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【発明の名称】 固体撮像素子駆動装置及びデジタルカメラ
【発明者】 【氏名】鈴木 俊介

【要約】 【課題】固体撮像素子の駆動パルスを低ノイズで生成する。

【構成】第1種類と第2種類に分けた固体撮像素子駆動パルスのうち第1種類の駆動パルスを第1カウンタの計数値に基づいて生成する第1駆動パルス生成部と第2種類の駆動パルスを第2カウンタの計数値に基づいて生成する第2駆動パルス生成部とを備える固体撮像素子駆動装置であって、第2駆動パルス生成部は、第2種類の駆動パルスの状態を論理値で格納した第1メモリと、クロックを計数する第2カウンタと、該第2カウンタの計数値を用い第1メモリからの論理値の読み出しを命令するstart,waitコマンドおよび第2カウンタの動作停止を命令するreturnコマンドが格納される第2メモリとを備える。第2カウンタの動作が停止されるときは、ノイズの発生が低減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1種類と第2種類に分けた固体撮像素子駆動パルスのうち前記第1種類の駆動パルスを第1カウンタの計数値に基づいて生成する第1駆動パルス生成部と前記第2種類の駆動パルスを第2カウンタの計数値に基づいて生成する第2駆動パルス生成部とを備える固体撮像素子駆動装置であって、前記第2駆動パルス生成部は、前記第2種類の駆動パルスの状態を論理値で格納した第1メモリと、クロックを計数する前記第2カウンタと、該第2カウンタの計数値を用い前記第1メモリからの前記論理値の読み出しを命令するコマンドおよび前記第2カウンタの動作停止を命令するコマンドが格納される第2メモリとを備えることを特徴とする固体撮像素子駆動装置。
【請求項2】
前記固体撮像素子が垂直電荷転送路及び水平電荷転送路を備えるCCD型固体撮像素子であり、前記第1種類の駆動パルスが、垂直同期信号と水平同期信号とOFD(オーバーフロードレイン)信号とCLPOB(クランプオプティカルブラック)信号とPBLK(プレブランク)信号であり、前記第2種類の駆動パルスが垂直転送パルスと読出パルスと水平転送パルスであり、水平転送期間に前記第2カウンタの動作が前記コマンドによって停止されたときクロック信号がそのまま前記水平転送パルスとして用いられることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子駆動装置。
【請求項3】
前記第1カウンタがグレーコードカウンタでなる絶対カウンタであり、前記第2カウンタが相対カウンタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の固体撮像素子駆動装置。
【請求項4】
前記第1メモリ及び第2メモリの夫々は、前記垂直転送パルス用の第1群と前記読出パルス用の第2群と前記水平転送パルス用の第3群の3群に切り分けられて構成され、前記第2カウンタは各群毎に設けられることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子駆動装置。
【請求項5】
固体撮像素子と、該固体撮像素子を駆動する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固体撮像素子駆動装置とを備えることを特徴とするデジタルカメラ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はデジタルカメラ等に搭載される固体撮像素子を駆動する装置に係り、特に、少ないデータメモリ量で種々の駆動パルスを低ノイズで生成し固体撮像素子を駆動することができる固体撮像素子駆動装置及びデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ,カメラ付携帯電話機等(以下、デジタルカメラという。)に用いられているCCD型やCMOS型等の固体撮像素子は、撮像素子駆動装置の生成した駆動パルスによって駆動される。例えばCCD型固体撮像素子では、垂直転送パルスによって垂直電荷転送路(VCCD)が駆動され、水平転送パルスによって水平電荷転送路(HCCD)が駆動される。
【0003】
この様な駆動パルスは、例えば下記特許文献1記載の様に、カウンタの計数値と、予めメモリに格納されているパルス変化点データや繰り返し数(ループ数)データ等とに基づいて生成されるが、固体撮像素子を駆動するためのタイミングパルスは数や種類が多く、また、駆動モード(例えば、通常転送モードや高速転送モード等)の違いにより、そのパルス波形も複雑になる。従って、駆動パルスを生成するデータ量は多く、これを格納するメモリも大容量になってしまうという問題がある。
【0004】
そこで、下記の特許文献2では、4つのメモリを用意し、第1メモリに時系列データ(論理ステータス)を保持し、第2メモリにパルス変化点から次の変化点までの期間長の値を保持し、第3メモリに1周期中の論理変化の繰り返し値を保持し、第4メモリに周期そのものの繰り返し値を保持し、これら4つのメモリの格納データを組み合わせることで、種々の駆動パルスを生成している。
【0005】
【特許文献1】特開2001―238138号公報
【特許文献2】特開2002―51270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年のデジタルカメラに対するユーザの要望は高く、その多機能化,高性能化を図るために、固体撮像素子の駆動パルスも、周期やパルス波形が複雑になってきており、パルス生成に必要となるデータ量も増大する一途である。上記従来技術では、2モード,2段ループの駆動パルスには対処可能であるが、さらに多モード,多段ループの駆動パルスが必要になると、メモリ枚数を増やさなければならない。
【0007】
また、デジタルカメラの設計仕様を変更して多機能化を図る度に駆動パルス生成データも変更を余儀なくされ、パルス生成の柔軟性が高くないと、パルスデータの設計に要するコストが増大してしまう。
【0008】
更に、メモリの格納データを用いて駆動パルスを生成する場合、使用するメモリ用カウンタの数が増え、複数のカウンタが同時に動くと駆動パルスに乗るノイズが増大し、撮像画像の画質を劣化させてしまうという問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、パルス生成データの柔軟な設計を可能とし、また、少ないメモリ容量で多種多様な駆動パルスの生成を可能にし、更にノイズの発生を低減した固体撮像素子駆動装置及びデジタルカメラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の固体撮像素子駆動装置は、第1種類と第2種類に分けた固体撮像素子駆動パルスのうち前記第1種類の駆動パルスを第1カウンタの計数値に基づいて生成する第1駆動パルス生成部と前記第2種類の駆動パルスを第2カウンタの計数値に基づいて生成する第2駆動パルス生成部とを備える固体撮像素子駆動装置であって、前記第2駆動パルス生成部は、前記第2種類の駆動パルスの状態を論理値で格納した第1メモリと、クロックを計数する前記第2カウンタと、該第2カウンタの計数値を用い前記第1メモリからの前記論理値の読み出しを命令するコマンドおよび前記第2カウンタの動作停止を命令するコマンドが格納される第2メモリとを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の固体撮像素子駆動装置は、前記固体撮像素子が垂直電荷転送路及び水平電荷転送路を備えるCCD型固体撮像素子であり、前記第1種類の駆動パルスが、垂直同期信号と水平同期信号とOFD(オーバーフロードレイン)信号とCLPOB(クランプオプティカルブラック)信号とPBLK(プレブランク)信号であり、前記第2種類の駆動パルスが垂直転送パルスと読出パルスと水平転送パルスであり、水平転送期間に前記第2カウンタの動作が前記コマンドによって停止されたときクロック信号がそのまま前記水平転送パルスとして用いられることを特徴とする。
【0012】
本発明の固体撮像素子駆動装置は、前記第1カウンタがグレーコードカウンタでなる絶対カウンタであり、前記第2カウンタが相対カウンタであることを特徴とする。
【0013】
本発明の固体撮像素子駆動装置は、前記第1メモリ及び第2メモリの夫々は、前記垂直転送パルス用の第1群と前記読出パルス用の第2群と前記水平転送パルス用の第3群の3群に切り分けられて構成され、前記第2カウンタは各群毎に設けられることを特徴とする。
【0014】
本発明のデジタルカメラは、固体撮像素子と、該固体撮像素子を駆動する上記のいずれかに記載の固体撮像素子駆動装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、パルス生成データの柔軟な設計が可能となり、また、少ないメモリ容量で多種多様な駆動パルスを低ノイズで生成することができるため、良好な画質の画像信号を固体撮像素子から出力させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの主要部分を示す機能ブロック図である。図示するデジタルカメラは、CCD型の固体撮像素子11と、固体撮像素子11から出力されるアナログ画像データを取り込み相関二重サンプリング処理や信号増幅処理,黒レベル除去処理,アナログデジタル(AD)変換処理等を行うアナログフロントエンド(AFE)回路12と、AFE回路12から出力されるデジタル画像データを取り込みYC変換処理や圧縮伸長処理等を行うデジタルシグナルプロセッサ(DSP)13と、詳細は後述するタイミングジェネレータ(TG:撮像素子駆動装置)14と、ドライブ回路(V―drv)15とを備える。
【0018】
タイミングジェネレータ14は、AFE回路12から与えられるマスタクロック信号とDSP13から与えられる設定値データとに基づいて動作し、水平同期信号HDや垂直同期信号VD、水平転送パルスφH1〜8、垂直転送パルスφV1〜8、トランスファーゲート信号(読み出しパルス信号)φTG1〜8、ラインメモリ駆動パルスφLMを生成すると共に、AFE回路12を駆動するAFE駆動信号を生成する。
【0019】
水平同期信号HDと垂直同期信号VDはタイミングジェネレータ14からDSP13に出力され、水平転送パルスφH1〜8は3V程度の低電圧であるため固体撮像素子11に直接出力され、垂直転送パルスφV1〜8,読み出しパルスφTG1〜8,ラインメモリ駆動パルスφLMはドライブ回路15で昇圧された後、固体撮像素子11に出力される。
【0020】
図2は、図1に示す固体撮像素子11の説明図である。固体撮像素子11は、半導体基板の表面上に二次元アレイ状に配列形成された多数のフォトダイオード(PD)21と、各フォトダイオード列に沿って形成された垂直電荷転送路(VCCD)22と、半導体基板の下辺部に設けられた水平電荷転送路(HCCD)23と、各垂直電荷転送路22の端部と水平電荷転送23との間に設けられたラインメモリ(LM)24と、水平電荷転送路23の出力段に設けられた出力アンプ25とを備えて構成される。
【0021】
ラインメモリ24とは、例えば特開2000―350099号公報に記載されている様に、垂直電荷転送路23によって転送されてきた信号電荷を一時蓄積し、ラインメモリ駆動パルスφLMに従って、この蓄積電荷を水平電荷転送路23に出力するものであり、そのタイミングを制御することで、信号電荷の水平方向画素加算を行うことを可能にするものである。
【0022】
斯かる構成の固体撮像素子11では、読み出しパルスφTG1〜8が垂直電荷転送路22を構成する垂直転送電極のうち読み出し電極を兼用する電極に印加されると、該当のフォトダイオード22の信号電荷が当該電極下に形成される電位パケット内に読み出される。そして、垂直電荷転送路22に垂直転送パルスφV1〜8が印加されることで、垂直電荷転送路22上の信号電荷は水平電荷転送路23の方向に転送され、各垂直電荷転送路22端部の信号電荷がラインメモリ24に移され一時保持される。
【0023】
ラインメモリ24上の信号電荷は、ラインメモリ駆動パルスφLMに従って水平電荷転送路23に転送され、水平電荷転送路23上に移された信号電荷は、水平転送パルスφH1〜8に従って、出力アンプ25の方向に転送される。出力アンプ25は、水平電荷転送路23の出力段まで次々と転送されてきた各信号電荷の電荷量に応じた電圧値信号を、画像データとしてAFE回路12に出力する。
【0024】
垂直電荷転送路22上の横一行分の信号電荷は垂直転送パルスφV1〜8に従って1段だけ水平電荷転送路23の方向に転送され、横一行分の信号電荷がラインメモリ24から水平電荷転送路23に転送されこの一行分の信号電荷の水平方向への転送及び出力アンプ25からの出力が終わった後、垂直電荷転送路22上の信号電荷の水平電荷転送路23方向への次の1段分の転送が行われるという動作が、繰り返し行われる。
【0025】
尚、「垂直」「水平」という用語を用いて説明したが、これは、固体撮像素子の受光面に沿う「1方向」「この1方向に略直交する方向」という意味である。
【0026】
図3は、図1に示すタイミングジェネレータ(TG)14の詳細構成図である。このタイミングジェネレータ14は、従来から設けられている制御トリガパルス生成部(以下、TOG(トグル)部ともいう。請求項の「第1駆動パルス生成部」に対応する。)30と、本実施形態で設けたシーケンス部(請求項の「第2駆動パルス生成部」に対応する。)40とからなる。シーケンス部40をTOG部30と分離して設けることで、レジスタ数の削減を図ることができ、また、使用性能が向上する。何故ならば、従来はTOG部のレジスタ設定で行っていたパルス生成を本実施形態では後述するようにシーケンス部で生成するため、その分の設定レジスタの削減が可能になるためである。また、パルス生成をレジスタで生成するより、シーケンスで生成する方が、効率的であり、小データ化できるためである。
【0027】
TOG部30は、DSP13からシリアルデータで与えられる設定値データ(AFE駆動制御信号や駆動パルスφH1〜8,TG1〜8,φLM,φV1〜8の生成するためのデータなど)を取り込み、AFE駆動制御信号と、生成した水平同期信号HD,垂直同期信号VDを出力する。
【0028】
シーケンス部40は、詳細は後述する様にして、水平転送パルスφH1〜8,垂直転送パルスφV1〜8,読み出しパルスTG1〜8,ラインメモリ駆動パルスφLMを生成し、出力する。
【0029】
TOG部30は、DSP13から与えられる設定値データが書き込まれるシリアルレジスタ31と、シリアルレジスタ31への書き込み制御を行う制御部32と、マスタカウンタ33と、コンパレータ(比較器)34とを備える。マスタカウンタ(請求項の「第1カウンタ」に対応する。)33は、Vカウンタ及びHカウンタを備え、夫々グレイコードカウンタで構成される。
【0030】
コンパレータ34は、シリアルレジスタ31に書き込まれたデータのうち水平同期信号HD,垂直同期信号VDに関わるデータとマスタカウンタ33の出力値とを比較して水平同期信号HD,垂直同期信号VDをDSP13に出力すると共に、トリガ信号をシーケンス部40に出力する。また、シリアルレジスタ31は、駆動パルス生成用のデータをアドレスデータとしてシーケンス部40に出力する。
【0031】
シーケンス部40は、第1メモリ部41と、第2メモリ部45と、ステータスメモリ(STS_MEM:請求項の「第1メモリ」に対応する。)48と、出力制御部49とを備える。
【0032】
第1メモリ部41は、シーケンスメモリ(SEQ_MEM)42及びループポインタメモリ(LP_MEM)43を備え、制御トリガパルス生成部30から与えられる同一アドレス信号によって同一アドレスのコマンドデータが両メモリ42,43から同タイミングで読み出される。
【0033】
シーケンスメモリ42には、水平同期信号HD単位の動作開始位置を指定するコマンドデータが格納される。ループポインタメモリ43には、水平同期信号HD単位のループ命令の開始位置を指定するコマンドデータが格納される。
【0034】
第2メモリ部45は、クロックメモリ(CLK_MEM:請求項の「第2メモリ」に対応する。)46及びループコントロールメモリ(LC_MEM)47を備える。両メモリ46,47共に、「垂直転送パルス用」「読み出しパルス用及びラインメモリ駆動パルス用」「水平転送パルス用」の3群に切り分けたメモリ構成になっている。メモリ構成をどの様に切り分けるかは設計者の任意であるが、本実施形態では、上記3群構成とすることで、最も高効率な切り分けを実現している。
【0035】
クロックメモリ46には1水平同期期間HD内の動作を指定するコマンドデータが格納されており、シーケンスメモリ42の出力を読出アドレスとしてコマンドデータが読み出され、出力される。
【0036】
ループコントロールメモリ47には1水平同期期間HD内のループを指定するコマンドデータが格納されており、ループポインタメモリ43の出力を読出アドレスとしてコマンドデータが読み出され、クロックメモリ46の読出アドレスを指定する。
【0037】
ステータスメモリ(STS_MEM)48には駆動パルスの出力ステータスがデータとして記述されており、第2メモリ部45からの出力を読出アドレスとしてステータスデータが出力制御部49に出力される。
【0038】
出力制御部49は、上記各メモリ42,43,46,47,48からのデータ読出制御を行うメモリ用カウンタ(請求項の「第2カウンタ」に対応する。)を備え、TOG部30のコンパレータ34から出力されるトリガ信号を受けて動作し、第1,第2メモリ部41,45を制御すると共に、ステータスメモリ48から出力されるステータスデータを駆動パルスφV1〜8,TG1〜8,φLM,φH1〜8として出力する。
【0039】
上述した各メモリ42,43,46,47,48に格納されるコマンドデータやステータスデータはDSP13から出力され、制御部32からシーケンス部40に与えられ、格納される。
【0040】
図4は、シーケンス部40の動作説明図である。シーケンスメモリ42に格納されるコマンドデータとしては、例えば、callコマンドやloopコマンドがある。このcallコマンドとは、対応する水平同期期間におけるクロックコマンド開始アドレスの呼び出しを行うコマンドであり、loopコマンドとは、水平同期期間単位でのループ指定(callコマンドのループ)を行うコマンドである。
【0041】
ループポインタメモリ43に格納されるコマンドデータとしては、例えばcallコマンドがある。このcallコマンドは、対応する水平同期期間のループコマンド開始アドレス呼び出しを行うコマンドである。
【0042】
シーケンスメモリ42とループポインタメモリ43とはシリアルレジスタ31から出力されるデータによりアドレス指定され、シーケンスメモリ42から読み出されたデータによってクロックメモリ46がアドレス指定される。また、ループポインタメモリ43から読み出されたデータによってループコントロールメモリ47がアドレス指定される。
【0043】
クロックメモリ46に格納されるコマンドデータとしては、例えばstartコマンドとwaitコマンドとwait&callコマンドがある。startコマンドは、ステータスメモリ48の開始アドレス指定を行うコマンドであり、waitコマンドはクロック単位の待ち時間指定コマンドであり、wait&callコマンドはクロック単位の待ち時間指定及びステータスメモリのジャンプアドレス指定のコマンドである。
【0044】
ループコントロールメモリ47に格納されるコマンドデータとしては、例えばloopコマンドがある。このloopコマンドは、クロックメモリ46のループ指定を行うコマンドである。
【0045】
ステータスメモリ48には、ステータスが2値の論理値で格納されており、クロックメモリ46から読み出される指定アドレスのステータスが出力される。ステータスメモリ48から読み出されるステータスの変化によって、駆動パルスが形成される。ステータスメモリ48の読出アドレスは、通常は、1つづつインクリメントされるが、クロックメモリ46のコマンドによって、アドレスジャンプすることもある。
【0046】
上述した様に、シーケンスメモリ42,ループポインタメモリ43には、1動作(垂直同期パルスVDから次の垂直同期パルスVDまでの動作)モード分の動作指定を行うデータが水平転送単位で格納され、クロックメモリ46には1水平転送分の動作がクロック単位で格納される。また、ループコントロールメモリ47にはその水平転送期間に対応するループ命令が格納され、ステータスメモリ48には論理値の遷移が格納される。
【0047】
そして、これらメモリ42,43,46,47,48を有するシーケンス部40がシリアルレジスタ31で指定された開始アドレスによってシーケンス動作を開始し、少ない容量のメモリに格納したデータによって様々な駆動パルスが生成される。
【0048】
この駆動パルスの生成時には、出力制御部49に設けたメモリ用カウンタが動作する。本実施形態で用いるメモリ用カウンタは相対カウンタであり、これに対し、TOG部30に設けたマスタカウンタ33は、絶対カウンタである。図5は絶対カウンタの説明図であり、図6は相対カウンタの説明図である。
【0049】
図5に示す駆動パルスV1は、時刻“0”からマスタクロック数“50”後に立ち上がると共にマスタクロック数“160”後に立ち下がるパルスである。駆動パルスV2は、時刻“0”からマスタクロック数“10”後に立ち下がると共にマスタクロック数“70”後に立ち上がるパルスである。
【0050】
駆動パルスV3は、時刻“0”からマスタクロック数“40”後に立ち下がり“110”後に立ち上がるパルスであり、駆動パルスV4は、時刻“0”からマスタクロック数“50”後に立ち下がり“120”後に立ち上がるパルスである。
【0051】
最初にLレベル→HレベルまたはHレベル→Lレベルにレベル変化する時点をTG1値,次にレベル変化する時点をTG2値とした場合、各駆動パルスV1,V2,V3,V4毎にTG1値,TG2値を設定値レジスタに保持しておき、これらTG1値,TG2値と比較する計数値をカウントするのが絶対カウンタである。
【0052】
図5の下段にTG1値,TG2値を例えばパルスV1ではTG1=50,TG2=160と10進数で示しているが、これは説明を容易にするためであり、本実施形態で用いる絶対カウンタでなるマスタカウンタ33は、実際にはグレーコードカウンタであるため、グレーコード値でカウントを行い、上記の設定値レジスタに格納されるTG1値,TG2値もグレーコード値で設定される。
【0053】
相対カウンタは、絶対カウンタが常に時刻“0”を基準とするのに対し、駆動パルス相互間の待ち時間(マスタクロック数)をカウントするカウンタである。図6に示す様に、駆動パルスV2は時刻“0”からマスタクロック数“10”後に立ち下がり、それからマスタクロック数“30”後に駆動パルスV3が立ち下がり、それからマスタクロック数“10”後に駆動パルスV1が立ち上がると共に駆動パルスV4が立ち下がり、…、として各待ち時間が図3のクロックメモリ46に設定される。
【0054】
即ち、クロックメモリのアドレス「0x000」にスタートコマンド(図3のステータスメモリ48のアドレス「0x000」の論理値を読み出すコマンド)が格納され、クロックメモリのアドレス「0x001」に、10クロック待機後にステータスメモリの読み出しアドレスを1インクリメントした論理値を読み出す「wait10」コマンドが格納され、アドレス「0x002」に、30クロック待機後にステータスメモリの読み出しアドレスを1インクリメントした論理値を読み出す「wait30」コマンドが、…、アドレス「0x006」に10クロック待機後に、上記と同様にして論理値を読み出す「wait10」コマンドが格納されている。
【0055】
図3のステータスメモリ48には、「V1V2V3V4」のステータスを示す2値の論理値が格納されている。図示の例では、アドレス「0x000」に「0111」が、アドレス「0x001」に「0011」が、アドレス「0x002」に「0001」が、アドレス「0x003」に「1000」が、…、アドレス「0x007」に「0111」が格納されている。
【0056】
従って、クロックメモリ46からアドレス順に読み出された各コマンドによってステータスメモリ48のステータスデータ(論理値)が読み出されることで、図6に示す時刻“160”経過後までの駆動パルスV1,V2,V3,V4が生成される。
【0057】
上述した様にして駆動パルスが生成されるのであるが、例えば水平電荷転送路を駆動する時にシーケンス部40でカウンタが動作すると、ノイズが発生してしまう。そこで、本実施形態では、所要期間たとえば水平電荷転送路が動く期間には、シーケンス部40のカウンタの動作を停止させる。
【0058】
そのために、図6の下段に示すクロックメモリのアドレス「0x007」に「return」コマンドを格納しておく。図示の例では、「wait&return40」としているが、これは、図6上段の駆動パルスV4立ち上がり時点から40クロック待機後にステータスメモリアドレス「0x007」の論理値を読み出し、その後、カウンタ動作を、次のサイクル開始まで停止させるコマンドである。各サイクル期間は、固体撮像素子の仕様に決まっている。
【0059】
「start&return」というコマンドも用意されている。これは、開始論理値の読み出し後にカウンタを停止させるコマンドである。また、「wait&return」というコマンドもあり、これはwait数分だけ待ってから、ステータスアドレスをジャンプさせてカウンタを停止させるコマンドである。
【0060】
図7は、実際のCCD型固体撮像素子で用いるタイミングチャートである。垂直転送パルスφV1〜φV8によって垂直電荷転送路からラインメモリへの信号電荷の転送が行われ、次にラインメモリ駆動パルスφLMによってラインメモリから水平電荷転送路への信号電荷の転送が行われ、水平転送パルスφH1〜φH8によって水平電荷転送路から出力アンプまでの信号電荷の転送が行われる。
【0061】
この水平電荷転送路の信号電荷転送時は、シーケンス部40に設けたカウンタを停止させる。本実施形態では、図3で説明した様に、メモリ構成を「垂直転送パルス用」「読み出しパルス用及びラインメモリ駆動パルス用」「水平転送パルス用」の3群に切り分けたためカウンタも3つ必要となっているが、3つのカウンタ共に停止させ、水平転送パルスとしては、AFE回路12から取り込んだマスタクロックをそのまま水平転送パルスとして使用する。
【0062】
しかし、CCD型固体撮像素子を駆動するための駆動パルスを全て停止させてしまう訳にはいかないため、シーケンス部40で生成するパルスと、TOG部30で生成するパルスとを切り分けて設計する必要がある。
【0063】
本実施形態では、生成が複雑な駆動パルスや水平転送時に変化する駆動パルス、例えばトリガパルスである垂直同期信号VDや水平同期信号HDはTOG部30で生成し、設計に柔軟性が必要なOFDもTOG部30で生成し、水平転送時に状態変化が起きるCLPOB,PBLK等もTOG部30で生成し、それ以外の垂直転送パルス,読み出しパルス,ラインメモリ駆動パルス,水平転送パルスはシーケンス部40で生成する。
【0064】
以上述べた様に、本実施形態によれば、撮像素子駆動装置をTOG部30とシーケンス部40とに分離し、水平転送期間にはシーケンス部40の駆動パルス生成用カウンタを停止させるため、ノイズの発生を低減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明に係る撮像素子駆動装置は、少ないメモリ容量で多彩な撮像素子駆動パルスを低ノイズで生成できるため、多機能化,高性能化を図るデジタルカメラ等に適用すると有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの主要部の機能ブロック図である。
【図2】図1に示す固体撮像素子の主要構成図である。
【図3】図1に示すタイミングジェネレータの詳細構成図である。
【図4】図3に示すタイミングジェネレータの動作説明図である。
【図5】絶対カウンタの説明図である。
【図6】シーケンス部に設ける相対カウンタの説明図である。
【図7】CCD型固体撮像素子の駆動タイミングチャートである。
【符号の説明】
【0067】
11 固体撮像素子
12 AFE回路
13 DSP
14 タイミングジェネレータ(TG:固体撮像素子駆動装置)
15 ドライブ回路
21 フォトダイオード
22 垂直電荷転送路(VCCD)
23 水平電荷転送路(HCCD)
24 ラインメモリ
30 制御トリガパルス生成部(TOG部:第1駆動パルス生成部)
31 シリアルレジスタ
32 マスタカウンタ(第1カウンタ)
34 コンパレータ
40 シーケンス部(第2駆動パルス生成部)
41 第1メモリ部
42 シーケンスメモリ(SEQ_MEM)
43 ループポインタメモリ(LP_MEM)
45 第2メモリ部
46 クロックメモリ(CLK_MEM:第2メモリ)
47 ループコントロールメモリ(LC_MEM)
48 ステータスメモリ(STS_MEM:第1メモリ)
49 出力制御部(第2カウンタを含む)
【出願人】 【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳

【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光

【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛

【識別番号】100132986
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 清純


【公開番号】 特開2008−17088(P2008−17088A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−185183(P2006−185183)