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【発明の名称】 階調変換装置
【発明者】 【氏名】池田 吉徳

【要約】 【課題】ガンマ特性のデータを記憶するのに要する記憶容量を削減し、且つ、多数のガンマ特性に対応可能とすることで高精度のガンマ補正を可能にする。

【構成】複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上に一つの大きな画像を表示するシステムに適用される階調変換装置であって、ガンマ特性をLUTとして一つ以上記憶するLUT記憶部14と、LUT記憶部14に記憶されている一つのLUTを用いて、入力された画像信号の階調値に対する出力階調値を求めるガンマ補正部13と、入力された画像信号に対しオフセット補正データを加算するオフセット加算器15とを備え、LUT記憶部14に記憶されているLUTとオフセット加算器15により加算されるオフセット補正データとにより、所望のガンマ特性を得るようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上に一つの大きな画像を表示するシステムに適用される階調変換装置であって、
入力階調値に対する出力階調値の階調変換特性を表す特性データを一つ以上記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている一つの特性データを用いて、入力された階調信号の階調値に対する出力階調値を求める階調変換手段と、
入力された階調信号の階調値に、入力されたオフセット値を加算するオフセット加算手段と、
を備え、
前記記憶手段に記憶されている特性データと前記オフセット加算手段により加算されるオフセット値とにより、所望の階調変換特性を得る、
ことを特徴とする階調変換装置。
【請求項2】
前記階調変換手段は、入力された選択信号に応じて選択された、前記記憶手段に記憶されている一つの特性データを用いて、入力された階調信号の階調値に対する出力階調値を求める、
ことを特徴とする請求項1記載の階調変換装置。
【請求項3】
前記記憶手段に記憶されている特性データによって表される階調変換特性は、入力階調値が0に対して出力階調値が0となる階調変換特性である、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の階調変換装置。
【請求項4】
入力される前記選択信号及び前記オフセット値は、入力される階調信号の色を指定するチャンネル毎に変更可能である、
ことを特徴とする請求項2記載の階調変換装置。
【請求項5】
前記選択信号及び前記オフセット値は、入力される階調信号についての画素の総数と前記チャンネルの総数との積の数だけ入力可能である、
ことを特徴とする請求項2記載の階調変換装置。
【請求項6】
前記オフセット加算手段は、前記階調変換手段の前段、前記階調変換手段の後段、又は、前記階調変換手段の前段及び後段に設けられる、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の階調変換装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上に一つの大きな画像を表示するシステムに適用される階調変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上に一つの大きな画像を表示するシステムがある。このシステムでは、投影した画像間の繋ぎ目を目立たないようにするための対策が必要になっている。例えば特許文献1に開示されている装置では、その対策として、複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上にキャリブレーション用の画像を表示し、その画像をディジタルカメラ等の撮影手段で撮影し、そこで得られた画像データに基づいて各種補正を行うようにしている。
【0003】
こういったシステムにおいて、投影した画像間の繋ぎ目を目立たせる要因の一つに、複数のプロジェクタの各々が固有の電光変換特性を持っているために、プロジェクタ毎に、投影された画像の輝度及び色が正確な輝度及び色と異なってしまうことが挙げられる。そこで、システムでは、全ての輝度及び色に対して画像の繋ぎ目が目立たないようにするために輝度及び色の補正を行っている。この輝度及び色の補正では、処理の一つとして、所定の補正係数に従って輝度を補正する階調変換が行われる。一般に、このような補正目的の階調変換はガンマ補正と呼ばれている。ガンマ補正では、入力階調データに対する出力階調データを表すガンマ特性を取得し、それに従って階調変換が行われる。ここで取得されるガンマ特性は、予めルックアップテーブル(以下、「LUT」という)としてシステム内のROMに記録されており、必要に応じて読み出される。
【特許文献1】特開2002−72359号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、1種類のガンマ特性のみをROMに記録していた場合には、ガンマ特性が1種類に固定されてしまい、複数のガンマ特性に対応できない。特に、投影された画像の繋ぎ目で複数の画像をオーバーラップさせるようにしているシステムの場合には、複数のプロジェクタのガンマ特性が影響することになるので、画像の位置毎に固有のガンマ補正を行う必要がある。そこで、多数のガンマ特性をLUTとしてROMに記録しておき、その都度、必要なガンマ特性を選択して取得するという手法も考えられる。しかしながら、この場合には、多数のガンマ特性に対応できるようになるものの、その分、大容量のROMが必要になってしまう。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑み、ガンマ特性のデータを記憶するのに要する記憶容量を削減し、且つ、多数のガンマ特性に対応可能とすることで高精度のガンマ補正を行うことができる階調変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る階調変換装置は、複数のプロジェクタから投影される画像を繋ぎ合わせてスクリーン上に一つの大きな画像を表示するシステムに適用される階調変換装置であって、入力階調値に対する出力階調値の階調変換特性を表す特性データを一つ以上記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている一つの特性データを用いて、入力された階調信号の階調値に対する出力階調値を求める階調変換手段と、入力された階調信号の階調値に、入力されたオフセット値を加算するオフセット加算手段と、を備え、前記記憶手段に記憶されている特性データと前記オフセット加算手段により加算されるオフセット値とにより、所望の階調変換特性を得る、ことを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、予め記憶手段に記憶させておく階調変換特性に係る特性データが小数であっても、オフセット加算手段によるオフセット値の加算により、多数の階調変換特性を実現することができる。
【0008】
また、本発明の第2の態様に係る階調変換装置は、上記第1の態様において、 前記階調変換手段は、入力された選択信号に応じて選択された、前記記憶手段に記憶されている一つの特性データを用いて、入力された階調信号の階調値に対する出力階調値を求める、ことを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、階調変換手段が使用する階調変換特性に係る特性データを、選択信号により選択することができる。
また、本発明の第3の態様に係る階調変換装置は、上記第1又は2の態様において、前記記憶手段に記憶される特性データによって表される階調変換特性は、入力階調値が0に対して出力階調値が0となる階調変換特性である、ことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、階調変換手段が使用する階調変換特性に係る特性データを、原点を通る階調変換特性に係る特性データとすることができる。
また、本発明の第4の態様に係る階調変換装置は、上記第2の態様において、入力される前記選択信号及び前記オフセット値は、入力される階調信号の色を指定するチャンネル毎に変更可能である、ことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、記憶手段に記憶されている階調変換特性に係る特性データとオフセット加算手段により加算されるオフセット値とにより実現させる階調変換特性を、チャンネル毎に、変更することができる。
【0012】
また、本発明の第5の態様に係る階調変換装置は、上記第2の態様において、前記選択信号及び前記オフセット値は、入力される階調信号についての画素の総数と前記チャンネルの総数との積の数だけ入力可能である、ことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、記憶手段に記憶されている階調変換特性に係る特性データとオフセット加算手段により加算されるオフセット値とにより実現させる階調変換特性を、各チャンネルの画素毎に、変更することができる。
【0014】
また、本発明の第6の態様に係る階調変換装置は、上記第1乃至5の何れか一つの態様において、前記オフセット加算手段は、前記階調変換手段の前段、前記階調変換手段の後段、又は、前記階調変換手段の前段及び後段に設けられる、ことを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、オフセット加算手段の配置位置に応じて、記憶手段に記憶されている階調変換特性に係る特性データとオフセット加算手段により加算されるオフセット値とにより実現させる階調変換特性の傾向を変更することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ガンマ特性のデータを記憶するのに要する記憶容量を削減することができるのでコストダウンを図ることができ、且つ、多数のガンマ特性に対応できるので高精度のガンマ補正を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の実施例1に係る階調変換装置を含む画像投影システムの全体構成を示す図である。
同図に示したように、画像投影システム1は、システム全体の制御を行う他、各種補正用パターンの生成や各種演算等を行うPC(パーソナルコンピュータ)2と、入力された画像(投影させる画像)に係る画像データを、使用するプロジェクタに応じて分割し、分割後の各画像データに対し、各種補正データを用いて幾何補正、マトリクス補正、ガンマ補正等の各種補正を行って、画像信号として出力する画像処理装置3と、入力された画像信号に応じた画像を投影する3台のプロジェクタ4(4a、4b、及び4c)と、画像が投影されるスクリーン5と、スクリーン5上に投影された補正用パターンを撮影するためのカメラ6とを備えている。
【0019】
このような構成において、3台のプロジェクタ4の各々がスクリーン5上に画像を投影したときには、同図点線に示したように、投影された画像間の繋ぎ目で画像がオーバーラップするようにしてスクリーン5上で一つの画像として合成されるように投影される。尚、スクリーン5上に一つの画像として投影される画像は、通常の画像(例えば高精細画像)や補正用パターンである。
【0020】
カメラ6は、例えばデジタルカメラである。また、3台のプロジェクタ4は、例えば液晶プロジェクタである。本実施例では、3台のプロジェクタ4を横方向に並べて配置しているが、プロジェクタ数とその配置方法は、これに限らず、その他のプロジェクタ数と配置方法であっても構わない。
【0021】
画像処理装置3は、階調変換装置3aを備え、上記のガンマ補正は、この階調変換装置3aによって行われる。また、画像処理装置3が各種補正を行う際に用いる各種補正データ(後述のガンマ補正データ及びオフセット補正データも含む)は、PC2が生成した補正パターンをスクリーン5上に投影させ、これをカメラ6で撮影して得た画像データに基づいてPC2が算出したものである。
【0022】
次に、本実施例に係る階調変換装置3aについて詳しく説明する。
階調変換装置3aは、スクリーン5上に投影させるカラー画像の各色成分(例えばRGBであったり、CMYや4色、5色、6色といったその他多原色等)に対してそれぞれ独立に階調変換を行うことができるように、多系統、すなわち、階調信号の色を指定するチャンネルの数だけ並列に同一の構成を備えている。このように、階調変換装置3aは、色成分の数だけ並列に同一の構成を備えており、各色成分についての構成は同一であるので、ここでは、階調変換装置3aの構成として、一色成分についての構成のみを説明することにする。
【0023】
図2は、階調変換装置3aの一色成分についての構成を示すブロック図である。
同図において、入力インターフェース11は、例えばDVI(Digital Visual Interface)のインターフェースであり、一色成分の画像信号が入力信号として入力されると、それをレシーバ12へ出力する。但し、DVIインターフェースの場合は、通常、一つでRGBの各信号ピンを備えているので、チャンネルの数だけ入力インターフェースが必要でない場合もある。レシーバ12は、入力された画像信号を、各種処理が可能な信号フォーマットに変換し、それをガンマ補正部13へ出力する。
【0024】
LUT記憶部14は、入力階調値に対する出力階調値の階調変換特性であるガンマ特性を、LUTとして、一つ以上記憶する。また、特定の一つのLUTを指定するための選択信号であるガンマ補正データ(LUTインデックス)がPC2により入力されると、そのガンマ補正データによって指定される一つのLUTを選択して読み出し、それをガンマ補正部13へ出力する。尚、LUT記憶部14へのガンマ補正データの入力は、画像信号(階調信号)の画素毎に独立して行うことが可能になっている。また、LUT記憶部14にLUTとして記憶されるガンマ特性は、いずれも入力階調値が0であるときに出力階調値が0となるものである。すなわち、これは、LUTとして記憶されるガンマ特性のカーブがいずれも原点を通ることを意味している。
【0025】
また、LUT記憶部14は、複数のチャンネルで共用することが可能である。この場合は、ガンマ補正データをLUT記憶部14に入力させるラインと、LUTをLUT記憶部14から出力させるラインとが、チャンネルの数だけ用意される。これにより、一つのLUT記憶部14で独立にガンマ補正を行うことが可能になる。
【0026】
ガンマ補正部13は、ガンマ補正(階調変換)として、レシーバ12から出力された画像信号の階調値を入力階調値として、LUT記憶部14から出力されたLUTに従って、その入力階調値に対する出力階調値を求めるという階調値変換(LUT処理)を行い、それをオフセット加算器15へ出力する。
【0027】
オフセット加算器15は、ガンマ補正部13から出力された画像信号の階調値に、PC2により入力されたオフセット値であるオフセット補正データを加算し、それをトランシーバ16へ出力する。尚、オフセット加算器15へのオフセット補正データの入力は、画像信号(階調信号)の画素毎に独立して行うことが可能になっている。
【0028】
トランシーバ16は、オフセット加算器15から出力された画像信号を元の信号フォーマット(レシーバ2による変換前の信号フォーマット)に変換し、それを出力インターフェース17へ出力する。出力インターフェース17は、例えばDVIのインターフェースであり、トランシーバ16から出力された一色成分の画像信号を出力信号として出力する。
【0029】
尚、本実施例に係る階調変換装置3aにおいては、図2に示した一色成分についての構成毎に独立して、ガンマ補正データ及びオフセット補正データの入力が可能になっている。そのため、一色成分についての構成毎に、すなわちチャンネル毎に、入力させるガンマ補正データ及びオフセット補正データを変更することが可能になっている。
【0030】
また、図2に示した一色成分についての構成においては、上記のように、一色成分の画像信号(階調信号)の画素毎に独立して、ガンマ補正データ及びオフセット補正データの入力が可能になっている。そのため、階調変換装置3a全体として考えると、画像信号についての画素の総数とチャンネルの総数との積の数だけ、ガンマ補正データ及びオフセット補正データの入力が可能になっている。
【0031】
本実施例に係る階調変換装置3aでは、一色成分についての構成として図2に示した構成を有したことにより、LUT記憶部14にLUTとして記憶されるガンマ特性とオフセット加算器15が加算するオフセット補正データとにより、所望のガンマ特性を得ることが可能になっている。以下、これについて詳しく説明する。
【0032】
図3は、一般的なガンマ特性を示す図である。同図に示したように、一般的なガンマ特性は、入力信号レベル(入力階調値)をSi、出力信号レベル(出力階調値)をSoとすると、ガンマ指数γを用いて式So=Siγで示される場合が多く、例えばCRTモニタのガンマ特性はγ=2.2と言われている。このことからも、一般的なガンマ特性は非線形であり、ガンマ補正を行う装置では、入力階調値に対応した出力階調値を予めメモリに記憶させておくLUT方式を採用する場合が多い。本実施例においても、上記のように、複数のガンマ特性(但し原点を通る複数のガンマ特性)をLUTとしてLUT記憶部14に記憶させるようにしている。
【0033】
また、画像投影システム1では、3台のプロジェクタ4の各々がスクリーン5上に画像を投影したときに、投影された画像間の繋ぎ目で画像がオーバーラップするようにしてスクリーン5上で一つの画像として合成されるように投影される。そのため、そのオーバーラップ部分についてのガンマ特性は複雑となる。従って、投影された画像間の繋ぎ目を目立たなくさせるためには、多数のガンマ特性をLUTとして用意しておく必要があり、また上記の式(1)では表現できないガンマ特性も必要になる。そこで、本実施例に係る階調変換装置3aでは、上記の通り、ガンマ特性をLUTとして記憶するLUT記憶部14とオフセット補正データを加算するオフセット加算器15とにより、小数のガンマ特性に係るLUTを用いて、多数のガンマ特性に対応可能とし、所望のガンマ特性を得ることができるようにしている。
【0034】
図4は、原点を通るガンマ特性カーブSo=Siγに対し、+2α、+α、−α、−2αの各々のオフセット成分を加算したときの入出力特性を示す図である。
仮に、同図に示したように、So=Siγ+2α、So=Siγ+α、So=Siγ、So=Siγ−α、So=Siγ−2αの5つの入出力特性をLUT方式のみで実現しようとすると、計5種類のLUTを記憶しておく必要がある。これに対し、本実施例に係る階調変換装置3aでは、この5つの入出力特性を、原点を通る非線形曲線(So=Siγ)とオフセット成分(+2α、+α、−α、−2α)とに分け、その非線形曲線をLUTとしてLUT記憶部14に記憶させておき、そのオフセット成分をオフセット加算器15により加算させることで、図4に示した5種類の入出力特性を、1種類のLUTで実現可能となる。尚、この場合には、オフセット成分の加算により、同図上下方向にSo=Siγがシフトするような入出力特性が得られる。これにより、階調変換を行う際に、ガンマ特性として例えばSo=Siγ−αの入出力特性を用いたい場合には、LUT記憶部に記憶されているSo=Siγに係るLUTと、オフセット加算器15によるオフセット成分−αの加算とにより、その所望の入出力特性を実現することができる。
【0035】
以上、本実施例に係る階調変換装置によれば、少数のガンマ特性に係るLUTを用いて、多数のガンマ特性に対応可能になるので、実際にLUTとして記憶させておくガンマ特性に係るデータを少なくすることができる。よって、LUT記憶部14の記憶容量を少なくすることができるので、コストダウンを図ることができる。また、多数のガンマ特性に対応できるので、高精度のガンマ補正を行うこともできる。
【実施例2】
【0036】
本発明の実施例2に係る階調変換装置は、実施例1に係る階調変換装置3aに対し、オフセット加算器15の配置位置が異なるだけで、その他の構成は同じである。
図5は、本実施例に係る階調変換装置の一色成分についての構成を示すブロック図である。尚、本実施例に係る階調変換装置においても、同図に示した構成が色成分毎に並列に設けられて構成されていることは勿論のことである。
【0037】
同図に示したように、本実施例に係る階調変換装置においては、オフセット加算器15がガンマ補正部13の前段に設けられる。
これにより、例えば、原点を通る非線形曲線So=Siγを一つのLUTとしてLUT記憶部14に記憶させておき、オフセット加算器15により加算されるオフセット補正データとして、オフセット成分+2β、+β、−β、及び−2βを加算可能に構成しておけば、図6に示す5種類の入出力特性を、1種類のガンマ特性に係るLUTで実現可能となる。尚、この場合には、オフセット成分の加算により、同図左右方向にSo=Siγがシフトするような入出力特性が得られる。
【0038】
以上、本実施例に係る階調変換装置によれば、実施例1に係る階調変換装置と同様に、少数のガンマ特性に係るLUTを用いて多数のガンマ特性に対応可能になる。よって、LUTの記憶容量を少なくすることができるのでコストダウンを図ることができると共に、多数のガンマ特性に対応できるので高精度のガンマ補正を行うことができる。
【実施例3】
【0039】
本発明の実施例3に係る階調変換装置は、実施例1に係る階調変換装置3aに対し、ガンマ補正部13の前段にもオフセット加算器15を設けた点が異なるだけで、その他の構成は同じである。
【0040】
図6は、本実施例に係る階調変換装置の一色成分についての構成を示すブロック図である。尚、本実施例に係る階調変換装置においても、同図に示した構成が色成分毎に並列に設けられて構成されていることは勿論のことである。
【0041】
同図に示したように、本実施例に係る階調変換装置においては、オフセット加算器がガンマ補正部13の前段及び後段に設けられる。すなわち、ガンマ補正部13の前段に前段オフセット加算器15aが設けられ、ガンマ補正部13の後段に後段オフセット加算器15bが設けられる。そして、前段オフセット加算器15aは、オフセット補正データとして、PC2により入力される前段オフセット補正データを加算し、後段オフセット加算器15bは、オフセット補正データとして、PC2により入力される後段オフセット補正データを加算する。
【0042】
この構成によれば、オフセット補正データを加算するときに、(1)前段オフセット補正データの加算を行うが後段オフセット補正データの加算を行わないこと、(2)前段オフセット補正データの加算を行わないが後段オフセット補正データの加算を行うこと、(3)前段オフセット補正データの加算と後段オフセット補正データの加算を行うこと、及び、(4)前段オフセット補正データの加算と後段オフセット補正データの加算を行わないこと、のいずれかを行うことが可能になるので、一つのガンマ特性に係るLUTを用いて、より多数のガンマ特性を実現可能となる。
【0043】
以上、本実施例に係る階調変換装置によれば、少数のガンマ特性に係るLUTを用いて、実施例1(又は2)に係る階調変換装置よりも、より多数のガンマ特性に対応可能になる。よって、LUTの記憶容量を少なくすることができのでコストダウンを図ることができるのは勿論のこと、より多数のガンマ特性に対応できるので、より高精度のガンマ補正を行うことができる。
【0044】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良及び変更を行っても良いのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施例1に係る階調変換装置を含む画像投影システムの全体構成を示す図である。
【図2】実施例1に係る階調変換装置の一色成分についての構成を示すブロック図である。
【図3】一般的なガンマ特性を示す図である。
【図4】原点を通るガンマ特性カーブSo=Siγに対し、+2α、+α、−α、−2αのオフセット成分を加算したときの入出力特性を示す図である。
【図5】実施例2に係る階調変換装置の一色成分についての構成を示すブロック図である。
【図6】実施例2に係る階調変換装置において、1種類のガンマ特性に係るLUTで実現可能となる5種類の入出力特性の一例を示す図である。
【図7】実施例3に係る階調変換装置の一色成分についての構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0046】
1 画像投影システム
2 PC
3 画像処理装置
3a 階調変換装置
4 プロジェクタ
5 スクリーン
6 カメラ
11 入力インターフェース
12 レシーバ
13 ガンマ補正部
14 LUT記憶部
15 オフセット加算器
15a 前段オフセット加算器
15b 後段オフセット加算器
16 トランシーバ
17 出力インターフェース
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之


【公開番号】 特開2008−11382(P2008−11382A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181900(P2006−181900)