される。このとき、補正用画像データは撮影レンズ120のレンズ種別データなどと対応付けが行なわれ、撮影レンズ120の固有のデータとして記録される。なお、補正用画像データは、記録媒体205への記録に際して拡張子などにより、他の撮影画像データと識別できるようにする。 【0019】 以上で説明したようにして取得された補正用画像データは、1コマの画像が撮影されるごとに、その画像(補正対象画像)の露光ムラ補正処理に用いられる。画像補正部206は、記録媒体205に記録されている補正用画像データを読み出す。補正用画像の輝度は、縦軸を撮影画面193の上下方向(シャッタ19の走行方向)の高さY、横軸を輝度Iとした図3の輝度曲線Aのように示される。輝度曲線Aは図3に示すように、画面上部ほど輝度値が高くなり、輝度曲線Aは画面高さYの関数f(Y)で表される。図3の輝度曲線Ahは、画面上下方向において輝度値がほぼ均一な目標とすべき曲線である。この実施の形態では、輝度曲線Aが目標輝度曲線Ahとなるような補正式を用いる。すなわち、補正対象画像をI(X,Y)と表したとき、補正対象画像I(X,Y)を、たとえば以下の式(1)により補正し、補正後画像Ih(X,Y)を得る。 Ih(X,Y)=I(X,Y)/f(Y) ・・・(1) なお、(X,Y)は撮影画面193における各画素の座標、I(X,Y)は座標(X,Y)における輝度値である。また、目標輝度曲線Ahは、図3の目標輝度曲線Ahaに示すような直線、すなわち撮影画面193のシャッタ19の走行方向の輝度値が均一となることが望ましい。 【0020】 露光ムラ補正を施す際に、補正対象画像のシャッタ速度や絞り値が、補正用画像を撮影した際のシャッタ速度(最短秒時)や絞り値(開放)と異なる場合があるので、この実施の形態では、補正の適用度を考慮した補正を施す。すなわち、補正対象画像のシャッタ速度に対応した係数αと、絞り値に対応した係数βを関数f(Y)に乗じたαβf(Y)を用いて、補正対象画像I(X,Y)を以下の式(2)により補正後画像Ih(X,Y)に補正する。 Ih(X,Y)=I(X,Y)/αβf(Y) ・・・(2) この係数αとβは適用度データとしてテーブルなどの形式で画像補正部206に格納されている。なお、式(2)で得られる補正後画像Ih(X,Y)の各点の値は、補正対象画像I(X,Y)をαβf(Y)で除しているので、小さな値になる場合がある。その場合には、補正後画像Ih(X,Y)の各点に1以上の所定の係数Cを乗じた画像CIh(X,Y)を補正後の画像として記録媒体205に記録する。係数Cとしては、輝度曲線Aの平均値などを使用してもよい。 【0021】 係数αは、補正用画像取得時のシャッタ秒時1/8000に対する補正対象画像取得時のシャッタ秒時の差に基づいて決定される。補正対象画像取得時のシャッタ秒時が1/8000ならα=1であり、差が大きくなるほどαは1より小さい値となる。同様にしてβも決定され、補正対象画像取得時の絞りが開放ならβ=1であり、差が大きくなるほどβは1より小さい値となる。 【0022】 画像補正部206は、上述の式(2)を用いて、画像処理により露光ムラの補正を行なう。露光ムラの補正が施された補正対象画像は、記録媒体205に記録される。 【0023】 以上で説明した実施の形態におけるカメラの補正用画像取得動作について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4の各処理を行なうプログラムは制御回路200内のメモリ(不図示)に格納されており、カメラの電源スイッチ3により電源が投入されると起動され、制御回路200により実行される。 ステップS1において、補正用画像取得モードが選択されたか否かを判定する。補正用画像取得モードが選択された場合は、ステップS1が肯定判定されてステップS2へ進む。補正用画像取得モードが選択されていな場合は、ステップS1が否定判定されてステップS1で待機する。 【0024】 ステップS2において、シャッタ速度を最短秒時に設定してステップS3へ進む。ステップS3において、絞り140を開放に設定してステップS4へ進む。ステップS4において、撮影者により撮影された画像が、均一輝度面が撮影されたか否かを前述のようにして判定する。均一輝度面が撮影された場合は、ステップS4が肯定判定されてステップS5へ進む。均一輝度面が撮影されていない場合は、ステップS4が否定判定されてステップS4を再度行う。ステップS5において、ステップS4で撮影された補正用画像データを記録媒体205に記録して一連の処理を終了する。 【0025】 次に、実施の形態におけるカメラの補正動作について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。図5の各処理を行なうプログラムについても制御回路200内のメモリ(不図示)に格納されており、カメラの電源スイッチ3により電源が投入されると起動され、制御回路200により実行される。 ステップS101において、レリーズスイッチ4が全押し操作されたか否かを判定する。全押しスイッチ48からオン信号を入力した場合は、ステップS101が肯定判定されてステップS102へ進む。全押しスイッチ48からオン信号を入力しない場合は、ステップS101が否定判定されてステップS101で待機する。 【0026】 ステップS102において、撮影動作により補正対象画像データを取得してステップS103へ進む。ステップS103において、記録媒体205に記録されている補正用画像データを読み出しステップS104へ進む。 【0027】 ステップS104において、補正対象画像と補正用画像とが同一の撮影レンズ120を用いて撮影された画像であるか否かを判定する。同一の撮影レンズ120で撮影された画像である場合は、ステップS104が肯定判定されてステップS105へ進む。補正用画像を取得していない撮影レンズ120で撮影された画像である場合は、ステップS104が否定判定されて、ステップS108へ進み、「レンズが異なり補正できません」などの警告を報知して一連の処理を終了する。 【0028】 ステップS105において、前述のように補正用画像データの輝度情報、シャッタ秒時および絞りに基づいて、関数αβf(Y)を算出してステップS106へ進む。ステップS106において、ステップS105で算出した関数αβf(Y)を用いた式(2)を用いて、補正対象画像に対して露光ムラを補正する画像処理を施してステップS107へ進む。ステップS107において、画像処理により露光ムラが補正された画像を記録媒体205に記録して一連の処理を終了する。 【0029】 以上で説明した第一の実施の形態のカメラによると、以下の作用効果が得られる。 (1)撮影者が補正用画像取得モードを選択すると、最短シャッタ秒時と開放絞りが設定される。この状態で、撮影者は、シャッタ19の先幕191と後幕192の光軸方向の間隔Δdに起因する露光ムラを補正するための補正用画像を取得する。たとえば、撮影者は、均一輝度に近い被写体を撮影することにより補正用画像を取得する。そして、この補正用画像のシャッタ19の走行方向の輝度分布を表す関数f(Y)を用いて、撮影画像に発生した露光ムラを補正するようにした。したがって、撮影を行なうカメラで補正用画像を撮影するので、カメラ個々において個体差のある先幕191と後幕192との間隔Δdの量によらずに、確実に露光ムラ補正処理を行なうことができる。 【0030】 (2)補正用画像データを記録媒体205に記録する際に、撮影時に用いた撮影レンズ120の種類も対応付けをして記録するようにした。そして、補正対象画像取得時の撮影レンズ120の種類が補正用画像取得時の撮影レンズ120の種類と同一の場合のみ露光ムラを補正するようにしたので、補正処理を適切に行なうことができる。この場合、レンズ種類が異なるときは補正できない旨のメッセージを表示するようにしたので、撮影者は同一レンズで補正用画像を撮り直すなど、適切な処置を行なうことができる。 【0031】 (3)補正用画像取得モード設定時にシャッタ19を最短秒時で動作させて、絞りを開放にして補正用画像を取得して、最も露光ムラの影響を受ける条件で補正用画像を撮影し、この画像のシャッタ19の走行方向の輝度分布により輝度曲線を求め、さらに、この輝度曲線を示す関数と、補正対象画像取得時のシャッタ秒時と絞りとを用いて、補正対象画像を補正するようにした。すなわち、適用度を加味した補正式により露光ムラを補正したので、あらゆる撮影条件に対応可能な補正処理を行なうことができる。 【0032】 (4)撮影者の判断で補正画像取得モードを選択した場合に補正用画像を取得するようにした。したがって、先幕191、後幕192の走行状態の経年変化による露光ムラの発生に対応することができる。 【0033】 ―第二の実施の形態― 第二の実施の形態のカメラにおいては、補正用画像取得モードにおいて補正用画像を撮影する際に、撮影レンズ120を備えるレンズ鏡筒110を用いる代わりに、光拡散装置300を用いる。第一の実施の形態のカメラと同一のカメラボディ10に着脱可能に装着された光拡散装置300は、図6に示すように乳白色の光拡散板301を備える。光拡散板301を透過した被写体光は、拡散光としてシャッタ19を通過して撮像素子20に到達する。このようにして撮影された補正用画像は、第一の実施の形態と同様にして補正用画像データとして記録媒体205に記録され、この補正用画像データを用いて補正対象画像の露光ムラが補正される。 【0034】 以上で説明した第二の実施の形態のカメラによると、第一の実施の形態におけるカメラで得られる(1)に記載の作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。 光拡散板301を有する光拡散装置300を透過した拡散光を、補正用画像として撮影し、補正用画像データを取得するようにした。拡散光によりレンズ種別に拘らず一様な補正用画像が得られるので、一つの補正用画像により複数種類の撮影レンズ120に発生する露光ムラ補正に対応可能となる。その結果、撮影レンズ120ごとに複数の補正用画像データを有する場合に比べて、データ量が少なくなる。 【0035】 以上で説明した第一および第二実施の形態のカメラを、以下のように変形できる。 (1)撮影者の判断で補正画像取得モードを選択した場合に補正用画像を取得するものとして説明したが、シャッタ19の動作回数に応じて、すなわち、経年変化に対応して補正用画像の取得を促すような警告を報知するものであってもよい。この場合、制御回路200などによりシャッタ19の動作回数を計測し、動作回数が、たとえば1万回に達するごとに警告を報知すればよい。 【0036】 (2)さらに加えて、第一の実施の形態のカメラにおいて、制御回路200がレンズ鏡筒110の交換を検知した場合に、補正用画像の取得を促す警告を報知するものであってもよい。 【0037】 (3)補正用画像取得モードが選択された場合に、シャッタ速度を最短秒時に設定するものとしたが、一定の秒時、たとえば1/2000秒より高速のすべての秒時に対して補正用画像を撮影するものであってもよい。なお、この場合、シャッタ速度に関する適用度を用いる必要はない。すなわち、補正対象画像取得時のシャッタ速度に最適な補正用画像を用い、絞りに関する適用度を加味して露光ムラを補正すればよい。 【0038】 (4)また、種々の絞りとシャッタ速度を組み合わせて、複数の補正用画像を撮影するものであってもよい。この場合、適用度を用いる必要はない。すなわち、補正対象画像取得時の絞りとシャッタ速度に最適な補正用画像を用いて露光ムラを補正すればよい。 【0039】 (5)第一の実施の形態において、補正用画像を撮影する際に明るい方向の均一面を撮影するものとして説明したが、レンズ鏡筒110の先端に乳白色の拡散フィルタを装着して補正用画像を撮影するもようにしてもよい。 【0040】 (6)露光ムラの補正処理は式(1)の補正式を用いて行なうものとして説明したが、補正処理は式(1)で表される方式に限定されるものではない。たとえば、撮影画面193の中央部などにおける輝度値を基準値として、撮影画面193の上下方向の高さYにおける輝度I(Y)と基準値との差ΔI(Y)を用い、補正後の画像輝度データIh(X,Y)を、下記の式(3)のような補正式で求めるようにしてもよい。 Ih(X,Y)=I(X,Y)−F(Y,ΔI(Y)) ・・・(3) なお、Fは高さYと、その高さにおける基準値との輝度差によって決まる値である。 【0041】 (7)シャッタ19の後幕192を被写体側に配置したものに代えて、先幕191を被写体側に配置するものであってもよい。なお、この場合は、撮影画面193に発生する露光オーバーとアンダーの位置が、撮影画面193の上部と下部で逆転する。 【0042】 (8)1コマの撮影を行なうごとに露光ムラ補正処理を行なうものとして説明したが、一連の撮影が終了した後、もしくは撮影者により選択された画像に対して補正処理を行なってもよい。 【0043】 上述した実施の形態においては、1コマの撮影が行われるごとに、カメラ内の画像補正部206により露光ムラ補正処理を行なうものとして説明したが、コンピュータなどの画像生成装置により補正処理を行なうものであってもよい。この場合、カメラの記録媒体205に記録されている補正用画像データと補正対象画像とをパソコンに読み込んで、コンピュータ上で動作するアプリケーションによる画像処理で露光ムラ補正を行なう。このときの処理動作を実行するプログラムの処理手順を図7に示すフローチャートを用いて説明する。 【0044】 ステップS21において、記録媒体205に記録されている補正対象画像を読み込みステップS22へ進む。ステップS22において、記録媒体205に記録されている補正用画像データを読み込みステップS23へ進む。 【0045】 ステップS23において、ステップS21とステップS22で読み込んだ画像データを参照して、補正対象画像と補正用画像とが同一カメラおよび同一レンズで撮影された画像であるか否かを判定する。同一カメラおよび同一レンズで撮影された場合は、ステップS23が肯定判定されてステップS26へ進む。異なるカメラまたはレンズで撮影された場合は、ステップS23が否定判定されてステップS24へ進む。 【0046】 ステップS24において、同一カメラおよび同一レンズで撮影された画像ではないことを伝える警告を報知するとともに、補正処理を実行するか否かのメッセージを表示してステップS25へ進む。ステップS25において、補正処理の実行が指示されたか否かを判定する。補正処理の実行が指示された場合は、ステップS25が肯定判定されてステップS26へ進む。補正処理の実行が指示されない場合は、ステップS25が否定判定され、以後の処理をスキップして一連の処理を終了する。 【0047】 ステップS26(補正式算出)からステップS28(記録)までの各処理は、図5におけるステップS105(補正式算出)からステップS107(記録)までの各処理と同様である。なお、適用度に関しては、ユーザが表示画面を確認しながらスライダーなどの操作により決定するものであってもよい。すなわち、図7のフローチャートによる補正処理をコンピュータで実行するプログラムは、先幕191と後幕192の間隔に起因した露光ムラを含む補正対象画像を取得する処理と、光軸方向における先幕191と後幕192の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像を取得する処理と、補正用画像に基づいて、露光ムラに起因する画面上下方向の輝度分布を算出する処理と、算出された輝度分布に基づいて、補正対象画像の露光ムラを補正する補正処理とを実行するプログラムである。 【0048】 以上の説明においては、図7のプログラムを画像生成装置で実行するものとした。しかし、プログラムのバージョンアップ時などにおいて、インターネット経由や可搬記録媒体を介して既存のカメラユーザに対するサポートを実施する場合もあり得る。この場合、図5に示した処理を実行するプログラムを既存ユーザに提供する。したがって、本発明は、そのようなバージョンアップ用のソフトウエアに対しても適用できる。すなわち、図5のフローチャートによる補正処理をカメラ搭載のコンピュータで実行するプログラムは、光軸方向における先幕191と後幕192の間隔に起因した露光ムラを含む補正用画像に基づいて、撮像した補正対象画像の露光ムラを補正する補正モードを設定する設定処理と、補正モードが設定されているとき、補正対象画像の露光ムラを補正する補正処理とを実行するカメラ用プログラムである。 【0049】 また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】本発明の第一の実施の形態によるカメラの要部構成を説明する図である。 【図2】シャッタ先幕と後幕の光軸方向の配置と露光時間との関係を説明する図である。 【図3】補正データを説明するグラフである。 【図4】実施の形態におけるカメラの露光ムラ補正用画像取得処理の動作を説明するフローチャートである。 【図5】実施の形態におけるカメラの露光ムラ補正処理の動作を説明するフローチャートである。 【図6】本発明の第二の実施の形態によるカメラの要部構成を説明する図である。 【図7】露光ムラ補正処理を画像生成装置で実行する場合の動作を説明するフローチャートである。 【符号の説明】 【0051】 19 シャッタ 20 撮像素子 191 シャッタ先幕 192 シャッタ後幕 200 制御回路 206 画像補正回路 300 光拡散装置 301 光拡散フィルタ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成18年7月7日(2006.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084412 【弁理士】 【氏名又は名称】永井 冬紀
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| 【公開番号】 |
特開2008−17285(P2008−17285A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−187981(P2006−187981) |
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