| 【発明の名称】 |
画像形成装置、故障診断システム、故障診断方法、及び故障診断プログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】足立 康二
【氏名】山田 紀一
【氏名】鐵 俊男
【氏名】中川 英悟
|
| 【要約】 |
【課題】故障診断処理に要する計算量を軽減し、かつ故障診断精度を向上できる故障診断装置、故障診断システム、故障診断方法、及び故障診断プログラムを提供する。
【構成】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像形成装置を構成する部品の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ前記画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段の記憶する部分モデルを結合して、前記画像形成装置全体の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成手段と、 前記全体モデル生成手段で生成された全体モデルを解析することで、前記画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断手段とを備え、 前記記憶手段は、前記画像形成装置の提供する機能と、前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、 前記生成情報は、前記部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、 前記全体モデル生成手段は、故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデルを、取得した前記生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】 前記記憶手段は、前記画像形成装置に生じる故障状態と、前記機能と、前記故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットであって、かつ前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記生成情報とを関連付けて記憶し、 前記全体モデル生成手段は、故障時において前記画像形成装置に生じた前記故障状態及び故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 【請求項3】 前記記憶手段は、前記画像形成装置に生じた異常を報告するエラー情報と、前記機能と、前記エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットであって、かつ前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記生成情報とを関連付けて記憶し、 前記全体モデル生成手段は、故障時に報告されたエラー情報及び故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 【請求項4】 前記画像形成装置は、前記故障状態を入力する入力手段を更に有し、 前記全体モデル生成手段は、前記入力手段で入力された故障状態に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項1ないし3に記載の画像形成装置。 【請求項5】 前記画像形成装置は、画像形成装置の内部の状態情報から故障診断に用いる情報である診断情報を取得する診断情報取得手段を更に有し、 前記故障診断手段は、前記診断情報取得手段で取得した診断情報を前記全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して前記画像形成装置の故障原因の発生確率を算出して故障診断することを特徴とすることを請求項1ないし4に記載の画像形成装置。 【請求項6】 前記記憶手段は、前記画像形成装置を構成するユニットを記憶し、 前記全体モデル生成手段は、前記記憶手段に記憶された画像形成装置を構成するユニットに関連する部分モデルのみを取得し、取得した前記部分モデルを結合して全体モデルを生成することを特徴とする請求項1ないし5に記載の画像形成装置。 【請求項7】 故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能を識別する機能識別情報を送信する通信手段を有する画像形成装置と、 前記画像形成装置が送信した機能識別情報を受信する通信手段と、 前記画像形成装置を構成する部品の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ前記画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段の記憶する部分モデルを結合して、前記画像形成装置全体の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成手段と、 前記全体モデル生成手段で生成された全体モデルを解析することで、前記画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断手段とを有する故障診断装置とを備え、 前記記憶手段は、前記機能と、前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、 前記生成情報は、前記部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、 前記全体モデル生成手段は、前記通信手段が受信した機能識別情報で識別される機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデルを、取得した前記生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴とする故障診断システム。 【請求項8】 前記画像形成装置が有する通信手段は、前記画像形成装置に生じる故障状態を識別する故障状態識別情報を送信し、 前記故障診断装置が有する通信手段は、前記画像形成装置が送信した故障状態識別情報を受信し、 前記記憶手段は、前記画像形成装置に生じる故障状態と、前記機能と、前記故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットであって、かつ前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記生成情報とを関連付けて記憶し、 前記全体モデル生成手段は、前記通信手段が受信した故障状態識別情報で識別される故障状態及び機能識別情報で識別される機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項7に記載の故障診断システム。 【請求項9】 前記画像形成装置が有する通信手段は、前記画像形成装置に生じた異常を報告するエラー情報を送信し、 前記故障診断装置が有する通信手段は、前記画像形成装置が送信したエラー情報を受信し、 前記記憶手段は、前記エラー情報と、前記機能と、前記エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットであって、かつ前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記生成情報とを関連付けて記憶し、 前記全体モデル生成手段は、前記通信手段が受信したエラー情報及び機能識別情報で識別される機能に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項7又は8に記載の故障診断システム。 【請求項10】 前記画像形成装置は、前記故障状態を入力する入力手段を更に有し、 前記画像形成装置が有する通信手段は、前記入力手段で入力された故障状態を識別する故障状態識別情報を送信し、 前記故障診断装置が有する通信手段は、前記画像形成装置が送信した故障状態識別情報を受信し、 前記全体モデル生成手段は、前記通信手段が受信した故障状態識別情報で識別される故障状態に関連付けて前記記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデル及び前記生成情報に基づいて全体モデルを生成することを特徴とする請求項7ないし9に記載の故障診断システム。 【請求項11】 前記画像形成装置は、画像形成装置の内部の状態情報から故障診断に用いる情報である診断情報を取得する診断情報取得手段を更に有し、 前記画像形成装置が有する通信手段は、前記診断情報取得手段が取得した診断情報を送信し、 前記故障診断装置が有する通信手段は、前記画像形成装置が送信した診断情報を受信し、 前記故障診断手段は、前記通信手段で受信した診断情報を前記全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して前記画像形成装置の故障原因の発生確率を算出して故障診断することを特徴とする請求項7ないし10に記載の故障診断システム。 【請求項12】 前記画像形成装置が有する通信手段は、前記画像形成装置を構成するユニットを識別するユニット識別情報を送信し、 前記故障診断装置が有する通信手段は、前記画像形成装置が送信したユニット識別情報を受信し、 前記全体モデル生成手段は、前記通信手段が受信したユニット識別情報で識別されるユニットに関連する部分モデルのみを取得し、取得した前記部分モデルを結合して全体モデルを生成することを特徴とする請求項7ないし11に記載の故障診断システム。 【請求項13】 前記生成情報は、前記部分モデルがモデル化する対象としたユニットが初期状態において故障状態にある確率である事前故障確率を定める事前確率情報を含み、 前記全体モデル生成手段は、取得した前記生成情報に含まれる事前確率事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを生成することを特徴とする請求項1ないし6に記載の画像形成装置、又は7ないし12に記載の故障診断システム。 【請求項14】 前記画像形成装置は、前記故障状態を一覧表示する表示手段を更に有し、 前記入力手段は、前記表示手段が表示する故障状態を入力することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置又は故障診断システム。 【請求項15】 前記表示手段は、前記故障原因が生じ得る部品の名称を、前記故障診断手段が算出した故障原因の発生確率に従ってソートして一覧表示する請求項14に記載の画像形成装置又は故障診断システム。 【請求項16】 画像形成装置を構成する部品の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ前記画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶ステップと、 前記記憶ステップの記憶する部分モデルを結合して、前記画像形成装置全体の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成ステップと、 前記全体モデル生成ステップで生成された全体モデルを解析することで、前記画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断ステップとを備え、 前記記憶ステップは、前記画像形成装置の提供する機能と、前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、 前記生成情報は、前記部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、 前記全体モデル生成ステップは、故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて前記記憶ステップが記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデルを、取得した前記生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴とする故障診断方法。 【請求項17】 コンピュータに、画像形成装置を構成する部品の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ前記画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶ステップと、 前記記憶ステップの記憶する部分モデルを結合して、前記画像形成装置全体の故障状態と前記故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成ステップと、 前記全体モデル生成ステップで生成された全体モデルを解析することで、前記画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断ステップと、を実行させるためのプログラムであって、 前記記憶ステップは、前記画像形成装置の提供する機能と、前記機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、前記部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、 前記生成情報は、前記部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、 前記全体モデル生成ステップは、故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて前記記憶ステップが記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した前記部分モデルを、取得した前記生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴とする故障診断プログラム。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、故障診断処理に要する計算量を軽減し、かつ故障診断精度を向上できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断方法、及び故障診断プログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 画像形成装置の多機能化、高機能化及び高性能化により故障の態様が複雑化した結果、習熟した専門家であっても故障原因の特定が困難となった。そのため、画像形成装置の故障原因の特定を支援する故障診断システム等が必要とされている。このような機能を有する故障診断システム等としては、システムがエラーに関する情報であるエラー情報を検出し、検出したエラー情報に対応した故障診断モデルであって、因果ネットワークで表されたモデルを用いて故障原因を確率的に推定する故障診断システムが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。 【0003】 しかし、上記のような故障診断システムでは、取得したエラー情報毎にそれぞれ対応した故障診断モデルを用いて故障原因を推定しているため、それぞれの診断モデルの一部又は全部において、同一の部分モデルを重複保持していた。よって、診断モデルのファイルサイズが大きくなるため、故障診断システムは、診断モデルを記憶するために大容量の記憶装置を備える必要があった。 【0004】 また、上記のような故障診断システムでは、診断モデル数の増加を抑制するために、複数のエラー情報に共通した故障診断モデルを用いて故障原因を推定している。これにより、取得したエラー情報に直接関連しない部品群であるユニットをも診断対象とすることがあり、故障診断精度の低下を招いていた。 また特に、複合機等の画像形成装置が故障診断機能を備える場合には、故障診断処理に要する計算量の増加に伴う処理時間の増加、並びにワーク領域及び演算処理リソースの枯渇によって、例えば、コピー機能等である通常機能の提供に支障を来たすと言う問題があった。 【0005】 そこで、エラー情報等で構成されるアラームを現場交換ユニットであるモジュール単位で取得し、かつ取得したアラームに対応した故障診断モデルを生成して故障診断を行なう故障診断方法が知られるに至った(例えば、特許文献3参照)。 具体的には、上記故障診断方法は、故障診断モデルの基礎となる基礎モデルを作成し、作成した基礎モデルの有するノードであって、アラームを取得したモジュールを表すノードに対して、取得したアラームを表すノード、ノードとして追加されたアラームに関する故障を表すノード、ノードとして追加された故障を引き起こす原因である故障状態を表すノード、及びノードとして追加された故障状態を引き起こす原因である誤動作を表すノードを順次追加することで、アラームに対応した故障診断モデルを生成して故障診断を行なう方法である。 【特許文献1】特開2005−309077 【特許文献2】特開2005−309078 【特許文献3】特開2003‐032253 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 ところで、上記のような故障診断方法では、エラー情報に対応する複数の診断モデルを備える必要が無いために、故障診断モデルのファイルサイズを小さくできる。よって、故障診断方法の実施の際に必要とされる記憶容量を軽減できる。また、それぞれのエラー情報に直接関連したユニットの誤動作及び故障状態等のみをモデルに追加して故障診断するので、故障診断精度が向上するだけでなく、計算量を軽減できる。 【0007】 しかし、上記のような故障診断方法では、故障診断対象とする複合機が、どのような機能を提供しているかを表す動作モードに関わらず故障診断モデルを構築するため、故障発生時の動作モードに関連しないユニット等を診断対象とする。よって、故障診断精度の低下、及び故障診断に要する計算量の増加と言う問題を十分に解決するとは言い難かった。 【0008】 また、一般に発生した故障状態の全てを、エラー情報に基づいて取得できる訳ではない。よって上記のような故障診断方法では、例えば、システムの誤動作又は画質不良等の故障状態であって、エラー情報に基づいて検知できない故障状態を引き起こす故障原因を推定するために用いるモデルを生成できない。よって、この点からも問題を十分に解決するとは言い難かった。 【0009】 更に、上記のような故障診断方法では、現場交換ユニットを単位としたノードにより構成される故障診断モデルを生成して故障診断するため、交換ユニットを構成する部品を単位とした故障診断ができない。よって、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを判断できず、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に対応できなかった。 【0010】 本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、エラー情報のみならず動作モード及びユーザが入力する故障状態に基づいて故障診断モデルを生成することで、故障診断処理に要する計算量を軽減し、かつ故障診断精度を向上できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断方法、及び故障診断プログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置を構成する部品の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶手段と、記憶手段の記憶する部分モデルを結合して、画像形成装置全体の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成手段と、全体モデル生成手段で生成された全体モデルを解析することで、画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断手段とを備え、記憶手段は、画像形成装置の提供する機能と、機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、 生成情報は、部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、全体モデル生成手段は、故障時において画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデルを、取得した生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することことを特徴としている。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障時において画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデル(以下単に、故障診断モデルと言う)を構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 よって、故障診断に要する処理時間、並びにワーク領域及び演算処理リソースを軽減できるため、一例として、故障診断時におけるコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが少ない。 また、この構成によれば、全体モデル生成手段は、記憶手段に記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断手段は、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 【0012】 上記構成において、記憶手段は、画像形成装置に生じる故障状態と、機能と、故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットであって、かつ機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、生成情報とを関連付けて記憶し、全体モデル生成手段は、故障時において画像形成装置に生じた故障状態及び故障時において画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0013】 上記構成において、記憶手段は、画像形成装置に生じた異常を報告するエラー情報と、機能と、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットであって、かつ機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、生成情報とを関連付けて記憶し、全体モデル生成手段は、故障時に報告されたエラー情報及び故障時において画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0014】 上記構成において、画像形成装置は、故障状態を入力する入力手段を更に有し、全体モデル生成手段は、入力手段で入力された故障状態に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 一般に発生した故障の状態を表す故障状態の全てを、エラー情報に基づいて特定できる訳ではない。よってこの構成によれば、一例として、ユーザが入力手段を操作して故障状態を入力することで、全体モデル生成手段は、エラー情報に基づいて特定できない故障状態が発生した場合であっても、入力された故障状態に基づいて故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とするモデルを生成できる。 よって、一例として、エラー情報に基づいて特定できない全ての故障状態に対応した故障診断モデルを用いて故障診断する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0015】 上記構成において、画像形成装置は、画像形成装置の内部の状態情報から故障診断に用いる情報である診断情報を取得する診断情報取得手段を更に有し、故障診断手段は、診断情報取得手段で取得した診断情報を全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して画像形成装置の故障原因の発生確率を算出して故障診断する構成を採用できる。 この構成によれば、故障診断手段は、画像形成装置の内部の状態情報から取得した診断情報に基づいて確率値を算出し、かつ算出した確率値を全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して解析する。よって、画像形成装置の内部状態を確率値として定性的に全体モデルに反映するため、一例として、画像形成装置の内部の状態情報から確率値を算出しない場合と比べて、故障診断精度を向上できる。 【0016】 上記構成において、記憶手段は、画像形成装置を構成するユニットを記憶し、全体モデル生成手段は、記憶手段に記憶された画像形成装置を構成するユニットに関連する部分モデルのみを取得し、取得した部分モデルを結合して全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、画像形成装置を構成するユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、画像形成装置の有し得る拡張機能の提供に用いられる全てのユニットを診断対象とする全体モデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0017】 本発明に係る故障診断システムは、故障時において画像形成装置が提供中であった機能を識別する機能識別情報を送信する通信手段を有する画像形成装置と、画像形成装置が送信した機能識別情報を受信する通信手段と、画像形成装置を構成する部品の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶手段と、記憶手段の記憶する部分モデルを結合して、画像形成装置全体の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成手段と、全体モデル生成手段で生成された全体モデルを解析することで、画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断手段とを有する故障診断装置とを備え、記憶手段は、機能と、機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、生成情報は、部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、全体モデル生成手段は、通信手段が受信した機能識別情報で識別される機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデルを、取得した生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴としている。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障時において画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデル(以下単に、故障診断モデルと言う)を構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 また、この構成によれば、全体モデル生成手段は、記憶手段に記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断手段は、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 尚、この構成によれば、画像形成装置の故障原因を故障診断装置が診断するので、一例として、画像形成装置が故障診断機能を備える場合と比べて、故障診断時における画像形成装置が提供するコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが無い。 【0018】 上記構成において、画像形成装置が有する通信手段は、画像形成装置に生じる故障状態を識別する故障状態識別情報を送信し、故障診断装置が有する通信手段は、画像形成装置が送信した故障状態識別情報を受信し、記憶手段は、画像形成装置に生じる故障状態と、機能と、故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットであって、かつ機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、生成情報とを関連付けて記憶し、全体モデル生成手段は、通信手段が受信した故障状態識別情報で識別される故障状態及び機能識別情報で識別される機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0019】 上記構成において、画像形成装置が有する通信手段は、画像形成装置に生じた異常を報告するエラー情報を送信し、故障診断装置が有する通信手段は、画像形成装置が送信したエラー情報を受信し、記憶手段は、エラー情報と、機能と、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットであって、かつ機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、生成情報とを関連付けて記憶し、全体モデル生成手段は、通信手段が受信したエラー情報及び機能識別情報で識別される機能に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0020】 上記構成において、画像形成装置は、故障状態を入力する入力手段を更に有し、画像形成装置が有する通信手段は、入力手段で入力された故障状態を識別する故障状態識別情報を送信し、故障診断装置が有する通信手段は、画像形成装置が送信した故障状態識別情報を受信し、 全体モデル生成手段は、通信手段が受信した故障状態識別情報で識別される故障状態に関連付けて記憶手段が記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する構成を採用できる。 一般に発生した故障の状態を表す故障状態の全てを、エラー情報に基づいて特定できる訳ではない。よってこの構成によれば、一例として、ユーザが入力手段を操作して故障状態を入力することで、全体モデル生成手段は、エラー情報に基づいて特定できない故障状態が発生した場合であっても、入力された故障状態に基づいて故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とするモデルを生成できる。 よって、一例として、エラー情報に基づいて特定できない全ての故障状態に対応した故障診断モデルを用いて故障診断する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0021】 上記構成において、画像形成装置は、画像形成装置の内部の状態情報から故障診断に用いる情報である診断情報を取得する診断情報取得手段を更に有し、画像形成装置が有する通信手段は、診断情報取得手段が取得した診断情報を送信し、故障診断装置が有する通信手段は、画像形成装置が送信した診断情報を受信し、故障診断手段は、通信手段で受信した診断情報を全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して画像形成装置の故障原因の発生確率を算出して故障診断する構成を採用できる。 この構成によれば、故障診断手段は、画像形成装置の内部の状態情報から取得した診断情報に基づいて確率値を算出し、かつ算出した確率値を全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して解析する。よって、画像形成装置の内部状態を確率値として定性的に全体モデルに反映するため、一例として、画像形成装置の内部の状態情報から確率値を算出しない場合と比べて、故障診断精度を向上できる。 【0022】 上記構成において、画像形成装置が有する通信手段は、画像形成装置を構成するユニットを識別するユニット識別情報を送信し、故障診断装置が有する通信手段は、画像形成装置が送信したユニット識別情報を受信し、全体モデル生成手段は、通信手段が受信したユニット識別情報で識別されるユニットに関連する部分モデルのみを取得し、取得した部分モデルを結合して全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、全体モデル生成手段は、画像形成装置を構成するユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、画像形成装置の有し得る拡張機能の提供に用いられる全てのユニットを診断対象とする全体モデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0023】 上記構成において、生成情報は、部分モデルがモデル化する対象としたユニットが初期状態において故障状態にある確率である事前故障確率を定める事前確率事前確率情報を含み、全体モデル生成手段は、取得した生成情報に含まれる事前確率事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを生成する構成を採用できる。 この構成によれば、生成情報はユニットの事前故障確率を定める事前確率情報を含み、全体モデル生成手段は取得した生成情報に含まれる事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを生成するため、一例として、予め過去に市場で発生したユニットの故障件数を基に事前故障確率を算出して事前故障確率を設定することで、故障診断精度を向上できる。 【0024】 上記構成において、画像形成装置は、故障状態を一覧表示する表示手段を更に有し、入力手段は、表示手段が表示する故障状態を入力する構成を採用できる。 この構成によれば、表示手段は故障状態を一覧表示し、かつ入力手段は表示手段が表示する故障状態を入力するため、一例として、ユーザが入力可能な故障状態を記憶する必要が無い。よって、故障状態を入力するユーザの労力を軽減できる。 【0025】 上記構成において、表示手段は、故障原因が生じ得る部品の名称を、故障診断手段が算出した故障原因の発生確率に従ってソートして一覧表示する構成を採用できる。 この構成によれば、故障診断手段が算出した故障原因の発生確率に従って、故障原因が生じ得る部品の名称を一覧表示するため、故障原因が発生している確率の高い又は低い部品を一見して知ることができる。 【0026】 本発明に係る故障診断方法は、画像形成装置を構成する部品の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶ステップと、 記憶ステップの記憶する部分モデルを結合して、画像形成装置全体の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成ステップと、全体モデル生成ステップで生成された全体モデルを解析することで、画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断ステップとを備え、記憶ステップは、画像形成装置の提供する機能と、機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、生成情報は、部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、全体モデル生成ステップは、故障時において画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて記憶ステップが記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデルを、取得した生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴としている。 この構成によれば、全体モデル生成ステップは、故障時において画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデル(以下単に、故障診断モデルと言う)を構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 よって、故障診断に要する処理時間、並びにワーク領域及び演算処理リソースを軽減できるため、一例として、故障診断時におけるコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが少ない。 また、この構成によれば、全体モデル生成ステップは、記憶ステップに記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断ステップは、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 【0027】 本発明に係る故障診断プログラムは、コンピュータに、画像形成装置を構成する部品の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ画像形成装置を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化した部分モデルを記憶する記憶ステップと、記憶ステップの記憶する部分モデルを結合して、画像形成装置全体の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化した全体モデルを生成する全体モデル生成ステップと、全体モデル生成ステップで生成された全体モデルを解析することで、画像形成装置の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する故障診断ステップと、を実行させるためのプログラムであって、記憶ステップは、画像形成装置の提供する機能と、機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報とを関連付けて記憶し、生成情報は、部分モデル間の結合関係を記述する結合情報を含み、全体モデル生成ステップは、故障時において画像形成装置が提供中であった機能に関連付けて記憶ステップが記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデルを、取得した生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成することを特徴としている。 この構成によれば、全体モデル生成ステップは、故障時において画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデル(以下単に、故障診断モデルと言う)を構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 よって、故障診断に要する処理時間、並びにワーク領域及び演算処理リソースを軽減できるため、一例として、故障診断時におけるコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが少ない。 また、この構成によれば、全体モデル生成ステップは、記憶ステップに記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断ステップは、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 【発明の効果】 【0028】 故障診断処理に要する計算量を軽減し、かつ故障診断精度を向上できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断方法、及び故障診断プログラムを提供できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0029】 以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。 【実施例1】 【0030】 図1は本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態を示す構成図である。 画像形成装置1000は、FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、プリント制御部1040、記憶手段である1又は複数の記憶部1050ないし105m、画像形成制御部1060、U/I制御部1070、1又は複数のアクチュエータ制御部1080ないし108n、入力手段である入力部1090、及び表示手段である表示部1100から構成される。 【0031】 FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、プリント制御部1040、画像形成制御部1060、U/I制御部1070、又はアクチュエータ制御部1080の各機能は、画像形成装置1000が実行するソフトウェア制御により実現できる。 【0032】 ここで図2を参照して、ソフトウェア制御を実行するための画像形成装置1000の構成について説明する。図2は、このソフトウェア制御を実現するための画像形成装置1000の一構成例を表す構成図である。 【0033】 画像形成装置1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置1001、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM1002(Read-Only Memory )、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM1003(Random Access Memory)、並びにI/Oポート(Input/Output Port)1004で構成され、演算装置1001、ROM1002、RAM1003、及びI/Oポート1004は互いにバス1005によって接続している。 【0034】 ソフトウェア制御は、ROM1002に格納したプログラムを演算装置1001が読み、読込んだプログラムに従って演算装置1001が演算を行うことにより上記各部の機能を実現する。なお、RAM1003には、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフ時にバックアップが必要なデータが保存される。 【0035】 ここで、図1に戻り、画像形成装置1000の構成について引き続き説明する。 FAX制御部1010は、プリント制御部1040に接続している。また、FAX制御部1010は、図示を省略するが、送信部を介して公衆回線網等のネットワークに接続している。 【0036】 FAX制御部1010は、後述する画像読取部1020で読取られた電子原稿を画像処理部1030及びプリント制御部1040を介して受信する。次に、FAX制御部1010は、受信した電子原稿を圧縮し、圧縮したデータをG3又はG4等のプロトコルに従って送信するよう通信部を制御する。 【0037】 また、FAX制御部1010は、同様に、データをG3又はG4等のプロトコルに従って受信するよう通信部を制御し、通信部が受信したデータを伸長する。尚、FAX制御部1010の伸長したデータは、プリント制御部1040を介して画像形成制御部1060に送信され、画像形成制御部1060が制御する画像形成部により出力画像として印刷出力される。 【0038】 画像読取部1020は、例えば、スキャナ等で構成され、画像処理部1030及びプリント制御部1040に接続している。画像読取部1020は、プリント制御部1040に制御されて、読取対象とするシート状の原稿から、その原稿上に描かれた画像を光学的に読み取って原稿情報を取得し、取得した原稿情報をディジタル化した電子情報(以下、単に電子原稿と言う)へ変換する。 【0039】 画像読取部1020は、図示を省略するが、光源制御部、受光センサ部、及び画像信号補正処理部で構成されている。光源制御部は、原稿へ光を照射する光源を制御する。 【0040】 受光センサ部は、例えば、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ、又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサで構成され、光源制御部により制御された光源が照射した光であって、原稿に照射した光の反射光を受光する。次に、受光センサ部は、受光した反射光に基づいて電気信号を出力することで原稿情報をディジタル化する。 【0041】 画像信号補正処理部は、受光センサ部の出力した信号を補正し、補正した信号を電子原稿として画像処理部1030へ送信する。 【0042】 尚、画像読取部1020及び後述する画像処理部1030は、画像読取部1020及び画像処理部1030が実行する処理をリアルタイム処理として実現するために、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成される。 【0043】 画像処理部1030は、画像読取部1020及びプリント制御部1040に接続しており、画像読取部1020から電子原稿を取得する。画像処理部1030は、取得した電子原稿を画像形成部の出力特性に合わせるための処理を行なう。尚、画像形成部は、画像形成制御部1060により制御されて出力画像を形成する。 【0044】 具体的には、画像処理部1030の実行する処理は、色補正処理、絵文字分離処理、下地除去処理、若しくは拡大又は縮小出力を実現するための拡大又は縮小処理を含む。 【0045】 プリント制御部1040については後述する。 記憶部1050ないし105mは、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM1002(Read-Only Memory )、又はDRAM(Dynamic RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM1003(Random Access Memory)、若しくは図示は省略するが、フレキシブルディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、MO(magneto-optic)、ハードディスク(Hard Disk)、及びフラッシュメモリ(flash memory)等の外部記憶装置で構成され、プリント制御部1040に接続している。 【0046】 ROM1002は、画像形成装置1000の提供する機能である提供機能を提供するために演算装置1001が実行するファームフェアを格納する。尚、提供機能は、スキャン機能、複写機能、印刷(プリント)機能、FAX機能、データ転送機能、待機機能、省電力機能、起動機能を含む。 【0047】 揮発性メモリは、演算装置1001がファームフェアを実行する際に使用するワーク領域を提供する。ハードディスク(Hard Disk)等の外部記憶装置は、提供機能を提供する際に使用される画像情報、特に、電子ソートされて複写、又はプリントされる、若しくはFAX送受信される電子原稿等の画像情報を記憶する。また、外部記憶装置は、画像形成装置1000の動作履歴等を記述するログ情報ファイルをも記憶する。 【0048】 更に、外部記憶装置は、後述する診断モジュールデータベースDMDBにより管理される情報を記憶する。また更に、外部記憶装置は、画像形成装置1000の機能拡張のために新たに追加されたユニットを始めとする画像形成装置1000を構成する全ユニットを識別する情報(以下単に、構成ユニット識別情報と言う)を記憶する。尚、ユニットとは、画像形成装置1000構成する部品群を言う。 【0049】 画像形成制御部1060は、アクチュエータ制御部1080に接続している。画像形成制御部1060は、アクチュエータ制御部1080を介して画像形成部を制御する。 【0050】 具体的には、画像形成制御部1060は、電子写真プロセス及び用紙搬送に関する制御を行う。 電子写真プロセスに関する制御とは、画像形成に係わるプロセスであって、例えば、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、及び定着プロセスを行う部材の駆動タイミングの制御、並びに画像形成に係わるプロセスで使用される各種センサが取得した情報に基づいたフィードバック制御を言う。 【0051】 用紙搬送に関する制御とは、画像読取部1020の原稿を搬送する制御、及び画像形成部の記録(印刷)用紙を搬送する制御を言い、具体的には、例えば、モータ、ソレノイド、及びクラッチ等の各アクチュエータに関するタイミング制御、及び用紙詰まりの検出制御を言う。 【0052】 ここで、図示は省略するが、画像形成部を構成する用紙搬送部は、複数のタイミングセンサを有する。タイミングセンサは、用紙搬送のタイミングに関する情報を収集する。画像形成制御部1060は、タイミングセンサによって収集したタイミング情報に基づいて用紙詰まりを検出して用紙搬送に関する制御を実行する。 【0053】 U/I制御部1070については後に説明する。 アクチュエータ制御部1080は、画像形成制御部1060及び画像形成部を構成するアクチュエータに接続している。アクチュエータ制御部1080は、画像形成制御部1060により出力される各アクチュエータを制御する制御信号を、各アクチュエータ固有の制御信号に変換する。その後、アクチュエータ制御部1080は、変換した制御信号を用いて各アクチュエータを制御する。 【0054】 U/I制御部1070は、プリント制御部1040、入力部1090、及び表示部1100に接続している。 U/I制御部1070は、表示部1100の表示を制御し、入力部1090により入力された信号に基づいてプリント制御部1040へ各種命令を送信する。 【0055】 入力部1090は、例えば、タッチパネル、キーボード、又はマウスで構成され、U/I制御部1070に接続している。入力部1090は、ユーザに操作され、画像形成装置1000全体の、又は画像形成装置1000を構成する部品の故障状態を入力する。 【0056】 また、入力部1090は、複写機能、プリント機能、及びFAX機能等の提供機能を選択し、選択した機能の提供を指示する信号を入力する。 【0057】 更に、入力部1090は、選択した提供機能に付随して提供される機能を選択し、選択した機能の提供を指示する信号を入力する。例えば、複写機能の提供に付随して提供される機能としては、多数枚、帳合、両面、冊子両面、拡大連写機能がある。 【0058】 表示部1100は、例えば、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイで構成され、U/I制御部1070に接続している。表示部1100は、U/I制御部1070に制御されて、各種の情報を表示する。 【0059】 特に、表示部1100は、ユーザが入力部1090を操作して故障状態を入力する際に、入力可能な故障状態を一覧表示する。尚、入力部1090は、表示部1100が表示する故障状態を入力する。 【0060】 この構成によれば、表示手段は故障状態を一覧表示し、かつ入力手段は表示手段が表示する故障状態を入力するため、一例として、ユーザが入力可能な故障状態を記憶する必要が無い。よって、故障状態を入力するユーザの労力を軽減できる。 【0061】 更に、表示部1100は、U/I制御部1070により制御されて、故障原因が生じ得る部品の名称を故障診断部1044が算出した故障原因の発生確率に従ってソートして一覧表示する。 【0062】 この構成によれば、故障診断手段が算出した故障原因の発生確率に従って、故障原因が生じ得る部品の名称を一覧表示するため、故障原因が発生している確率の高い又は低い部品を一見して知ることができる。 【0063】 プリント制御部1040は、FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、記憶部1050、画像形成制御部1060、及びU/I制御部1070に接続している。 【0064】 プリント制御部1040は、記憶部1050ないし105mに記憶されたファームウェアを実行して、FAX制御部1010、画像読取部1020、及び画像形成制御部1060を制御して、提供機能を提供する。また、プリント制御部1040は、画像形成装置1000の故障診断をも実行する。 【0065】 ここで、図3を参照してプリント制御部1040の構成を説明する。図3は、第1の実施形態における画像形成装置1000のプリント制御部1040の一実施形態を表す機能ブロック図である。 【0066】 図3に示すように、プリント制御部1040は、エラー発生情報取得部1041、全体モデル作成手段である全体モデル作成部1042、オプション情報記録部1043、故障診断手段である故障診断部1044、故障診断情報取得手段である診断情報取得部1045で構成される。 【0067】 エラー発生情報取得部1041は、全体モデル作成部1042及びU/I制御部1070に接続している。 エラー発生情報取得部1041は、実行中のソフトウェア等が報告する情報であって、特に、故障時等の動作トラブルが発生した場合に、画像形成装置1000に生じた異常を報告するエラー情報を取得する。具体的には、エラー情報はエラーコードを含む。 【0068】 また、エラー発生情報取得部1041は、U/I制御部1070を介して、入力部1090により入力された信号によって提供を指示された提供機能を取得する。 【0069】 その後、エラー発生情報取得部1041は、故障時において画像形成装置1000が提供中であった提供機能(以下単に、故障時機能と言う)、及びエラー情報を、全体モデル作成部1042へ出力する。 【0070】 また、エラー発生情報取得部1041は、入力部1090により入力された信号で選択された故障状態を取得する。エラー発生情報取得部1041は、特に、画像形成装置1000に生じる故障状態であって、エラー情報に基づいて特定することができない故障状態を取得する。 【0071】 具体的には、画像形成装置1000に生じる故障状態とは、画像形成装置が停止する状態(以下単に、停止状態と言う)、画像形成装置が停止を除く誤動作をする状態(以下単に、誤動作状態と言う)、出力画像が印字されない状態(以下単に、白紙状態と言う)、又は印字されない状態を除く画質不良(以下単に、画像不良状態と言う)のいずれか1つ以上を含む。 【0072】 その後、エラー発生情報取得部1041は、取得したエラー情報及び故障時機能、若しくは故障状態及び故障時機能を全体モデル作成部1042に出力する。 【0073】 全体モデル作成部1042は、エラー発生情報取得部1041、オプション情報記録部1043、及び診断モジュールデータベースDMDBに接続している。 【0074】 全体モデル作成部1042の機能を説明する前に、全体モデル作成部1042に接続する診断モジュールデータベースDMDBについて説明する。 【0075】 診断モジュールデータベースDMDBは、記憶部1050ないし105mの一部と、記憶部1050ないし105mが記憶したデータを管理するソフトウェアを実行することで実現される。データを管理するソフトウェアは、例えば、PostgreSQL等のデータベース管理用のソフトウェアで構成される。 【0076】 診断モジュールデータベースDMDBは、記憶部1050ないし105mが記憶する部分モデルを管理する。 部分モデルとは、画像形成装置1000を構成する部品又は部品群の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との因果関係をモデル化したモデルであって、かつ前記画像形成装置1000を構成する部品群であるユニットに関する部分のみをモデル化したモデルを言う。また、特に、部分モデルは、ベイジアンネットワークで構成される。 【0077】 ここで、図4ないし8を参照して、記憶部1050ないし105mが記憶する部分モデルについて説明する。 図4は、プリント制御PWBA(Printed Wiring Board Assy;回路基板)ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 【0078】 部分モデルPM1−0は、証拠情報ノードND101ないし104及びプリント制御PWBAノードNC100で構成される。 【0079】 証拠情報101ノードND101ないし証拠情報104ノード104は、プリント制御PWBAノードNC100に関連付けられるフェイル情報、ブートログ情報、動作ログ情報、機能診断テスト等に基づく状態変数である。 【0080】 証拠情報101ノードND101ないし証拠情報104ノード104の表す証拠情報は、画像形成装置1000の動作履歴、及び画像形成装置1000の内部の状態情報を記述するログ情報ファイルからを解析して得られる。特に、ログ情報ファイルは、起動時に記録されたブートログ情報、及び機能の提供時に記録された動作ログ情報、故障発生時の機能診断テストから抽出されたテストログ情報を記録したファイルを含む。 【0081】 プリント制御PWBAノードNC100は、コンポネント状態ノードNCに含まれる。 コンポネント状態ノードNCは、コンポネントの正常不良の状態を表す確率変数とする。つまり、プリント制御PWBAノードNC100は、プリント制御PWBAの正常不良の状態を表す確率変数とする。 【0082】 例えば、コンポネントの状態を表す確率変数とした場合にとり得る具体値は、「故障」又は「正常」である。本実施例においては、故障診断部1044が、このノードに対応した状態確率を計算して、故障原因の発生確率を算出する。 【0083】 つまり、各ノードには、因果関係の強さを表す確率をまとめた確率表を対応させる。また、この各ノードに対応した確率を局所的な確率と言う。この局所的な確率をまとめた確率表は事前故障確率を有し、事前故障確率は過去の故障発生時のデータや部品のMTBF(Mean Time Between Failure;平均故障間隔)を用いて決定できる。 【0084】 尚、後述する全体モデルの事前故障確率は、生成情報に含まれる事前確率情報から得られるユニット単位の事前故障確率と、局所的な事前故障確率の組合せで設定される。 【0085】 ここで、ベイジアンネットは、ノード間の定性的な依存関係である因果関係をグラフ構造によって表し、変数間の定量的な因果関係をその変数の間に定義される条件付き確率によって表すため、部分モデルPM1−0を構成するノードは、「原因」→「結果」のと言う因果関係を表すように結線される。 【0086】 例えば、観測情報101ノードND101ないし観測情報103ノードND103と、プリント制御PWBAノードNC100との関係は、観測情報101ノードND101ないしは観測情報103ノードND103の状態変数を「原因」として、プリント制御PWBAノードNC100の確率変数が具体値「異常」を取ることを「結果」とする定性的な因果関係を表す。 【0087】 また、プリント制御PWBAノードNC100と、観測情報104ノードND104との関係も同様に原因と結果とを表す定性的な因果関係を表す。 【0088】 図5は、記憶装置ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 部分モデルPM1−1は、証拠情報ノードND111及び112、並びに拡張RAMモジュールノードNC110及び拡張RAMモジュールコネクタ部ノードNC111で構成される。 【0089】 証拠情報ノードND111及び112は、図4で示した証拠情報101ノードND101と同様であるため説明を省略する。 【0090】 拡張RAMモジュールノードNC110は、拡張RAMモジュールコンポーネントの状態を表す確率変数とする。画像処理コネクタノードNC301は、画像処理コネクタノード部の状態を表す確率変数とする。例えば、画像処理コネクタノード部の接続は「良好」であるか「不良」であるかを確率変数の具体値とする。 【0091】 尚、証拠情報ノードND111及び112、拡張RAMモジュールノードNC110、及び拡張RAMモジュールコネクタノードNC111の関係は、図4に示したプリント制御PWBAノードNC100、観測情報101ノードND101ないし観測情報104ノードND104の関係と同様であるため省略する。 【0092】 また、拡張RAMモジュールノードNC110と拡張RAMモジュールコネクタノードNC111との関係は、拡張RAMモジュールの状態を表す確率変数が「故障」と言う具体値を取ることを「原因」として拡張RAMモジュールコネクタの接続が「不良」と言う具体値を取る「結果」が生じると言う因果関係を表す。 【0093】 図6は、画像処理ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 部分モデルPM3−0は、証拠情報ノードND301ないし303、画像処理PWBAノードNC300、及び画像処理コネクタノードNC301で構成される。 【0094】 証拠情報ノードND301ないし303は、図4で示した証拠情報101ノードND101と同様であるため説明を省略する。 【0095】 画像処理PWBAノードNC300は、画像処理回路基板ユニットの状態を表す確率変数とする。画像処理コネクタノードNC301は、画像処理コネクタノード部の状態を表す確率変数とする。 【0096】 尚、証拠情報ノードND301ないし303、画像処理PWBAノードNC300、及び画像処理コネクタノードNC301の関係は、図4に示したプリント制御PWBAノードNC100、観測情報101ノードND101ないし観測情報104ノードND104の関係と同様であるため説明を省略する。 【0097】 画像処理PWBAノードNC300と画像処理コネクタノードNC301との関係は、図5に示した拡張RAMモジュールノードNC110と拡張RAMモジュールコネクタノードNC111との関係と同様であるため説明を省略する。 【0098】 図7は、画像読取ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 部分モデルPM4−0は、証拠情報ノードND401ないし403、画像読取PWBAノードNC400、及び画像読取PWBAコネクタノードNC401で構成される。 【0099】 証拠情報ノードND401ないし403は、図4で示した証拠情報101ノードND101と同様であるため説明を省略する。 【0100】 画像読取PWBAノードNC400は、画像読取回路基板ユニットの状態を表す確率変数とする。画像読取PWBAコネクタノードNC401は、画像読取コネクタノード部の状態を表す確率変数とする。 【0101】 尚、証拠情報ノードND401ないし403、画像読取PWBAノードNC400、及び画像読取コネクタノードNC401の関係は、図4に示したプリント制御PWBAノードNC100、観測情報101ノードND101ないし観測情報104ノードND104の関係と同様であるため省略する。 【0102】 同様に、画像読取PWBAノードNC400と画像読取コネクタノードNC401との関係は、図5の拡張RAMモジュールノードNC110と拡張RAMモジュールコネクタノードNC111との関係と同様であるため説明を省略する。 【0103】 また、部分モデルは、上記の他に、RAMユニット、ハードディスクユニット、ファームROMユニット、プリント制御PWBA拡張ユニット、JPEGアクセラレータユニット、FAX制御PWBAユニット、FAX制御PWBA拡張ユニット、G3アクセラレータPWBAユニット、G4アクセラレータPWBAユニットに関する部分モデルを含む。 【0104】 ここで、図3に戻り、引続きプリント制御部1040の構成について説明する。 診断モジュールデータベースDMDBは、画像形成装置1000の提供機能と、提供機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルと、生成情報とを関連付けて記憶部1050ないし105mに記憶させる。 【0105】 ここで、生成情報とは、結合情報及び事前確率情報を含む。結合情報は、部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する情報であり、部分モデル間の結合関係を記述する情報を言う。また、事前確率情報は、部分モデルがモデル化する対象としたユニットが初期状態において故障状態にある確率である事前故障確率を定める情報を言う。尚、全体モデルとは、画像形成装置全体の故障状態と故障状態を引き起こす故障原因との関係をモデル化したモデルを言う。 【0106】 これは、故障時に提供していた機能によって、故障診断モデルとして使用される全体モデルの生成に必要とされる部分モデルが異なるためである。 【0107】 具体的には、プリント機能の提供時に生じた故障を診断するには、プリント制御、画像形成制御、U/I制御に関連するユニットに関する部分モデルのみを合成して全体モデルを生成すれば良い。それに対し、スキャナ機能の提供時に生じた故障を診断するには、画像読取、画像処理、プリント制御、U/I制御に関連するユニットに関する部分モデルのみを合成すれば良いためである。 【0108】 更に、必要とされる部分モデルは、故障時に検出されたエラーコード、又は入力された故障状態によって、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットをモデル対象とした部分モデルのみ、又は故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットをモデル対象とした部分モデルのみに限定される。 【0109】 ここで、診断モジュールデータベースDMDBが管理する情報を具体的に説明するために、診断モジュールデータベースDMDBが管理するテーブルを以下の表1に示す。 【0110】 【表1】
【0111】 表1は、提供機能カラム、エラー情報(故障状態情報)カラム、部分モデル群カラム、及び生成情報カラムを有している。 【0112】 提供機能カラムは、提供機能を識別する文字列を蓄積する。エラー情報(故障状態情報)カラムは、同一行の提供機能カラムに蓄積された提供機能の提供時に報告され得るエラー情報、又は生じえる故障状態を識別する文字列を蓄積する。 【0113】 部分モデル群カラムは、同一行のエラー情報(故障状態情報)に蓄積されたエラー情報で報告される異常が生じ得るユニット、又は故障状態を生じさせる原因が生じ得るユニットであって、同一行の提供機能カラムに蓄積された提供機能の提供時に使用されるユニットに関する部分モデルを識別する情報を、CSV(Comma Separated Value)形式で連結して蓄積する。 【0114】 生成情報カラムは、同一行の部分モデル群カラムに蓄積された識別情報で識別される複数の部分モデルを用いた全体モデルの生成方法を記述する生成情報を記憶する。 【0115】 全体モデル作成部1042は、エラー発生情報取得部1041、オプション情報記録部1043、故障診断部1044、診断モジュールデータベースDMDBに接続している。 【0116】 全体モデル作成部1042は、エラー発生情報取得部1041からエラー情報及び入力部1090で入力された故障時機能、若しくは故障状態及び故障時機能を入力される。 【0117】 また、全体モデル作成部1042は、オプション情報記録部1043から、記憶部1050ないし105mに記憶された構成ユニット識別情報を取得する。 【0118】 全体モデル作成部1042は、診断モジュールデータベースDMDBが管理する部分モデルであって、記憶部1050ないし105mが記憶する部分モデルを結合して全体モデルを生成する。 【0119】 具体的には、全体モデル作成部1042は、エラー発生情報取得部1041から取得した故障時機能及びエラー情報、若しくは故障時機能及び故障状態に関連付けて記憶部1050ないし105mが記憶する表1の部分モデル群カラム及び結合情報カラムに記憶する情報を参照する。 【0120】 次に、全体モデル作成部1042は、参照した情報から部分モデル及び生成情報を取得する。その後、全体モデル作成部1042は、オプション情報記録部1043から取得したユニット識別情報に基づいて画像形成装置1000を構成するユニットに関連する部分モデルのみを取得する。 【0121】 次に、全体モデル作成部1042は、取得した部分モデルを、取得した生成情報に含まれる結合情報に基づいて結合して全体モデルを生成する。特に、全体モデル作成部1042は、取得した生成情報に含まれる事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを生成する。 【0122】 ここで、全体モデル作成部1042が、部分モデルを結合して全体モデルを生成するために実行するモデル生成処理を実行する際に、U/I制御部1070を介して表示部1100に表示させる選択入力画面FCについて説明する。図8は、表示部が表示する選択入力画面の一例を現す図である。 【0123】 選択入力画面FCは、故障状態情報グループボックスGB、キャンセルボタンBTC、及び確定ボタンBTOを有する。 【0124】 故障状態情報グループボックスGBは、ユーザが入力部1090を操作して排他的に入力できる故障状態を表示する。具体的には、ユーザは、停止状態、誤動作状態、白紙状態、又は画像不良状態の内いずれか1つのみを入力できることを表す。 【0125】 キャンセルボタンBTCは、ユーザが入力部1090を操作して故障診断の中止を命ずる信号を入力できることを表すボタン表示である。確定ボタンBTOは、ユーザが入力部1090を操作して故障状態を選択入力できることを表すボタン表示である。 【0126】 ここで、図9を参照して、全体モデル作成部1042の実行するモデル生成処理を説明する。図9は、全体モデル生成部1042の実行するモデル生成処理の一例を表すフローチャートである。 【0127】 先ず、全体モデル作成部1042は、入力部1090から故障診断を行うモードである動作不良診断モードへの移行を命ずる信号を受信する(ステップST001)。 【0128】 次に、全体モデル作成部1042は、エラー情報取得部1041がエラーコードを取得したかを判断する(ステップST002)。全体モデル作成部1042は、エラー情報取得部1041がエラーコードを取得したと判断する場合にはステップST003の処理を、そうでない場合にはステップST004の処理を実行する。 【0129】 ステップST002において、全体モデル作成部1042は、エラー情報取得部1041がエラーコードを取得したと判断した場合には、エラー情報取得部1041からエラーコードを取得する(ステップST003)。その後、全体モデル作成部1042は、ステップST006の処理を実行する。 【0130】 ステップST002において、全体モデル作成部1042は、エラー情報取得部1041がエラーコードを取得しなかったと判断した場合には、表示部1100に選択入力画面FSを表示するよう制御する(ステップST004)。 【0131】 次に、全体モデル作成部1042は、入力部1090から故障状態を選択する信号を受信し、選択された故障状態情報を取得する(ステップST005)。その後、全体モデル作成部1042は、ステップST006の処理を実行する。 【0132】 ステップST003又はステップST005を実行した後に、全体モデル作成部1042は、エラー情報取得部1041から故障時機能(動作モード)を取得する(ステップ006)。その後、故障時機能及びエラーコード、若しくは故障時機能及び故障状態情報に基づいて診断モジュールデータベースの有する表1から全体モデルを生成するために用いる部分モデル群及び生成情報を取得する(ステップST007)。 【0133】 次に、全体モデル作成部1042は、オプション情報記録部1043から構成ユニット識別情報(オプション情報)を取得する(ステップST008)。 その後、全体モデル作成部1042は、オプション情報、部分モデル群及び生成情報に基づいて記憶部1050ないし105mの記憶する部分モデルを結合して全体モデルを作成する(ステップST009)。 【0134】 次に、全体モデル作成部1042は、ステップST009で結合した全体モデルを記憶部1050ないし105mへ保存する(ステップST010)。又は、全体モデル作成部1042は、結合した全体モデルを故障診断部1044へ直接送信する。その後、全体モデル作成部1042は処理を終了する。 【0135】 またこの構成によれば、全体モデル生成手段は、故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0136】 更にこの構成によれば、全体モデル生成手段は、エラー情報で報告される異常が生じ得るユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、エラー情報に関わらずモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0137】 また一般に発生した故障の状態を表す故障状態の全てを、エラー情報に基づいて特定できる訳ではない。よってこの構成によれば、一例として、ユーザが入力手段を操作して故障状態を入力することで、全体モデル生成手段は、エラー情報に基づいて特定できない故障状態が発生した場合であっても、入力された故障状態に基づいて故障状態を生じさせる原因が発生し得るユニットのみを診断対象とするモデルを生成できる。 よって、一例として、エラー情報に基づいて特定できない全ての故障状態に対応した故障診断モデルを用いて故障診断する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0138】 ここで、ステップST008の処理について補足の説明を行う。 先ず、画像形成装置1000を構成するユニットは、画像形成装置1000の機能拡張のために追加される追加ユニットと、画像形成装置1000の基本的な機能を提供するために必須の基本ユニットと分類される 【0139】 追加ユニットは、例えば、拡張RAMモジュールユニット、画像処理アクセラレータユニット、プリント制御PWBA拡張ユニット、FAX制御PWBA拡張ユニット、G3アクセラレータPWBAユニット、又はG4アクセラレータPWBAユニット等の画像形成装置1000に対して選択的に追加又は削除できるユニットを言う。 【0140】 全体モデル作成部1042は、オプション情報記録部1043から構成ユニット識別情報を取得し、取得した構成ユニット識別情報に基づいて故障時に画像形成装置1000を構成するユニットを特定し、特定したユニットに関する部分モデルのみを結合して全体モデルを作成する。 【0141】 この構成によれば、全体モデル生成手段は、画像形成装置を構成するユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、画像形成装置の有し得る拡張機能の提供に用いられる全てのユニットを診断対象とする全体モデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 【0142】 次に、ステップST009の処理について補足の説明を行う。 ここでは、具体例として、提供機能である「複写」機能とエラー情報である「004−127」とに関連付けて表1に蓄積された部分モデル及び生成情報により生成される全体モデルを例に挙げる。 【0143】 図10は、複写機能の提供時にエラーコード004−127を検出した場合に全体モデル作成部が生成する全体モデルの一例を表す図である。 【0144】 図10に示す全体モデルは、部分モデルPM1−0、1−1、1−3、1−4、2−0、3−0、及び4−0を、結合して構成される。部分モデルPMはベイジアンネットワークで構成され、また全体モデルもまたベイジアンネットワークで構成されるよう結合される。 【0145】 この構成によれば、部分モデル及び全体モデルは、ベイジアンネットワークで構成されるので、画像形成装置の多機能化、高機能化及び高性能化により故障の原因及び故障状態が複雑化した画像形成装置であっても、故障原因と故障の結果である故障状態との定性的な因果関係をモデル化して、定量的な確率値をにより故障原因を推定できる。よって、画像形成装置の故障原因の特定に習熟していない専門家であっても、故障原因の特定を容易にできる。 【0146】 部分モデルPM1−0、1−1、3−0、及び4−0は、図4ないし7に示したプリント制御PWBAノードNC100、拡張RAMモジュールノードNC110及び拡張RAMモジュールコネクタノードNC111、画像処理PWBAノードNC300及び画像処理コネクタノードNC301、並びに画像読取PWBAノードNC400及び画像読取コネクタノードNC401を有する。 【0147】 尚、部分モデルPM1−0、1−1、3−0、及び4−0は、証拠情報ノードND101ないし104、111、112、301ないし303、及び401ないし403を有するが説明の便宜のため図示を省略する。 【0148】 更に部分モデルPM1−3、及び1−4も同様に、ファームウェアモジュールコネクタ部ノードNC130、ファームウェアモジュールNC131、ハードデスクモジュール部NC140、及びハードデスクモジュール部NC141を有し、更に証拠情報ノードNDをも有するが、説明の便宜のため証拠情報ノードNDの図示を省略する。 【0149】 次に、表1で示した「複写」機能とエラー情報「004−127」とに関連付けられた生成情報に関して説明する。 生成情報に含まれる結合情報は、数字と記号「−」と数字とで表される文字列で構成される部分モデルを識別する情報(以下単に、部分モデル識別情報と言う)を、カンマによって連結して結合関係を記述する。これにより、全体モデル生成部1042が合成する部分モデルPMを表す。 【0150】 例示する結合情報は、文字列「1−0」、「1−1」、「1−3」、「1−4」、「2−0」、「3−0」、及び「4−0」により、部分モデルPM1−0、1−1、1−3、1−4、2−0、3−0、及び4−0を合成することを表している。 【0151】 また、結合情報は、記号「+」により部分モデル間の結合関係を表す。具体的には、生成情報は、記号「+」の左側に表された部分モデル識別情報で識別される部分モデルを「結果」とし、記号「+」の右側に表された部分モデル識別情報で識別される部分モデルを「原因」とする依存関係を有する結合関係を表す。 【0152】 更に詳細に説明すると、結合情報は、記号「+」の左側に記載された部分モデルを構成するノードの内で、「原因」の関係にあるコンポネント状態ノードNCを有さないコンポネント状態ノードNCを「結果」とし、かつ記号「+」の右側に記載された部分モデルを構成するノードの内で、「結果」の関係にあるコンポネント状態ノードNCを有さないコンポネント状態ノードNCを「原因」とする依存関係を表す。 【0153】 具体的には、結合情報の「3−0+4−0」と言う記載は、部分モデル識別情報「3−0」で識別される部分モデルを「結果」とし、「4−0」で識別される部分モデルを「原因」とする依存関係を表す。 【0154】 より詳細な具体例を挙げると、結合情報の「3−0+4−0」と言う記載は、部分モデルPM3−0の画像処理PWBAコンポネント状態ノードNC300を「結果」とし、部分モデルPM4−0の画像読取コネクタ部コンポネント状態ノードNC401を「原因」とする依存関係を表す。 【0155】 また、記号「+」の左右に記載された記号「{」及び「}」は、記号「{」及び「}」の対で囲まれた1又は複数の部分モデルを並列的に結合することを表す。 【0156】 具体的には、「1−0+{1−1,1−3,1−4,2−0,3−0}」と言う記載は、部分モデルPM1−0を「結果」とし、部分モデルPM1−1、1−3、1−4、2−0、及び3−0を「原因」として結合することを表している。 【0157】 また、生成情報に含まれる事前確率情報は、記号「(」及び「)」で囲まれた事前故障確率をモデル識別情報の直後に表す。具体的には、「1−0(0.4)」と言う記載は、部分モデルPM1−0がモデル化する対象としたユニットが初期状態において故障状態にある確率である事前故障確率が「0.4」であることを表している。 【0158】 これにより、全体モデル作成部1042は、生成情報に基づいて部分モデルを合成し、事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを作成できる。 【0159】 尚、生成情報が、構成ユニット識別情報により画像形成装置1000を構成しないと判断されたユニットに関する部分モデルを結合対象のモデルであると記述する場合には、全体モデル作成部1042は生成情報に含まれる事前確率情報によって定められる事前故障確率を再計算する。 【0160】 すなわち、全体モデル作成部1042は、画像形成装置1000を構成しないと判断したユニットの事前故障確率を、画像形成装置1000を構成すると判断したユニットの事前故障確率へ振り分ける。 【0161】 この構成によれば、生成情報はユニットの事前故障確率を定める事前確率情報を含み、全体モデル生成手段は取得した生成情報に含まれる事前確率情報に基づいて事前故障確率が設定された全体モデルを生成するため、一例として、予め過去に市場で発生したユニットの故障件数を基に事前故障確率を算出して事前故障確率を設定することで、故障診断精度を向上できる。 【0162】 オプション情報記録部1043は、記憶部1050ないし105m、及び全体モデル作成部1042に接続している。オプション情報記録部1043は、記憶部1050ないし105mに記憶された構成ユニット識別情報を取得し、取得した構成ユニット識別情報を全体モデル作成部1042へ送信する。 【0163】 故障診断部1044は、全体モデル作成部1042及び診断情報取得部1045に接続している。 故障診断部1044は、全体モデル作成部1042で生成されて記憶部1050ないし105mに記憶された全体モデルを参照する、又は全体モデル作成部1042から直接取得する。 【0164】 次に、故障診断部1044は、参照又は取得した全体モデルを解析することで、画像形成装置1000の故障状態を引き起こす部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断する。 【0165】 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障時において前記画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデルを構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 よって、故障診断に要する処理時間、並びにワーク領域及び演算処理リソースを軽減できるため、一例として、故障診断時におけるコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが少ない。 また、この構成によれば、全体モデル生成手段は、記憶手段に記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断手段は、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 【0166】 またこの際に、故障診断部1044は、診断情報取得部1045で取得した診断情報に基づいて、証拠情報ノードNDが表す確率変数の確率分布を算出する。 【0167】 つまり、故障診断部1044は、画像形成装置1000を構成する部品等であるコンポーネントの故障原因の発生確率値を算出し、かつ算出した確率値を全体モデル生成部1042が生成した全体モデルに入力して画像形成装置1000の故障原因の発生確率を算出して故障診断する。 【0168】 尚、ベイジアンネットワークによって依存関係を表された各コンポーネントの故障確率を算出するための処理は、例えば、ジャンクションツリーを利用したメッセージ伝播によって算出される。 【0169】 この構成によれば、故障診断手段は、画像形成装置の内部の状態情報から取得した診断情報に基づいて確率値を算出し、かつ算出した確率値を前記全体モデル生成手段が生成した全体モデルに入力して解析する。よって、画像形成装置の内部状態を確率値として定性的に全体モデルに反映するため、一例として、画像形成装置の内部の状態情報から確率値を算出しない場合と比べて、故障診断精度を向上できる。 【0170】 また、故障診断部1044は、算出した故障原因が生じ得る部品等のコンポーネントの名称を、算出した故障原因の発生確率に従ってソートして一覧表示するよう表示部1100を制御する。 【0171】 診断情報取得部1045は、記憶部1050ないし105m及び故障診断部1044に接続している。診断情報取得部1045は、記憶部1050ないし105mの記憶するログファイルを参照し、参照したログファイルが記述する画像形成装置1000の動作履歴情報及び内部の状態情報から故障診断に用いる情報である診断情報を取得し、取得した診断情報を全体モデル作成部1042へ出力する。 【0172】 本実施例においては、 全体モデル生成部1042が全体モデル生成手段に相当し、故障診断部1044が故障診断手段に相当し、診断情報取得部1045が診断情報取得手段に相当し、記憶部1050ないし105mが記憶手段に相当し、入力部1090が入力手段に相当し、表示部1100が表示手段に相当する。 【0173】 以下、本発明の第2の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。 【実施例2】 【0174】 第2の実施形態は、故障診断機能を画像形成装置3000が備えるのではなく、ネットワーク100を介して画像形成装置3000に接続された故障診断装置2000が故障診断機能を備える点で第1の実施例と異なる。 【0175】 図11は本発明に係る故障診断システムの第2の実施形態を示す構成図である。 故障診断システム10は、ネットワーク100、故障診断装置2000、及び1又は複数の画像形成装置3000ないし300nで構成される。 【0176】 ネットワーク100は、例えば、WAN(Wide Area Network )又はLAN(Local Area Network )で構成され、画像形成装置3000ないし300nと故障診断装置2000とに接続している。 【0177】 ここで、図12を参照して故障診断装置2000の構成を説明する。図12は、本発明の故障診断システム10を構成する故障診断装置2000の実施形態を表す機能ブロック図である。 【0178】 故障診断装置2000は、通信手段である通信部2010、全体モデル生成手段である全体モデル生成部、故障診断手段である故障診断部2030及び記憶手段である記憶部2050ないし205mで構成される。 【0179】 通信部2010は、例えば、ネットワークアダプタで構成される。通信部2010、全体モデル生成部2020、故障診断部2030及び記憶部2050ないし205mは、相互に通信可能に接続している。 【0180】 通信部2010は、更にネットワーク100に接続し、画像形成装置3000ないし300nが送信した画像形成装置識別情報、機能識別情報、故障状態識別情報、エラー情報、診断情報、及び構成ユニット識別情報を受信する。 【0181】 ここで、画像形成装置識別情報とは、画像形成装置3000ないし300nを識別する情報を言う。機能識別情報とは、故障時において画像形成装置3000ないし300nが提供中であった機能を識別する情報を言う。 【0182】 故障状態識別情報とは、画像形成装置3000ないし300nの有する入力部3090で入力された故障状態を識別する情報を言う。 【0183】 通信部2010は、取得した画像形成装置識別情報、機能識別情報、故障状態識別情報、エラー情報及び構成ユニット識別情報を全体モデル生成部2020へ送信し、取得した診断情報を故障診断部2030へ送信する。 【0184】 全体モデル生成部2020、故障診断部2030、及び記憶部2050ないし205mは、実施例1で説明した全体モデル生成部1042、故障診断部1044、及び記憶部1050ないし105mとほぼ同様の構成及び機能を有するため相違点についてのみ説明する。 【0185】 全体モデル生成部2020は、通信部2010から画像形成装置識別情報、機能識別情報、故障状態識別情報、エラー情報及び構成ユニット識別情報を取得する。 【0186】 また、全体モデル生成部2020は、通信部2010が受信した機能識別情報で識別される機能、並びに故障状態識別情報で識別される故障状態又はエラー情報に関連付けて記憶部2050ないし205mが記憶する部分モデル及び生成情報を取得し、かつ取得した部分モデル及び生成情報に基づいて全体モデルを生成する点で実施例1と異なる。 【0187】 更に、全体モデル生成部2020は、通信部2010が受信した構成ユニット識別情報で識別されるユニットに関連する部分モデルのみを取得し、取得した部分モデルを結合して全体モデルを生成する点で実施例1と異なる。 【0188】 故障診断部2044は、通信部2010で受信した診断情報に基づいて、画像形成装置識別情報で識別される画像形成装置3000ないし300nを構成する部品群等の故障原因の発生確率値を算出し、かつ算出した確率値を全体モデル生成部2030が生成した全体モデルに入力して画像形成装置3000ないし300nの故障原因の発生確率を算出して故障診断する点で実施例1と異なる。 【0189】 次に、図13を参照して画像形成装置3000ないし300nの構成を説明する。図13は、本発明の故障診断システム10を構成する画像形成装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 【0190】 画像形成装置3000ないし300nは、FAX制御部3010、画像読取部3020、画像処理部3030、プリント制御部3040、1又は複数の記憶部3050ないし305m、画像形成制御部3060、U/I制御部3070、1又は複数のアクチュエータ制御部3080ないし308n、入力手段である入力部3090、表示手段である表示部3100、及び通信手段である通信部3110から構成される。 【0191】 通信部3110を除く、FAX制御部3010、画像読取部3020、画像処理部3030、プリント制御部3040、1又は複数の記憶部3050ないし305m、画像形成制御部3060、U/I制御部3070、1又は複数のアクチュエータ制御部3080ないし308n、入力手段である入力部3090、及び表示手段である表示部3100の構成及び機能は、実施例1で説明したFAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、プリント制御部1040、記憶部1050ないし105m、画像形成制御部1060、U/I制御部1070、アクチュエータ制御部1080ないし108n、入力手段である入力部1090、及び表示手段である表示部1100の構成及び機能とほぼ同様であるため相違点のみについて説明する。 【0192】 先ず、図14を参照して、プリント制御部3040の機能及び構成であって、実施例1で説明したプリント制御部1040の機能及び構成と異なる点を説明する。図14は、第2の実施形態における画像形成装置3000ないし300nの有するプリント制御部3040の実施形態を表す機能ブロック図である。 【0193】 プリント制御部3040は、エラー発生情報取得部3041、オプション情報記録部3043、及び診断情報取得部3045で構成される。エラー発生情報取得部3041、オプション情報記録部3043、及び診断情報取得部3045は、互いに通信可能に接続している。 【0194】 エラー発生情報取得部3041は、エラー情報、故障状態、及びを取得し、取得したエラー情報、並びに故障状態及び故障時機能を識別する故障状態識別情報及び機能識別情報を、通信部3110を通じて故障診断装置2000へ送信する点で実施例1と異なる。 【0195】 オプション情報記録部3043は、記憶部3050ないし305mに記憶された構成ユニット識別情報を取得し、取得した構成ユニット識別情報を、通信部3110を通じて故障診断装置2000へ送信する点で実施例1と異なる。 【0196】 診断情報取得部3045は、記憶部3050ないし305mから故障診断に用いる情報である診断情報を取得し、取得した診断情報を、通信部3110を通じて故障診断装置2000へ送信する点で実施例1と異なる。 【0197】 記憶部3050ないし305mは、部分モデル及び故障診断モジュールデータベースを有しない点で実施例1と異なる。 【0198】 通信部3110は、例えば、ネットワークカードで構成され、ネットワーク100及びプリント制御部3040に接続している。 【0199】 通信部3110は、画像形成装置識別情報、故障時に提供していた機能を識別する機能識別情報、故障時に入力部3090で入力された故障状態を識別する故障状態識別情報、故障時に検出したエラー情報、故障診断情報、及び構成ユニット識別情報を故障診断装置2000へ送信する。 【0200】 この構成によれば、全体モデル生成手段は、故障時において画像形成装置が提供中であった機能の提供に使用されるユニットのみを診断対象とする全体モデルを生成するため、一例として、提供中の機能に関わらず故障診断に用いるモデル(以下単に、故障診断モデルと言う)を構築する場合と比べて、故障診断精度を向上できるだけでなく、故障診断に要する計算量を軽減できる。 よって、故障診断に要する処理時間、並びにワーク領域及び演算処理リソースを軽減できるため、一例として、故障診断時におけるコピー機能等の通常機能の提供に支障を来たすことが少ない。 また、この構成によれば、全体モデル生成手段は、記憶手段に記憶された部分モデルを結合して故障診断に用いる全体モデルを生成するので、一例として、一部又は全部において同一の部分モデルを重複保持する故障診断モデルを記憶する場合と比べて、画像形成装置が必要とする記憶容量を軽減できる。 更に、この構成によれば、故障診断手段は、部品に生じる故障原因の発生確率を算出して故障診断するので、故障原因を有しない部品とそうでない部品とを容易に判断できる。よって、一例として、ユニットの交換を必要とせず、単に部品の清掃によって故障原因を解消できる場合に容易に対応できる。 【0201】 本実施例においては、通信部2010が故障診断装置2000の有する通信手段に相当し、全体モデル生成部2020が全体モデル生成手段に相当し、故障診断部2030が故障診断手段に相当し、記憶部2050ないし205mが記憶手段に相当し、診断情報取得部3045が診断情報取得手段に相当し、入力部3090が入力手段に相当し、表示部3100が表示手段に相当し、通信部3110が画像形成装置3000の有する通信手段に相当する。 【0202】 尚、本発明の故障診断方法は、画像形成装置1000又は故障診断装置2000により実現できる。 また、本発明の故障診断方法は、コンピュータを制御して実行するプログラムとして実現することができる。このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより、提供することができる。 【0203】 以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。 【図面の簡単な説明】 【0204】 【図1】本発明の故障診断装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 【図2】本発明の故障診断装置の実施形態を表すハードウェア構成図である。 【図3】第1の実施形態における画像形成装置のプリント制御部の一実施形態を表す機能ブロック図である。 【図4】プリント制御PWBAユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 【図5】記憶装置ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 【図6】画像処理ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 【図7】画像読取ユニットに関する部分モデルの構成例を概念的に表す図である。 【図8】表示部が表示する選択入力画面の一例を現す図である。 【図9】全体モデル生成の実行するモデル生成処理の一例を表すフローチャートである。 【図10】複写機能の提供時にエラーコード004−127を検出した場合に全体モデル作成部が生成する全体モデルの一例を表す図である。 【図11】本発明の故障診断システムの実施形態を表す機能ブロック図である。 【図12】本発明の故障診断システムを構成する故障診断装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 【図13】本発明の故障診断システムを構成する画像形成装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 【図14】第2の実施形態における画像形成装置のプリント制御部の1実施形態を表す機能ブロック図である。 【符号の説明】 【0205】 10…故障診断システム 100…ネットワーク 1000…画像形成装置 1001…演算装置 1002…ROM 1003…外部記憶装置 1004…I/Oポート 1005…バス 1010…FAX制御部 1020…画像読取部 1030…画像処理部 1040…プリント制御部 1041…エラー発生情報取得部 1042…全体モデル作成部(全体モデル作成手段) 1043…オプション情報記録部 1044…故障診断部(故障診断手段) 1045…診断情報取得部(診断情報取得手段) 1050〜m…記憶部(記憶手段) 1060…画像形成制御部 1070…U/I制御部 1080〜n…アクチュエータ制御部 1090…入力部(入力手段) 1100…表示部(表示手段) 2000…故障診断装置 2010…通信部(通信手段) 2020…全体モデル作成部(全体モデル作成手段) 2030…故障診断部(故障診断手段) 2050〜m…記憶部(記憶手段) 3000〜n…画像形成装置 3010…FAX制御部 3020…画像読取部 3030…画像処理部 3040…プリント制御部 3041…エラー発生情報取得部 3043…オプション情報記録部 3045…診断情報取得部(診断情報取得手段) 3050〜m…記憶部 3060…画像形成制御部 3070…U/I制御部 3080〜n…アクチュエータ制御部 3090…入力部(入力手段) 3100…表示部(表示手段) 3110…通信部(通信手段) BTC…キャンセルボタン BTO…確定ボタン CB1〜4…チェックボックス DMDB…診断モジュールDB FC…選択入力画面 GB…故障状態情報グループボックス GB…故障状態情報GB NC100,110,111,130,131,140,141,200,201,300,301,400,401…コンポネント状態ノード ND101〜104,111,112,301〜303,401〜403…証拠情報ノード PM1−0,1−1,1−3,1−4,2−0,3−0,4−0…部分モデル
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年7月7日(2006.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087480 【弁理士】 【氏名又は名称】片山 修平
|
| 【公開番号】 |
特開2008−17269(P2008−17269A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−187715(P2006−187715) |
|