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【発明の名称】 画像処理装置、画像形成装置及びプログラム
【発明者】 【氏名】粟田 恵徳

【氏名】上濱 亮

【氏名】井上 幸治

【氏名】大島 祥宏

【氏名】大槻 潤

【要約】 【課題】画像形成装置に画像形成指示を割り当てる場合に、画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減に応じて効率的に画像形成指示を割り当てられる画像処理装置を提供する。

【構成】複数の画像形成装置に接続され、複数枚分の画像形成指示を取得し、複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当て、画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減を検知し、増減を検知した時点において割り当てられた画像形成指示のうち各画像形成装置によって未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像処理装置である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成装置に接続され、
複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段と、
前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段と、
前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減を検知する増減検知手段と、
前記増減を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、前記各画像形成装置によって未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段と、
前記取得した情報に基づいて、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を均等に割り当てる
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある各画像形成装置の画像形成速度に応じて、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を割り当てる
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記複数の画像形成装置の少なくとも一部は所定の画像形成装置グループに属し、
前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のうち、前記画像形成装置グループに属する画像形成装置に対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を割り当てる
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減を検知した時点における前記割り当てられた画像形成指示の処理の優先順位に基づいて、前記割り当てる未だ処理が完了していない画像形成指示の処理の優先順位を変更する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記各画像形成装置に割り当てた画像形成指示の情報と、前記画像形成装置が画像形成を実行できない状態になった時点における未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報と、に基づいて、前記各画像形成装置が形成した画像を特定する形成画像特定情報を取得する手段と、
前記取得した形成画像特定情報をユーザに通知する手段と、
をさらに含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
複数枚分の画像形成指示を取得し、当該複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を複数の画像形成装置にそれぞれ割り当てる画像処理装置に接続され、
前記割り当てられた一部枚数分の画像形成指示を受け入れる手段と、
前記受け入れた画像形成指示に応じて形成した画像を特定する画像特定情報を保持する手段と、
前記画像形成指示に対する処理の完了に応じて、前記画像特定情報をユーザに通知する手段と、
を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
複数の画像形成装置に接続され、
複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段と、
前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段と、
前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の減少を検知する減少検知手段と、
前記減少を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、画像形成を実行できない状態になった画像形成装置において未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段と、
前記取得した情報に基づいて、前記割り当てられた画像形成指示に対する処理を完了した画像形成装置に対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
複数の画像形成装置に接続されるコンピュータを、
複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段、
前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段、
前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減を検知する増減検知手段、
前記増減を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、前記各画像形成装置によって未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段、及び
前記取得した情報に基づいて、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の画像形成装置と、サーバ機などの画像処理装置とを接続した分散プリントシステムがある。このような分散プリントシステムにおいては、ユーザからの画像形成指示を取得した画像処理装置が、取得した画像形成指示を複数の画像形成装置に対して分散して割り当てる。これにより、複数の画像形成装置が同時に画像形成処理を実行することができ、処理の効率化、高速化を図ることができる。
【0003】
このような分散プリントシステムにおいては、例えば割り当てられた画像形成指示を実行する画像形成装置のうちの1台に異常が発生して、画像形成処理を続行できなくなってしまうことがある。このような場合、異常が発生した画像形成装置が割り当てられた処理を完了できないために、他の画像形成装置が割り当てられた処理を完了したとしても、画像形成指示全体を完了できなくなってしまう。そこで、画像形成装置にジャム発生等の異常が発生した場合に、異常が発生した画像形成装置に割り当てられていたプリントジョブを他の画像形成装置に再割り当てする技術がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9‐171445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来例の技術においては、画像形成装置のうちの1台に異常が発生した場合においても画像形成指示全体を完了できる構成については考慮されているものの、例えば画像形成装置がこのような異常状態から正常な状態に復帰した場合の対応については、考慮されていない。そのため、上記従来例の技術によっても、このような画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減に応じて、複数の画像形成装置に効率的に画像形成指示を割り当てることはできない。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、接続された複数の画像形成装置に画像形成指示を割り当てる場合において、画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減に応じて効率的に画像形成指示を割り当てることのできる画像処理装置、画像形成装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明に係る画像処理装置は、複数の画像形成装置に接続され、複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段と、前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段と、前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減を検知する増減検知手段と、前記増減を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、前記各画像形成装置によって未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段と、前記取得した情報に基づいて、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、上記画像処理装置において、前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を均等に割り当てることとしてもよい。
【0008】
また、前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある各画像形成装置の画像形成速度に応じて、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を割り当てることとしてもよい。
【0009】
また、上記画像処理装置において、前記複数の画像形成装置の少なくとも一部は所定の画像形成装置グループに属し、前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のうち、前記画像形成装置グループに属する画像形成装置に対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示を割り当てることとしてもよい。
【0010】
また、上記画像処理装置において、前記画像形成指示再割り当て手段は、前記増減を検知した時点における前記割り当てられた画像形成指示の処理の優先順位に基づいて、前記割り当てる未だ処理が完了していない画像形成指示の処理の優先順位を変更することとしてもよい。
【0011】
また、上記画像処理装置は、前記各画像形成装置に割り当てた画像形成指示の情報と、前記画像形成装置が画像形成を実行できない状態になった時点における未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報と、に基づいて、前記各画像形成装置が形成した画像を特定する形成画像特定情報を取得する手段と、前記取得した形成画像特定情報をユーザに通知する手段と、をさらに含むこととしてもよい。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、複数枚分の画像形成指示を取得し、当該複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を複数の画像形成装置にそれぞれ割り当てる画像処理装置に接続され、前記割り当てられた一部枚数分の画像形成指示を受け入れる手段と、前記受け入れた画像形成指示に応じて形成した画像を特定する画像特定情報を保持する手段と、
前記画像形成指示に対する処理の完了に応じて、前記画像特定情報をユーザに通知する手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る別の画像処理装置は、複数の画像形成装置に接続され、複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段と、前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段と、前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の減少を検知する減少検知手段と、前記減少を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、画像形成を実行できない状態になった画像形成装置において未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段と、前記取得した情報に基づいて、前記割り当てられた画像形成指示に対する処理を完了した画像形成装置に対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段と、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るプログラムは、複数の画像形成装置に接続されるコンピュータを、複数枚分の画像形成指示を取得する画像形成指示取得手段、前記複数の画像形成装置のうち画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記複数枚のうち一部枚数分の画像形成指示を割り当てる画像形成指示割り当て手段、前記画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置の数の増減を検知する増減検知手段、前記増減を検知した時点において、前記割り当てられた画像形成指示のうち、前記各画像形成装置によって未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報を取得する未処理情報取得手段、及び前記取得した情報に基づいて、前記増減後の画像形成を実行可能な状態にある画像形成装置のそれぞれに対して、前記未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる画像形成指示再割り当て手段、として機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の一実施形態に係る画像処理装置1は、例えばサーバ機などであって、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含んで構成されている。また、画像処理装置1は、通信ネットワークを介して複数の画像形成装置2に接続されている。ここでは具体的に、画像形成装置2a,2b,2c及び2dの4台の画像形成装置と接続されていることとする。
【0016】
制御部11は、CPU等であって、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。本実施形態においては、制御部11は、画像形成指示を取得し、取得した画像形成指示を複数の画像形成装置2に対して割り当てる処理を行う。本実施形態において制御部11が実行する処理の例については、後述する。
【0017】
記憶部12は、制御部11によって実行されるプログラムを保持するコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体であって、RAMやROM等のメモリ素子とディスクデバイス等との少なくとも一方を含んで構成されている。また、記憶部12は、制御部11のワークメモリとしても動作する。
【0018】
通信部13は、ネットワークインタフェースであって、制御部11からの指示に従って、通信ネットワークを介して情報を送信する。また、通信部13は、通信ネットワークを介して到来する情報を受信して制御部11に出力する。
【0019】
画像形成装置2は、例えばプリンタ、MFP(マルチファンクションプリンタ)、複写機等であって、通信ネットワークを介して画像処理装置1から受信した画像形成指示に従って、紙などの記録媒体上に画像の形成を行う。
【0020】
次に、画像処理装置1の実現する機能について説明する。画像処理装置1は、機能的には、図2に示すように、画像形成指示取得部21と、画像形成指示割り当て部22と、増減検知部23と、未処理情報取得部24と、画像形成指示再割り当て部25と、を含んで構成されている。これらの機能は、制御部11が記憶部12に格納されているプログラムを実行することによって実現できる。このプログラムは、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して提供されてもよいし、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種情報記録媒体に格納されて提供されてもよい。
【0021】
画像形成指示取得部21は、複数枚分の画像形成指示を取得する。ここで画像形成指示は、画像形成装置2に形成させる画像の情報を含んだ指示情報であって、例えばプリントジョブ等である。具体例として、画像形成指示取得部21は、通信ネットワークを介してパーソナルコンピュータ等のユーザ端末(不図示)から到来するデータを受信することにより、画像形成指示を取得する。なお、以下では、画像形成指示取得部21が取得する画像形成指示を、ユーザ指示という。
【0022】
ここで、ユーザ指示は、複数枚分の画像を形成する指示であることとする。具体的には、例えば複数のページを含んだ1又は複数の文書を形成する指示であってもよいし、1つの文書を複数の部数形成する指示であってもよい。さらに、画像形成指示取得部21はユーザ指示として複数の画像形成指示を取得することとしてもよい。
【0023】
画像形成指示割り当て部22は、複数の画像形成装置2のうち画像形成を実行可能な状態(以下、正常状態という)にある画像形成装置のそれぞれに対して、ユーザ指示による形成対象となっている複数枚の画像のうち、一部枚数分の画像形成指示を割り当てる。すなわち、正常状態にある画像形成装置2のそれぞれに対して、ユーザ指示による形成対象となっている複数の画像の一部を形成する画像形成指示を送信して、画像の形成を実行させる。
【0024】
なお、画像形成指示割り当て部22は、複数枚分のユーザ指示を、形成される用紙を単位として各画像形成装置2に割り当ててもよい。あるいは、ユーザ指示が複数の部数の画像形成指示である場合には、部数単位でユーザ指示を分割し、各画像形成装置2に割り当てることとしてもよい。また、ユーザ指示が複数の文書を形成する画像形成指示を含む場合には、文書単位で割り当てることとしてもよい。
【0025】
一例として、ユーザ指示が1つの文書をN部形成する指示であって、これを部数単位で各画像形成装置2に割り当てる場合について説明する。ここで、画像処理装置1に接続された4台の画像形成装置2が全て正常状態にあるとすると、画像形成指示割り当て部22は、この形成対象となるN部の画像を4分割して、4台の画像形成装置2のそれぞれに割り当てる。ここで、例えば画像形成指示割り当て部22は、画像形成指示を各画像形成装置2に均等に割り当てることとする。この場合、4台の画像形成装置2のそれぞれに対して、1つの文書を(N/4)部ずつ形成する画像形成指示が割り当てられる。
【0026】
また、画像形成指示割り当て部22は、各画像形成装置2の性能(画像形成速度)に応じて決まる重み付け係数に基づいて、ユーザ指示に含まれる複数枚の画像を割り当てることとしてもよい。これにより、より画像形成速度の速い画像形成装置に対してはより多くの画像を形成する画像形成指示を割り当てることができ、効率的に複数枚の画像を形成するユーザ指示を処理できる。
【0027】
増減検知部23は、画像処理装置1に接続された複数の画像形成装置2のうち、正常状態にある画像形成装置の数の増減を検知する。具体例として、増減検知部23は、所定時間おきに通信ネットワークを介して各画像形成装置2に対して制御信号を送信し、当該制御信号に対する各画像形成装置2の応答を取得する。この応答に含まれる各画像形成装置2の状態情報を参照することで、各画像形成装置2が正常状態にあるか、または画像形成を実行できない異常状態にあるかを判定できる。また、応答がない場合には画像形成装置2が異常状態にあると判定してもよい。
【0028】
また、増減検知部23は、所定時間おきに各画像形成装置2が通信ネットワークを介して発信する状態情報を受信することで、各画像形成装置2が正常状態にあるか異常状態にあるかを判定してもよい。あるいは、各画像形成装置2は、障害の発生等により自分自身が正常状態から異常状態又は異常状態から正常状態に遷移した場合に、当該遷移を通知する情報を画像処理装置1に送信することとしてもよい。増減検知部23は、この各画像形成装置2から送信された情報を受信することで、増減を検知することができる。
【0029】
ここで、異常状態としては、画像形成装置2の電源が投入されていない状態、用紙ジャム等の異常事象が発生している状態、また用紙等の消耗品が不足して画像形成ができない状態などがあり得る。すなわち、増減検知部23は、画像形成装置2の電源が投入又は切断される事象や、故障の発生、当該故障からの復帰、消耗品の不足、また当該消耗品の補充などの事象を検知することとしてもよい。
【0030】
未処理情報取得部24は、正常状態にある画像形成装置2の数の増減を増減検知部23が検知した時点において、各画像形成装置2に割り当てられた画像形成指示のうち未だ処理が完了していない画像形成指示に関する情報(以下、未処理情報という)を取得する。具体例として、未処理情報取得部24は、各画像形成装置2から、ユーザ指示により画像形成対象となっている複数枚の画像のうち、未だ画像形成がなされていない画像を特定する情報を受信することにより、未処理情報を取得する。
【0031】
あるいは、未処理情報取得部24は、各画像形成装置2から、画像形成指示割り当て部22が各画像形成装置2に割り当てた画像形成指示のうち、画像形成処理の完了した画像に関する情報を受信することとしてもよい。この情報と、画像形成指示割り当て部22が各画像形成装置2に割り当てた画像形成指示の情報とを比較することにより、未処理情報取得部24は未処理情報を取得できる。
【0032】
ここで、未処理情報取得部24は、画像形成指示割り当て部22と同様に、用紙単位で未処理の画像形成指示に関する情報を取得してもよいし、文書単位や部数単位などの単位で未処理の画像形成指示に関する情報を取得してもよい。
【0033】
なお、未処理情報取得部24は、所定時間おきに各画像形成装置2の未処理情報を取得することとしてもよい。この場合、例えば未処理情報取得部24は、増減検知部23が各画像形成装置2から受信する状態情報と併せて、未処理情報を取得することとしてもよい。これにより、増減検知部23が増減を検知した場合に、未処理情報取得部24は改めて各画像形成装置2に未処理情報の問合せをすることなく、前回各画像形成装置2から受信した情報に基づいて、増減検知部23が増減を検知した時点における未処理情報を取得できる。
【0034】
画像形成指示再割り当て部25は、未処理情報取得部24が取得した未処理情報に基づいて、増減後の正常状態にある画像形成装置2のそれぞれに対して、未処理情報により示される未だ処理が完了していない画像形成指示の少なくとも一部を割り当てる。
【0035】
具体例として、画像形成指示再割り当て部25は、増減検知部23が正常状態にある画像形成装置2の減少を検知した場合には、正常状態から異常状態に遷移した画像形成装置2に割り当てられていた未処理の画像形成指示のみを、他の正常状態にある画像形成装置2に画像形成指示として割り当ててもよい。この場合において、未処理の画像形成指示は、正常状態にある画像形成装置2のそれぞれに均等に割り当てられることとしてもよいし、各画像形成装置2において割り当て時に未処理となっている画像形成指示の量に応じて割り当てられることとしてもよい。また、画像形成指示割り当て部22の場合と同様に、未処理の画像形成指示は、正常状態にある各画像形成装置2の画像形成速度に応じて割り当てられることとしてもよい。
【0036】
あるいは、画像形成指示再割り当て部25は、増減検知前に正常状態にあった画像形成装置2に割り当てられていた未処理の画像形成指示の全てを、増減後に正常状態にある画像形成装置2に改めて割り当てることとしてもよい。この場合、既に割り当てられていた画像形成指示を削除して、新たな画像形成指示を各画像形成装置2に送信することで画像形成指示を割り当ててもよいし、既に送信されている画像形成指示の内容を変更することで画像形成指示の割り当てを行ってもよい。
【0037】
また、画像形成指示再割り当て部25は、増減検知部23が正常状態にある画像形成装置2の増加を検知した場合には、検知前から正常状態にあった画像形成装置2に割り当てられていた未処理の画像形成指示を、増減後の正常状態にある画像形成装置2に対して改めて割り当てることとする。この場合も、既に割り当てられていた画像形成指示を削除して新たな画像形成指示を割り当ててもよいし、既に送信されている画像形成指示の内容を変更することで画像形成指示の割り当てを行ってもよい。
【0038】
なお、既に割り当てられていた画像形成指示を削除して新たな画像形成指示を割り当てる場合、例えば画像処理装置1以外の他の装置からの画像形成指示を受け入れているときには、この再割り当てによって画像形成指示の処理順序が変更されてしまうことがある。一例として、ユーザ指示に対して画像形成指示割り当て部22が画像形成指示Aを画像形成装置2aに割り当てたとする。この画像形成装置2aがさらに別の画像形成指示Bを受信した場合、画像形成装置2aはこの画像形成指示Bを処理待ち状態で保持し、画像形成指示Aの画像形成処理が完了した後にこれを処理することになる。ところが、この状態で画像形成指示再割り当て部25が画像形成指示Aを削除し、新たな画像形成指示Cを割り当てた場合、画像形成指示Cは画像形成指示Bより低い優先順位となってしまい、画像形成指示Bの処理が完了するまで処理されなくなってしまう。そこで、画像形成指示再割り当て部25は、増減を検知した時点における画像形成指示割り当て部22が割り当てた画像形成指示の処理の優先順位に基づいて、新たに割り当てる画像形成指示の処理の優先順位を変更することとしてもよい。例えば、画像形成指示再割り当て部25は、先に画像形成指示割り当て部22が割り当てた画像形成指示と同じ優先順位で新たに割り当てる画像形成指示が処理されるように、画像形成指示の優先順位を変更することとしてもよい。
【0039】
ここで、画像形成指示再割り当て部25が行う処理の具体例について、説明する。例えばユーザ指示が1つの文書を10,000部形成する指示であって、画像形成指示割り当て部22が、このユーザ指示を2,500部ずつ形成する画像形成指示として画像形成装置2a,2b,2c及び2dのそれぞれに対して割り当てたとする。そして、各画像形成装置2が1,000部ずつ画像の形成を終えた時点で、画像形成装置2bに故障が発生したものとする。この場合、まず増減検知部23が、画像形成装置2bが異常状態に遷移したことを検知する。そして、未処理情報取得部24が、各画像形成装置2においてそれぞれ1,500部の画像形成が未処理であることを示す情報を取得する。これに応じて、画像形成指示再割り当て部25は、画像形成装置2bにおいて未処理であった1,500部を、増減後の正常状態にある画像形成装置2a,2c及び2dのそれぞれに、500部ずつの画像形成指示として割り当てる。
【0040】
なお、このような再割り当て処理に代えて、割り当てられた画像形成指示に対する処理を完了した画像形成装置に対して、未処理の画像形成指示の少なくとも一部を割り当てることとしてもよい。例えば、未処理の画像形成処理を、正常状態にある画像形成装置2のうちで割り当て済みの画像形成処理を最初に完了した画像形成装置2に割り当ててもよい。例えば上記の例において画像形成装置2aが最初に割り当てられた画像形成指示を全て処理し終えた場合、画像形成指示再割り当て部25は、画像形成装置2bにおいて未処理であった1,500部の画像形成処理を、画像形成装置2aに対して割り当てる。
【0041】
また、上記の例において、その後画像形成装置2a,2c及び2dがそれぞれ1,500部ずつ画像の形成を終え、残り500部の画像形成指示が未処理で残っている状態で、画像形成装置2bが障害から復旧したものとする。この場合、増減検知部23は正常状態にある画像形成装置2の増加を検知し、未処理情報取得部24は画像形成装置2a,2c及び2dのそれぞれにおいて各500部の画像形成が未処理であることを示す情報を取得する。これに応じて、画像形成指示再割り当て部25は、全部で1,500部の画像形成処理を、増減後の正常状態にある画像形成装置2a,2b,2c及び2dのそれぞれに、375部ずつ割り当てる。
【0042】
次に、以上説明した画像処理装置1が実行する処理の流れの一例について、図3のフロー図に基づいて説明する。
【0043】
まず画像処理装置1は、ユーザ指示を取得する(S1)。そして、画像処理装置1に接続された画像形成装置2のうち、正常状態にある画像形成装置2の台数の情報を取得する(S2)。さらに、S2で取得した情報により示される正常状態にある画像形成装置2のそれぞれに、S1で取得したユーザ指示の一部を実行する画像形成指示を割り当てる(S3)。これにより、各画像形成装置2は、S3で割り当てられた画像形成指示の実行を開始する。
【0044】
その後、画像処理装置1は、所定時間おきに各画像形成装置2の状態情報及び未処理情報を受信する(S4)。そして、S4で受信した未処理情報により、S3で割り当てた画像形成指示の全てが各画像形成装置2において処理されたか否かを判定する(S5)。S5で全ての画像形成指示について処理が完了したと判定すれば、画像処理装置1はS1で取得したユーザ指示に対する処理を完了する。
【0045】
一方、処理が完了していない画像形成指示がある場合、さらに画像処理装置1は、S4で受信した状態情報により、正常状態にある画像形成装置2の数の増減があったか否かを判定する(S6)。S6で増減がないと判定すれば、画像処理装置1はさらに所定時間の経過を待って(S7)、S4に戻って各画像形成装置2の状態情報及び未処理情報を取得する処理を繰り返す。
【0046】
一方、S6で増減があったと判定した場合は、S4で各画像形成装置2から受信した未処理情報により、増減検知時点における未処理情報を取得する(S8)。そして、S8で取得した未処理情報に基づいて、増減後の正常状態にある画像形成装置2に対して、未処理の画像形成指示の再割り当てを行う(S9)。これにより、増減後の正常状態にある画像形成装置2は、再割り当てされた画像形成指示に基づいて、画像形成処理を続行する。一方、画像処理装置1は、所定時間の経過を待って(S7)、S4の処理に戻る。
【0047】
これにより、画像処理装置1は、正常状態にある画像形成装置2の増減に応じて、未処理の画像形成指示の再割り当てを行いながら、各画像形成装置2にユーザ指示に応じた画像形成処理を実行させることができる。
【0048】
なお、本発明の実施の形態は、以上説明したようなものに限られない。例えば、画像形成指示割り当て部22及び画像形成指示再割り当て部25は、必ずしも正常状態にある全ての画像形成装置2に対して画像形成指示を割り当てなくともよい。例えば、画像処理装置1に接続された画像形成装置2は、予め所定の画像形成装置グループに分類されているものとする。そして、画像処理装置1は、取得したユーザ指示に基づいて所定の条件により画像形成装置グループを選択し、当該選択された画像形成装置グループに属する画像形成装置2に対して画像形成指示の割り当てを行うこととしてもよい。
【0049】
具体例として、画像形成装置2を、モノクロ印刷可能な画像形成装置グループと、カラー印刷可能な画像形成装置グループと、に分類する。なお、この場合、両方の印刷が可能な画像形成装置2は2つの画像形成装置グループに属することとなる。そして、画像形成指示割り当て部22及び画像形成指示再割り当て部25は、割り当てようとする画像形成指示に含まれる画像がカラー画像かモノクロ画像かによって、割り当てる対象となる画像形成装置グループを選択し、当該選択された画像形成装置グループに属する画像形成装置2のみに画像形成指示を割り当てる。
【0050】
また、上記実施の形態において、各画像形成装置2は、画像処理装置1によって割り当てられた画像形成指示に応じて形成した画像を特定する情報(形成画像特定情報)を保持し、この形成画像特定情報を画像形成指示に対する処理の完了に応じてユーザ端末等の所定の装置に送信することにより、ユーザに通知することとしてもよい。これにより、ユーザは、ユーザ指示に含まれていた形成対象の画像のそれぞれが、複数の画像形成装置2のうちどの画像形成装置で形成されたかを把握することができる。
【0051】
また、この通知処理は、画像処理装置1が実行してもよい。この場合、画像処理装置1は、各画像形成装置2に割り当てた画像形成指示の情報、及び画像形成装置2が異常状態に遷移した際の未処理情報に基づいて、両者を比較することにより、各画像形成装置2が実際に形成した画像を特定する形成画像特定情報を取得する。そして、画像形成指示に対する各画像形成装置2の処理完了を検知した際に、この形成画像特定情報をユーザ端末等の所定の装置に送信することにより、ユーザに通知する。これにより、ユーザは画像処理装置1から送信される情報に基づいて、形成対象の画像がどの画像形成装置で形成されたかを把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の概略の構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の機能を表す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像処理装置によって実行される処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0053】
1 画像処理装置、2 画像形成装置、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、21 画像形成指示取得部、22 画像形成指示割り当て部、23 増減検知部、24 未処理情報取得部、25 画像形成指示再割り当て部。
【出願人】 【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所


【公開番号】 特開2008−11443(P2008−11443A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182410(P2006−182410)