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【発明の名称】 画像処理方法および画像処理装置
【発明者】 【氏名】秋山 勇治

【氏名】矢野 光太郎

【要約】 【課題】デジタルカメラによる撮影画像に対するプリント実行の可否を、撮影時に付加された画像内の合焦位置情報に基づいて制御する。

【構成】撮像装置によって撮影された画像を印刷する際に、前記撮像装置による撮影情報が付与された画像を入力し、前記画像内における特徴領域を抽出し、前記撮影情報から前記画像内における合焦位置を抽出する。そして、前記画像内において前記合焦位置が前記特徴領域に重なると判定された場合に、該画像を印刷する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置によって撮影された画像を印刷する際の画像処理方法であって、
前記撮像装置による撮影情報が付与された画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像内における特徴領域を抽出する特徴領域抽出ステップと、
前記撮影情報から前記画像内における合焦位置を抽出する合焦位置抽出ステップと、
前記画像内において前記合焦位置が前記特徴領域に重なるか否かを判定する合焦判定ステップと、
前記合焦判定ステップにおいて前記合焦位置が前記特徴領域に重なると判定された場合に、前記画像を印刷する印刷実行ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項2】
さらに、前記合焦判定ステップで前記合焦位置が前記特徴領域に重ならないと判定された場合に報知する報知ステップを有することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
【請求項3】
さらに、前記報知ステップによる報知後、ユーザ指示に応じて前記画像の印刷の可否を制御する印刷指示ステップを有することを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記報知ステップにおいては、前記画像が印刷に不適切である旨を警告表示することを特徴とする請求項2または3記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記報知ステップにおいては、前記画像が印刷に不適切である旨を示す警告マークを該画像に付加することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記特徴領域は、人物を示す領域であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項7】
前記特徴領域は、顔領域であることを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記合焦位置は、前記撮像装置が有する複数の焦点調節ポイントのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項9】
撮像装置によって撮影された画像を印刷する画像処理装置であって、
前記撮像装置による撮影情報が付与された画像を入力する画像入力手段と、
前記画像内における特徴領域を抽出する特徴領域抽出手段と、
前記撮影情報から前記画像内における合焦位置を抽出する合焦位置抽出手段と、
前記画像内において前記合焦位置が前記特徴領域に重なるか否かを判定する合焦判定手段と、
前記合焦判定手段で前記合焦位置が前記特徴領域に重なると判定された場合に、前記画像を印刷する印刷手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
さらに、前記合焦判定手段で前記合焦位置が前記特徴領域に重ならないと判定された場合に報知する報知手段を有することを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項11】
さらに、前記報知ステップによる報知後、ユーザ指示に応じて前記画像の印刷の可否を制御する印刷指示手段を有することを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記報知手段は、前記画像が印刷に不適切である旨を警告表示することを特徴とする請求項10または11記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記報知手段は、前記撮像装置が有する表示手段に対して前記警告表示を行うことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記特徴領域は、人物を示す領域であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記特徴領域は、顔領域であることを特徴とする請求項14記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記合焦位置は、前記撮像装置が有する複数の焦点調節ポイントのいずれかであることを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項17】
コンピュータ上で実行されることにより、該コンピュータにおいて請求項1乃至8のいずれかに記載の画像処理方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項17記載のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理方法および画像処理装置に関し、特に撮影されたデジタル画像データ内の主被写体に対するフォーカス位置に応じて出力を制御する画像処理方法および画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラ(以下、デジタルカメラ)等の画像入力機器の性能向上と普及により、写真画像が手軽にデジタル化され、特にパーソナルコンピュータ(以下、PC)上でデジタルデータとして写真画像を扱う機会が増えてきた。しかも、PC上において、それら写真画像を各種のアプリケーションソフトウェアを用いて任意に加工・編集することが容易に可能となった。
【0003】
一方、フルカラーハードコピー技術も急速に発展しており、特にインクジェット方式によるプリント技術の向上は目ざましく、インクドットによる粒状感を低減させる技術により、その印刷画質が銀塩写真と同等のものとなりつつある。このような、比較的簡易かつ高画質な印刷方法が広く普及している。
【0004】
また、デジタルカメラの性能向上に応じて、撮影画像を記録するメモリーカード等の記憶媒体の大容量化、低価格化も著しく、一度に撮影記録できる画像データ数も増加している。
【0005】
さらに、上述したような写真画像のプリントに要するプリント時間も大幅に短縮化され、一度に大量のプリントを行うことが容易となった。このような連続複数枚プリントを簡易な操作で可能とするアプリケーションソフトも多数提供されている。
【0006】
また、デジタルカメラ側の機能として、撮影した画像をデジタルデータとしてメモリカード等の記憶媒体に記録する際に、撮影時の撮影条件を表す付加情報を該画像データと共に記録することが可能となっている。このデジタル画像データと共に記録する付加情報の記録フォーマットとしては、以下のように規格化されたものが知られている。すなわち、電子情報技術産業協会(JEITA)によるJEITA CP−3451、Exchangeable image file format for digital stillcameras:Exifの規格がある。このファイルフォーマットに従えば、デジタルカメラで撮影した画像データとともに、撮影時の撮影モード、絞り値やシャッター速度などを、付加情報として記録することができる。
【0007】
さらに、デジタルカメラの高機能化に伴って、上記フォーマットで定められた情報以外にも、使用レンズ情報や、いわゆる多点焦点調節システムを用いて撮影時の焦点が合致したポイント(合焦位置)を、付加情報として記録することも可能となってきている。
【0008】
以上説明したようなデジタルカメラに関する技術の向上にともない、ユーザが大量の撮影画像を容易に連続印刷することが可能となった。しかしながら、このような連続印刷を行う際に、必ずしもユーザが全ての撮影画像の撮影状態を詳細に確認しているとは限らなかった。したがって、例えば主被写体にフォーカスが合致していない非合焦画像等、一般的にプリントに適さない画像もプリントされてしまい、結果として無駄なプリントが行われてしまうことがあった。
【0009】
このような無駄なプリントが実行されてしまうことを回避するために、撮影画像の付加情報を用いて非合焦状態を検出し、撮影失敗と判断される画像についてはプリントを行わないように制御する画像印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
上述した特許文献1に開示された技術においては、具体的には以下のように、撮影画像に対する付加情報が利用されている。すなわち、付加情報として保持されたシャッター速度を利用することで、より確度の高いブレ検知を行って、失敗画像を検出していた。また、付加情報として保持された感度情報及び露光量を利用することで、画像のノイズ検知を行って、失敗画像を検出していた。さらに、付加情報として保持された撮影距離情報を利用することで、画像の非合焦状態(ピンぼけ)を高精度に検知し、失敗画像を検出していた。
【特許文献1】特開2002-187329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1に記載された技術によれば、特に撮影画像の非合焦状態を検知する際には、付加情報で示された撮影距離が無限大であって主被写体が画像中央部を占めている場合に、ピントが背景にあっている可能性が強いとして撮影失敗と判断していた。すなわち、ピントが画像中央部にあっている場合を理想的な合焦状態として、失敗画像の判定を行っていた。
【0012】
しかしながら、特に人物の顔が撮影された画像については、該撮影画像内において顔領域にピントを合わせることが望ましく、その位置は必ずしも画像中央部に限定されるものではない。したがって、例えば顔領域が画像端部にあるような撮影画像については、上記特許文献1に記載された撮影距離に基づく失敗画像判定では、適切な判定結果が望めない。
【0013】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、撮影画像に対するプリント実行の可否を、撮影時に付加された画像内の合焦位置情報に基づいて制御する画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための一手法として、本発明の画像処理方法は以下の工程を備える。
【0015】
すなわち、撮像装置によって撮影された画像を印刷する際の画像処理方法であって、前記撮像装置による撮影情報が付与された画像を入力する画像入力ステップと、前記画像内における特徴領域を抽出する特徴領域抽出ステップと、前記撮影情報から前記画像内における合焦位置を抽出する合焦位置抽出ステップと、前記画像内において前記合焦位置が前記特徴領域に重なるか否かを判定する合焦判定ステップと、前記合焦判定ステップにおいて前記合焦位置が前記特徴領域に重なると判定された場合に、前記画像を印刷する印刷実行ステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
例えば、前記特徴領域は人物の顔領域であることを特徴とする。
【0017】
例えば、前記合焦位置は前記撮像装置が有する複数の焦点調節ポイントのいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上の構成により本発明の画像処理方法によれば、撮影画像に対するプリント実行の可否を、撮影時に付加された画像内の合焦位置情報に基づいて制御することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
【0020】
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る一実施形態における画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。本システムは、概略、ホストコンピュータ1、プリンタ6およびディスプレイ7を有して構成される。すなわち、ホストコンピュータ1には双方向通信可能に、インクジェット方式のプリンタ6とディスプレイ7が接続されている。
【0021】
ホストコンピュータ1はオペレーティングシステム(OS)3を有し、さらに、OS3による管理下で処理を行うアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと称する)2、プリンタドライバ4、ディスプレイドライバ5を有している。
【0022】
アプリケーション2としては、例えばフォトレタッチやレイアウト等の処理を制御するためのソフトウェアがある。プリンタドライバ4は、アプリケーション2が発行する、出力画像を示す各種描画命令群(イメージ描画命令、テキスト描画命令、グラフィックス描画命令)を処理して印刷データを作成する。ディスプレイドライバ5は、アプリケーション2が発行する各種描画命令群を処理してディスプレイ7に表示を行う。
【0023】
また、ホストコンピュータ1は、上述した各ソフトウェアによって動作可能な各種ハードウェアを有する。このハードウェアとして図1では、中央演算処理装置(CPU)9、ハードディスクドライバ8、ランダムアクセスメモリ(RAM)10、リードオンリーメモリ(ROM)11、入力インタフェース14等を備える例を示している。
【0024】
すなわち、CPU9は、上述した各ソフトウェアに従った処理にかかる信号処理を実行し、ハードディスクドライバ8によって駆動されるハードディスク(HD)12には、例えば不図示のデジタルカメラで撮影した画像データが格納される。なお、HD12には上記各ソフトウェアも格納されている。ROM11にも上述した各ソフトウェアが予め格納されており、これらは必要に応じてCPU9によってRAM10に読み出される。RAM10は、上述したCPU9による信号処理実行のワークエリア等として用いられる。また、マウス、キーボードなどの入力デバイス13による入力は、入力インタフェース14を介してOS3による処理に供される。
【0025】
本実施形態において処理対象となる画像データは、その撮影情報が付加された形式でHD12に保持されているとする。すなわち、デジタルカメラ等の不図示の画像入力機器によって撮影された画像データが、その撮影情報を伴ってHD12に格納されている。画像入力機器からHD12への画像データの格納は、メモリディスクやメモリカードのリーダやケーブル接続、あるいは赤外線通信手段、無線通信手段により可能である。
【0026】
もちろん、HD12へ画像データを移動させることなく、デジタルカメラとホストコンピュータ1をケーブル接続あるいは赤外線通信手段、無線通信手段により直接接続することも可能である。このような構成によれば、デジタルカメラ等の画像入力機器が保持するメモリカードや内蔵のメモリから、画像データをホストコンピュータ1内のRAM10等に直接読み込んで、処理を行うことができる。
【0027】
以上のような構成からなる本システムにおいて、ユーザはアプリケーション2によってディスプレイ6に表示された表示画像に基づき、所望するような画像データを作成することができる。ここで表示画像は、文字などのテキストに分類されるテキストデータ、図形などのグラフィックスに分類されるグラフィックスデータ、さらにデジタルカメラ等で撮影した写真画像などに分類されるイメージ画像データ、等からなる。
【0028】
そしてユーザにより、作成した画像データの印刷出力が指示されると、アプリケーション2はOS3に印刷出力要求を行うとともに、出力画像を示す描画命令群をOS3に対して発行する。この描画命令群は、画像データのグラフィックスデータ部分をグラフィック描画命令、イメージ画像データ部分をイメージ描画命令として構成されている。
【0029】
OS3はアプリケーションソフト2からの印刷出力要求を受けると、印刷を実行するプリンタ6に対応したプリンタドライバ4に対して、描画命令群を発行する。ここで、イメージの描画命令としては一般的に、各色8ビットのデータが用いられる場合が多い。
【0030】
プリンタドライバ4は、OS3からの印刷要求と描画命令群を処理して、プリンタ6で印刷可能な形態の印刷データを作成してプリンタ6に転送する。ここで、プリンタ6がラスタプリンタであれば、プリンタドライバ4はOS3からの描画命令に対して、順次画像補正処理を行い、順次RGB24ビットページメモリ(R、G、B各色8ビット)にラスタライズする。そして、すべての描画命令をラスタライズした後に、RGB24ビットページメモリの内容をプリンタ6が印刷可能なデータ形式(例えばCMYKデータ)に変換し、プリンタ6に転送する。
【0031】
また、ディスプレイ7への表示も印刷時と同様に、OS3がディスプレイドライバ5へ描画命令群を発行し、ディスプレイドライバ5はディスプレイ7で表示可能な形態の信号データへの変換を行った後、ディスプレイ7へデータを転送する。
【0032】
以下、本実施形態におけるアプリケーション2の動作について説明する。図2は、アプリケーション2(図2ではアプリケーション23に相当)の概略機能構成を示すブロック図である。
【0033】
デジタルカメラ等の画像入力機器によって撮影された画像データに対してその撮影情報が付与された画像ファイル21は、ファイル読み込み部22によってHD12に読み込まれた後、後述するようにアプリケーション23における画像処理に供される。
【0034】
アプリケーション23は、データ解析モジュール24および表示制御モジュール25を有している。
【0035】
データ解析モジュール24は、画像中の顔領域を抽出する顔領域抽出部241、画像データの付加情報を解析する付加情報解析部242、付加情報解析部242の解析結果に基づいて画像内における合焦位置を抽出する合焦位置抽出部243、を有する。データ解析モジュール24はさらに、顔領域抽出部241で抽出した顔領域と合焦位置抽出部243で抽出した合焦位置を比較する位置比較部244を有している。
【0036】
表示制御モジュール25では、所定メッセージを表示したり、各種機能選択のためのユーザインタフェースを表示したりする。
【0037】
このアプリケーション23で処理変換された画像データは、描画インタフェース26を介してディスプレイドライバ27および/またはプリンタドライバ28へ送られる。なお、図2に示すディスプレイドライバ27、プリンタドライバ28は、上述した図1に示すディスプレイドライバ5、プリンタドライバ4にそれぞれ相当する。
【0038】
以下、本実施形態における画像処理について、図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0039】
まずステップS100において、顔領域抽出部241で画像中の顔領域を検出する。この顔領域抽出方法としては周知の技術を用いることができる。例えば、画像の特徴量を解析して顔と推定される画像領域を判別する方法や、人物の肌の色調の特徴から画像中の人物と推定される部分を抽出して最終的に顔の領域を判別する方法等を用いることができる。このとき、一つの画像内において複数の顔領域が検出された場合には、検出したすべての顔領域を主被写体と判断しても良いし、複数の検出結果の中で一番大きな顔領域を主被写体部分と判断するようにしても良い。
【0040】
次にステップS101において付加情報解析部242により、画像データに対する付加情報のうち、特にフォーカスに関する情報を解析する。そしてステップS102において、付加情報解析部242の解析結果に基づき、合焦位置抽出部243で撮影画像内における合焦位置を抽出する。ここで、合焦位置をより正確に抽出するには、ステップS101での付加情報解析時に、フォーカスに関する情報のみでなく、画像撮影時に用いたレンズの画角や絞り値等を解析し、これらの値に応じて合焦領域の大きさを可変とさせることがより好ましい。
【0041】
次にステップS103において、ステップS100で抽出した顔領域とステップS102で抽出した合焦位置が、撮影画像内において一致しているか否かを位置比較部244で判断する。
【0042】
ここで、位置比較部244における顔領域と合焦位置の一致の判定方法について、図4Aおよび図4Bを用いて説明する。図4Aおよび図4Bはそれぞれ、本実施形態にかかるフォーカスの一致状態例および不一致状態例を示す図である。これらの図における合焦点としては、デジタルカメラが有する多点焦点調節ポイントのうち、撮影時に合焦させたポイントが示されている。フォーカスが一致している状態を示す図4Aにおいては、合焦点が顔領域に含まれている、すなわち重なっているため、顔領域と合焦位置が一致していると判断される。一方、フォーカスが不一致である状態を示す図4Bにおいては、顔領域と合焦点が重ならないため、顔領域と合焦位置は一致していないと判断される。
【0043】
位置比較部244では、顔領域と合焦位置との位置関係が図4A、図4Bのいずれの状態にあるかを判断する。すなわち、図4Aのように顔領域と合焦点が一致していれば、主被写体に対してフォーカスが合っていると判断し、図4Bのように顔領域と合焦点が不一致であれば、主被写体に対してフォーカスが合っていないと判断する。
【0044】
ステップS103において顔領域と合焦位置が一致していると判断された場合には、ステップS106へ進んで当該画像のプリントを実行する。
【0045】
一方、ステップS103で顔領域と合焦位置が一致していないと判断された場合には、主被写体にフォーカスが合致していない可能性があるため、ステップS104へ進んで表示制御モジュール25を介して警告表示を行う。例えば警告表示としては、ユーザに対して当該画像が印刷には不適当である旨を報知し、さらに当該画像のプリントを実行するか否かの選択を行わせるための表示を行う。
【0046】
該警告表示に応じてステップS105でプリント実行が選択された場合には、ステップS106へ進んでプリントを実行するが、プリント実行が許可されなかった場合にはステップS107へ進んで当該画像のプリントを中止する。
【0047】
なお、ステップS104における表示制御モジュール25を介した警告表示としては、上述したように単にプリント可否の選択を促すのみに限定されない。例えば、ステップS100で検出した顔領域、すなわち主被写体領域を中心に画像を拡大表示してフォーカスの合致状態を視認しやすくした上で、次工程のプリント作業の可否をユーザに選択させるようにしても良い。さらに、警告表示をディスプレイ7に対して行うのみならず、ホストコンピュータ1にデジタルカメラを直接接続してプリント作業をコントロールしている場合には、デジタルカメラに搭載されている表示部への警告表示を行うようにしても良い。
【0048】
また、ステップS103で顔領域と合焦位置が一致していないと判断された場合には、ステップS104,S105の工程を設けずに、すなわちプリント可否の選択を行わずに、強制的に当該画像のプリント作業を中止するようにしても良い。このように、プリント可否の選択を行わずに強制的に当該画像のプリントを中止する方法は、特にディスプレイでの画像確認が困難である場合に特に有効である。
【0049】
さらに、プリント可否選択を行わずに複数画像の連続プリントを行う場合には、プリント対象となる複数画像のサムネイルを、非プリント画画像である旨を示すマークを付与してディスプレイ7に表示することも有効である。また、画像データに非プリントであった旨を示す付加情報を記録することも有効である。
【0050】
なお、本実施形態における付加情報の記録形態としては、デジタルカメラの画像データに対して一般的に用いられているDigital Print Order Format(DPOF)を利用しても良い。
【0051】
また、プリント可否の判断は、ユーザによるプリント指示が発行された後に行っても良いし、プリント指示前に予め判断を行って該判断結果を示す付加情報を各画像に記録したり、該判断結果を示す所定のマークを付与したサムネイル画像を表示しても良い。
【0052】
また、ステップS100で顔領域が存在しない、あるいは検出できない場合には、ステップS101以降の合焦位置判定を行わずにプリントを実行しても良い。またこの場合、強制的にステップS104へ進んで撮影に失敗した画像がプリントされる可能性がある旨の警告表示を行うようにしても良い。
【0053】
また、本実施形態の合焦判定処理を、撮影モードがオートモードあるいは人物モードの場合のみに実行しても良い。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、撮影された画像データをプリントする際に、画像データの付加情報として記録された合焦位置が、画像中の主被写体、特に人物(顔)領域に一致している場合にプリントを実行する。一方、合焦位置と主被写体領域が一致しない場合にはプリント続行の可否をユーザに選択させる、あるいはプリントを強制的に中止する。このように、撮影画像内の合焦位置に応じてプリントの可否を制御することにより、プリントに適さないような画像を無駄にプリントしてしまうことを回避することができる。
【0055】
<他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0056】
尚本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したプログラムである。
【0057】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0058】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0059】
プログラムを供給するための記録媒体としては、以下に示す媒体がある。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などである。
【0060】
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0061】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
【0062】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0063】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る一実施形態における撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態におけるアプリケーションソフトウェアの概略機能構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における画像データ処理を示すフローチャートである。
【図4A】本実施形態におけるフォーカスの一致状態例を示す図である。
【図4B】本実施形態におけるフォーカスの不一致状態例を示す図である。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二


【公開番号】 特開2008−11412(P2008−11412A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182182(P2006−182182)