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【発明の名称】 画像処理装置
【発明者】 【氏名】堂國 賢治

【要約】 【課題】蓄積されている画像データのみを用いて、複合機1の動作履歴情報を把握することができるとともに、画像データに対する影響を小さくできる複合機1を提供する。

【構成】画像データに対して所定の処理を行う複合機1であるとともに、処理を行った画像データをサーバPC2に蓄積する複合機1であって、前記画像データの処理内容に関する履歴情報のQRコードを生成し、前記画像データに前記QRコードを付加して前記サーバ2に送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに対して所定の処理を行うとともに、処理を行った画像データを外部装置に蓄積する画像処理装置であって、
前記画像データの処理に関する履歴情報のデータコードを生成し、
前記画像データに前記データコードを付加して前記外部装置に送信することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記データコードは2次元コードであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記履歴情報は、少なくとも処理種別および日時を含み、
前記所定の処理がファクシミリ通信であるときは、前記履歴情報は、更に通信相手の電話番号を含み、
前記所定の処理が電子メール通信であるときは、前記履歴情報は、更に通信相手のメールアドレスを含み、
前記所定の処理がスキャンであるときは、前記履歴情報は、更にユーザ名およびスキャンデータ保存先のネットワーク名を含み、
前記所定の処理がプリントアウトであるときは、前記履歴情報は、更にユーザ名およびプリントアウト要求元のネットワーク名を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、処理された画像データを外部装置に蓄積する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スキャナ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、プリンタ、複写機、複合機(MFP)などの画像処理装置においては、処理内容や処理時刻や送受信の相手先などのデータを後になってから確認できるようにするため、処理の履歴を表示する機能を有するものがある。
【0003】
さらに、近年では、処理された画像データ自体を後になってから確認できるとともに、画像処理装置のコストダウンや画像データの安全性の向上を図るため画像データを外部の記憶装置に蓄積させる画像処理装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−344688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような構成の画像処理装置においては、画像処理装置が作動していないなどの理由で動作履歴を参照できない場合には、外部の記憶装置に蓄積された画像が、いつ、どのような処理に用いられたものなのか確認できない。
【0005】
また、処理の履歴情報を外部の記憶装置に蓄積する画像データ自体に書き込むとすると、動作履歴情報を書き込むための大きな面積が必要となり、画像に対して影響が大きいという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、外部の記憶装置に蓄積された画像データのみを用いて、履歴情報を把握することができるとともに、画像に対する影響を小さくできる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明にかかる画像処理装置は、画像データに対して所定の処理を行うとともに、処理を行った画像データを外部装置に蓄積する画像処理装置であって、前記画像データの処理内容に関する履歴情報のデータコードを生成し、前記画像データに前記データコードを付加して前記外部装置に送信することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、画像処理装置により画像データに対して所定の処理が行われ、処理を行った画像データは外部装置に蓄積される。また、画像処理装置により画像データの処理に関する履歴情報のデータコードが生成され、画像データにデータコードが付加されて外部装置に送信される。
【0009】
このように、外部装置に蓄積される画像データには履歴情報のデータコードが付加されるので、データコードをデコードすることで、画像処理装置が保持する処理の履歴情報を参照することなしに、画像データがいつ、どのような処理に用いられたものなのか確認できる。
【0010】
また、画像データに付加される履歴情報はデータコードに変換されているので、文字や数字をそのまま履歴情報として付加する場合に比べて小さな面積で履歴情報を書き込めるので、画像データに対する影響を小さくできる。
【0011】
請求項2の発明にかかる画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記データコードは2次元コードであることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、画像処理装置により画像データの処理内容に関する履歴情報の2次元コードが生成され、画像データに2次元コードが付加されて外部装置に送信される。
【0013】
このように、画像データに付加するデータコードは2次元コードであるので、バーコードに比べて少ない面積で処理の履歴情報を書き込むことができるので、画像に対する影響を更に小さくすることができる。また、2次元コードは3次元コードのように多種の色彩を使用しないデータコードであるので、符号化(エンコード)や復号(デコード)の処理の複雑化を回避できる。
【0014】
請求項3の発明にかかる画像処理装置は、請求項1または請求項2の画像処理装置であって、前記履歴情報は、少なくとも処理種別および日時を含み、前記所定の処理がファクシミリ通信であるときは、前記履歴情報は、更に通信相手の電話番号を含み、前記所定の処理が電子メール通信であるときは、前記履歴情報は、更に通信相手先のメールアドレスを含み、前記所定の処理がスキャンであるときは、前記履歴情報は、更にユーザ名およびスキャンデータ保存先のネットワーク名を含み、前記所定の処理がプリントアウトであるときは、前記履歴情報は、更にユーザ名およびプリントアウト要求元のネットワーク名を含むことを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、履歴情報には少なくとも処理種別および日時が含まれる。所定の処理がファクシミリ通信であるときには、履歴情報には更に通信相手の電話番号が含まれる。所定の処理が電子メール通信であるときには、履歴情報には更に通信相手のメールアドレスが含まれる。所定の処理がスキャンであるときには、履歴情報には更にユーザ名及びスキャンデータの保存先のネットワーク名が含まれる。所定の処理がプリントアウトであるときには、履歴情報にはユーザ名およびプリントアウト要求元のネットワーク名が含まれる。
【0016】
このように、履歴情報には少なくとも処理種別および日時が含まれるので、画像データに付されたデータコードから画像処理装置に保持されている履歴情報を検索することができる。また、履歴情報はファクシミリ通信の場合には更に通信相手の電話番号が含まれ、電子メール通信の場合には通信相手のメールアドレスが含まれ、スキャンの場合にはユーザ名及びスキャンデータの保存先のネットワーク名が含まれ、プリントアウトの場合にはユーザ名およびプリントアウト要求元のネットワーク名が含まれるので、処理種別ごとに必要な履歴情報を画像データに付加できる。
【0017】
なお、ここで、本発明における「電子メール通信」は、インターネットファクシミリ通信も含む概念である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る画像処理装置の一例として複合機1について説明する。複合機1は、プリントアウト(印刷)機能、コピー(複写)機能、ファクシミリ通信機能、インターネットファクシミリ通信(I−Fax)機能、スキャン機能等を備えており、これらの機能に基づく処理が行われると、処理された画像データが複合機1の外部の記憶装置に保存される。
【0019】
まず、複合機1の構成について説明する。図1は、複合機1の構成例を示したブロック図である。この複合機1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard disk drive)104、操作部105、表示部106、原稿読取部107、画像処理部108、コーデック(CODEC:Coder and Decoder)109、画像メモリ110、プリンタ111、FAX通信部112、及び、LAN−I/F(Local Area Network Interface)113を備えており、各部101乃至113は、バス114によって通信可能に接続されている。
【0020】
CPU101は、ROM102に格納されている制御プログラムに従って、複合機1の各部の動作を制御する。ROM102は、CPU101によりこの複合機1の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を格納する。RAM103は、複合機1の動作に用いる設定情報等の各種データ等を、読み出し及び書き込みが可能な状態で記憶するものである。なお、本実施例においてはROM102は数字や文字等の情報を2次元コードの一種であるQRコード(登録商標)に符号化(エンコード)および復号(デコード)できるプログラムも格納しており、CPU101はこのプログラムにより複合機1の画像データの処理に関する履歴情報をQRコードに符号化することができる。
【0021】
HDD104は複合機1が行った各種処理の動作履歴が記憶されるものである。なお、本実施例における複合機1のHDD104は各種処理に用いられた画像データ自体は記憶されない。この画像データは後述するようにLAN3を介してサーバPC2に保持される。これにより、複合機1に必要なHDD104の記憶容量が少なくてよい効果を有する。
【0022】
操作部105は、図示しないが、原稿の読み取り動作の開始を指示するためのスタートキー、ファクシミリ番号、コピー部数等を入力するためのテンキー、操作対象を指定するためのカーソルキー、操作の決定を行う決定キー等の他、自装置1に対して各種の設定を行うためのその他の入力キーを備えている。利用者は、この操作部105を操作することで複合機1の各種処理を行うことができるが、このほかに後述するLAN3を介して接続されたクライアントPC5などの端末を操作して、プリントアウトやインターネットファクシミリ通信などの処理を行うこともできる。
【0023】
表示部106は、各種の設定状態や自装置1の動作状態等を文字や図形等で表示するタッチパネル式の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)(オペレーションパネル)や、点灯又は消灯で表示するLED(Light Emitting Diode)ランプ、所定の警告音を鳴動するスピーカ等を備えている。なお、表示部106は複合機1のHDD104に記憶された履歴情報も表示することができる。
【0024】
原稿読取部107は、原稿の画像を読み取って画像データを生成するものであり、図示しないが、例えば、透明な原稿載置板に載置された原稿を読み取るフラット・ベッド・スキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)や、原稿トレイに載置された原稿を読み取るべく、その原稿を搬送する自動原稿給送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えている。
【0025】
画像処理部108は、原稿読取部107から出力された画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行うものである。コーデック109は、画像処理部108によって処理された画像データや外部機器から入力した画像データを符号化(エンコード)し、また、符号化された画像データを復号(デコード)するものである。コーデック109に入力された画像データは、JPEG、MH、MR、MMR、JBIG方式等に基づいて符号化され、画像メモリ110に記憶される。
【0026】
プリンタ111は、画像メモリ110から読み出され、コーデック109によって復号された画像データを印刷出力するものである。
【0027】
FAX通信部112は、原稿の画像データをファクシミリ通信するものであり、図示しないが、モデム(MODEM:MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)を備えている。モデムは、例えばITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信データの変調及び復調を行うものである。NCUは、電話回線を制御して電話をかけたり、切ったりする回線網制御装置であり、PSTN(公衆交換電話網)6に接続される。PSTN6には、複合機1の他にG3ファクシミリ装置7等が通信可能に接続され、複合機1は、G3ファクシミリ装置7等との間で画像データをファクシミリ送受信することが可能である。
【0028】
LAN−I/F113は、複合機1をLAN3に接続可能にするものである。LAN3には、クライアントPC5等が接続され、複合機1はクライアントPC5等との間でデータの通信が可能である。また、LAN3は、ルータ4を介してインターネット8に接続されている。したがって、複合機1は、インターネット上に接続されたインターネットファクシミリ装置9等との間でインターネットファクシミリ通信を行うことも可能である。
【0029】
次に、複合機1が設置されるネットワーク環境Aについて説明する。複合機1は、図2に示すように、LAN3を通じてサーバPC2、ルータ4、クライアントPC5などに通信可能に接続されている。
【0030】
サーバPC2は、複合機1から各種処理に用いた画像データを受信し、記憶するものである。ルータ4は、LAN3上を流れるデータをインターネット8に中継し、インターネット8上を流れるデータをLAN3に中継するものである。クライアントPC5は、複合機1に対して、画像データとともにプリントアウト要求を送信し、複合機1が行ったスキャン処理におけるデータを保存し、複合機1に対して画像データとともにインターネットファクシミリ通信要求を送信するものである。
【0031】
また、複合機1はルータ4によりインターネット8などを介してインターネットファクシミリ通信にて、インターネット8に接続されているインターネットファクシミリ装置9等と原稿等の画像データを送受信することができるようになっている。また、複合機1はPSTN6を介してファクシミリ通信にて、G3ファクシミリ装置7と原稿等の画像データを送受信することができるようになっている。
【0032】
複合機1は、上述のような構成により、プリントアウト、コピー、ファクシミリ通信、インターネットファクシミリ通信、スキャン等の各処理を行う。すなわち、LAN3を介してクライアントPC5などからプリントアウト要求が添付されてた画像データを入力すると、CPU101はROM102に記憶されているプログラムにしたがい、入力した画像データをコーデック109により符号化(エンコード)して、画像メモリ110に記憶させる。そして、所定の処理タイミングで、画像メモリ110に記憶された画像データをコーデック109によって復号(デコード)し、プリンタ111により印刷出力する。プリントアウト処理が終了すると、複合機1は、サーバPC2に画像データを送信する処理画像蓄積処理を開始するとともに、HDD104に履歴情報を保存する。
【0033】
また、操作部105にコピー設定およびスタートキーが入力されると、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがい、原稿読取部107に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成する。そして、画像処理部108により、読取った画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行い、コーデック109により、画像データを符号化(エンコード)し、画像メモリ110に記憶させる。その後、CPU101は所定の処理タイミングで、画像メモリ110から符号化された画像データを読み出し、コーデック109により復号(デコード)し、プリンタ111により印刷出力する。コピー処理が終了すると複合機1は、サーバPC2に画像データを送信する処理画像蓄積処理を開始するとともに、HDD104に履歴情報を保存する。
【0034】
また、操作部105にファクシミリ設定およびスタートキーが入力されると、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがい、原稿読取部107に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成する。そして、画像処理部108により読取った画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行い、コーデック109により、画像データを符号化(エンコード)し、画像メモリ110に記憶させる。その後、CPU101は所定の処理タイミングで、画像メモリ110から符号化された画像データを読み出し、コーデック109により復号(デコード)し、FAX通信部112によりPSTN6へ出力する。ファクシミリ処理が終了すると複合機1は、サーバPC2に画像データを送信する処理画像蓄積処理を開始するとともに、HDD104に履歴情報を保存する。
【0035】
また、操作部105にインターネットファクシミリ設定およびスタートキーが入力されると、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがい、原稿読取部107に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成する。そして、画像処理部108により、読取った画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行い、コーデック109により、画像データを符号化(エンコード)し、画像メモリ110に記憶させる。その後、CPU101は所定の処理タイミングで、画像メモリ110から符号化された画像データを読み出し、コーデック109により復号(デコード)し、LAN−I/F113によりLAN3へ出力する。インターネットファクシミリ処理が終了すると、複合機1は、サーバPC2に画像データを送信する処理画像蓄積処理を開始するとともに、HDD104に履歴情報を保存する。
【0036】
また、操作部105にスキャン設定およびスタートキーが入力されると、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがい、原稿読取部107に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成する。そして、画像処理部107により読取った画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行い、コーデック109により、画像データを符号化(エンコード)し、画像メモリ110に記憶させる。その後、CPU101は所定の処理タイミングで、画像メモリ110から符号化された画像データを読み出し、コーデック109により復号(デコード)し、LAN−I/F113によりクライアントPC5などへ出力する。スキャン処理が終了すると複合機1は、サーバPC2に画像データを送信する処理画像蓄積処理を開始するとともに、HDD104に履歴情報を保存する。
【0037】
次に、複合機1がHDD104に保存する履歴情報について説明する。図3は複合機1のHDD104が記憶する履歴情報テーブルを示している。この履歴情報テーブルには、複合機1が行った処理順に複合機1の処理の履歴情報が記録されている。ここで記録される履歴情報は、処理の種類を表す種別および処理された日時が全ての処理において記録される他、処理がインターネットファクシミリ通信の場合は、送信・受信の別、通信相手のメールアドレス、ユーザ名が記録される。また、処理が、ファクシミリ通信である場合には、送信・受信の別、通信相手の電話番号、画像データのページ数が記録される。また、処理がコピーである場合は、画像データのページ数が記録される。処理がスキャンである場合には、スキャンしたデータの保存先、ページ数、ユーザ名が記録される。処理がプリントアウトである場合には、コピーの要求もとのネットワーク名、ページ数、ユーザ名が記録される。
【0038】
例えば、複合機1がインターネットファクシミリ通信の送信を2006年6月26日の10時8分34秒に行うと、ジョブIDの項目に「000」が記録され、種別の項目に「I−Fax」、日時の項目に「2006/06/26/10:08:34」、送信/受信の項目に「送信」、通信相手(メールアドレス)の項目に「someone@xx.co.jp」、ユーザの項目に「yama」が記録される。そして、その後、複合機1がスキャンを2006年6月26日の11時3分15秒に行うと、ジョブIDの項目に「001」が記録され、種別の項目に「Scan」、日時の項目に「2006/06/26/11:03:15」、スキャンデータの保存先の項目にプライベートIPアドレスである「192.168.182.213」、ページの項目に「1」、ユーザ名の項目に「kawa」が記録される。そして、この後、複合機1が処理する順にジョブIDの項目に002から記録される。
【0039】
なお、このような履歴情報テーブルは、本実施例においては、例えば、履歴情報を1000まで記録できる。記録された履歴情報が1000に達した後に、新たな処理が行われると、最も古い履歴情報の記録が削除され、ジョブIDがシフトされて、新たな処理の履歴情報がジョブID999に記録される。すなわち、ジョブID000に記録された履歴情報が削除され、ジョブID001からジョブID999に記録された履歴情報がそれぞれ、1づつ若い番号のジョブIDに変更されて、その後、新たな処理の履歴情報がジョブID999に記録される。
【0040】
HDD104に記録された履歴情報は、複合機1を操作して、履歴情報テーブルを表示部106の液晶表示装置に表示させることで確認することができる。またクライアントPC5を操作して、複合機1にアクセスすることで、クライアントPC5の液晶ディスプレーなどに履歴情報テーブルを表示させて確認することができる。
【0041】
次に、複合機1から処理画像蓄積処理において画像データを受信するサーバPC2の構成について説明する。図4は、サーバPC2の構成例を示したブロック図である。サーバPC2はCPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、操作部205、表示部206、LAN−I/F(Local Area Network Interface)207を備えており、各部201から207は、バス208によって通信可能に接続されている。なお、これらの構成は公知のPC(パーソナルコンピュータ)が備える構成であるので、詳細は省略する。なお、インターネットファクシミリ装置1より処理済の画像データを受信すると、HDD204に処理済の画像データを保存する。
【0042】
次に図5に基づいて処理画像蓄積処理について説明する。図5は処理画像蓄積処理の一例を示すフローチャートである。処理画像蓄積処理は、複合機1がファクシミリ通信、コピー、プリントアウト、スキャンおよびインターネットファクシミリ通信のうちのいずれか一つの処理を行ったときに、サーバPC2に処理済の画像データを送信する処理である。
【0043】
複合機1は画像データの処理を行うと、まず、この画像データの処理が、ファクシミリ通信であるか否か判断する(S101)。ファクシミリ通信であると判断すると(S101:YES)、処理種別、処理日時、および相手先の電話番号に基づいて2次元コードの一種であるQRコードを作成し(S102)、ステップ107に進む。
【0044】
具体的には、例えば、処理種別「ファクシミリ通信」、処理日時「2006/06/26/10:08:34」、および相手先の電話番号「075−××××−××××」の文字および数字情報を「S−JIS」等のQRコード用文字コードに変換して、QRコードのビット列データにする。次に、このビット列データの調整により、二次元コード画像の大きさや形状が予め定められた要領に従って調整され最終的に調整された形状(正方形)や大きさのQRコード画像が作成される。
【0045】
一方、ステップ101に戻って、ファクシミリの送受信でないと判断されると(S101:NO)、次に処理がコピーであるか否か判断される(S103)。コピーであると判断されると処理種別コピーおよび処理日時に基づいてQRコードを作成し、ステップ107に進む。
【0046】
ステップ103において処理がコピーでないと判断されると(S103:NO)、次に処理がプリントアウトか否か判断される(S105)。処理がプリントアウトであると判断されると(S105:YES)処理種別Print、処理日時、ユーザ名、プリント要求元のネットワーク名に基づいてQRコードが作成され、ステップ107に進む。
【0047】
ステップ107に進むと、ファクシミリの送受信、コピーまたはプリントアウトがなされた画像データに基づいて画像ファイルが作成される。すなわち、ファクシミリ通信やコピーの処理に用いられた画像データはファイル形式とはなっていないので、これをサーバPC2等で保存可能なファイル形式に変換する。また、プリントアウトの処理に用いられた画像データのファイル形式ではサーバPC2などで閲覧できないので、閲覧可能なファイル形式に変換する。具体的には、コーデック109が画像データを例えばpdf形式等の画像ファイルに変換する。なお、このときファイル形式はpdf形式に限られるものではなく、tiff形式やjpeg形式その他の画像形式であってもよい。また、このときファイル名は、処理日時の情報を含む。なお、後述するスキャン、インターネットファクシミリ通信およびプリントアウトの処理では、画像データはファイル形式となっているので、この処理は行われない。また、スキャン、インターネットファクシミリ通信およびプリントアウトの処理に用いられたデータのファイル名も、処理日時の情報を含んでいる。ステップ107において、画像ファイルが作成されると、その後ステップ112に進む。
【0048】
次にステップ105に戻って、処理がプリントアウトでないと判断されると(S105:NO)、次に処理がスキャンであるか否か判断される(S108)。処理がスキャンであると判断されると(S108:YES)、処理種別スキャン、処理日時、ユーザ名、スキャンデータの保存先のプライベートIPアドレスに基づいてQRコードが作成され(S109)、その後、ステップ112に進む。
【0049】
一方ステップ108において、処理がスキャンでないと判断されると(S108:NO)、次に処理がインターネットファクシミリ通信であるか否か判断される(S110)。処理がインターネットファクシミリ通信であると判断されると(S110:YES)、処理種別I−Fax、処理日時、相手先メールアドレスに基づいてQRコードが作成され(S111)、ステップ112に進む。
【0050】
一方ステップ110において処理がインターネットファクシミリ通信でないと判断されると(S110:NO)、そのまま処理を終了させる。
【0051】
ステップ112に進むと、画像データに作成したQRコードを付加して(S112)、蓄積用の画像データファイルを作成する。そして、作成された画像データファイルをサーバPC2に送信して(S113)、画像データファイルを保存させて処理を終了する。
【0052】
このようにして、サーバPC2に送信される蓄積用の画像データファイルは、図6に示すように原稿データ21とQRコード22とからなる。蓄積された画像データファイルを確認する必要があるときには、複合機1のHDD104に記録された複合機1の履歴情報により、画像データが処理された「日時」を特定する。そして、蓄積された画像データファイルのファイル名を参照して、画像データが処理された「日時」の画像データファイルを特定し、サーバPC2により確認する。
【0053】
しかし、例えばインターネットファクシミリ装置の故障や履歴情報テーブルに管理できる履歴件数を超えてしまった場合などには、サーバPC2に保存された画像データがどのような処理に用いられたものなのか履歴情報テーブルを用いて把握することができない。そこで、このような場合には画像データに付加されているQRコードを用いて、画像データがどのような処理に用いられたものであるかを表示する。
【0054】
ここで、QRコードなどの2次元コードについて説明する。2次元コードは白黒のセル
を2次元的に配置したものであり、1方向にしか情報を持たないバーコードに比べて格段に大きなデータ量の情報を表現することが可能である。また、様々な色彩のセルを縦横両方向に配置することで縦、横、色彩の3方向に情報を持つことができる3次元コードが開発されているが、2次元コードは3次元コードに比べて、2色で表現できるので変換(エンコード)や復元(デコード)が複雑にならず、また、コード画像をリーダーで読取る場合にリーダーのスキャン精度が低くてよい。
【0055】
次に、図7に基づいて、画像データに付加されているQRコードを用いて、画像データがどのような処理に用いられたものであるかを表示する処理について説明する。図7によると、サーバPC2のCPU201は画像データの履歴情報要求があったか否か判断する(S201)。すなわち、利用者がサーバPC2を操作して、画像データの履歴情報要求を行ったか否か判断する。そして、画像データの履歴情報要求があったと判断すると(S201:YES)、次にステップ202に進む。一方、画像データの履歴情報要求が無かったと判断すると(S201:NO)、そのまま処理を終了させる。
【0056】
ステップ202に進むと、画像データファイルの解析が行われる。すなわち、画像データファイルのうち所定位置に組み込まれたQRコードのデータを元の画像データに復号する。そして、画像データとなったQRコードを更にデコードして(S203)、画像の履歴情報を取り出す。そして、図8に示すように、画像データの履歴情報をサーバPC2の液晶ディスプレーに表示して処理を終了する。なお、図8は履歴情報要求があった画像データ(2006026−100834.tif)がインターネットファクシミリ通信によりユーザ「yama」から「someone@xx.co.jp」に対して2006年6月26日10時8分34秒に送信された画像データであることを示す。
【0057】
なお、本発明の実施形態は上述の形態に限らず、種々に変更してもよい。例えば本実施例では、画像データに添付するデータコードとしてQRコードが用いられているが、PDF417、MaxiCode、VeriCode、DetaMatrix等の他の2次元コードを用いるものであってもよい。また、これらの2次元コードを用いることで、必要な情報を処理が複雑にならずに画像データに添付することができるものであるが、例えば3次元コードを用いてもよい。
【0058】
また、本実施例においてはQRコードに所定の履歴情報のみ付加する構成であるが、任意の情報を付加できる構成としてもよい。例えば、操作者が任意に備考やコメントといったデータを付加できるようにしてもよい。このようにすると、例えば、処理が行われた時の事情やプリントアウトした紙面を誰に配ったか等の情報を書き加えることができる。
【0059】
さらに、データコードに付加できる情報を任意に設定できる構成でもよい。例えば、インターネットファクシミリ通信の送信において相手先が画像データを受け取ったか否かの情報を付加するように設定することもできる。
【0060】
また、QRコードリーダーを更に備える構成として、紙媒体などに印刷する際にQRコードを添付した状態で印刷するようにすることで、サーバPC2などの外部装置内に記憶されている場合のみならず、紙媒体で保存される画像についても履歴情報を添付することができる。すなわち、添付されているQRコードをQRコードリーダーで読取ってデコードすることで、QRコードを添付した状態で印刷された処理済の画像がいつどのような処理に用いられたものであるかを、知ることができる。
【0061】
また、本実施例においては、本発明の「電子メール通信」機能の一例として、インターネットファクシミリ通信機能を備えた複合機1について説明したが、例えば、インターネットファクシミリ通信のほかに通常の電子メール通信機能を備える構成の複合機であってもよい。この場合においても履歴情報のQRコードの生成、QRコードの付加、履歴情報の内容などは、インターネットファクシミリ通信におけるものと同様のものでよい。
【0062】
以上の実施形態によると、サーバPC2に蓄積される画像データには履歴情報がQRコードとして付加されるので、QRコードを復号(デコード)することで、複合機1が保持する履歴情報テーブルを参照することなしに、画像データがいつ、どのような処理に用いられたものなのか確認できる。
【0063】
また、画像データに付加される履歴情報はQRコードに変換されているので、文字や数字をそのまま履歴情報として付加する場合に比べて小さな面積で動作履歴情報を書き込め、画像データに対する影響を小さくできる。
【0064】
特にQRコードは2次元コードであるので、バーコードに比べて少ない面積で動作履歴情報を書き込むことができるので、画像に対する影響を更に小さくすることができる。また、QRコードのような2次元コードは3次元コードのように多種の色彩を使用しないデータコードであるので、符号化(エンコード)や複合(デコード)の処理の複雑化を回避できる。
【0065】
また、履歴情報には少なくとも処理種別および日時が含まれるので、画像データに付されたデータコードから画像処理装置に保持されている履歴情報を検索することができる。また、履歴情報はファクシミリ通信の場合には更に通信相手の電話番号またはメールアドレスが含まれ、スキャンの場合にはユーザ名及びスキャンデータの保存先のプライベートIPアドレスが含まれ、プリントアウトの場合にはユーザ名およびプリントアウト要求元のプライベートIPアドレスが含まれるので、処理種別毎に必要な履歴情報を画像データに付加できる。
【0066】
なお、本発明における「所定の処理」は、本実施例におけるファックス、インターネットファックス、コピー、スキャン、プリントアウトの各処理に相当するが、これに限られるものではない。画像データを用いて行うあらゆる処理に適用することができる。また、本発明における「外部装置」は、本実施例のサーバPC2に相当するが、これに限られるものではない。LAN上に構成され、画像データを記憶することができるあらゆる装置に適用することができる。また、本発明における「画像処理装置」は、本実施例の複合機1に相当するがこれに限られるものではない。例えば、スキャナ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、プリンタ、複写機、等の画像データの処理に用いられる装置に適用することができる。また、本発明における「履歴情報」は、画像処理装置の処理の履歴情報であって、本実施例においては処理の種類を表す種別および処理された日時の他、処理の種別に応じて、送信・受信の別、通信相手のメールアドレス、ユーザ名、通信相手の電話番号、画像データのページ数、スキャンしたデータの保存先、コピーの要求元のネットワーク名が相当するが、これに限られるものではない。画像処理装置の処理に用いられた様々な情報を適用できる。また、本発明における「ファクシミリ通信」は、本実施例においてもファクシミリ通信に相当し、PSTNを用いて通信するものである。また、本発明における「電子メール通信」は、本実施例においてはインターネットファクシミリ通信(I−Fax)に相当し、インターネットを用いて通信するものであるが、本発明の「電子メール通信」はこれに限られず、例えば通常の電子メールソフトを用いて行われる電子メール通信であってもよい。また、本発明における「ネットワーク名」は、本実施例におけるプライベートIPアドレスに相当するが、これに限られず、LAN内で端末を表す一意の識別情報であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、例えば、インターネットファクシミリ通信を行う装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る画像処理装置の一例としての複合機1の構成例を示すブロック図である。
【図2】複合機1が設置されるネットワーク環境Aを示すブロック図である。
【図3】複合機1のHDD104に記録される履歴情報テーブルを示す図面である。
【図4】処理済の画像データが蓄積されるサーバPC2の構成例を示すブロック図である。
【図5】複合機1で所定の処理が行われた後に、履歴情報をサーバPC2に送信する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】QRコードが添付された処理済の画像データファイルを開いた図面である。
【図7】蓄積された画像データから履歴情報を確認する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】履歴情報の確認画面を示す図面である。
【符号の説明】
【0069】
1 複合機(画像処理装置)
2 サーバPC
22 QRコード
101 CPU
204 HDD
【出願人】 【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100080182
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 三彦


【公開番号】 特開2008−17142(P2008−17142A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−185874(P2006−185874)