| 【発明の名称】 |
画像処理装置、画像形成装置およびプログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】大藪 裕之
【氏名】中西 真吾
【氏名】綱島 俊治
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| 【要約】 |
【課題】3つ以上の画像の合成を行なう場合においても、高品質な合成画像の形成を行なう。
【構成】合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付け、受け付けられた画像データの各々についてのオブジェクトの種類(フォントオブジェクト、グラフィックオブジェクト、イメージオブジェクト等)を表すタグデータを生成し、生成されたタグデータに対してアルファブレンド演算を行ない、その演算結果に基づいて、複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、 前記画像データ受付手段により受け付けられた前記画像データの各々についての前記オブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成手段と、 前記オブジェクトデータ生成手段により生成された前記オブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なうアルファブレンド処理手段と、 前記アルファブレンド処理手段での演算結果に基づいて、前記複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定手段と を備えたことを特徴とする画像処理装置。 【請求項2】 前記オブジェクトデータ生成手段は、3ビット以上で構成された前記オブジェクトデータを生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 【請求項3】 前記オブジェクト設定手段は、前記アルファブレンド処理手段による演算結果とオブジェクトの種類とを対応付けるテーブルを有し、当該テーブルを用いて当該アルファブレンド処理手段での演算結果から当該オブジェクトの種類を設定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 【請求項4】 前記オブジェクトデータ生成手段は、オブジェクトの種類毎に各々2ビット以上のデータ領域が割り当てられた前記オブジェクトデータを生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 【請求項5】 前記アルファブレンド処理手段は、オブジェクトの種類毎に割り当てられた前記データ領域毎にアルファブレンド演算を行ない、前記オブジェクト設定手段は、当該アルファブレンド処理手段でのアルファブレンド演算により最大値が得られた当該データ領域のオブジェクトを前記オブジェクトの種類として設定することを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。 【請求項6】 合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、 前記画像データ受付手段により受け付けられた前記画像データの各々についての前記オブジェクトの種類を認識するオブジェクト認識手段と、 前記オブジェクト認識手段にて認識された前記オブジェクトの種類のすべてを加味して、前記オブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定手段と を備えたことを特徴とする画像処理装置。 【請求項7】 前記オブジェクト認識手段にて認識された前記オブジェクトの種類に基づいて、前記画像データ受付手段により受け付けられた前記画像データの各々についての当該オブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成手段をさらに備え、 前記オブジェクト設定手段は、前記オブジェクトデータ生成手段により生成された前記オブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行ない、当該アルファブレンド演算の結果に基づいて、前記複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。 【請求項8】 合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、 前記画像データ受付手段により受け付けられた前記複数の画像データに対する画像合成処理を行なう画像処理手段と、 前記画像処理手段により画像合成処理された画像データに基づいて、記録媒体上に前記複数のオブジェクトが合成された画像を形成する画像形成手段とを有し、 前記画像処理手段は、 前記画像データ受付手段により受け付けられた前記画像データの各々についての前記オブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成部と、 前記オブジェクトデータ生成部により生成された前記オブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なうアルファブレンド処理部と、 前記アルファブレンド処理部での演算結果に基づいて、前記複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定部と を備えたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項9】 前記画像処理手段は、画像データ受付部により受け付けられた前記画像データに対して、前記オブジェクト設定部により設定されたオブジェクトの種類に応じた色変換処理を行なう色変換処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。 【請求項10】 前記画像処理手段は、画像データ受付部により受け付けられた前記画像データに対して、前記オブジェクト設定部により設定されたオブジェクトの種類に応じたスクリーン処理を行なうスクリーン処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。 【請求項11】 コンピュータに画像処理を実行させる際に用いられるプログラムであって、 複数のオブジェクトの各々についての画像データを取得する機能と、 取得した前記画像データの各々についての前記オブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成する機能と、 生成された前記オブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なう機能と、 アルファブレンド演算による演算結果に基づいて、前記複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定する機能と をコンピュータに実現させるプログラム。 【請求項12】 3ビット以上で構成された前記オブジェクトデータを生成して前記アルファブレンド演算を行なうことを特徴とする請求項11記載のプログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、複数の画像を合成処理する画像処理装置等に関する。 【背景技術】 【0002】 プリンタ等の画像形成装置やディスプレイ等の画像表示装置等では、複数の画像を種々の態様で合成した画像が形成/表示される場合がある。例えば、背景画像の一部領域に新たな画像を合成したり、通常の画像に文字や記号等を重ねたりする場合等である。その場合に、合成する側の画像(以下、「ソース」と記す)には、表示すべき何らかの画像が存在する領域と何らの画像も存在しない領域とが存在する。そのため、何らかの画像が存在する領域については所定の混合割合に従ってソースを合成される側の画像(以下、「デスティネーション」と記す)に重ね合わせ、画像が存在しない領域についてはソースを透明としてデスティネーションをそのまま表示するような画像処理が行なわれる。このような画像処理は、一般に「アルファブレンド処理」と呼ばれている。 【0003】 一方、上記した画像処理装置を備えた画像形成装置では、画像形成部であるプリンタエンジンの性能を最大限に引き出すために、色変換処理やスクリーン処理において文字(フォント)画像、写真(イメージ)画像およびグラフィックス画像等といったオブジェクト毎に最適化した処理条件が設定されている。それにより、文字のシャープネスを維持したり、写真のグラデーションの滑らかさを忠実に表現することを可能としている。その際には、画像処理装置は、画像データに含まれるオブジェクトを示す属性情報を用いて、オブジェクト毎に最適化された処理条件の設定を行なっている。 ところが、画像処理装置においてアルファブレンド処理を行なう場合に、ソースとデスティネーションとが異なるオブジェクトである場合がある。その場合に、色変換処理やスクリーン処理において、いずれのオブジェクトに合わせた処理条件を使用するかが問題となる。 【0004】 そこで、ソースとデスティネーションとが異なるオブジェクトである場合に、いずれのオブジェクトに合わせた処理条件を設定するかを定める従来技術が存在する。例えば、描画データをレンダリングし、その結果得られた属性ビットマップイメージにおいて、属性の異なるオブジェクト同士が印刷画面上で重なることによって発生する属性の不定領域が存在する場合に、属性ビットマップイメージ全体を単一の属性に変更する。そして、レンダリングによって得られた描画ビットマップイメージにおいて、この単一の属性に変更された属性ビットマップイメージに応じて処理パラメータを変更して第2のビットマップイメージを得て、この第2のビットマップイメージをビデオ信号に変換して印刷をプリンタエンジンに実行させるという技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。 【0005】 【特許文献1】特開2002−312141号公報(第7−9頁) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 このように、アルファブレンド処理を行なった場合に、画像形成時にオブジェクトの異なるソースとデスティネーションとのいずれに合わせた処理条件を設定するかは、画像品質に大きな影響を与える重要な技術課題である。すなわち、ソースおよびデスティネーションについてのオブジェクト各々の画像特性を反映させた処理条件を設定することが、合成処理された画像を高品質に形成するために必要となる。 【0007】 しかしながら、ここで3つ以上の画像を合成する場合を想定する。そして、最初にアルファブレンド処理を行なう際のソースがイメージオブジェクトであり、デスティネーションがグラフィックオブジェクトであったとして、アルファブレンド処理によりグラフィックオブジェクトが設定されたとする。その際には、オブジェクトを示す属性情報はアルファブレンド処理によってグラフィックと設定されるため、その時点でイメージに関する属性情報は失われることとなる。そのため、その後にさらにフォントオブジェクトを合成するアルファブレンド処理を行なうとすると、グラフィックオブジェクト(デスティネーション)とフォントオブジェクト(ソース)との間で処理条件が設定されることになるため、最初にアルファブレンド処理された際のイメージオブジェクトの存在が加味されずに処理条件が選択されてしまうこととなる。 【0008】 このように、アルファブレンド処理を重ねていくと、前の処理で選択されなかったオブジェクトに関する属性情報は順次失われていく。そのために、本来設定されるべき処理条件とは異なる処理条件が設定されて画像形成処理が行なわれる場合が生じる。その結果、アルファブレンド処理が行なわれることで、合成された画像に画像品質の低下が生じる場合があった。 【0009】 そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、3つ以上の画像の合成を行なう場合においても、高品質な合成画像の形成を行なうことにある。 【課題を解決するための手段】 【0010】 かかる目的のもと、本発明の画像処理装置は、合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、画像データ受付手段により受け付けられた画像データの各々についてのオブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成手段と、オブジェクトデータ生成手段により生成されたオブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なうアルファブレンド処理手段と、アルファブレンド処理手段での演算結果に基づいて、複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定手段とを備えたことを特徴としている。 ここで、アルファブレンド演算とは、ソースの画素データをS、デスティネーションの画素データをD、アルファ値をα(0≦α<1)として、D′=S×α+D×(1−α)により、アルファブレンド処理された画素データD′を得る演算をいう。 【0011】 ここで、オブジェクトデータ生成手段は、3ビット以上で構成されたオブジェクトデータを生成することを特徴とすることができる。また、オブジェクト設定手段は、アルファブレンド処理手段による演算結果とオブジェクトの種類とを対応付けるテーブルを有し、かかるテーブルを用いてアルファブレンド処理手段での演算結果からオブジェクトの種類を設定することを特徴とすることもできる。 さらに、オブジェクトデータ生成手段は、オブジェクトの種類毎に各々2ビット以上のデータ領域が割り当てられたオブジェクトデータを生成することを特徴とすることができる。その場合に、アルファブレンド処理手段は、オブジェクトの種類毎に割り当てられたデータ領域毎にアルファブレンド演算を行ない、オブジェクト設定手段は、アルファブレンド処理手段でのアルファブレンド演算により最大値が得られたデータ領域のオブジェクトをオブジェクトの種類として設定することを特徴とすることができる。 【0012】 また、本発明の画像処理装置は、合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、画像データ受付手段により受け付けられた画像データの各々についてのオブジェクトの種類を認識するオブジェクト認識手段と、オブジェクト認識手段にて認識されたオブジェクトの種類のすべてを加味して、オブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定手段とを備えたことを特徴としている。 ここで、オブジェクト認識手段にて認識されたオブジェクトの種類に基づいて、画像データ受付手段により受け付けられた画像データの各々についてのオブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成手段をさらに備え、オブジェクト設定手段は、オブジェクトデータ生成手段により生成されたオブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行ない、アルファブレンド演算の結果に基づいて、複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定することを特徴とすることができる。 【0013】 また、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、合成される複数のオブジェクトの各々についての画像データを受け付ける画像データ受付手段と、画像データ受付手段により受け付けられた複数の画像データに対する画像合成処理を行なう画像処理手段と、画像処理手段により画像合成処理された画像データに基づいて、記録媒体上に複数のオブジェクトが合成された画像を形成する画像形成手段とを有し、画像処理手段は、画像データ受付手段により受け付けられた画像データの各々についてのオブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成部と、オブジェクトデータ生成部により生成されたオブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なうアルファブレンド処理部と、アルファブレンド処理部での演算結果に基づいて、複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定部とを備えたことを特徴としている。 【0014】 ここで、画像処理手段は、画像データ受付部により受け付けられた画像データに対して、オブジェクト設定部により設定されたオブジェクトの種類に応じた色変換処理を行なう色変換処理部をさらに備えたことを特徴とすることができる。 また、画像処理手段は、画像データ受付部により受け付けられた画像データに対して、オブジェクト設定部により設定されたオブジェクトの種類に応じたスクリーン処理を行なうスクリーン処理部をさらに備えたことを特徴とすることができる。 【0015】 また、本発明をプログラムとして捉え、本発明のプログラムは、コンピュータに画像処理を実行させる際に用いられるプログラムであって、複数のオブジェクトの各々についての画像データを取得する機能と、取得した画像データの各々についてのオブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成する機能と、生成されたオブジェクトデータに対してアルファブレンド演算を行なう機能と、アルファブレンド演算による演算結果に基づいて、複数のオブジェクトが重なる領域のオブジェクトの種類を設定する機能とをコンピュータに実現させることを特徴としている。 ここで、かかるプログラムは、3ビット以上で構成されたオブジェクトデータを生成してアルファブレンド演算を行なうことを特徴とすることができる。 【0016】 なお、このプログラムは、例えば、ハードディスク等の予約領域に格納されたプログラムを、RAMにロードして実行される場合がある。また、予めROMに格納された状態にて、CPUで実行される形態がある。さらに、EEPROM等の書き換え可能なROMを備えている場合には、機器がアッセンブリされた後に、プログラムだけが提供されてROMにインストールされる場合がある。このプログラムの提供に際しては、インターネット等のネットワークを介してデータ記録装置を備えたコンピュータにプログラムが伝送され、データ記録装置の有するROMにインストールされる形態も考えられる。 【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、各オブジェクトの画像特性を反映させた高品質な合成画像を形成することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。 [実施の形態1] 図1は、本実施の形態が適用される画像処理装置を備えた画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。図1に示した画像形成装置1は、例えばデジタルカラープリンタであって、外部機器から入力された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理手段としての画像処理部(画像処理装置)10、処理プログラム等が記録される例えばハードディスク(Hard Disk Drive)にて実現される2次記憶部20、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部30、各色成分の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成手段の一例としての、電子写真方式のプリンタエンジンからなる画像形成部40を含んで構成されている。 【0019】 まず、画像形成部40は、図1に示したように、一定の間隔を置いて並列的に配置される4つの画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kが備えられている。画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kは、静電潜像を形成してトナー像を担持する感光体ドラム43、感光体ドラム43の表面を所定電位で一様に帯電する帯電ロール44、感光体ドラム43上に形成された静電潜像を現像する現像器45、転写後の感光体ドラム43表面を清掃するドラムクリーナ46を含んで構成されている。また、画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kそれぞれに対応して、感光体ドラム43を露光するレーザ露光装置42Y,42M,42C,42Kが設けられている。 ここで、各画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kは、現像器45に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。 【0020】 また、画像形成部40は、各画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kの感光体ドラム43にて形成された各色のトナー像が多重転写される中間転写ベルト49、各画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kの各色トナー像を一次転写部T1にて中間転写ベルト49に順次転写(一次転写)させる一次転写ロール47、中間転写ベルト49上に転写された重畳トナー像を二次転写部T2にて記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写ロール48、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器50を備えている。 【0021】 画像形成部40では、制御部30による動作制御のもと、画像形成部40の各レーザ露光装置42Y,42M,42C,42Kは、画像処理部10から入力された画像データに応じて変調されたレーザ光を生成して、各画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kの感光体ドラム43に静電潜像を形成する。例えばイエロー(Y)の画像形成ユニット41Yでは、帯電ロール44により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム43の表面が、レーザ露光装置42Yにより生成されたレーザ光で走査露光されて、感光体ドラム43上に静電潜像が形成される。そして、形成された静電潜像は現像器45により現像され、感光体ドラム43上にはYのトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット41M,41C,41Kにおいても、M、C、Kの各色トナー像が形成される。 【0022】 各画像形成ユニット41Y,41M,41C,41Kで形成された各色トナー像は、図1の矢印A方向に循環移動する中間転写ベルト49上に、一次転写ロール47により順次静電吸引され、中間転写ベルト49上に重畳されたトナー像が形成される。重畳トナー像は、中間転写ベルト49の移動に伴って二次転写ロール48が配設された二次転写部T2に搬送される。重畳トナー像が二次転写部T2に搬送されると、トナー像が二次転写部T2に搬送されるタイミングに合わせて用紙Pが用紙カセット63から二次転写部T2に供給される。そして、二次転写部T2にて二次転写ロール48により形成される転写電界により、重畳トナー像は搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される。 その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト49から剥離され、搬送ベルト61,62により定着器50まで搬送される。定着器50に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器50によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙積載部(不図示)に搬送される。 なお、画像形成部40は、インクジェット方式等といった他の方式のエンジンを用いることもできる。 【0023】 次に、画像処理部10は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3やスキャナ等の画像読取装置4等といった外部機器からの画像データの入力を受け付ける画像データ受付手段の一例としての入力インターフェース11、入力インターフェース11にて受け付けた画像データを一時記憶する入力バッファ12、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)形式の画像データを解析して中間データを生成するPDL解析部13、PDL解析部13にて生成された中間データを画素の並びで表現された印刷用の画像データ(ラスタ画像データ等)に展開(レンダリング)するレンダリング処理部14、レンダリング処理部14でのレンダリング処理に際して作業領域として使用される中間バッファ15、レンダリングされた画像データを印刷処理に適した表色系の画像データ(YMCK)に色変換する色変換処理部16、色変換された画像データに対してスクリーン処理を行なうスクリーン処理部17を含んで構成されている。 【0024】 ここで、図2は、本実施の形態の画像処理部10の内部構成を示すブロック図である。図2に示したように、画像処理部10は、画像データを処理するに際して、予め定められた処理プログラムに従ってデジタル演算処理を実行するCPU101、CPU101の作業用メモリ等として用いられるRAM102、CPU101により実行される処理プログラム等が格納されるROM103、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ104、画像処理部10に接続されるPC3や2次記憶部20や画像形成部40等の各部との信号の入出力を制御するインターフェース部105を備えている。 また、2次記憶部20(図1参照)には、画像処理部10により実行される処理プログラムが格納されており、画像形成装置1の立ち上げ時に画像処理部10がこの処理プログラムを読み込むことによって、本実施の形態の画像処理部10での画像処理が実行される。 【0025】 図1に示した入力インターフェース11は、例えばユーザのパーソナルコンピュータ(PC)3やスキャナ等の画像読取装置4から画像データと描画コマンドとを受け付ける。そして、画像データを入力バッファ12に出力し、描画コマンドをPDL解析部13に出力する。ここで、この画像データは、例えばRGB毎に各8ビット(1バイト)で表現された例えばsRGB色空間に属する画素データと、オブジェクトの種類(フォントオブジェクト、グラフィックオブジェクト、イメージオブジェクト等)を表す例えば2ビットのデータからなるタグ情報とを含んで構成されている。 入力バッファ12は、入力インターフェース11から入力した画像データを一時的に記憶し、PDL解析部13に対して出力する。 【0026】 PDL解析部13は、描画コマンドに応じて入力バッファ12から画像データを取得し、取得した画像データから例えば印刷1ページ分の中間データを生成する。そして、生成した中間データをレンダリング処理部14に対して出力する。 その際に、PDL解析部13は、入力インターフェース11にて受け付けた画像データに含まれるオブジェクトの種類を表すタグ情報からオブジェクトの種類を認識し、8ビット(1バイト)で表現されたオブジェクトの種類を表すタグデータ(オブジェクトデータ)を生成する。したがって、PDL解析部13は、オブジェクトの種類を認識するオブジェクト認識手段としての機能と、オブジェクトの種類を表すオブジェクトデータを生成するオブジェクトデータ生成手段(オブジェクトデータ生成部)としての機能とを併有する。 【0027】 ここで、図3は、オブジェクトの種類を表す8ビットのタグデータ(タグ値)のデフォルト値の一例を示した図である。図3に示した例では、フォントオブジェクトに対しては、タグ値として“0”(=0x00)が設定され、グラフィックオブジェクトに対しては、タグ値として“96”(=0x60)が設定され、イメージオブジェクトに対しては、タグ値として“192”(=0xC0)が設定される。 そして、PDL解析部13は、RGB毎に各8ビットの画素データと、オブジェクトの種類を表す8ビットのタグデータとからなる4バイトの中間データをレンダリング処理部14に出力する。ここで、図4は、PDL解析部13から出力される中間データのデータ構造の一例を示した図である。 【0028】 レンダリング処理部14は、後段で詳述するように、描画コマンドに応じてPDL解析部13から取得した中間データに対するレンダリング処理を行なう。そして、このレンダリングされたラスタ画像データ(画素群が配列された画像データ)を色変換処理部16に対して出力する。 【0029】 色変換処理部16は、入力したラスタ画像データを、画像形成部40での印刷処理に適した表色系の画像データ(YMCK)に変換し、スクリーン処理部17に対して出力する。色変換処理部16は、DLUT(Direct Look-Up Table)と呼ばれる色変換テーブルを用いて色変換処理を行なう。その場合に、色変換処理部16は、オブジェクトの種類(フォントオブジェクト、グラフィックオブジェクト、イメージオブジェクト等)毎に異なるDLUTを有している。そして、レンダリング処理部14からのラスタ画像データに含まれるタグデータに基づいてオブジェクトの種類を設定し、オブジェクトの種類に応じた最適な色変換を行なうことができるように構成されている。 【0030】 スクリーン処理部17は、色変換処理部16から入力された色成分(YMCK)毎の多値(各8ビット)のラスタ画像データに対してスクリーン処理を行なう。それにより、2値化画像データ(1ビットの画像データ)を生成する。すなわち、濃度階調を有する多値画像情報であるラスタ画像データを、網点と呼ばれる着色ドットの大きさによって擬似的に中間調画像の濃度を表わす2値化画像データを生成する。 スクリーン処理部17は、スクリーンを作成するためのパラメータ(スクリーンパターン、スクリーン線幅、スクリーンピッチ、スクリーン角度等:以下、「スクリーンパラメータ」と記す)をオブジェクトの種類(フォントオブジェクト、グラフィックオブジェクト、イメージオブジェクト等)毎に有している。そして、レンダリング処理部14からのラスタ画像データに含まれるタグデータに基づいてオブジェクトの種類を設定し、オブジェクトの種類に対応して設定されたスクリーンパラメータを用いて、各オブジェクトに最適なスクリーン処理を行なうことができるように構成されている。 そして、スクリーン処理部17は、生成した2値化画像データを画像形成部40の各レーザ露光装置42Y,42M,42C,42Kに対して出力する。 【0031】 続いて、入力インターフェース11に同一のページに複数の異なる種類のオブジェクト(例えば、グラフィックオブジェクトおよびイメージオブジェクト)を合成する描画コマンドが入力された場合のレンダリング処理部14でのレンダリング処理について述べる。 図5は、レンダリング処理部14でのレンダリング処理の手順の一例を示すフローチャートである。図5に示したように、まずレンダリング処理部14は、PDL解析部13から描画コマンドを取得する(S101)。また、レンダリング処理部14は、PDL解析部13にて生成されたグラフィックオブジェクトおよびイメージオブジェクトについての中間データを取得し、中間バッファ15に格納する(S102)。 次いで、レンダリング処理部14は、描画コマンドに基づいて、中間バッファ15から合成する側として設定されているオブジェクト(以下、「ソース」と記す)の中間データを読み出す(S103)。ここでは、グラフィックオブジェクトがソースであるとする。 【0032】 続いて、レンダリング処理部14は、描画コマンドがアルファブレンド描画コマンドであるか、または上書き描画コマンドであるかを判断する(S104)。ここで、アルファブレンドとは、合成される側のオブジェクト(以下、「デスティネーション」と記す)と合成する側のオブジェクト(ソース)とを、画素が重なる領域においてアルファ値(α)を用いて半透明合成する処理をいう。 ステップ104にて、描画コマンドがアルファブレンド描画コマンドであると判断された場合には、レンダリング処理部14は、描画コマンドに基づいて、中間バッファ15からデスティネーションとして設定されているイメージオブジェクトの中間データを読み出す(S105)。 【0033】 そして、レンダリング処理部14は、デスティネーションとソースとを各画素毎にアルファブレンド処理する(S106)。したがって、ここでのレンダリング処理部14は、アルファブレンド演算を行なうアルファブレンド処理手段(アルファブレンド処理部)として機能する。 本実施の形態でのアルファブレンド処理においては、図4に示したRGB毎の各8ビット(1バイト)の画素データに対するアルファブレンド演算と、8ビットのタグデータに対するアルファブレンド演算とが実行される。 すなわち、アルファブレンドされる領域では、画素毎の各色成分について、ソースの画素データをS、デスティネーションの画素データをD、アルファ値をα(0≦α<1)として、以下の(1)式で表されるアルファブレンド演算により、各画素毎にアルファブレンド処理された画素データD′が生成される。 D′=S×α+D×(1−α) …(1) 【0034】 また、ソースのタグデータをs、デスティネーションのタグデータをdとして、以下の(2)式で表されるアルファブレンド演算により、各画素毎にアルファブレンド処理されたタグデータd′が生成される。 d′=s×α+d×(1−α) …(2) この場合、本実施の形態ではα=0.25に設定されているとし、図3より、s(グラフィックオブジェクト)=96、d(イメージオブジェクト)=192であるから、(2)式より、 d′=96×0.25+192×(1−0.25) =168(=0xA8) …(3) と算出される。 すなわち、(1)式および(2)式により、アルファブレンド処理後の画素データおよびタグデータは、(D′R、D′G、D′B、d′)となる。 そして、レンダリング処理部14は、(1)式および(2)式の演算結果(D′R、D′G、D′B、d′)を中間バッファ15に格納する(S107)。 【0035】 なお、アルファブレンドされない領域、すなわちグラフィックオブジェクト(ソース)の画素データがすべて0である領域では、(1)式および(2)式の演算において、α=0に設定される。そのため、デスティネーションであるイメージオブジェクトの画像データのみが存在することとなる。 【0036】 ここで、図6および図7は、レンダリング処理部14に形成されたアルファブレンド演算回路の一例を示した回路図である。 図6に示したアルファブレンド演算回路は、乗算器141、(1−α)の演算を行なう演算器142、乗算器143、加算器144を備えている。乗算器141は、ソース(S,s)にアルファ値(α)を乗算し、S×α,s×αを得る。乗算器143は、デスティネーション(D,d)に演算器142で得られた(1−α)を乗算し、D×(1−α), d×(1−α)を得る。そして、加算器144は、乗算器141での乗算結果と乗算器143での乗算結果と加算して、D′=S×α+D×(1−α),d′=s×α+d×(1−α)を得る。 また、図7に示したアルファブレンド演算回路は、減算器145、乗算器146、加算器147を備えている。減算器145は、ソース(S,s)とデスティネーション(D,d)との差分を演算し、S−D,s−dを得る。乗算器146は、減算器145にて得られたS−D,s−dにアルファ値(α)を乗算し、(S−D)×α, (s−d)×αを得る。そして、加算器147は、乗算器146での乗算結果にデスティネーション(D,d)を加算し、D′=S×α+D×(1−α),d′=s×α+d×(1−α)を得る。 【0037】 一方、ステップ104にて、描画コマンドが上書き描画コマンドであると判断された場合には、レンダリング処理部14は、中間バッファ15に格納されているデスティネーションとして設定されているイメージオブジェクトの中間データに対して、グラフィックオブジェクトの中間データを上書き処理する(S108)。 ここで、上書き処理においては、ソースであるグラフィックオブジェクトの画像データ(画素データおよびタグデータ)を(SR、SG、SB、sG)、デスティネーションであるイメージオブジェクトの画像データを(DR、DG、DB、dI)とした場合に、グラフィックオブジェクト(ソース)の画素データがすべて0でない領域、すなわちSR=0かつSG=0かつSB=0ではなく、いずれかが1以上の濃度値を持つ画素の領域では、上書き処理後の画像データは、ソースの画像データ(SR、SG、SB、sG)に設定される。また、グラフィックオブジェクト(ソース)の画素データがすべて0である領域、すなわちSR=SG=SB=0の画素の領域では、上書き処理後の画像データは、デスティネーションの画像データ(DR、DG、DB、dI)に設定される。 【0038】 そして、すべての描画コマンドが終了した後(S109)、レンダリング処理部14は、中間バッファ15に格納されている中間データに含まれる8ビットのタグデータに基づいて、各画素毎に、色変換処理部16での色変換処理において用いるDLUTおよびスクリーン処理部17でのスクリーン処理において用いるスクリーンパラメータを選択するためのオブジェクトの種類を決定し、決定されたオブジェクトの種類を2ビットのタグデータに変換処理するタグデータ補正を行なう(S110)。 【0039】 ステップ110でのタグデータ補正は、次のように行なう。図8は、中間バッファ15に格納された描画コマンドが終了した後のタグデータのタグ値と、それに対応して設定されるオブジェクトの種類との対応関係を定めたテーブルを示した図である。図8に示したテーブルはレンダリング処理部14に備えられている。そして、ステップ110にて、レンダリング処理部14は、図8のテーブルを用いてタグデータのタグ値を判定し、オブジェクトの種類を決定する。したがって、ここでのレンダリング処理部14は、オブジェクトの種類を設定するオブジェクト設定手段(オブジェクト設定部)として機能する。 【0040】 上記した例を用いて具体的に述べると、アルファブレンド処理によってタグデータのタグ値d′=168(=0xA8)と算出された場合には(上記した(3)式参照)、これを図8のテーブルを用いて判定し、オブジェクトの種類はイメージとして決定される。そして、図9に示したオブジェクトの種類と2ビットのタグデータとの対応関係を用いて、イメージオブジェクトを表す2ビットのタグデータ(タグ値:11b)が生成される。すなわち、ここで8ビットのタグデータは、2ビットのタグデータに変換される。 また、上書き処理によってタグデータのタグ値sG(=96(0x60):図3参照)である画素では、図8のテーブルを用いた判定により、オブジェクトの種類はそのままグラフィックとして決定される。そして、図9の対応関係により、グラフィックオブジェクトを表す2ビットのタグデータ(タグ値:10b)が生成される。さらに、上書き処理によってタグデータのタグ値dI(=192(0xC0):図3参照)である画素では、図8のテーブルを用いた判定により、オブジェクトの種類はそのままイメージとして決定される。そして、図9の対応関係により、イメージオブジェクトを表す2ビットのタグデータ(タグ値:11b)が生成される。すなわち、同様に、2ビットのタグデータに変換される。 【0041】 生成された2ビットのタグデータは、それぞれ色変換処理部16およびスクリーン処理部17に送られる。色変換処理部16およびスクリーン処理部17は、取得した2ビットのタグデータに基づいて各画素毎にオブジェクトの種類を判断する。そして、各画素毎に、色変換処理部16にてオブジェクトの種類に応じて設定されているDLUTが選択され、オブジェクトの種類に対応した最適な色変換が行なわれる。また、スクリーン処理部17にてオブジェクトの種類に応じて設定されているスクリーンパラメータが選択され、オブジェクトの種類に対応した最適なスクリーン処理が行なわれる。 【0042】 このように、本実施の形態の画像処理部10では、レンダリング処理にてアルファブレンド処理を行なう場合に、入力された画像データに含まれるソースとデスティネーションのオブジェクトの種類を表すタグ情報から例えば8ビットの多値のデータを生成し、例えば8ビットのソースのタグデータと8ビットのデスティネーションのタグデータとに関するアルファブレンド演算を行なう。そして、その結果得られたタグデータに基づいて、各画素毎のオブジェクトの種類を設定する。 それにより、アルファブレンド処理が行なわれた場合に、各画素毎に、ソース側に設定されたオブジェクトとデスティネーション側に設定されたオブジェクトとの関係(例えば、重なりの順序)と、その際に設定されたアルファ値(α)とに忠実に対応させたオブジェクトの種類を決定することができる。そのため、各画素毎に、色変換処理部16およびスクリーン処理部17により最適な設定条件が選択されることとなるので、画像の高品質化を図ることが可能となる。 【0043】 続いて、入力インターフェース11に3つのオブジェクトが入力された場合のレンダリング処理部14でのレンダリング処理について述べる。ここでは具体的に、上記した2つの異なるグラフィックオブジェクトとイメージオブジェクトとに加えて、さらに異なるイメージオブジェクトがソースとして入力された場合を例として説明する。 上記したステップ106のように、初めのグラフィックオブジェクト(ソース)とイメージオブジェクト(デスティネーション)とがアルファブレンド処理されると、(1)式および(2)式により、アルファブレンド処理後の画像データ(画素データおよびタグデータ)は、(D′R、D′G、D′B、d′)となる。これに加えてさらに異なるイメージオブジェクトがソースとして入力された場合には、上記した図5のステップ106では、(D′R、D′G、D′B、d′)の画像データを持ったデスティネーションD′に対して、イメージオブジェクトをソースとしてアルファブレンド処理することとなる。 【0044】 この場合には、上記したステップ106においては、次のアルファブレンド処理が行なわれる。すなわち、ソースの画素データをS2とすると、デスティネーションの画素データはD′であるので、以下の(4)式で表されるアルファブレンド演算により、新たに画素データD″が生成される。 D″=S2×α+D′×(1−α) …(4) 同様に、ソースのタグデータをs2とすると、デスティネーションのタグデータはd′であるので、以下の(5)式で表されるアルファブレンド演算により、新たにタグデータd″が生成される。 d″=s2×α+d′×(1−α) …(5) この場合、同様にα=0.25に設定するとし、図3よりs2(イメージオブジェクト)=192、(3)式よりd′=168であるから、これらを(5)式に代入して、 d″=192×0.25+168×(1−0.25) =174(=0xAE) となる。 すなわち、(4)式および(5)式により、アルファブレンド処理後の画素データおよびタグデータは、(D″R、D″G、D″B、d″)となる。 そして、生成されたタグデータd″は、図8のテーブルを用いてオブジェクトの種類が決定され、図9に示したオブジェクトの種類と2ビットのタグデータとの対応関係を用いて、2ビットのタグデータに変換処理される。 【0045】 このようにして、本実施の形態の画像処理部10では、3つ以上の異なる画像データをアルファブレンド処理して合成することができる。その場合に、画素データだけでなく、タグデータに対してもアルファブレンド演算を行なうことにより、タグデータには、(5)式にて用いた(3)式での演算結果d′のように、前回のアルファブレンド演算で用いられたソース(グラフィックオブジェクト)とデスティネーション(イメージオブジェクト)とによる演算結果を反映させることができる。それにより、順次行なわれるアルファブレンド処理には、それ以前に行なわれたアルファブレンド処理にて合成されたソースおよびデスティネーションの存在を加味させることで、合成されるすべてのオブジェクトの存在を反映させた演算結果を得ることができる。 そのため、アルファブレンド処理された合成画像にて各画素のオブジェクトの種類を決定する際に、合成されたすべての画像についての、ソース側に設定されたオブジェクトとデスティネーション側に設定されたオブジェクトとの関係(例えば、重なりの順序)や、その際に設定されたアルファ値(α)とに忠実に対応させたオブジェクトの選択が可能となる。その結果、3つ以上の異なる画像データを合成した場合にも、色変換処理部16およびスクリーン処理部17において各画素に対して本来設定すべき最適な処理条件が選択できるので、合成画像の高品質化を図ることが可能となる。 【0046】 以上説明したように、本実施の形態の画像処理部10では、レンダリング処理においてアルファブレンド処理による画像合成を行なう場合に、ソースおよびデスティネーションのオブジェクトの種類を表すタグデータを例えば8ビットの多値のデータで生成しておき、多値のソースのタグデータと多値のデスティネーションのタグデータとに関してもアルファブレンド演算を行なう。そして、その結果得られたタグデータに基づいて、各画素でのオブジェクトの種類を設定している。 それにより、アルファブレンド処理された合成画像にて各画素におけるオブジェクトの種類を設定するに際して、合成されたすべてのオブジェクトの存在を反映させることができる。その結果、色変換処理部16およびスクリーン処理部17において、合成画像において本来設定すべき最適な処理条件が選択されることとなるので、かかる合成画像の高品質化を図ることが可能となる。 【0047】 [実施の形態2] 実施の形態1の画像処理部10では、各オブジェクトを表すタグデータとして多値(8ビット)のタグ値を生成し、これをアルファブレンド演算することで得られたタグ値に基づいて、各画素でのオブジェクトの種類を設定する構成について説明した。本実施の形態の画像処理部10では、各オブジェクト毎に2ビットずつの領域が割り当てたタグデータを生成し、これをアルファブレンド演算することで得られたタグ値が最大値となるオブジェクトを各画素でのオブジェクトの種類として設定する構成について述べる。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。 【0048】 本実施の形態のPDL解析部13は、レンダリング処理部14においてアルファブレンド処理による画像合成を行なう場合に、入力インターフェース11にて受け付けた画像データに含まれるオブジェクトの種類を表すタグ情報からオブジェクトの種類を認識し、図4で示したものと同様に、8ビット(1バイト)で表現されたオブジェクトの種類を表すタグデータを生成する。その場合に、タグデータ内に各オブジェクト毎に2ビットずつの領域が割り当てられたデータ構造のタグデータを生成する。 ここで、図10は、本実施の形態のPDL解析部13が生成するオブジェクトの種類を表す1バイトのタグデータのデータ構造の一例を示した図である。図10に示したように、フォント、グラフィック、イメージの各オブジェクトに対応した領域(フォント領域、グラフィック領域、イメージ領域)に各々2ビットを割り当てるとともに、0〜1ビットの領域は空き領域としている。 また、図11は、デフォルトにおける各オブジェクトのタグデータの一例を示した図である。(a)は、オブジェクトがフォントの場合のタグデータであり、(b)は、オブジェクトがグラフィックの場合のタグデータであり、(c)は、オブジェクトがイメージの場合のタグデータである。それぞれデフォルト値として、各オブジェクトを示す領域に11b(=3)が設定され、他の領域には00b(=0)が設定される。 【0049】 次に、本実施の形態のレンダリング処理部14においても、実施の形態1と同様に、上記した図5の処理フローによる各画素毎のレンダリング処理を行なう。その際に、図5のステップ106でのタグデータに関するアルファブレンド処理では、上記した各オブジェクトに対応した領域毎にアルファブレンド演算を行なう。 本実施の形態においても、実施の形態1での場合と同様に、ソースがグラフィックオブジェクトであり、デスティネーションがイメージオブジェクトであると想定する。その場合には、図5のステップ106で行なわれるタグデータに関するアルファブレンド処理は、各オブジェクトを示す領域毎に、次の(6)〜(8)式のアルファブレンド演算が行なわれる。 【0050】 すなわち、タグデータのフォント領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は00b(図11(b)参照)、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は00b(図11(c)参照)であるので、(1)式より、フォント領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d′fは、 d′f=0(00b)×0.25+0(00b)×(1−0.25) =0 …(6) タグデータのグラフィック領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は11b、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は00bであるので、(1)式より、グラフィック領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d′gは、 d′g=3(11b)×0.25+0(00b)×(1−0.25) =0.75 …(7) タグデータのイメージ領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は00b、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は11bであるので、(1)式より、イメージ領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d′iは、 d′i=0(00b)×0.25+3(11b)×(1−0.25) =2.25 …(8) 【0051】 次に、上記した(6)〜(8)式で得られたタグデータの各領域でのタグ値d′f, d′g, d′iを2ビットに変換する。ここで、図12は、アルファブレンド処理された後の各領域でのタグ値と、それに対応して設定される2ビットのタグ値との対応関係を定めた図である。タグ値d′f, d′g, d′iの2ビットへの変換は、図12を用いて行なわれる。具体的には、図12より、d′f=0は00b、d′g=0.75は01b、d′i=2.25は11bに変換される。このように変換された2ビットのタグ値は、タグデータの各領域に書き込まれる。 そして、図5に示したステップ110でのタグデータ補正では、タグデータの各領域のタグ値d′f, d′g, d′iの中の最も大きな値を持つオブジェクトが、この画素でのオブジェクトに設定される。この場合には、d′iが11bで最大値を持つので、この画素はイメージオブジェクトに設定される。 そして、上記した図9に示したオブジェクトの種類と2ビットのタグデータとの対応関係により、イメージオブジェクトを表す2ビットのタグデータ(タグ値:11b)が生成される。すなわち、ここで8ビットのタグデータは、2ビットのタグデータに変換される。 さらには、3つ以上のオブジェクトに対してアルファブレンド演算を順次行なう場合にも、同様に画素毎のオブジェクトに設定され、2ビットのタグデータが生成される。 【0052】 このように、本実施の形態の画像処理部10では、レンダリング処理においてアルファブレンド処理による画像合成を行なう場合に、1バイトの中に各オブジェクト毎に2ビットずつの領域が割り当てたデータ構造のタグデータを生成する。そして、各領域毎にタグ値をアルファブレンド演算し、得られたタグ値が最大値となる領域のオブジェクトを各画素でのオブジェクトとして設定している。 それにより、アルファブレンド処理された合成画像において各画素のオブジェクトの種類を決定する際に、合成されたすべての画像についての、ソース側に設定されたオブジェクトとデスティネーション側に設定されたオブジェクトとの関係(例えば、重なりの順序)や、その際に設定されたアルファ値(α)とに忠実に対応させたオブジェクトの選択が可能となる。そのため、オブジェクトの選択に際して、合成されたすべてのオブジェクトの存在を反映させることができる。その結果、色変換処理部16およびスクリーン処理部17において、合成画像において本来設定すべき最適な処理条件が選択されることとなるので、かかる合成画像の高品質化を図ることが可能となる。 【0053】 [実施の形態3] 実施の形態2の画像処理部10では、各オブジェクト毎に2ビットずつの領域が割り当てたタグデータを生成し、これをアルファブレンド演算することで得られたタグ値が最大値となる領域のオブジェクトを各画素でのオブジェクトの種類として設定する構成について説明した。本実施の形態の画像処理部10では、各オブジェクト毎に1バイト(8ビット)ずつの領域が割り当てられたタグデータを生成し、これをアルファブレンド演算することで得られたタグ値が最大値となる領域のオブジェクトを各画素でのオブジェクトの種類として設定する構成について述べる。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。 【0054】 本実施の形態のPDL解析部13は、レンダリング処理部14においてアルファブレンド処理による画像合成を行なう場合に、入力インターフェース11にて受け付けた画像データに含まれるオブジェクトの種類を表すタグ情報からオブジェクトの種類を認識し、各オブジェクト毎に8ビット(1バイト)で表現されたオブジェクトの種類を表すタグデータを生成する。すなわち、本実施の形態のPDL解析部13では、各オブジェクト毎に8ビットずつの領域が割り当てたデータ構造のタグデータを生成する。 ここで、図13は、本実施の形態のPDL解析部13が生成するオブジェクトの種類を各8ビットで表現したタグデータのデータ構造の一例を示した図である。図13に示したように、フォント、グラフィック、イメージの各オブジェクトに対応した領域(フォント領域、グラフィック領域、イメージ領域)に各々8ビット(1バイト)を割り当てるとともに、画素データとタグデータとにおける残りの1バイトの領域は空き領域としている。 また、図14は、デフォルトにおける各オブジェクトのタグデータの一例を示した図である。(a)は、オブジェクトがフォントの場合のタグデータであり、(b)は、オブジェクトがグラフィックの場合のタグデータであり、(c)は、オブジェクトがイメージの場合のタグデータである。それぞれデフォルト値として、各オブジェクトを示す領域には、例えば0xFF(=255)のタグ値が設定され、他の領域には0x00(=0)が設定される。 【0055】 次に、本実施の形態のレンダリング処理部14においても、実施の形態1と同様に、上記した図5の処理フローによる各画素毎のレンダリング処理を行なう。その際に、図5のステップ106でのタグデータに関するアルファブレンド処理では、上記した各オブジェクトに対応した領域毎にアルファブレンド演算を行なう。 本実施の形態においても、実施の形態1での場合と同様に、ソースがグラフィックオブジェクトであり、デスティネーションがイメージオブジェクトであると想定する。その場合には、図5のステップ106で行なわれるタグデータに関するアルファブレンド処理は、各オブジェクトを示す領域毎に、次の(9)〜(11)式のアルファブレンド演算が行なわれる。 【0056】 すなわち、タグデータのフォント領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は0x00(=0)(図14(b)参照)、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は0x00(=0)(図14(c)参照)であるので、(1)式より、フォント領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d″fは、 d″f=0(0x00)×0.25+0(0x00)×(1−0.25) =0 …(9) タグデータのグラフィック領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は0xFF(=255)、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は0x00(=0)であるので、(1)式より、グラフィック領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d″gは、 d″g=255(0xFF)×0.25+0(0x00)×(1−0.25) =64(0x40) …(10) タグデータのイメージ領域では、グラフィックオブジェクト(ソース)のタグ値は0x00(=0)、イメージオブジェクト(デスティネーション)のタグ値は0xFF(=255)であるので、(1)式より、イメージ領域でのアルファブレンド処理された後のタグ値d″iは、 d″i=0(0x00)×0.25+255(0xFF)×(1−0.25) =191(0xBF) …(11) 【0057】 次に、図5に示したステップ110でのタグデータ補正では、上記した(9)〜(11)式で得られたタグデータの各領域でのタグ値d″f, d″g, d″iの中の最も大きな値を持つオブジェクトが、この画素でのオブジェクトに決定される。その際に、上記した図8に示したテーブルを用いてタグデータのタグ値を判定し、判定結果に基づいてオブジェクトの種類を決定する。この場合には、d″iが191(0xBF)で最大値を持つので、図8よりこの画素はイメージオブジェクトとして設定される。 そして、上記した図9に示したオブジェクトの種類と2ビットのタグデータとの対応関係により、イメージオブジェクトを表す2ビットのタグデータ(タグ値:11b)が生成される。すなわち、ここで4バイト(1バイトは空き領域)のタグデータは、2ビットのタグデータに変換される。 さらには、3つ以上のオブジェクトに対してアルファブレンド演算を順次に行なう場合にも、同様に画素毎のオブジェクトに設定され、2ビットのタグデータが生成される。 【0058】 このように、本実施の形態の画像処理部10では、レンダリング処理においてアルファブレンド処理による画像合成を行なう場合に、各オブジェクト毎に1バイト(8ビット)ずつの領域が割り当てられたタグデータを生成する。そして、各領域毎にタグ値をアルファブレンド演算し、得られたタグ値が最大値となる領域のオブジェクトを各画素でのオブジェクトとして設定している。 それにより、アルファブレンド処理された合成画像において各画素のオブジェクトの種類を決定する際に、合成されたすべての画像についての、ソース側に設定されたオブジェクトとデスティネーション側に設定されたオブジェクトとの関係(例えば、重なりの順序)や、その際に設定されたアルファ値(α)とに忠実に対応させたオブジェクトの選択が可能となる。そのため、オブジェクトの選択に際し、合成されたすべてのオブジェクトの存在を反映させることができる。その結果、色変換処理部16およびスクリーン処理部17において、合成画像において本来設定すべき最適な処理条件が選択されることとなるので、かかる合成画像の高品質化を図ることが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【0059】 【図1】本発明の画像処理装置を備えた画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。 【図2】画像処理部の内部構成を示すブロック図である。 【図3】オブジェクトの種類を示す8ビットのタグデータ(タグ値)のデフォルト値の一例を示した図である。 【図4】中間データのデータ構造の一例を示した図である。 【図5】レンダリング処理部でのレンダリング処理の手順の一例を示すフローチャートである。 【図6】レンダリング処理部に形成されたアルファブレンド演算回路の一例を示した回路図である。 【図7】レンダリング処理部に形成されたアルファブレンド演算回路の一例を示した回路図である。 【図8】描画コマンドが終了した後のタグデータのタグ値と、それに対応して設定されるオブジェクトの種類との対応関係を定めたテーブルを示した図である。 【図9】オブジェクトの種類と2ビットのタグデータとの対応関係を示す図である。 【図10】PDL解析部が生成するオブジェクトの種類を示す8ビットのタグデータのデータ構造の一例を示した図である。 【図11】デフォルトにおける各オブジェクトのタグデータの一例を示した図である。 【図12】アルファブレンド処理された後の各領域でのタグ値と、それに対応して設定される2ビットのタグ値との対応関係を定めた図である。 【図13】PDL解析部が生成するオブジェクトの種類を各8ビットで表現したタグデータのデータ構造の一例を示した図である。 【図14】デフォルトにおける各オブジェクトのタグデータの一例を示した図である。 【符号の説明】 【0060】 1…画像形成装置、3…パーソナルコンピュータ(PC)、4…画像読取装置、10…画像処理部(画像処理装置)、11…入力インターフェース、12…入力バッファ、13…PDL解析部、14…レンダリング処理部、15…中間バッファ、16…色変換処理部、17…スクリーン処理部、20…2次記憶部、30…制御部、40…画像形成部、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…不揮発性メモリ、105…インターフェース部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月5日(2006.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100104880 【弁理士】 【氏名又は名称】古部 次郎
【識別番号】100118201 【弁理士】 【氏名又は名称】千田 武
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| 【公開番号】 |
特開2008−17153(P2008−17153A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−185978(P2006−185978) |
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