| 【発明の名称】 |
フレーム補間装置及びフレーム補間方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉村 博
【氏名】小川 佳彦
|
| 【要約】 |
【課題】大きな探索範囲を必要としないで、大きな動きベクトルの場合にも対処でき、適切なフレーム補間ができるフレーム補間装置及びフレーム補間方法を提供する。
【構成】第1及び第2フレームP1,P2から第1の補間フレームを作成するために第1の動きベクトル算出部11aは、第1の動きベクトルを算出する。第2及び第3フレームP2,P3から第2の補間フレームを作成するために第2の動きベクトル算出部11aは、第2の動きベクトルを算出する場合、第1の動きベクトルの到達点を探索範囲に設定して、第2の動きベクトルを算出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 時間的に前後する第1及び第2のフレーム画像間を補間する第1の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第1及び第2のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第1及び第2の画像ブロック間の相対的な動き量を第1の探索範囲内で算出することにより、前記第1の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第1の動きベクトルを算出する第1の動きベクトル算出手段と、 時間的に前後する第2及び第3のフレーム画像間を補間する第2の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第2及び第3のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第2及び第3の画像ブロック間の相対的な動き量を第2の探索範囲内で算出することにより、前記第2の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第2の動きベクトルを算出する場合、 前記各所定ブロック毎に算出された第1の動きベクトルの位置を、第3のフレーム画像上に設定される前記第2の探索範囲の中心位置にそれぞれ設定して前記第2の動きベクトルを算出する第2の動きベクトル算出手段とを具備したことを特徴とするフレーム補間装置。 【請求項2】 前記第1の動きベクトル算出手段は、時間的に前後する第1及び第2のフレーム画像において、前記第1の補間フレーム画像中に設定される各所定ブロックに対して幾何学的に対称位置にそれぞれ設定される前記第1及び第2の画像ブロック間のマッチング処理を前記第1の探索範囲内で行い、 前記第2の動きベクトル算出手段は、時間的に前後する第2及び第3のフレーム画像において、前記第2の補間フレーム画像中に設定される各所定ブロックに対して幾何学的に対称位置にそれぞれ設定される前記第2及び第3の画像ブロック間のマッチング処理を前記第2の探索範囲内で行うことを特徴とする請求項1に記載のフレーム補間装置。 【請求項3】 前記第1の探索範囲と第2の探索範囲は、両画素数サイズが等しいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフレーム補間装置。 【請求項4】 前記マッチング処理は、前記所定ブロックの位置に関して幾何学的に対称となる前記第1及び第2の画像ブロックに属する対応する各画素間の相関度が最大となるものを算出する処理であることを特徴とする請求項2に記載のフレーム補間装置。 【請求項5】 時間的に前後する第1及び第2のフレーム画像間を補間する第1の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第1及び第2のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第1及び第2の画像ブロック間の相対的な動き量を第1の探索範囲内で算出することにより、前記第1の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第1の動きベクトルを算出する第1の動きベクトル算出ステップと、 時間的に前後する第2及び第3のフレーム画像間を補間する第2の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第2及び第3のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第2及び第3の画像ブロック間の相対的な動き量を第2の探索範囲内で算出することにより、前記第2の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第2の動きベクトルを算出する場合、 前記各所定ブロック毎に算出された第1の動きベクトルの位置を、第3のフレーム画像上に設定される前記第2の探索範囲の中心位置にそれぞれ設定して前記第2の動きベクトルを算出する第2の動きベクトル算出ステップとを具備したことを特徴とするフレーム補間方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、動画表示する場合に適用されるフレーム補間装置及びフレーム補間方法に関する。 【背景技術】 【0002】 液晶テレビジョン受像機等、動画を表示する装置においては、表示特性を向上する等を目的として、補間フレーム画像を生成するフレーム補間装置が設けられる場合がある。このフレーム補間装置は、時間点に前後する例えば現フレーム画像と過去フレーム画像との動きベクトルを求めて補間フレーム画像を生成する。 このように補間フレーム画像を生成するためには、動きベクトルを求めることが必要になり、動きベクトルを求める際、マクロブロック等の単位ブロックが採用される。そして、単位ブロックがどの位置に移動しているかを探る範囲として探索範囲が決められる。例えば、特許文献1には、以下のように既検出した領域における動きベクトルの平均速度及びその方向によって定まる探索範囲から動きベクトルを検出する方法が開示されている。 【0003】 この方法は、単位ブロックで動きベクトルを検出する場合、対象ブロックに隣接するブロックにおける既検出の動きベクトルの内で予測誤差成分が最小のものを対象ブロックの代表ベクトルに設定し、この代表ベクトルが所定値を超える場合には、所定領域内で既検出した動きベクトルより算出した平均速度とその方向で規定される探索範囲をブロックマッチング処理で探索し、対象ブロックの動きベクトルを検出する。 一般に探索範囲は、単位ブロックを中心位置として大きな範囲に設定した方が、大きな動き(早い動き)でも動きベクトルを求めることが出来る。 【特許文献1】特開2000−201328号公報 【特許文献2】特開2004−357215号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、上記の探索範囲を大きくすると、ブロックマッチング処理の処理量が大幅に増大するため、ハードウェアの規模を大きくすることが必要となり、コストアップの要因となり、大きな探索範囲に設定することは困難になる。 また、上記特許文献1の方法は、1フレーム内において、周囲の移動とその移動速度が異なる領域がある場合には、動きベクトルが周囲の既検出の動きベクトルの平均速度等から設定される探索範囲から逸脱する可能性がある。そのため、探索範囲を大きくしないと、動きベクトルを算出できなくなる可能性がある。 本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、大きな探索範囲を必要としないで、大きな動きベクトルの場合にも対処でき、適切なフレーム補間ができるフレーム補間装置及びフレーム補間方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の一態様に係るフレーム補間装置は、時間的に前後する第1及び第2のフレーム画像間を補間する第1の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第1及び第2のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第1及び第2の画像ブロック間の相対的な動き量を第1の探索範囲内で算出することにより、前記第1の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第1の動きベクトルを算出する第1の動きベクトル算出手段と、 時間的に前後する第2及び第3のフレーム画像間を補間する第2の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第2及び第3のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第2及び第3の画像ブロック間の相対的な動き量を第2の探索範囲内で算出することにより、前記第2の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第2の動きベクトルを算出する場合、 前記各所定ブロック毎に算出された第1の動きベクトルの位置を、第3のフレーム画像上に設定される前記第2の探索範囲の中心位置にそれぞれ設定して前記第2の動きベクトルを算出する第2の動きベクトル算出手段と、 を具備したことを特徴とする。 【0006】 本発明の一態様に係るフレーム補間方法は、時間的に前後する第1及び第2のフレーム画像間を補間する第1の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第1及び第2のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第1及び第2の画像ブロック間の相対的な動き量を第1の探索範囲内で算出することにより、前記第1の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第1の動きベクトルを算出する第1の動きベクトル算出ステップと、 時間的に前後する第2及び第3のフレーム画像間を補間する第2の補間フレーム画像における各所定ブロック毎に前記第2及び第3のフレーム画像における前記各所定ブロックに対応する第2及び第3の画像ブロック間の相対的な動き量を第2の探索範囲内で算出することにより、前記第2の画像ブロックに対する前記各所定ブロックの相対的な動き量を表す第2の動きベクトルを算出する場合、 前記各所定ブロック毎に算出された第1の動きベクトルの位置を、第3のフレーム画像上に設定される前記第2の探索範囲の中心位置にそれぞれ設定して前記第2の動きベクトルを算出する第2の動きベクトル算出ステップと、 を具備したことを特徴とする。 【発明の効果】 【0007】 本発明によれば、大きな探索範囲を必要としないで、大きな動きベクトルの場合にも対処でき、適切なフレーム補間ができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。 (一実施形態) 図1は本発明の一実施の形態に係るフレーム補間装置を備えた動画表示装置1を示す。この動画表示装置1は、動画のフレーム画像(単にフレームと略記)を生成する画像生成部2と、隣接する2つのフレームから補間フレーム画像(補間フレームと略記)を生成するフレーム補間装置3と、フレーム及び補間フレームを表示する液晶ディスプレイ等の画像表示部4とからなる。 画像生成部2は、例えば動画を生成するビデオカメラにより構成される。テレビカメラの他に、テレビジョンチューナ及び映像復調回路を備えたものでも良い。また、既存のテレビジョン受像機において、フレーム補間装置3を付加して動画の表示特性を向上することも可能になる。 フレーム補間装置3は、画像生成部2により生成された所定のフレームレートのフレームに対して、補間フレームを生成することにより、例えば倍速のフレームを生成する。そして、この倍速のフレームが入力される画像表示部4は、フレーム補間装置3を用いない場合に比べて、倍速で動画を表示し、動画表示特性を改善する。 【0009】 図2は本発明の一実施形態に係るフレーム補間装置3の構成を示す。 このフレーム補間装置3は、入力されるフレームを複数枚分、一時的に格納するフレームメモリ6と、このフレームメモリ6に格納された時間的に前後する2つのフレームをそれぞれ用いて第1及び第2の補間フレームを生成する第1及び第2の補間フレーム生成部7a、7bとを有する。 フレームメモリ6は、時間的に順次入力される第1、第2、第3のフレームP1、P2、P3をそれぞれ格納する第1、第2、第3のフレームメモリ6a、6b、6cを有する。 【0010】 また、第1の補間フレーム生成部7aは、第1、第2のフレームP1,P2から所定の画素数サイズのブロック間の動き量を表す第1の動きベクトルを算出する第1の動きベクトル算出部11a、算出された第1の動きベクトルの情報を格納する第1の動きベクトル格納部12a、前記第1の動きベクトルを算出するための第1の探索範囲を設定する第1の探索範囲設定部13aとを有する。 【0011】 また、第2の補間フレーム生成部7bは、第2、第3のフレームP2、P3から所定の画素数サイズのブロック間の動き量を表す第2の動きベクトルを算出する第2の動きベクトル算出部11b、算出された第2の動きベクトルの情報を格納する第2の動きベクトル格納部12b、前記第2の動きベクトルを算出するための第2の探索範囲を設定する第2の探索範囲設定部13baとを有する。なお、第1の探索範囲と第2の探索範囲は、等しい画素数サイズに設定される。 フレームメモリ6に格納された第1、第2、第3のフレームP1、P2、P3と、第1及び第2の補間フレーム生成部7a及び7bによりそれぞれ生成された第1及び第2の補間フレームQ1,Q2とは、図3に示すようにP1、Q1、P2、Q2、P3の順で画像表示部4に出力される。そして、画像表示部4は、これらのフレームP1、Q1、P2、Q2、P3を、倍速の画像として表示する。 第1及び第2の補間フレーム生成部7a及び7bは、以下に説明するようにsymmetric serch法を利用して、補間フレームを生成する。なお、symmetric serch法は、特許文献2に開示されている。 【0012】 この場合、最初の補間フレーム、つまり第1の補間フレームQ1を生成する場合には、参照できる過去の動きベクトルが存在しないため、通常の方法で動きベクトルを算出する。 これに対して、第2の補間フレームQ2を生成する場合には、第1の補間フレームQ1の生成の際に得られた第1の動きベクトルの情報を利用して、その第1の動きベクトルの到達位置(到達点)を第2の探索範囲の中心位置に設定して、ブロックマッチング法により第2の動きベクトルを算出する。 このため、図2に示すように第2の探索範囲設定部13bは、第1の動きベクトル格納部12aに格納されている第1の動きベクトルの情報を読み出し、この第1の動きベクトルの到達位置が中心位置となるように第2の探索範囲を設定する。 このように第1及び第2の補間フレーム生成部7a及び7bは、symmetric serch法を利用して、補間フレームを生成する場合、以前の動きベクトルの情報を利用するか否かが異なるのみである。 【0013】 従って、図2においては、第1及び第2の補間フレーム生成部7a及び7bは、それぞれ別のブロック構成として示してあるが、1つのブロックで両方の機能を行うことが可能であることは明らかである(後述する図7の説明の際には1つとして説明する)。 図4は第1の補間フレーム生成部7aにより、第1及び第2のフレームP1,P2から第1の補間フレームQ1を生成する説明図を示す。 図4に示すように第1の補間フレームQ1を生成するために用意した補間フレーム面Qを水平及び垂直方向に所定の画素数サイズのブロック(以下、補間対象ブロックと言う)Biに区分け(分割)する。ここで、Biは図4のB1からBnまでにおける1つの補間対象ブロックを表す。 なお、図4において、水平方向は時間を示し、縦方向は画像の2次元位置を示す。隣接する時間上に対向する第1及び第2のフレームP1,P2における中間位置に補間フレーム面Qが配置される。 そして、第1の補間フレーム生成部7aは、分割した補間対象ブロックBiを、例えばB1から順次2次元的に走査し、各補間対象ブロックBi毎に動き推定処理、換言すると動きベクトル算出処理を行う。 【0014】 図4に示すように補間対象ブロックBiに対して動きベクトル算出処理を行う場合、この補間対象ブロックBiの位置に対して幾何学的に対称位置となるように、第1の補間フレーム生成部7aは、第1及び第2のフレームP1,P2上に、第1の探索範囲Ra、Rbをそれぞれ設定する。 また、第1の探索範囲Ra、Rb内において補間対象ブロックBiと同じ画素数サイズの画像ブロックBa’、Bb’対を設定し、第1の補間フレーム生成部7aは、第1の探索範囲Ra、Rb内をサーチして画像ブロックBa’、Bb’対における相関度が最大となる画像ブロックBa、Bbを探索する(図5にて後述)。 【0015】 そして、第1の動きベクトル算出部11aは、この画像ブロックBa、Bb対間の動きベクトルを算出して、その動きベクトルの1/2を求めて、画像ブロックBaに対する補間対象ブロックBiの第1の動きベクトルViを算出する。 本実施形態では、第1及び第2のフレームP1,P2の時間的に中間位置となる第1の補間フレームQ1を生成する場合で説明するため、第1の動きベクトル算出部11aは、両画像ブロックBa、Bb対間の動きベクトルの1/2を、画像ブロックBaに対する補間対象ブロックBiの第1の動きベクトルViとして算出する。 この第1の動きベクトルViは、第1の動きベクトル格納部12aに格納される。 【0016】 また、補間対象ブロックBiの画像は、この第1の動きベクトルViだけ、画像ブロックBaの画像が移動した(動いた)と動き推定される。そして、この補間対象ブロックBiの画像が画像ブロックBaの画像を用いて生成される。勿論、両画像ブロックBa、Bbの両画像を用いてこの補間対象ブロックBiの画像を生成しても良い。 このようにして、図4に示すように第1の探索範囲Ra、Rb中における例えば最初の補間対象ブロックB1から最後の補間対象ブロックBnまでの第1の動きベクトルが算出されると、第1の補間フレーム生成部7aは、補間対象ブロックBiに対して算出された第1の動きベクトルViの位置情報と対応する画像ブロックBaとにより第1の補間フレームQ1を生成する。 図5は、上記第1の探索範囲Ra、Rb内をサーチして画像ブロックBa’、Bb’対の最も相関度の高い画像ブロックBa、Bbを探索する処理の説明図を示す。 【0017】 この図5に示すように補間対象ブロックBiに関して、互いに幾何学的に対称位置となる画像ブロックBa’、Bb’をそれぞれ第1の探索領域Ra、Rb内に設定して、その画像ブロックBa’、Bb’を対称性を保つように水平及び垂直方向にシフトしながら、各画像ブロックBa’、Bb’内で幾何学的に対称位置の画素間の差分の積算値(SAD)をそれぞれ算出する。 図5では、最初に実線で示す位置に画像ブロックBa’、Bb’対を設定して、この設定位置で、画像ブロックBa’、Bb’対における対応する画素間の差分の積算値Σ1を算出する。 次に画像ブロックBa’、Bb’対を例えば水平方向に(対称性を保つように)1画素分シフト(点線で示す)して、同様に差分の積算値Σ2を算出する。このような処理を繰り返して、最後の画像ブロック位置まで行う。 【0018】 そして、第1の探索範囲Ra、Rb内において算出された全ての差分の積算値において、差分の積算値の絶対値が最小となるもの、或いは相関度が最も高いものを画像ブロックBa、Bbとする(そして、その際に第1の動きベクトルViが算出される)。 図5では、例えば斜線で示すものが最も相関度が高い画像ブロックBa、Bbとして示されている。 このようにsymmetric serch法を利用して、第1の補間フレームを生成する。 第2の補間フレーム生成部7bもほぼ同様のsymmetric serch法を利用して、第2の補間フレームQ2を生成する。 この場合には、図4にて説明した処理は、第1及び第2のフレームP1,P2の代わりに第2及び第3のフレームP2,P3が用いられる。また、第2及び第3のフレームP2,P3には、第2の探索範囲Rb,Rcと画像ブロックBb’、Bc’が設定される。 【0019】 また、最初の補間フレームとなる第1の補間フレームQ1においては、それ以前の動きベクトルの情報を有しないため、第1の探索範囲Ra,Rbは、例えば予め設定された既定値(例えば動きベクトルが0の位置を第1の探索範囲Ra,Rbの中心位置)で設定される。 【0020】 これに対して、第2の探索範囲設定部13bは、第1の動きベクトル格納部12aに格納された第1の動きベクトルViを読み出し、この第1の動きベクトルViの到達点を中心位置として第2の探索範囲Rb、Rcの位置を設定する。 例えば図5で説明した処理により、補間対象ブロックBiの動きベクトルViが算出されたとすると、この動きベクトルViを用いて図6に示すように第2の探索範囲設定部13bは第2の探索範囲Rb,Rcを設定する。 【0021】 図6の実線に示すように(第3のフレームP3中に設定される)第2の探索範囲Rcは、その中心位置が、前の補間フレーム(つまり第1の補間フレームQ1)における補間対象ブロックBiに対して算出された動きベクトルViの到達位置に設定される。 この設定により、第2の探索範囲Rcと対称位置に設定されるRbにおいては、その中心位置は、動きベクトルViを反転した−Viの到達位置に設定される。 なお、図6において2点鎖線は、動きベクトルVi分だけ、移動しないで設定した場合における第2の探索範囲Rb’、Rc’を参考用に示している。 このように、第2の探索範囲Rb,Rcを設定して第2の補間フレーム生成部7bもほぼ同様のsymmetric serch法を利用して、第2の補間フレームQ2を生成する。 なお、第2の補間フレームQ2の次の第3の補間フレームに対しては、第2の補間フレームQ2の生成の際に得られた動きベクトルを用いて第3の探索範囲を設定すれば良い。換言すれば、第1の補間フレームQ1の際に得られた動きベクトルを用いて第2の補間フレームを生成したのと同様に、第2の補間フレームQ2の生成の際に得られた動きベクトルを用いて第3の探索範囲を設定すれば良い。 【0022】 図7は、第1の補間フレームQ1の算出のための第1の動きベクトルの算出から第2の補間フレームQ2の算出(第3のフレームQ3以降の算出も含む)のための第2の動きベクトルを算出する処理手順をより一般化したフローチャートを示す。 以下の説明では、図2に示した第1及び第2の補間フレーム生成部7a、7b等のa,bを省いて1つの補間フレーム生成部7として説明する(符号11a、11b、12a、12b等も同様)。 最初のステップS1において補間フレーム生成部7は、第kの補間フレームQkに対応したパラメータkを初期値1にセットする。そして、次のステップS2においてフレームメモリ6は、時間順となる第k、第k+1のフレームPk、Pk+1(この場合にはk=1であるのでP1,P2)を格納する。 【0023】 次のステップS3において補間フレーム生成部7は、第kの補間フレームQkを生成するための補間フレーム面Qを複数(i=1からn)の補間対象ブロックBiに分割する。そして、ステップS4に示すようにその補間対象ブロックBiのブロック位置を示すパラメータiを初期値1に設定する。 次のステップS5において、補間フレーム生成部7は、k=1かの判定を行う。この条件を満たす場合には、ステップS6に示すように探索範囲設定部13は、補間対象ブロックBiに対応した探索範囲を所定の位置に設定して第kの探索範囲Rki,Rk+1i(図4のRa、Rbに相当)とする。 この場合、第kの探索範囲Rki,Rk+1iは、補間対象ブロックBiに関して互いに幾何学的に対称位置に設定される。 そして、補間フレーム生成部7は、第kの探索範囲Rki,Rk+1iの画像をそれぞれ第k及び第k+1のフレームPk、Pk+1から切り出す。 【0024】 一方、kが1でない場合には、ステップS7に示すように第kの探索範囲Rki,Rk+1iの中心位置を、前の補間フレーム生成の際に求めた動きベクトルViの到達位置に設定する。 この場合、第kの探索範囲Rki,Rk+1iは、補間対象ブロックBiに関して互いに幾何学的に対称位置に設定される。 そして、第kの探索範囲Rki,Rk+1iの画像をそれぞれ第k及び第k+1のフレームPk、Pk+1から切り出す。 ステップS6或いはステップS7の後に、ステップS8に進む。 このステップS8において、補間対象ブロックBiに関して幾何学的に対称位置となるように第kの探索範囲Rki、Rk+1iの画像部分に対してそれぞれ画像ブロックBkj’、Bk+1j’(図4のBa’、Bb’に相当)を設定する。 【0025】 ここで、jは第kの探索範囲Rki、Rk+1iの画像内に設定される画像ブロックBkj’、Bk+1j’の位置を示すパラメータであり、例えばj=1からmである。 そして、ステップS9に示すようにパラメータjは初期値1に設定される。 そして、以下のよう第kの探索範囲Rki、Rk+1i内においてsymmmtri serch法で画像ブロックBkj’、Bk+1j’対を移動(走査)し、画像ブロックBkj’、Bk+1j’対における最大の相関度のものをブロックマッチング処理で行う。 次のステップS10において、画像ブロックBkj’、Bk+1j’対における互いに幾何学的に対称位置となる各画素間で差分の積算値の算出が行われる。 次のステップS11において、j=mかの判定が行われ、この条件を満たさない場合にはステップS12においてj=j+1の処理が行われた後、ステップS10に戻る。つまり、画像ブロックBkj’、Bk+1j’対を水平方向及び垂直方向に1画素づつ移動しながらステップS10の処理を繰り返す。 【0026】 一方、ステップS11において、j=mの条件を満たす場合には、第kの探索範囲Rki、Rk+1iの最後の位置までステップS10の処理を終了したことになるため、次のステップS13に進む。 このステップS13において、相関度が最大となるもの(ここでは差分の積算値の絶対値が最小となる)画像ブロックBk(i)、Bk+1(i)(図4のBa、Bbに相当)対を算出する。ここで、(i)はiに依存することを示している。 そして、ステップS14に示すように相関度が最大となる差分の積算値の画像ブロックBk(i)、Bk+1(i)対間の位置からその画像ブロックBk(i)、Bk+1(i)対間の動きベクトルが算出される。 そして、その動きベクトルの1/2が、補間対象ブロックBiの動きベクトルViとして算出される。ここでは、単にViと表記するが、Vi(k)と表記して第kの補間フレームQkを生成する際に算出されたものであることを示すようにしても良い。 【0027】 また、この動きベクトルViは(第kの)動きベクトル格納部12に格納される。 次のステップS15においてi=nかの判定が行われる。このi=nの条件を満たさない場合にはステップS16においてi=i+1の処理が行われた後、ステップS5に戻る。 一方、i=nの条件を満たす場合にはフレーム面Qにおける全ての補間対象ブロックBiに対する動きベクトルViの算出が終了したことになるので、ステップS17に示すようにk=k+1を行う。そして、ステップS2に戻る。 そして、次の補間フレームQkの動きベクトルViを算出する。この場合には前の補間フレームQk−1の際に動きベクトルViが算出されているので、ステップS5の次にステップS7の処理が行われるようになる。 【0028】 このように処理する本実施形態に係るフレーム補間装置3によれば、時間的に前の補間フレーム生成の際に算出された動きベクトルだけ探索範囲の中心を移動して次の動きベクトルを算出するようにしているので、動き量が大きい場合においても、探索範囲を大きくしなくても動きベクトルの算出を適切に行うことができる。従って、フレーム補間装置3のハードウェアの規模を小規模のもので対処できることになり、フレーム補間装置3をコストダウンできる。 図8は、本実施形態に係る作用の説明図を示す。図8は例えば動画におけるある領域が第1,第2,第3フレーム上でA,B,Cのように時間経過により移動した例を、模式的に示したものである。 【0029】 この場合、A,Bの中間の第1の補間フレームQ1を生成する際に、ある補間対象ブロックBi(k=1)の動きベクトルVi(k=1)が、A、B間の動き量の半分として算出される。 そして、この補間フレームQ1の補間対象ブロックBi(k=1)に対応して、B,Cの中間を補間する補間フレームQ2の補間対象ブロックBi(k=2)における第2の探索範囲Rcを設定する場合、上記動きベクトルVi(k=1)の到達位置分だけ、移動した位置を、第2の探索範囲Rcの中心位置に設定する。 このように第2の探索範囲Rcを設定することによって、このように動きベクトルVi(k=1)を移動しない場合においては大きな探索範囲に設定しないとCの領域の動きを検出できないような場合においても、その動きを第2の探索範囲Rc内に捉えることができる。 【0030】 従って本実施形態によれば、探索範囲のサイズ(領域)の大きさを変更しないでも、大きな動きや加速していくような動きがある画像の場合にも、画像中の動きベクトルを正確に求めることができる。従って、質の良い補間フレームを生成することができ、表示特性を向上することもできる。 換言すると、本実施形態は、動画のように時間的に隣接するフレーム間の相関性が大きい動きベクトルの情報を有効に利用して、それらを補間する補間フレームを生成するようにしているので、探索範囲を大きくしなくても、変化の大きいフレーム間を、有効に補間できる。 なお、上述の説明では、ある補間フレームQkにおける動きベクトルの算出の際に、1つ前の補間フレームQk−1における動きベクトルの情報を利用した場合を説明したが、2つ前の補間フレームの動きベクトルの情報も利用するようにしても良い。 【0031】 例えば2つ前の補間フレームQk−2の動きベクトル(Vk−2で表す)から次の1つ前の補間フレームQk−1の動きベクトルVk−1が変化した場合には、これらの動きベクトルVk−2,Vk−1の変化を考慮して、次の補間フレームQkの動きベクトルVkを探索する際の探索範囲の中心位置Rcenを設定するようにしても良い。 この場合、探索範囲の中心位置Rcenを以下のように設定するようにしても良い。 【0032】 Rcen=Vk−1+α(Vk−1−Vk−2) (1) ここで、係数αは0から1までの値とする。1式のように設定すると、動きベクトルVk−2からVk−1がより加速或いは減速された場合には、その加速或いは減速の程度を考慮して、探索範囲の中心位置Rcenを設定する。 【0033】 その概略の特徴を説明すると、例えば動きベクトルVk−2からVk−1が加速された場合には、1つ前のベクトルVk−1の値よりも大きな動きベクトルの値で探索範囲の中心位置Rcenが設定される。 逆に動きベクトルVk−2からVk−1が減速された場合には、1つ前のベクトルVk−1の値よりも小さな動きベクトルの値で探索範囲の中心位置Rcenが設定される。実際には、ベクトルは位置と方向性を持つため、方向変化の場合を含めて、より適切に対応できる可能性を持つ。 従ってこのように探索範囲の中心位置Rcenを設定すると、より動き方向を含めた変化等に適切に対処することが可能となる。 なお、本実施形態に係るフレーム補間装置3は、時間の経過を逆にしてフレーム補間を行う場合にも適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】本発明の一実施形態に係るフレーム補間装置を備えた動画表示装置の構成を示すブロック図。 【図2】フレーム補間装置の構成を示すブロック図。 【図3】フレーム補間装置から時系列的に出力されるフレーム及び補間フレームを示す図。 【図4】2つのフレームからその間の補間フレームを生成する説明図。 【図5】補間対象ブロックに対して対称的に設定された探索範囲内において、画像ブロック対を対称的に移動して相関度が最大となる画像ブロック対を探索する説明図。 【図6】前の補間フレームの際に得られた動きベクトルの到達位置を探索範囲の中心位置に設定した様子を示す説明図。 【図7】第1の動きベクトル及び第2の動きベクトルの算出処理の方法を示すフローチャート。 【図8】本実施形態に係る作用の説明図。 【符号の説明】 【0035】 3…フレーム補間装置、6…フレームメモリ、7a、7b…補間フレーム生成部、11a…第1の動きベクトル算出部、11b…第2の動きベクトル算出部。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
|
| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076233 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
|
| 【公開番号】 |
特開2008−11476(P2008−11476A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−182594(P2006−182594) |
|