| 【発明の名称】 |
映像特殊効果装置、映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 泉三郎
【氏名】市川 浩一
【氏名】前川 秀樹
【氏名】南 信之
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| 【要約】 |
【課題】映像再生装置に記録された映像に対し、簡単な作業により、映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定する。
【構成】時間的位置指定手段で映像の時間的位置が指定される毎に、IF手段13を介して、指定された時間的位置の映像を映像再生装置31に再生させるとともに、指定された時間的位置と、指定された時間的位置の映像に対してパラメータ指定手段で指定された画面上の位置とを対応させたデータを記憶手段23に記憶させる。特殊効果の実行時には、IF手段13を介して映像再生装置31に映像を連続的に再生させ、記憶手段23に記憶した時間的位置の映像に到達する毎に、その時間的位置に対応して記憶手段23に記憶された画面上の位置に特殊効果を施すように特殊効果手段6を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、 前記映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、 映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、 前記特殊効果のパラメータとして、画面上で前記特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、 特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、 記憶手段と、 前記時間的位置指定手段で時間的位置が指定される毎に、前記インターフェース手段を介して、該指定された時間的位置の映像を前記映像再生装置に再生させるとともに、該指定された時間的位置と、該指定された時間的位置の映像に対して前記パラメータ指定手段で指定されたパラメータとを対応させたデータを作成して、該データを前記記憶手段に記憶させるキーフレーム・タイムライン作成手段と、 前記実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、前記映像再生装置に映像を連続的に再生させ、前記記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、該時間的位置に対応して前記記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行手段と を備えたことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項2】 請求項1に記載の映像特殊効果装置において、 前記キーフレーム・タイムライン実行手段は、前記記憶手段に記憶された2つの時間的位置の間の時間的位置の映像に対し、該2つの時間的位置に対応して前記記憶手段に記憶された画面上の位置を補間した位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御する ことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項3】 請求項1に記載の映像特殊効果装置において、 前記キーフレーム・タイムライン作成手段は、前記映像再生装置から再生される映像に対して、前記パラメータ指定手段で指定された画面上の位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御する ことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項4】 請求項1に記載の映像特殊効果装置において、 前記キーフレーム・タイムライン作成手段は、前記映像再生装置から再生される映像に対して、前記パラメータ指定手段で指定された画面上の位置に、前記特殊効果を施すことなく該位置を識別するためのマークを表示するように前記特殊効果手段を制御する ことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項5】 請求項1に記載の映像特殊効果装置において、 映像記録装置を制御するためのインターフェース手段 をさらに備え、 前記キーフレーム・タイムライン実行手段は、前記特殊効果手段から出力される映像を前記映像記録装置に記録させる ことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項6】 請求項1に記載の映像特殊効果装置において、 前記パラメータ指定手段は、さらに、位置以外のパラメータとして、画面上で特殊効果を施す領域の大きさ及び/または特殊効果の程度を指定する操作も行うためのものであり、 前記キーフレーム・タイムライン実行手段は、前記位置以外のパラメータも用いて前記特殊効果手段を制御する ことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項7】 映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、 前記映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、 映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、 前記特殊効果のパラメータとして、画面上で前記特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、 特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、 記憶手段と、 制御手段と を備えた映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法において、 前記制御手段が、前記時間的位置指定手段で時間的位置が指定される毎に、前記インターフェース手段を介して、該指定された時間的位置の映像を前記映像再生装置に再生させるとともに、該指定された時間的位置と、該指定された時間的位置の映像に対して前記パラメータ指定手段で指定されたパラメータとを対応させたデータを作成して、該データを前記記憶手段に記憶させるキーフレーム・タイムライン作成ステップと、 前記制御手段が、前記実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、前記映像再生装置に映像を連続的に再生させ、前記記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、該時間的位置に対応して前記記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行ステップと を有することを特徴とする、映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法。 【請求項8】 映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、 前記映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、 映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、 前記特殊効果のパラメータとして、画面上で前記特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、 特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、 記憶手段と、 前記時間的位置指定手段で時間的位置が指定されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、該指定された時間的位置から連続的に前記映像再生装置に映像を再生させ、前記パラメータ指定手段でパラメータが指定される毎に、該パラメータと、該パラメータが指定されたタイミングでの映像の時間的位置を示す情報とを、前記記憶手段に対応させて記憶させるキーフレーム・タイムライン作成手段と、 前記実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、前記映像再生装置に映像を連続的に再生させ、前記記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、該時間的位置に対応して前記記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行手段と を備えたことを特徴とする映像特殊効果装置。 【請求項9】 映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、 前記映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、 映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、 前記特殊効果のパラメータとして、画面上で前記特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、 特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、 記憶手段と、 制御手段と を備えた映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法において、 前記制御手段が、前記時間的位置指定手段で時間的位置が指定されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、該指定された時間的位置から連続的に前記映像再生装置に映像を再生させ、前記パラメータ指定手段でパラメータが指定される毎に、該パラメータと、該パラメータが指定されたタイミングでの映像の時間的位置を示す情報とを、前記記憶手段に対応させて記憶させるキーフレーム・タイムライン作成ステップと、 前記制御手段が、前記実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、前記インターフェース手段を介して、前記映像再生装置に映像を連続的に再生させ、前記記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、該時間的位置に対応して前記記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に前記特殊効果を施すように前記特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行ステップと を有することを特徴とする、映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、映像再生装置を制御してその再生映像に特殊効果を施す映像特殊効果装置、及び、そうした映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法に関する。 【背景技術】 【0002】 テレビジョン放送の分野では、エフェクトスイッチャー等の映像特殊効果装置を用いて、映像に各種の特殊効果を施すことが広く行われている。 【0003】 従来の映像特殊効果装置においては、キーフレーム・タイムラインなどと呼ばれる時系列制御により、例えば画面上で特殊効果を施す位置を時間と共に変化させる処理が可能であった(例えば、特許文献1,2参照)。「キーフレーム」とは、予め、特殊効果のパラメータ(画面上で特殊効果を施す位置を表すパラメータ等)と、その特殊効果を施すフレーム(映像の一画面)のタイムコードとを対応させたデータである。「タイムライン」とは、こうしたキーフレームを、タイムコードの時間順に複数並べたデータである。特殊効果の実行時には、時間の経過に伴い、到達したタイムコードに対応するキーフレームのパラメータを用いて特殊効果を施す。また、対応するキーフレームがタイムライン中に存在しないタイムコードにおいては、前後のキーフレームのパラメータを補間して特殊効果を施す。 【0004】 また、従来の映像特殊効果装置では、操作者の手前のスペースを節約するため、映像特殊効果装置を制御するコントロールパネルの付加機能として、VTRなどの映像再生装置を制御する機能が設けられている。具体的には、コントロールパネルにRS−422インターフェースを設けてVTR等と通信を行い、コントロールパネルの付加モジュールを使うかまたは既存の釦をモードを切り替えて使用して、VTRの各種制御(記録,再生,ジョグ,早送り,巻き戻し,一時停止(静止画)等)を行うことが可能であった。 【0005】 ところで、近年、プライバシーの保護が重要となり、テレビジョン放送でも、映像中の一部分(例えば人物の顔)にモザイクなどの特殊効果を施すことが頻繁に行われている。そして、映像中の人物などは当然動いているため、映像中の対象物の動きに追随するように特殊効果の位置を制御したいという要望がある。 【0006】 従来から、映像中の対象物の動きを追跡する技術も提案されているが(例えば、特許文献3参照)、実際には、人物の顔のように複雑で時間的に変化する対象を正確に追跡することは困難である。また、特殊効果を施したい対象物自体も映像の場面(シーン)によって変化するため、自動認識により処理させるのは困難である。 【0007】 ここで、前述のキーフレーム・タイムラインを用いれば、画面上で特殊効果を施す位置を、予め指定したように時間と共に変化させることは可能である。しかし、VTRなどの映像再生装置に記録された映像に対して、映像中の対象物の動きに追随するように画面上の位置を指定してキーフレーム・タイムラインを作成しようとした場合、従来の映像特殊効果装置では、コントロールパネルで映像再生装置を制御する機能はあるものの、こうしたキーフレーム・タイムラインの作成作業を簡単に行うための機能は存在しておらず、多くの労力を要していた。 【0008】 他方、コンピュータを用いたレンダリング処理によっても、画面上で特殊効果を施す位置を対象物の動きに追随するように時間と共に変化させることは可能である。しかし、レンダリング処理には一般に時間が掛かるので、VTRなどの映像再生装置に記録した映像を記録時と同じ速さで再生しながら、特殊効果を施す位置をリアルタイムに変化させるようなことは不可能である。 【0009】 【特許文献1】特開平5−56347号公報 【特許文献2】特開平5−110945号公報 【特許文献3】特開2000−132691号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は、上述の点に鑑み、VTRなどの映像再生装置に記録された映像に対し、簡単な作業により、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定することができ、且つ、記録時と同じ速さで映像を再生しながら、特殊効果を施す位置をリアルタイムに変化させることができるようにすることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 この課題を解決するために、本発明に係る映像特殊効果装置は、映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、この映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、特殊効果のパラメータとして、画面上で特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、記憶手段と、この時間的位置指定手段で時間的位置が指定される毎に、このインターフェース手段を介して、その指定された時間的位置の映像をこの映像再生装置に再生させるとともに、その指定された時間的位置と、その指定された時間的位置の映像に対してこのパラメータ指定手段で指定されたパラメータとを対応させたデータを作成して、そのデータをこの記憶手段に記憶させるキーフレーム・タイムライン作成手段と、この実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、この映像再生装置に映像を連続的に再生させ、この記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、その時間的位置に対応してこの記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に特殊効果を施すように特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行手段とを備えたことを特徴とする。 【0012】 また、本発明に係る制御方法は、映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、この映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、特殊効果のパラメータとして、画面上で特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、記憶手段と、制御手段とを備えた映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法において、この制御手段が、この時間的位置指定手段で時間的位置が指定される毎に、このインターフェース手段を介して、その指定された時間的位置の映像をこの映像再生装置に再生させるとともに、その指定された時間的位置と、その指定された時間的位置の映像に対してこのパラメータ指定手段で指定されたパラメータとを対応させたデータを作成して、そのデータをこの記憶手段に記憶させるキーフレーム・タイムライン作成ステップと、この制御手段が、この実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、この映像再生装置に映像を連続的に再生させ、この記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、その時間的位置に対応してこの記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に特殊効果を施すように特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行ステップとを有することを特徴とする。 【0013】 上記発明によれば、操作者が、時間的位置指定手段で映像の時間的位置を指定すると、その指定した時間的位置の映像が映像再生装置から自動的に再生される。そして、その再生映像を見て、画面上で特殊効果を施すべき位置をパラメータ指定手段でパラメータとして指定する毎に、そのパラメータと、時間的位置指定手段で指定した時間的位置とを対応させたデータ(すなわちキーフレーム)が作成・記憶される。したがって、複数の時間的位置を指定し、それぞれの時間的位置の再生映像における対象物(特殊効果を施したい対象)の画面上の位置を指定するという簡単な作業を行うだけで、映像再生装置に記録された映像に対し、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定する(キーフレーム・タイムラインを作成する)ことができる。 【0014】 そして、キーフレーム・タイムラインの作成後、操作者が実行指示手段を操作すると、映像再生装置から映像が連続的に再生され、キーフレームの時間的位置の映像に到達する毎に、当該キーフレームのパラメータを用いて特殊効果を施すように特殊効果手段が制御される。これにより、記録時と同じ速さで映像再生装置から映像を再生しながら、画面上で特殊効果を施す位置をリアルタイムに変化させることができる。 【0015】 次に、本発明に係る別の映像特殊効果装置は、映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、この映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、特殊効果のパラメータとして、画面上で特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、記憶手段と、この時間的位置指定手段で時間的位置が指定されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、その指定された時間的位置から連続的にこの映像再生装置に映像を再生させ、このパラメータ指定手段でパラメータが指定される毎に、そのパラメータと、そのパラメータが指定されたタイミングでの映像の時間的位置を示す情報とを、この記憶手段に対応させて記憶させるキーフレーム・タイムライン作成手段と、この実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、この映像再生装置に映像を連続的に再生させ、この記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、その時間的位置に対応してこの記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に特殊効果を施すように特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行手段とを備えたことを特徴とする。 【0016】 また、本発明に係る別の制御方法は、映像再生装置を制御するためのインターフェース手段と、この映像再生装置から再生される映像に対して特殊効果を施すための特殊効果手段と、映像の時間的位置を指定する操作を行うための時間的位置指定手段と、特殊効果のパラメータとして、画面上で特殊効果を施すべき位置を指定する操作を行うためのパラメータ指定手段と、特殊効果の実行を指示する操作を行うための実行指示手段と、記憶手段と、制御手段とを備えた映像特殊効果装置における映像再生装置の制御方法において、この制御手段が、この時間的位置指定手段で時間的位置が指定されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、その指定された時間的位置から連続的にこの映像再生装置に映像を再生させ、このパラメータ指定手段でパラメータが指定される毎に、そのパラメータと、そのパラメータが指定されたタイミングでの映像の時間的位置を示す情報とを、この記憶手段に対応させて記憶させるキーフレーム・タイムライン作成ステップと、この制御手段が、この実行指示手段で特殊効果の実行が指示されたことに応じて、このインターフェース手段を介して、この映像再生装置に映像を連続的に再生させ、この記憶手段に記憶された時間的位置の映像に到達する毎に、その時間的位置に対応してこの記憶手段にパラメータとして記憶された画面上の位置に特殊効果を施すように特殊効果手段を制御するキーフレーム・タイムライン実行ステップとを有することを特徴とする。 【0017】 上記発明によれば、操作者が、時間的位置指定手段で映像の時間的位置を指定すると、その指定した時間的位置からの連続的な映像が映像再生装置から自動的に再生される。そして、その連続的な再生映像を見て、任意の時間的位置の映像のタイミングで、画面上で特殊効果を施すべき位置をパラメータ指定手段でパラメータとして指定する毎に、そのパラメータと、そのタイミングでの映像の時間的位置とを対応させたデータ(すなわちキーフレーム)が作成・記憶される。したがって、連続的に再生される映像中の複数の時間的位置の映像のタイミングで、それぞれ対象物(特殊効果を施したい対象)の画面上の位置を指定するという簡単な作業を行うだけで、映像再生装置に記録された映像に対し、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定する(キーフレーム・タイムラインを作成する)ことができる。 【0018】 そして、キーフレーム・タイムラインの作成後、操作者が実行指示手段を操作すると、映像再生装置から映像が連続的に再生され、キーフレームの時間的位置の映像に到達する毎に、当該キーフレームのパラメータを用いて特殊効果を施すように特殊効果手段が制御される。これにより、記録時と同じ速さで映像再生装置から映像を再生しながら、画面上で特殊効果を施す位置をリアルタイムに変化させることができる。 【発明の効果】 【0019】 本発明によれば、VTRなどの映像再生装置に記録された映像に対し、簡単な作業により、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定することができ、且つ、記録時と同じ速さで映像を再生しながら、特殊効果を施す位置をリアルタイムに変化させることができるという効果が得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、本発明をエフェクトスイッチャーに適用した実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明を適用したエフェクトスイッチャーの全体構成例を示す図である。このエフェクトスイッチャーでは、主ユニット1と操作パネル2とが、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)のような通信路3で接続されている。 【0021】 主ユニット1には、それぞれ1台ずつのVTRやビデオカメラ等から映像信号を入力するための入力ライン4(1)〜4(9)(図には入力ライン4(1)に映像信号を供給するVTR31のみを描いている)と、背景映像選択スイッチ5と、特殊効果回路6と、主ユニット1内の各部を制御するマイクロコンピュータ7とが設けられている。 【0022】 背景映像選択スイッチ5は、入力ライン4(1)〜4(9)の映像から背景映像を選択するためのスイッチである。特殊効果回路6は、背景映像選択スイッチ5で選択された背景映像に対して、デジタル信号処理によってモザイク,デフォーカス(レンズのピンぼけのように映像をぼかす処理),渦巻き(個々の画素の画像を渦巻状に移動させて元の画像をわからなくする処理)等の特殊効果を施す回路である。特殊効果回路6が1つの特殊効果に施すのに要する時間は、通常は1フレーム分の時間である。但し、特殊効果の内容によっては、さらに短い時間(1フレーム未満)で処理可能な場合もある。(画素のマッピングが走査の順序をさかのぼることなく行われる場合には、フレーム全体を蓄積する必要がないため。) 【0023】 特殊効果回路6で特殊効果を施された映像信号は、出力ライン8から主ユニット1の外部に出力され、モニター32に表示されるとともに、VTR33に送られたり、あるいは図示しない番組送出用の機器に送られる。 【0024】 なお、実際には、主ユニット1には、2以上の背景映像選択スイッチや、キー映像選択スイッチ(キーイングのために用いる映像を選択するためのスイッチ)も設けられており、特殊効果回路6は、2以上の背景映像選択スイッチで選択された背景映像を用いてミックス,ワイプ等の処理を行ったり、キー映像選択スイッチで選択された映像を用いて背景映像に前景映像を重畳する機能も有しているが、それらは本発明とは直接関係しないので説明を省略する。 【0025】 操作パネル2は、主ユニット1の制御や、外部のVTRの制御を行うためのパネルである。操作パネル2には、各種の操作を行うための操作部11がパネル面上に設けられるとともに、マイクロコンピュータ12と、外部のVTRを制御するためのシリアル通信インタフェースであるRS−422インタフェース13とが設けられている。 【0026】 操作部11には、図示は省略するが、通常のエフェクトスイッチャーにおけるのと同様に、背景映像選択スイッチ5を制御するための複数の釦や、特殊効果回路6で施す特殊効果の種類を指定するための釦や、ミックス,ワイプ時に2つの背景映像の割合を制御するためのレバー等が設けられている。 【0027】 また、操作部11には、通常のエフェクトスイッチャーにおけるのと同様に、VTRの各種制御(記録,再生,ジョグ,早送り,巻き戻し,一時停止(静止画)等)を行ったり制御対象のVTRを選択するための釦等が設けられているが、映像を再生させるVTRのタイムコード値の入力は、図2に示すジョグダイヤル14で行うようになっている(ただし、ジョグダイアルの代わりに釦でタイムコード値を入力するようになっていてもよい)。 【0028】 さらに、本発明の特徴として、操作部11には、図2に示すように、キーフレーム・タイムラインの作成や実行に関連する各種の釦等が設けられている。このうち、位置指定ノブ15は、棒状の取っ手をパネル面上で上下左右方向に傾けることにより、特殊効果のパラメータとして、画面上で特殊効果を施すべき横方向,縦方向の位置を指定する操作を行うためのものである。 【0029】 パラメータ入力部16は、位置以外の下記の(a)〜(d)のようなパラメータの値をGUI(グラフィカルユーザインタフェース)や回転ダイヤル等によって入力するためのものである。 (a)特殊効果を施す画面上の領域の、横方向,縦方向それぞれの大きさ (b)効果の程度(モザイクの場合の粒度や、デフォーカスの場合のぼかしの強さや、色に関する変化等) (c)特殊効果の種類(モザイク,デフォーカス,渦巻き等)毎のオン/オフ (d)画面上で特殊効果を施す位置の数 【0030】 タイムライン作成モード釦17は、キーフレーム・タイムラインの作成モードの開始・終了を指示するための釦である。 【0031】 表示選択釦18は、キーフレーム・タイムラインの作成時に、位置指定ノブ15で指定した位置に、特殊効果を施すのか、元の映像がはっきり見えるようなマークを表示するのかを選択したり、マーク表示の場合にマークの種類(十字線や、透明な円や、透明な正方形や、十字線と透明な円または正方形との組合せ等)を選択するための釦である。 【0032】 補間選択釦19は、キーフレーム・タイムラインの作成時に、個々のキーフレームの間を補間するか否かを選択するための釦である。 【0033】 キーフレーム登録釦20は、キーフレーム・タイムラインの作成時に個々のキーフレームの登録を指示するための釦である。 【0034】 タイムライン実行釦21は、作成したキーフレーム・タイムラインの実行を指示するための釦である。 【0035】 録画釦22は、キーフレーム・タイムラインの実行時に、特殊効果を施した映像を録画することを指示するための釦である。 【0036】 なお、図2に示した釦等のレイアウトはあくまで一例であり、適宜のレイアウトでこれらの釦等を設けてよい。また、既存の釦を、モードを切り替えることにより、図2に示したようなキーフレーム・タイムラインの作成や実行用の釦として使用してもよい。 【0037】 マイクロコンピュータ12は、操作部11の操作内容に応じたコマンドを、通信路3を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ7に送信したり、RS−422インタフェース13を介してVTR31,33等に送信する。 【0038】 図3は、マイクロコンピュータ12が、VTRに記録された映像に対してキーフレーム・タイムラインを作成する処理を示すフローチャートである。この処理は、操作部11のタイムライン作成モード釦17(図2)でキーフレーム・タイムラインの作成モードの開始が指示されたことに応じてスタートし、最初に、映像を再生させるVTRのタイムコード値がジョグダイヤル14で入力されるまで待機する(ステップS1)。 【0039】 タイムコード値が入力されると、そのタイムコード値を、変数ctの値としてセットする(ステップS2)。そして、RS−422インタフェース13(図1)を介して、映像を再生させるVTR(例えば図1の背景映像選択スイッチ5で入力ライン4(1)が選択されている場合にはVTR31)に、タイムコード値ctのフレームまでキューアップさせるコマンドを送信する(ステップS3)。 【0040】 続いて、キーフレーム・タイムラインのデータ(以下単にタイムラインデータと呼ぶ)を記憶するためにマイクロコンピュータ12内のメモリ23に用意した領域に、先頭のタイムコードの値ctsとして値ctを記憶するとともに、補間選択釦19(図2)の選択結果を記憶する(ステップS4)。そして、変数ctの値をct0にセットし(ステップS5)、キーフレームの番号を表す添え字iを0にセットして(ステップS6)、操作部11で何らかの新たな操作が行われるまで待機する(ステップS7)。 【0041】 新たな操作が行われると、その操作内容を判別する(ステップS8)。そして、位置指定ノブ15で画面上の位置を指定する操作が行われたと判別した場合には、指定された横方向,縦方向の位置を、画面上で特殊効果を施すべき横方向,縦方向の位置を示す変数x,yにセットする(ステップS9)。そして、表示選択釦18の操作内容に応じて、画面上のこのx,yの位置に特殊効果を施すか、またはこのx,yの位置に元の映像がはっきり見えるようなマークを重畳する処理を主ユニット1の特殊効果回路7に実行させるコマンドを、通信路3を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ7に送信する(ステップS10)。そしてステップS7に戻る。 【0042】 ステップS8において、パラメータ入力部16(図2)で位置以外のパラメータの値が入力されたと判別した場合には、入力されたパラメータの値を、メモリ23のワークエリアに一時的に記憶する(ステップS11)。そして、表示選択釦18で特殊効果を施すことが選択されている場合には、一時記憶したパラメータの値を、ステップS10で特殊効果回路7に施させている特殊効果に反映させるコマンドを、通信路3を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ7に送信する(ステップS12)。(表示選択釦18でマークを表示することが選択されている場合には、このステップS12は省略される。)そしてステップS7に戻る。 【0043】 ステップS8において、キーフレーム登録釦20(図2)が操作されたと判別した場合には、まず、iが1以上であり、且つ、ctとct0とが等しい状態にあるか否かを判断する(ステップS13)。イエスであれば、そのままステップS7に戻る。他方ノーであれば、メモリ23のタイムラインデータの領域に、番号i−1のキーフレームKF[i−1]についての“Duration”(キーフレームKF[i−1]と次のキーフレームKF[i]との間に何フレーム分の間隔があるかを示す情報)の値として(ct−ct0)を記憶するとともに、キーフレームKF[i]についての特殊効果のパラメータの値として、ステップS9でセットしたx,yの値と、ステップS11で一時記憶した位置以外のパラメータの値とを記憶する(但し、キーフレームはKF[0]から始まるので、i=0のときにはDurationは記憶しない)(ステップS14)。 【0044】 そして、キーフレームの番号を表す添え字iを1だけインクリメントし(ステップS15)、変数ct0の値をDurationの値だけインクリメントして(ステップS16)、ステップS7に戻る。なお、ステップS13の判断は、同じタイムコード値のフレームでキーフレーム登録釦20を2度以上操作してしまった場合に、2度目以降の操作によって誤ったキーフレームが作成されることを防止するためのものである。 【0045】 ステップS8において、ジョグダイヤル14で新たなタイムコード値が入力されたと判別した場合には、そのタイムコード値を、変数ctの新たな値としてセットする(ステップS17)。そして、RS−422インタフェース13を介して、映像を再生させるVTRに、タイムコード値ctのフレームまでキューアップさせるコマンドを送信する(ステップS18)。そしてステップS7に戻る。 【0046】 ステップS8において、タイムライン作成モード釦17でキーフレーム・タイムラインの作成モードの終了が指示されたと判別した場合には、キーフレーム・タイムラインの作成を終了して(ステップS19)、キーフレーム・タイムラインの作成モードを終了する。 【0047】 ステップS8において、その他の操作が行われたと判別した場合には、タイムライン作成モードの処理としては、そのままステップS7に戻る。 【0048】 図4は、図3の処理によって作成するキーフレーム・タイムラインの概念を示す図であり、横軸が時間軸である。「キーフレーム」とは、予め、特殊効果のパラメータと、その特殊効果を施す映像フレームのタイムコードとを対応させたデータである。「タイムライン」とは、こうしたキーフレームを、タイムコードの時間順に複数並べたデータである。図4の例では、タイムコード(秒とフレームの単位のみ記してる)00秒00フレーム から00秒09フレームまでの時間を示しており、“KF”という文字を付加した00秒00フレーム,00秒04フレーム及び00秒09フレームに、キーフレームが存在している。 【0049】 図4では、特殊効果のパラメータとして、画面上の横方向,縦方向の位置を示す変数x,yを示しており、00秒00フレームではx=25,y=110になっており、00秒04フレームではx=30,y=120になっており、00秒09フレームではx=50,y=95になっている。 【0050】 図5は、図4の例に対応して、図3の処理によって作成・記憶されるタイムラインデータの構造を示す図である。00秒00フレーム,00秒04フレーム,00秒09フレームにそれぞれキーフレームKF[0],KF[1],KF[2]が作成されている。キーフレームKF[0],KF[1],KF[2]のDurationの値(図3のステップS14で記憶される値)は、それぞれ4,5,5である(但し、キーフレームKF[2]のDurationの値5は、00秒14フレームにキーフレームKF[3]が作成された場合の値である)。 【0051】 キーフレームKF[0],KF[1],KF[2]のパラメータ(x,y)の値(図3のステップS14で記憶される値)は、それぞれ(25,110),(30,120),(50,95)になっている。図5では、位置以外のパラメータは図示を省略している。 【0052】 「補間指定」は、図3のステップS4で記憶した補間選択釦19の選択結果であり、“step”は補間しないこと(キーフレーム間のフレームで、直前のキーフレームでの値を保持すること)を示しており、“linear”は補間すること(キーフレーム間のフレームで、直前のキーフレームと直後のキーフレームでの値を線形補間すること)を示している。 【0053】 先頭フレームctsは、図3のステップS4で記憶したタイムコードの値ctであり、ここでは00秒00フレームである。 【0054】 図6は、マイクロコンピュータ12が、図3の処理で作成・記憶したキーフレーム・タイムラインを実行する処理を示すフローチャートである。この処理は、タイムライン実行釦21(図2)が操作されたことに応じてスタートし、最初に、図3の処理でメモリ23に記憶したタイムラインデータ(図5参照)から、先頭タイムコードctsの情報を取得する(ステップS21)。そして、RS−422インタフェース13(図1)を介して、映像を再生させるVTR(例えば図1の背景映像選択スイッチ5で入力ライン4(1)が選択されている場合にはVTR31)に、タイムコード値ctsのフレームまでキューアップさせるコマンドを送信する(ステップS22)。 【0055】 続いて、RS−422インタフェース13を介して、そのVTRに、通常の再生速度で映像を再生させるコマンドを送信する。また、録画釦22(図2)が操作されている場合には、RS−422インタフェース13を介して、特殊効果を施した映像を記録するVTR(例えば図1のVTR33)に、記録を開始させるコマンドを送信する(ステップS23)。 【0056】 続いて、キーフレームの番号を表す添え字iを0にセットする(ステップS24)。そして、メモリ23内のタイムラインデータ中のキーフレームKF[i]の各パラメータ(画面上で特殊効果を施すべき位置x,yや、位置以外のパラメータ)の値を読み出し、そのパラメータ値を用いて特殊効果回路6を制御させるコマンドを、通信路3を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ7に送信する(ステップS25)。 【0057】 続いて、ステップS25でパラメータを読み出したキーフレームが、メモリ23内のタイムラインデータにおける最終キーフレームであるか否かを判断する(ステップS26)。ノーであれば、このタイムラインデータ中の「補間指定」が“step”であるか否かを判断する(ステップS27)。イエスであれば、このタイムラインデータ中のキーフレームKF[i]のDurationの値の分だけ再生フレームをカウントした後(ステップS28)、ステップS37に進む。 【0058】 ステップS27においてノーであった場合(補間指定が“linear”であった場合)は、キーフレームKF[i]のDurationの値が1であるか否かを判断する(ステップS29)。イエスであれば、次のフレームまで待機した後(ステップS30)、ステップS37に進む。 【0059】 ステップS29においてノーであった場合(キーフレームKF[i]のDurationの値が2以上であった場合)は、変数jを1にセットした後(ステップS31)、次のフレームまで待機する(ステップS32)。そして、メモリ23内のタイムラインデータ中のキーフレームKF[i]のDurationの値をnfとして、タイムラインデータ中の各パラメータ毎に、キーフレームKF[i]の当該パラメータの値p(i)とキーフレームKF[i+1]の当該パラメータの値p(i+1)との差にj/nfを乗じた値Δ、すなわちΔ={p(i+1)−p(i)}×(j/nf)を求める(ステップS33)。 【0060】 そして、メモリ23内のタイムラインデータ中のキーフレームKF[i]の各パラメータの値に、ステップS33で当該パラメータについて求めた値Δを加算し、その加算したパラメータ値を用いて特殊効果回路6を制御させるコマンドを、通信路3を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ7に送信する(ステップS34)。 【0061】 続いて、jを1だけインクリメントして(ステップS35)、jがキーフレームKF[i]のDurationの値よりも小さいか否かを判断する(ステップS36)。イエスであれば、ステップS32に戻ってステップS32〜S36を繰り返す。そして、ステップS36においてノーになると、ステップS37に進む。ステップS37では、iを1だけインクリメントして、ステップS25に戻る。 【0062】 ステップS26でイエスになると、ステップS23で再生コマンド送信したVTRに、RS−422インタフェース13を介して再生終了のコマンドを送信するとともに、ステップS23で記録開始コマンド送信したVTRに、RS−422インタフェース13を介して記録終了のコマンドを送信する(ステップS38)。そして、キーフレーム・タイムラインの実行を終了する。 【0063】 図7及び図8は、図4のパラメータx,yを例にとって、タイムラインデータ中の「補間指定」が“step”であった場合と“linear”であった場合との図6の処理内容の相違点(ステップS28の処理と、ステップS32〜S36の処理との相違点)を示す図である。このうち図7は、補間指定が“step”であった場合の処理を示しており、キーフレームの間の00秒01フレーム〜00秒03フレーム,00秒05フレーム〜00秒08フレームでは、それぞれ直前のキーフレームのx,yの値と同じ値で特殊効果回路6が制御される。 【0064】 他方、図8は、補間指定が“linear”であった場合の処理を示しており、キーフレームの間の00秒01フレーム〜00秒03フレーム,00秒05フレーム〜00秒08フレームでは、それぞれ直前のキーフレームのx,yの値と直後のキーフレームのx,yの値とを線形補間した値で特殊効果回路6が制御される。00秒01フレームでのxの値を例にとれば、図6のステップS33でΔ=(30−25)×(1/4)=1.25が求められ、図6のステップS34においてx=25+1.25=26(小数点は四捨五入)で特殊効果回路6が制御される。また、00秒02フレームでのxの値を例にとれば、図6のステップS33でΔ=(30−25)×(2/4)=2.5が求められ、図6のステップS34においてx=25+2.5=28(小数点は四捨五入)で特殊効果回路6が制御される。 【0065】 次に、このエフェクトスイッチャーを操作する操作者が、VTRに記録された映像に対してキーフレーム・タイムラインを作成する様子について説明する。 【0066】 〔操作手順1〕 キーフレーム・タイムラインを作成する際には、操作者は、操作パネル2の操作部11で、表示選択釦18や補間選択釦19(図2)での選択操作を行った後、タイムライン作成モード釦17(図2)でキーフレーム・タイムラインの作成モードの開始を指示する。 【0067】 そして、操作部11で、特殊効果を施したい映像を記録しているVTR(ここでは、図1の背景映像選択スイッチ5で入力ライン4(1)を選択して、VTR31に記録されている映像に特殊効果を施すものとする)を制御して映像をコマ送り等で再生させる。そして、主ユニット1(図1)の入力ライン4(1),背景映像選択スイッチ5,特殊効果回路6,出力ライン8を順に経由してモニター32(図1)に表示される再生映像を見ながら、モザイク等の特殊効果を施したい対象が存在しているフレームのタイムコード値をジョグダイヤル14で入力する。 【0068】 すると、図3の処理のステップS1〜S3により、ジョグダイヤル14で入力したタイムコード値のフレームの映像(静止画)が、VTR31から再生されてモニター32に表示される。 【0069】 〔操作手順2〕 操作者は、このモニター32の表示画面を見て、特殊効果を施したい対象が存在している画面上の位置を、位置指定ノブ15(図2)で指定する。また、パラメータ入力部16を操作して、位置以外のパラメータ(前述の(a)〜(d)のような、特殊効果を施す画面上の領域の大きさ等のパラメータ)を入力する。 【0070】 すると、表示選択釦18で特殊効果を施すことを選択していた場合には、図3の処理のステップS10,S12により、位置指定ノブ15で指定した画面上の位置に、キーフレーム・タイムラインの実行時と同じ特殊効果が施される。他方、表示選択釦18でマーク表示を選択していた場合には、図3の処理のステップS10により、位置指定ノブ15で指定した画面上の位置に、元の映像がはっきり見えるようなマークが表示される。図9(a)は、一例として、特殊効果を施したい画面上の位置として、人物の顔の部分を位置指定ノブ15で指定し、この顔の部分にマークM(十字線と透明な正方形とを組み合わせたもの)が表示された様子を示している。 【0071】 なお、表示選択釦18で特殊効果を選択した場合とマーク表示を選択した場合には、それぞれ次のような利点・欠点があると考えられる。 (1)特殊効果を選択した場合 利点:キーフレーム・タイムラインの実行時に実際にどのように特殊効果が施されるのかという結果を把握しながら位置を指定することができる。 欠点:特殊効果を施した部分は元の映像が見えにくくなるため、位置を調整する作業を行いにくくなる場合がある。 (2)マーク表示を選択した場合 利点:常に画面全体の映像がはっきり見えるため、位置を調整する作業を行いやすい。 欠点:キーフレーム・タイムラインの実行時の実際の結果を把握することはできない。 操作者は、それぞれの利点・欠点を比較して、利点として優先したり欠点として許容できるほうを表示選択釦18で選択する(例えば、実際の結果を把握できるという利点を優先したい場合は特殊効果を選択する)ようにすればよい。 【0072】 〔操作手順3〕 操作者は、このようにして画面上の位置の指定や位置以外のパラメータの入力を行った後、キーフレーム登録釦20(図2)を操作する。すると、図3の処理のステップS14により、マイクロコンピュータ12内のメモリ23のタイムラインデータの領域に、最初のキーフレームKF[0]についての特殊効果のパラメータの値(図5参照)が記憶される。 【0073】 〔操作手順4〕 続いて、操作者は、次にキーフレームを作成したいフレームのタイムコード値を、ジョグダイヤル14で入力する。すると、図3の処理のステップS17〜S18により、そのタイムコード値のフレームの映像がモニター32に表示されるので、最初のフレームの場合と同様に、特殊効果を施したい画面上の位置を位置指定ノブ15で指定するとともに、位置以外のパラメータをパラメータ入力部16で入力する。 【0074】 すると、やはり、図3の処理のステップS10,S12により、位置指定ノブ15で指定した画面上の位置に、表示選択釦18の選択結果に応じて特殊効果が施されるかまたはマーク表示が行われる。図9(b)は、図9(a)と同じ人物(ただし、前回のフレームからは画面上の位置が変化している)の顔の部分を位置指定ノブ15で指定し、この顔の部分に前回と同じマークMが表示された様子を示している。 【0075】 〔操作手順5〕 そして、操作者がキーフレーム登録釦20を操作すると、図3の処理のステップS14により、メモリ23のタイムラインデータの領域に、2番目のキーフレームKF[1]についての特殊効果のパラメータの値が記憶されるとともに、最初のキーフレームKF[0]についてのDurationの値(図5参照)が記憶される。 【0076】 〔操作手順6〕 以下、操作者が、必要に応じて前述の〔操作手順4〕及び〔操作手順5〕を繰り返すことにより、図5に例示したようなタイムラインデータが記憶されていく。そして、操作者がタイムライン作成モード釦17でキーフレーム・タイムラインの作成モードの終了を指示すると、キーフレーム・タイムラインの作成が完了する。 【0077】 このように、このエフェクトスイッチャーでは、操作者が、ジョグダイヤル14でタイムコード値を指定すると、その指定したタイムコード値のフレームの映像がVTRから自動的に再生される。そして、その再生映像を見て、画面上で特殊効果を施すべき位置を位置指定ノブ15で指定したり位置以外のパラメータの値をパラメータ入力部16で入力すると、それらのパラメータの値と、ジョグダイヤル14で指定したタイムコード値とを対応させたキーフレームが作成・記憶される。 【0078】 したがって、複数のタイムコード値を指定し、それぞれのタイムコード値のフレームの再生映像における対象物(特殊効果を施したい対象)の画面上の位置を指定するという簡単な作業を行うだけで、VTRに記録された映像に対し、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定する(キーフレーム・タイムラインを作成する)ことができる。 【0079】 そして、このようにキーフレーム・タイムラインを作成した後、操作者が操作パネル2の操作部11でタイムライン実行釦21(図2)を操作すると、図6の処理により、VTRから通常の再生速度で映像が連続的に再生され、キーフレームのタイムコード値の映像に到達する毎に、当該キーフレームのパラメータを用いて特殊効果を施すように特殊効果回路6が制御される。 【0080】 これにより、記録時と同じ速さでVTRから映像を再生しながら、画面上で特殊効果を施す位置をリアルタイムに(特殊効果回路6において1つの特殊効果に施すのに要する時間が1フレーム分の時間なので、数段の特殊効果を続けて施す場合でも、僅か数フレーム分の時間の遅れで)変化させることができる。 【0081】 また、操作者がタイムラインを実行する目的としては、 ・確認:できばえを確認するため ・放送:VTRから映像を再生しながら、特殊効果を施した映像を放送出力とするため ・録画:特殊効果を施した映像を、VTR等の録画機器で記録するため などがあるが、このうち録画を目的とする場合には、タイムライン実行釦21を操作する前に録画釦22(図2)を操作しておけば、映像を再生するVTRへの再生コマンドと同時に、特殊効果を施した映像を記録するVTRへの記録開始コマンドが送信され(図6のステップS23)、且つ、映像を再生するVTRへの再生終了コマンドと同時に、特殊効果を施した映像を記録するVTRへの記録終了コマンドが送信される(図6のステップS38)。したがって、操作者が煩雑な操作を行うことなく、特殊効果を施した映像を自動的に録画することができる。 【0082】 最後に、図3に示したキーフレーム・タイムライン作成処理の変更例について説明する。図10は、キーフレーム・タイムライン作成処理の変更例を示すフローチャートであり、図3と共通する処理部分には同一のステップ番号を付している。この変更例では、ステップS6とステップS8との間で、図3のステップS7の処理に代えて、操作部11で何らかの新たな操作が行われたか否かの判断(ステップS41)と、予め設定された一定時間が経過したか否かの判断(ステップS42)とを、いずれかでイエスとなるまで繰り返す。 【0083】 また、図3のステップS17,S18に該当する処理は行わない(ステップS8においてジョグダイヤル14が操作されたと判別した場合には、そのままステップS41に戻る。) 【0084】 ステップS41でイエスになると、ステップS8に進む。ステップS42でイエスになると、変数ctの値を1だけインクリメントした後(ステップS43)、RS−422インタフェース13(図1)を介して、映像を再生させるVTRに、タイムコード値ctのフレームまでキューアップさせるコマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS41に戻る。その他の部分の処理は、図3の処理と同じである。 【0085】 ステップS42における一定時間とは、モニター32に1つのフレームの映像が表示されてから、操作者が画面上で特殊効果を施したい位置を指定したり位置以外のパラメータを入力するまでに通常要する程度の時間であり、例えば数十ミリ秒乃至10秒程度の時間である。また、操作者が、操作部11でこの時間を任意に設定したり、映像の進行に応じて操作部11でこの時間を調整できるようにしてもよい。 【0086】 この変更例によれば、操作者がジョグダイヤル14でタイムコード値を指定すると、ステップS42〜S44により、その指定したタイムコード値のフレームからの連続的なフレームの映像が、十分な低速(操作者が、個々のフレームの画面上で特殊効果を施したい位置を指定したり位置以外のパラメータを入力できる速度)でVTRから自動的に再生される。そして、その連続的な再生映像を見て、任意のフレームのタイミングで、画面上で特殊効果を施すべき位置を位置指定ノブ15で指定したり位置以外のパラメータの値をパラメータ入力部16で入力してキーフレーム登録釦20を操作する毎に、それらのパラメータの値と、そのタイミングでのタイムコード値とを対応させたキーフレームが作成・記憶される。 【0087】 したがって、十分な低速で連続的に再生される映像中の複数のフレームのタイミングで、それぞれ対象物(特殊効果を施したい対象)の画面上の位置を指定するというやはり簡単な作業を行うだけで、VTRに記録された映像に対し、その映像中の対象物の動きに追随して、画面上で特殊効果を施す位置を指定する(キーフレーム・タイムラインを作成する)ことができる。 【0088】 この図10の変更例に対するさらに一部の変更例として、1つのフレームが開始してから終了するまでの間に位置指定ノブ15とパラメータ入力部16との両方が操作された(あるいは少なくとも位置指定ノブ15が操作された)場合に、キーフレーム登録釦が操作されなくても、そのフレームの終了時点でキーフレームを作成・記憶するようにしてもよい。それにより、1フレーム内に操作しなければならない釦の数が少なくなるので、映像の再生速度を幾分早くしてもキーフレーム・タイムラインを作成することができるようになる。 【0089】 また、ステップS6とステップS8との間では図3のステップS7と同じ処理を行い、ステップS3のほうで、キューアップコマンドに加えて、映像を低速で再生し続けるコマンドを送信するようにしても、やはり、操作者がジョグダイヤル14で指定したタイムコード値のフレームからの連続的なフレームの映像を低速で自動的に再生させることができる。その場合には、図10のステップS43に代替する処理として、ステップS5の処理を行った後、新たなフレームの映像が再生される毎に変数ctの値を1ずつインクリメントするようにすればよい。 【0090】 なお、以上の例では、図6のキーフレーム・タイムライン実行処理を、操作パネル2のタイムライン実行釦21(図2)が操作されたことに応じてスタートしている。しかし、例えばこのエフェクトスイッチャーと編集装置(エディター)とが相互に接続されているような場合に、編集装置のほうからも、キーフレーム・タイムラインの実行を指示するコマンドを操作パネル2のマイクロコンピュータ12に送り、そのコマンドを受信した場合にもマイクロコンピュータ12が図6のキーフレーム・タイムライン実行処理をスタートするようにしてもよい。あるいはまた、パラレル入出力制御用のポートであるGPI(General Purpose Interface)ポートを操作パネル2に設け、外部のコントローラからそのGPIポートを介してキーフレーム・タイムラインの実行を指示するコマンドをマイクロコンピュータ12に送り、そのコマンドを受信した場合にもマイクロコンピュータ12が図6のキーフレーム・タイムライン実行処理をスタートするようにしてもよい。 【0091】 また、以上の例ではRS−422インタフェースを介してVTRを制御しているが、ネットワークを介してVTRを制御するようにしてもよい。 【0092】 また、以上の例ではVTRを制御しているが、VTR以外の映像再生装置や録画機器(例えば、光ディスクやハードディスクを記録媒体として使用するもの)を制御するようにしてもよい。 【0093】 また、以上の例ではエフェクトスイッチャーに本発明を適用しているが、本発明は、エフェクトスイッチャー以外の装置であって、映像再生装置を制御してその再生映像に対して特殊効果を施す装置にも適用してよい。 【図面の簡単な説明】 【0094】 【図1】本発明を適用したエフェクトスイッチャーの全体構成例を示す図である。 【図2】操作パネルの操作部上の、キーフレーム・タイムラインに関連する釦等を示す図である。 【図3】操作パネルのマイクロコンピュータがキーフレーム・タイムラインを作成する処理を示すフローチャートである。 【図4】キーフレーム・タイムラインの概念を示す図である。 【図5】図3の処理によって作成・記憶されるキーフレーム・タイムラインのデータ構造を示す図である。 【図6】操作パネルのマイクロコンピュータがキーフレーム・タイムラインを実行する処理を示すフローチャートである。 【図7】補間指定が“step”である場合の、キーフレーム間のフレームでのx,yの値を例示する図である。 【図8】補間指定が“linear”である場合の、キーフレーム間のフレームでのx,yの値を例示する図である。 【図9】キーフレーム・タイムライン作成時の画面表示の例を示す図である。 【図10】図3の処理の変更例を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0095】 1 主ユニット、 2 操作パネル、 3 通信路、 4(1)〜4(9) 入力ライン、 5 背景映像選択スイッチ、 6 特殊効果回路、 7 マイクロコンピュータ、 11 操作部、 12 マイクロコンピュータ、 13 RS−422インタフェース、 14 ジョグダイヤル、 15 位置指定ノブ、 16 パラメータ入力部、 17 タイムライン作成モード釦、 18 表示選択釦、 19 補間選択釦、 20 キーフレーム登録釦、 21 タイムライン実行釦、 22 録画釦、 23 メモリ、 31,33 VTR、 32 モニター
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100122884 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 芳末
【識別番号】100133824 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 仁恭
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| 【公開番号】 |
特開2008−11472(P2008−11472A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−182565(P2006−182565) |
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