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【発明の名称】 マルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストを管理する方法
【発明者】 【氏名】ジャン−フランソワ フルリー

【氏名】ジル ストロー

【氏名】ジャン−バティスト アンリ

【要約】 【課題】伝送ネットワークの帯域幅の使用の最適な管理を可能にするマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストを管理する効果的な方法を提供する。

【構成】対応するデータストリームが、配信ネットワークのキャパシティ閾値(Br1)の関数として配信ネットワークを介し送信されるデータストリームセットと共に、瞬時に又は遅延して挿入される。各データストリームは、その幅(Tn)がストリームの伝送時間に対応するデータスループットプロファイルを有する可変スループットタイプである。リクエストの管理は、リクエストストリームのスループットプロファイルと、ストリームのスループットプロファイルとに基づき取得された配信ネットワーク上の進行するデータストリームのスループットの所与の挿入時点(t0+ΔT)の関数としてプロファイルの幅(Tn)についてネットワークキャパシティを超えない検証を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信ネットワークのキャパシティ閾値の関数として配信ネットワークへのサーバにより提供されるデータストリームセットの伝送を許可する、デジタルデータストリーム形式により前記サーバにより提供される複数のマルチメディアコンテンツからのマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスのためのリクエストを管理する方法であって、
前記デジタルデータストリームは、可変スループットタイプであり、少なくとも1つのデータスループットプロファイルが、各ストリームに関連付けされ、
前記受け付けたリモートアクセスリクエストの少なくとも一部について、当該管理方法は、受け付けたリクエストに対応するデータストリームの少なくとも1つの挿入時点を、進行中の前記ストリームセットに対応する第1スループットプロファイルと、前記リクエストに対応するストリームに係るスループットプロファイルに対応する第2スループットプロファイルとの関数として決定するステップを有し、
前記挿入時点は、前記リクエストされたストリームの瞬時の挿入又は遅延した挿入に対応することが可能であり、
前記少なくとも1つの挿入時点を決定するステップは、前記リクエストされたストリームの伝送時間に対応する期間における第1挿入時点から規定される対応する挿入時間ウィンドウに対する少なくとも1つの第1条件の検証を有し、
前記挿入時点は、前記検証の結果の関数として選択され、
前記第1プロファイルと前記第2プロファイルとの和が前記配信ネットワークのキャパシティ閾値以下である場合、前記第1条件は充足される管理方法。
【請求項2】
前記検証は、前記第1及び第2プロファイルの挿入ウィンドウ上で集計されるスループットの計算に基づくものである、請求項1記載の管理方法。
【請求項3】
前記検証は、前記ネットワークの最大スループットと前記第1プロファイルとの間の差分プロファイルの計算に基づくものである、請求項1記載の管理方法。
【請求項4】
前記差分プロファイルと前記第2プロファイルとの間の相互相関関数の計算は、各種挿入時点を考慮することによって実行され、
相互相関最大値の検索が実行される、請求項3記載の管理方法。
【請求項5】
より制限的なスループット条件の充足に基づき、前記第1条件を充足する複数の挿入時点からある挿入時点を選択するステップを有する、請求項1乃至4何れか一項記載の管理方法。
【請求項6】
前記送信機と前記配信ネットワークとの間のデータスループットスムージングが想定され、
前記第1条件が、超過の高さと期間に応じた前記閾値の超過許容度と共に適用される、請求項1乃至5何れか一項記載の管理方法。
【請求項7】
サンプリングにより取得した少なくとも1つのデータスループットプロファイルが、各データストリームと関連付けされ、
サンプルの値は、対応するサンプリング期間において検出される最大スループットに等しい、請求項1乃至6何れか一項記載の方法。
【請求項8】
各データストリームについて、各スループットプロファイルが決定されたサンプリング期間に対応し、第1スケールが最も長い期間に対応する複数のスループットプロファイルスケールを与える複数のスループットプロファイルが、最も短い期間に対応する最後のスケールまで構成され、挿入時点を決定するステップにおいて、所与の挿入時点について、
a)前記第1スケールの第1及び第2プロファイルが選択され、前記第1条件を検証するステップが前記第2プロファイルの幅にされ、前記第1条件が充足されない場合、以下のループが適用され、
b)前記条件が充足されないタイムゾーンが特定され、前記第1及び第2プロファイルが以下のスケールで選択され、前記第1条件を検証するステップは、前記特定されたタイムゾーンにされ、
前記最後のスケール又は前記第1条件が前記ゾーンのそれぞれについて充足されるまで、ステップa)及びb)が適用される、請求項7記載の管理方法。
【請求項9】
プロファイルのサンプルが、リクエストされたストリームのプロファイルのサンプルの関連する挿入時点を考慮する対応するサンプリング時間と共に、スループット値の降順にランク付けされ、
前記関連する挿入時点について、
・前記第2プロファイルのサンプルをスキャンし、前記第1からスタートし、サンプルのスループット値を同一のサンプリング時間に対応する第1プロファイルのサンプルのものと加算することによって、
・同時に、第1プロファイルのサンプルをスキャンし、第1からスタートし、サンプルのスループット値を同一のサンプリング時間に対応する前記第2プロファイルのサンプルのものと加算することによって、
前記第1条件を検証するステップが適用され、
前記第1及び第2プロファイルの同一ランクのサンプルの和が前記ネットワークの閾値未満になるとすぐに、前記リクエストが許可される、請求項7記載の管理方法。
【請求項10】
当該方法は、受け付けたアクセスリクエストのそれぞれに適用される、請求項1乃至9何れか一項記載の管理方法。
【請求項11】
可変スループットデジタルデータストリームの形式によりマルチメディアサーバにより提供されるマルチメディアコンテンツをオンデマンドに伝送するシステムの配信ネットワークに接続可能な装置であって、
当該装置は、
前記データストリームのスループットプロファイルを格納するメモリリソースと、
進行中の前記データストリームと新たなストリームのスループットプロファイルに基づき、前記ネットワーク上で伝送されるデータストリームセットに対して、マルチメディアコンテンツへのアクセスのためのリクエストに対応する新たなデジタルデータストリームの挿入時点を決定するアルゴリズムを実現可能なデジタル処理リソースと、
を有し、
前記挿入時点は、前記リクエストされたストリームの瞬時の挿入又は遅延した挿入に対応することが可能であり、
前記少なくとも1つの挿入時点の決定は、前記リクエストされたストリームの伝送時間に対応する期間において第1挿入時点から規定される対応する挿入時間ウィンドウに対する少なくとも1つの第1条件の検証を有し、
前記挿入時点は、前記検証の結果の関数として選択され、
第1プロファイルと第2プロファイルの和に対応するトータルデータスループットが、前記配信ネットワークのキャパシティ閾値以下である場合、第1条件が充足される装置。
【請求項12】
請求項11記載の制御装置と可変スループットデジタルデータストリームの形式によるマルチメディアコンテンツのサーバとを有するオンデマンドにマルチメディアコンテンツを伝送するシステムであって、
前記データストリームに対応するスループットプロファイルは、前記データストリームが生成される前記マルチメディアコンテンツの符号化持に前記サーバに格納され、
前記プロファイルは、前記装置に格納されるように、前記サーバにより伝送されるシステム。
【請求項13】
前記装置は、前記サーバ内に一体化される、請求項12記載のシステム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストを管理する方法に関する。本発明は、特にVoD(Video on Demand)サービスと呼ばれるビデオオンデマンド伝送サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
DSL(Digitized Subscriber Line)と、コンテンツをリアルタイムに提供するマルチメディアサーバとを利用した伝送ネットワークによるリアルタイムビデオ伝送サービスが、現在提案されている。それらは、ユーザがマルチメディアコンテンツを遠隔的に閲覧することを可能にする。
【0003】
これらのサービスのうち、VoDサービスは“アラカルト”サービスである。すなわち、ユーザが、リクエストした時点においてリモートに視聴するため、マルチメディアコンテンツのライブラリからフィルムやドキュメンタリなどを選択し、このため、一時停止、巻き戻し、早送りなどのDVDリーダ又はビデオレコーダと同様にインタラクティブに実行することができる。このようなVoDサービスでは、ユーザが所与のマルチメディアコンテンツを視聴することを要求すると、対応するビデオストリームが、サーバから受信したマルチメディアデータストリームを調製し、ユーザ端末へのネットワークのコアに送信する送信機によって、配信ネットワークを介し伝送される。所与の時点において、ユーザリクエストと同じくらい多くのビデオストリームがネットワーク上で提供される。従って、ネットワークのトータルの帯域幅は、ユーザ間で共有されることとなる。
【0004】
図1において、ユーザのDSLを介した伝送ネットワークへのアクセスに関する従来技術によるVoDサービスを提供するデータ伝送ネットワークが示される。それは、単なる一例であり、他のタイプの接続が、ユーザと伝送ネットワークとの間に想定可能である。
【0005】
DSLラインに関して、VoDサービスを送信するネットワークは、通常はネットワークコアとも呼ばれ、複数のユーザ(より正確には、ユーザ端末)CPE〜CPEがアクセスネットワーク2を介しアクセスする配信ネットワーク1を有する。アクセスネットワーク2は、特殊な技術文献(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)において通常はDSLAMと呼ばれるDSLラインコンセントレータ及びDSLAM(DSL Access Multiplexer)装置を有する。具体例では、コンセントレータ20と2つのDSLAM21.1及び21.2が示される。マルチメディアコンテンツ5が格納され、又はそれらを提供するリアルタイム配信サーバ4は、CPEやCPEなどの各ユーザ向けのデータストリームの送信機6を利用して、配信ネットワーク1を介し各種データストリームを送信する。各データストリームは、決定されたユーザにより要求され、当該ユーザ専用のコンテンツに対応する。このため、伝送モードはポイント・ツー・ポイントである。送信機は、周知の多重化技術を利用してネットワークコアに送出するため、各種ストリームを調製する。
【0006】
要求元(ユーザ端末)までのサーバに格納されているマルチメディアコンテンツの伝送パスは、サーバ4と送信機6との間のc1と、送信機とネットワークコア1との間のc2と、ネットワークコア内のc3と、ネットワークコアからコンセントレータ20へのc4と、コンセントレータとDSLAMマルチプレクサ20との間のc5の各種通信リンクに続く。これらのリンクのうち最小のものが、伝送ネットワークの帯域幅、すなわち、340Mbit/sなどの伝送ネットワークが受付可能な時間当たりの最大ビット数を決定する。
【0007】
サーバ4は、VoDサービスにより提供される各マルチメディアコンテンツに対応するデジタルデータストリームをデジタルファイル形式により有する。これらのファイルは、既知の方法によりMPEG(Moving Picture Expert Group)規格に従ってオーディオ及びビデオデータを符号化することにより得られる。当該規格では、各種タイプの符号化が提案されている。VoDサービスでは、使用される圧縮アルゴリズムに関する圧縮レートによるコンスタントスループット符号化が利用される。このような符号化から得られるデジタルデータストリームは、ストリームの期間中に一定であって、すべてのコンテンツに対して同一である(期間のみが可変である)スループットを有する。このスループットの定数Rは、使用される符号化の特性に依存する。一般的な値は、毎秒4メガビットである。
【0008】
このため、VoD伝送ネットワークは、マルチメディアデータストリームのスループットRによってネットワーク帯域幅を除した結果の整数部分に等しい最大でN人のユーザを時点tにおいて許容する。従って、所与の時点においてサービス提供可能な当該N人のユーザは、ネットワークのキャパシティと符号化技術により制限される。
【0009】
ネットワークのキャパシティは、使用される通信リンクの技術により制限され、無限に増加することは不可能である。このため、VoDサービスのユーザ数は制限されるか、又はサービスが低下することとなる。特に、特定の時間スロットにおいて、サービス要求が高くなる可能性があり、この結果、いくつかのサービスはサービス提供されなくなる。
【0010】
本発明では、データストリームのスループットを最適化することにより、サービスを向上させる方法が模索される。特に、画像の性質を利用して経時的に圧縮レートを調整し、送信されるビデオのクオリティを向上させるVBR(Variable Bit Rate)と呼ばれる可変スループット符号化技術に着目する。当該技術は、特にブロードキャスト伝送と呼ばれる連続ビデオ伝送サービスに利用される。いわゆる“ブロードキャスト”伝送は、マルチメディアコンテンツ送信機の主導の下で実行されるサービスであり、映画などのコンテンツが、所与の時点においてすべてのユーザに送信される。マルチポイントと呼ばれる伝送モードに従って、ユーザに導かれるパスの関数として、データは1回のみ送出され、ネットワークのルータ上で複製される。各ユーザは、インタラクティブ性なしに送信機によって規定された時間に送信されたシーケンスをリモートに視聴することができる。これらの伝送サービスでは、配信ネットワークの帯域幅の占有度は、ユーザ数から独立している。それは、所与の時点に提供され、既知であるサービス数のみに依存する。すべてのルーティングポイントは知られている。その後、これらのサービスは、ネットワークの帯域幅を超えないことを保証するため、統計的な方法により多重化することが可能である。
【0011】
しかしながら、マルチメディアコンテンツに適用される上記可変レート符号化技術は、アラカルトサービスの処理において固有の管理問題、すなわち、ユーザ間の帯域幅の共有を招くことなくVoDサービスに直接適用することはできない。具体的には、“ブロードキャスト”伝送において発生することに反して、ネットワークコアを介しマルチメディアデータストリームを送出する送信機は、送信されたストリームの統計的管理を利用することができない。すなわち、ストリームはユーザのリクエストに直接依存するため、何れのストリームが何れの時点にリクエストされるか予想することはできない。さらに、各ストリームは自らの可変的なスループットプロファイルを有しているため、送信機は、ネットワークを介し送信されるべきストリーム及びそのスループットに関する予測的な情報を有しない。VoDサービスでは、送信機は、シンプルかつ統計的な方法によりネットワークコア上のトラフィックの展開を管理することはできない。何れがリクエストをするかわからないため、ネットワークのルーティングポイントを予め知ることはできず、また何れのコンテンツが要求されるかわからないため、データスループットも予め知ることはできない。従って、可変スループット符号化ストリームの利用は、VoDサービスリクエストの管理に関する問題を生じさせ、従来技術と同様に、接続されているユーザ数Nの簡単な管理は不可能であり、“ブロードキャスト”タイプの伝送サービスと同様に、統計的なメカニズムを利用することはできない。
【非特許文献1】SEGARRA J;CHOLVI V:“Simulations on batching in video−on−demand transmissions” PROCEEDINGS OF THE INTERNATIONAL CONFERENCE ON COMPUTATIONAL SCIENCE(LECTURE NOTES IN COMPUTER SCIENCE 2660),juillet 2003(2003−07)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、可変スループット符号化データストリームを利用することにより、伝送ネットワークの帯域幅の使用の最適な管理を可能にするマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストを管理する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
配信提供される各マルチメディアコンテンツのスループットプロファイルは、対象となるマルチメディアコンテンツについて実行されるVBRタイプMPEG符号化の一特性である。これは、マルチメディアコンテンツが符号化されるのと同時にテキストファイルなどの形式により記録可能な情報アイテムである。
【0014】
本発明によると、配信ネットワークの帯域幅の利用の統計的ではないが制御された管理を実現するため、サーバにより提供される各マルチメディアコンテンツのスループットプロファイルが利用される。スループットプロファイルは、ネットワーク上で伝送されるデータストチームのトータルプロファイルを計算し、伝送ネットワークの帯域幅に関して、それをリクエストされた新たなストリームのプロファイルと比較する。この比較は、プロファイルの特性、特にマルチプレックスと新たなストリームのプロファイルにおけるスループットの山と谷を最大限に活用するため、進行中のマルチプレックスストリームへの新たなストリームの瞬時及び/又は遅延した挿入の1以上の仮定をすることによって実行される。本発明による管理は、各種ユーザに最大限サービス提供するため、任意の時点においてネットワークのキャパシティの利用を最適化することを可能にする。従って、サービスはフレキシブルとなり、それにアクセス可能なユーザ数を増加させることを可能にする。
【0015】
このため、本発明は、配信ネットワークのキャパシティ閾値の関数として配信ネットワークへのサーバにより提供されるデータストリームセットの伝送を許可する、デジタルデータストリーム形式により前記サーバにより提供される複数のマルチメディアコンテンツからのマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスのためのリクエストを管理する方法であって、前記デジタルデータストリームは、可変スループットタイプであり、少なくとも1つのデータスループットプロファイルが、各ストリームに関連付けされ、前記受け付けたリモートアクセスリクエストの少なくとも一部について、当該管理方法は、受け付けたリクエストに対応するデータストリームの少なくとも1つの挿入時点を、進行中の前記ストリームセットに対応する第1スループットプロファイルと、前記リクエストに対応するストリームに係るスループットプロファイルに対応する第2スループットプロファイルとの関数として決定するステップを有し、前記挿入時点は、前記リクエストされたストリームの瞬時の挿入又は遅延した挿入に対応することが可能である方法に関する。
【0016】
本発明はまた、可変スループットデジタルデータストリームの形式によりマルチメディアサーバにより提供されるマルチメディアコンテンツをオンデマンドに伝送するシステムの配信ネットワークに接続可能な装置であって、当該装置は、前記データストリームのスループットプロファイルを格納するメモリリソースと、進行中の前記データストリームと新たなストリームのスループットプロファイルに基づき、前記ネットワーク上で伝送されるデータストリームセットに対して、マルチメディアコンテンツへのアクセスのためのリクエストに対応する新たなデジタルデータストリームの挿入時点を決定するアルゴリズムを実現可能なデジタル処理リソースとを有する装置に関する。
【0017】
本発明はまた、上記制御装置と可変スループットデジタルデータストリームの形式によるマルチメディアコンテンツのサーバとを有するオンデマンドにマルチメディアコンテンツを伝送するシステムであって、前記データストリームに対応するスループットプロファイルは、前記データストリームが生成される前記マルチメディアコンテンツの符号化時に前記サーバに格納され、前記プロファイルは、前記装置に格納されるように、前記サーバにより伝送されるシステムに関する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、可変スループット符号化データストリームを利用することにより、伝送ネットワークの帯域幅の使用の最適な管理を可能にするマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストを管理する方法を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
簡単化のため、同一の参照が図面で共通の要素に対して使用される。さらに、以降において、以下の定義が適用される。
・リクエストされたストリーム又は新たなストリームは、与えられたマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストに対応するストリームである。このリクエストされたストリームは、特にユーザからの新たなリクエスト又は一時停止後の読み出しを再開するためのリクエストである可能性があり、この場合、考慮されるべきストリームは、まだ未送信であるときは、当該ストリームの残りの部分となる。これは、早送り又は巻き戻しに対応するストリームとすることができる。すべてのケースにおいて、決定されたデータストリームはそれに対応する。例えば、通常の読み出しでは、ストリームは毎秒25又は30画像の伝送に対応する。早送りでは、ストリームは、例えば、12画像毎に1つの画像の伝送などに対応する。以降において、サービスにより提供される読み出し機能に関する各種リクエストの間の区別はしない。
・マルチメディアコンテンツへのリモートアクセスに対するリクエストは、マルチメディアコンテンツを読み出すため、又は一時停止後のマルチメディアコンテンツの読み出し若しくは、ビデオレコーダ若しくはDVDリーダ上であるときは、VoDサービスにより提供される他の何れかのタイプの読み出しを再開するため、ユーザにより送信されるVoDサービスリクエストである。
【0020】
図2aにおいて、本発明による最適化された管理方法を実現するため、リクエストを管理するコントローラを有し、オンデマンドにマルチメディアコンテンツを伝送するためのネットワークが示される。このネットワークでは、オンデマンドにマルチメディアコンテンツを伝送するためのシステム部分は、サーバ4及び送信機6に加えて、最適化された方法により新たなリクエストを管理する管理コントローラ7を有する。当該実施例では、送信機6とネットワークコア1との間に配備されるスループットスムーサ8が、さらに想定される。この任意的なリソースは、さらに説明されるように、ネットワークキャパシティの管理についてフレキシビリティを提供することを可能にする。サーバ4は、可変スループットデジタルストリームVBRの形式により伝送用に提供されるマルチメディアコンテンツVを提供する。各ストリームVBRについて、サーバ4は、関連するマルチメディアコンテンツVの伝送の期間Tnの各時点tにおける瞬間的なスループットを与えるスループットプロファイルR(t)をマッチさせることができる。例えば、結果として得られる符号化されたデータストリームVBRと同時にテキストファイルの形式などによりマルチメディアコンテンツVを符号化し、サーバ4に格納されるとき、このプロファイルR(t)が抽出可能である。
【0021】
管理コントローラ7は、図示されるように、ネットワークインタフェースi1により配信ネットワークに接続可能な独立した装置とすることができる。それはまた、サーバ4と一体化することも可能である。それは、その他のリソースとの通信を確立することが可能である。特に、それは、ネットワークインタフェースi1を介してサーバ4から情報、特に対応する通信l1,l2,l3を確立することによって、マルチメディアコンテンツV、送信機6又はスループットスムーサ8のプロファイルR(t)を受信することが可能である。
【0022】
コントローラ7は、特に新たなアクセスリクエストを検出し、伝送ネットワークの現在のキャパシティに応じてそれを処理するか、又は拒絶する機能を有している。より詳細には、各新たなリクエストにおいて、又は少なくともその一部について、それは、伝送されるストリームのトータルのスループットの関数として、対応するリクエストされたストリームを進行中のマルチプレックスストリームに挿入することが可能であるか、瞬時に又は所定の遅延により、ネットワークに関して許容される最大スループットを考慮して決定する。これらの機能を実現するため、管理コントローラ7は、デジタル処理リソースとネットワークインタフェースとを有する。図2bにおいて、内部バス75を介し通信する各種リソースを有する一例となる対応するアーキテクチャが示される。特に、プロセッサ71は、新たなストリームの可能な挿入時点を決定するアルゴリズムなどの処理の実行を可能にする。関連するワークメモリ72は、新たなストリームのスループットプロファイルR(t)によるトータルスループットの和Σ(t)S(t)により表される進行中のストリームのトータルスループットなどのデータ、又は送信されるストリームに関する各種データを格納する。ストレージメモリ73は、ディスクなどであり、サービスにより提供されるマルチメディアコンテンツのプロファイルR(t)、ネットワークキャパシティを表す閾値Br1,Br2などのネットワークの特性データ、データスムーサ8などに関するパラメータなどを格納することを可能にする。コントローラ7はさらに、コンテンツ配信ネットワークとインタフェースをとるインタフェース74を有する。
【0023】
各時点において、コントローラ7は、何れのデータストリームがネットワークを介し伝送されているか知っている。それは、これら各種ストリームのスループットプロファイルR(t)を合計することによって、トータルのスループットプロファイルS(t)を決定することが可能である。この計算は、好ましくは、予め又はリアルタイムに実行される。それは、長い期間に対して、典型的には、マルチプレックスのストリームのうちの最大残余伝送時間に対して計算することができる。従って、任意の時点において、マルチプレックスのリアルタイムプロファイルがコントローラ7に利用可能である。この計算は、伝送される各ストリームに対して、コントローラ7がマルチプレックスへのストリームの挿入のスタート時、読み出しが一時停止された時点などの各種情報アイテムをメモリに保持することを仮定する。これら各種情報アイテムは、ネットワークの各種リソース間のVoDサービス情報の交換に従って通常の方法により取得されるため、さらなる詳細については記載されない。ここで、リモートアクセスリクエストが受信されるときに限って、マルチプレックスのプロファイルS(t)を計算することを想定することが可能であるということに留意されたい。コントローラの処理リソースは、あまり使用されないが、このとき、リアルタイム処理は最適ではない。
【0024】
新たなリクエストがユーザにより送信されると、管理コントローラ7は、進行中のマルチプレックスストリームのプロファイルS(t)と、ネットワークキャパシティ(対象となる伝送ネットワークの通信リンクの特性に依存する)を表す閾値Br1とに応じて、瞬時に又は所定の遅延により、リクエストされたストリームを進行中のマルチプレックスストリームに挿入することが可能か決定する。この判定は、ゼロ(瞬時の挿入)と最大許容値、すなわち、ユーザに重大とならない遅延値との間の可能性のある各種遅延値を考慮することによって実行することができる。各値に対して、対応するリクエストされたストリームの挿入ウィンドウが、進行中のストリームを考慮して、伝送されるトータルスループットが閾値以下であるか検証するためチェックされる。この検証は、各種処理に従って実行することが可能である。特に、それは、進行中のストリームのものと新たなストリームのスループットとの合計のスループットの計算に基づくものとすることができ、又はネットワークの最大許容スループットと進行中のスループットとの間の差分プロファイルの計算(利用可能な帯域幅の計算)及び当該差分プロファイルと新たなストリームのプロファイルとの比較に基づくものとすることができる。
【0025】
正の非負値ΔTだけ遅延した挿入の場合、ユーザは、自分がリクエストしたコンテンツを視聴可能となる前に、この追加的なラグΔTだけ待機する必要がある。最大の可能な遅延は、サービスに影響がないように決定される。典型的には、数百ミリ秒から1秒の遅延であれば、ユーザに影響を与えず、サービスを低下させることはない。
【0026】
本発明を説明するため、本発明による挿入時点を決定するモードが説明される。それは、新たなストリームのプロファイルとプロファイルS(t)を合計するための処理に基づく。このモードは、図3a及び3bに関して説明される。
【0027】
コントローラ7により時点t0においてリクエストが受信されるとする。このアクセスリクエストについて、データストリームVBRと対応するスループットプロファイルとが対応する。このプロファイルはコントローラに既知であり、これは、データメモリ73に含まれるデータアイテムの1つであるか、又はサーバ4を介し取得することができる。当該プロファイルは、伝送期間に対応する幅Tnを有する。進行中のマルチプレックスストリームのトータルスループットS(t)と当該プロファイルR(t)との加算の結果は、リクエストされたストリームがマルチプレックスストリームに挿入される時点に依存する。
【0028】
図3aは、リクエストされたストリームの瞬時の挿入、すなわち、t0における挿入を仮定したものを示している。簡単化のため、リクエストが受信された時点t0とストリームのマルチプレックスへの瞬時の挿入の時点とが一致していると想定される。実際には、計算上考慮しなければならない圧縮できない遅延が存在する。
【0029】
コントローラは、プロファイルR(t)とウィンドウ[t0,t0+Tn]上のトータルプロファイルS(t)とを加算し、プロファイルR(t)のスタートをt0に一致させる。
【0030】
【数1】


当該ウィンドウ上で、コントローラは、ネットワークの最大許容スループットの閾値Br1と上記プロファイルΣ(t)とを比較する。図示された実施例では、この閾値を超える3つのタイムゾーン30.1、30.2、30.3が検出される。従って、リクエストされたストリームの進行中のマルチプレックスへの瞬時の挿入は不可能である。
【0031】
図3bは、リクエストされたストリームのΔTだけ遅延した挿入、すなわち、t0+ΔTにおける挿入を仮定したものを示す。コントローラは、ウィンドウ[t0+ΔT,t0+ΔT+Tn]上で取得されたトータルプロファイルS(t)とプロファイルR(t)を加算し、プロファイルR(t)のスタートをt0+ΔTに一致させる。トータルスループットが以下のように取得される。
【0032】
【数2】


このウィンドウ上で、コントローラは、ネットワークの最大許容スループットの閾値Br1と当該プロファイルΣ(t)とを比較する。図示された実施例では、取得されたトータル曲線Σ(t)は、閾値を超えるゾーンを示していない。挿入ウィンドウ[t0+ΔT,t0+ΔT+Tn]上で、2つのプロファイルS(t)とR(t)の山と谷が互いに補償し合っている。このとき、アクセスリクエストが許容され、リクエストされたストリームが、進行中のリクエストストリームと共に時点t0+ΔTにおいて挿入される。一般に、挿入時点を決定するステップは、何れかのポイントにおいて少なくとも閾値Br1以下のトータルスループットレベルが存在するように、リクエストされたストリームの最適な挿入時点を求めるため、2つのスループット曲線S(t)とR(t)の山と谷を利用する。プロファイルの挿入の最良の構成が、それが存在する場合には、リクエストされたストリームを進行中のデータストリームに挿入するのに求められる。
【0033】
図4aに示されるように、本発明によるリモートアクセスリクエストを管理する方法は、以下のステップを有する。
・オンデマンド又はリアルタイムバックグラウンドタスク(タスクCOMP(S(t))として確立されるマルチプレックスストリームのリアルタイムスループットプロファイルS(t)を確立及び/又はフェッチするためのステップ100.1と、コントローラのメモリ73又はサーバ4のメモリにおいてリクエストされたストリームのプロファイルR(t)を検索するためのステップ100.2とを有する初期化ステップ100
・瞬時の挿入を仮定することによって、トータルスループットプロファイルΣ(t)が、すべてのポイントにおいて挿入ウィンドウ[t0,t0+Tn]上で閾値Br1を下回り、リクエストを受け付け、リクエストされたストリームをマルチプレックスに瞬時に挿入する場合、閾値条件Br1を検証するステップ101(ステップ101.1)
・1以上の超過ゾーンが存在する場合、リクエストを許可し、決定された遅延によりストリームを挿入するため、トータルプロファイルがすべてのポイントにおいて対応する挿入ウィンドウ[t0+ΔT,t0+ΔT+Tn]上で閾値Br1以下となる許容される遅延値ΔTを検索するステップ102(ステップ102.1)
アクセスリクエストの管理を精緻化することは、リクエストを許可する上での許容度を増大させる。この精緻化は、図2aに示されるように、伝送ネットワークが送信機6の出力と配信ネットワーク1との間にスループットスムージング手段8を有することを仮定する。
【0034】
スムージング手段は、ネットワーク上のデータパケットの送信が非同期タイプとなるATM(Asynchronous Transfer Mode)タイプのネットワーク上のビデオ伝送のためのシステムにおいて、データパケットの同期伝送に基づくVoDサービスなどのサービスと対照的に、ネットワークリスニングシステムと共に既知の方法により使用される。スムージング技術は、そのスループットが特定のポイントにおいて伝送ネットワークの最大スループット閾値をローカルに超えるデータストリームのマルチプレックスを許可することを可能にする。このとき、スムーザの機能は、上記超過ゾーンにデータパケットを分散させることであり、すなわち、通常送出されるべきであった時点の少し前又は少し後にビデオデータパケットを転送することである。利用されるスムージングに応じて、ある期間中により大きな又はより小さな超過が、超過の制限された高さ及び期間と共に許容される。
【0035】
本発明では、送信機6の出力に配置されるスムーザ8の特性は、伝送ネットワークの閾値Br1の超過基準の適用における許容度及びフレキシビリティを取得するため利用される。
【0036】
図5a及び5bにおいて、この精緻化の一実現形態が示される。図5aにおいて、トータルスループットプロファイルΣ(t)が例示される。このトータルスループットは、平均値Dmについて可変である。それは、30.4と30.5の各タイムゾーンにおいては、閾値Br1を超えるピークを有する。タイムゾーン30.4と30.5における当該超過は、スループットスムーザ8(レート調整装置)によりスムージングされる。図5bに示され、スムーザの出力において取得されるデータスループットに対応するスムージングされた曲線Σ(t)が取得される。ローカルには、これらのゾーンにおいて、データパケットの分散が観察される。
【0037】
実際には、リクエストの許可を管理する許容度は、特に技術的制約に依存する可能性がある実現されるスムージング特性に依存する。特に、スムージングは、ビデオストリームにジッタを招く。このジッタは、ビデオ符号化装置によってサポートされる制限内に維持される必要があり、このため、超過期間に関する超過パーセンテージスパンを生じさせる。これらのデータがスムーザ8によって送信され、コントローラ7によりデータメモリ73に格納することが可能となる(図2b)。
【0038】
実際、伝送ネットワークに設けられるとき、スムージングにより提供される可能性の利用は、リクエストが許可することができるか決定するためのさらなるステップを生じさせる。図6に示される実施例では、トータルスループット曲線はゾーン30.6において閾値Br1の僅かなローカルな超過をローカルに示すと仮定される。この超過が、特に超過の高さと期間に関して、スムーザ8の制約を充足する場合、管理コントローラは、実施例では挿入遅延ΔTにより、リクエストされたストリームの挿入を許可する。
【0039】
このため、本発明によるリクエストを管理する方法は、伝送ネットワーク上の進行中のデータストリームのスループットの任意の時点での非統計的であるが制御された管理と共に、同時にサービス提供されるVoDサービスのユーザ数の最適化を可能にする。
【0040】
実際、挿入時点を決定するアルゴリズムが、各新たなリクエストについて又はその少なくとも一部についてコントローラ7により呼び出される。具体的には、特定数以下のオンラインユーザについて、ネットワークキャパシティの問題はなく、これらのリクエストについて本発明の方法を実現することは有用でない。
【0041】
挿入時点は、判定ループと関連するループステップサイズを利用して、連続する階層により決定することが可能である。このループは、ゼロの遅延Δti(図3aの瞬時の挿入の仮定に対応する)により初期化され、閾値状態Br1がチェックされる。閾値状態が充足されない場合、条件を充足する遅延値Δtiが検出されるまで、又は最大許容遅延に対応する所定数のループが実行されるまで、遅延Δtiはループステップサイズのmの値だけインクリメントされ、閾値条件がチェックされ続ける。
【0042】
精緻化は、このアルゴリズムと統合することが可能である。特に、瞬時の挿入が可能である場合でも、挿入がまた可能である遅延値が存在するかチェックされ、ネットワークキャパシティ閾値に関するより強力な制約を満たすことを可能にする所定の遅延による挿入が選択される。これについて、典型的には、トータルスループットは、挿入ウィンドウのすべてのポイントにおいて、例えば、5%のオーダなど、Br1未満の閾値Br2以下となる。この場合、図7に示されるように、コントローラは、挿入時点を決定するためループ200を初期化し(ステップ100)、すなわち、カウンタi=0及びΔti=0について、プロファイルS(t)と(ステップ100.1)、R(t)と(ステップ100.2)を取得し、カウンタiを1単位だけインクリメントし(i=i+1)、遅延を各ループ間の1ループステップサイズmだけインクリメントする(Δti=Δti+m)ことによって、このループをK回繰り返す。
【0043】
各ループ200において、コントローラは各種ステップを適用する。
・ステップ200.1:対象となる遅延Δtiについて、必要に応じてスムージングにより、閾値条件Br1が充足されているか判定される。(ステップ200.2)
・ステップ200.3:ステップ200.1の条件が充足されている場合、より制限された閾値条件Br2が充足されているか判定される。ループiの結果に依存することを終了するため、可能性のあるソリューションSiのテーブルは、挿入に関する遅延Δtiの値(ゼロ又は正)と、充足される関連する閾値制約Br1又はBr2とを示す。
【0044】
例えば、以下の3つのソリューション、すなわち、i=0におけるS0(Δt0=0;Br1)と、i=2におけるS2(Δt2=2.m;Br2)と、i=5におけるS5(Δt5=5.m;Br2)が取得される。このとき、コントローラ7は、S0及びS5よりもS2を選好することが可能であり、対応する挿入ウィンドウにおいて、このソリューションは、ソリューションS0より大きな帯域幅を利用可能にし、これは、他の以降のリクエストの許可を実現し、リクエストS5より小さな挿入遅延しか課さない。
【0045】
実際の例では、ループステップサイズのmの値は、50ミリ秒のオーダとすることが可能であり、認識可能なサービス低下のないユーザの最大許容遅延は、500ミリ秒〜1秒のオーダであり、これにより、10〜20のオーダの最大ループ数Kが与えられることとなる。
【0046】
計算時間とメモリ仕様に関して効率的な検証ステップの実施例が、特にスループットプロファイルを処理し、それらを閾値と比較するため実現することが可能である。これに関して、スループットプロファイルに関するいくつかのコンセプトを指定することが有用である。ストリームのスループットプロファイルは、当該ストリームのデータスループットの時間に関数として展開される。プロファイルの幅は、ストリームの伝送期間に対応する。マルチメディアデータに関するとき、典型的には、ビデオモード(インタレース方式又はプログレッシブ方式)、イメージ又はハーフイメージ(インタレースモード)に対応するフレーム及びフォーマット(PAL、NTSCなど)に従って、毎秒25〜60のビデオフレームが存在する。従って、スループットプロファイルの表示は、テキストファイルなどにおけるデータセットとすることが可能である。ファイルの各データは、与えられたサンプリング時点のストリームのスループットサンプルである。このサンプリングは、各サンプリング期間において、サンプル値として使用される最も高いスループット値となるようにされる。
【0047】
このため、1つは、各サンプリング時点t0、t0+Te、t0+2.Teなど、1、5、8などの1秒当たりのメガビット(Mbs)の数列を有する。1秒当たり1つのサンプリングが、実際的な値となるであろう。
【0048】
管理コントローラは、サービスにより提供される各コンテンツのプロファイルにアクセスすることが可能である。それは、構成される各ストリームのプロファイルを読み出し、このマルチプレックスの各ストリームのスタートを考慮しながら、すなわち、それらが挿入された時点の各ストリームを考慮しながら、それらを合計することによって、進行中のマルチプレックスストリームのリアルタイムのスループットのプロファイルを計算するのに上述されたような上記プロファイルを利用する。
【0049】
与えられたマルチメディアコンテンツへのリモートアクセスのリクエストを受け付けると、コントローラは、リクエストされたストリームのスループットプロファイルを読み出す。その後、何れかのポイントですなわち、各サンプリング時点において、2つのプロファイルにおける当該サンプリング時点でのスループット値の合計が閾値以下であるか検証する必要がある。その伝送期間が例えば、2〜3時間程度であるマルチメディアコンテンツについて、このポイント毎の検証はやや骨の折れるものであるとわかるかもしれない。
【0050】
例えば、毎秒構成される1つのプロファイルなど(すなわち、毎秒1サンプル)、1つのプロファイルの代わりに、本発明の第1の精緻化は、より長い期間の異なるサンプリング期間について取得される複数のプロファイルの各ストリームを使用し、これにより、最小のサンプルがそれらのより多くを与えるより短い期間に与えられる。これは、サーバにより配信されるマルチメディアコンテンツについてと、データストリームのマルチプレックスについての両方に実行される。対象となるサンプリング期間に対応するスケールのコンセプトが導入される。これは、繰り返しループを利用し、最初に最大スケールを選択し、その後、可能性のある検出される超過ゾーンに対して検索を精緻化し、精緻化スケールを増大させることによる連続的な近似によって、スループット条件を充足させることを可能にする。
【0051】
本実施例を説明するため、3つのサンプリング期間、すなわち、3分などのTe、1分などのTe及び15秒などのTeが検討される。これらの数値は、単なる一例として与えられている。
【0052】
図8aにおいて、各サンプリング期間Te、Te、Teについて、ネットワーク上の進行中のマルチプレックスについて取得される3つのスループットプロファイルS’(t)、S’’(t)及びS’’’(t)が示される。
【0053】
同様に、図8bにおいて、各サンプリング期間Te、Te、Teについて取得されたリクエストされたストリームの3つのスループットプロファイルR’(t)、R’’(t)及びR’’’(t)が示される。
【0054】
各プロファイルでは、所与のサンプリング期間について使用されるスループット値は、より正確なサンプリングの同じスループットを表す値の最大値となる。例えば図8aでは、Teの第1サンプリングのスループット値は、Teの最初の3つのサンプルの値の最大値であり、これは第3の値に対応する。その後、ネットワークキャパシティ閾値との比較が、図9に示される3つのステップにおいて実行される。
・ステップ1では、最大サンプリング期間に対応する最も粗いサンプリングが対象とされる。これは、対応するデータファイルが最も少ないサンプリングを有するサンプリングである。各期間において、2つのプロファイルS’(t)とR’(t)の対応するサンプリングが、閾値Br1の超過が存在するゾーンを決定するのに加算される。本実施例では、ネットワークキャパシティの潜在的な超過Z1及びZ2の2つのゾーンが特定される。これらのゾーンZ1及びZ2における検証を精緻化する必要がある。そして、ステップ2に移行する。
・ステップ2では、より短いサンプリング期間Teにより取得されたプロファイルS’’(t)及びR’’(t)が使用される。ステップ1で特定されたゾーンZ1及びZ2のみにおいて、これらのプロファイルのサンプルが加算され、上記ゾーンにおいて、閾値Br1の超過ゾーンが存在するか検証するためチェックする。図示された実施例では、超過が存在するゾーンZ1.1がゾーンZ1に検出される。他方、ゾーンZ2については、実際、超過問題は存在していないことが確認される。ゾーンZ1.1について、ステップ3に移行することによって検証を精緻化する必要がある。
・ステップ3において、さらに短いサンプリング期間Teにより取得されるプロファイルS’’’(t)及びR’’’(t)が使用される。ステップ2において特定されたゾーンZ1.1のみにおいて、上記プロファイルのサンプルが加算され、当該ゾーンZ1.1において、閾値Br1の超過ゾーンが存在するか検証するためチェックする。図示された実施例では、実際、特定されたゾーンZ1.1に超過は存在しない。リクエストを許可することが可能である。
【0055】
上述された方法は、減らされた個数の値を有するスループットプロファイルのファイルからスタートし、その後、リスクがあると検出されたゾーンのみについて処理を精緻化し、連続するゾーンを実行することによって実行される計算数を大きく低減することを可能にする。
【0056】
最終的に、閾値を超過する1以上のゾーンが検出され、スループットスムーザが想定される場合、超過がスムーザにより訂正可能であるか検討される。そうでない場合、リクエストされたストリームを現在のマルチプレックスに挿入するための時点は、1単位だけ、すなわち、ループステップサイズだけシフトされ(図7)、そこから対象となる各種サンプリング期間に対応する新たなプロファイルが求められる。その後、ステップ1〜3は繰り返される。
【0057】
ステップ1〜3に再移行する毎に、必要に応じて、超過ゾーンがあるとき、それをスムーザにより解消することが可能であるか検討され、そうでない場合には、追加的な単位だけシフトされことが続けられる。
【0058】
実際、使用される各サンプリング期間の個数は、必要な計算時間と求められるサービスクオリティとの間の適切なバランスをとるよう決定される。
【0059】
図10a及び10bは、リクエストされたストリームとマルチプレックスのスループットプロファイルの処理の他の実施例を示す。本実施例では、ストリーム毎に1つのスループットプロファイルが使用され、すなわち、1秒などの1つのサンプリング期間が試用される。対応するサンプリング時間によるスループット値の降順にサンプルをランク付けすることによって、処理時間の向上が実現される。このランク付けは、対象とされる挿入時点を考慮して、リクエストされたストリームのプロファイルと、進行中のストリームのトータルのプロファイルとに適用される。対象となる各挿入時点について、
・リクエストされるストリームのプロファイルのサンプルをスキャンし、最初のものからスタートし、サンプルのスループット値を同一のサンプリング時間に対応するマルチプレックスのプロファイルのサンプルのものと加算することによって、
・同時にマルチプレックスのプロファイルのサンプルをスキャンし、最初のものからスタートし、サンプルのスループット値を同一のサンプリング時間に対応するリクエストされたストリームのプロファイルのサンプルのものと加算することによって、スループット条件を検証するステップが適用される。プロファイルR(t)とS(t)における同様のランクのサンプルの和が閾値Br1未満となるとすぐに、これらの検証ステップは中断され、リクエストは許可される。その後、対象とされ続けるサンプルはすでに対象とされたものよりスループットが低くなることが確実であるため、その和は常にBr1未満となるであろう。
【0060】
進行中のマルチプレックスのスループットプロファイルS(t)を示す図10aを参照するに、サンプルs1,s2,...などはスループットの降順にランク付けされる。同様に、進行中のリクエストされたストリームのスループットプロファイルR(t)を示す図10bでは、サンプルr1,r2,...もスループットの降順にランク付けされる。その後、対応するファイルは、各サンプルについて、それに対応するサンプリング時点に関する情報のアイテムを含む。当該処理方法は、以下のように進行する。
・プロファイルR(t)の第1サンプルr1が検索され、それを同一のサンプリング時点s28を有するプロファイルS(t)のサンプルと加算し、その和を閾値Br1と比較する。その後、プロファイルS(t)の第1サンプルs1が検索され、それを同一のサンプリング時点r34を有するプロファイルR(t)のサンプルと加算し、その和を閾値Br1と比較する。
・その後、第2サンプルr2が検索され、それを同一のサンプリング時点s22を有するプロファイルS(t)のサンプルと加算し、その和を閾値Br1と比較する。その後、第2サンプルs2が検索され、それを同一のサンプリング時点r29を有するプロファイルR(t)のサンプルと加算し、その和を閾値Br1と比較する。同様の処理が続けられる。
・同時に、同じランクのサンプルがペア毎に加算され、それがrk+sk≦Br1となるランクkに到達するまで、閾値Br1と比較される。
【0061】
アルゴリズムはそこで停止し、以下のランクのサンプルについて、クロス和は常にBr1以下となるであろう。より高いランクのサンプルを有する超過はもはや存在し得ない。この実施例では、アルゴリズムはk=10について停止する。
【0062】
図10a及び10bに示される例では、閾値超過は存在しない。リクエストを許可することが可能となる。
【0063】
1以上の超過が存在する場合、上述された原理が適用される。すなわち、スループットスムージングが想定される場合、これらの超過についてスムージングが適用可能であるか検討される。そうでない場合、リクエストされたストリームのプロファイルは1単位だけシフトされ、処理アルゴリズムが再実行される。1以上の単位(ループ)後に許容される遅延が検出され、リクエストはストリームを対応する遅延に挿入することによって許可されるか、又は許容される遅延が検出されず、リクエストは拒絶される。
【0064】
本発明は、上述した検証処理に限定されるものでない。他の処理が、所与の時点においてリクエストされたストリームを送信可能であるか検証するのに利用可能である。特に、プロファイルの相違に基づく処理を利用することが可能である。例えば、この処理に従って、所与の時点にリクエストされたストリームを送信することが可能であるか検証される。すなわち、
・最大スループット(配信ネットワークのキャパシティ)に対応するプロファイルと、進行中のストリームセット全体のトータルスループットに対応するプロファイルS(t)との間の差分が計算され、
・その後、可能性のある各挿入時点について、リクエストに対応するストリームのスループットプロファイルが計算された差分以下であるか検証するためチェックされる。
【0065】
一変形では、シフトのための最良の候補を検出するため、検索ステップを実行することが可能である。従って、当該変形によると、差分プロファイル、すなわち、利用可能な帯域幅(最大スループット(又は配信ネットワークのキャパシティ)に対応するプロファイルと進行中のストリームセット全体のトータルスループットに対応するプロファイルとの間の差分)と、リクエストに対応するストリームのスループットプロファイルとの間の相互相関を実行することが可能である。その後、この相互相関の最大値に対応する挿入時間が選択される。数学的定義によると、2つの関数を相関させる相互相関関数gは、可能なシフトuのすべての値に対する2つの関数f1及びf2のスカラー積となる。
【0066】
【数3】


ここで、これは離散的なサンプルセット(離散和)に対する相互相関処理を実行し、1以上のシフト値について相互相関を計算することに関する。最大となる相互相関値は、リクエストされたストリームについて挿入条件を検証するため優先的にテストされる必要があるシフト値に対応する。
【0067】
本発明のフレームワークから逸脱しない上記実施例の変形が適用可能である。特に、所与のマルチメディアコンテンツについて、早送り又は巻き戻しのサービスの各機能に係るプロファイルを予め計算し、一時停止モードなどの起動に係るプロファイルを更新することが可能である。何れの処理が利用されても、許容される又は最適な挿入時点の決定は、当該時点を超す前に実行される必要がある。従って、選ばれた処理は、コントローラの処理リソースのキャパシティに応じてより効率的になるか、そうでなくなるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は、VoDサービスを提供することを可能にするマルチメディアサーバに基づきマルチメディアコンテンツを伝送するためのネットワークを示す。
【図2a】図2aは、本発明によるリモートアクセスリクエストを管理するコントローラを有する伝送ネットワークを示す。
【図2b】図2bは、このような管理コントローラの一例となる構成を示す。
【図3】図3a及び3bは、それぞれ瞬時の挿入及び遅延した挿入を考慮することによって新たなデータストリームの一例となる管理を示す。
【図4】図4は、本発明による新たなストリームの挿入時点を決定するアルゴリズムのフローチャートである。
【図5】図5a及び5bは、送信機の出力に適用されるスループットスムージング原理を示す。
【図6】図6は、本発明による管理方法における当該原理の一例となる適用を示す。
【図7】図7は、新たなストリームの挿入時点を決定するアルゴリズムの詳細なフローチャートである。
【図8a】図8aは、異なるサンプリング期間に対応して配信を実行するストリームのトータルスループットS(t)の各種プロファイルを示す。
【図8b】図8bは、異なるサンプリング期間に対応するリクエストされた新たなストリームのスループットR(t)の各種プロファイルを示す。
【図9】図9は、図8a及び8bに示される各種プロファイルを利用した本発明による管理の第1実施例を示す。
【図10】図10a及び10bは、本発明によるリクエスト許可管理の他の実施例を示す。
【符号の説明】
【0069】
1 ネットワークコア
4 サーバ
7 コントローラ
【出願人】 【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【出願日】 平成19年6月27日(2007.6.27)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦

【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介

【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重


【公開番号】 特開2008−11538(P2008−11538A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−169102(P2007−169102)