| 【発明の名称】 |
撮像装置、カメラコントロールユニット、ビデオカメラシステム及び制御情報伝送方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 雄二郎
【氏名】須藤 秀和
|
| 【要約】 |
【課題】ビデオカメラのジャストピンの確からしさに関する情報を、ビデオカメラのカメラマンに対してより確実に伝えるようにする。
【構成】ビデオカメラ100とカメラコントロールユニット200との間で制御情報を伝送させる場合において、撮像装置100側で、ジャストピン判定を行い、判定結果に応じて指令信号を生成し、画像信号と、ジャストピン判定結果に基づく指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニット200に伝送するとともに、カメラコントロールユニット200側で、多重化された信号を受信し、受信した多重化信号からジャストピン判定結果に基づく指令信号を抽出し、指令信号に応じた警告を行なわせるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 インターカム接続部を備えて、接続されたインターカムを介して外部のカメラコントロールユニットとの音声通信が可能な、オートフォーカス機能を備えた撮像装置において、 被写体像を撮像して画像信号に変換する撮像部と、 撮像部より入力された画像信号の画像処理を行なう画像信号処理部と、 ジャストピンの判定を行い、判定結果に基づく指令信号を生成する制御部と、 前記画像信号処理部より入力される画像信号と、前記制御部より入力されるジャストピン判定結果に基づく指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送する送信部とを備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項2】 インターカム接続部を備えて、接続されたインターカムを介して外部のカメラコントロールユニットとの音声通信が可能な、オートフォーカス機能を備えた撮像装置において、 被写体像を撮像して画像信号に変換する撮像部と、 撮像部より入力された画像信号の画像処理を行なう画像信号処理部と、 撮像部で撮像された画像信号の特定領域の高周波成分を用いて定期的に評価値を算出する評価値算出部と、 前記撮像部のレンズのフォーカスを駆動するレンズ駆動部と、 前記レンズ駆動部に与える指令値を出力するとともに、フォーカス位置を移動させながら評価値ピーク探索動作を行い、前記評価値の極大値を検出すると、当該極大値を通過した時点のフォーカス位置に前記レンズを戻して前記評価値算出部で算出される評価値を取得し、前記評価値が所定の条件を満たしているか否かの判定を行って、その判定結果に基づく指令信号を生成する制御部と、 前記画像信号処理部より入力される画像信号と、前記制御部より入力されるジャストピン判定結果に基づく指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送する送信部とを備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項3】 請求項2記載の撮像装置において、 前記所定の条件は、前記評価値の極大値を第1評価値とし、前記評価値が極大値となるフォーカス位置に前記レンズを戻した際の評価値を第2評価値とするとき、前記第2評価値を前記第1評価値で除算した値が所定の閾値より大きいことを特徴とする 撮像装置。 【請求項4】 請求項2記載の撮像装置において、 前記制御部は、前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号から警告に関する指令信号を生成することを特徴とする 撮像装置。 【請求項5】 請求項4記載の撮像装置において、 前記警告に関する指令信号に応じた警告を行なう警告手段を備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項6】 請求項5記載の撮像装置において、 前記警告手段とは、画像による表示または音声での出力により行うことを特徴とする 撮像装置。 【請求項7】 請求項2記載の撮像装置において、 前記インターカムを介して入力されるインターカム音声信号と、前記指令信号に応じて生成された警告音信号とを合成して音声合成信号を生成する音声合成部とを備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項8】 請求項2記載の撮像装置において、 前記送信部は、 前記画像信号処理部から入力される画像信号と、ジャストピン判定の基となる情報及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される前記制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットへ伝送することを特徴とする 撮像装置。 【請求項9】 インターカム接続部を備えて、接続されたインターカムを介して外部のカメラコントロールユニットとの音声通信が可能な、オートフォーカス機能を備えた撮像装置において、 被写体像を撮像して画像信号に変換する撮像部と、 撮像部より入力された画像信号の画像処理を行なう画像信号処理部と、 撮像部で撮像された画像信号の特定領域の高周波成分を用いて定期的に評価値を算出する評価値算出部と、 前記画像信号の特定領域の輝度を積分した輝度加算値を算出する輝度加算値算出部と、 前記撮像部のレンズのフォーカスを駆動するレンズ駆動部と、 前記レンズ駆動部に与える指令値を出力するとともに、前記フォーカス位置を移動させながら評価値ピーク探索動作を行い、前記評価値の極大値を検出した後、当該極大値を通過した時点のフォーカス位置に前記レンズを戻して前記評価値算出部で算出される評価値及び前記輝度加算値算出部で算出される輝度加算値を取得し、前記評価値が第1の条件を満たしているか否かの第1の判定と、前記輝度加算値が第2の条件を満たしているか否かの第2の判定を行って、その判定結果に基づく指令信号を生成する制御部と、 前記画像信号処理部より入力される画像信号と、前記制御部より入力されるジャストピン判定結果に基づく指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送する送信部とを備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項10】 請求項9記載の撮像装置において、 前記第1の条件とは、前記評価値の極大値を第1評価値とし、前記評価値が極大値となるフォーカス位置に前記レンズを戻した際の評価値を第2評価値とするとき、前記第2評価値を前記第1評価値で除算した値が所定の閾値より大きいことであり、 前記第2の条件とは、前記評価値の極大値を検出した時点での輝度加算値を第1輝度加算値とし、前記極大値を検出した時点よりも所定フィールド前の輝度加算値を第2輝度加算値とするとき、前記第2輝度加算値を前記第1輝度加算値で除算した値が所定の範囲内であることを特徴とする 撮像装置。 【請求項11】 請求項9記載の撮像装置において、 前記警告に関する指令信号に応じた警告を行なう警告手段を備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項12】 請求項11記載の撮像装置において、 前記警告手段とは、画像による表示または音声での出力により行うことを特徴とする 撮像装置。 【請求項13】 請求項12記載の撮像装置において、 前記インターカムを介して入力されるインターカム音声信号と、前記指令信号に応じて生成された警告音信号とを合成して音声合成信号を生成する音声合成部とを備えたことを特徴とする 撮像装置。 【請求項14】 請求項9記載の撮像装置において、 前記送信部は、 前記画像信号処理部から入力される画像信号と、ジャストピン判定の基となる情報及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットへ伝送することを特徴とする 撮像装置。 【請求項15】 接続された撮像装置から画像信号が供給されて、その画像信号を送出する撮像装置を制御し、さらに前記撮像装置に接続されたインターカムと音声通信を行うカメラコントロールユニットにおいて、 前記撮像装置から送信された多重化信号を受信し、多重化信号から画像信号と、ジャストピン判定結果に基づく指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを抽出する受信部と、 前記受信部で抽出した前記制御情報信号の中から、前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号を抽出し、前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号に応じた警告を行なう制御部とを備えたことを特徴とする カメラコントロールユニット。 【請求項16】 請求項15記載のカメラコントロールユニットにおいて、 前記制御部による警告とは、画像による表示または音声での出力により行うことを特徴とする カメラコントロールユニット。 【請求項17】 請求項15記載のカメラコントロールユニットにおいて、 前記インターカムを介して入力されるインターカム音声信号と、前記指令信号に応じて生成された警告音信号とを合成して音声合成信号を生成する音声合成部とを備えたことを特徴とする カメラコントロールユニット。 【請求項18】 請求項15記載のカメラコントロールユニットにおいて、 前記制御部は、前記受信部で受信した前記制御情報信号の中にジャストピン判定結果に基づく指令信号が含まれていなかった場合に、前記制御情報信号に含まれるジャストピン判定の基となる情報を基にジャストピン判定を行い、判定結果に応じて指令信号を生成するとともに、前記指令信号に対応した警告を行なうことを特徴とする カメラコントロールユニット。 【請求項19】 撮像装置と該撮像装置を制御するカメラコントロールユニットとで構成され、前記撮像装置としてインターカムが接続可能なビデオカメラシステムにおいて、 前記撮像装置として、 被写体像を撮像して画像信号に変換する撮像部と、 撮像部より入力された画像信号の画像処理を行なう画像信号処理部と、 ジャストピンの判定を行い、判定結果に基づく指令信号を生成する制御部と、 前記画像信号処理部より入力される画像信号と、前記制御部より入力される指令信号と、自機器の状態を示す制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送する送信部とを備え、 前記カメラコントロールユニットとして、 前記撮像装置から送信された多重化信号を受信し、多重化信号から画像信号とジャストピン判定結果に基づく指令信号を含む前記制御情報信号とを抽出する受信部と、 前記受信部で抽出した前記制御情報信号の中から、前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号を抽出し、前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号に応じた警告を行なう制御部とを備えたことを特徴とする ビデオカメラシステム。 【請求項20】 撮像装置と該撮像装置を制御するカメラコントロールユニットとの間で制御情報が伝送される制御情報伝送方法において、 前記撮像装置側で、 ジャストピン判定を行い、判定結果に応じて指令信号を生成し、 前記画像信号と前記ジャストピン判定結果に基づく指令信号と、自機器の状態を示す制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送し、 前記カメラコントロールユニット側で、 前記多重化された信号を受信し、多重化信号から画像信号とジャストピン判定結果に基づく指令信号を抽出し、 前記指令信号に応じた警告を行なうことを特徴とする 制御情報伝送方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、本発明は、報道用又は業務用のビデオカメラシステムに適用して好適なビデオカメラシステム及び制御情報伝送方法、並びにそのシステムに適用される撮像装置及びカメラコントロールユニットに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、HD(High Definition)放送の広まりを受け、ビデオカメラにおいてもHDでの撮像を行えるものが普及してきている。HD対応のビデオカメラでは、高精細な画像を得ることが可能であるが、その分レンズのフォーカス合わせが困難となる。HDの解像度は、従来のSD(Standard Definition)の解像度に比べて画素ピッチが短くなるため、SDでの撮像時と同じレンズの明るさ(F値)、焦点距離であっても、焦点深度が短くなるためである。焦点深度とは、被写界深度によって包括される物体距離の前後範囲に対応した像距離の範囲のことである。言い換えれば、焦点を合わせた被写体の像が、受け入れ可能な鮮鋭さの範囲で許されるレンズと撮像面との距離をいう。このため、SDでの撮像時と同じ間隔でデフォーカスした場合にはSDでの撮像時よりぼけが大きくなってしまう。よって、きめ細かくフォーカスを合わせる作業が必要となる。 【0003】 そこで、放送用のビデオカメラにもオートフォーカス機能の搭載が望まれるようになり、現にオートフォーカス機能を搭載した放送用ビデオカメラが出始めている。ところが、オートフォーカス機能によるピント合わせの精度にはまだまだ改善の余地があり、完璧とは言えない。よって、オートフォーカス機能を搭載したビデオカメラであっても、撮像中にフォーカスがぼけた状態になっていないか、常にカメラマンによって監視される必要がある。 【0004】 また、フォーカスの状態の他にも、露出や色調、構図等、カメラマンが注意を払うべき事柄は他にも沢山あるため、それらをカメラマンに効率良く伝えられる方法の考案が望まれていた。 【0005】 特許文献1には、ビデオカメラの各種設定情報やバッテリの残量等、カメラマンが注意を払うべき情報を、カメラマンが身につけたヘッドセットの表示画面上に、ビデオカメラで撮像された映像と一緒に記号やキャラクタ等で表示させることについての開示がある。 【特許文献1】特開平10−304234号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 ところで、ビデオカメラに備えられたビューファインダ等のモニタ自体が高精細に対応していないことも多く、仮にカメラマンが常にフォーカスの状態に気を配れる状況にあったとしても、HDで撮像された画像がぼやけているか否かの判断を行なうことは難しいという問題があった。 【0007】 本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ビデオカメラのフォーカス状態についての情報を、ビデオカメラのカメラマンに対してより確実に伝える手法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明は、撮像装置と該撮像装置を制御するカメラコントロールユニットとの間で制御情報を伝送させる場合において、撮像装置側で、ジャストピン判定を行い、判定結果に応じて指令信号を生成し、画像信号と、指令信号及び自機器の状態を示すステータス情報で構成される制御情報信号とを多重化してカメラコントロールユニットに伝送するとともに、カメラコントロールユニット側で、多重化された信号を受信し、受信した多重化信号からジャストピン判定結果に基づく指令信号を抽出し、指令信号に応じた警告を行なわせるようにしたものである。 【0009】 このように、撮像装置側で行なわれたジャストピン判定に基づいて生成された指令信号がカメラコントロールユニットにも伝送されるため、カメラコントロールユニット側でもジャストピンの確からしさ情報が表示又は音声にて通知されるようになる。 【発明の効果】 【0010】 本発明によると、撮像装置側でジャストピン判定結果に基づいて警告指令信号が生成された場合に、警告情報がビューファインダへの表示及びインカム用ヘッドホンを通しての警告音としてカメラコントロールユニットにも通知されるため、カメラマンへの警告情報通知がより確実に行われるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。 【0012】 図1は、本実施の形態における撮像装置としてのビデオカメラと、カメラコントロールユニット(以下、CCUと称す)との接続例を示す説明図である。ビデオカメラ100は、ビューファインダ101を備えており、ビューファインダ101はビデオカメラ100が撮像した映像を表示する他、ビデオカメラ100の設定情報やステータス情報等の制御情報を表示する。ビデオカメラ100には三脚102が取り付けてあり、また、ビデオカメラ100は伝送ケーブル1を介してCCU200と接続してある。ビデオカメラ100からCCU200に伝送される情報としては、ビデオカメラ100で撮像された映像や音声、ビデオカメラ100の制御情報、後述する警告のための指令信号があり、CCU200からビデオカメラ100に伝送される情報としては、リターンビデオ信号、ビデオカメラ100を制御するための制御信号等がある。 【0013】 ビデオカメラ100には、CCU200のユーザと通信するためのインターカム(以下インカムと称す)が設けてあり、インカム用ヘッドホン103とインカム用マイクロフォン104とを用いて、ビデオカメラ100のカメラマンは、CCU200のオペレータと音声での通信を行える構成としてある。同様に、CCU200にも、ビデオカメラ100との通信用のインカム用ヘッドホン202とインカム用マイクロフォン203とを備えてある。なお、ビデオカメラ100とCCU200とを接続する伝送ケーブル1には、トライアックスケーブルや光ファイバケーブル等を用いるものとする。 【0014】 次に、図2のブロック図を参照して、ビデオカメラ100及びCCU200の構成例について説明する。ビデオカメラのレンズブロックは、撮像レンズ110に入射した被写体像を撮像素子の撮像面上に合焦させるためのフォーカスレンズ112を含むレンズ群、各レンズの位置を検出する位置検出部、各レンズを駆動するためのレンズ駆動機構114、レンズ駆動機構114の動きを制御するレンズ駆動部111等を用いて構成されている。図1に示すレンズブロックでは、合焦位置の方向を判別するために使用されるウォブリングレンズ等、撮像レンズ110及びフォーカスレンズ112以外は図示を省略している。 【0015】 フォーカスレンズ112に対しては、フォーカスレンズ112の位置すなわちフォーカス位置を検出する位置検出部113と、レンズ位置を光軸方向に移動させるレンズ駆動機構114、レンズ駆動機構の動きを制御するレンズ駆動部111が設けられている。位置検出部113で検出されたフォーカス位置は一時的にRAM(図示せず)に記憶される。同様に、ウォブリングレンズ(図示せず)に対しても、ウォブリングを正しく行うことができるようにするため、ウォブリング位置検出部とレンズ位置を光軸方向に移動させるウォブリングレンズ駆動機構が設けられている。また、レンズブロックは、光量を調節するためのアイリス(図示せず)を有しており、アイリスに関しても、アイリスの開口状態を検出するアイリス位置検出部と、アイリスを開閉させるためのアイリス駆動機構が設けられる。 【0016】 レンズ駆動部111には、位置検出部113からフォーカス位置を示す検出信号の他、ウォブリング量を示す検出信号、アイリスの開口状態を示す検出信号がそれぞれ供給される。レンズ駆動部111は、レンズCPU及びレンズ駆動回路から構成され、制御部130の指令に従ってフォーカスレンズ112のフォーカス(焦点位置)を移動させるものである。また、レンズ駆動部111には、オートフォーカスモードの設定やオートフォーカス動作を開始させるためのユーザインタフェース(図示せず)が接続されており、ユーザインタフェースの操作に応じて操作信号がレンズ駆動部111に供給される。なお、レンズ駆動部111には、ROM(またはEEPROM)等を用いて構成された記憶部(図示せず)が設けられており、フォーカスレンズ112及びウォブリングレンズ等の焦点距離データ、口径比データ、レンズブロックの製造メーカ名及び製造番号等の情報が記憶されている。 【0017】 レンズ駆動部111は、記憶している情報や各検出信号、操作信号及び後述する制御部130から供給されたフォーカス制御信号やウォブリング制御信号に基づいて、レンズ駆動信号の生成を行う。さらに、生成したレンズ駆動信号をレンズ駆動機構114に供給して、フォーカスが所望の位置に合うようにフォーカスレンズ112を移動させる。また、生成したレンズ駆動信号をウォブリングレンズ駆動機構に供給して、合焦位置の方向を検出できるようにウォブリングレンズをウォブリングさせる。また、レンズ駆動部111は、アイリス駆動信号を生成してアイリスの開口量を制御する。 【0018】 図2に示すビデオカメラにおいて、フォーカスレンズ112により被写体の像が撮像素子120に結像され、撮像素子120により光電変換されて後段の画像信号生成部122へ電気信号が出力される。撮像素子120は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。撮像素子駆動部121は、撮像素子を駆動する撮像素子駆動回路の一例であり、結像された被写体の像を光電変換するための駆動信号を撮像素子120へ供給する。この駆動信号の供給は、図示しない基準信号発生部により生成された、ビデオカメラにおける各部の動作の基準となる垂直同期信号VD、水平同期信号HD及び基準信号CLKに基づいて行われる。 【0019】 画像信号生成部122では撮像素子120から出力された電気信号を適当な信号処理を施して所定規格の画像信号を生成する。この画像信号は、ビデオカメラの後段の回路群(画像信号処理部151)に送られるとともに評価値算出部123に入力される。評価値算出部123は、撮像画枠内に設けた特定領域の画像信号の高周波成分を抽出して画像のコントラストに対応した評価値を算出する。評価値は、一般的な被写体において、ジャストピンに近づくとその値が上昇し、ジャストピンでは評価値が極大となる。上記評価値は、画像信号の1フィールドに1回更新される。評価値を用いたオートフォーカス動作は周知技術であり、一例として本出願人が先に出願した特開平10−213736号公報に詳細に記載されている。 【0020】 上述した処理は、R(赤),G(緑),B(青)の3原色ごとに行われる。例えば、カメラブロックは、撮像素子120の前段に図示しない色分解プリズムを有し、色分解プリズムがレンズブロックからの入射光をR(赤),G(緑),B(青)の3原色に色分解して、R成分の光をR成分用の撮像素子、G成分の光をG成分用の撮像素子、B成分の光をB成分用の撮像素子にそれぞれ供給する。図2では、これらの撮像素子をまとめて撮像素子120として表している。 【0021】 撮像素子120に結像された被写体の各色の像は、撮像素子120により各々光電変換されて画像信号生成部122へ出力される前に所定の処理が行われる。画像信号生成部122は、例えば図示しないプリアンプ部及びA/D(Analog/Digital)変換部を備えている。画像信号生成部5へ入力された電気信号は、プリアンプ部により電気信号のレベルが増幅されるとともに相関二重サンプリングが行われてリセット雑音が除去され、A/D変換部によりアナログからデジタルの画像信号に変換される。また、画像信号生成部5は、供給された各色の画像信号のゲイン調整や黒レベルの安定化、ダイナミックレンジの調整等を行い、得られた画像信号を画像信号処理部151、評価値算出部123及び輝度加算値算出部124に供給する。 【0022】 画像信号処理部151は、画像信号生成部122から供給された画像信号に対して種々の信号処理を行い、出力画像信号を生成する。例えば、画像信号のあるレベル以上を圧縮するニー補正、画像信号のレベルを設定されたγカーブに従って補正するγ補正、画像信号の信号レベルが所定範囲となるように制限するホワイトクリップ処理やブラッククリップ処理等を行う。また画像信号処理部151では、輪郭強調処理やリニアマトリクス処理、所望のフォーマット形式の出力画像信号を生成するためのエンコード処理等を行う。 【0023】 評価値算出部123は、画像信号生成部122から供給された各色の画像信号の撮像画枠内に設けた特定領域における画像信号を用いて、この画像信号の高周波数成分を抽出し、画像のコントラストに対応した評価値IDを算出する。この評価値IDは制御部130を通じてRAMに記憶される。 【0024】 なお、プリアンプ部やA/D変換部等を有する画像信号生成部122、画像信号処理部151、評価値算出部123等は、前段から供給される画像信号に同期した垂直同期信号VD、水平同期信号HD及び基準信号CLKを用いて処理を行う。あるいは、これらの信号を、前述した基準信号発生部から得るようにしてもよい。 【0025】 ここで、評価値算出部123について説明する。図3に、評価値算出部123の構成を示す。評価値算出部123は、各色の画像信号に基づいて輝度信号DYを生成する輝度信号生成回路21と、例えば後述するように14種類の評価値ID0〜ID13を生成するための評価値生成回路22、及び制御部130と通信を行い、生成した評価値を制御部130からの要求に応じて供給するインタフェース回路23を有している。 【0026】 輝度信号生成回路21は、画像信号生成部122から供給された画像信号R,G,Bを用いて演算(DY=0.30R+0.59G+0.11G)を行い、輝度信号DYを生成する。このように輝度信号DYを生成する目的は、フォーカスが合っているかずれているかを判定するためにはコントラストが高いか低いかを判断すればよく、コントラストの変化は輝度信号DYのレベル変化を検出すればよいからである。 【0027】 評価値生成回路22は、評価値ID0〜〜ID13の生成を行う。これらの評価値は、基本的には撮像画枠内に設けた特定領域(以下「評価枠」という)における画像信号の周波数成分を合計したものであり、画像のボケに対応した値を示すものである。 評価値ID0 :評価値名「IIR1_W1_HPeak」 評価値ID1 :評価値名「IIR1_W2_HPeak」 評価値ID2 :評価値名「IIR1_W2_HPeak」 評価値ID3 :評価値名「IIR4_W3_HPeak」 評価値ID4 :評価値名「IIR0_W1_VIntg」 評価値ID5 :評価値名「IIR3_W1_VIntg」 評価値ID6 :評価値名「IIR1_W1_HIntg」 評価値ID7 :評価値名「Y_W1_HIntg」 評価値ID8 :評価値名「Y_W1_Satul」 評価値ID9 :評価値名「IIR1_W3_HPeak」 評価値ID10:評価値名「IIR1_W4_HPeak」 評価値ID11:評価値名「IIR1_W5_HPeak」 評価値ID12:評価値名「Y_W3_HIntg」 評価値ID13:評価値名「Y_W3_HIntg」 【0028】 評価値ID0〜ID13には、評価値の属性(使用データ_評価枠サイズ_評価値算出法)を示す評価値名を付与している。 評価値名の使用データには大別して「IIR」及び「Y」がある。輝度信号DYからHPF(ハイパスフィルタ)を使用して取り出した高周波成分のデータを使用するIIRと、HPFを使用しないで輝度信号DYの周波数成分をそのまま使用するYとがある。 【0029】 HPFを使用する場合は、IIR型(無限長インパルス応答型)のHPFを使用している。HPFの種類によって、評価値 IIR0,IIR1,IIR3及びIIR4に分けられ、これらは夫々異なったカットオフ周波数をもつHPFを表している。このように、異なるカットオフ周波数をもつHPFを設定することにより、例えば、合焦位置の近傍では、カットオフ周波数の高いHPFを用いることで、カットオフ周波数の低いHPFを用いる場合に比べて評価値の変化を大きくできる。また、フォーカスが大きくずれているところでは、カットオフ周波数の低いHPFを用いることで、カットオフ周波数の高いHPFを用いる場合に比べて評価値の変化を大きくできる。このように、オートフォーカス動作の過程で、フォーカス状態に応じて最適な評価値を選択できるようにするため、異なるカットオフ周波数をもつHPFを設定している。 【0030】 評価枠サイズは、評価値生成に用いる画像領域の大きさである。評価枠サイズは、図4に示すように、例えば評価枠サイズW1〜W5の5種類が設けられており、各評価枠の中心は、撮像画像の中心に一致する。なお、図4では、1フィールドの画面サイズが768画素×240画素であるときの評価枠サイズW1〜W5を示している。 評価枠サイズW1:116画素× 60画素 評価枠サイズW2: 96画素× 60画素 評価枠サイズW3:232画素×120画素 評価枠サイズW4:192画素×120画素 評価枠サイズW5:576画素×180画素 【0031】 このように、複数種の枠サイズを設定することにより、各枠サイズに対応した夫々異なる評価値を生成することができる。したがって、目標被写体がどのような大きさであろうとも、評価値ID0〜ID13の内のいずれかにより、適切な評価値を得ることができる。 【0032】 評価値算出法は、HPeak,HIntg,VIntg及びSatulの各方式がある。HPeak方式はピーク方式の水平評価値算出法、HIntg方式は全積分方式の水平評価値算出法、VIntg方式は積分方式の垂直方向評価値算出法、そして、Satul方式は飽和輝度の個数を夫々示している。 【0033】 HPeak方式は、水平方向の画像信号からHPFを用いて高周波成分を求める評価値算出法であり、評価値ID0,ID1,ID2,ID3,ID9,ID10及びID11の算出に使用されている。図5は、HPeak方式に使用される水平方向評価値算出フィルタの構成を示したものである。水平方向評価値算出フィルタは、輝度信号生成回路21の輝度信号DYから高周波成分だけを抜き出すHPF31と、この高周波成分の絶対値をとる絶対値処理回路32、絶対値化高周波成分に水平方向の枠制御信号WHを乗算する乗算回路33、1ライン当たり1つのピーク値を保持するラインピークホールド回路34と、評価枠内の全てのラインについて各ピーク値を垂直方向に積分する垂直方向積分回路35を有している。 【0034】 輝度信号DYは、HPF31により高周波成分が抜き出され、絶対値処理回路32で絶対値化される。次に、水平方向の枠制御信号WHが乗算回路33で乗算され、評価枠内の絶対値化高周波成分とされる。すなわち、評価枠外で乗算値が「0」となる枠制御信号WHを乗算回路33に供給すれば、水平方向の評価枠内の絶対値化高周波成分のみを、ラインピークホールド回路34に供給できる。また、評価枠において枠周辺部で乗算値が小さくなるように枠制御信号WHを設定すれば、フォーカスが進むにつれて評価枠周辺部に位置する枠外エッジ(評価枠周囲にある高輝度なエッジ)の枠内への侵入の影響による評価値のノイズや被写体の揺れに伴う評価値の急激な変化等を排除することができる。ラインピークホールド回路34は、ライン毎にピーク値をそれぞれホールドする。垂直方向積分回路35は、垂直方向の枠制御信号WVに基づき垂直方向の評価枠内の各ラインについて、ホールドされているピーク値を加算して評価値とする。この方式は、水平方向(H)のピークが一旦ホールドされるのでHPeak方式と称する。 【0035】 HIntg方式は、全積分方式で求める水平方向の評価値算出法である。図6は、全積分方式水平方向評価値算出フィルタの構成を示す。この全積分方式水平方向評価値算出フィルタは、評価値ID6,ID7,ID12及びID13の算出に使用されている。HIntg方式のフィルタは、図5のHPeak方式の水平方向評価値算出フィルタと比較すると、乗算回路43までは同様の構成であるが、水平方向加算回路44で、水平方向の評価枠内の絶対値化高周波成分を全て加算し、その後、垂直方向積分回路45で評価枠内における垂直方向の全ラインの加算結果を垂直方向に積分する点で異なっている。また、HPeak方式が1ライン当たり1つのピーク値を求めて、それらを垂直方向に加算しているのに対して、HIntg方式では、各ラインの水平方向の評価枠内の絶対値化高周波成分を全て加算して、それらを垂直方向に加算している点で相違する。 【0036】 HIntg方式には、使用データが高周波成分を使用するIIR1と、輝度信号DY自体をそのまま使用するYとに分類される。なお、輝度加算値は、図6の全積分方式水平方向評価値算出フィルタからHPF31を取り外した輝度加算値算出フィルタ回路で得られる。 【0037】 VIntg方式は、全積分方式の垂直方向評価値算出法であり、評価値ID4及びID5に使用される。HPeak方式及びHIntg方式はいずれも、水平方向に加算して評価値を生成しているものであるが、VIntg方式は高周波成分を垂直方向に加算して生成された評価値である。例えば画面の上半分が白色で下半分が黒色の映像,水平線の映像等シーンによっては垂直方向の高周波成分のみとなり水平方向の高周波成分が無い場合、HPeak方式水平方向評価値は有効に機能しない。そこで、VIntg方式の評価値は、このようなシーンにもAFが有効に機能するように定めている。 【0038】 図7は、垂直方向評価値を算出する垂直方向評価値算出フィルタの構成を示している。垂直方向評価値算出フィルタは、水平方向平均値算出フィルタ51と、IIR型HPF52と、絶対値処理回路53と、積分回路54を有している。水平方向平均値算出フィルタ51は、各ラインの輝度信号DYから枠制御信号WHcに基づき水平方向の評価枠内の中心部にある画素(例えば64画素)の輝度信号を選択して平均値(合計値でも同じ。)を算出し、1水平期間に1回出力する。ここで、中心部の64画素としたのは、評価枠周辺部のノイズを除去するためである。ここでは、単に64画素分だけ逐次蓄積して最終的に1つの平均値を出力しているため、ラインメモリ又はフレームメモリ等のメモリ装置を必要としない簡易な構成となる。次に、これを、ライン周波数で同期を取ってHPF52により高周波成分を抜き出し、絶対値処理回路53で絶対値化高周波成分とする。さらに、積分回路54で垂直方向の枠制御信号WVに基づき垂直方向の評価枠内の全てのラインに関して積分している。 【0039】 Satul方式は、評価枠内の飽和した(具体的には、輝度レベルが所定量以上の)輝度信号DYの個数を求める算出法であり、評価値ID8の算出に使用される。評価値ID8において、輝度信号DYと閾値αとを比較して、輝度信号DYが閾値α以上の画素数が評価枠内で何画素あるか1フィールド毎に計数して評価値ID8とする。 【0040】 図2に示したビデオカメラの構成の説明に戻る。輝度加算値算出部124は、撮像素子120で撮像した画像信号の特定領域(中央部分)の輝度を積分した輝度加算値を生成する回路である。画像信号生成部122から入力された各色の画像信号の特定領域の輝度信号を加算し、加算結果を輝度加算値として制御部130へ出力する。 【0041】 制御部130は、例えばCPU(Central Processing Unit)、図示しないRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)より構成され、ROMに記憶されているコンピュータプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、オートフォーカス動作等の所定の制御及び処理を行う。制御部130は、1フィールドに1回、評価値算出部123で算出された評価値を受け取り、評価値ピーク探索動作を行う。オートフォーカス動作のトリガは、オートフォーカス動作の起動を指示する1ショットスイッチであるスイッチ140からの指示としている。また、制御部130は、ジャストピンであるかどうかの確からしさの判定の結果に基づく各種指令信号を生成する。指令信号としては、警告音の種類を特定する警告指令信号、ジャストピンの確からしさに応じた文字やアイコン、キャラクタ等をビューファインダ101に表示させるための表示指令信号がある。ジャストピンの確からしさの判定処理の詳細については後述する。 【0042】 この制御部130とレンズブロックのレンズ駆動部111とは、予め定めたフォーマットやプロトコル等を用いて通信ができるようになされており、制御部130とレンズ駆動部111とが協調して、オートフォーカス動作の制御を行う。ここで、レンズ駆動部111は、上述したように、例えば要求に応じて各種情報(例えばフォーカス位置やアイリス値等)を制御部130に供給する。また、制御部130から供給されたフォーカス制御信号やウォブリング制御信号等に基づいて、レンズ駆動信号を生成して、フォーカスレンズ112やウォブリングレンズの駆動処理を行う。制御部130は、評価値算出部123で算出された評価値ID及びレンズ駆動部111から読み出した各種情報に基づいて、フォーカスレンズ112を駆動制御するためのフォーカス制御信号や、ウォブリングレンズを駆動制御するためのウォブリング制御信号を生成して、レンズ駆動部111に供給する。 【0043】 なお、レンズ駆動部111と制御部130は、マイクロコンピュータやメモリ等を用いて一体に構成し、不揮発性のメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することによりオートフォーカス動作を行うものとしてもよい。 【0044】 メモリ131は、制御部130から書き込み及び読み出しが可能な記憶手段であり、フォーカスレンズ112のフォーカス位置及び評価値算出部123で算出された評価値等の情報が記憶される。メモリ131は半導体メモリ等の不揮発性メモリで構成する。 【0045】 表示器181G,181Rは表示手段の一例であり、それぞれ発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)(緑),(赤)より形成されている。表示器181G,181Rは各々、制御部130によるジャストピンであるかどうかの確からしさの判定の結果に応じて点灯する。勿論、表示手段の種類、色等はこの例に限るものではない。 【0046】 インタフェース(以下、「IF部」という)170は信号出力部の一例であり、制御部130が出力するジャストピンであるかどうかの確からしさの判定の結果に応じた各種指令信号あるいは、ジャストピンであるかどうかの確からしさの判定基準となる評価値や輝度加算値を、後述する周波数多重化部190へ出力する。また、IF部170が、後述する周波数弁別部191から入力された制御信号等を各部に供給することで、ビデオカメラ100の動作がカメラコントロールユニット200にからの制御に基づいた動作となるよう制御される。 【0047】 モニタ駆動部150は、画像信号処理部151から出力される画像信号及び制御部130から指示される文字やアイコン等をビューファインダ101に表示する駆動信号を生成する。この駆動信号は、画像信号に含まれる各同期信号及び基準信号に従いビューファインダ101へ供給される。制御部130より表示指令信号が供給された場合には、画像信号処理部151から入力される画像信号に、表示指令信号に基づいた文字やアイコン、キャラクタ等をスーパーインポーズしてビューファインダ101に供給する。 【0048】 周波数多重化部190は、送信部として設けてあり、音声増幅部160から入力される音声信号と、画像信号処理部151から入力される画像信号と、IF部170から入力される各種指令信号及び各部の制御情報信号とを多重化し、伝送ケーブル1を介してCCU200へ伝送する。周波数弁別部191は、受信部として設けてあり、伝送ケーブル1を介してCCU200から伝送された周波数多重化信号を弁別し、インカム音声信号やリターンビデオ信号、制御信号等を抽出する。抽出されたインカム音声信号は、音声合成部181に送信され、リターンビデオ信号はモニタ駆動部150に送信される。 【0049】 音声増幅部160は、インカム用マイクロフォン104で音声電気変換して出力された音声信号を増幅し、増幅された音声信号を後述する周波数多重化部190に供給する。警告音発生部180は、周波数の複数の帯域を使った様々な警告音を発生できるようにしてあり、制御部130から警告指令信号が供給された場合に、入力された警告指令信号に対応した警告音を選択し、選択した警告音を警告音信号として音声合成部181に送信する。なお、本例では警告音を周波数の帯域別に複数設定した例を挙げて説明したが、音のオン・オフの間隔が異なる複数の警告音を発生させる等、他の方法で複数の警告音を発生させるようにしてもよい。また、警告音として、人間の声をシンセサイズしたものを使用するようにしてもよい。 【0050】 音声合成部181は、警告音発生部180から入力された警告音信号と、周波数弁別部191から入力されたインカム音声信号とを合成する。 【0051】 次に、CCU200の構成例について説明する。周波数弁別部211は、ビデオカメラ100から伝送ライン1を経由して伝送される周波数多重化信号を弁別し、抽出された各信号をCCU200内の各部へ送信する。IF部230は、制御部240からビデオカメラ100への制御情報を受信した場合に、制御情報をシリアル信号に変換して後述する周波数多重化部210に入力し、周波数弁別部211からビデオカメラ100の制御情報信号等を受信した場合に、各信号をビデオカメラ100内の各部へ入力する。モニタ駆動部220は、周波数弁別部211で弁別された画像信号に、制御部240から入力された指令信号に応じた文字やアイコン、キャラクタ等をスーパーインポーズし、外部モニタ201へ送信する。 【0052】 音声合成部251は、警告音発生部250から入力される警告音信号と、周波数弁別部211で抽出されたインカム音声信号とを合成して音声合成信号を生成する。 【0053】 周波数多重化部210は、周波数弁別部211から入力されるリターンビデオ信号と、制御部240から入力されるビデオカメラ100への制御情報信号とを多重化し、また、インカム用マイクロフォン203からオペレータの音声入力があった場合には、音声増幅部212で増幅されたインカム音声も多重化して、周波数多重化信号として伝送ケーブル1を介してビデオカメラ100へ伝送する。 【0054】 次に、本例のビデオカメラでのジャストピンの確からしさの判定の方法について、図8〜図12を参照して説明する。 【0055】 図8は、ビデオカメラにおいて、評価値ピークを探索しフォーカスが評価値ピークに正常に収束される場合の(a)輝度加算値、(b)評価値、及び(c)フォーカスの動きを示す。この例では、図8(a),(b),(c)に示した各グラフの横軸は時間を、縦軸はそれぞれの項目の値を示している。これらの曲線は、画像信号の1フィールド毎もしくは不定期に取得した複数のデータをプロットして生成されたものである。図8(c)において、評価値ピーク探索動作開始時間のt0〜t1の区間はフォーカス移動速度が超高速、t1〜t2の区間は高速、t2〜t3〜t4の区間は低速となっている。 【0056】 この例では、フォーカス位置及び評価値に応じてフォーカス移動速度を可変しているが、この例に限定されるものでなく、フォーカス移動速度を距離にかかわらず一定としてもよい。 【0057】 図8(a)に示すように、被写体の大きな揺れがなく、かつ、ビデオカメラを静止させている場合など通常の撮影においては、フォーカスが動いても輝度加算値はほとんど変化しない。なぜならフォーカスを変化させても被写体からビデオカメラに到達する光束はあまり変化しないからである。 【0058】 これに対して評価値はフォーカスが変化すると、フォーカス状態に応じて変化する。図8(c)では、評価値が上昇し、極大値が検出されるまでの間(t0〜t3)はフォーカスを動かし続ける。そして山登り判定及び山下り判定を行い、評価値の極大値が検出されたら(t3)、フォーカスの進める方向を反転させて、極大値通過時点にフォーカスを戻す(t3〜t4)。 【0059】 フォーカスを評価値の極大値通過時点のフォーカス位置に戻すと、図8(b)で示すように、評価値は一般に極大値よりも大きな値となる。これは、フォーカスが動いている間に生成される評価値は、その間のコントラストの変化を平均することになるからである。つまり、極大値通過時点ではフォーカスが動いているため正確なコントラストが得られないということを意味している。よってフォーカスを極大値通過時点のフォーカス位置に戻して静止させたときの評価値は、通常、上記極大値通過時点の評価値よりも大きくなる。 【0060】 図9に、ビデオカメラにおいて、評価値ピークを探索しフォーカスが誤ったフォーカス位置に収束される場合の(a)輝度加算値、(b)評価値、及び(c)フォーカスの動きを示す。被写体が揺れていたり、ビデオカメラに大きな手ブレがあったりした場合等に、図9(a),(b)に示すような振る舞いとなることがある。図9(b)では、評価値の極大値が検出されて評価値の極大値のフォーカス位置にフォーカスを戻しても評価値はかえって小さくなり、また、フォーカスはジャストピンになっていない。これは、被写体の揺れ、手ブレなどによりビデオカメラ又は被写体が揺れることにより評価値が変化して極大値が生まれたことが原因である。また、上記の被写体の揺れ、手ブレ発生時には、図9(a)に示すように輝度加算値も大きく変動する。 【0061】 上記のように評価値、又は評価値と輝度加算値の履歴を調べることにより、オートフォーカスで求めたフォーカス位置がジャストピンであるか又は疑わしいかの判定を高い信頼性をもって行うことが可能となる。 【0062】 ここで、前述のジャストピン判定の判定基準として用いられる条件について説明する。本例では、2つの条件(A),(B)を提案している。条件(A)は、評価値の履歴を用いてオートフォーカス動作が正常に終了したか否かを判断する条件である。 【0063】 <条件(A)> この条件は、評価値の極大値をea、極大値通過時点のフォーカス位置にフォーカスを戻しフォーカスを静止させた際の評価値をebとするとき、評価値ebを極大値eaで除算した値が所定の閾値より大きいことである。式にすると以下のように表される。 【0064】 ea×α<eb ・・・・(1) ただし、αは定数 上記のαは、実験・テストにより決定する。 【0065】 例えば、図10(図8(b)と同じ)に示すように、評価値ebを極大値eaで除算した値が所定の閾値より大きい(式(1)を満足する)場合は、ジャストピン(JP)と判断できる。 【0066】 一方、図11(図9(b)と同じ)に示すように、評価値ebを極大値eaで除算した値が所定の閾値より小さく、 ea×α≧eb となる場合は、式(1)を満足しないのでジャストピン(JP)でないと判断する。 【0067】 次に、条件(B)について説明する。条件(B)は、条件(A)に、更に輝度に関する条件を加えてジャストピンの判定を厳しくしたものである。輝度に変化があった場合には、極大値検出過程で揺れがあったと判断し、以降の式(1)及び式(2)を同時に満たさないとジャストピンであると判断しない。 【0068】 <条件(B)> この条件は、評価値の極大値をea、極大値通過時点のフォーカス位置にフォーカスを戻しフォーカスを静止させた際の評価値をebとするとき、評価値ebを極大値eaで除算した値が第1の閾値より大きいことである。さらに、図12に示すように、評価値ピーク検出時において、現フィールドの輝度積分値をY0、2フィールド前の輝度加算値をY2とするとき、現フィールドの輝度加算値Y0を2フィールド前の輝度加算値で除算した値が所定の範囲内とする。これは以下のような式で表される。
ea×α<eb ・・・・(1) ただし、αは定数 γ1<Y2/Y0<γ2 ・・・・(2) ただし、γ1,γ2は定数(γ1<γ2) 【0069】 この条件(B)は、輝度の変化が所定の範囲内に入っているかどうかを判定する条件(式(2))を含んでいる。条件(B)を満たさない場合(例えば、図9(a)参照)には、被写体の揺れ、又は手ブレ等が発生したと判断する。このように、被写体の揺れ、又は手ブレ等の影響を排除してジャストピン判定を行うことで、より正確な判定結果が得られ、判定結果に対する信頼性が向上する。なお、この例では、式(2)で用いる輝度加算値を2フィールド前の輝度加算値としたが、この例に限らず、適宜所定フィールド前の輝度加算値を用いることができる。上記γ1、γ2は実験・テストにより適切な値を決定する。 【0070】 次に、この場合のビデオカメラによるオートフォーカス処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。本例のオートフォーカス処理では、評価値ピークの探索を行い、評価値極大値を検出した場合、フォーカスを上記評価値ピーク通過時のフォーカス位置に戻した時点での評価値を算出する。そして、評価値の履歴、すなわち上記極大値における評価値とフォーカスを評価値ピーク通過時のフォーカス位置に戻したときの評価値の関係を分析してフォーカスがジャストピンになっているかどうかの確からしさを判定し、その判定結果をユーザに提供する。 【0071】 図13において、ビデオカメラの制御部130(図2参照)は、スイッチ140からの操作入力又は所定のタイミング等での何らかのトリガによって、オートフォーカス動作の1サイクルを起動させ、評価値算出部123から出力される評価値について評価値ピーク探索を実行する(ステップS1)。 【0072】 制御部130は、バックグラウンドで評価値及びフォーカス位置を記憶しており、その情報を基にして評価値ピーク探索動作を決定している。図14のフローチャートに示すように、制御部130は、まず画像信号に含まれる同期信号等、もしくは基準信号発生部(図示せず)から入力される基準信号に基づいて定期的起動の時刻であるかどうかを判定する(ステップS11)。本例での定期は、一例として1フィールドとしている。そして、制御部130は、起動する時刻であると判断した場合、AF1サイクル動作を起動し、評価値算出部123で算出された評価値及び位置検出部113から送られてくるフォーカス位置をメモリ131に記憶する(ステップS12)。ステップS21の判断処理で、制御部130が定期的起動の時刻でないと判断した場合は処理を終了する。 【0073】 制御部130は、上記メモリ131に記憶されている評価値及びフォーカス位置を読み出し、読み出した評価値及びフォーカス位置に基づいてフォーカスレンズ1の移動方向を設定している。 【0074】 図13のフローチャートに戻って説明すると、ステップ2で、制御部130は、評価値の極大値を検出したかどうかを判定する。極大値が検出されない場合は、極大値が検出されるまで評価値ピーク探索を続行する(ステップS3)。 【0075】 上記ステップS2の判断処理において、極大値が検出された場合、制御部130は、レンズ駆動部111を制御して極大値通過時点のフォーカス位置にフォーカスを戻す(ステップS4)。 【0076】 ここで、制御部130は、評価値の履歴、すなわち極大値における評価値と現在のフォーカス位置における評価値の関係を分析し、上記条件(A),(B)を用いてジャストピン判定を行う(ステップS5)。 【0077】 制御部130は、上記ステップS5におけるジャストピンの判定結果に応じてユーザに情報を提供する(ステップS6)。 【0078】 また、式(1)だけでなく、例えば比較的条件が緩い式(3)の判定(条件(C))を設けて、評価値の比に関する閾値を複数にすることにより、判定結果を複数にすることも可能である。これにより、ジャストピンであるかどうかの確からしさの判定をより詳細に行うことができるとともに、ユーザに対し詳細な情報を提供できる。 【0079】 <条件(C)> 評価値の極大値をea、極大値通過時点のフォーカス位置にフォーカスを戻しフォーカスを静止させた際の評価値をebとするとき、 ea×α<eb ・・・・(1) ea×β<eb ・・・・(3) ただし、α,βは定数(α>β) と表される。 【0080】 本例では、上記判定結果に対応する文字やアイコンを、ビューファインダ101の画面上に表示させる構成としてある。また、判定結果を表示器11G又は11R(図2参照)にも表示させるようにしてある。例えば、評価値の履歴が上記条件(A)(又は条件(B))を満たしている場合にはジャストピンであることが確かとして緑色の表示器11Gを点灯する。評価値の履歴が所定の条件を満足していない場合には、ジャストピンであることが疑わしいとして赤色の表示器11Rを点灯する。 【0081】 本発明は、上述したように、ジャストピンの判定結果に基づく表示をビューファインダ又は表示器に対して行う他、ジャストピンの判定結果から各種指令信号を生成し、CCUに伝送することにより、CCU側でも、ジャストピンの判定結果の表示もしくは音声通知をさせることができるようにしたものである。ビデオカメラとCCUとの間での指令信号その他の伝送処理詳細については後述する。 【0082】 また、ビデオカメラとCCUとの間で伝送させる情報は、ジャストピンの確からしさ情報だけに限られるものではない。例えば、ビデオカメラにおいては、経時変化によってフォーカス駆動機構にガタが発生したり、評価値算出部に入力される画像信号のSN(信号雑音比)が劣化したりすることで、評価値を用いたジャストピン判定においてジャストピンと判定される確率が低下することが知られている。このような状況が確認された場合に、対応する指令信号を生成し、CCUにも伝送するようにしてもよい。 【0083】 以下では、このような状況が生じた場合に、オートフォーカス処理にてどのような動作が行なわれるかについて説明を行い、続いて、オートフォーカス動作に異常があることが疑わしい場合に、それを検知する方法についての説明を行う。 【0084】 図15は、フォーカス駆動に故障、性能劣化等の問題がある場合の(b)評価値、(c)フォーカスの動きの変化の様子を示している。この例では、図15に示した各グラフの横軸は時間を、縦軸はそれぞれの項目の値を示している。これらの曲線は、画像信号の1フィールド毎もしくは不定期に取得した複数のデータをプロットして生成されたものである。図15(c)において、評価値ピーク探索動作開始時間のt0〜t1の区間はフォーカス移動速度が超高速、t1〜t2の区間は高速、t2〜t3〜t4の区間は低速となっている。 【0085】 図15の例では、制御部130は評価値の極大値を検出(t3)した後に、フォーカスを極大値通過時点(t2)のフォーカス位置にフォーカスを戻す指令をレンズ駆動部111に与えているが、実際には戻っていない事例を示している。上記極大値を検出(t3)以降に制御部130が指令したフォーカスの動きは破線で、実際のフォーカスの動きは実線で表されているように、制御部130の指令どおりにフォーカスが移動していない。 【0086】 このような場合には、ユーザに故障である旨の警告を表示することが考えられる。このような故障が高い頻度で又は常に発生すれば、ユーザはビデオカメラが故障していることを知ることができ、修理を行うなどの対策をとることができる。 【0087】 しかし、上述のような故障の発生の頻度がそれほど高くない場合には、ユーザは故障を認識することができず、そのまま修理せずに使用して大事な撮影の際に、上記不具合が発生してしまうことがある。 【0088】 次に、図16及び図17を参照して、画像信号のSNが劣化したことにより生じるオートフォーカスの不都合な動作を説明する。図16はSNの劣化の有無による評価値の変化を示した図である。図16において、横軸はフォーカス、縦軸は評価値をそれぞれ示している。また、図17はSN劣化の問題がある場合の(b)評価値、(c)フォーカスの動きの変化の様子を示している。図17において、各グラフの横軸は時間、縦軸はそれぞれの項目の値を示している。 【0089】 一般に画像信号のSNが劣化すると、ぼけたフォーカスにおける評価値の大きさ及びその変動が大きくなる。例えば図16の例では、SN劣化なしの評価値曲線C1に対し、SN劣化ありの評価値曲線C2は、評価値が極大となるフォーカス位置JP(ジャストピン)から離れたぼけたフォーカスでの評価値の大きさがaだけ大きく、かつその変動(ノイズ)も大きくなっている。これは、評価値が画像信号のコントラスト(高周波成分)を抽出して算出されるものであり、ノイズが増えると、それに伴って高周波成分も大きくなるためである。 【0090】 図17の例は、評価値ピーク探索において、JP(ジャストピン)から離れているフォーカス位置で、画像信号のSNが劣化していることに起因して極大値を検出した事例である。この場合には、極大値通過時(t2)のフォーカス位置にフォーカスを戻してもその位置はジャストピンに対応した位置ではないので、戻し後の評価値は上記極大値よりも小さい値となってしまう。これは上記極大値自体がノイズによって発生したものだからである。これには信号増幅器の劣化など種々の原因が考えられる。 【0091】 ユーザが知覚できるほど画像信号のSNが大きい場合には、故障と気付いて修理を依頼することができるが、中途半端にSNが劣化していると、上記のようにオートフォーカスの動作に影響を与えてしまい、その原因がわからないままとなってしまう。このように画質(SN)が劣化してもオートフォーカスの動作に影響がある。 【0092】 次に、この場合のビデオカメラによるオートフォーカス処理について、図18のフローチャートを参照して説明する。本例のオートフォーカス処理では、評価値ピークの探索を行い、評価値極大値を検出した場合、フォーカスを上記評価値ピーク通過時のフォーカス位置に戻した時点での評価値を算出する。そして、評価値の履歴、すなわち上記極大値における評価値とフォーカスを評価値ピーク通過時のフォーカス位置に戻したときの評価値の関係を分析してフォーカスがジャストピンになっているかどうかの確からしさを判定し、その判定結果を利用してビデオカメラの異常の有無を判定する。 【0093】 図18において、ビデオカメラの制御部130(図2参照)は、スイッチ140からの操作入力又は所定のタイミング等での何らかのトリガによって、オートフォーカス動作の1サイクルを起動させ、評価値算出部7から出力される評価値について評価値ピーク探索を実行する(ステップS21)。 【0094】 制御部130は、バックグラウンドで評価値及びフォーカス位置を記憶しており、その情報を基にして評価値ピーク探索動作を決定している。ここでの処理は、図14における処理と同様であるため、図14を用いて説明を行う。制御部130は、まず画像信号に含まれる同期信号等、もしくは基準信号発生部(図示略)から入力される基準信号に基づいて定期的起動の時刻であるかどうかを判定する(ステップS11)。本例での定期は、一例として1フィールドとしている。そして、制御部130は、起動する時刻であると判断した場合、AF1サイクル動作を起動し、評価値算出部7で算出された評価値及び位置検出部1aから送られてくるフォーカス位置をメモリ131に記憶する(ステップS12)。ステップS22の判断処理で、制御部130が定期的起動の時刻でないと判断した場合は処理を終了する。 【0095】 図18のフローチャートに戻って説明を続けると、制御部130は、評価値の極大値を検出したかどうかを判定する(ステップS22)。極大値が検出されない場合は、極大値が検出されるまで評価値ピーク探索を続行する(ステップS23)。 【0096】 上記ステップS2の判断処理において、極大値が検出された場合、制御部130は、レンズ駆動部111を制御して極大値通過時点のフォーカス位置にフォーカスを戻す(ステップS24)。 【0097】 ここで、制御部130は、評価値の履歴、すなわち極大値における評価値と現在のフォーカス位置における評価値の関係を分析し、上記条件(A),(B)を用いてジャストピン判定を行う(ステップS25)。 【0098】 ただし、ビデオカメラの異常の有無判定に際して行なうジャストピン判定では、上記第1のジャストピン判定方法(条件(A))で求めた判定結果だけでなく、下記の条件(B)を用いた判定結果と合わせて総合的に判定を行うものとする。揺れが大きい状態で、上記式(1)のジャストピン判定を行うと、その結果はジャストピンでないと判定される可能性が高くなり、後述する(ジャストピンであることが疑わしいと判定された回数)/(ジャストピンが確かであると判定された回数)の比に影響してしまう。比から揺れの寄与を削減するために、輝度加算値を用いた式(2)の判定を行い、式(2)を満足しているときにのみジャストピン判定(式(1)を満足するか否かを判定)させる。換言すると、上記比から環境的な条件(揺れ)の影響を排除し、上記比はビデオカメラ装置の画像処理のみに起因させるために式(2)の判定を行う。 【0099】 すなわち、この判定方法では、条件(B)が満足されている場合のみ、条件(A)の判定結果が有効な判定結果とみなされる。つまり、条件(B)によって被写体等の揺れがあるか否かを判定(条件を満足すれば揺れ無しと判定)し、揺れが無い状態でオートフォーカスが収束した結果を判定結果としている。 【0100】 図18のフローチャートに戻って説明を続けると、制御部130は、上記ステップS25の判断処理におけるジャストピン判定が終了すると、このときの判定結果をメモリ131に記憶する(ステップS26)。 【0101】 続いて、制御部130は、メモリ131に上記判定結果を記憶した回数を更新(1加える)する(ステップS27)。この更新回数は、メモリ131に記憶させておく。なお、全記憶回数すなわちジャストピン判定処理を実施した回数が記憶されるので、そこからジャストピンであると判定された回数を減算することで、ジャストピンでない回数を算出できる。 【0102】 そして、制御部130は、上記更新回数が所定の回数(例えば1000回)に到達したかどうかを判定する(ステップS28)。ここで更新回数が所定の回数に到達していない場合は、処理を終了する。 【0103】 上記ステップS28の判断処理において、更新回数が所定の回数に到達した場合、制御部130は、記憶した複数の判定結果をメモリ131から読み出し、読み出したそれぞれの判定結果の割合(比)を算出する(ステップS29)。この判定結果の割合(比)の算出方法としては、例えば以下のような方法がある。 【0104】 制御部130が評価値あるいは評価値と輝度加算値に対する判定結果をメモリ131に記憶し、記憶回数が所定回数(例えば1000回)に達したらそれらを読み出して、(ジャストピンであることが疑わしいと判定された回数)/(ジャストピンが確かであると判定された回数)の比を計算し、その比の値を用いてオートフォーカス及びそれに関わる回路等に異常があるかを判定する。判定の方法は上述のように、上記比が所定の値以上かどうかの比較を行うこともできるし、過去に行った複数の比の履歴を調べることもできる。 【0105】 例えば、複数の比の履歴を調査したところ過去に行った判定結果の上記比が、0.01(1回目)、0.02(2回目)、0.011(3回目)、0.04(今回)と変化している場合には、制御部130は比の値が今回急激に上昇したので何らかの異常が機器(オートフォーカスに関わる回路、フォーカス駆動機構及び画像処理関連の回路等)にあったと判断できる。 【0106】 そして、上記方法で求められた割合(比)に基づいてビデオカメラに異常がないかどうかを判定する。このビデオカメラの異常の有無の判定は、前述したように算出した比が所定の値を超えているかどうかの比較、あるいは過去に行った複数の比の履歴を調べて実施する。 【0107】 そして、制御部130は、上記算出した割合に応じた警告信号(判定信号)を発生し、その警告信号を各表示手段(表示器、モニタ)及び/又はIF部170を経由して外部機器へ出力する(ステップS30)。 【0108】 最後に、制御部130は、上記警告信号を出力した後、更新回数をリセット(初期化)して処理を終了する(ステップS21)。 【0109】 上記方法によれば、オートフォーカス動作の性能の劣化、画質の劣化などの異常が発生するとジャストピン判定の結果に影響が現れることを利用して、オートフォーカス動作の異常の有無を判定することができる。このとき極大値における評価値とフォーカスを評価値ピーク通過時のフォーカス位置に戻したときの評価値の関係を分析してフォーカスがジャストピンになっているかどうかの確からしさを判定するので、フォーカスが動いていることにより生じる評価値の変動を考慮して判定を行うことができ、オートフォーカス動作の異常の有無の判定結果の精度が向上する。 【0110】 また上記警告信号は、ユーザがユーザインタフェース(又は操作子)を用いて警告を解除するまでは、制御部130から各部へ向けて出力し続けるようにしてもよいし、ユーザの確認なしに所定の期間中は警告を続けるようにすることもできる。また警告は、ユーザの設定に応じて警告の有効/無効を切り換えられるようにしてもよい。 【0111】 このようにして生成された、装置の故障に対する疑わしさに関する指令信号をCCU200に伝送することにより、ビデオカメラ100のカメラマンのみならず、CCU200のオペレータに対しても装置の故障に対する疑わしさに関する情報が通知される。 【0112】 次に、図19及び図20のフローチャートを参照して、ビデオカメラとCCUとの間の指令信号その他の伝送処理例について説明する。図19は、ビデオカメラ100における各種指令信号送信処理例を示すフローチャートである。まず、上述した方法によりジャストピンであるかの確からしさの判定を行なう(ステップ41)。次に、ジャストピン判定結果に基づく各種指令信号が制御部130で生成され、その指令信号がビデオカメラ100内の各部に送信されると共に、IF部170にも送信される(ステップS42)。ここでいう各種指令信号とは、表示指令信号及び警告指令信号のことである。ステップ43では、表示指令信号に基づいて、ビューファインダ101にアイコン等が表示される。 【0113】 次に、警告指令信号が警告音発生部180に入力されたか否かの判断が行なわれ(ステップS44)、入力が確認されなかった場合は、処理はここで終了となる。警告指令信号の入力が確認された場合には、警告音発生部180によって警告指令信号に基づく警告音が選択され、警告音信号が生成される(ステップS45)。ここで、CCU200から受信した周波数多重化信号の中に、インカム音声信号が多重化されているか否かの判断がされる(ステップS46)。インカム音声信号が確認された場合には、インカム音声信号が抽出されて警告音信号と合成され、音声合成信号が生成される(ステップS47)。そして、警告音信号又は音声合成信号が、インカム用ヘッドホン103より出力される(ステップS48)。 【0114】 図20は、CCU200が、ビデオカメラ100で生成された各種指令信号を受信した後の処理例について説明したフローチャートである。まず、CCU200の周波数弁別部211によって、ビデオカメラ100から送信された周波数多重化信号が受信され(ステップS51)、周波数弁別部211で、多重化された信号の中から制御情報信号が抽出されて、制御情報信号がIF部230に送信される(ステップS52)。次に、IF部230にて、制御情報信号の中から各種指令信号が抽出される(ステップS53)。ここでの各種指令信号とは、表示指令信号及び警告指令信号のことである。次に、表示指令信号に基づいて、外部モニタ201にジャストピンの確からしさを示すアイコン等が表示され、制御情報信号の中に警告音信号が含まれていた場合には、インカム用ヘッドホン202から所定の警告音が出力される(ステップS54)。 【0115】 このように、ジャストピンの確からしさについての判定情報を基に各種指令信号が生成され、CCU200に伝送されるため、ジャストピンの確からしさについての情報が、CCU200の外部モニタにアイコンとして表示されたり、インカム用ヘッドホンに音声として出力されることによりCCU200のオペレータにも通知されるようになる。 【0116】 これにより、例えばビデオカメラ100でフォーカスがぼけた状態となっている場合で、ビデオカメラ100のカメラマンがそれに気づいていない場合でも、CCU200のオペレータ側でフォーカスのぼけを認識できるようになる。 【0117】 この場合、インカム用マイクロフォン203を用いて、ビデオカメラ100のカメラマンに対して音声で注意を促すことが可能であるため、フォーカスがぼけたままで撮影が続けられてしまう状態が回避される。 【0118】 また、ビデオカメラ100のインカム用ヘッドホン103より警告音が出力されている最中に、CCU200のオペレータからインカム音声の入力がされた場合でも、音声が切り替わるのではなく、インカム音声と警告音とが重畳して出力されるため、フォーカスのぼけなどの異常状態をカメラマンにより確実に認識させることが可能となる。 【0119】 さらに、フォーカス駆動に故障や性能劣化が疑われる場合に、その状況に基づいた指令信号を生成し、CCU200に伝送することにより、フォーカス駆動での故障や性能劣化の可能性を示す情報がCCU200の外部モニタ101又はインカム用ヘッドホン202を通して、CCU200のオペレータにも通知されるようになる。 【0120】 また、本例では、ビデオカメラ100のジャストピン判定結果に基づいて生成された指令信号をCCU200に伝送し、CCU200側でジャストピンの確からしさ情報を表示又は音声通知する方法について説明したが、ビデオカメラ100からは評価値や輝度加算値等、ジャストピン判定の基となる情報そのものを送信し、CCU200側で、ジャストピン判断を行わせる構成としてもよい。この場合のビデオカメラ100及びCCU200の処理例について、図21及び図22のフローチャートを参照して説明する。 【0121】 図21は、ビデオカメラ100における、ジャストピン判定材料情報の送信処理例を示すフローチャートである。まず、ジャストピン判定の基となる情報である評価値や輝度加算値等が、IF部170に送信される(ステップS61)。次に、評価値や輝度加算値等が、ビデオカメラ100の各部のステータス情報等を示す制御信号に重畳され、制御情報信号とされる。そして、制御情報信号は周波数多重化部190によって画像信号と多重化されて、伝送ライン1を介してCCU200に送信される(ステップS62)。 【0122】 図22は、CCU200にて、ビデオカメラ100からジャストピン判定の材料となる各種信号を受信した場合の処理例を示すフローチャートである。まず、CCU200の周波数弁別部211にて、ビデオカメラ100から送信された周波数多重化信号が受信される(ステップS71)。次に、弁別された信号のうち、制御情報信号が抽出されて、IF部230に送信される(ステップS72)。IF部230では、入力された制御情報信号の中から、ジャストピン判定の材料となる評価値や輝度加算値等の情報が抽出される(S73)。次に、評価値や輝度加算値等を用いてジャストピン判定処理が行なわれ(ステップS74)、判定の内容に応じて各種指令信号が生成され、各種指令信号がCCU200内の各部へ送信される(ステップS75)。 【0123】 各種指令信号のうち、表示指令信号を受信したモニタ駆動部220では、表示指令信号に応じたアイコン等が選択されて、画像信号とアイコン等が重畳されて外部モニタ201に表示される(ステップS76)。ここで、警告指令信号が警告音発生部180に入力されたか否かの判断が行なわれ(ステップS77)、入力が確認されなかった場合は、処理はここで終了となる。警告指令信号の入力が確認された場合には、警告音発生部180によって警告指令信号に基づく警告音が選択され、警告音信号が生成される(ステップS78)。 【0124】 そして次に、カメラ100から受信した周波数多重化信号の中に、インカム音声信号が多重化されているか否かの判断がされ(ステップS79)る。インカム音声信号が確認された場合には、インカム音声信号が抽出されて警告音信号と合成され、音声合成信号が生成される(ステップS80)。そして、警告音信号又は音声合成信号が、インカム用ヘッドホン202より出力される(ステップS81)。 【0125】 なお、ここまで説明した実施の形態では、ビデオカメラとCCUとの間を伝送ケーブルで接続した構成として説明したが、無線を使った伝送を行うようにしてもよい。 【0126】 また、以上説明した実施の形態では、レンズがビデオカメラ本体に含まれる構成を用いて説明したが、取り外し可能な交換レンズを用いる構成に適用してもよい。 【図面の簡単な説明】 【0127】 【図1】本発明の一実施の形態によるビデオカメラとCCUとの接続例を示す説明図である。 【図2】本発明の一実施の形態によるビデオカメラとCCUの構成例を示すブロック図である。 【図3】本発明の一実施の形態による評価値算出部の構成例を示す図である。 【図4】本発明の一実施の形態による評価枠サイズの例を示す図である。 【図5】本発明の一実施の形態による全積分方式水平方向評価値算出フィルタの構成例を示す図である。 【図6】本発明の一実施の形態による水平方向評価値算出フィルタの構成例を示す図である。 【図7】本発明の一実施の形態による垂直方向評価値算出フィルタの構成例を示す図である。 【図8】本発明の一実施の形態によるオートフォーカス通常(正常)終了の場合におけるフォーカス、評価値、輝度加算値の変化の例を示す図である。 【図9】本発明の一実施の形態によるオートフォーカス異常終了の場合におけるフォーカス、評価値、輝度加算値の変化の例を示す図である。 【図10】本発明の一実施の形態によるジャストピンと判断できる評価値の例を示す図である。 【図11】本発明の一実施の形態によるジャストピンと判断できない評価値の例を示す図である。 【図12】本発明の一実施の形態による評価値及び輝度加算値を考慮したジャストピン判定の説明に供する図である。 【図13】本発明の一実施の形態によるオートフォーカス処理例を示すフローチャートである。 【図14】本発明の一実施の形態によるバックグランウンドでの処理例を示すフローチャートである。 【図15】従来のオートフォーカス異常終了の場合におけるフォーカス、評価値、輝度加算値の変化の例を示す図(1)である。 【図16】従来のSN比の劣化の有無による評価値の変化を示す図である。 【図17】本発明の一実施の形態によるオートフォーカス異常終了の場合におけるフォーカス、評価値、輝度加算値の変化の例を示す図(2)である。 【図18】本発明の一実施の形態によるオートフォーカス処理例を示すフローチャートである。 【図19】本発明の一実施の形態によるビデオカメラにおけるジャストピン判定結果送信処理例を示すフローチャートである。 【図20】本発明の一実施の形態によるCCUにおける各種指令信号抽出処理例を示すフローチャートである。 【図21】本発明の他の形態によるビデオカメラにおけるジャストピン判定の材料となる情報を送信する処理例を示すフローチャートである。 【図22】本発明の他の形態によるCCUにおけるジャストピン判定処理例を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0128】 100…ビデオカメラ、101…ビューファインダ、102…三脚、103、202…インカム用ヘッドホン、104、203…インカム用マイクロフォン、110…撮像レンズ、111…レンズ駆動部、112…フォーカスレンズ、113…レンズ駆動機構、120…撮像素子、121…撮像素子駆動部、122…画像信号生成部、130、240…制御部、131…メモリ、140…スイッチ、150、220…モニタ駆動部、151…画像信号処理部、160…音声増幅部、170、230…IF部、180、250…警告音発生部、181、251…音声合成部、190、210…周波数多重化部、191、211…周波数弁別部
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100122884 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 芳末
【識別番号】100133824 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 仁恭
|
| 【公開番号】 |
特開2008−11473(P2008−11473A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−182569(P2006−182569) |
|