| 【発明の名称】 |
撮像装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 吉隆
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| 【要約】 |
【課題】撮像部の清掃対象面内において付着した異物を除去し、除去した後の清掃対象面を帯電しないようにする。
【構成】光学素子201表面に接触状態で走査可能な清掃部材11を有する。清掃部材11は導電性を有し、光学素子201表面に接触して異物を除去する清掃時に、導通手段を介して清掃部材11がグランド接続される。これにより異物を除去した後の清掃対象面を帯電しないようにし、静電気力による異物の引寄せを抑制する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被写体像を光電変換する撮像素子と、該撮像素子の光軸方向前段に配設された光学素子と、該光学素子の表面に接触して走査可能な清掃部材とを有する撮像装置であって、 前記清掃部材は、少なくともその一部が導電性を有し、前記表面に接触して異物を除去する清掃時に、導通手段を介して前記清掃部材がグランド接続されるようにしたことを特徴とする撮像装置。 【請求項2】 前記清掃部材は、基体である金属板、この金属板に塗布された接着剤及び前記金属板に前記接着剤を用いて植毛された繊維でなる足部からなり、これらの部材が導電性を有していることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 【請求項3】 前記植毛された繊維でなる足部は、導電性の足部とともに、絶縁性の足部も含まれることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 【請求項4】 前記導通手段は、前記清掃部材の走査中に前記足部を前記表面に接触させるために、前記金属板と押圧接触して前記清掃部材の位置を規制する押さえ部材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項5】 前記導通手段は、前記清掃部材を支持して走査方向に走行ガイドするガイド部材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項6】 前記表面は、前記清掃部材が清掃時に接触して前記グランドに接続される以外に、前記表面に接触する接触部材により前記グランドに接続されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項7】 前記グランドは、バッテリの負極であるパワーグランドとデジタル信号処理用に安定化したデジタルグランドと、アナログ信号処理用に更に安定化したシグナルグランドのうち、パワーグランドであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の撮像装置。 【請求項8】 前記光学素子表面から除去した異物を捕獲保持する異物捕獲部を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、撮像装置に関し、特に撮像部の清掃対象面に付着した異物を除去する機構を備えた撮像装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 カメラの撮影レンズの焦点面近傍に塵埃等の異物が存在すると、その異物の影が固体撮像素子に写り込んでしまうという問題がある。このような異物は、レンズ交換時に塵埃が外部から侵入したり、カメラ内部でのシャッターやミラーの動作に伴い、その構造部材である樹脂等の微細な磨耗粉が発生することが原因と考えられている。 【0003】 このような原因で発生した塵埃等が、特に固体撮像素子の保護用のカバーガラスとカバーガラスの前面に配設されている赤外線カットフィルターや光学ローパスフィルター(以下、LPFと略す)等の光学フィルターの間に入り込んでしまうことがある。かかる場合には、その塵埃を除去するためにカメラを分解しなければならなかった。このため固体撮像素子のカバーガラスと光学フィルターとの間に、塵埃が入り込まないように密閉構造にすることは極めて有効なものであった。 【0004】 しかしながら、光学フィルターの固体撮像素子と対向していない面に塵埃が付着した場合、それが焦点面の近傍である場合には、その塵埃が影となって固体撮像素子に写り込んでしまうという問題が依然として残っている。 【0005】 そこで、このような問題点を解決するために固体撮像素子のカバーガラスの表面もしくは防塵構造の最外面を、シャッターに設置したワイパーで清掃するものがある(特許文献1参照)。このようなカメラ構成にすると、レンズを外さず、またカメラを分解することなく固体撮像素子のカバーガラス表面又は防塵構造の最外面(例えば光学フィルター表面)に付着した塵埃を除去することができる。更に、吸着性のクリーニングフィルムを受光素子面で摺動走行し、付着した塵埃を除去するというものがある(特許文献2参照)。特許文献1と同様、このようなカメラ構成にするとレンズを外さず、またカメラを分解することなく固体撮像素子のカバーガラス表面又は防塵構造の最外面(例えば光学フィルター表面)に付着した塵埃を除去することができる。 【0006】 【特許文献1】特開2003−5254号公報 【特許文献2】特開2004−172961号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、特許文献1や特許文献2の構成では、ワイパー等の清掃部材が清掃対象となる面に直接接触する。このため接触帯電により清掃対象面が帯電し、静電気力によって異物を引き寄せ易くなってしまうという問題がある。 【0008】 本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は撮像部の清掃対象面内において付着した異物を除去し、除去した後の清掃対象面を帯電しないようにすることを可能にした撮像装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記目的を達成するために本発明の撮像装置は、被写体像を光電変換する撮像素子と、該撮像素子の光軸方向前段に配設された光学素子と、該光学素子の表面に接触して走査可能な清掃部材とを有する撮像装置であって、前記清掃部材は少なくともその一部が導電性を有し、前記表面に接触して異物を除去する清掃時に、導通手段を介して前記清掃部材がグランド接続されるようにしたことを特徴とする。 【発明の効果】 【0010】 本発明によれば、撮像部の清掃対象面内に付着した異物を清掃部材により除去する際、該清掃部材がグランド接続されている。これにより異物を除去した後の清掃対象面を帯電しないようにし、静電気力による異物の引寄せを抑制することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳しく説明する。 図1は、撮像部101とフォーカルプレーンシャッター102と異物除去機構1の概略構成を説明するための側方断面図である。 撮像部101は主に以下のように構成されている。図において、201は光学ローパスフィルターであり、保持部材202により保持されている。203は固体撮像素子であり、パッケージ部材204に収められ、カバー部材205により保護されている。ここで、光学ローパスフィルター201は固体撮像素子203の光軸方向前段に配設される。 【0012】 光学ローパスフィルター201とカバー部材205は、その間を密閉するためのシール部材206により固定されている。207は固体撮像素子203の接続端子208が接続していると共に、撮像装置100の動作を制御する制御回路を構成する電気素子が搭載されている基板である。209は固体撮像素子203を固定するための保持板である。 【0013】 フォーカルプレーンシャッター102は主に以下のように構成されている。211は複数のシャッター羽根211a,211b,211c,211dから構成された先幕、212は複数のシャッター羽根で構成された後幕である。213はフォーカルプレーンシャッター102において、先幕211及び後幕212の駆動スペースを分割している中間板である。214は後幕212の押さえ板であると同時に、撮像のためにその略中央部に開口が設けてある押え板、215は先幕211の押え板であると同時に、撮像のためにその略中央部に開口が設けられているカバー板である。 【0014】 1は異物除去機構であり、不図示の駆動機構により図1中、上下方向に移動可能となっている。216は異物除去機構1が移動する範囲の図1中、下側に設けられた異物捕獲部である。異物捕獲部216は光学ローパスフィルター201に対向する面側(対向面216a)に粘着部が設けられており、異物除去機構1によって払い落とされた異物を捕獲できるようになっている。16は光学ローパスフィルター201を押さえて保持部材202に固定するとともに、被写体光束を制限するマスク部材である。なお、マスク部材16は導電性を有するように金属で成形されている。 マスク部材16には、リード線31の一端が接続されており、他端は基板207のグランドに接続されている。これにより、光学ローパスフィルター201の表面は、マスク部材16およびリード線31を介して、グランドと同電位に接続されていることになる。 【0015】 図2は、異物除去機構1と光学ローパスフィルター201の前方斜視図である。図1と同一の部材には同一記号を付し、既に説明した部材等についてはその説明は省略するものとする。図において、11は清掃部材であり、光学ローパスフィルター201の表面と対向する面に植毛処理が施されている。12はガイド軸、13はリードスクリューであり、ガイド軸12とリードスクリュー13は平行に固定されている。14は清掃部材11が取り付けられるベースである。ベース14には、ガイド軸12と嵌合する穴とリードスクリュー13に螺合するネジ穴が設けられている。リードスクリュー13が不図示のモーターによって回転することによって、ガイド軸12により規制された方向(図2中、上下方向(矢印B参照))に移動する。15は保持部材202に固定され、清掃部材11の先端部分(図2中、左側)と光学ローパスフィルター201の固体撮像素子203とは反対側の表面(被清掃面)との距離を規制する押さえ板である。なお、この押さえ板15は導電性を有している。 【0016】 異物除去機構1は清掃部材11、ガイド軸12、リードスクリュー13、ベース14、押さえ板15により構成されている。なお、マスク部材16は図2に示すように、光学ローパスフィルター201の左右両端を押さえて、保持部材202の上下面で固定するように構成されている。 【0017】 図3は、清掃部材11の構成を示した図である。図において、17はベース14によって片持式に支持された略帯状の金属板であり、光学ローパスフィルター201の被清掃面と所定の間隔を維持するように横架される。金属板17(基体)には導電性の接着剤18が塗布されており、静電植毛された繊維19(足部)を略垂直に固定している。また、繊維19は導電性繊維19aと絶縁性繊維19bが所定の割合で(ここでは導電性繊維19aの割合を約1割とする)混在している。 【0018】 ここで、全ての繊維19が導電性繊維19aでない理由について説明する。静電植毛法を用いて植毛品を製造するためには、接着剤を塗布した基板を一様な電界の中に静置し、これに静電気力を用いて繊維を飛散させる必要がある。そのため、繊維は電界による静電気力を受けるようにするため絶縁性である必要がある。この方法で導電性繊維19aを植毛するためには、導電性繊維19aを絶縁性繊維19bに適当な接着力を有する接着部材などで仮に固定した状態で飛散/接着し、後に仮固定を除去して植毛すれば良い。このようにすれば、従来使用していた装置をそのまま用いて導電性繊維19aを植毛することができる。 【0019】 以上に説明したように金属板17、接着剤18及び導電性繊維19aは導電性であるため、導電性繊維19aと金属板17は電気的に導通している。 【0020】 図4は図2中、A線に沿って切断して図2中、下方から見た断面図である。図4に示すように、繊維19は光学ローパスフィルター201に接触しながら図4中、紙面垂直方向に走査する。また、押さえ板15はアース線22を介してカメラのグランド部に接続されており、押さえ板15の突起部15aが清掃部材11と接触している。ここで、この押さえ部材は、清掃部材11をグランド接続するための導通手段として機能する。 【0021】 図5は、清掃部材11を走査中の光学ローパスフィルター201の表面の様子を示した図である。図において、20は異物を示している。清掃部材11は、図4に示したように繊維19が光学ローパスフィルター201に接触しながら図5中、下方向に走査する。よって、光学ローパスフィルター201に付着した異物20aは繊維19によって捕獲される(異物20b)か、もしくは払い落とされる。この場合、物質同士が接触するときには接触帯電が生じるために、繊維19が接触している部分では電荷21が発生してしまう。この電荷21が光学ローパスフィルター201に留まった時には、光学ローパスフィルター201は帯電状態となり、そのままではカメラ内部に浮遊する異物を光学ローパスフィルター201に引き付けてしまう。 【0022】 そこで、本発明では繊維19の少なくとも一部が導電性繊維19aであり、更に接着剤18及び金属板17も導電性であるため、電荷21は清掃部材11内を自由に移動できる。更に、清掃部材11が接触している押さえ板15も導電性であることから、電荷21は清掃部材11と押さえ板15の間や、押さえ板15内も自由に移動できる。ここで、押さえ板15はカメラのグランド部に接続されているため、電荷21はカメラのグランド部に移動し、この結果、光学ローパスフィルター201の表面で発生した電荷21を除去することができる。 【0023】 ここで、カメラのグランド部について説明する。カメラのグランドの基本は内蔵されるバッテリの負極である。その負極をPGND(パワーグランド)とし、PGNDを基にしてデジタル信号処理用に安定にさせたものをDGND(デジタルグランド)とし、アナログ信号処理用に更に安定化させたものをSGND(シグナルグランド)とする。このように3つに分けて信号処理やモーター駆動に利用している。電荷21を除去するのに適したのはPGNDであり、押え板15はPGNDに接続されている。また、押さえ板15ばかりではなく光学ローパスフィルター201も同様にPGNDに接続されており、繊維19と同電位に保たれている。 【0024】 なお、金属板17に直接カメラのPGND部を接続することによっても、同様の効果が期待できる。しかし、金属板17を含む清掃部材11は少なくとも光学ローパスフィルター201の清掃面の距離分だけ移動するため、金属板17とカメラのPGND部を接続する部材はフレキシブルシートやリード線などに限られる。そして、清掃部材11が走査した時は前述のPGND部に接続するフレキシブルシートまたはリード線の引き回しスペースを確保しなければならなくなる。故に、本実施形態にて説明したように、スペースの観点において、固定された押さえ板15を介して清掃部材11を接地(PGNDに接続すること)する方がより好ましい構成であると言える。 【0025】 本実施形態では清掃部材11を接地する方法として、押さえ板15を介して除電する方法を説明した。更にガイド軸12とベース14とを導電性を有する部材で構成し、ガイド軸12がカメラのPGND部に接続されていても同様の効果が得られる。ガイド軸12も固定されているため、カメラのPGND部と接続する部材の変形量を考慮したスペースを確保する必要もない。 【0026】 なお、繊維19の全てを導電性繊維19aとする方法も多く開示されている(例えば、特開平06−220776号公報、特開平11−229274号公報及び特開2004−330654号公報等)。これらの方法を用いて導電性繊維19aのみで清掃部材11を構成しても本発明による効果は変わらない。 【0027】 以上説明したように本発明の構成によれば、撮像部の清掃対象面内において付着した異物を除去し、除去した後の清掃対象面を帯電しないようにできる。これにより撮像部の清掃対象面から常に異物を清掃除去してその状態を維持し、高品質な撮像画像が得られる等の利点を有する。この場合、押さえ板15あるいはガイド軸12等の異物除去機構自体の構成部材を利用してグランド接続することで、実質的に構成の簡素化を図っている。 【0028】 なお、本発明はコンパクトタイプのデジタルカメラやビデオカメラ等、撮像素子を用いた光学機器に搭載されても効果を発揮するものである。また、本発明は清掃対象面が、光学ローパスフィルターであることを前提としたが、例えば、光学ローパスフィルターがない構成であれば、清掃対象面は撮像素子の前段に配設されたカバーガラスとなる。当然ながら清掃対象面がカバーガラスの表面となった場合においても本発明が効果を発揮する事は言うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】本発明の実施形態における撮像部とフォーカルプレーンシャッターと異物除去機構の概略構成を説明するための側方断面図である。 【図2】本発明の実施形態における異物除去機構と光学ローパスフィルターの前方斜視図である。 【図3】本発明の実施形態における清掃部材の構成を示した図である。 【図4】図2のA線に沿って切断して図2中、下方から見た断面図である。 【図5】本発明の実施形態における清掃部材を操作中の光学ローパスフィルターの表面の様子を示した図である。 【符号の説明】 【0030】 1 異物除去機構 11 清掃部材 12 ガイド軸 13 リードスクリュー 15 押さえ板 17 金属板 18 接着剤 19 繊維 20 異物 21 電荷 100 撮像装置 101 撮像部 102 フォーカルプレーンシャッター 201 光学ローパスフィルター
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月4日(2006.7.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090273 【弁理士】 【氏名又は名称】國分 孝悦
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| 【公開番号】 |
特開2008−17048(P2008−17048A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−184792(P2006−184792) |
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