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【発明の名称】 固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置
【発明者】 【氏名】河村 典子

【要約】 【課題】固体撮像素子の信号電荷の転送効率を向上させることができる固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置を提供する。

【構成】行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、垂直電荷転送素子の下流側に配置され該垂直電荷転送素子から転送される信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えた固体撮像素子の駆動方法及びその固体撮像素子を備えた固体撮像装置であって、撮像時に、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出す周期である転送期間を、撮像した画像を構成する画素に応じて繰り返し、最初の転送期間には、少なくとも、垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するステップが含まれている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、前記垂直電荷転送素子の下流側に配置され該垂直電荷転送素子から転送される信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えた固体撮像素子の駆動方法であって、
撮像時に、前記光電変換素子から前記垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出す周期である転送期間を、撮像した画像を構成する画素に応じて繰り返し、最初の転送期間には、少なくとも、前記垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するステップが含まれていることを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
【請求項2】
前記最初の転送期間には、前記垂直電荷転送素子の下流側端部から信号電荷を前記水平電荷転送素子に転送するステップが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子の駆動方法。
【請求項3】
前記垂直電荷転送素子から前記水平電荷転送素子への信号電荷の転送が、前記垂直電荷転送素子の列方向下流側端部に設けられた複数の電荷蓄積部に信号電荷を一旦蓄積してから行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像素子の駆動方法。
【請求項4】
前記転送期間のうち、最初の転送期間には、前記複数の電荷蓄積部の信号電荷を前記水平電荷転送素子に転送せず、且つ、最後の転送期間には前記垂直電荷転送素子での信号電荷の転送を行わないことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子の駆動方法。
【請求項5】
行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、前記垂直電荷転送素子の下流側に配置され該垂直電荷転送素子から転送される前記信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えた固体撮像素子と、上記請求項1から4のいずれか1つに記載の駆動方法に基づいて駆動信号を出力する制御部を備えた固体撮像装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子の駆動方法に関し、特に、電荷転送を効率化することで、高速化を実現することができる固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、エリアイメージセンサに固体撮像素子を使用するデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の固体撮像装置が普及している。
固体撮像素子は、半導体基板上に形成されたフォトダイオード等の光電変換素子と、光電変換素子で生成された電荷を転送する電荷転送部とを備えており、撮像領域には多数個の光電変換素子が複数行及び複数例にわたってマトリクス状に配置されている。また、カラー撮影に使用される単板式の固体撮像素子は、マトリクス状に配置された光電変換素子の上方にカラーフィルタ層が形成され、該カラーフィルタ層には、それぞれの光電変換素子の上方に一つづつ配置されたカラーフィルタが形成される。さらに必要に応じて、カラーフィルタ層の上にマイクロレンズ層が形成される。
【0003】
固体撮像素子は、CCD(電荷結合素子)によって構成される垂直電荷転送素子(VCCD)が、例えば1つの光電変換素子列に1つずつ、この光電変換素子列に沿って配設される。また、CCDによって構成される水平電荷転送素子(HCCD)が、垂直電荷転送素子それぞれの出力端に配置されている。
【0004】
固体撮像素子上の画素に光が入射すると、その光量に応じた量の電荷が、この画素の光電変換素子に蓄積される。個々の画素(光電変換素子)に蓄積された電荷は、この画素に対応する垂直電荷転送素子へ読み出され、さらに、この垂直電荷転送素子によって水平電荷転送素子へ転送される。1つの画素行に属する画素の各々に蓄積された電荷は、対応する垂直電荷転送素子へ同じタイミングで読出され、同じタイミングで水平電荷転送素子へ転送される。水平電荷転送素子は、垂直電荷転送素子の各々から受け取った電荷を所定方向に順次転送し、出力する。
【0005】
水平電荷転送素子から出力された電荷は、上記の半導体基板に形成された出力回路部によって検出される。出力回路部は、検出した電荷に応じた信号電圧を生成し、この信号電圧を増幅して出力する。出力回路部によって検出された後の電荷は、例えば、ドレイン領域へ掃き出された後に電源電圧に吸収される。
このような固体撮像素子を利用した撮像装置は、出力回路部から出力される信号電圧(画素信号)を利用して画像信号を生成する。
【0006】
エリアイメージセンサとして利用される固体撮像素子としては、多数個の画素が正方格子状(行数と列数とが異なるものを含む。)に配置されたものが知られている。このような固体撮像素子に広く利用されている色フィルタの配列として、ベイヤー配列がある。ベイヤー配列は、R画素とG画素とを交互に繰り返し配置した画素行と、G画素とB画素とを交互に繰り返し配置した画素行とを交互に繰り返し形成したものである。また、奇数行、奇数列の画素と偶数行、偶数列の画素とを1/2ピッチずつずらした画素配列も知られており、このような画素配列の固体撮像素子では、図6に示すように、ベイヤー配列の行方向及び列方向を約45゜傾斜させた、カラーフィルタパターンが利用される。
【0007】
上記配列の画素からなるCCD型の固体撮像素子の駆動方法として、通常は、全ての光電変換素子からの信号電荷をそれぞれ画素信号として利用するが、固体撮像素子を用いた電子スチルカメラにおけるモニターモード(カメラの表示部に撮影画像を表示するモード)や、動画撮影モード(記録画素数が一般に少ない)では、垂直方向及び水平方向に間引いた信号を得れば充分である。
【0008】
その場合の垂直方向の間引きは、光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出しを間引いたり、垂直方向の複数の光電変換素子の電荷を垂直電荷転送素子で加算(混合)させたりすることによって実現される。また、水平方向の間引きは、垂直電荷転送素子と水平電荷転送素子との間に、信号電荷を一時蓄積するラインメモリを設け、垂直電荷転送素子から水平電荷転送素子への転送列を間引いたり、水平電荷転送素子で複数の垂直電荷転送素子から電荷を加算(混合)することによって実現される。信号電荷の加算を行うと、信号処理上1つの画素として扱われる信号量(電荷量)が増加しているので、撮影感度が向上する利点がある。
上記のように、水平電荷転送素子において信号電荷の加算を行う固体撮像素子は、例えば特許文献1に示されている。
【0009】
図7は、図6に示す画素配列で構成され水平電荷転送素子にて信号電荷の加算を行う固体撮像素子の一例としての概略構成を平面的に示す図である。
この固体撮像素子1は、半導体基板表面に複数行、複数列に亘って行列状に配設された複数の光電変換素子2と、光電変換素子2に隣接して設けられ、光電変換素子2で発生した信号電荷を列方向Yに転送する複数の垂直電荷転送素子3と、光電変換素子2の信号電荷を垂直電荷転送素子3に読み出す電荷読み出し部4と、垂直電荷転送素子3の端部に設けられ、垂直電荷転送素子3からの信号電荷を一時蓄積するラインメモリ5と、ラインメモリ5からの信号電荷を行方向Xに転送する水平電荷転送素子6と、水平電荷転送素子6によって転送される信号電荷に応じた信号を出力する出力部7とを含む。なお、図7の符号は、その一部のみに代表して番号を付したものである。
【0010】
光電変換素子2は、半導体基板にイオンドーピングして形成されたフォトダイオードを用いることができ、入射光量に応じた信号電荷を発生し蓄積する。各光電変換素子2の上方には、色フィルタ(図示せず)が設けられ、各光電変換素子2は、フィルタの色に対応した分光感度の信号電荷を発生し蓄積する。色フィルタは、例えば赤色(以下、単に「R」と記述する場合もある)、緑色(以下、単に「G」と記述する場合もある)、青色(以下、単に「B」と記述する場合もある)の3原色で構成される。
【0011】
垂直電荷転送素子3は、光電変換素子2から読み出された電荷を蓄積し、転送する垂直電荷転送チャネルと、その上方に設けられた垂直転送電極(図7においては、垂直電荷転送チャネル領域に対応する領域を概略的に垂直電荷転送素子3として表している。)を含む第1のタイプの電荷転送素子で構成される。光電変換素子2の信号電荷は、電荷読み出し部4を介して垂直電荷転送素子3に読み出される。光電変換素子2、垂直電荷転送素子3、電荷読み出し部4の形状及び配置、垂直転送電極(図示せず)の形状、配置等は、種々のものが周知であるので、詳細な記載は省略する。
【0012】
ラインメモリ5は、垂直電荷転送素子3に続く1つの電荷転送段として構成される。ラインメモリ5を構成する電荷転送段は、第2のタイプの電荷転送素子の電荷転送段と同様の構成を有し、上流の垂直電荷転送素子3側にn-型不純物添加領域、下流の水平電荷転送素子3側にn型不純物添加領域が形成されている。したがって、上流側に隣接する垂直電荷転送素子3の電荷転送段に信号電荷を蓄積した後、その電荷転送段に相対的に低いレベルの電圧を印加し、ラインメモリ5に相対的に高いレベルの電圧を印加することにより、垂直電荷転送素子3からの信号電荷をラインメモリ5に転送し、蓄積することができる。
【0013】
水平電荷転送素子6は、第2のタイプの電荷転送素子で構成され、1つの垂直電荷転送素子3に対応して1つの電荷転送段を有する。そして、垂直電荷転送素子3の下流端に設けられたラインメモリ5に蓄積された信号電荷が対応する電荷転送段に転送され、蓄積され、出力部7に転送される。
【0014】
【特許文献1】特開2000−286408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
図8は、従来の固体撮像装置の駆動方法を説明する図である。図8では、VDは駆動回路から入力される垂直同期信号を示し、HDは、駆動回路から入力される水平同期信号を示している。また、図8では、VCCDは、垂直電荷転送素子に入力されるパルス信号を示し、LMは、ラインメモリに入力されるパルス信号を示し、HCCDは、水平電荷転送素子に入力されるパルス信号を示している。
図8に示すように、撮像時には、垂直同期信号を入力し、所定の時間間隔で水平同期信号を入力する。水平同期信号HDは、電荷転送段ごとに高い電圧信号と低い電圧信号を繰り返すパルス信号である。図8において、1Hは、一段あたりの電荷転送段が転送される期間(以下、転送期間ともいう。)を示している。従来の駆動方法の手順では、最初の転送期間tで、光電変換素子2から垂直電荷転送素子3へ信号電荷を読み出す。そして、次の転送期間tで垂直電荷転送素子3の信号電荷がラインメモリ5に一段だけ転送され、ラインメモリ5の信号電荷が水平電荷転送素子6に一段だけ転送され、水平電荷転送素子6の信号電荷が水平方向に一段だけ転送される。固体撮像装置は、転送期間t〜tごとに電荷転送段を逐次に転送し、画像を構成する全ての電荷転送段について転送する。このように、従来の駆動方法では、撮像時に、最初の転送期間tでは光電変換素子2から信号電荷がラインメモリ5へ読み出されるのみで、垂直電荷転送素子3、ラインメモリ5、水平電荷転送素子6では信号電荷の転送は行われていなかった。
一方、固体撮像素子は、画素数の増加が進んでおり、固体撮像装置で撮像を実行する際に、固体撮像素子から出力された信号電荷の転送効率を向上させることで高速に処理することが要求されている。
【0016】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、固体撮像素子の信号電荷の転送効率を向上させることができる固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1)行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、前記垂直電荷転送素子の下流側に配置され該垂直電荷転送素子から転送される信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えた固体撮像素子の駆動方法であって、撮像時に、前記光電変換素子から前記垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出す周期である転送期間を、撮像した画像を構成する画素に応じて繰り返し、最初の転送期間には、少なくとも、前記垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するステップが含まれていることを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
【0018】
この固体撮像素子の駆動方法によれば、最初の転送期間には垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するステップが含まれているため、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出されるとともに、垂直電荷転送素子において信号電荷の転送が行われる。このため、本発明は、最初の転送期間では光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出ししか行われない従来の駆動方法に比べて、転送時間を短縮することができる。
【0019】
(2)最初の転送期間には、前記垂直電荷転送素子の下流側端部から信号電荷を前記水平電荷転送素子に転送するステップが含まれていることを特徴とする上記(1)に記載の固体撮像素子の駆動方法。
こうすれば、最初の転送期間において、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出すとともに、垂直電荷転送素子の信号電荷を転送し、また、垂直電荷転送素子の下流側端部から信号電荷を水平電荷転送素子に転送することができ、より一層転送時間を短縮することができる。
【0020】
(3)前記垂直電荷転送素子から前記水平電荷転送素子への信号電荷の転送が、前記垂直電荷転送素子の列方向下流側端部に設けられた複数の電荷蓄積部に信号電荷を一端蓄積してから行われることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の固体撮像素子の駆動方法。
こうすれば、最初の転送期間において、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出すとともに、垂直電荷転送素子の信号電荷を転送し、また、垂直電荷転送素子の信号電荷を複数の電荷蓄積部(例えば、ラインメモリ)に転送することができ、転送時間を短縮することができる。
【0021】
(4)前記転送期間のうち、最初の転送期間には、前記複数の電荷蓄積部の信号電荷を前記水平電荷転送素子に転送せず、且つ、最後の転送期間には前記垂直電荷転送素子での信号電荷の転送を行わないことを特徴とする上記(3)に記載の固体撮像素子の駆動方法。
【0022】
こうすれば、最後の転送期間では、垂直電荷転送素子で信号電荷を転送する時間が必要ないため、転送時間を省略することができる。
【0023】
(5)行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、前記光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、前記垂直電荷転送素子の下流側に配置され該垂直電荷転送素子から転送される前記信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えた固体撮像素子と、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の駆動方法に基づいて駆動信号を出力する制御部を備えた固体撮像装置。
【0024】
この固体撮像装置によれば、転送期間には、少なくとも、垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するように制御部によって制御するため、転送期間のうち最初に転送期間であっても、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出されるとともに、垂直電荷転送素子において信号電荷の転送が行われる。このため、この固体撮像装置によれば、撮像時に、最初の転送期間において光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出ししか行われない従来の固体撮像装置に比べて、信号電荷の転送時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、固体撮像素子の信号電荷の転送効率を向上させることができる固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る固体撮像素子の駆動方法及び固体撮像装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、固体撮像装置の構成から説明する。図1は、本発明にかかる固体撮像装置の概略を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態による固体撮像装置100は、撮像光学系11、固体撮像素子13、駆動回路15、画像信号処理回路17、画像データ出力部19、表示部21、記録部23、制御部25、操作部27及びパルス信号発生部29を備えている。
【0027】
撮像光学系11は、固体撮像素子13上に光学像を結像させる。この撮像光学系11は、例えば光学レンズ、絞り、オプティカルローパスフィルタ等を含んで構成される。なお、図中の矢印Lは光を示している。
【0028】
固体撮像素子13は、例えばCCDイメージセンサからなり、撮像光学系11が結像した光学像を電気信号に変換する。この固体撮像素子13は、光電変換素子、垂直電荷転送素子(VCCD)、水平電荷転送素子(HCCD)、出力部及び色フィルタアレイを含んで構成される。固体撮像素子13の構成は、従来のものと同じであるため省略する。
【0029】
駆動回路15は、固体撮像素子13の動作に必要な駆動信号及び制御信号を固体撮像素子13に供給する。この駆動回路15は、例えば垂直ドライバ、水平ドライバ、DC電源等を含んで構成される。また、撮像光学系11の光学レンズや絞りを制御する回路も必要に応じて含まれる。
【0030】
画像信号処理回路17は、固体撮像素子13で生成された画像信号を受け取り、これに種々の処理を施して画像データを生成する。この画像信号処理回路17は、例えばアナログ/デジタル変換器、CDS回路(相関二重サンプリング回路)、色分離回路、ディレーライン等を含んで構成される。
【0031】
画像データ出力部19は、画像信号処理回路17から出力された画像データを受け取り、この画像データをフレームメモリ等の記憶媒体に記憶する。
【0032】
表示部21は、画像データ出力部19から供給される画像データに基づいて、静止画または動画を表示する。この表示部21は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。
【0033】
記録部23は、画像データ出力部19から供給される画像データを、例えばメモリカード等の記録媒体に記録する。
【0034】
制御部25は、駆動回路15、画像信号処理回路17及び画像データ出力部19等の動作を制御する駆動信号を出力する。この制御部25は、例えば中央演算処理装置(CPU)によって構成される。
【0035】
固体撮像装置100は、例えば、少なくとも2つの撮像モード、即ち、静止画を撮像して記録する静止画記録モードと、動画を撮像する動画記録モードとを有していてもよい。固体撮像装置100の使用者によって操作部27を介して操作することで2つの撮像モードのうちいずれかを選択可能な構成とすることができる。なお、静止画記録モード時及び動画記録モード時において、非撮影時には、固体撮像素子13からの画像データに基づくモニター画像が表示部21に表示される。
【0036】
パルス信号発生部29は、装置内の動作タイミングの統一をとるためのパルス信号を生成し、駆動回路15、画像信号処理回路17及び制御部25等に供給する。このパルス信号発生部29は、例えば、一定の周期でパルスを発生する原発振、タイミングジェネレータ等を含んで構成される。
【0037】
固体撮像装置100の一構成要素である固体撮像素子13は、複数の光電変換素子に蓄積された電荷をこの固体撮像素子13内で垂直加算及び水平加算できるCCDイメージセンサである。
【0038】
固体撮像素子13は、行方向及び列方向にマトリクス状に配置された複数の光電変換素子と、光電変換素子から読み出された信号電荷を列方向下流側に転送する垂直電荷転送素子と、垂直電荷転送素子の下流側に配置され垂直電荷転送素子から転送される信号電荷を行方向下流側に転送する水平電荷転送素子とを備えている。なお、本明細書においては、垂直電荷転送素子及び水平電荷転送素子によって転送される信号電荷の移動に基づいて、「列方向下流側」、「行方向下流側」と特定する。
【0039】
次に、本発明にかかる固体撮像素子の駆動方法の第1実施形態を説明する。図2は、第1実施形態の固体撮像素子の駆動方法において、垂直電荷転送素子、ラインメモリ、水平電荷転送素子の信号電荷の転送のタイミングを示す図である。
なお、本実施形態のラインメモリ(以下、ラインメモリLM、又は、単にLMともいう。)は、垂直電荷転送素子の列方向下流側端部に設けられた複数の電荷蓄積部の一例であり、垂直電荷転送素子から水平電荷転送素子へ転送する信号電荷を一旦蓄積する機能を有するものである。
【0040】
図2において、VDは駆動回路から入力される垂直同期信号を示し、HDは、駆動回路から入力される水平同期信号を示している。また、図2では、VCCDは、垂直電荷転送素子に入力されるパルス信号を示し、LMは、ラインメモリに入力されるパルス信号を示し、HCCDは、水平電荷転送素子に入力されるパルス信号を示している。垂直電荷転送素子、ラインメモリ、及び水平電荷転送素子は、パルス信号に応じて信号電荷を転送する。
【0041】
撮像時に、固体撮像素子13の撮像領域に光Lが入射することで、撮像領域に配置された光電変換素子で信号電荷が生成される。そして、固体撮像素子13に駆動回路15から垂直同期信号VDが入力される。また、固体撮像素子13に駆動回路15から水平同期信号HDが入力される。
【0042】
図2において、1Hは、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出す周期(以下、転送期間という。)を示している。撮像時には、撮像データの全画素に応じて転送期間T〜Tを繰り返し、信号電荷を画像信号処理回路17に出力する。
【0043】
図3は、本実施形態の駆動方法の手順を示す図である。
撮像時には、駆動回路から垂直同期信号VD及び水平同期信号HDが入力されるとともに、最初の転送期間Tが開始され、光電変換素子から水平電荷転送素子に信号電荷を読み出す(ステップS11)。
【0044】
また、最初の転送期間Tにおいて、信号電荷の読み出しの後、所定のパルス信号に基づいて垂直電荷転送素子の信号電荷を下流側に転送する(ステップS12)。また、垂直電荷転送素子の下流側端部に設けられたラインメモリから水平電荷転送素子に、所定のパルス信号に基づいて転送する(ステップS13)。
【0045】
さらに、最初の転送期間Tにおいて、水平電荷転送素子の信号電荷を出力部に転送する動作が実行される(ステップS14)。同様に、次の転送期間Tでも、垂直電荷転送素子の転送(ステップS15)、ラインメモリの転送(ステップS16)、及び、水平電荷転送素子の転送(ステップS17)が順次に実行される。そして、全画素について転送が終了したか否かを判別し(ステップS18)、終了していない場合には、全画素の転送が終了するまで、ステップS16からステップS18の手順を最後の転送期間T繰り返す。全画素について転送が終了すると、信号電荷の転送が完了する。
【0046】
このように、本実施形態では、最初の転送期間T1に、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出すとともに、垂直電荷転送素子の信号電荷を転送し、また、垂直電荷転送素子の下流側端部から信号電荷を水平電荷転送素子に転送しているため、最初の転送期間では光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出ししか行われない従来の駆動方法に比べて、転送時間を短縮することができる。
【0047】
次に、本発明にかかる固体撮像素子の駆動方法の第2実施形態を説明する。図4は、第2実施形態の固体撮像素子の駆動方法において、垂直電荷転送素子、ラインメモリ、水平電荷転送素子の信号電荷の転送のタイミングを示す図である。図5は、本実施形態の駆動方法の手順を示す図である。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
【0048】
撮像時に、駆動回路から垂直同期信号VD及び水平同期信号HDが入力されるとともに、最初の転送期間Tが開始され、光電変換素子から水平電荷転送素子に信号電荷を読み出す(ステップS21)。
【0049】
また、最初の転送期間Tにおいて、信号電荷の読み出しの後、所定のパルス信号に基づいて垂直電荷転送素子の信号電荷を下流側に転送する(ステップS22)。ここで、本実施形態では、垂直電荷転送素子の信号電荷を下流側端部のラインメモリに転送する動作は実行されない。
【0050】
次の転送期間Tにおいて、垂直電荷転送素子の信号電荷を下流側端部のラインメモリから水平電荷転送素子に転送する動作が実行される(ステップS23)。そして、次の画素段の信号電荷が垂直電荷転送素子に転送され(ステップS24)、水平電荷転送素子の信号電荷を出力部に転送する(ステップS25)。
【0051】
水平電荷転送素子への転送の後、最終の画素の一つ手前の画素を転送する転送期間TTe−1まで、ステップS23からステップS25の手順を繰り返す。最終の画素まで転送すると判断した場合には(ステップS26)、垂直電荷転送素子のラインメモリから水平電荷転送素子に信号電荷を転送し(ステップS27)、その後、垂直電荷転送素子の信号電荷を出力部に転送して、全ての電荷の転送が完了する。
【0052】
本実施形態では、最初の転送期間には、複数の電荷蓄積部の信号電荷を水平電荷転送素子に転送せず、且つ、最後の転送期間には垂直電荷転送素子での信号電荷の転送を行わない。こうすることで、最後の転送期間では、垂直電荷転送素子で信号電荷を転送する時間が必要ないため、転送時間を省略することができる。
【0053】
本発明にかかる駆動方法は、最初の転送期間には、少なくとも、垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するステップが含まれていることで、従来の、最初の転送期間では光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出ししか行われない駆動方法に比べて、転送時間を短縮することができる。
【0054】
また、本発明にかかる固体撮像装置100は、制御部25を備え、撮像時に、上記実施形態の手順に基づいて、駆動信号を出力する構成である。この固体撮像装置100によれば、転送期間Tには、少なくとも、垂直電荷転送素子の信号電荷を該垂直電荷転送素子に沿って列方向下流側に転送するように制御部25によって制御するため、転送期間のうち最初に転送期間であっても、光電変換素子から垂直電荷転送素子へ信号電荷を読み出されるとともに、垂直電荷転送素子において信号電荷の転送が行われる。このため、この固体撮像装置100によれば、撮像時に、最初の転送期間において光電変換素子から垂直電荷転送素子への読み出ししか行われない従来の固体撮像装置に比べて、信号電荷の転送時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明にかかる固体撮像装置の概略を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の固体撮像素子の駆動方法において、垂直電荷転送素子、ラインメモリ、水平電荷転送素子の信号電荷の転送のタイミングを示す図である。
【図3】第1実施形態の駆動方法の手順を示す図である。
【図4】第2実施形態の固体撮像素子の駆動方法において、垂直電荷転送素子、ラインメモリ、水平電荷転送素子の信号電荷の転送のタイミングを示す図である。
【図5】第2実施形態の駆動方法の手順を示す図である。
【図6】カラーフィルタパターンを示す図である。
【図7】固体撮像素子の一例としての構成を示す図である。
【図8】従来の固体撮像装置の駆動方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0056】
13 固体撮像素子
25 制御部
100 固体撮像装置
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【代理人】 【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳

【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光

【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛

【識別番号】100132986
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 清純


【公開番号】 特開2008−17183(P2008−17183A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186668(P2006−186668)