| 【発明の名称】 |
画像データ伝送システム、複合デバイス、およびプログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】津谷 誠司
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| 【要約】 |
【課題】従来品より簡素化された構成で、スキャンデータおよびFAXデータの双方を複合デバイスからコンピュータへ伝送可能な画像データ伝送システムの提供。
【構成】MFP1は、PCから指定された動作モードを判定し、その動作モードに応じて、読み取り部で読み取ったスキャン生データ、または、他のFAXから受信したFAXデータのいずれかを内部的に用意する(S625〜S640)。そして、それらいずれかの画像データに対してスキャンデータ用フォーマット処理を施し(S645)、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、スキャンデータ相当の形式とされた画像データの伝送を行う(S650〜S655)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能な複合デバイスと、 前記複合デバイスと通信可能なコンピュータと を備え、 前記複合デバイスは、 原稿から画像を読み取って当該画像を表すスキャンデータを生成する画像読取手段と、 他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信するFAXデータ受信手段と、 前記FAXデータ受信手段によって受信された前記FAXデータを保存するFAXデータ保存手段と、 前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドが、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータから送信されてきた場合に、当該画像データ送信要求コマンドを受信する画像データ送信要求コマンド受信手段と、 前記画像データ送信要求コマンド受信手段によって受信された前記画像データ送信要求コマンド中に含まれる前記動作モード情報に基づいて、前記スキャンモードまたは前記FAXモードのいずれが指定されたかを判定するモード判定手段と、 前記モード判定手段によって前記スキャンモードが指定されたと判定された場合には、前記画像読取手段を制御することにより、原稿からの画像の読み取りおよび前記スキャンデータの生成を前記画像読取手段に実行させ、前記画像読取手段によって生成されたスキャンデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する一方、前記モード判定手段によって前記FAXモードが指定されたと判定された場合には、前記FAXデータ保存手段に保存されたFAXデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する画像データ送信手段と を備え、 前記コンピュータは、 前記画像データ送信要求コマンドを、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスへと送信する画像データ送信要求コマンド送信手段と、 前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データを受信する画像データ受信手段と を備えることを特徴とする画像データ伝送システム。 【請求項2】 前記複合デバイスは、 前記複合デバイス側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記スキャンデータを伝送させたい場合に利用者が前記複合デバイス側において実施する所定の操作を検出可能なプッシュスキャン指令操作検出手段と、 前記複合デバイスが前記コンピュータに対して画像データの受信を要求するための画像データ受信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ受信要求コマンドを、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信可能で、前記プッシュスキャン指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記スキャンモードを指定する動作モード情報を含む前記画像データ受信要求コマンドを前記コンピュータへと送信する一方、前記FAXデータ受信手段によって前記他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信した場合には、前記FAXモードを指定する動作モード情報を含む前記画像データ受信要求コマンドを前記コンピュータへと送信する画像データ受信要求コマンド送信手段と を備え、 前記コンピュータは、 前記画像データ受信要求コマンドが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データ受信要求コマンドを受信する画像データ受信要求コマンド受信手段 を備えることを特徴とする請求項1に記載した画像データ伝送システム。 【請求項3】 前記コンピュータは、 前記複合デバイスへ送信される各種パラメータを利用者が任意に入力可能に構成されたパラメータ入力用ユーザーインターフェースを提供するパラメータ入力用ユーザーインターフェース提供手段 を備え、 前記コンピュータが備える前記画像データ送信要求コマンド送信手段は、前記パラメータ入力用ユーザーインターフェースを介して入力された各種パラメータの一つに相当する動作モード情報に基づいて、当該動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信する ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載した画像データ伝送システム。 【請求項4】 前記コンピュータは、 前記コンピュータ側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記スキャンデータを伝送させたい場合に利用者が前記コンピュータ側において実施する所定の操作を検出可能なスキャンデータ取得指令操作検出手段と、 前記コンピュータ側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記FAXデータを伝送させたい場合に利用者が前記コンピュータ側において実施する所定の操作を検出可能なFAXデータ取得指令操作検出手段と を備え、 前記コンピュータが備える前記画像データ送信要求コマンド送信手段は、前記スキャンデータ取得指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記スキャンモードを指定する前記動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信する一方、前記FAXデータ取得指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記FAXモードを指定する前記動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信する ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載した画像データ伝送システム。 【請求項5】 前記複合デバイスは、 1または複数のエンドポイントによって構成されるインターフェースを複数組備えたUSBインターフェースを備えていて、当該USBインターフェースを介して前記コンピュータと通信可能に構成されており、 前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルは、前記複数組のインターフェースの内、前記コンピュータ−スキャナ間通信用に割り当てられた1組のインターフェースのみを利用して通信を行うプロトコルとされている ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載した画像データ伝送システム。 【請求項6】 少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能で、コンピュータと通信可能な複合デバイスであって、 原稿から画像を読み取って当該画像を表すスキャンデータを生成する画像読取手段と、 他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信するFAXデータ受信手段と、 前記FAXデータ受信手段によって受信された前記FAXデータを保存するFAXデータ保存手段と、 前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドが、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータから送信されてきた場合に、当該画像データ送信要求コマンドを受信する画像データ送信要求コマンド受信手段と、 前記画像データ送信要求コマンド受信手段によって受信された前記画像データ送信要求コマンド中に含まれる前記動作モード情報に基づいて、前記スキャンモードまたは前記FAXモードのいずれが指定されたかを判定するモード判定手段と、 前記モード判定手段によって前記スキャンモードが指定されたと判定された場合には、前記画像読取手段を制御することにより、原稿からの画像の読み取りおよび前記スキャンデータの生成を前記画像読取手段に実行させ、前記画像読取手段によって生成されたスキャンデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する一方、前記モード判定手段によって前記FAXモードが指定されたと判定された場合には、前記FAXデータ保存手段に保存されたFAXデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する画像データ送信手段と を備えたことを特徴とする複合デバイス。 【請求項7】 少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能な複合デバイスと通信可能なコンピュータを、 前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドを、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスへと送信する画像データ送信要求コマンド送信手段と、 前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データを受信する画像データ受信手段 として機能させることを特徴とするプログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、画像データ伝送システム、複合デバイス、およびプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、ファクシミリ機能およびスキャナ機能を含む複数種の機能を備えた複合デバイスと、この複合デバイスに接続されたコンピュータとによって構成されるシステムが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。 【0003】 この種のシステムでは、複合デバイスをスキャナデバイスとして利用することができ、具体的には、コンピュータの備えるスキャナドライバが、スキャナデバイスとして認識された複合デバイスを制御して、複合デバイス側において原稿から読み取ったスキャンデータをコンピュータ側へと伝送させることができた。 【0004】 また、この種のシステムでは、複合デバイスをFAXデバイスとして利用することができ、具体的には、コンピュータの備えるファクシミリドライバが、FAXデバイスとして認識された複合デバイスを制御して、例えば、複合デバイス側において他のFAXデバイスから受信したFAXデータをコンピュータ側へと伝送させることができた。 【特許文献1】特開平10−97487号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ところで、この種の複合デバイスとコンピュータは、通常、物理的には単一の通信インターフェースを介して接続されるものが多い。 例えば、上記特許文献1には、単一のパラレルインターフェースを介して複合デバイスとコンピュータが接続される例が示されている。また、パラレルインターフェース以外の通信インターフェースが利用される例もあり、例えば、USB(Universal Serial Bus)に代表されるようなシリアルインターフェースやLAN(Local Area Network)を介して複合デバイスとコンピュータが接続されることもある。 【0006】 しかし、上述したスキャナドライバとファクシミリドライバとでは、通信時に利用する通信プロトコルや通信ポートなどが異なるため、物理的には単一の通信インターフェースを介して接続されていても、論理的な通信路については、スキャナ系とファクシミリ系とで、別々に論理的通信路が構成されるようになっていた。 【0007】 より詳しく説明すると、例えば、上記特許文献1に記載のコンピュータの場合、スキャナドライバとファクシミリドライバがそれぞれ個別に設けられ、スキャナ用の送受信バッファとファクシミリ用送受信バッファもそれぞれ個別に設けられ、スキャナドライバからスキャンデータを受け取り可能なスキャナ系アプリケーションとファクシミリドライバからFAXデータを受け取り可能なFAX系アプリケーションもそれぞれ個別に設けられている(例えば、特許文献1:図4参照)。 【0008】 これらスキャナ系とファクシミリ系で別々に用意されるハードウェアないしソフトウェアは、互いに独立に機能するものであり、これらの中に含まれるスキャナドライバとファクシミリドライバは、それぞれが別々の論理的通信路を介して、複合デバイス側との通信を行う仕組みになっている。また、スキャナドライバが通信を行う際には、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して複合デバイス側との通信が行われ、ファクシミリドライバが通信を行う際には、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用して複合デバイス側との通信が行われるようになっている。 【0009】 また、複合デバイスの詳細な内部構成については、上記特許文献1には明示されていないが、一般的には、複合デバイス側においても、スキャナ系とファクシミリ系とでは、それぞれ別々のソフトウェアやハードウェアが組み込まれ、それぞれが別々の論理的通信路を介して、コンピュータ側との通信を行う仕組みになっているのが通例である。 【0010】 例えば、物理的には単一の通信インターフェースであるUSBインターフェースを介して、複合デバイスとコンピュータとの間で通信を行う場合を例にして説明すると、複合デバイス側に設けられるUSBインターフェースの内部構成は、1または複数のエンドポイントによって構成されるインターフェースを複数組備えた構成とされる。 【0011】 これら複数組のインターフェースは、通常、複合デバイスが備える機能毎に1組ずつ割り当てられ、例えば、スキャナ機能用として1組、FAX機能用として1組、プリンタ機能用として1組、…といった具合に割り当てられる。 【0012】 そして、例えば、コンピュータが備えるスキャナドライバとの間で通信を行う際には、複数組のインターフェースの内、スキャナ機能用として割り当てられた1組のインターフェースが利用され、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用してコンピュータ側との通信が行われる。また、コンピュータが備えるファクシミリドライバとの間で通信を行う際には、複数組のインターフェースの内、FAX機能用として割り当てられた1組のインターフェースが利用され、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用してコンピュータ側との通信が行われる。 【0013】 以上説明したように、従来は、スキャナ系とファクシミリ系とで、別々に論理的通信路が構成され、各論理的通信路毎に異なるプロトコルを利用して、それぞれの通信が行われるようになっていた。 【0014】 そのため、コンピュータ側においては、スキャナ機能を利用する上で必要となるソフトウェアと、FAX機能を利用する上で必要となるソフトウェアを、それぞれ別々に用意する必要があり、ソフトウェアの構成が複雑化しやすく、ソフトウェアの導入コストも増大する、という問題があった。 【0015】 また、複合デバイス側においても、スキャナ機能を提供する上で必要となるハードウェアおよびソフトウェアと、FAX機能を提供する上で必要となるハードウェアおよびソフトウェアを、それぞれ別々に用意する必要があり、装置構成が複雑化しやすく、複合デバイスの製造コストが増大し、ひいては、安価な複合デバイスを提供することが難しくなる、という問題があった。 【0016】 本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンピュータ側および複合デバイス側の双方において各機器の構成を簡素化でき、その簡素化された構成でも、スキャンデータおよびFAXデータの双方を複合デバイスからコンピュータへ伝送可能な画像データ伝送システムと、そのような画像データ伝送システムを構築するために利用される複合デバイスおよびプログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0017】 以下、本発明において採用した構成について説明する。 本発明の画像データ伝送システムは、少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能な複合デバイスと、前記複合デバイスと通信可能なコンピュータとを備え、前記複合デバイスは、原稿から画像を読み取って当該画像を表すスキャンデータを生成する画像読取手段と、他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信するFAXデータ受信手段と、前記FAXデータ受信手段によって受信された前記FAXデータを保存するFAXデータ保存手段と、前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドが、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータから送信されてきた場合に、当該画像データ送信要求コマンドを受信する画像データ送信要求コマンド受信手段と、前記画像データ送信要求コマンド受信手段によって受信された前記画像データ送信要求コマンド中に含まれる前記動作モード情報に基づいて、前記スキャンモードまたは前記FAXモードのいずれが指定されたかを判定するモード判定手段と、前記モード判定手段によって前記スキャンモードが指定されたと判定された場合には、前記画像読取手段を制御することにより、原稿からの画像の読み取りおよび前記スキャンデータの生成を前記画像読取手段に実行させ、前記画像読取手段によって生成されたスキャンデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する一方、前記モード判定手段によって前記FAXモードが指定されたと判定された場合には、前記FAXデータ保存手段に保存されたFAXデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する画像データ送信手段とを備え、前記コンピュータは、前記画像データ送信要求コマンドを、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスへと送信する画像データ送信要求コマンド送信手段と、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データを受信する画像データ受信手段とを備えることを特徴とする。 【0018】 本発明の画像データ伝送システムにおいて、コンピュータは、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドを、複合デバイスに対して送信する。その際、スキャンモードまたはFAXモードのどちらを指定する場合であっても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して画像データ送信要求コマンドを送信する。 【0019】 また、複合デバイスは、受信した画像データ送信要求コマンドに含まれる動作モード情報に応じて、スキャンデータまたはFAXデータのいずれかを画像データとしてコンピュータへ送信する。その際、スキャンデータおよびFAXデータのどちらを画像データとしてコンピュータへ送信する場合であっても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して画像データを送信する。 【0020】 つまり、複合デバイスからコンピュータへスキャンデータを伝送する場合であってもFAXデータを伝送する場合であっても、これらの画像データ伝送時には、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルが利用される。 【0021】 このコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルは、スキャナ系デバイスの製造メーカー毎あるいは機種毎に違いのあるプロトコルであり、特に統一された標準規格が存在するものではないが、少なくとも、画像読取手段にて原稿から画像を読み取ることによって生成されるスキャンデータをコンピュータへと伝送可能なプロトコルとなっている。 【0022】 そのため、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用すれば、最も解像度の高いファクシミリ画像よりも高解像度の画像を伝送することができ、また、白黒二値で表現されるファクシミリ画像よりも色数の多い画像を伝送することができるので、当然ながら、ファクシミリ画像を何ら劣化させることなく、コンピュータへ伝送できる。 【0023】 そこで、本発明の画像データ伝送システムにおいては、複合デバイス側においてFAXデータをスキャンデータと同等に扱うことができるデータにして、スキャンデータをコンピュータ側へ伝送する場合と同等な手順で、FAXデータをコンピュータ側へ伝送する。 【0024】 こうして伝送されたFAXデータは、画像の内容自体は、複合デバイス側で受信したファクシミリ画像であるものの、コンピュータ側では、スキャンデータと同等な手順でFAXデータを受信でき、受信したFAXデータについては、スキャンデータを処理可能なアプリケーションに渡すことで、表示・印刷等の処理を行うことができる。 【0025】 したがって、本発明の画像データ伝送システムによれば、スキャナ系とFAX系とで、別々に論理的通信路が構成されていた従来技術に比べ、コンピュータ−複合デバイス間の通信に必要な構成を簡素化することができる。 【0026】 より具体的には、複合デバイスやコンピュータに、コンピュータ−FAXデバイス間通信用プロトコルによる通信を行うためのハードウェアやソフトウェアを組み込む必要がなくなるので、その分だけ複合デバイスの構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。 【0027】 また、コンピュータには、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して画像データを取得するアプリケーションがあれば、単一のアプリケーションでスキャンデータおよびFAXデータの双方を取得できるので、FAXデータを取得するための専用アプリケーションが不要となり、この点でも、コンピュータの構成を簡素化することができる。 【0028】 ちなみに、スキャンデータをコンピュータへ伝送するためのプロトコルとFAXデータをコンピュータへ伝送するためのプロトコルとを、単に統合するだけであれば、コンピュータとFAXデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用する方法もある。 【0029】 しかし、この場合は、最も解像度の高いファクシミリ画像よりも高解像度の画像を伝送することが困難になるおそれがあり、また、白黒二値で表現されるファクシミリ画像よりも色数の多い画像を伝送することができなくなるおそれがある。 【0030】 換言すれば、複合デバイスを、ファクシミリ画像と同程度の解像度と色数の画像しか読み取ることができないスキャナデバイスとして利用するのであれば、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用することも不可能ではないが、本発明の構成を採用すれば、そのような制約を受けることなく、単一のプロトコルを利用してスキャンデータおよびFAXデータをコンピュータへ伝送できるようになるのである。 【0031】 なお、本発明の画像データ伝送システムは、さらに以下に述べるような構成を備えていると好ましい。 まず、本発明の画像データ伝送システムにおいて、前記複合デバイスは、前記複合デバイス側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記スキャンデータを伝送させたい場合に利用者が前記複合デバイス側において実施する所定の操作を検出可能なプッシュスキャン指令操作検出手段と、前記複合デバイスが前記コンピュータに対して画像データの受信を要求するための画像データ受信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ受信要求コマンドを、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信可能で、前記プッシュスキャン指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記スキャンモードを指定する動作モード情報を含む前記画像データ受信要求コマンドを前記コンピュータへと送信する一方、前記FAXデータ受信手段によって前記他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信した場合には、前記FAXモードを指定する動作モード情報を含む前記画像データ受信要求コマンドを前記コンピュータへと送信する画像データ受信要求コマンド送信手段とを備え、前記コンピュータは、前記画像データ受信要求コマンドが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データ受信要求コマンドを受信する画像データ受信要求コマンド受信手段を備えたものであるとよい。 【0032】 このように構成された画像データ伝送システムによれば、複合デバイス側で利用者が所定の操作を行った場合に、そのことをコンピュータ側へと伝達することができるので、いわゆるプッシュスキャン方式で画像データの伝送を行うことができる。しかも、他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信した場合にも、そのことをプッシュスキャンを行う場合と同等な手順でコンピュータ側へと伝達できるので、プッシュスキャンの場合と同様に、画像データの伝送を行うことができる。 【0033】 また、本発明の画像データ伝送システムにおいて、前記コンピュータは、前記複合デバイスへ送信される各種パラメータを利用者が任意に入力可能に構成されたパラメータ入力用ユーザーインターフェースを提供するパラメータ入力用ユーザーインターフェース提供手段を備え、前記コンピュータが備える前記画像データ送信要求コマンド送信手段は、前記パラメータ入力用ユーザーインターフェースを介して入力された各種パラメータの一つに相当する動作モード情報に基づいて、当該動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信するものであるとよい。 【0034】 このように構成された画像データ伝送システムによれば、コンピュータ側で利用者がパラメータ入力用ユーザーインターフェースを利用して動作モード情報を入力することができ、その動作モード情報が複合デバイスへと伝達される。したがって、利用者が単一のパラメータ入力用ユーザーインターフェース上で、任意にスキャナモードまたはFAXモードを指定して、その指定した動作モード情報に応じた画像データをコンピュータ側へ伝送させることができる。 【0035】 また、本発明の画像データ伝送システムにおいて、前記コンピュータは、前記コンピュータ側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記スキャンデータを伝送させたい場合に利用者が前記コンピュータ側において実施する所定の操作を検出可能なスキャンデータ取得指令操作検出手段と、前記コンピュータ側での操作によって前記複合デバイスから前記コンピュータへ前記FAXデータを伝送させたい場合に利用者が前記コンピュータ側において実施する所定の操作を検出可能なFAXデータ取得指令操作検出手段とを備え、前記コンピュータが備える前記画像データ送信要求コマンド送信手段は、前記スキャンデータ取得指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記スキャンモードを指定する前記動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信する一方、前記FAXデータ取得指令操作検出手段によって検出対象操作が検出された場合には、前記FAXモードを指定する前記動作モード情報を含む前記画像データ送信要求コマンドを、前記複合デバイスへと送信するものであるとよい。 【0036】 このように構成された画像データ伝送システムによれば、スキャンデータ取得指令操作検出手段による検出対象操作、もしくは、FAXデータ取得指令操作検出手段による検出対象操作のいずれかを、利用者がコンピュータ側で実行すると、各操作に応じた動作モード情報が複合デバイスへと伝達される。したがって、利用者は、スキャンデータ取得指令操作検出手段による検出対象操作、または、FAXデータ取得指令操作検出手段による検出対象操作のうち、どちらの操作を行うかによって、任意にスキャナモードまたはFAXモードを指定して、その指定した動作モード情報に応じた画像データをコンピュータ側へ伝送させることができる。 【0037】 また、本発明の画像データ伝送システムにおいて、前記複合デバイスは、1または複数のエンドポイントによって構成されるインターフェースを複数組備えたUSBインターフェースを備えていて、当該USBインターフェースを介して前記コンピュータと通信可能に構成されており、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルは、前記複数組のインターフェースの内、前記コンピュータ−スキャナ間通信用に割り当てられた1組のインターフェースのみを利用して通信を行うプロトコルとされているものであるとよい。 【0038】 このように構成された画像データ伝送システムによれば、1組のインターフェースのみを利用して、FAXデータおよびスキャンデータの双方をコンピュータに伝送できるので、FAXデータの伝送用とスキャンデータの伝送用それぞれについて、別々のインターフェースを割り当てるように構成された製品に比べ、必要とするインターフェースの数を減らすことができ、その分だけ複合デバイスの構成を簡素化できる。 【0039】 さらに、本発明の複合デバイスは、少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能で、コンピュータと通信可能な複合デバイスであって、原稿から画像を読み取って当該画像を表すスキャンデータを生成する画像読取手段と、他のFAXデバイスから送信されてくるFAXデータを受信するFAXデータ受信手段と、前記FAXデータ受信手段によって受信された前記FAXデータを保存するFAXデータ保存手段と、前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドが、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータから送信されてきた場合に、当該画像データ送信要求コマンドを受信する画像データ送信要求コマンド受信手段と、前記画像データ送信要求コマンド受信手段によって受信された前記画像データ送信要求コマンド中に含まれる前記動作モード情報に基づいて、前記スキャンモードまたは前記FAXモードのいずれが指定されたかを判定するモード判定手段と、前記モード判定手段によって前記スキャンモードが指定されたと判定された場合には、前記画像読取手段を制御することにより、原稿からの画像の読み取りおよび前記スキャンデータの生成を前記画像読取手段に実行させ、前記画像読取手段によって生成されたスキャンデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する一方、前記モード判定手段によって前記FAXモードが指定されたと判定された場合には、前記FAXデータ保存手段に保存されたFAXデータを、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データとして、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記コンピュータへと送信する画像データ送信手段とを備えたことを特徴とする。 【0040】 このように構成された複合デバイスであれば、上述した本発明の画像データ伝送システムを構成可能な複合デバイスとなるので、本発明の画像データ伝送システムを構成可能なコンピュータと組み合わせることによって、本発明の画像データ伝送システムを構築することができる。 【0041】 加えて、本発明のプログラムは、少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能な複合デバイスと通信可能なコンピュータを、前記コンピュータが前記複合デバイスに対して画像データの送信を要求するための画像データ送信要求コマンドとして、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報を含む画像データ送信要求コマンドを、コンピュータとスキャナデバイスとの間で通信を行うために規定されたコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスへと送信する画像データ送信要求コマンド送信手段と、前記画像データ送信要求コマンドに応じた前記画像データが、前記コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して前記複合デバイスから送信されてきた場合に、当該画像データを受信する画像データ受信手段として機能させることを特徴とする。 【0042】 このように構成されたプログラムを利用すれば、コンピュータを本発明の画像データ伝送システムを構成可能なコンピュータとして機能させることができるので、本発明の画像データ伝送システムを構成可能な複合デバイスと組み合わせることによって、本発明の画像データ伝送システムを構築することができる。 【0043】 なお、上述した本発明の複合デバイスおよび本発明のプログラムは、請求項1に記載の画像データ伝送システムに対応する構成を備えているが、本発明の複合デバイスおよび本発明のプログラムは、さらに請求項2〜請求項5のいずれかに記載の画像データ伝送システムに対応する構成を備えていてもよい。この場合、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の画像データ伝送システムを構築することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0044】 次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。 [画像データ伝送システムを含む通信系全体の概略構成] まず、本発明の一実施形態に相当する画像データ伝送システムを含む通信系全体の概略構成について、図1に基づいて説明する。 【0045】 画像データ伝送システムは、MFP(Multi Function Product;本発明でいう複合デバイスの一例に相当)1と、PC(Personal Computer;本発明でいうコンピュータの一例に相当)2とを備えてなる。MFP1は、スキャナ機能、FAX機能、プリンタ機能、コピー機能、電話機能などを兼ね備えた複合デバイスである。これらMFP1とPC2は、USBケーブル3を介して接続され、相互にデータ通信可能となっている。 【0046】 また、MFP1は、電話線4を介して電話回線網5に接続されている。電話回線網5には、他のFAX6(本発明でいう他のFAXデバイス)が接続されるようになっており、MFP1とFAX6との間で、ファクシミリ方式による画像の伝送を実施できるようになっている。 【0047】 [MFPの内部構成] 次に、MFP1の内部構成について説明する。 図2は、MFP1の内部構成をハードウェアとしての視点で見た場合のブロック図である。 【0048】 MFP1は、図2に示すように、CPU10、ROM11、RAM12、読み取り部13、表示部14、USB I/F(インターフェース)15、LAN I/F16、モデム17、記録部18、および操作部19などを備えている。 【0049】 CPU10は、ROM11に記憶されている制御プログラムに従ってMFP3各部の制御および各種演算を実行する装置である。 ROM11は、MFP3の電源スイッチを切っても記憶内容を保持可能な記憶装置で、上記制御プログラムの他、通常であれば更新されない読み出し用の各種データを記憶している。 【0050】 RAM12は、CPU10から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置で、CPU10が処理中に算出する各種データなどが一時的にRAM12に記憶されるようになっている。 【0051】 読み取り部13は、自動原稿送り装置(図示略)にセットされた原稿またはフラットベッドのコンタクトガラス上に置かれた原稿から画像を読み取り可能な装置で、イメージスキャナ機能による画像の読み取り、ファクシミリ機能による送信画像の読み取り等を行う際に作動する。 【0052】 表示部14は、小型液晶ディスプレイによって構成された装置で、MFP3の設定や状態などの情報を表示できるようになっている。 USB I/F15は、USB規格準拠のシリアルインターフェースで、このUSB I/F15を利用して、PC2との間でデータ通信を実行できるようになっている。 【0053】 LAN I/F16は、IEEE802系規格(例えば、IEEE802.3/IEEE802.3u/IEEE802.3ab等)準拠の通信インターフェースである。なお、図示は省略してあるが、このLAN I/F16を利用しても、他のPCとの間でデータ通信を実行することができる。 【0054】 モデム17は、MFP3側で作成されたディジタルデータを音声信号に変換して公衆回線側に送信したり、公衆回線側から受信した音声信号をディジタルデータに変換してMFP3側で処理できるようにするための装置で、ファクシミリ機能による画像の送受信、電話機能による通話を行う際に作動する。 【0055】 記録部18は、シート状の媒体(例えば記録用紙)に対する印刷を実行可能な装置で、プリンタ機能による印刷データの印刷、ファクシミリ機能による受信画像の印刷、コピー機能によるコピー画像の印刷等を行う際に作動する。 【0056】 操作部19は、利用者がマニュアル操作でMFP3に対して指令を与える場合に操作する入力装置である。 図3は、MFP1の内部構成の内、スキャナ機能およびFAX受信機能に関連する構成を機能単位で見た場合のブロック図である。 【0057】 図3に示した構成の内、制御部20は、上述のCPU10、ROM11、およびRAM12等によって構成されるもので、CPU10がROM11に記憶されている制御プログラムに従って各種処理を実行することにより、制御部20として機能するように構成されている。 【0058】 画データ管理部21は、上述のCPU10、およびRAM12等によって構成されるもので、読み取り部13において原稿から読み取ったスキャンデータや、モデム17を介して受信したFAXデータを格納するためのバッファを備え、このバッファに格納された画像データの管理(画像データの保存、削除等)を行うように構成されている。 【0059】 図4は、USB I/F15の内部構成を示すブロック図である。 MFP1に設けられたUSB I/F15は、エンドポイント・ゼロ31、一対の入力用エンドポイント32と出力用エンドポイント33とを備えたプリンタ機能用のインターフェース34、一対の入力用エンドポイント35と出力用エンドポイント36とを備えたスキャナ機能用のインターフェース37、コントローラ38、シリアルエンジン39、USBトランシーバー40などを備えている。 【0060】 USBトランシーバー40は、USBコネクタ41と接続され、このUSBコネクタ41に対して、PC2と接続するためのUSBケーブル3などを挿し込むことができる。また、コントローラ38は、MFP1の内部にあるシステムバス42に接続されている。 【0061】 このように構成されたUSB I/F15において、例えば、PC2側からスキャナ機能を利用するためのコマンドが送信されてくると、そのコマンドは、USBコネクタ41側からUSBトランシーバー40へと伝達される。 【0062】 USBトランシーバー40は、シリアルエンジン39とUSBコネクタ41との間に介在して、USBコネクタ41側からシリアルエンジン39側へ電気信号を伝達し、その際、電気信号の電圧値がUSBコネクタ41側に適した電圧値からシリアルエンジン39側に適した電圧値に調節される。 【0063】 シリアルエンジン39へと伝送されたコマンドは、コントローラ38の制御下で、スキャナ機能用の出力用エンドポイント36へと振り分けられる。PC2側から伝送されてくる各種データには、スキャナ系のデータ、プリンタ系のデータ、あるいは、USB I/F15自体に対するデータなど、様々な種類のデータが存在するが、コントローラ38は、それらのデータの種類を識別し、シリアルエンジン39から出力されるデータが適切なエンドポイントへと振り分けられるように、シリアルエンジン39からの出力先を制御する。 【0064】 スキャナ機能用の出力用エンドポイント36へと伝送されたコマンドは、さらに、コントローラ38の制御下で、システムバス42側へと伝送され、その結果、MFP1にPC2からのコマンドが到達することになる。 【0065】 また、このようなコマンドに応じて、読み取り部13において生成したスキャンデータをPC2へと伝送する場合には、スキャンデータはシステムバス42側からコントローラ38へと伝送されてくる。 【0066】 コントローラ38は、伝送されてきたデータに含まれる情報に基づいて、スキャナ系のデータであることを識別し、スキャナ機能用の入力用エンドポイント35へとデータを伝送する。入力用エンドポイント35へ伝送されたデータは、コントローラ38の制御下で、シリアルエンジン39へと伝送される。 【0067】 シリアルエンジン39は、スキャナ機能用の入力用エンドポイント35から取得したデータをUSBトランシーバー40側へシリアル転送する。そして、USBトランシーバー40で電圧値が調節された電気信号が、USBコネクタ41、USBケーブル3を経てPC2側へと伝送されることになる。 【0068】 [PCのソフトウェア構成] 次に、PC2のソフトウェア構成について説明する。 図5は、PC2が備える様々なソフトウェアの内、MFP1との間の通信に関連するソフトウェアの概略を示したブロック図である。 【0069】 本実施形態において、PC2は、OS(Operating System)としてWindows(登録商標)を採用し、このOSの一部として提供される各種ドライバ類と、アプリケーションなどのソフトウェアが協働して、各種機能が実現されるようになっている。 【0070】 OSに関しては、同等な機能を実現できるソフトウェアが用意できるのであれば、他のOSを利用しても構わないが、以下の説明においては、OSとしてWindows(登録商標)が採用されていることを前提にして説明を続ける。 【0071】 PC2では、MFP1との間の通信に関連するソフトウェアとして、画像処理アプリケーション51、スキャナドライバ52、USBスキャナクラスドライバ53、プリンタドライバ54、USBプリンタクラスドライバ55、USBジェネリックペアレントドライバ56、USBホストコントローラドライバ57などが機能するようになっている。これらのソフトウェアは、図5に示した通り、階層化された構造になっていて、それらが連携して機能するようになっている。 【0072】 画像処理アプリケーション51は、画像の表示、編集、印刷といった処理を行うためのソフトウェアで、MFP1のスキャナ機能を利用して読み込んだ画像を表示したり、その画像をMFP1のプリンタ機能を利用して印刷したりすることができる。 【0073】 スキャナドライバ52、およびUSBスキャナクラスドライバ53は、主にMFP1のスキャナ機能を制御するために必要なソフトウェアである。 プリンタドライバ54、およびUSBプリンタクラスドライバ55は、主にMFP1のプリンタ機能を制御するために必要なソフトウェアである。 【0074】 USBジェネリックペアレントドライバ56、およびUSBホストコントローラドライバ57は、主にUSBインターフェースを利用した通信制御、およびUSBインターフェース自体の機能に関する制御を行うために必要なソフトウェアである。 【0075】 図6は、MFP1のスキャナ機能に関連するソフトウェアについて、より詳細に示したブロック図である。 Windows(登録商標)においては、WIA(Windows Imaging Acquisition)と呼ばれる機能が提供されており、このWIAに対応したWIAアプリケーション61(上記画像処理アプリケーション51の一種に相当)であれば、WIAサービス62およびWIAミニドライバー63によって提供される機能を利用して、MFP1が備えるスキャナ機能を利用できるようになっている。 【0076】 また、スキャナ系デバイスを利用するためのインターフェースとしては、TWAINと呼ばれる機能も提供されており、TWAINに対応したTWAINアプリケーション64(上記画像処理アプリケーション51の一種に相当)であれば、TWAINデータソースマネージャ65、およびTWAINデータソース66などを介してWIAサービス62にアクセスし、WIAアプリケーション61の場合と同様に、WIAサービス62およびWIAミニドライバー63によって提供される機能を利用して、MFP1が備えるスキャナ機能を利用することができる。 【0077】 さらに、Windows(登録商標)においては、イベントモニタ67と呼ばれるソフトウェアが提供されており、このイベントモニタ67が、WIAサービス62経由で、MFP1側における利用者の操作を監視するようになっている。 【0078】 MFP1側において利用者がイベントモニタ67による検出対象となる操作を実施した場合、MFP1は、PC2側からのポーリングに応じて、検出対象操作がなされた旨の応答を返す。この応答を受け取ったイベントモニタ67は、検出対象となるイベントが発生したことを認識し、そのイベントに対応付けられたアクションとして、ソフトウェアを起動する処理などを実施する。 【0079】 詳しくは後述するが、本実施形態においては、MFP1の操作部19にあるスキャンキーを利用者が操作すると、この操作がイベントモニタ67によって検出される。そして、イベントモニタ67が、検出したイベントに対応付けられたアクションとして、WIAアプリケーション61またはTWAINアプリケーション64を起動する。 【0080】 なお、このアプリケーションの起動以降の挙動は、WIAアプリケーション61、TWAINアプリケーション64、どちらでも同じなので、TWAINアプリケーション64の場合を例に説明を続ける。 【0081】 TWAINアプリケーション64を起動する際には、イベントモニタ67がTWAINアプリケーション64を起動するためのコマンドラインを用意し、そのコマンドラインをOS側へと伝達することで、OSの機能によってTWAINアプリケーション64を起動する。このとき、コマンドラインの中に記述されるパラメータには、MFP1からの起動要求であったことを示す情報が記述され、この情報がTWAINアプリケーション64に渡される。 【0082】 TWAINアプリケーション64は、コマンドラインによって渡された情報に基づいて、MFP1からの起動要求があったことを認識する。あるいは、TWAINアプリケーション64は、自らMFP1側へ問い合わせを行い、その応答に基づいて、MFP1からの起動要求があったことを認識するようになっていてもよい。 【0083】 いずれにしても、MFP1からの起動要求があったことを認識したTWAINアプリケーション64は、MFP1側へスキャンデータの送信を要求する。その結果、MFP1側がPC2側からの要求に応じれば、MFP1側からPC2側へスキャンデータが伝送されてくるので、そのスキャンデータをTWAINアプリケーション64が受け取ることになる。 【0084】 なお、以下の説明において、このようにMFP1の操作部19にあるスキャンキーを利用者が操作することにより、PC2側のアプリケーションを起動してスキャンを行う機能のことを、プッシュスキャン機能と称する。また、PC2側での操作(例えば、PC2側のアプリケーションが備えるUIを利用した操作)によりスキャンを行う機能のことは、プルスキャン機能と称する。 【0085】 [MFP上で機能する各種制御部およびタスクの概要] 次に、MFP1上で機能する各種制御部およびタスクについて、図7に基づいて説明する。 【0086】 既に説明した通り、MFP1は、CPU10、ROM11、およびRAM12等を備え、CPU10がROM11に記憶されている制御プログラムに従って各種処理を実行することにより、制御部20として機能するように構成されている。 【0087】 この制御部20では、時分割あるいは割り込みなどの周知の制御により、並列的に複数の動作単位が機能するようになっており、具体的には、図7に示すように、USB I/F制御部71、PCスキャン・タスク72、読み取り処理部73、モデム制御部74、FAX受信・タスク75などが機能するようになっている。 【0088】 PC2側からスキャンデータの送信が要求された場合、その要求は、USB I/F制御部71を介してPCスキャン・タスク72へと伝達され、PCスキャン・タスク72は、読み取り処理部73に対して画像の読み取りを指令する。 【0089】 読み取り処理部73は、読み取り部13に対する制御を行って、画像の読み取り、スキャンデータの生成を行い、そのスキャンデータを画データ管理部21へと伝送する。画データ管理部21では、スキャンデータをバッファに格納する。 【0090】 この場合、PCスキャン・タスク72は、画データ管理部21からスキャンデータを取得し、取得したスキャンデータを、USB I/F制御部71を介してPC2側へと伝送する。 【0091】 また、他のFAX6からFAXデータが送信されてきた場合、そのFAXデータは、モデム制御部74を介してFAX受信・タスク75へと伝達され、FAX受信・タスク75は、そのFAXデータを画データ管理部21へと伝送する。画データ管理部21では、FAXデータをバッファに格納する。 【0092】 画データ管理部21のバッファに格納されたFAXデータは、PC2側からFAXデータの送信が要求された場合に、PC2側へと伝送される。具体的には、PC2側からFAXデータの送信が要求された場合、その要求は、USB I/F制御部71を介してPCスキャン・タスク72へと伝達される。 【0093】 この場合、PCスキャン・タスク72は、画データ管理部21からFAXデータを取得し、取得したFAXデータを、USB I/F制御部71を介してPC2側へと伝送する。 【0094】 以上のような各種制御部およびタスクが、MFP1上で機能することにより、スキャンデータおよびFAXデータのPC2への伝送が実現されることになる。 [MFPのFAX受信・タスク処理] 次に、MFP1上で機能するFAX受信・タスク75が実行する処理を、図8に基づいて説明する。このFAX受信・タスク処理は、MFP1において常時実行されている処理である。 【0095】 この処理を開始すると、MFP1は、まず、電話回線網5側から着信したか否かを判断し(S105)、着信していなければ(S105:NO)、S105の処理へと戻ることにより、着信するまで待機する。 【0096】 ここで、着信した場合は(S105:YES)、CNG信号を受信したか否かを判断する(S110)。CNG信号は、ファクシミリ通信において送信側が受信側にFAXの送信であることを伝達するための信号であり、CNG信号を受信したか否かによって、FAXデバイス(例えば、図1中にあるFAX6)からの着信であるか否かを判断することができる。 【0097】 そこで、S110の処理において、CNG信号を受信していないと判断した場合は(S110:NO)、音声電話処理に移行する(S115)。なお、S115の処理を終えたら、S105の処理へと戻り、再びS105以降の処理を繰り返すことになる。 【0098】 一方、S110の処理において、CNG信号を受信したと判断した場合は(S110:YES)、CED信号を送出する(S120)。CED信号は、ファクシミリ通信において受信側が送信側にFAXの受信が可能である旨を伝達するための信号である。 【0099】 そして、端末能力等のネゴシエーション処理を行うことによって(S125)、送信側および受信側の端末能力等について相互に情報交換し、さらに、回線トレーニング処理を行うことによって(S130)、送信側と受信側との間に存在する回線の性能も加味した通信速度等を決定する。 【0100】 こうした処理によって、ファクシミリ通信を行う環境が整ったら、送信側からは、順次FAXデータが送信されてくるので、MFP1は、1ページ分のイメージデータを受信して(S135)、受信したイメージデータを画データ管理部21に保存する(S140)。 【0101】 そして、次ページが存在するか否かを判断し(S145)、次ページが存在する場合は(S145:YES)、S135の処理へと戻る。これにより、次ページが存在する限り、S135〜S145の処理が繰り返されることになり、この繰り返し処理によって、複数ページ分のイメージデータを受信することになる。 【0102】 一方、以上のようなS135〜S145の処理を1回以上実行した結果、S145の処理において、次ページが存在しないと判断された場合(S145:NO)、MFP1は、回線切断処理を実行し(S150)、送信側との通信を終了する。そして、FAX受信完了シグナルを送って(S155)、S105の処理へと戻り、再びS105以降の処理を繰り返すことになる。なお、S155の処理で送ったFAX受信完了シグナルは、MFP1内で機能する他のタスク(例えば、PCスキャン・タスク72等)に伝達されることになる。 【0103】 以上説明したFAX受信・タスク処理により、他のFAXデバイス(例えばFAX6)からFAXデータが送信されてきた場合には、そのFAXデータが画データ管理部21に保存される。 【0104】 [MFPのスキャンキー処理] 次に、MFP1上で実行されるスキャンキー処理について、図9に基づいて説明する。このスキャンキー処理は、MFP1において常時実行されている処理である。 【0105】 この処理を開始すると、MFP1は、まず、スキャンキーが押下されたか否かを判断し(S205)、スキャンキーが押下されてない場合は(S205:NO)、FAX受信完了シグナルを受信したか否かを判断し(S210)、FAX受信完了シグナルを受信していない場合は(S210:NO)、S205の処理へと戻る。これにより、スキャンキーが押下されるかFAX受信完了シグナルを受信するまでは、S205〜S210の処理が繰り返されることになり、待機状態となる。 【0106】 この待機状態において、利用者が操作部19においてスキャンキーを押下した場合(S205:YES)、MFP1は、スキャンキー・データ(本発明でいう画像データ受信要求コマンドの一例に相当)を、USB I/F制御部71にセットして、S225の処理へと進む。 【0107】 また、上記待機状態において、他のFAXデバイス(例えばFAX6)からFAXデータが送信されてきた場合には、上述したFAX受信・タスク処理(図8参照)の中で、S155の処理が実行される結果、FAX受信完了シグナルを受信するので(S210:YES)、この場合、MFP1は、FAX受信完了をスキャンキー・データ(本発明でいう画像データ受信要求コマンドの一例に相当)として、USB I/F制御部71にセットし、S225の処理へと進む。 【0108】 つまり、スキャンキー・データは、本来は、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルにおいて、スキャンキーが押下された場合に、MFP1からPC2へ伝送されるデータとして規定されているものであるが、本実施形態においては、FAX受信・タスク処理によるFAXデータの受信完了時にも、スキャンキー・データが、MFP1からPC2へ伝送される。 【0109】 ただし、このスキャンキー・データには、スキャンモードまたはFAXモードのいずれかを指定する動作モード情報が含まれており、S215の処理においては、スキャンモードが指定され、S220の処理においては、FAXモードが指定される。 【0110】 以上のような処理を終えたら、続いて、MFP1は、PC2がスキャンキー・データをリードしたか否かを判断し(S225)、リードしていなければ(S225:NO)、タイムアウトしたか否かを判断し(S230)、タイムアウトに至っていなければ(S230:NO)、S225の処理へと戻る。これにより、PC2がスキャンキー・データをリードするかタイムアウトに至るまでは、S225〜S230の処理が繰り返されることになる。 【0111】 この繰り返し処理の中で、PC2がスキャンキー・データをリードした場合は(S225:YES)、S205の処理へと戻り、再びS205以降の処理を繰り返すことになる。なお、PC2は、通常、秒単位の頻度でスキャンキー・データのリードを行っているため、PC2が正常に稼働していれば、スキャンキー・データはPC2によってリードされることになる。 【0112】 一方、PC2が稼働していない場合等、スキャンキー・データがPC2によってリードされないこともあり、その状態で所定のタイムアウト時間が経過すると、タイムアウトに至ったと判断されることになる(S230:NO)。この場合、MFP1は、スキャンキー処理をキャンセルして(S235)、S205の処理へと戻り、再びS205以降の処理を繰り返すことになる。 【0113】 以上説明したスキャンキー処理により、利用者が操作部19においてスキャンキーを押下するか、他のFAXデバイス(例えばFAX6)から送信されてきたFAXデータの受信を完了した場合には、PC2に対してスキャンキー・データが伝送されることになる。 【0114】 なお、上述の通り、MFP2側において、スキャンキー・データはPC2によってリードされるのを待つだけであり、MFP2が能動的にPC1に対してスキャンキー・データを送信するものではない。ただし、後述する通り、PC2は、秒単位の頻度でリードを繰り返しているので、利用者から見れば無視できる程度の短時間が経過すれば、スキャンキー・データが伝送されることになる。 【0115】 [PCのスキャン・イベント処理] 次に、PC2上で実行されるスキャン・イベント処理について、図10に基づいて説明する。このスキャン・イベント処理は、PC2において常時実行されている処理である。PC2において、このスキャン・イベント処理が実行されると、上述したスキャンキー処理(図9参照)中のS225の処理では、肯定判断がなされることになる。 【0116】 この処理を開始すると、PC2は、まず、MFP用USBポートをオープンし(S305)、スキャンキー・データをリードして(S310)、MFP用USBポートをクローズする(S315)。 【0117】 ここで、上記S215またはS220の処理によって、スキャンキー・データがセットされている場合、S310の処理では、スキャンキー・データをリードすることができる。また、上記S215またはS220の処理が実行されていない状態であれば、スキャンキー・データをリードすることはできないことになる。 【0118】 そこで、PC2は、スキャンキー・データが存在したか否かを判断し(S320)、スキャンキー・データが存在しなければ(S320:NO)、S305の処理へと戻ることにより、S305〜S320の処理を繰り返す。なお、この繰り返し処理は、秒単位の頻度で繰り返される。 【0119】 この繰り返し処理の中で、スキャンキー・データが存在すると判断された場合(S320:YES)、PC2は、スキャンキー・データをイベントGUIDに変換する(S325)。このS325の処理において、スキャンキー・データは、スキャンキー・データに含まれる動作モード情報に応じて、その動作モード情報の種別(スキャンモードまたはFAXモードのいずれか)を示す情報を含むGUIDに変換される。なお、スキャンキー・データとイベントGUIDとの対応関係を示す情報は、MFP1のドライバをPC2にインストールする際にPC2のレジストリに登録されており、この情報を利用して上記変換が行われることになる。 【0120】 そして、このイベントGUIDをイベントモニタ67に通知して(S330)、S305の処理へと戻り、再びS305以降の処理を繰り返すことになる。 以上説明したスキャン・イベント処理により、MFP1側においてスキャンキー・データがセットされていれば、そのスキャンキー・データがPC2側へと伝送されることになり、そのスキャンキー・データに応じたイベントGUIDが、イベントモニタ67に通知されることになる。 【0121】 [PCのイベントモニタ処理] 次に、PC2上で実行されるイベントモニタ処理について、図11に基づいて説明する。このイベントモニタ処理は、PC2において常時実行されている処理で、上記スキャン・イベント処理(図10参照)において、S330の処理によるイベントGUIDの通知があった場合に、イベントGUIDに関連づけられたアプリケーション(例えば、WIAアプリケーション61、TWAINアプリケーション64などの画像処理アプリケーション51;以下、単にアプリケーションという)を起動するための処理である。 【0122】 この処理を開始すると、PC2は、まず、イベントGUIDが通知されたか否かを判断し(S405)、イベントGUIDが通知されていなければ(S405:NO)、S405の処理へと戻ることにより、イベントGUIDが通知されるまで待機する。 【0123】 そして、上述したPCのスキャン・イベント処理(図10参照)の実行に伴って、上記S330の処理によるイベントGUIDの通知があった場合は(S405:YES)、イベントGUIDに関連付けられたアプリケーション情報をレジストリから取得する(S410)。なお、イベントGUIDとアプリケーション情報との関連付けについての情報は、MFP1のドライバをPC2にインストールする際にPC2のレジストリに登録されたものである。 【0124】 S410の処理を終えたら、PC2は、イベントGUIDとスキャナドライバ名(スキャナドライバ52に付与された名称)をコマンドラインパラメータとしてアプリケーションを起動する(S415)。 【0125】 なお、S415の処理を終えたら、S405へと戻ることにより、再びS405以降の処理を繰り返すことになる。 以上説明したイベントモニタ処理において、S415の処理によって起動されたアプリケーションは、コマンドラインパラメータとして渡された情報に基づいて、スキャンキーの押下に応じたアクションとしてアプリケーションが起動されたことを認識し、また、アプリケーションが利用すべきスキャナドライバを認識することができる。 【0126】 そして、これらの情報を認識したアプリケーションは、スキャナドライバに対してスキャナデバイスからの画像の取得を指令する。この指令には、解像度などのスキャン・パラメータに加え、イベントGUIDに応じて決まる動作モード情報が含まれるものとなる。 【0127】 [PCのPCスキャン処理] 次に、PC2上で実行されるPCスキャン処理について、図12に基づいて説明する。 このPCスキャン処理は、PC2おいてスキャナドライバがアプリケーションからの指令を受けて実行する処理である。 【0128】 アプリケーションは、例えば、上記イベントモニタ処理(図11参照)におけるS415の処理によって起動された場合に、コマンドラインパラメータによって所定の情報が渡されていれば、利用者操作等による指示を受けることなく、スキャナドライバに対してPCスキャン処理の実行を指令する。このとき、コマンドラインパラメータとして渡された情報の内、動作モード情報などがアプリケーションからスキャナドライバに渡される(後述する、動作態様1の場合に相当)。 【0129】 また、アプリケーションは、上記S415の処理による起動の他、利用者の操作による起動も当然ながら可能であるが、この利用者の操作による起動の際、上記S415の処理の場合と同等なコマンドラインパラメータが指定されていなければ、アプリケーションはスキャナドライバに対して直ちにPCスキャン処理の実行を指令することはない。この場合、アプリケーションが備えるUI(ユーザーインターフェース)を利用して、利用者がMFP1からの画像(スキャンデータまたはFAXデータ)取得を指示すれば、アプリケーションはスキャナドライバに対してPCスキャン処理の実行を指令する。この指令の際には、アプリケーションの設計により、動作モード情報などをアプリケーションからスキャナドライバへ渡すこともできるし渡さないこともできるが、動作モード情報などが渡されなかった場合は、スキャナドライバは、自身が備えるUIを利用して利用者に対して必要な情報の入力を求め、このUIから動作モード情報などを取得する(後述する、動作態様2の場合に相当)。 【0130】 さらに、実体が同じスキャナドライバに対し、スキャンモードに対応するスキャナドライバ名と、FAXモードに対応するスキャナドライバ名とを別々に付与しておいて、いずれのスキャナドライバ名が選択されたかに応じて、利用者がスキャンモードまたはFAXモードのいずれを利用したいのかを認識するように構成してもよい。この場合、アプリケーションは、利用者にスキャナドライバ名を選択させ、選択されたスキャナドライバに対してPCスキャン処理の実行を指令する。そして、スキャナドライバ側では、利用者が選択したスキャナドライバ名に対応する動作モードが指定されたものと認識する(後述する、動作態様3の場合に相当)。 【0131】 なお、利用者の操作によってアプリケーションを起動する際に、上記S415の処理の場合と同等なコマンドラインパラメータを指定する方法は、OSの仕様等に応じた様々な方法が提供され得る。一例を挙げれば、例えば、OSとしてWindows(登録商標)を採用している場合、アプリケーションに関連づけられたショートカットをポインティングデバイスでクリックすることにより、アプリケーションを起動することができるが、このショートカットに起動時のコマンドラインパラメータを登録しておくことができる。この場合、利用者がショートカットをポインティングデバイスでクリックする操作を行えば、アプリケーションが起動されるとともに、ショートカットに登録されたコマンドラインパラメータをアプリケーションに渡すことができる。 【0132】 以下、PCスキャン処理の具体的な処理手順について説明する。 PCスキャン処理を開始すると、PC2は、まず、解像度などのスキャン・パラメータおよび動作モードを、自身が備えるUI(Driver UI)あるいはアプリケーションから取得する(S505)。そして、スキャン開始コマンド、動作モード、およびスキャン・パラメータ(これらスキャン開始コマンド、動作モード、およびスキャン・パラメータが、本発明でいう画像データ送信要求コマンドの一例に相当)を、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用してMFP1に送信する(S510)。 【0133】 このスキャン開始コマンドを受けたMFP1からは、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、スキャンデータが送信されてくる。 そこで、スキャンデータが送信されてきたら、PC2は、スキャンデータを受信して(S515)、画像データ展開処理を実行する(S520)。 【0134】 すなわち、S515の処理で受信するスキャンデータは、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用してデータ伝送を行う上で都合のよいかたちになっており、アプリケーションにとって不要な情報が付加されていたり、アプリケーションにとって必要な情報がアプリケーション側で識別できない形態になっていたりするので、S520の処理により、アプリケーション側へ渡すのに適したデータ形式に展開する。 【0135】 なお、S515の処理で受信するスキャンデータは、PC2側では、スキャンデータとして認識する画像データであるが、その内容は、MFP1においてスキャンを行うことによって生成されたスキャンデータである場合と、MFP1において受信したFAXデータをスキャンデータと同等な形態のデータとして伝送したものである場合とがある。 【0136】 さて、S520の処理を終えたら、続いて、PC2は、アプリケーションに画像データを渡して(S525)、1ページ分の処理が終了したか否かを判断する(S530)。ここで、1ページ分の処理が終了していなければ(S530:NO)、S515の処理へと戻ることにより、S515〜S530の処理を繰り返し、スキャンデータを順次展開しながらアプリケーションへと渡してゆく。 【0137】 また、このS515〜S530の処理を繰り返した結果、1ページ分の処理が終了すれば(S530:YES)、ページ終了処理を実行し(S535)、ページの区切りであることをアプリケーション側に伝達する。 【0138】 そして、全てのスキャンが終了したか否かを判断し(S540)、全てのスキャンがまだ終了していなければ(S540:NO)、S510の処理へと戻り、再びS510以降の処理を繰り返す。これにより、アプリケーション側から指令された回数分のスキャンを順に実行してゆくことになる。 【0139】 こうしてS510〜S540の処理を1回以上実行した結果、全てのスキャンが終了すれば(S540:NO)、スキャン終了処理を実行し(S545)、S505の処理へと戻る。 【0140】 以上説明したPCスキャン処理により、PC2は、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、MFP1に対して画像データの送信を要求するとともに、その要求に応じて、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して送信されてくる画像データを受信し、受信した画像データをアプリケーションに引き渡すことができる。 【0141】 [MFPのPCスキャン・タスク処理] 次に、MFP1上で機能するPCスキャン・タスク72が実行する処理を、図13に基づいて説明する。このPCスキャン・タスク処理は、MFP1において常時実行されている処理である。 【0142】 この処理を開始すると、MFP1は、まず、スキャン開始コマンドを受信したか否かを判断し(S605)、受信していなければ(S605:NO)、S605の処理へと戻ることにより、スキャン開始コマンドを受信するまで待機する。 【0143】 ここで、スキャン開始コマンドを受信した場合は(S605:YES)、解像度などのスキャン・パラメータ処理を実行する(S610)。このS610の処理により、指定された解像度やその他のパラメータに従ったスキャンができるように、読み取り部13の制御に用いられるデータ等が適切に設定される。 【0144】 そして、PC2側から渡された情報に基づいて動作モードの判定を行い(S615)、動作モードがPC−スキャンモードであった場合は(S615:PC−Scanモード)、読み取り開始処理を実行し(S620)、読み取りを開始するために必要な処理、例えば、読み取り部13が備える可動部の原点調整、光源の点灯、白レベル補正用のデータ取得などを行う。なお、動作モードがFAX受信モードであった場合は(S615:FAX受信モード)、後述する処理の中で読み取り部13を作動させることはないので、S620の処理をスキップする。 【0145】 こうしてS615ないしS620の処理を終えたら、MFP1は、動作モードの判定を行い(S625)、動作モードがPC−スキャンモードであった場合は(S625:PC−Scanモード)、スキャンした生データを、画データ管理部21内のバッファにライトし(S630)、スキャン生データに対して画処理を行う(S635)。 【0146】 一方、S625の処理において、動作モードがFAX受信モードであった場合は(S625:FAX受信モード)、画データ管理部21内のFAXデータをリードする(S640)。 【0147】 以上のようなS625〜S635の処理により、読み取り部13でのスキャンによって生成されたスキャン生データ、もしくは、先に説明したFAX受信・タスク処理(図8参照)によって画データ管理部21に保存されたFAXデータのいずれかが、内部的に取得されることになるので、これらいずれのデータに対しても、スキャンデータ用フォーマット処理を施す(S645)。 【0148】 このスキャンデータ用フォーマット処理により、読み取り部13でのスキャンによって生成されたスキャン生データ、画データ管理部21に保存されたFAXデータは、どちらもコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して伝送するのに適した形式を持ったスキャンデータとされる。 【0149】 そこで、このスキャンデータ用フォーマット処理が施されたスキャンデータを転送バッファにライトして(S650)、このスキャンデータをPC2に送信する(S655)。このS655の処理において、スキャンデータは、読み取り部13でのスキャンによって生成されたスキャン生データ、画データ管理部21に保存されたFAXデータのいずれからなるスキャンデータであっても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して送信されることになる。 【0150】 こうしてS655の処理を終えたら、MFP1は、1ページ分の処理が終了したか否かを判断し(S660)、1ページ分の処理が終了していなければ(S660:NO)、S625の処理へと戻ることにより、S625〜S660の処理を繰り返す。 【0151】 また、このS625〜S660の処理を1回以上実行した結果、1ページ分の処理が終了すれば(S660:YES)、動作モードの判定を行い(S665)、動作モードがPC−スキャンモードであった場合は(S665:PC−Scanモード)、読み取り終了処理を実行し(S670)、読み取りを終了するために必要な処理、例えば、光源の消灯などを行う。なお、動作モードがFAX受信モードであった場合は(S665:FAX受信モード)、読み取り部13を利用していないので、S670の処理をスキップする。 【0152】 そして、全てのページ処理が終了したか否かを判断し(S675)、全てのページ処理が終了していなければ(S675:NO)、1ページ終了をPC2に送信して(S680)、S615の処理へと戻り、再びS615以降の処理を実行する。また、全てのページ処理が終了していれば(S675:YES)、スキャン終了をPC2に送信して(S685)、S605の処理へと戻り、再びS605以降の処理を実行する。 【0153】 以上説明したPCスキャン・タスク処理により、MFP1は、PC2からコンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して送信されてくる画像データ送信要求を受信するとともに、その要求に応じて、読み取り部13でのスキャンによって生成されたスキャンデータ、画データ管理部21に保存されたFAXデータをスキャンデータ相当のフォーマットとしたもののいずれかを、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用してPC2へ送信することができる。 【0154】 [画像データ伝送システムの動作態様] 次に、以上説明した各処理をMFP1およびPC2それぞれが実行することにより、画像データ伝送システム全体がどのように動作するのかについて、その動作態様を図14〜図16のタイミングチャートを利用して説明する。 【0155】 図14は、FAXデータの受信完了をMFP1からPC2へ通知し、この通知を受けたPC2側において、OSがコマンドライパラメータを指定してアプリケーションを起動し、MFP1からPC2へのFAXデータの伝送を行う例を示したものである(以下、動作態様1という)。 【0156】 この動作態様1においては、まず、MFP1側において、FAX受信・タスク75がFAXを受信すると、FAX受信・タスク75は、受信イメージデータを画データ管理部21に保存する(T1)。そして、MFP1は、スキャンキー処理(図9参照)によって、FAX受信イベントをPC2に通知する(T2)。 【0157】 このFAX受信イベントの通知を受けたPC2側では、イベントモニタ67が、FAX受信イベントを検知して、アプリケーションを起動する(T3)。このとき、イベントモニタ67からアプリケーションには、コマンドラインパラメータとしてFAXモードを指定する動作モード情報が渡される。 【0158】 続いて、起動されたアプリケーションは、イベントモニタ67からコマンドラインパラメータとしてFAXモードを指定する動作モード情報が渡されるので、PC−FAX受信モードをセットした状態でスキャン開始コマンドをMFP1へと送信し、PCスキャンを開始する(T4)。 【0159】 MFP1では、PCスキャン・タスク72が、PC2から送信されてきたスキャン開始コマンドを受けて処理を開始し、そのスキャン開始コマンドにおいてPC−FAX受信モードが指定されているので、画データ管理部21に保存されている受信イメージデータをPC2に転送する(T5)。 【0160】 MFP1より転送されたイメージデータは、PC2側においてスキャナドライバによって受信され、スキャナドライバは、受信したイメージデータを展開し、アプリケーションに渡す(T6)。そして、アプリケーションは、スキャナドライバより渡されたイメージデータを表示するなどの処理を行う(T7)。 【0161】 以上説明したような動作態様1によれば、MFP1がFAXの受信を完了すると、操作部19においてスキャンキーが押下された場合(すなわち、プッシュスキャン機能が利用された場合)と同等なイベントが発生し、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、スキャンデータ(実際はFAXデータ)の受信要求がPC2へと伝達される。そして、この受信要求にPC2が応じると、FAXデータが、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用することにより、スキャンデータとしてPC2側へ送信される。 【0162】 したがって、PC2側では、スキャンデータを受信する場合と全く同様のリソースのみを利用して、スキャンデータ相当のデータとされたFAXデータを受信し、表示等の処理を行うことができる。 【0163】 図15は、PC2側で利用者がコマンドライパラメータを指定することなくアプリケーションを起動し、アプリケーションの起動後にアプリケーションないしスキャナドライバのUIを利用してパラメータを入力して、MFP1からPC2へのFAXデータの伝送を行う例を示したものである(以下、動作態様2という)。 【0164】 上記動作態様1では、プッシュスキャン機能に相当する仕組みを利用して、FAX受信をMFP1からPC2へ通知していたが、以下に説明する動作態様2は、プルスキャン機能に相当する仕組みを利用して、FAXデータをMFP1からPC2へ伝送するものである。 【0165】 この動作態様2においては、まず、MFP1側において、FAX受信・タスク75がFAXを受信すると、FAX受信・タスク75は、受信イメージデータを画データ管理部21に保存する(T11)。この後、MFP1は、上記動作態様1の場合と同様に、スキャンキー処理(図9参照)によってFAX受信イベントをPC2に通知する可能性があるが、PC2側の電源スイッチが入っていない場合などは、FAX受信イベントの通知がPC2に届かないことがある。また、MFP1側の仕様や設定によっては、FAX受信イベントをPC2に通知しないこともある。これらの場合、MFP1は、PC2側からのアクセスを待つだけの状態になる。 【0166】 その後、PC2において、利用者がアプリケーションを起動し、アプリケーションのUIを利用して、対象MFP(本実施形態の場合はMFP1)用のスキャナを選択する(T12)。そして、スキャナドライバのUI画面にて、利用者がPC−FAX受信モードを選択し、PCスキャンを開始する(T13)。 【0167】 MFP1では、PCスキャン・タスク72が、PC2から送信されてきたスキャン開始コマンドを受けて処理を開始し、そのスキャン開始コマンドにおいてPC−FAX受信モードが指定されているので、画データ管理部21に保存されている受信イメージデータをPC2に転送する(T14)。 【0168】 MFP1より転送されたイメージデータは、PC2側においてスキャナドライバによって受信され、スキャナドライバは、受信したイメージデータを展開し、アプリケーションに渡す(T15)。そして、アプリケーションは、スキャナドライバより渡されたイメージデータを表示するなどの処理を行う(T16)。 【0169】 以上説明したような動作態様2によれば、PC2側で利用者がスキャナドライバのUIを利用してFAXデータの送信を指定すると、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、スキャンデータ(実際はFAXデータ)の送信要求がMFP1へと伝達される。そして、この送信要求にMFP1が応じると、FAXデータが、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用することにより、スキャンデータとしてPC2側へ送信される。 【0170】 したがって、PC2側では、スキャンデータを受信する場合と全く同様のリソースのみを利用して、スキャンデータ相当のデータとされたFAXデータを受信し、表示等の処理を行うことができる。 【0171】 図16は、PC2側で利用者がアプリケーションを起動し、スキャナドライバのUIを利用することなく、MFP1からPC2へのFAXデータの伝送を行う例を示したものである(以下、動作態様3という)。 【0172】 この動作態様3の場合も、まず、MFP1側において、FAX受信・タスク75がFAXを受信すると、FAX受信・タスク75は、受信イメージデータを画データ管理部21に保存する(T21)。この後、MFP1がPC2側からのアクセスを待つだけの状態になるのは、上記動作態様2の場合と同様である。 【0173】 その後、PC2において、利用者がアプリケーションを起動し、その後に表示されるアプリケーションのUI画面において、対象MFP1用のPC−FAX受信モードスキャナを選択する(T22)。具体的には、アプリケーションを起動すると、その後に、MFP1に対してPC−スキャナモードを実行させるか、PC−FAX受信モードを実行させるかを利用者に選択させる画面を表示する。ここでは、例えば、MFP1の共通ドライバに対して、「PC−スキャナ用」と、「PC−FAX受信用」というように異なる名前を付与しておき、この名前を選択画面において表示させて利用者にどちらかを選択させることで、その選択結果に基づき、MFP1のドライバに実行させるモードがPC−スキャナモード、もしくはPC−FAX受信モードとなるように内部的に指定される。このようにモードが指定されることにより、コマンドラインパラメータを用いることなく、直ちにPC−FAX受信モードでのPCスキャンを開始する(T23)。 【0174】 なお、PC−スキャナモード、もしくはPC−FAX受信モードに対応した名前を選択可能に表示させるための情報は、MFP1のドライバにあらかじめ組み込まれており、このドライバをPC2にインストールすることで、上記アプリケーションのUI画面において、PC−スキャナモード、PC−FAX受信モードに対応した名前が表示されるように設定される。 【0175】 MFP1では、PCスキャン・タスク72が、PC2から送信されてきたスキャン開始コマンドを受けて処理を開始し、そのスキャン開始コマンドにおいてPC−FAX受信モードが指定されているので、画データ管理部21に保存されている受信イメージデータをPC2に転送する(T24)。 【0176】 MFP1より転送されたイメージデータは、PC2側においてスキャナドライバによって受信され、スキャナドライバは、受信したイメージデータを展開し、アプリケーションに渡す(T25)。そして、アプリケーションは、スキャナドライバより渡されたイメージデータを表示するなどの処理を行う(T26)。 【0177】 以上説明したような動作態様3によれば、PC2側で利用者がアプリケーションを起動した後、PC−FAX受信モードを指定し、その情報がスキャナドライバに伝達されるので、スキャナドライバのUIを利用しなくても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して、スキャンデータ(実際はFAXデータ)の送信要求がMFP1へと伝達される。そして、この送信要求にMFP1が応じると、FAXデータが、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用することにより、スキャンデータとしてPC2側へ送信される。 【0178】 したがって、PC2側では、スキャンデータを受信する場合と全く同様のリソースのみを利用して、スキャンデータ相当のデータとされたFAXデータを受信し、表示等の処理を行うことができる。 【0179】 [上記実施形態による効果] 以上説明したように、上記画像データ伝送システムによれば、MFP1およびPC2が、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して通信を行う上で必要となるハードウェアおよびソフトウェアさえ備えていれば、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用して通信を行う上で必要となるハードウェアおよびソフトウェアを用意しなくても、PC2からMFP1のスキャナ機能およびFAX受信機能を利用することができる。 【0180】 したがって、MFP1の構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。 より具体的には、例えば、上記MFP1の場合、図4に示した通り、スキャナ機能用のインターフェース37を介してスキャンデータおよびFAXデータの双方を送受信できる。したがって、スキャナ機能用のインターフェース37とは別にFAX機能用のインターフェースを設ける必要がなくなり、MFP1が備えるUSB I/F15の構成を簡素化することができる。また、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用するためのソフトウェアをMFP1に組み込む必要も無くなる。 【0181】 また、PC2においても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して画像データを取得するアプリケーションやスキャナドライバさえあれば、単一のアプリケーションおよびドライバでスキャンデータおよびFAXデータの双方を取得できるので、FAXデータを取得するための専用アプリケーションや専用ドライバが不要となり、PC2の構成を簡素化することができる。 【0182】 つまり、従来は、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して通信を行うためのリソースと、コンピュータ−FAX間通信用プロトコルを利用して通信を行うためのリソースを、それぞれ個別に用意する必要があったが、上記画像データ伝送システムであれば、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して通信を行うためのリソースさえあれば、MFP1のスキャナ機能およびFAX受信機能を利用することができる。 【0183】 また、MFP1からPC2へFAX受信を通知する際には、操作部19でスキャンキーが押下された場合と同等な通知を行っているので、FAX受信の通知についても、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して実現することができる。 【0184】 さらに、利用者は、スキャナドライバのUI画面においてスキャンデータまたはFAXデータのいずれを取得したいのかを指定でき、あるいは、アプリケーションの起動時に、コマンドラインパラメータでスキャンデータまたはFAXデータのいずれを取得したいのかを指定できる。したがって、利用者が、スキャンデータを取得したい場合とFAXデータを取得したい場合とで、別々のアプリケーションを起動したり、全く異なるUIを利用したりしなくてもよいので、アプリケーションを使い分けるような面倒な手間は不要となり、操作性もよくなる。 【0185】 [変形例等] 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。 【0186】 例えば、上記実施形態において、MFP1は、スキャナ機能、FAX機能、プリンタ機能、コピー機能、電話機能などを兼ね備えた複合デバイスとして構成されていたが、本発明は、少なくともスキャナデバイスおよびFAXデバイスとして機能可能な複合デバイスであれば適用可能であり、プリンタ機能、コピー機能、電話機能等については、これらの機能を備えていないものであってもよい。 【0187】 また、上記実施形態において、MFP1とPC2は、USBインターフェースを介して接続されるようになっていたが、コンピュータ−スキャナ間通信用プロトコルを利用して相互にデータ通信可能に構成されていれば、その通信において利用する通信インターフェースの規格については、どのような規格の通信インターフェースを利用していても構わない。 【0188】 具体例を挙げれば、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェース等に代表されるような各種シリアルインターフェースの他、IEEE1284インターフェースに代表されるような各種パラレルインターフェース、あるいは、IEEE802系(IEEE802.3/IEEE802.3u/IEEE802.3ab等)インターフェースに代表されるようなLANインターフェース等を任意に採用することができる。 【0189】 また、上記実施形態においては、プッシュスキャン機能を実現するための構成として、MFP1側においてスキャンキー・データをセットし、そのスキャンキー・データをPCがリードする仕組みを採用していたが、スキャンキー・データをMFP1からPC2へ能動的に送信する仕組みを採用しても構わない。 【図面の簡単な説明】 【0190】 【図1】本発明の一実施形態に相当する画像データ伝送システムを含む通信系全体の概略構成を示すブロック図。 【図2】MFP1の内部構成をハードウェアとしての視点で見た場合のブロック図。 【図3】MFP1の内部構成の内、スキャナ機能およびFAX受信機能に関連する構成を機能単位で見た場合のブロック図。 【図4】USB I/Fの内部構成を示すブロック図 【図5】PCが備えるソフトウェアの内、MFP1との通信に関連するソフトウェアの概略を示したブロック図。 【図6】MFP1のスキャナ機能に関連するソフトウェアについてのブロック図。 【図7】MFP1上で機能する各種制御部およびタスクについての説明図。 【図8】MFP1のFAX受信・タスク75処理のフローチャート。 【図9】MFP1のスキャンキー処理のフローチャート。 【図10】PCのスキャン・イベント処理のフローチャート。 【図11】PCのイベントモニタ処理のフローチャート。 【図12】PCのPCスキャン処理のフローチャート。 【図13】MFP1のPCスキャン・タスク72処理のフローチャート。 【図14】画像データ伝送システムの第1の動作態様を示すタイミングチャート。 【図15】画像データ伝送システムの第2の動作態様を示すタイミングチャート。 【図16】画像データ伝送システムの第3の動作態様を示すタイミングチャート。 【符号の説明】 【0191】 1・・・MFP1、2・・・PC、3・・・USBケーブル、4・・・電話線、5・・・電話回線網、6・・・FAX、10・・・CPU、11・・・ROM、12・・・RAM、13・・・読み取り部、14・・・表示部、15・・・USB I/F、16・・・LAN I/F、17・・・モデム、18・・・記録部、19・・・操作部、20・・・制御部、21・・・画データ管理部21、31・・・エンドポイント・ゼロ、32,35・・・入力用エンドポイント、33,36・・・出力用エンドポイント、34,37・・・インターフェース、38・・・コントローラ、39・・・シリアルエンジン、40・・・USBトランシーバー、41・・・USBコネクタ、42・・・システムバス、51・・・画像処理アプリケーション、52・・・スキャナドライバ、53・・・USBスキャナクラスドライバ、54・・・プリンタドライバ、55・・・USBプリンタクラスドライバ、56・・・USBジェネリックペアレントドライバ、57・・・USBホストコントローラドライバ、61・・・WIAアプリケーション、62・・・WIAサービス、63・・・WIAミニドライバー、64・・・TWAINアプリケーション、65・・・TWAINデータソースマネージャ、66・・・TWAINデータソース、67・・・イベントモニタ、71・・・I/F制御部、72・・・PCスキャン・タスク72、73・・・読み取り処理部、74・・・モデム制御部、75・・・FAX受信・タスク75。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005267 【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月30日(2006.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082500 【弁理士】 【氏名又は名称】足立 勉
【識別番号】100129090 【弁理士】 【氏名又は名称】竹中 謙史
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| 【公開番号】 |
特開2008−11427(P2008−11427A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−182313(P2006−182313) |
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