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【発明の名称】 画像読取装置、及び画像読取装置のプログラム、及び画像読取装置を用いた画像形成装置
【発明者】 【氏名】伊藤 昌弘

【要約】 【課題】内部温度の上昇による各部材の熱膨張等の熱の影響により起こる焦点位置のずれを、読取動作と同時に検出可能な位置情報部を有することにより調整が可能であり、良好な焦点位置で原稿の読取りが可能な画像読取装置を提供する。

【構成】本発明の画像読取装置は、原稿32を配置する原稿載置面31と、原稿32に光を照射する光源と、原稿32からの反射光を反射する一枚以上のミラーと、反射光を結像させるレンズ35と、結像した反射光を電気信号に変換する光電変換素子36を具備しており、レンズ35または光電変換素子36の少なくとも一方を移動する移動手段と、少なくとも2つ以上の焦点位置の情報を得る位置情報部37と、移動手段を制御する制御手段を備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿載置面に原稿を配置して光を前記原稿に照射し、前記原稿からの反射光を、ミラーを介してレンズにより結像させて、光電変換素子により情報を信号として読取る画像読取装置であって、
前記レンズまたは前記光電変換素子の少なくとも一方を移動する移動手段と、少なくとも2つの焦点位置に関する情報を得る位置情報部と、前記位置情報部により得られた情報に基づいて前記移動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記位置情報部は、前記原稿載置面の法線方向に対して、前記原稿載置面と等しい焦点位置、前記原稿載置面よりも短い焦点位置、前記原稿載置面よりも長い焦点位置の少なくともいずれか2つの位置に所定のマークを配置した構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記位置情報部による焦点位置の検出結果から、前記原稿載置面の位置に焦点を合わせるように前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記位置情報部は任意の間隔で線分を配置した構成を備え、前記制御手段は、その線分を前記光電変換素子により読取った出力値からなるCTFの計算値が最大となる位置に前記レンズまたは前記光電変換素子の少なくとも一方を移動するように前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記位置情報部は、前記ミラーの走査方向と直交する方向に沿った複数箇所に所定のマークを配置した構成を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記位置情報部は、前記ミラーの走査方向に、前記原稿載置面と平行で且つ原稿読み取り領域外に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記原稿の画像についての異なる色の色分解素子を有する複数の光電変換素子を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記各光電変換素子に受光させる反射光を結像させる光学系倍率差を、前記位置情報検出部の検出結果により制御することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像読取装置の処理を行うことを特徴とする画像読取装置のプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ等、原稿の情報を信号として読取る画像読取装置、またはカラー画像読取装置の焦点位置ずれの補正技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている一般的な画像読取装置の一構成例を図12に示す。原稿載置面21の上に載せた原稿22を、第一走行体23に配置された光源で照射する。原稿22からの反射光は、第一走行体23の第一ミラー23aで反射し、第二走行体24の第二ミラー24aと第三ミラー24bで折り返されて、レンズ25に入射して光電変換素子26上に結像され、光電変換素子26に入射した光を電気信号に変換する。この際、第一走行体23は、原稿載置面21に平行に任意の速度で移動、走査され、第二走行体24は、第一走行体23の1/2の速度で移動して、原稿載置面21から光電変換素子26までの光路長を一定に保ちながら、一枚の原稿22の全面の反射光を得る。
【0003】
従来の画像読取装置では、光電変換素子としては一般的にCCDが用いられているが、CCDの小型化と高速な信号処理化の影響によりCCD自体の発熱が問題となる傾向にある。また、CCDの発熱の他、原稿を照明する光源の発熱等により、画像読取装置の内部温度は上昇する。このような温度上昇でレンズ材料、レンズを保持する鏡筒等に熱膨張が起こることにより、レンズの曲率半径、レンズ厚、レンズ間隔、および屈折率が変化し、結果としてレンズの焦点距離が変化する。従って、画像読取装置の内部温度が上昇すると、CCDの位置にあるべきレンズの焦点位置がずれてしまい、良好に原稿を読み取ることが出来なくなる問題があった。
一方では、レンズの焦点距離が変化していなくても、CCDの発熱でCCDを保持する部材自体が伸び、CCDの位置自体がずれることにより焦点位置がずれて、良好に原稿を読み取ることが出来なくなる問題があった。
【0004】
これらの問題に対して、特許文献1では、耐熱性のフレームでCCDを保持することにより、CCDの位置ずれの変化を低減させている。
また、特許文献2では、調整用チャートを配置し、レンズ、又は、光電変換素子を一度移動させて焦点位置を検出し、検出結果により調整した焦点位置で、原稿を読み取る技術について開示されている。
【特許文献1】特開2004−187039公報
【特許文献2】特開2000−287042公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術は、耐熱性のフレームでCCDを保持して、CCDの位置ずれを低減はしているが、先に述べたレンズの焦点距離の変化に対して補正をしておらず、位置ずれの調整としては適していない。
また、前記特許文献2に開示されている従来技術は、焦点位置を検出するためには、レンズか、光電変換素子を一度移動させて検出しなくてはならず、連続読取りの間、検出と調整に時間を費やすことになる。また、連続読取時は、レンズ周辺温度により、レンズの焦点距離とCCD位置による結像の状態、あるいは結像倍率を補正しても、温度の測定位置が発熱元であるCCDから離れてしまうため、レンズ周辺の雰囲気温度が上昇する前に、部材が伸びてCCD自体が位置変動してしまい焦点位置がずれてしまう課題があった。
【0006】
本発明は、係る課題に鑑み、原稿の読取と同時に焦点位置を検出し、焦点位置の補正をすることで、連続読取時であってもすばやく焦点の位置ずれを良好に補正する画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は係る課題を解決するために、請求項1は、原稿の読取と同時に焦点位置を検出し、焦点位置の補正をすることで、連続読取時であってもすばやく焦点の位置ずれを良好に補正することを目的としており、原稿載置面に原稿を配置して光源より前記原稿に光を照射し、前記原稿からの反射光を一枚以上のミラーによる反射を介してレンズにより結像させて、前記反射光を光電変換素子で受光して前記原稿の情報を信号として読取る画像読取装置であって、前記レンズまたは光電変換素子の少なくとも一方を移動する移動手段と、少なくとも2つ以上の焦点位置に関する情報を得る位置情報部と、前記移動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像読取装置である。
【0008】
請求項2に係る発明において、前記位置情報部は、前記原稿載置面の法線方向に対して、前記原稿載置面と等しい焦点位置、前記原稿載置面よりも短い焦点位置、前記原稿載置面よりも長い焦点位置の少なくとも何れか2つの位置に所定のマークを配置した構成を備えていることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置である。
請求項3に係る発明において、前記制御手段は、前記位置情報部による検出結果から、前記原稿載置面の位置に焦点を合わせるように前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置である。
請求項4に係る発明において、前記位置情報部は任意の間隔で線分を配置した構成を備え、前記制御手段は、その線分を前記光電変換素子により読取った出力値からなるCTFの計算値が最大となる位置に前記レンズまたは前記光電変換素子の少なくとも一方を移動するように前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像読取装置である。
【0009】
請求項5に係る発明において、前記位置情報部は、前記ミラーの走査方向と直交する方向に沿った複数箇所に所定のマークを配置した構成を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像読取装置である。
請求項6に係る発明において、前記位置情報部は、前記ミラーの走査方向であり、前記原稿載置面と平行であり、前記原稿載置面の領域外に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像読取装置である。
請求項7に係る発明において、前記原稿の画像についてのカラー情報を得る色分解素子を有する光電変換素子を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のカラー画像読取装置である。
【0010】
請求項8に係る発明において、前記制御手段は、前記原稿の所定のカラー情報を得る色分解素子を有する所定の数量の光電変換素子に受光させる反射光を結像させる光学系倍率差を、前記位置情報検出部の検出結果により制御することを特徴とする請求項7に記載のカラー画像読取装置である。
請求項9に係る発明において、請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明において、請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像読取装置の処理を行うことを特徴とする画像読取装置のプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、内部温度の上昇による各部材の熱膨張等の熱の影響により起こる焦点位置のずれを、位置情報部により読取動作と同時に焦点位置を検出することにより、良好な焦点位置で原稿の読取りを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0013】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態を示す。例えば、本発明の画像読取装置は、原稿載置面31と、原稿32と、第一走行体33と、第一ミラー33aと、第二走行体34と、第二ミラー34aと第三ミラー34b、レンズ35と、光電変換素子36と、位置情報部37を備えて構成されている。
原稿載置面31の上に載せた原稿32を、第一走行体33に配置された光源で照射する。原稿32からの反射光は、第一走行体33の第一ミラー33aで反射し、第二走行体34の第二ミラー34aと第三ミラー34bで折り返されて、レンズ35に入射して光電変換素子36上に結像される。光電変換素子36に入射した光を電気信号に変換する。この際、第一走行体33は、原稿載置面31に平行に任意の速度で移動、走査され、第二走行体34は、第一走行体33の1/2の速度で移動して、原稿載置面31から光電変換素子36までの光路長を一定に保ちながら、一枚の原稿32の全面の反射光を得る。読取動作中には、原稿載置面31の読取範囲外に配置した37a、37bの位置情報部37からの反射光を光電変換素子36で変換して位置情報を検出し、レンズ35、光電変換素子36の焦点位置を調整する。
【0014】
図2に位置情報部を示す。図2(a)のように位置情報部は、走行体の走査方向に段になって透明部材51で形成されており、マークが記されるチャート部52を有している。各段は、原稿載置面よりも下側の位置、原稿載置面よりも上側の位置に配置してある。図2(b)のように各段に任意の間隔に並んだ白と黒の線分でマークが形成されており、走行体の走査方向に形成するマーク53aと、走行体の走査方向に直交する長手方向に形成するマーク53bが複数箇所に配置している。
【0015】
位置情報部の線分から得られるCTF(Contrast Transfer Function)を各段において算出して、焦点位置を求める。CTFの算出方法は、この線分を読取った光電変換素子の出力値の最大値と最小値を用い、下記式(1)とすることで、CTFを求めることができる。また、下記式(1)の分母の値を、最大値と、最小値の変わりに線分中の白ではなく、図2(c)のように一定の範囲内が白い場所WのCTF値W1と、一定の範囲内が黒い場所BのCTF値B1を用いて、下記式(2)とすることも可能である。また、出力値の最大値と、最小値の2値を取得するのではなく、線分の範囲を広く取って、複数画素の値を読取り、その値から図3のようなヒストグラムを描き、そのヒストグラムの2つの最頻値(M1、M2)、または平均値(A1、A2)を取って、下記式(3)、下記式(4)とすることで、電気ノイズや、フレアの影響でCTFの誤評価することを防ぐことができる。
【0016】
CTF=max−min/max+min ・・・(式1)

CTF=max−min/|W1+B1| ・・・(式2)

CTF=|M1(A1+M2)(A2)|/|M1(A1+M2)(A2)|
・・・(式3)

CTF=|M1(A1+M2)(A2)|/|W+B| ・・・(式4)
【0017】
走行体を、図1の37aから37bの位置まで走査しながら、それぞれの段のCTFを算出することで、原稿載置面よりも下側の位置、原稿載置面よりも上側の位置のCTFを一回の走査で測定することも可能である。
また、図2とは別に、図4(a)のような透明部材54は第一走行体の長手方向に分割して段になってチャート55が配置することも可能である。このような例であれば、図4(b)のように、分割して段になっている一列に並んだチャート55に記されている走行体の走査方向に形成するマーク53aと、走行体の走査方向に直交する長手方向に形成するマーク53bと、の間隔の線分を検出することで、各段を走査することなく原稿載置面よりも下側の位置、原稿載置面よりも上側の位置のCTFを一度に算出することが可能である。
【0018】
読取った複数の位置のCTFから、レンズ、または、光電変換素子の位置を制御する方法を次に示す。上記のように原稿載置面の位置とCTFの関係が図3のような場合において、横軸の零を原稿載置面とするとき、マイナス方向は、原稿載置面よりも低い方向を表し、プラスの方向は、原稿載置面よりも高い方向を表す。
原稿載置面よりも下側の位置M1と、原稿載置面よりも上側の位置M2を同時に測定することで、例えば、光電変換素子が発熱し、レンズと光電変換素子の間の部材が伸びた場合や、レンズの焦点距離が温度により短くなった場合は、同時に測定したM1、M2のCTF値が、図5の結果のようになることがある。この際、M1のCTF値が大きいことに着目し、そのM1位置から0mm位置の間隔の分Doについて、レンズ、ないしは光電変換素子の少なくとも一つの位置を調整すればよい。
【0019】
また、図5では、上記のように原稿載置面の位置変動Doであるから、光学系の倍率βをかけた結像面の位置変動Diを算出して、レンズ、又は、光電変換素子を移動すればよい。レンズの主点位置の変動、原稿載置面からレンズまでの距離も僅かに変化する問題等を考慮した計算式を用いることも可能であるが、温度変化による結像面の変動量は小さいため、下記式(5)を移動量の計算式例とすることが可能である。

Di=β2・Do ・・・(式5)

段の高低差を小さくすると、図5で示したM1、M2の間隔が狭くなり、微調整が可能となるが、調整の幅は狭くなるため、温度の影響が大きい場合には、補正可能な範囲を超えてしまう恐れがある。従って、段の高低差は、光電変換素子の発熱による部材の伸びや、レンズの焦点距離の変化の関係から設定する必要がある。
【0020】
また、上記例では、原稿載置面よりも高い位置と、低い位置の2点で検出して補正する例を示したが、原稿載置面と同じ高さを加えて3点で位置情報を検出して、2次曲線等で3点を近似することで、微調整の精度が高い状態で調整の幅を広げることができる。
また、長手方向に複数の線分を配置して、それぞれのCTFを算出することで、光電変換素子における原稿読取領域幅での、CTF特性を得ることができる。このように複数の線分のすべての位置のCTFを考慮してCTFが高くなるように調整することで、レンズの像面湾曲等による結像性能の差を小さくすることが可能となる。
【0021】
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図6に示す。第2の実施形態は、走行体の走査方向に沿って、原稿載置面31と平行に、原稿載置面31領域外の位置に位置情報部37を有するものである。また、位置情報部37は、走行体の走査方向に段差を設け、それぞれの段に線分を走査方向に沿って並べたものである。先の第1の実施形態のようにそれぞれの段のCTFを算出する。
第2の実施形態においても、原稿載置面31に沿って位置情報部37が配置してあるため、原稿の読取と同時にCTFを算出することができる。従って、原稿の読取の途中で読取位置を補正することが可能となり、原稿読取中の結像状態を補正することが可能となる。
【0022】
第1の実施形態では、複数の焦点位置の情報を得るために、別々の部材により段にして位置情報部を構成したが、図7のように一つの透明部材51で構成することも可能である。但し、図7のようにガラス材料等の透明部材で位置情報部を構成した場合は、原稿載置面の透明部材と厚さ、および位置情報部の透明部材とそれぞれの段の厚さを考慮して、レンズ、および光電変換素子の位置を調整する必要がある。また、位置情報部の透明部材と原稿載置面の透明部材は、厚さ等の考慮を簡素化するために、同じ部材であることが望ましい。
【0023】
(第3の実施形態)
第3の実施形態を図8に示す。図8では、原稿の赤色の情報を読取る光電変換素子(R)と、緑色の情報を読取る光電変換素子(G)と、青色の情報を読取る光電変換素子(B)と、を並んで構成する光電変換素子36を有し、3色の情報を合成することでカラー原稿を読取ることができるカラー画像読取装置である。第1の実施形態で説明した位置情報部を用いることにより、色毎の結像状態を読取ることが可能となり、3色のCTFが最良となる位置に調整することで、ピントの合った良好なカラー画像読取装置を得ることができる。例えば、3色の原稿載置面位置と、CTFの関係が、図9のような場合、R2、G2、B2の3つのCTF値の最小値が小さいM2ではなく、R1、G1、B1の3つのCTF値の最小値が大きいM1に着目し、そのM1位置から0mm位置の間隔の分Doについて、レンズ、ないしは光電変換素子の少なくとも一つの位置を調整すればよい。また、光学系の倍率を評価するマークを各段に設けることにより、色毎の倍率誤差を測定することが可能となる。
【0024】
図10aのように本実施形態においても、位置情報部は、走行体の走査方向に段になって透明部材51で形成されており、マークが記されるチャート部52を有している。図10bに示すように、距離Z離れた位置に二つの線を配置し、各線の間隔を各色の光電変換素子で実際の間隔を測定し、位置情報部の各段のうち、各色の倍率差が小さくなるように、例えば、緑色に対応した光電変換素子を中心に、赤色、青色の光電変換素子を緑色の光電変換素子の両側に配置したカラー用の光電変換素子アレイにおいて、緑色に対する赤色の倍率差は原稿載置面よりも高い位置で小さくなり、緑色に対する青色の倍率差が原稿載置面よりも低い位置で小さくなる場合には、赤色の光電変換素子をレンズから遠ざける方向に、青色の光電変換素子をレンズに近づける方向に回転して、倍率誤差を調整することにより、色ずれのない良好なカラー画像読取装置を得ることができる。
【0025】
また、本発明を用いた画像形成装置として、レーザプリンター100の実施形態を図11に示す。本発明の画像読取装置により、光源から出た光を原稿32に当て、その反射光を調整された焦点位置において光電変換素子36で入射して電気信号とした結果を印刷する例であり、レーザプリンター100は潜像担持体111として円筒状に形成された光導電性の感光体を有している。潜像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては、コロナチャージャを用いることもできる。更に、レーザビームLBにより光走査を行う光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で光書込による露光を行うようになっている。
【0026】
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である像担持体111が時計回りに等速回転し、その表面が帯電ローラ112により均一帯電されることにより、光走査装置117のレーザビームLBの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂ネガ潜像であって画像部が露光されている。この静電潜像は現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。
【0027】
転写紙Pを収納したカセット118は、画像形成装置100本体に脱着可能であり、図11のように装着された状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙され、給紙された転写紙Pは、その先端部をレジストローラ対119に捕らえられる。レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて、転写紙Pを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Pは、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙Pは定着装置116へ送られ、定着装置116においてトナー画像を定着され、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。トナー画像が転写された後の像担持体111の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
【0028】
潜像担持体111に光走査により潜像を形成し、潜像を可視化して所望の記録画像を得る画像形成装置において、潜像担持体111を光走査する光走査装置として、請求項4に記載の光走査装置を用いるものであり、潜像担持体111は光導電性の感光体であり、その均一帯電と光走査とにより静電潜像が形成され、形成された静電潜像がトナー画像として可視化される。このように、本発明の画像読取装置を用いた画像形成装置とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の一形態における画像読取装置の概略構成を示す断面図。
【図2】本発明の実施の一形態における位置情報部の概略構成を示す図であり、(a)は概略図、(b)は平面図、(c)は他のマークの型例を示す平面図。
【図3】本発明の実施の一形態における位置情報部の検出結果を示す図。
【図4】本発明の実施の一形態における位置情報部の概略構成を示す図であり、(a)は概略図、(b)は平面図。
【図5】本発明の実施の一形態における位置情報部の検出結果を示す図。
【図6】本発明の実施の一形態における画像読取装置の概略構成を示す平面図。
【図7】本発明の実施の一形態における位置情報部の概略構成を示す概略図。
【図8】本発明の実施の一形態における画像読取装置の概略構成を示す断面図。
【図9】本発明の実施の一形態における位置情報部の検出結果を示す図。
【図10】本発明の実施の一形態における位置情報部の概略構成を示す図であり、(a)は概略図、(b)は平面図。
【図11】本発明の実施の一形態における画像形成装置の概略構成を示す断面図。
【図12】従来の発明の実施の一形態における画像読取装置の概略構成を示す断面図。
【符号の説明】
【0030】
31 原稿載置面、32 原稿、33 第一走行体、33a 第一走行体の第一ミラー、34a 第二走行体の第二ミラー、34b 第二走行体の第三ミラー、35 レンズ、36 光電変換素子、37 位置情報部、37a 位置情報部内の原稿載置面より上側のチャート、37b 位置情報部内の原稿載置面より下側のチャート、38 カバーガラス、100 画像形成装置、111 像担持体、112 帯電ローラ、113 現像装置、114 転写ローラ、115 クリーニング装置、116 定着装置、117 光走査装置、118 カセット、119 レジストローラ対、120 給紙コロ、121 搬送路、122 排紙ローラ対、123 トレイ
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均


【公開番号】 特開2008−11479(P2008−11479A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182641(P2006−182641)