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【発明の名称】 録画装置および録画方法
【発明者】 【氏名】木村 忠良

【要約】 【課題】映像ファイルの消去の条件に柔軟性を持たせた録画装置および録画方法を提供する。

【構成】録画装置が、映像ファイルを蓄積する映像蓄積部と、前記映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可の設定を表すテーブルを記憶する記憶部と、前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの全容量が所定の値に達したときに、前記テーブルを書き換える書換部と、を具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像ファイルを蓄積する映像蓄積部と、
前記映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可の設定を表すテーブルを記憶する記憶部と、
前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの全容量が所定の値に達したときに、前記テーブルを書き換える書換部とを具備することを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記書換部は、最も記録時の古い消去禁止の映像ファイルを消去許可にするように前記テーブルを書き換えることを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項3】
映像ファイルへの記録を予約する情報を入力する入力部と、
前記記録が予約される映像ファイルの第1の容量を算出する第1の容量算出部と、
前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの第2の容量を算出する第2の容量算出部と、
前記第1、第2の容量の総和を算出する総和算出部と、をさらに具備し、
前記書換部は、前記算出される総和が前記所定の値に達したときに前記テーブルを書き換えることを特徴とする請求項1記載の録画装置。
【請求項4】
前記テーブルは、前記映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれのグループの区分を表し、
前記入力部は、前記記録を予約する映像ファイルのグループの区分を入力し、
前記第2の容量算出部が、前記記録を予約する映像ファイルのグループと同一のグループの前記消去禁止の映像ファイルの第2の容量を算出することを特徴とする請求項3記載の録画装置。
【請求項5】
前記映像蓄積部の空き容量を算出する第3の容量算出部と、
前記空き容量が前記第1の容量より小さいときに、前記映像蓄積部中の消去許可の映像ファイルの少なくとも一部を消去する映像消去部とをさらに具備することを特徴とする請求項3記載の録画装置。
【請求項6】
映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可をテーブルに記憶させるステップと、
前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの全容量が所定の値に達したときに、前記テーブルを書き換えるステップとを具備することを特徴とする録画方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を録画する録画装置および録画方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映像を録画する録画装置が用いられている。
ここで、一つの録画装置を複数のユーザで使用し、各ユーザがキーワード等による自動録画を行う場合がある。この場合、一人のユーザが大量に録画したときなどに、記録媒体の空き容量が無くなり、他のユーザの録画が制限される可能性がある。
番組の記録によって記録媒体の空き容量が無くなることを防止する技術が公開されている(特許文献1参照)。即ち、同一グループの録画番組の合計データ量が設定値を超える場合に、そのグループの録画済み番組を選択的に消去する。
【特許文献1】特開2005−190560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、グループ内の合計データが設定値を超えると録画済み番組を消去するものであり、番組の消去の条件に柔軟性が欠けている。
上記に鑑み、本発明は映像ファイルの消去の条件に柔軟性を持たせた録画装置および録画方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様に係る録画装置は、映像ファイルを蓄積する映像蓄積部と、前記映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可の設定を表すテーブルを記憶する記憶部と、前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの全容量が所定の値に達したときに、前記テーブルを書き換える書換部と、を具備することを特徴とする。
【0005】
本発明の一態様に係る録画方法は、映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可をテーブルに記憶させるステップと、前記映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの全容量が所定の値に達したときに、前記テーブルを書き換えるステップと、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、映像ファイルの消去の条件に柔軟性を持たせた録画装置および録画方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る映像記録再生装置100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、映像記録再生装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、メインメモリ102、記憶装置103、入力装置104、システムバス105、チューナ111、エンコーダ112、およびデコーダ113を備える。
【0008】
CPU101は、映像記録再生装置100全体を制御するものである。CPU101は、消去禁止の映像ファイル(コンテンツ)の全容量が所定の値に達したときに、テーブルを書き換える書換部として機能する。
CPU101は、第1、第2、第3の容量算出部、総和算出部、および映像消去部として機能する。即ち、CPU101は、記録が予約される映像ファイルの第1の容量を算出する。CPU101は、映像蓄積部に蓄積される消去禁止の映像ファイルの第2の容量を算出する。CPU101は、第1、第2の容量の総和を算出する。CPU101は、映像蓄積部の空き容量を算出する。CPU101は、映像蓄積部中の消去許可の映像ファイルの少なくとも一部を消去する。
【0009】
メインメモリ102は、例えば、半導体メモリからなり、CPU101の作業領域として用いられる。
記憶装置103は、例えば、HDD(Hard Disk Drive(ハードディスク装置、磁気記憶装置))、光ディスクドライブ等の記録媒体であり、映像ファイルを蓄積する映像蓄積部として機能する。この記憶装置103は、情報の書き込み、読み出し、および書き込まれた情報の消去が可能である。
記憶装置103には、映像ファイルに加えて、録画予約管理テーブルおよび映像管理テーブルが記憶される。なお、この詳細は後述する。
【0010】
入力装置104は、例えば、キーボード、リモコンであり、映像ファイルへの記録を予約する情報を入力する入力部として機能する。
【0011】
チューナ111、放送信号を受信し、放送チャンネルを選択して出力する。
エンコーダ112は、チューナ111から出力される放送信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)2等の圧縮符号化データに符号化する。エンコーダ112によって符号化されたデータは、CPU101の制御により、システムバス105を介してメインメモリ102に蓄積され、ブロック単位にまとめられて記憶装置103に記憶される。
デコーダ113は、記憶装置103から読み出された圧縮符号化データをモニタ120で表示可能な形式のデータに復号する。
【0012】
図2、図3は、記憶装置103に記憶される録画予約管理テーブルおよび映像管理テーブルの一例を表す模式図である。
録画予約管理テーブルは、録画の予約を管理するためのものである。
【0013】
録画予約管理テーブルには、グループ名、保証容量、録画予約が対応して表される。
グループ名は、その映像ファイルのグループ(録画グループ)区分を識別する識別子である。
保証容量は、そのグループ内での保証内(消去禁止の)映像ファイルの全容量の限界を表す値である。
録画予約は、映像の録画予約のための情報(録画予約情報)である。ここでは、録画予約を互いに識別する識別子(予約A_1等)のみを表している。実際には、この識別子に付随して、録画する映像を特定するための情報(例えば、録画するチャンネル、録画の開示時刻、終了時刻)が録画予約情報に含まれる。
【0014】
映像管理テーブルは、録画される映像を管理するためのものであり、映像蓄積部に蓄積される映像ファイルそれぞれの消去禁止、消去許可の設定を表すテーブルとして機能する。
映像管理テーブルには、映像のファイル名、記録日時、グループ名、保証フラグが対応して表される。
ファイル名は、映像ファイルを識別する識別子である。
記録日時は、映像が録画された日時を表す。
グループ名は、その映像のグループ(録画グループ)区分を識別する識別子である。このグループを利用者に対応させると、利用者毎の管理が可能となる。但し、録画グループと利用者を1対1に対応させないことも可能である。例えば、一利用者が複数の映像グループを利用したり、1つの映像グループを複数の利用者が利用することも可能である。
保証フラグは、その映像の保存が保証されているか否か(保証内(消去禁止)、保証外(消去許可))を表すフラグである。保証フラグが「True」、「False」であることは、その映像ファイルが、保証内、および保証外であることを示す
【0015】
(映像記録再生装置100の動作)
以下、映像記録再生装置100の動作手順を説明する。
図4は、映像記録再生装置100の動作手順の一例を表すフロー図である。また、図5、図6は、図4に示す手順の一部の詳細例を表すフロー図である。以下、図4〜図5に従って、映像記録再生装置100の動作手順を説明する。
【0016】
A.録画予約管理テーブルの作成(ステップS11)
録画予約管理テーブルが作成される。
ユーザが入力装置104から入力することで、録画予約管理テーブルが作成される。
録画グループのグループ名、それぞれのグループに与えられる保証容量を入力装置104から入力することで、録画予約管理テーブルを作成できる。例えば、映像を録画グループA、B、Cに区分して記録することを考える。この場合、録画グループのグループ名(グループA、B、C)、それぞれに与えられる保証容量を入力する。
なお、記憶装置103の総記憶容量に基づいて、推奨される保証容量をCPU101が算出し、ユーザに提示してもよい。
ここで作成される録画予約テーブルには、録画予約の項目が入力されていない。録画予約の項目は次のステップS12で入力される。
【0017】
B.録画予約(ステップS12)
録画予約管理テーブルに録画予約が追加される。
図5は、録画予約管理テーブルへの録画予約追加手順の詳細を表すフロー図である。
(1)録画グループの選択(ステップS21)
録画する映像が属する録画グループが選択される。
ここで、既存の録画グループのみならず、新規な録画グループの選択が可能である。例えば、録画グループとして、グループA、B、Cが存在しているとする。録画予約の追加時に、「グループA、B、C、新規グループ」を選択できる。即ち、「グループA、B、C」のみならず、「新規グループ」の選択が許容される。
【0018】
(2)録画グループの作成(ステップS22〜S25)
ステップS21で「新規グループ」が選択されたら、新規グループのグループ名が入力される。また、その録画グループの保証容量が設定される。これらの情報が録画予約管理テーブルに追加されることで、新規グループが作成される。
【0019】
(3)録画予約(ステップS26、S27)
録画予約情報が入力され、録画予約管理テーブル中の選択したグループに追加されることで、録画予約が追加される。
【0020】
C.録画容量の確保(ステップS13)
(1)録画予約容量Cexpの算出(ステップS31)
録画予約による録画の開始時に、録画時間と録画ビットレートから、その録画に必要な容量(録画予約容量)Cexpが見積られる。
【0021】
(2)保証の変更(ステップS32〜S35)
その録画予約と同じグループの映像ファイルのうち、保証内映像のみの総容量(保証内録画済容量)Ctotalを算出する(ステップS32)。
録画予約容量Cexpおよび保証内録画済容量Ctotalを和することで、保証内全容量CTが算出される(ステップS33)。
CT=Cexp+Ctotal
即ち、同一グループでの保証内映像(録画済みおよび録画予約)ファイルの全容量を算出する。
【0022】
保証の変更の要否が判断される(ステップS34)。即ち、保証内全容量CTがそのグループに与えられた保証容量を越えるか否かが判断される。
保証内全容量CTがそのグループの保証容量を越える場合、そのグループの保証内映像ファイルのうち最も古いもの(記録時刻が最も古いもの)を保証外映像ファイルに変更する(ステップS35)。
そして、保証内全容量CTが保証容量を越えなくなるまで、これを繰り返す(ステップS32〜S35)。
【0023】
図7は、記憶装置103内に映像ファイルが記録される状態を示す模式図である。グループA、B、Cそれぞれに、適宜に新規な映像ファイルが追加される。新規な映像ファイルは保証内(消去禁止)である。
【0024】
図8は、記憶装置103内の映像ファイルの保証が変更される状態を示す模式図である。
各グループでの映像ファイルが増えて保証容量に達した場合、録画予約される映像ファイルと同一グループの保証内映像ファイルのうち、最も古いものを保証外映像に変更する。保証内映像の総容量は、常に保証容量以下となるように管理される。
【0025】
(3)映像の消去(ステップS36〜S38)
記憶装置103の空き容量Cvacを求め(ステップS36)、この空き容量Cvacが録画予約容量Cexpより大きいか否かを確認する(ステップS37)。
空き容量Cvacが録画予約容量Cexpより小さい場合、全グループの保証外映像ファイルのうち最も古いものを記憶装置103から消去する。空き容量Cvacが録画予約容量Cexpより大きくなるまで、この操作が繰り返される(ステップS36〜S38)。即ち、ファイル単位で映像ファイルを消去することで、録画予約容量Cexpが確保される。
【0026】
図9は、記憶装置103内の映像ファイルが消去される状態の一例を示す模式図である。
記憶装置103の記憶容量に空きがなくなった場合、全録画グループの保証外映像ファイルのうち最も古い映像ファイルを消去する。
ここで、消去する映像ファイルのグループは、録画予約する映像ファイルのグループと同じである必要はない。図10に示すように、例えば、グループBの映像ファイルの録画を予約するときに、保証外映像のうち最も古いものがグループCの映像ファイルであった場合、このグループCの映像ファイルが消去される。
【0027】
D.録画(ステップS14)
以上のようにして、記憶容量が確保されたら、映像ファイルに番組が録画され、保証内映像として管理される。
【0028】
図11は、ステップS25で録画グループDが追加される状態を示す模式図である。すでに記憶容量に空きがなくなっていた場合、保証外映像ファイルのうち最も古いものを消去して、グループDに映像ファイルを追加する。
ここで、映像ファイルに保証内、保証外の区別を置かず、記憶装置103を各ユーザが独占的に使用できる領域に分割することも考えられる。
しかし、このような手法では、ユーザ数が増えたときに再配分が必要になり、ユーザの負担が大きくなる。
これに対して、本実施形態では、グループDの保証容量分の記憶領域を一度に確保する必要がないので、グループの追加が比較的容易に行える。グループDの映像ファイルが増えていくに従い、保証外映像ファイルの総容量が徐々に減っていき、グループDの保証容量を自然に確保できる。
【0029】
図12は、ステップS27で録画予約が追加される状態を示す模式図である。
ここでは、グループA、B、Cの録画が図9のような容量配分で行われているときに、グループBの録画予約が大きく増加したとする。この場合、グループBの保証外映像の割合が増加する。このため、録画予約容量Cexpの確保が自動的に可能となる。また、グループCの保証内映像は、そのまま維持され、消去されることはない。即ち、グループBでの予約の追加により、グループCでの保証内映像ファイルの利用が制限されることはない。
【0030】
本実施形態では、録画予約をグループに分け、各グループに対して使用が保証される記憶容量(保証容量)を設定する。録画予約によって新規に録画した映像ファイルを保証内映像ファイルとして管理する。
各録画グループで録画された映像の総容量が保証容量に達した場合、新たな録画の際に、そのクループの保証内映像ファイルのうち最も古い映像ファイルを保証外映像ファイルに変更する。
記憶装置103に空き容量がなくなった場合、新たに録画を行う際に、全グループの保証外映像ファイルのうち最も古い映像ファイルを自動的に消去する。
【0031】
以上のように、各録画グループの保証容量を設定し、映像ファイルを保証フラグとともに管理することで、各グループの使用容量を簡単に保証できる。また、他のグループの保証外映像を消すことができるため、録画予約数の変化や予約グループ数の変化に柔軟に対応できる。
【0032】
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、記録日時が最も古い映像ファイルの保証を変更し、あるいは消去している。これに対して、記録日時以外の条件に基づいて、これら変更、消去の可否を設定できる。また、変更と消去の条件を異ならせても良い。
【0033】
他の条件として、以下を挙げることができる。
(1)再生の有無
再生された映像ファイルを変更等の対象とする。
(2)再生された日時
再生した日時が最も古い映像ファイルを変更等の対象とする。
(3)ユーザの選択
消去候補を提示し、提示した消去候補のうち、ユーザにより選択された映像ファイルを変更等の対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態に係る映像記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】録画予約管理テーブル一例を表す模式図である。
【図3】映像管理テーブルの一例を表す模式図である。
【図4】図1の映像記録再生装置の動作手順の一例を表すフロー図である。
【図5】図4に示す手順の一部の詳細例を表すフロー図である。
【図6】図4に示す手順の一部の詳細例を表すフロー図である。
【図7】映像ファイルが記録される状態を示す模式図である。
【図8】映像ファイルの保証が変更される状態を示す模式図である。
【図9】映像ファイルが消去される状態の一例を示す模式図である。
【図10】録画グループが追加される状態の他の例を示す模式図である。
【図11】録画グループが追加される状態を示す模式図である。
【図12】録画予約が追加される状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0035】
100…映像記録再生装置、101…CPU、102…メインメモリ、103…記憶装置、104…入力装置、105…システムバス、111…チューナ、112…エンコーダ、113…デコーダ、120…モニタ。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100077849
【弁理士】
【氏名又は名称】須山 佐一

【識別番号】100113871
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 行雄

【識別番号】100124073
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聡

【識別番号】100134223
【弁理士】
【氏名又は名称】須山 英明


【公開番号】 特開2008−11407(P2008−11407A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182100(P2006−182100)