| 【発明の名称】 |
カメラ、清掃部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】栗原 大樹
【氏名】植松 君夫
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| 【要約】 |
【課題】撮像素子の表面や、光学部材の表面等に付着した異物を除去でき、除去した異物をカメラ外部に排出可能なカメラ、清掃部材を提供する。
【構成】光学ローパスフィルタ5の表面を清掃する清掃カード100をカメラ本体2の開口部8から挿入する。カメラ本体2内には、ローラ11,12及びローラ14,15が設けられており、清掃カード100を光学ローパスフィルタ5の表面に接触させた状態で移動させる。このとき、光学ローパスフィルタ5の表面に付着した異物を除去できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像素子と、 異物の除去を行う清掃部を有するカード状の清掃部材を前記撮像素子の撮像面に平行な方向に移動可能に案内する案内部と、 を備えるカメラ。 【請求項2】 請求項1に記載のカメラにおいて、 前記清掃部材を外部から挿入可能な開口部と、 前記開口部を塞ぐ蓋部材とを有すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項3】 請求項2に記載のカメラにおいて、 前記開口部は、前記清掃部材を排出可能であること、 を特徴とするカメラ。 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記案内部は、前記清掃部材をカメラに挿入する方向と前記清掃部材をカメラから排出する方向の少なくとも一方において、前記清掃部材を前記撮像素子の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられた被写体光が通過する透光部材の表面に、前記清掃部が接触するように案内すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記清掃部材に静電気を帯電させる静電気付与部を有すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記案内部は、前記清掃部材に付着した異物が前記案内部よりも前記撮像素子側に残らないように、前記異物の排出を促進する異物排出促進部を有すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項7】 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記案内部は、前記清掃部材を両側から挟むローラを有すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項8】 請求項7に記載のカメラにおいて、 前記異物排出促進部は、前記ローラの円筒面に設けられた溝であること、 を特徴とするカメラ。 【請求項9】 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記案内部には、弾性を有した2つのローラが接触した状態で対向して配置されており、 前記2つのローラは、前記清掃部材が通過可能となるように弾性変形可能であること、 を特徴とするカメラ。 【請求項10】 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記清掃部材を前記撮像素子の撮像面に平行な方向に駆動する駆動部を有すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項11】 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記案内部は、前記駆動部の一部を形成すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項12】 請求項10又は請求項11に記載のカメラにおいて、 前記駆動部は、前記撮像素子よりも光路の被写体側を通過した前記清掃部材の表裏を反転させる反転部を有し、前記反転部により反転した前記清掃部材を前記撮像素子よりも光路の被写体側を通過させて外部に排出すること、 を特徴とするカメラ。 【請求項13】 請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、 前記撮像素子よりも光路の被写体側には、異物の侵入を防ぐ密閉領域が設けられており、 前記案内部は、前記清掃部材を案内するとき以外は、前記密閉領域内に異物が侵入しないように閉じていること、 を特徴とするカメラ。 【請求項14】 カメラの案内部に案内されて撮像素子の撮像面に平行な方向に移動して異物の除去を行う清掃部を有するカード状の清掃部材。 【請求項15】 請求項14に記載の清掃部材において、 前記清掃部は、前記撮像素子に対する移動方向に対して間隔を空けて配置されていること、 を特徴とする清掃部材。 【請求項16】 請求項14又は請求項15に記載の清掃部材において、 前記清掃部は、前記撮像素子の表面に帯電した静電気、及び/又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられた被写体光が通過する透光部材の表面に帯電した静電気、及び/又は、前記異物に帯電した静電気を除去すること、 を特徴とする清掃部材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、撮像素子や光学ローパスフィルタ等、撮影光束が通過する部分に付着した異物を除去するカメラ、清掃部材に関するものである。 【背景技術】 【0002】 撮像素子を用いたデジタルカメラでは、レンズ交換時に進入する塵埃や、部品の摩耗により発生する塵埃等の異物が、撮像素子の表面や、光学ローパスフィルタ及び赤外カットフィルタ等の光学部材の表面等に付着し、撮影画像中に写り込んでしまうという問題があった。 このような塵埃等を除去する機構を備えたカメラが、特許文献1に開示されている。 【0003】 しかし、特許文献1に開示された装置では、清掃動作により撮像素子又は光学部材から除去された塵埃が、カメラ内部に残ってしまう。したがって、使用期間が長くなると、次第に塵埃が蓄積されてしまい、保持しきれなくなった塵埃等が再び撮像素子側へ付着してしまうおそれがあった。 【特許文献1】特開2006−60428号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明の課題は、撮像素子の表面や、光学部材の表面等に付着した異物を除去でき、除去した異物をカメラ外部に排出可能なカメラ、清掃部材を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。 請求項1の発明は、撮像素子(6)と、異物の除去を行う清掃部(101)を有するカード状の清掃部材(100)を前記撮像素子の撮像面に平行な方向に移動可能に案内する案内部(11,12,14,15)と、を備えるカメラ(1)である。 請求項2の発明は、請求項1に記載のカメラにおいて、前記清掃部材(100)を外部から挿入可能な開口部(8)と、前記開口部を塞ぐ蓋部材(9)とを有すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項3の発明は、請求項2に記載のカメラにおいて、前記開口部(8)は、前記清掃部材(100)を排出可能であること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記案内部(11,12,14,15)は、前記清掃部材(100)をカメラに挿入する方向と前記清掃部材をカメラから排出する方向の少なくとも一方において、前記清掃部材を前記撮像素子(6)の表面、又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられた被写体光が通過する透光部材(5)の表面に、前記清掃部(101)が接触するように案内すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記清掃部材(100,200)に静電気を帯電させる静電気付与部を有すること、を特徴とするカメラである。 請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記案内部(12)は、前記清掃部材(100)に付着した異物が前記案内部よりも前記撮像素子側に残らないように、前記異物の排出を促進する異物排出促進部(12d)を有すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記案内部は、前記清掃部材を両側から挟むローラ(11,12,14,15)を有すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項8の発明は、請求項7に記載のカメラにおいて、前記異物排出促進部は、前記ローラ(12)の円筒面に設けられた溝(12d)であること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記案内部(11,12,14,15)には、弾性を有した2つのローラが接触した状態で対向して配置されており、前記2つのローラは、前記清掃部材(100)が通過可能となるように弾性変形可能であること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項10の発明は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記清掃部材(100)を前記撮像素子(6)の撮像面に平行な方向に駆動する駆動部(11,12,14,15,20,30)を有すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項11の発明は、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記案内部(11,12,14,15)は、前記駆動部の一部を形成すること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項12の発明は、請求項10又は請求項11に記載のカメラにおいて、前記駆動部は、前記撮像素子よりも光路の被写体側を通過した前記清掃部材(200)の表裏を反転させる反転部(300)を有し、前記反転部により反転した前記清掃部材を前記撮像素子(6)よりも光路の被写体側を通過させて外部に排出すること、を特徴とするカメラである。 請求項13の発明は、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載のカメラにおいて、前記撮像素子(6)よりも光路の被写体側には、異物の侵入を防ぐ密閉領域が設けられており、前記案内部(11,12,14,15)は、前記清掃部材(100)を案内するとき以外は、前記密閉領域内に異物が侵入しないように閉じていること、を特徴とするカメラ(1)である。 請求項14の発明は、カメラ(1)の案内部(11,12,14,15)に案内されて撮像素子(6)の撮像面に平行な方向に移動して異物の除去を行う清掃部(101)を有するカード状の清掃部材(100,200)である。 請求項15の発明は、請求項14に記載の清掃部材において、前記清掃部(101)は、前記撮像素子(6)に対する移動方向に対して間隔を空けて配置されていること、を特徴とする清掃部材(100)である。 請求項16の発明は、請求項14又は請求項15に記載の清掃部材において、前記清掃部(101)は、前記撮像素子(6)の表面に帯電した静電気、及び/又は、前記撮像素子よりも光路の被写体側に設けられた被写体光が通過する透光部材(5)の表面に帯電した静電気、及び/又は、前記異物に帯電した静電気を除去すること、を特徴とする清掃部材(100)である。 なお、符号を付した構成は適宜改良してもよい。また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよく、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らない。 【発明の効果】 【0006】 本発明によれば、異物の除去を行う清掃部を有するカード状の清掃部材を撮像素子の撮像面に平行な方向に移動可能に案内する案内部を備えるので、異物の除去を容易に行える。また、開口部から清掃部材を排出することにより、異物をカメラ内に残すことなく、カメラ外部に排出できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。 【0008】 (第1実施形態) 図1は、第1実施形態のカメラ1の概要を一部透視して示す斜視図である。 図2は、第1実施形態のカメラ1を側面から見た図である。 なお、図1及び図2を含め、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、撮影光学系の光軸をZ軸としてXYZ直交座標系を設けた。この座標系では、光軸方向の被写体側から見たときの右側をXプラス方向とし、カメラを正位置としたときの上方をYプラス方向とし、光軸方向の被写体側をZプラス方向とした。ここで、正位置とは、撮影光学系の光軸が水平であり、かつ、撮影画面の長手方向が水平方向となるカメラの姿勢を示すものとする。 カメラ1は、カメラ本体2に対してレンズ鏡筒3を着脱自在(レンズ交換可能)な一眼レフタイプのデジタルカメラである。 カメラ本体2には、シャッタユニット4、光学ローパスフィルタ5、撮像素子6、クイックリターンミラー7、開口部8、蓋部材9、ローラ11,12,14,15、駆動ギヤ列20等が設けられている。 【0009】 シャッタユニット4は、撮像素子に到達する撮影光束を通過させたり遮断したりするシャッタ及びその駆動部を備えた部分であり、撮像素子と後述のクイックリターンミラー7との間に配置されている。 光学ローパスフィルタ5は、撮影光束が通過する光路中にあって、撮像素子よりも光路の被写体側に設けられ、被写体光が通過する透光部材である。光学ローパスフィルタ5を通過させることにより、撮像素子6に設けられたカラーフィルタに起因する色モアレを防止している。また、光学ローパスフィルタ5内には、不要な赤外領域の光を低減する赤外カットフィルタが重ねて設けられている。 【0010】 撮像素子6は、光学ローパスフィルタ5を通過した撮影光束が撮像面に結像され、その像の情報を電気信号に置き換える素子である。撮像素子6により得られた画像データには、不図示の処理部によりデジタルデータ化や、必要な画像処理等が行われ、不図示の記憶部に記憶される。 クイックリターンミラー7は、レンズ鏡筒3からの撮影光束を反射して不図示のファインダ光学系方向へ偏向する部材である。クイックリターンミラー7は、撮影前の構図確認中は、図2に示すように撮影用の光路中にあって、撮影光束をファインダ光学系へ導き、撮影時には、カメラ上方(Yプラス方向)に跳ね上がり、撮影光束が撮像素子6方向へ進むように退避する。 【0011】 開口部8は、カメラ本体2のXプラス側端部に設けられた孔である。開口部8は、通常のカメラ使用時には、蓋部材9により塞がれており、後述の清掃動作を行うときには、蓋部材9を空けて後述の清掃カード100が挿入される。 蓋部材9は、開口部8を塞ぐ蓋であり、ヒンジ9aを中心に回転して開閉する。蓋部材9は、ゴムにより形成されている。なお、本実施形態では、ヒンジ9aを設けているが、ゴムの弾性を利用して、ヒンジを設けなくてもよい。 【0012】 ローラ11,12,14,15は、後述の清掃カード100の移動を案内する案内部を形成する部材である。 ローラ11とローラ12とは、連結部材13により両者の回転中心が連結された状態で回転可能となっている。また、ローラ11とローラ12とは、連結部材13により連結された状態で、カメラ本体2に対してZ軸方向に所定の範囲内で移動可能なように支持されている。ローラ11及びローラ12のYマイナス側の端部には、ギヤ部11a,12aが設けられ、ギヤ部11a,12aよりもYプラス側には、ゴムや発泡ウレタン等の弾性部材により形成された弾性部11b,12bがそれぞれ形成されている。 【0013】 ローラ11とローラ12と同様に、ローラ14とローラ15とは、連結部材16により両者の回転中心が連結された状態で回転可能となっている。また、ローラ14とローラ15とは、連結部材16により連結された状態で、カメラ本体2に対してZ軸方向に移動可能なように支持されている。ローラ14及びローラ15のYマイナス側の端部には、ギヤ部14a,15aが設けられ、ギヤ部14a,15aよりもYプラス側には、弾性部材により形成された弾性部14b,15bがそれぞれ形成されている。 ローラ11,12は、撮像素子6よりもXプラス側に配置され、ローラ14,15は、撮像素子6よりもXマイナス側に配置され、ローラ11,12とローラ14,15とは、X軸方向で対向するように配置されている。 【0014】 駆動ギヤ列20は、カメラ本体2内のYマイナス側に配置されており、ローラ11のギヤ部11aに回転駆動力を伝える歯車列である。駆動ギヤ列20は、ギヤ21,22,23を有している。 ギヤ21は、不図示のモータの出力軸に接続されており、ギヤ22と噛み合っている。ギヤ21の回転力は、ギヤ22へ伝わり、ギヤ22に噛み合うギヤ23に伝わった後、ギヤ23と噛み合うギヤ部11aに伝わり、ローラ11が回転駆動される。 駆動ギヤ列30は、カメラ本体2内のYマイナス側に配置されており、ローラ14のギヤ部14aに回転駆動力を伝える歯車列である。駆動ギヤ列30は、ギヤ31,32を有するとともに、ギヤ31とギヤ32との間に設けられた不図示の複数のギヤを有している。ギヤ31は、ギヤ21に噛み合っている。ギヤ21の回転力は、ギヤ31へ伝わり、不図示のギヤを伝わった後、ギヤ32に伝わり、ギヤ32と噛み合うギヤ部14aに伝わり、ローラ14が回転駆動される。 【0015】 清掃カード100は、光学ローパスフィルタ5の表面に付着した塵埃等を除去する清掃動作時に開口部8から挿入する清掃部材である。 図3は、清掃カード100の清掃面100a側から見た斜視図である。 清掃カード100の清掃面100aには、清掃部101が図3中に矢印Aで示した送り方向(カメラ1に挿入された後は、X軸方向)に間隔を空けて多数配置されている。清掃部101は、例えば、微細な起毛処理を施したり、弱い粘着性を有した部材を貼付けたりして、清掃動作時に光学ローパスフィルタ5の表面に接触して、光学ローパスフィルタ5の表面に付着した塵埃等を除去可能なようになっている。また、本実施形態の清掃部101は、光学ローパスフィルタ5の表面に帯電した静電気、及び、光学ローパスフィルタ5の表面に付着した塵埃等に帯電した静電気を除電する作用を有している。さらに、本実施形態の清掃部101は、光学ローパスフィルタ5の表面に接触して移動しても、光学ローパスフィルタ5の表面を傷つけることのないような表面処理が行われている。 なお、本実施例では、清掃部101は、同一の清掃部を多数並べて配置しているが、特性の異なる(塵埃の除去を行う作用の異なる)複数種類の清掃部を適宜配置してもよい。 【0016】 次に、第1実施形態のカメラの清掃動作について説明する。 清掃動作を行うときには、蓋部材9を開けて、清掃カード100を清掃面100aがカメラ背面側(Zプラス側)となるようにして、開口部8から挿入する。このとき、不図示のセンサにより清掃カード100が挿入されたことを検知すると、カメラの不図示の制御部が、清掃動作を開始する。なお、この清掃動作の開始は、センサによらず、操作部材を操作する等して、撮影者が指示を与えることにより開始させてもよい。 本実施形態の清掃動作では、清掃カード100が挿入方向(Xマイナス方向)に移動する状態と、清掃カード100が排出方向(Xプラス方向)に移動する状態とでは、動作が異なるので、以下、これら2つの状態に分けて説明する。 図4は、本実施形態のカメラの清掃動作を、駆動ギヤ列20による動作を中心に示した図である。 図5は、本実施形態のカメラの清掃動作を、清掃カード100の動作を中心に示した図である。 図4(a)及び図5(a)は、清掃カード100が挿入方向に移動する状態を示し、図4(b)及び図5(b)は、清掃カード100が排出方向に移動する状態を示している。 【0017】 (清掃カード100が挿入方向に移動する状態) 清掃動作が開始すると、ギヤ21が設けられている不図示のモータが右回転する(図4における右回転、以下、同様)ことにより、ギヤ21が右回転する。ギヤ21が右回転すると、ギヤ22が左回転し、ギヤ23が右回転する。ギヤ23が右回転すると、ギヤ11aが左回転する。ここで、ギヤ23は、ギヤ11aのXマイナス側に配置されているので、ギヤ11aを駆動するときにギヤ11aのギヤ歯面に対してZプラス方向に力が作用する。ローラ11とローラ12とは、連結部材13により連結され、Z方向に移動可能になっているので、ギヤ23から回転駆動力を得たローラ11とローラ12とは、Zプラス方向に移動した状態で、ローラ11が左回転し、ローラ12が右回転する。 【0018】 また、ギヤ21が右回転すると、ギヤ31が左回転し、駆動ギヤ列30の不図示のギヤを介してギヤ32が右回転する。ギヤ23は、ギヤ14aのXマイナス側に配置されているので、先に示したローラ11及びローラ12と同様に、Zプラス方向に移動した状態で、ローラ14が左回転し、ローラ15が右回転する。 以上の動作により、開口部8から挿入された清掃カード100は、Xマイナス方向に移動する。なお、ローラ11及びローラ12の弾性部11b,12bは、清掃カード100が挿入されていない状態では、密着しており、開口部8側からのゴミ等の進入を防いでいるが、清掃カード100が挿入されると、弾性部11b,12bが弾性変形することにより、ローラ11及びローラ12の回転中心の間隔が変わらなくても、清掃カード100が通過できる。 清掃カード100が挿入方向(Xマイナス方向)に移動するときには、上述したように、ローラ11及びローラ12と、ローラ14及びローラ15とが、Zプラス方向に移動しているので、清掃カード100の清掃面100aは、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に接触することなく挿入方向(Xマイナス方向)に移動する。 【0019】 (清掃カード100が排出方向に移動する状態) 清掃カード100がローラ14及びローラ15に挟まれる位置まで到達すると、不図示のセンサにより清掃カード100が検出される。清掃カード100がローラ14及びローラ15に挟まれる位置まで到達したことが検出されると、清掃カード100を挿入方向に移動するときと逆方向に不図示のモータが回転し、ギヤ21が左回転する。ギヤ21が左回転すると、ギヤ22が右回転して、ギヤ23が左回転する。ここで、ギヤ23は、ギヤ11aのXマイナス側に配置されているので、ギヤ11aを駆動するときにギヤ11aのギヤ歯面に対してZマイナス方向に力が作用する。ローラ11とローラ12とは、連結部材13により連結され、Z方向に移動可能になっているので、ギヤ23から回転駆動力を得たローラ11とローラ12とは、Zマイナス方向に移動した状態で、ローラ11が右回転し、ローラ12が左回転する。 【0020】 また、ギヤ21が左回転すると、ギヤ31が右回転し、駆動ギヤ列30の不図示のギヤを介してギヤ32が左回転する。ギヤ23は、ギヤ14aのXマイナス側に配置されているので、先に示したローラ11及びローラ12と同様に、Zマイナス方向に移動した状態で、ローラ14が右回転し、ローラ15が左回転する。 以上の動作により、清掃カード100は、Xプラス方向に移動する。 清掃カード100が排出方向(Xプラス方向)に移動するときには、上述したように、ローラ11及びローラ12と、ローラ14及びローラ15とが、Zマイナス方向に移動しているので、清掃カード100の清掃面100aは、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に接触したまま排出方向(Xプラス方向)に移動し、光学ローパスフィルタ5の表面に付着した塵埃等の異物を清掃面100aに付着させて、光学ローパスフィルタ5の表面を清掃する。本実施形態では、清掃カード100の清掃面100aは、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に接触して清掃を行うので、塵埃等の固形の異物に加えて、例えば、シャッタユニット4等のカメラ内部の作動部分から発生する油脂等による汚れも清掃できる。 【0021】 ローラ11及びローラ12と、ローラ14及びローラ15と、撮像素子5と、シャッタユニット4とに囲まれた空間(図5中に破線で示した範囲)は、異物が混入しないように密閉された領域となっている。 清掃カード100が排出方向に移動するときには、ローラ11及びローラ12を通過して、清掃面100aに付着した異物が上述の密閉領域から排出され、カメラの外部へ排出される。しかし、清掃面100aに接触する側のローラ12の表面の状態と異物の種類によっては、異物がローラ12を通過せずに、光学ローパスフィルタ5側へ脱落して、しまうおそれがある。 【0022】 そこで、本実施形態では、ローラ12の表面に異物の排出を促進する部分を設け、清掃面100aに付着した異物が撮像素子6側に残らないようにしている。 図6は、ローラ12を示す斜視図である。 ローラ12の弾性部12bには、円筒面12cと、円筒面12cに螺旋状に形成された5本の溝12dが設けられている。 図7は、ローラ11とローラ12とに挟まれた清掃カード100が排出方向に移動している状態を示す図である。 清掃カード100の清掃面100aに付着した異物は、溝12d内に収まりながらローラ11とローラ12との間を通過できるので、異物が光学ローパスフィルタ5側へ脱落することを防止できる。 【0023】 本実施形態によれば、光学ローパスフィルタ5の表面を、清掃カード100を挿入するだけで、清掃できる。この清掃作業は、従来のように熟練が必要な作業ではないので、一般のカメラ使用者であっても、簡単な操作で清掃することができる。 【0024】 (第2実施形態) 図8は、第2実施形態のカメラの要部を示す図である。 第2実施形態は、清掃カードの形態と、その駆動機構が第1実施形態のカメラ1と異なる形態である。したがって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。 第2実施形態のカメラには、第1実施形態と同様に、光学ローパスフィルタ5よりもXプラス側に、ローラ11,12が設けられている。これらのローラ11,12は、第1実施形態と同様にして駆動される。ただし、第1実施形態とは異なり、第2実施形態のローラ11,12は、Z軸方向で移動することなく、同じ位置で回転を行う。 【0025】 また、光学ローパスフィルタ5よりもXマイナス側には、反転機構300が設けられている。 反転機構300は、ローラ301,302,303,304、ガイド壁305,306、進路分岐部材307等を有している。 ローラ301,302,303,304は、不図示の伝達機構によりローラ11,12を駆動するモータとは異なる不図示のモータの回転駆動力が伝えられて回転可能となっている。ローラ301とローラ302、及び、ローラ302とローラ303とは、接触して回転する。 ガイド壁305,306は、清掃カード200の進路を案内する壁である。 進路分岐部材307は、支点307aを中心として回転可能に取り付けられており、不図示のばね部材により図8(a),(b)に示す位置側に付勢されている。 【0026】 第2実施形態のカメラに使用する清掃カード200は、第1実施形態の清掃カード100に比べて、弾性が高く、容易に弾性変形をすることができる。また、清掃カード200は、両面が清掃面となっている点が、第1実施形態の清掃カード100とは異なっている。清掃カード200の片面は、第1の清掃面200aとなっており、その反対側の面が第2の清掃面200bとなっている。第2の清掃面200bは、第1の清掃面200aとは異なる特性を有している。すなわち、第1の清掃面200aは、比較的大きな塵埃の除去に適した面となっており、第2の清掃面200bは、第1の清掃面200aよりも小さな塵埃の除去、及び、油脂汚れの除去に適した面となっている。 【0027】 次に、第2実施形態のカメラの清掃動作について説明する。 開口部8に清掃カード200が挿入されると、清掃動作が開始し、ローラ11が左回転し、ローラ12が右回転して、清掃カード200がXマイナス方向に移動する。また、ローラ301とローラ303が左回転し、ローラ302とローラ304が右回転する。このとき、清掃カード200の第1の清掃面200aが光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に接触しながら移動して、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面を清掃する。清掃カード200の先端(進行方向の先端)が進路分岐部材307に到達すると、清掃カード200は、進路分岐部材307及びガイド壁305に案内されて、ローラ301とローラ302とに挟まれる位置へ進む。 【0028】 また、清掃カード200がローラ11とローラ12とに挟まれる位置を通過すると、ローラ11とローラ12とを駆動するモータが反転し、ローラ11が右回転し、ローラ12が左回転する。 清掃カード200の先端がローラ301とローラ302とに挟まれる位置を通過すると、ローラ306及びガイド壁306に案内されて、清掃カード200の表裏が反転して、清掃カード200の先端がXプラス方向へ進むようになる。清掃カード200の先端がローラ302とローラ303とに挟まれる位置を通過すると、清掃カード200の先端が、進路分岐部材307の付勢力に抗して進路分岐部材307が支点307aを中心に右回転するように押し退け、光学ローパスフィルタ5側へと進む。清掃カード200は、Xマイナス方向に移動するときとは異なる第2の清掃面200bが光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に接触しながらXプラス方向に進み、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面を再度清掃する。 そして、清掃カード200の先端がローラ11とローラ12とに挟まれる位置に到達して、開口部8から外部へ排出される。 【0029】 本実施形態によれば、清掃カード200は、第1の清掃面200aにより光学ローパスフィルタ5を清掃した後、反転機構300によって表裏反転され、第2の清掃面200bにより再度光学ローパスフィルタ5を清掃するので、光学ローパスフィルタ5の被写体側の表面に付着した異物を除去できる確率がより高くなり、清掃効果を高めることができる。 【0030】 (変形形態) 以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。 (1)各実施形態において、清掃カードが光学ローパスフィルタに接触して清掃を行う例を示したが、これに限らず、例えば、清掃カードに静電気を帯電させる静電気付与部を設けて、清掃カードに帯電した静電気により非接触で塵埃を吸着してもよい。 【0031】 (2)各実施形態において、光学ローパスフィルタの表面を清掃する例を示したが、これに限らず、撮像素子の表面を直接清掃してもよいし、光学ローパスフィルタ以外の透光部材(撮像素子よりも光路の被写体側に設けられた被写体光が通過する部材)の表面を清掃するものでもよい。 【図面の簡単な説明】 【0032】 【図1】第1実施形態のカメラ1の概要を一部透視して示す斜視図である。 【図2】第1実施形態のカメラ1を側面から見た図である。 【図3】清掃カード100の清掃面100a側から見た斜視図である。 【図4】本実施形態のカメラの清掃動作を、駆動ギヤ列20による動作を中心に示した図である。 【図5】本実施形態のカメラの清掃動作を、清掃カード100の動作を中心に示した図である。 【図6】ローラ12を示す斜視図である。 【図7】ローラ11とローラ12とに挟まれた清掃カード100が排出方向に移動している状態を示す図である。 【図8】第2実施形態のカメラの要部を示す図である。 【符号の説明】 【0033】 1:カメラ、2:カメラ本体、3:レンズ鏡筒、4:シャッタユニット、5:光学ローパスフィルタ、6:撮像素子、7:クイックリターンミラー、8:開口部、9:蓋部材、11,12,14,15:ローラ、20:駆動ギヤ列
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004112 【氏名又は名称】株式会社ニコン
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| 【出願日】 |
平成18年7月5日(2006.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092576 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 久男
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| 【公開番号】 |
特開2008−17123(P2008−17123A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−185639(P2006−185639) |
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